JP2006233617A - ソイルセメント合成羽根付き杭 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、杭の支持層が傾斜する地盤においても、杭頭部における水平荷重に対する水平抵抗力が大きく、土木・建築構造物の基礎杭として広く利用できるソイルセメント合成羽根付き杭を提供する。
【解決手段】
地盤中にソイルセメント柱体1を造成する。ソイルセメント柱体1内にこれより小径の羽根付き杭2を設置する。ソイルセメント柱体1は、セメント溶液などの固化材と現地掘削土を混合することにより地表から支持層3まで連続した柱状に造成する。羽根付き杭2は鋼管杭であって、当該鋼管杭の下端部と中間部に螺旋状の羽根3を、杭頭部に鋼管杭の円周方向に連続するリブ状突起4をそれぞれ形成する。リブ状突起4は、杭の上端部から杭の下端方向に杭径Dpの少なくとも約4倍の範囲にわたって螺旋状に連続し、かつ所定の高さ(径)に形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、地盤中に造成されたソイルセメント柱体内に羽根付きの既製杭が設置された構造のソイルセメント合成羽根付き杭に関し、特に土木・建築構造物の基礎杭として広く利用が期待されるものである。
これまで、土木・建築構造物の基礎杭として、地盤中に造成されたソイルセメント柱体と外周に羽根を有する既製杭とが一体化された構造のソイルセメント合成羽根付き杭が知られている。
この場合の既製杭にはソイルセメント柱体との一体化を図るべく羽根付き杭が用いられ、羽根は杭の下端部と中間部、さらに杭の頭部にも設けられている(例えば、特許文献1、特許文献2等参照)。
また特に、杭頭部に羽根を設ける代わりに羽根付き杭の直径よりも大径の円筒状部材を杭頭部に一体に設けた構造のソイルセメント合成羽根付き杭も知られている(例えば、特許文献3参照)。
これらの合成杭はいずれも、既製杭の外周に羽根が設けられていることで、既製杭とソイルセメント柱体とが一体化された構造の合成杭になっており、特に杭頭部にも羽根が設けられていることで、杭頭部の水平剛性が非常に大きく、そのため杭頭部における水平荷重に対する抵抗力は大きい。
特に、特許文献3に記載された合成杭は、羽根付き杭の直径よりも大径の円筒状部材が杭頭部に設けられていることで、杭頭部における水平荷重に対する抵抗力は非常に大きいといえる。
特開2001−317050号公報(請求項1、段落番号0034、図1) 特開2003−082659号公報(請求項1、請求項4、段落番号0019、図1、図2) 特開2003−096770号公報(請求項1、段落番号0014、図2)
しかし、例えば図4(a),(b)に図示するような、杭の支持層20が傾斜しているような場所に上記した構造の合成杭21と22を隣接して施工する場合、各合成杭の杭頭は一般に杭の施工深さを変えることで揃えることから、支持層20の深い側の合成杭21ついては、支持層20を一部掘り下げるだけで杭頭を簡単に揃えることは可能であるが、支持層20の浅い側の合成杭22については、図4(b)に図示する合成杭22のように、支持層20を深く掘り下げる必要がある。
しかし、支持層20が非常に硬質で掘削が困難な場合には、図4(a)に図示する合成杭22のように、既製杭23の杭頭部23aを一部切除して杭頭を揃える必要があり、このような状況で切除される杭頭部23aの長さは0.5〜1m程度と比較的長い。
その結果として、既製杭23の杭頭部23aが一部除去された側の合成杭22は、杭頭部に羽根23bが存在しない杭となるため、杭頭部に羽根23bが存在することにより発揮される杭頭部における水平荷重に対する抵抗力を発揮できないことになる。
なお、杭頭部23aの羽根23bが切除されない場合でも、図4(a)に図示する合成杭22のように、杭頭部23aの羽根23bがソイルセメント柱体24よりも上に突出しているため、杭頭部における水平荷重に対する抵抗力を発揮できない。
