JP2006233316A - ナノ粒子生成方法及びレーザカラーマーキング方法 - Google Patents

ナノ粒子生成方法及びレーザカラーマーキング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ナノレベルの粒子径の粒子を用いて行うレーザカラーマーキング方法を提供する。
【解決手段】金の薄膜をスパッタで生成する第1のステップと、この薄膜にレーザを照射して金を粒状化する第2のステップとを含み、第2のステップで、連続発振レーザのレーザ光の走査速度を変えて、粒子径を制御し、発色する色の種類を制御する。この方法で、被加工物にマーキングするカラーの色を赤、青、黄(金色)に制御することができ、フルカラーのマーキングが可能となる。
【選択図】図5

Description

本発明は、直径がナノレベルの金属粒子を生成する方法と、その粒子を用いてレーザカラーマーキングを行う方法に関し、特に、粒子径を精密に制御して、所望のカラーでのレーザマーキングを可能にするものである。
レーザマーキングは、缶の表面等にレーザを照射して賞味期限を記入するためなどに使われているが、本発明者は、先に、金のナノ粒子が粒子径に応じて異なる色を示すことを利用して、様々な製品にレーザを照射してカラーマーキングを行う方法を開発した(下記特許文献1参照)。
この方法では、被加工物の表面に金コロイドを混合した塗料を塗布し、その上にレーザ光線を照射する。この照射で塗料の媒質は蒸発し、金のナノ粒子は凝集し、さらに溶融して成長し、粒子径に応じた色を示す。
金ナノ粒子は、10nm〜20nmで赤色、70nmで青色(その配列により黒色)、100nm以上で金色となる。この発色の違いは、粒子の大きさによって物体表面のプラズマ角周波数が異なることから生じる。
また、金ナノ粒子は、カラーマーキング以外にも、粒子を結合してナノテクノロジー用の部品を作製したり、金微粒子表面に機能性を持つチオール分子等を吸着させて分析化学や検査試薬用の機能性金コロイドを作製したりするためにも用いられている。
特開2003−94181号公報
これまで、金ナノ粒子の生成は、塩化金酸(HAuCl3)をクエン酸で還元する方法等、幾つかの方法で行われているが、従来の方法では、いずれも、粒子の大きさを広い範囲に渡って高精度に制御することが難しい。
また、金コロイドの混合塗料を用いるレーザカラーマーキングでは、青色の発色が思うように得られない。これは粒子の大きさをナノレベルで制御することが如何に難しいかを示している。
本発明は、こうした従来の問題点を解決するものであり、ナノレベルの粒子径を高精度に制御できる金属ナノ粒子生成方法と、そのナノ粒子を用いて行うレーザカラーマーキング方法とを提供することを目的としている。
本発明の金属ナノ粒子生成方法では、金属の薄膜を生成する第1のステップと、この薄膜にレーザを照射して金属を粒状化する第2のステップとを含んでいる。
レーザのエネルギーを受けた金属薄膜は、凝集して粒状化する。
また、本発明の金属ナノ粒子生成方法では、基板上の同一箇所に、金属の薄膜を生成する第1のステップと、この薄膜にレーザを照射して金属を粒状化する第2のステップとを交互に繰り返し、その繰り返し回数を変えて金属のサイズを制御する。
この第1のステップと第2のステップとの繰り返しにより、粒状化した金属が核となって粒子が成長する。
また、本発明の金属ナノ粒子生成方法では、第2のステップで連続発振レーザのレーザ光を照射し、このレーザ光の走査速度を変えて、金属のサイズを制御する。
この方法では、レーザの走査速度に応じて、金属薄膜の局所に投入されるエネルギー量が変わり、凝集量が変わることを利用して粒子径を制御する。
また、本発明の金属ナノ粒子生成方法では、第1のステップでの金属の薄膜を、スパッタリングで生成している。
そのため、均一な薄膜が簡単に生成できる。
また、本発明の金属ナノ粒子生成方法では、スパッタリングで金属の薄膜を生成しながら、生成中の薄膜にレーザを照射して金属を粒状化する。
この方法では、レーザ照射時間やレーザ出力を変えて、粒子径を制御する。
また、本発明のレーザカラーマーキング方法では、金属の薄膜を生成する第1のステップと、この薄膜にレーザを照射して金属を粒状化する第2のステップとを含んでいる。
この方法により、金属粒子のサイズに応じた発色を得ることができる。
また、本発明のレーザカラーマーキング方法では、被加工物の同一箇所に、金属の薄膜を生成する第1のステップと、この薄膜にレーザを照射して金属を粒状化する第2のステップとを交互に繰り返し、その繰り返し回数を変えて発色の濃淡を制御する。
