JP2006234650A - 脱気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
液体クロマトグラフにおける移動相溶液中の溶存ガスを脱気する脱気装置の効能を一様化する。
【解決手段】
ガス透過性材料からなる脱気チューブを内部に配したチャンバを有し、該脱気チューブ内に溶液を流通することで、流通させる溶液中の気体を除する脱気装置において、該チャンバと脱気する溶液を貯蔵する容器とを筐体に収容し、筐体内部を環境温度から隔離する。また、筐体に温度調整機能を付し、温度の一様性をさらに高める。筐体の一部を透明部材で構成して外部から内部を確認できるようにすれば、筐体内部の温度状態を乱すことが少なくなる。
【選択図】 図1
液体クロマトグラフにおける移動相溶液中の溶存ガスを脱気する脱気装置の効能を一様化する。
【解決手段】
ガス透過性材料からなる脱気チューブを内部に配したチャンバを有し、該脱気チューブ内に溶液を流通することで、流通させる溶液中の気体を除する脱気装置において、該チャンバと脱気する溶液を貯蔵する容器とを筐体に収容し、筐体内部を環境温度から隔離する。また、筐体に温度調整機能を付し、温度の一様性をさらに高める。筐体の一部を透明部材で構成して外部から内部を確認できるようにすれば、筐体内部の温度状態を乱すことが少なくなる。
【選択図】 図1
Description
この発明は、溶液中の溶存ガスを脱気する脱気装置に関し、さらに詳細には高速液体クロマトグラフ装置に用いられるオンライン脱気装置に関する。
一般的に高速液体クロマトグラフ装置においては、高圧で送液される移動相の流量の精度や安定性が要求されるため、試料や移動相溶液の送液には往復プランジャ型のポンプが使用されている。試料は注入後、カラムによって分離され、移動相の溶液により検出器に移送される。そして、分離された成分は検出器において、紫外線吸収や屈折率の変化などの方法により検出され、検出器からの信号は経時的変化をする波形としてデータ処理装置に収集される。
プランジャポンプの上流側は、ポンプによる吸引のため負圧となるために、移動相中の溶存ガスが気泡となることがある。この気泡は、分析結果に様々な悪影響を及ぼす原因となる。例えば、ポンプに流入すれば送液不良となり、カラムに流入すれば成分検出のピークの変形を引き起こし、検出器に流入すればベースラインの変動やノイズを発生させる。このような分析結果に影響を及ぼす気泡の発生を抑制・防止するために、移動相中の溶存ガスの脱気操作が行われる。
脱気操作には、大別すると、オフライン脱気とオンライン脱気がある。オフライン脱気は、移動相溶液貯蔵瓶をポンプ入口部にセットする前にあらかじめ脱気をしておく方法であるが、ポンプ入口部にセットした後に空気の再溶解が始まるため、脱気を充分してもあまり意味がない。一方、オンライン脱気は分析中に常時脱気をし続ける方法である。取り扱いはやや手間を要するが、分析の信頼性を高めるのに有用である。中でも真空式のオンライン脱気装置は、移動相ビン形状・栓に制限がない、混合溶媒の組成が変化しにくい、ランニングコストが安い、扱いが容易という理由から、多用される。これは、内部を減圧したチャンバ内にガス透過性の性質を有する材質で作られたチューブを配し、チューブの内部に移動相を流通させることで脱気を行うというものである。脱気装置はポンプの上流側に設置され、ポンプに流入する移動相溶液を連続的に脱気を行うものである。
特開2000−107510号公報
移動相中に溶解できるガス(溶存ガス)の濃度は温度によって変化する。そのため、装置を設置する室温の変動に伴って脱気装置に流入する移動相の溶存ガス濃度、脱気装置から流出する移動相の溶存ガス濃度も変化する。溶存ガス濃度の変動は、移動相の液密度の変化につながり、前記のようにさまざまな問題を引き起こし、移動相の吸光度変化や密度変化による検出器の信号変化を引き起こし、高感度分析を妨げることになる。
また、移動相の置換に要する時間を減少させるには減圧チャンバ内のガス透過性チューブにガス透過性の高い材質を用い、このチューブの内容量を減少させる必要があるが、この場合、容量減少による混合効果の減少によって、室温変動による溶存ガス濃度変動の影響が目立つことになる。
このような事情に鑑みてなされた本発明は、ガス透過性材料からなる脱気チューブを内部に配したチャンバを有し、該脱気チューブ内に溶液を流通することで、流通させる溶液中の気体を除する脱気装置において、該チャンバと脱気する溶液を貯蔵する容器とを筐体に収容したことを特徴とする。さらには、該筐体には該筐体内が設定温度になるように温度調節機能を設け、該筐体内部の様子を確認することができるように該筐体の少なくとも一部を透光部材で構成したことを特徴とする。
チャンバや移動相溶液の温度変化が抑制され、移動相溶液中の溶存ガス濃度が一定になるため、送液される液の密度が安定する。液体クロマトグラフに使用した場合には、検出器の信号が安定し、高感度分析や正確性の高い分析が可能になる。また、環境温度から隔離する機能を果たす筐体の一部或いは全部が透明の部材で構成されているため、移動相の残量を確認するために筐体を開けずに済み、移動相の消費程度を筐体内部の温度を乱すことなく確認することができる。
本発明に係る脱気装置の一実施例を図1に沿って説明する。
ガス透過性がない材質(例えば、ステンレス製)からなるチャンバ12a,12bの内部にガス透過性がある材質(例えばPTFE等)のチューブ13a,13bを配する。チャンバ12a,12bにはチューブの接続部が設けられ、それぞれ上流側には移動相貯留容器、下流側には送液ポンプ(図示しない)に接続される。これにより移動相溶液貯蔵容器、ガス透過性チューブ、送液ポンプを連通する流路が形成される。
また、チャンバ12a,12bには真空チューブ接続部が設けられ、真空チューブ14a,14bでチャンバ12a,12b、圧力計31、三方電磁弁32、真空ポンプ33が接続される。圧力計31、三方電磁弁32、真空ポンプ33は圧力制御部30により制御され、チャンバ内部が適度に減圧されるように制御される。
チャンバ内部を減圧するときは三方電磁弁32はチャンバ12a,12bと真空ポンプ33が接続されるように切り換えられ、真空ポンプ内をフラッシングするときは三方電磁弁32の開放側と真空ポンプ33とを接続するように切り換えられる。圧力制御部30は、圧力計31によってチャンバ内の圧力を計測し、チャンバ内の圧力が所定の圧力よりも低い圧力で一定になるように真空ポンプ33の動作を制御する。