このような問題は、杭頭部に羽根を有する代わりに杭径より大径の円筒状部材が設けられた合成杭の場合にもあり、しかもこの種の合成杭には、地上に突出した杭頭部を切除する際、径の大きい円筒状部を切除する必要があるため、切断に多大な労力を必要とする等の課題もあって、支持層が傾斜する地盤には適用が困難であった。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、杭頭部に羽根や大径の円筒状部材がなくても、杭頭部における水平荷重に対する抵抗力が大きく、特に支持層が傾斜する地盤に適用しても、杭頭部の切除が容易で、かつ杭頭部における水平荷重に対する大きな抵抗力を発揮し得る構造のソイルセメント合成羽根付き杭を提供することを目的とする。
請求項1記載のソイルセメント合成羽根付き杭は、地盤中に造成されたソイルセメント柱体と当該ソイルセメント柱体内に設置された既製杭とから一体に構成され、かつ前記既製杭は外周面の少なくとも下端部と中間部に羽根が設けられていると共に、外周面頭部にリブ状突起が設けられてなることを特徴とするものである。
この場合の既製杭としては、特に鋼管杭が切断などの加工がしやすく、しかも羽根やリブ状突起を比較的に容易に設けることができる等の理由により最も望ましいが、鋼管杭に限定されるものではなくRC杭なども用いることができる。
また、リブ状突起は杭の外周に鉄筋などを螺旋状またはリング状に巻き付け溶接するか、あるいはリブ付き鋼管や縞鋼板を円筒形にしたものを上部に溶接して取り付ける等の方法によって簡単に設けることができる。また、リブ状突起は互いに密着させて設けられていてもよく、あるいは所定間隔おきに設けられていてもよい。
また、ソイルセメント柱体は、下端部や中間部の羽根にても既製杭が一体化して挙動できると一般に考えられている既製杭の羽根径の1.2倍〜2.5倍の径に設けられたものであることが特に好ましい。
請求項2記載のソイルセメント合成羽根付き杭は、請求項1記載のソイルセメント合成羽根付き杭において、特にリブ状突起が既製杭の杭上端部から杭下端方向に少なくとも杭径の4倍〜10倍の範囲に、高さ1mm〜16mmに設けられていることを特徴とするものである。
リブ状突起を少なくとも杭径(即ち、既製杭の羽根部を除く部分の径)の4倍の長さに設けることにより、杭頭部でのソイルセメント柱体との一体性をより確実なものとすることができ、10倍を超えた長さとしても杭頭部の一体性が更に増加することはない。
なお、ソイルセメント柱体内に既製杭を施工し、杭頭部を一部切除して揃える場合、杭頭部は経験的に少なくとも0.5〜1m程度切除されるため、杭の上端のリブ状突起をソイルセメント柱体内に確実に残存させるためには、杭の上端部から少なくとも(杭径Dpの4倍〜10倍)+(0.5〜1.0)m程度の範囲にわたってリブ状突起が設けられた既製杭であることが望ましく、更には汎用性の点から杭の上端部から少なくとも(杭径Dpの4倍〜10倍)+1m程度の範囲にわたってリブ状突起が設けられた既製杭であることが最も望ましい。
従って、杭頭部を切除しない場合は、ソイルセメント柱体内における杭頭部に設けられたリブ状突起の最大長さは、杭径Dpの10倍+1m程度となる。
また、リブの突起高さは1mmあれば、杭頭部でのソイルセメント柱体との一体性をより確実なものとすることができ、16mmを超えた長さとしても杭頭部の一体性が更に増加することはなく、1mm〜16mmとすることにより、杭頭部を切除する際の妨げにならない。
請求項3記載のソイルセメント合成羽根付き杭は、請求項1または2記載のソイルセメント合成羽根付き杭において、特にリブ状突起が既製杭の円周方向に沿って設けられていることを特徴とするものである。
円周方向に沿って設けられておれば螺旋状であってもリング状であっても、リブ鋼板状であっても、その他の形に設けられてもよい。リブ状突起が円周方向に沿って設けられていることにより、杭頭部に曲げモーメントが作用する場合も、既製杭頭部でソイルセメント柱体とが一体化して挙動できるので特に好ましいリブ状突起である。
請求項4記載のソイルセメント合成羽根付き杭は、請求項1〜3のいずれか一に記載のソイルセメント合成羽根付き杭において、特にリブ状突起が螺旋状またはリング状に設けられていることを特徴とするものである。このような形状であると、鉄筋などで容易にリブ状突起を設けることができるので特にこのましい。