この繰り返しにより、色は変わらずに、濃さだけが増加する。
また、本発明のレーザカラーマーキング方法では、第2のステップで連続発振レーザのレーザ光を照射し、このレーザ光の走査速度を変えて、発色する色の種類を制御する。
この方法では、レーザの走査速度に応じて粒子径が変わり、そのために発色する色が変わる。
また、本発明のレーザカラーマーキング方法では、第1のステップで基板の前面に金属の薄膜を生成し、第2のステップで連続発振レーザのレーザ光を照射して、そのレーザ光の走査速度を変えて発色する色の種類を制御し、さらに、第3のステップとして、基板の金属粒子が生成された前面と被加工物とを対向させ、基板の裏面からレーザを照射して、金属粒子を被加工物に転写する。
この方法によれば、熱に弱い合成樹脂等に対してもレーザカラーマーキングを施すことができる。
また、本発明のレーザカラーマーキング方法では、第1のステップで基板の前面に金属の薄膜を生成し、第2のステップで基板の薄膜が生成された前面と被加工物とを対向させ、基板の裏面からレーザを照射して、薄膜を被加工物に向けて飛ばし、飛翔中に粒子化した金属粒子を被加工物に付着させる。
この場合は、飛翔中に粒子化した金属が冷えたところで被加工物に付着する。
本発明の金属ナノ粒子生成方法では、金属のナノレベルの粒子径を高精度に制御することができ、また、レーザカラーマーキング方法では、この金属ナノ粒子を用いて、被加工物にマーキングするカラーの色相や色調を随時制御することができる。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態におけるナノ粒子生成方法では、スパッタリングで金の薄膜を形成し、その薄膜にレーザを照射して凝集を生じさせ、その上からスパッタリングで金の薄膜を形成し、さらにレーザを照射する、と言うように、スパッタリングでの金薄膜の形成とレーザ照射による処理とを1セットにして、そのセットを複数回繰り返すことにより金ナノ粒子を生成する。
スパッタリングで形成された金の薄膜にレーザを照射すると、薄膜は、レーザのエネルギーで溶融し、局部ごとに凝集して、表面張力の作用で粒状化する。その上から金薄膜をスパッタリングしてレーザを照射すると、この粒状化した部分が核となり、その核を中心に金の粒子が成長する。
そのため、スパッタリング及びレーザ照射のセットを繰り返せば、核を中心に金の粒子が徐々に成長し、所望の大きさの金ナノ粒子を得ることができる。
次に、このナノ粒子生成方法の実施例について説明する。
スパッタリングは、図9に示すイオンスパッタ装置を使用して行った。この装置は、アルミチャンバー11内に、ターゲット10を保持するターゲットホルダ12と、試料を載置する試料ステージ13とを具備し、また、ターゲット10とアルミチャンバー11との間に200KVの電圧を印加する直流電源を備えている。
ターゲット10には金を、試料には清浄なスライドガラスを使用して、スライドガラス面上に30秒間、約15mAの条件で金イオンスパッタを行った。このとき、チャンバー内のグロー放電で発生する電子はプラス電位のチャンバー11に引き付けられるが、グロー放電で発生するプラスイオン(雰囲気ガスイオン)は、マイナス電位のターゲット10に入射して金をスパッタし、中性原子を全方向に飛散させる。飛翔中の中性原子は、残留ガス分子と衝突を繰り返し、試料ステージ13上の試料に様々な方向から降り注ぎ、試料表面が均一にコーティングされる。
次に、この金薄膜をコーティングしたスライドガラスに対して、波長532nm、スポット径20μm〜40μm、パルス幅約7.0nsのパルス発振レーザにより、出力1.64W、走査速度2.5m/s、デフォーカス4.1mmの条件でレーザ照射を行った。ビームの走査は、5mm×5mmの正方形内を塗り潰すように、ストローク5mm、ピッチ約42.3μmで走査した。パルス発振レーザは、ピーク出力の高いパルスで金薄膜を衝撃的に凝集する。
このスパッタとレーザ照射とのセットを1サイクルとして、この作業をスライドガラスの同じ場所に14サイクル繰り返し、その間の粒子の成長を原子間力顕微鏡(AFM)で観察した。
図1は、サイクル数と粒子の大きさ(最大粒子径)との関係を示している。1サイクル目の処理により、金スパッタ膜から20nm〜30nmの金ナノ粒子が創成できた。サイクルを重ねるごとに粒子は大きくなり、10サイクルで160nmまで成長することが明らかになった。