チャンバ12a,12b及び移動相溶液貯蔵容器11a,11bは、断熱性の高い材質で製作された筐体10に収容され、脱気装置が構成される。筐体10の壁部に温度調節機能を付すことで、脱気装置を設置する場所の環境温度から隔離するだけでなく、積極的に筐体10内部の温度調節を行うようにすることが可能である。温度調節機能部は、一例として筐体10内部の温度を計測する温度センサ21、筐体10内部を加温するために用いるヒータ25、熱移動を担うペルチェ素子22、熱拡散を補助する放熱板23a,23b、熱移動効率を高めるために伝熱部分周囲の空気を撹拌するファン24a,24b、これらを計測または制御する温度制御部20からなる。筐体10の内部温度を制御するようにすれば、脱気装置が設置される場所の温度の変化による影響を抑制することができ、移動相溶液やチャンバ部の温度を一定に保つことができる。移動相溶液やチャンバ部の温度が一定に保つことができれば、同じ移動相(の溶液組成)については必然的に液密度は一定となり、分析結果も好適なものとなる。
また、筐体10の外部から内部の移動相容器11a,11bが見えるように筐体10の一部或いは全部を透明部材(例えばガラス、アクリル等)で構成すれば、移動相溶液の使用具合を視認することができるため、筐体10を開ける必要がなくなり、筐体10内部の温度に影響を与えるような動作をせずとも良くなる。
圧力制御部の動作は、真空ポンプの回転が一定であるようにする制御、真空チャンバー内の圧力が一定に達した時に真空ポンプを停止し圧力が上昇すると始動するようにする制御、真空ポンプが短い一定間隔で始動・停止を繰り返すようにする制御、真空チャンバ内の圧力が一定になるように真空ポンプの回転数を上下させる制御 があるがどの制御方法をとっても良い。
本発明の脱気装置は、液体クロマトグラフに適用され、高感度な分析結果を要求される用途に供されることが期待される。
10・・・・・・・・筐体
11a,11b・・・移動相溶液貯蔵容器
12a,12b・・・チャンバ
13a,13b・・・ガス透過性チューブ
14a,14b・・・真空チューブ
20・・・・・・・・温度調節制御部
21・・・・・・・・温度センサー
22・・・・・・・・ペルチェ素子
23a,23b・・・放熱板
24a,24b・・・ファン
25・・・・・・・・ヒータ
30・・・・・・・・圧力制御部
31・・・・・・・・圧力計
32・・・・・・・・三方電磁弁
33・・・・・・・・真空ポンプ
11a,11b・・・移動相溶液貯蔵容器
12a,12b・・・チャンバ
13a,13b・・・ガス透過性チューブ
14a,14b・・・真空チューブ
20・・・・・・・・温度調節制御部
21・・・・・・・・温度センサー
22・・・・・・・・ペルチェ素子
23a,23b・・・放熱板
24a,24b・・・ファン
25・・・・・・・・ヒータ
30・・・・・・・・圧力制御部
31・・・・・・・・圧力計
32・・・・・・・・三方電磁弁
33・・・・・・・・真空ポンプ
Claims (3)
- ガス透過性材料からなる脱気チューブを内部に配したチャンバを有し、
該脱気チューブ内に溶液を流通することで、流通させる溶液中の気体を除する脱気装置において、
該チャンバと脱気する溶液を貯蔵する容器とを筐体に収容したこと
を特徴とする脱気装置。 - 請求項1に記載の脱気装置において、
該筐体には該筐体内が設定温度になるように温度調節機能を設けたこと
を特徴とする脱気装置。 - 請求項1から2いずれかに記載の脱気装置において、
該筐体の少なくとも一部を透光部材で構成したこと
を特徴とする脱気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005051081A JP2006234650A (ja) | 2005-02-25 | 2005-02-25 | 脱気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005051081A JP2006234650A (ja) | 2005-02-25 | 2005-02-25 | 脱気装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2006234650A true JP2006234650A (ja) | 2006-09-07 |
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ID=37042456
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005051081A Pending JP2006234650A (ja) | 2005-02-25 | 2005-02-25 | 脱気装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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TWI754248B (zh) * | 2019-03-26 | 2022-02-01 | 美商慧盛材料美國責任有限公司 | 脫氣器、脫氣系統及其使用方法 |
CN114965832A (zh) * | 2022-05-25 | 2022-08-30 | 无锡博慧斯生物医药科技有限公司 | 一种安全可靠实用的在线脱气装置 |
CN117723690A (zh) * | 2024-02-01 | 2024-03-19 | 广州恒广复合材料有限公司 | 一种聚季铵盐-51检测设备及其检测方法 |
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2005
- 2005-02-25 JP JP2005051081A patent/JP2006234650A/ja active Pending
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070621 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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