なお、リブ状突起は、互いのリブ状突起間に間隔をおいて設けた方が、リブ状突起が多数存在する部分での杭とソイルセメントとの付着強度を高くすることができるので、最も望ましい態様である。
この互いのリブ状突起間の間隔、即ち、互いのリブ状突起の一番高い部分における相互の間隔は、リブ状突起の高さに応じて随時変更可能であるが、杭径の4倍の範囲にリブ状突起が存在する場合でも、その範囲における杭の長さ方向におけるリブ状突起の数は、リブ状突起の高さが高い場合では少なくとも3段設けることにより、本発明の効果をより確実に達成できる。
勿論、リブ状突起の高さが低い場合は間隔をリブ状突起の高さに応じて短くすることにより、その範囲における杭の長さ方向におけるリブ状突起の数は、リブ状突起の高さが高い場合に比べて、段数が必然的に多くなる。
本発明は特に、ソイルセメント柱体内に設置された既製杭として、杭頭部の周面にリブ状突起を有する既製杭が用いられていることで、杭頭部での既製杭とソイルセメント柱体との一体化が強固なものとなるため、杭頭部に作用する水平荷重によって杭頭部のソイルセメントに輪切り状の亀裂が生じる等のおそれはない。
したがって、杭頭部に羽根や大径の円筒状部材が特になくても、杭頭部における水平荷重に対し、大きな抵抗力を発揮し得る。
また、杭の支持層が傾斜する地盤に用いられても、杭頭部の切除が容易であり、かつ杭頭部が切除されてもなお、杭頭部にリブ状突起が残るように施工することが可能なため、杭頭部における水平荷重に対する大きな抵抗力を発揮し得る。
もちろん、下端部の他に中間部にも羽根を有することで、ソイルセメント柱体と既製杭とが一体化された構造となるものである。なお、本発明では下端よりも含めて中間部と称する。
さらに、杭頭部を切除しても所期の効果を十分発揮し得るため、支持層の浅い地盤に施工する際、ソイルセメント施工機を用いて無理に支持層まで深く掘り下げてソイルセメント柱体を造成する必要がないため、施工の大幅な短縮化が図れるとともに、ソイルセメント施工機の故障を未然に防止することができる。
図1(a)は、本発明のソイルセメント合成羽根付き杭を、図1(b)はその芯杭として用いられる羽根付き杭(既製杭)をそれぞれ示し、図において、地盤中にソイルセメント柱体1が造成され、当該ソイルセメント柱体1内にこれより小径の羽根付き杭2が設置されている。
ソイルセメント柱体1は、セメント溶液などの固化材と現地掘削土を混合することにより地表から支持層3まで連続した柱状に造成されている。
羽根付き杭2は鋼管杭であって、当該鋼管杭の下端部と中間部に螺旋状の羽根4が、杭頭部に鋼管杭の円周方向に連続するリブ状突起5がそれぞれ形成され、特にリブ状突起5は、杭頭部の外周に鉄筋を杭の軸方向に一定範囲にわたって螺旋状に巻き付け、かつ杭頭部の外周に溶接することにより一体的に形成されている。
また、リブ状突起5は、杭の上端部から杭の下端方向に杭径Dpの少なくとも約4倍の範囲にわたって螺旋状に連続して形成され、また所定の高さ(径)に形成されている。
先に述べたように、一般に、杭頭部を一部切除して揃える場合、杭頭部は経験的に少なくとも0.5m〜1m程度切除されるため、ソイルセメント柱体1内に杭頭部のリブ状突起5を確実に残存させるためには、杭の上端部から少なくとも杭径Dpの4倍+0.5m〜1m程度の範囲にわたってリブ状突起5が設けられているのが望ましく、更には汎用性の点から杭の上端部から少なくとも杭径Dpの4倍+1m程度の範囲にわたってリブ状突起5が設けられているのが最も望ましい。
それ故、例えば、羽根付き杭2の杭径が約114mmの鋼管杭の場合、杭の上端から杭径Dpの少なくとも約4倍の範囲にわたってリブ状突起5を存在させるためには、リブ状突起5は杭の上端から杭径Dpの約50cmまでの範囲にわたって形成されている必要があり、さらに杭頭部を切除することを考慮すると、杭の頭部端から少なくとも約1.5mの範囲にわたってリブ状突起5が形成されている必要がある。また、この例では、リブ状突起5の高さは、本発明の一般的な高さである約9mm程度に形成されている。