図2は、AFMの観察画像であり、図2(a)は2サイクル目、図2(b)は6サイクル目の粒子成長を示している。図2から分かるように、2サイクル目ではナノ粒子が均一に分布しているが、6サイクル目では、大きく成長した粒子の周りを約13nmの比較的小さなナノ粒子が満たしており、全体として粒子の大きさが不均一である。これは、サイクルを重ねて成長した粒子と、各サイクルのレーザ照射で始めて粒状化した粒子とが混在するためと考えられる。
また、この試料は、赤紫色を呈している。図3は、この試料の発色が各サイクルでどう変化するかを見るために、各サイクルの試料の発色を分光光度計(島津製作所、UV−3150)で分光分析した結果を示している。この図の横軸は波長(nm)、縦軸は透過率(%)を示している。
波長400nm以上の透過率を見ると、6サイクル目ではほぼ60%以上であるが、9サイクル目で約50%、14サイクル目には約40%まで下がっており、サイクルを重ねるごとに暗くなっている。
一方、各サイクルにおける透過のスペクトルパターンは略同じであり、いずれのサイクルでも、660nm付近の赤色の波長、及び400nm付近の紫色の波長における透過率が高い。このことから、サイクルが増えても、発色は赤紫色のままであり、色の濃さだけが増加することが分かる。この結果は、各試料を視認した結果とも一致している。
これは、サイクルが増すに従って大きな粒子径のナノ粒子は出現するが、図2(b)に示すように、サイクルが増えても、ナノ粒子の大半は約13nmであり、物体表面の色は存在比率の高いこの粒子によって決まるためである。
そのため、金薄膜の形成とレーザ照射とをセットにして、これを複数回繰り返す金ナノ粒子生成方法は、色は変えずに、その濃淡だけを変えるレーザカラーマーキング方法として用いることができる。このレーザカラーマーキング方法では、このセットの繰り返し回数を制御して、所望の濃さを実現することができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態におけるナノ粒子生成方法では、一度のスパッタリングで形成した金の薄膜に連続発振レーザのレーザ光を照射して金ナノ粒子を生成する。このとき、連続発振レーザのレーザ光の走査速度を変えて金ナノ粒子の粒子径を制御する。
このレーザ照射の際に、金薄膜の局部に投入されるエネルギー量は、連続発振レーザのレーザ光の走査速度によって異なり、走査速度が速ければ少なく、走査速度が遅ければ多くなる。そして、このエネルギー量が多いほど、溶融して各点に凝集する金薄膜の範囲が拡がり、粒子径は大きくなる。そのため、金薄膜に照射する連続発振レーザのレーザ光の走査速度を制御することにより、所望の粒子径の金ナノ粒子を生成することができる。
なお、連続発振レーザには、CW:YVO4レーザ(CWはcontinuous waveの略)、CW:YAGレーザ、CW:YLFレーザ等を用いることができる。
次に、このナノ粒子生成方法の実施例について説明する。
ここでは、図9のイオンスパッタ装置を用い、30秒間、約15mAの条件で一度だけ金スパッタを実施してスライドガラス上に金薄膜を生成し、この金薄膜に対して、波長532nmの連続発振レーザ(CW:YVO4レーザ)のレーザ光を、走査速度を0.25mm/s〜25mm/sの範囲で変化させて照射し、得られた粒子を原子間力顕微鏡(AFM)で観察した。
ビームの走査は、第1の実施形態と同様に、5mm×5mmの正方形内を塗り潰すように、ストローク5mm、ピッチ約42.3μmで実施した。図4は、連続発振レーザのレーザ光40でスライドガラス20上の金薄膜30を走査する様子を模式的に示している。
図5は、連続発振レーザの出力を0.2Wに設定し、レーザ走査速度を変えたときの走査速度と粒子の大きさ(最大粒子径)との関係を示している。この図から明らかなように、粒子の大きさと、対数で表したレーザ走査速度とは略直線的な関係にあり、レーザ走査速度を0.25mm/s〜25mm/sの範囲で変えた場合に、φ20nm〜φ50nmの粒子を創成することができる。
図6は、AFMの観察画像であり、図6(a)は、連続発振レーザの出力を0.2W、走査速度を25mm/sに設定したとき、また、図6(b)は、連続発振レーザの出力を0.2W、走査速度を0.4mm/sに設定したときの粒子成長を示している。図6から分かるように、粒子の大きさにばらつきはなく、略均一である。また、図6(b)で分かるように、創成された粒子は特徴的な形状をしている。