また、図1に示すように、互いのリブ状突起間の間隔、即ち、互いのリブ状突起の一番高い部分における相互の間隔は、リブ状突起の高さの2倍になるようにされている。
リブ状突起5がこのように形成されていることで、羽根付き杭2の特に杭頭部と周辺の固化したソイルセメント柱体1が完全に一体化されるため、地震等によって杭頭部に大きな水平力Hが作用したとしても、杭頭部のソイルセメント柱体1に輪切り状の亀裂などが生じることは無く、水平荷重Hに対して非常に大きな抵抗力を発揮することができる。
また、地震荷重などの水平荷重Hに対する杭頭部の抵抗力を考えた場合、上記したリブ状突起5は、例えば図1(c)に図示するように、杭頭部に作用する水平荷重Hによって杭に曲げモーメントMが必ず生じる範囲である杭の上端部Pから第1不動点Pの範囲まで設けられている必要があり、一般に、羽根付き杭2の杭径Dpの4倍〜10倍の範囲にリブ状突起5が設けられていることが特に望ましい。
すなわち、羽根付き杭2の杭径Dpが約114mm〜356mmの範囲では、(0.5m〜3.6m)+1mの範囲となり、少なくともこれらの範囲にはリブ状突起5が設けられているのが好ましい。
また、羽根付き杭2の羽根部を除く部分の径である杭径DPが約114mmの場合では、羽根4の外径は250mmとした。この羽根4の外径は一般的に杭径Dの1.5倍〜3倍内であることが知られているが、この範囲内である。
なお、この場合、ソイルセメント柱体1の径Dは、一般に羽根4の外径の1.2倍〜2.5倍の範囲で造成されるため、ソイルセメント柱体1の直径は500mmとした。
図2(a),(b)は、杭の支持層3が傾斜した軟弱地盤6内に、本発明のソイルセメント合成羽根付き杭7と8が所定間隔をおいて施工された例を示したものである。
図示するように、支持層3が浅い位置に出現する側の合成杭7、深い位置に出現する側の合成杭8、いずれの側の合成杭においても、ソイルセメント柱体1は支持層3から地表まで連続して造成され、また支持層3内に同じ深さ造成されている。
また、双方の羽根付き杭2は長さが同じであることから、支持層3が浅い位置に出現する側の合成杭7においては、羽根付き杭2の杭頭部2aがソイルセメント柱体1の上に突出した姿となる。
このような場合、ソイルセメント柱体1の上端部に突出した杭頭部2aを一部切除することにより双方の杭頭を揃えるが、羽根付き杭2の径は小径で切断が容易であり、また杭頭部2aを一部切除しても、ソイルセメント柱体1内の杭頭部に十分な長さのリブ状突起5が残る。 したがって、このリブ状突起5と周辺の固化したソイルセメント柱体1とが一体化された構造は保たれるため、地震等により杭頭部に水平力が作用しても、杭頭部のソイルセメント柱体1に輪切り状の亀裂が生じることが無く、水平荷重Hに対する抵抗力を発揮することができる。
もちろん、実際の施工に際しては、一箇所のソイルセメント柱体1が造成された後、ソイルセメントが未だ固まらない状態で、当該ソイルセメント柱体1内に羽根付き杭2が回転させながら埋設され、その後に次のソイルセメント柱体1が造成される。
なお、ソイルセメント柱体1の上端部に突出した杭頭部2aを切除し、ソイルセメント柱体1が固化した後に、各合成杭7と8の上端部には図2(b)に図示するようにフーチング9がそれぞれ構築される。なお図に示すように、フーチング9,9間に地中梁10が構築されることがある。
また、フーチング9と各合成杭7,8とをそれぞれ一体化させるためには、羽根付き杭2の杭頭部をソイルセメント柱体1より少し突出する姿とすることが好ましい。
また、実際に施工する場合、実際の地表面はソイルセメント柱体1の頭部よりも高い位置にあり、図2(b)に図示するようにフーチング9を構築するためにフーチング9の底部位置まで地表部を掘削しやすくするためには、実際の地表部とソイルセメント柱体1の杭頭部との間は、ソイルセメントを設けない空掘り部とすればよい。
以上の説明では、支持層3が傾斜した軟弱地盤6を例に説明したが、施工すべき地盤において浅い支持層と深い支持層が混在している場合にも適用可能であることはいうまでもない。
次に、図3(a),(b)に基いて、本発明のソイルセメント合成羽根付き杭と、従来のソイルセメント合成羽根付き杭との杭頭部における水平耐力のメカニズムの差異について説明する。
図3(a)に図示するように、本発明においては、杭頭部に作用する水平荷重Hにより杭頭部に回転モーメントMが発生したとしても、杭頭部に設けられたリブ状突起5と周辺のソイルセメントとの周面摩擦抵抗によって回転モーメントMに対抗する抵抗モーメントMが発生するため、杭頭部のソイルセメント柱体1に輪切り状の亀裂などが生じることは無ない。したがって、杭頭部に羽根や大径の円筒状部材がなくても、杭頭部の水平荷重Hに対して必要な抵抗力を発揮することができる。
これに対し、従来例の場合、図3(b)に図示するように、杭頭部にも羽根を有する場合は、杭頭部に作用する水平荷重Hによって羽根付き杭2の杭頭部に回転モーメントMが発生しても、杭頭部に螺旋状の羽根4があることにより、回転モーメントMに対抗する抵抗モーメントMが発生する。そのために地震などにより頭部に生じる水平荷重Hが発生しても、頭部のソイルセメント柱体1に輪切り状の亀裂が生じることが無く、杭頭部に羽根や大径の円筒状部材が存在しなくても頭部の水平荷重Hに対して必要な抵抗モーメントMを発揮することができる。しかし、杭頭部を一部切除することにより、杭頭部に羽根4が無くなると杭頭部の水平荷重に対する抵抗力を発揮できなくなってしまう。
これに対して、本発明のソイルセメント合成羽根付き杭の場合は、リブ状突起部5の長さを長くすることが可能であるため、羽根付き杭2の杭頭部を一部切除してもソイルセメント柱体1内にリブ状突起5を十分残存させることが可能であるため、羽根付き杭2の杭頭部を一部切除したとしても、杭頭部の水平荷重Hに対する抵抗力を失うことはない。
本発明は、杭の支持層が傾斜する地盤においても、杭頭部における水平荷重に対する水平抵抗力が大きく、土木・建築構造物の基礎杭として広く利用が期待できる。
(a)はソイルセメント合成羽根付き杭の断面図、(b)は羽根付き既製杭の正面図、(c)は杭頭に水平力が作用したときの応力図である。 (a),(b)は、杭の支持層が傾斜地の地盤中に施工されたソイルセメント合成羽根付き杭を示す地盤の断面図である。 本発明のソイルセメント合成羽根付き杭、従来のソイルセメント合成羽根付き杭のそれぞれの杭頭部の水平耐力のメカニズムを示し、(a)は本発明のソイルセメント合成羽根付き杭が施工された地盤の断面図、(b)は従来のソイルセメント合成羽根付き杭が施工された地盤の断面図である。 (a),(b)は、杭の支持層が傾斜した地盤中に施工された従来のソイルセメント合成羽根付き杭の断面図である。
符号の説明
1 ソイルセメント柱体
2 羽根付き杭(既製杭)
3 支持層
4 羽根
5 リブ状突起
6 軟弱地盤
7 合成杭(ソイルセメント羽根付き合成杭)
8 合成杭(ソイルセメント羽根付き合成杭)
9 フーチング
10 地中梁

Claims (4)

  1. 地盤中に造成されたソイルセメント柱体と当該ソイルセメント柱体内に設置された既製杭とから一体に構成され、かつ前記既製杭は外周面の少なくとも下端部と中間部に羽根が設けられていると共に、外周面頭部にリブ状突起が設けられてなることを特徴とするソイルセメント合成羽根付き杭。
  2. リブ状突起は、既製杭の杭上端部から杭下端方向に少なくとも杭径Dpの4倍〜10倍の範囲に、高さ1mm〜16mmに設けられてなることを特徴とする請求項1記載のソイルセメント合成羽根付き杭。
  3. リブ状突起は、既製杭の円周方向に沿って設けられてなることを特徴とする請求項1または2記載のソイルセメント合成羽根付き杭。
  4. リブ状突起は、螺旋状またはリング状に設けられてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一に記載のソイルセメント合成羽根付き杭。
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