また、図7は、各レーザ走査速度で得られた金粒子の発色を比較するために、各試料の発色を分光光度計(島津製作所、UV−3150)で分光分析した結果を示している。この図の横軸は波長(nm)、縦軸は透過率(%)を示している。
走査速度が25mm/sの場合は、660nm付近の赤色の波長、及び400nm付近の紫色の波長の透過率が高く、試料を視認すると、赤紫色あるいは赤色を呈している。走査速度が0.5mm/sの場合は、400nm付近の波長の透過率が高く、試料を視認すると、紫色を呈している。走査速度が0.25mm/sの場合は、500nm付近の青色の波長の透過率が上昇しており、試料を視認すると、青紫色を呈している。
こうした傾向は、連続発振レーザの出力が0.2W〜0.5Wの範囲で変わらない。しかし、連続発振レーザの出力を0.6W以上に設定すると、凝集の進行が速くなり、レーザの走査速度を25mm/sまで上げても青紫色を発色し、赤紫色を発色させることはできなかった。
このように、スパッタで金薄膜を形成し、この薄膜に連続発振レーザのレーザ光を照射する金ナノ粒子生成方法では、レーザ光の走査速度を制御することにより任意の粒子径の均一な金ナノ粒子を生成することができる。また、この方法は、赤、青等を発色させるカラーマーキング方法として用いることができる。金は、膜厚を増やし、または、粒子径を100nm以上にすれば金色(黄色)を示すから、これで赤、青、黄(金色)の三原色が揃うことになり、フルカラーマーキングが実現できることになる。
また、この金ナノ粒子生成方法では、連続発振レーザを使用しているので、金ナノ粒子及びスライドガラスに加わるエネルギーは、パルスレーザを使用する場合に比べて極めて弱い。そのため、生成された金ナノ粒子は、スライドガラスと融合すること無く、スライドガラス上に付着しており、スライドガラスを擦って、金ナノ粒子をスライドガラスから剥離させることができる。
剥離した金ナノ粒子は、ナノテクノロジー用の部品作製に使用したり、機能性金コロイドの作製に使用したりすることができる。
また、この金ナノ粒子生成方法でスライドガラス上に生成された金ナノ粒子は、被加工物に転写して、被加工物のカラーマーキングを行うこともできる。
図8(a)(b)は、このカラーマーキング方法の一例を示している。この方法では、カラーマーキングを施す被加工物21を、スライドガラス20上に生成された金ナノ粒子31と対向させて近接配置し、スライドガラス20の背面をパルスレーザのレーザ光41で、被加工物21に転写するマークに沿って走査する。
このとき、スライドガラス20上の金ナノ粒子31は、図8(b)に示すように、パルスレーザのエネルギーを受けてスライドガラス20の表面から飛び出し、被加工物21の表面に衝突して、そこに付着する。そのため、パルスレーザのレーザ光41でスライドガラス20の背面を走査すれば、被加工物21の表面には、その走査軌跡通りに金ナノ粒子が付着する。
このカラーマーキング方法では、被加工物21に対して直接レーザが照射されないため、被加工物21の温度上昇が回避できる。そのため、熱に弱い合成樹脂等にもカラーマーキングを行うことができる。
また、この方法は、被加工物21上に金の回路を形成したり、ナノテクノロジー用の部品を形成したりするためにも利用できる。
また、この場合、スパッタ膜を形成した段階のスライドガラス20と被加工物21とを対向させて、スライドガラス20の背面からパルスレーザのレーザ光41を照射し、照射位置の薄膜が、被加工物21に向けて飛翔する間に粒子化するようにしても良い。このとき、レーザのエネルギーを受けたレーザ照射位置の薄膜は、溶融してスライドガラス20の表面から飛び出し、飛翔の過程で粒子化し、冷えたところで被加工物21に到達して付着する。
なお、各実施形態では、専ら金を対象に説明したが、本発明は、銀、白金、パラジューム等の金属にも適用できる。
また、各実施形態では、金の薄膜をスパッタリングで形成する場合を説明したが、蒸着等、その他の手段で薄膜を形成しても良い。
また、各実施形態では、薄膜をスパッタリングで生成した後、この薄膜にレーザを照射したが、薄膜のスパッタリング中に、生成過程の薄膜に対してレーザを照射するようにしても良い。このようにレーザを照射しながらスパッタリングを行う場合は、ナノ粒子を連続的に成長させることができ、その粒子サイズは、レーザ照射時間やレーザ出力を調整することで、精密に制御できる。
本発明は、装飾品を始めとして、様々な製品にカラーマーキングを形成したり、配線等を形成したりするために利用することができ、また、ナノテクノロジーの分野や医療・分析の分野等、各分野で使用される金ナノ粒子の生成にも利用することができる。
本発明の第1の実施形態における金属ナノ粒子生成方法でのサイクル数と粒子の大きさとの関係を示す図 本発明の第1の実施形態における金属ナノ粒子生成方法で生成された粒子を示す図 本発明の第1の実施形態における金属ナノ粒子生成方法で生成された粒子の分光透過率を示す図 本発明の第2の実施形態における金属ナノ粒子生成方法でのレーザ走査を模式的に示す図 本発明の第2の実施形態における金属ナノ粒子生成方法でのレーザ走査速度と粒子の大きさとの関係を示す図 本発明の第2の実施形態における金属ナノ粒子生成方法で生成された粒子を示す図 本発明の第2の実施形態における金属ナノ粒子生成方法で生成された粒子の分光透過率を示す図 本発明の第2の実施形態におけるレーザカラーマーキング方法を模式的に示す図 イオンスパッタ装置の構成を示す図
符号の説明
10 ターゲット
11 アルミチャンバー
12 ターゲットホルダ
13 試料ステージ
20 スライドガラス
21 被加工物
30 金薄膜
31 金ナノ粒子
40 連続発振レーザのレーザ光
41 パルスレーザのレーザ光

Claims (10)

  1. ナノレベルのサイズの金属粒子を生成する方法であって、
    金属の薄膜を生成する第1のステップと、
    前記薄膜にレーザを照射して前記金属を粒状化する第2のステップと
    を含むことを特徴とする金属ナノ粒子生成方法。
  2. 請求項1に記載の金属ナノ粒子生成方法であって、基板上の同一箇所に、金属の薄膜を生成する前記第1のステップと、前記薄膜にレーザを照射して前記金属を粒状化する前記第2のステップとを交互に繰り返し、その繰り返し回数を変えて前記金属のサイズを制御することを特徴とする金属ナノ粒子生成方法。
  3. 請求項1に記載の金属ナノ粒子生成方法であって、前記第2のステップで連続発振レーザのレーザ光を照射し、前記レーザ光の走査速度を変えて、前記金属のサイズを制御することを特徴とする金属ナノ粒子生成方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の金属ナノ粒子生成方法であって、前記第1のステップでの前記金属の薄膜を、スパッタリングで生成することを特徴とする金属ナノ粒子生成方法。
  5. ナノレベルのサイズの金属粒子を生成する方法であって、
    スパッタリングで金属の薄膜を生成しながら、生成中の前記薄膜にレーザを照射して前記金属を粒状化することを特徴とする金属ナノ粒子生成方法。
  6. ナノレベルのサイズの金属粒子を生成して前記サイズに応じた発色を得るレーザカラーマーキング方法であって、
    金属の薄膜を生成する第1のステップと、
    前記薄膜にレーザを照射して前記金属を粒状化する第2のステップと
    を含むことを特徴とするレーザカラーマーキング方法。
  7. 請求項6に記載のレーザカラーマーキング方法であって、被加工物の同一箇所に、金属の薄膜を生成する前記第1のステップと、前記薄膜にレーザを照射して前記金属を粒状化する前記第2のステップとを交互に繰り返し、その繰り返し回数を変えて発色の濃淡を制御することを特徴とするレーザカラーマーキング方法。
  8. 請求項6に記載のレーザカラーマーキング方法であって、前記第2のステップで連続発振レーザのレーザ光を照射し、前記レーザ光の走査速度を変えて、発色する色の種類を制御することを特徴とするレーザカラーマーキング方法。
  9. 請求項6に記載のレーザカラーマーキング方法であって、前記第1のステップで基板の前面に前記金属の薄膜を生成し、前記第2のステップで連続発振レーザのレーザ光を照射して、前記レーザ光の走査速度を変えて発色する色の種類を制御し、さらに、第3のステップとして、前記基板の前記金属粒子が生成された前面と被加工物とを対向させ、前記基板の裏面からレーザを照射して、前記金属粒子を前記被加工物に転写することを特徴とするレーザカラーマーキング方法。
  10. 請求項6に記載のレーザカラーマーキング方法であって、前記第1のステップで基板の前面に前記金属の薄膜を生成し、前記第2のステップで前記基板の前記薄膜が生成された前面と被加工物とを対向させ、前記基板の裏面からレーザを照射して、前記薄膜を前記被加工物に向けて飛ばし、飛翔中に粒子化した金属粒子を前記被加工物に付着させることを特徴とするレーザカラーマーキング方法。
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