JP2006233310A - 耐食性に優れた溶射被覆鋼板の製造方法および設備列 - Google Patents

耐食性に優れた溶射被覆鋼板の製造方法および設備列 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、土木、建築、化学工業など耐食性が要求される分野に用いられる溶射被覆鋼板を大量に製造する方法及び設備列を提供する。
【解決手段】溶射時の鋼板温度を溶射金属の融点の0.3倍以上、1130K以下とし、高速フレーム溶射装置により溶射後、高周波誘導加熱装置により鋼板表面部分を溶射金属の融点の0.5倍以上、0.8倍以下に加熱、好ましくは、加熱中あるいは加熱の前工程又は後工程のいずれかに、鋼板に圧縮と曲げの応力を加える。熱間圧延機の下流側の搬送ライン上に、鋼板に曲げ応力を加える熱間矯正機と前記熱間矯正機の下流側に高周波誘導加熱装置を配置し、前記熱間矯正機の上流側または前記高周波誘導加熱装置の下流側のどちらか一方又は両方に溶射装置を配置し、前記溶射装置、前記高周波誘導加熱装置および前記熱間矯正機間の搬送ラインは鋼板を順逆可能に搬送する機構を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、土木、建築、造船、建産機、エネルギー関連機器、化学工業など耐食性が要求される分野に用いられる溶射被覆鋼板を大量に製造する方法及び設備列に関する。
金属溶射技術は、構造物の表層部分に耐食性や耐摩耗性を付与する技術として一般的に広く用いられている。しかし、溶射により形成された皮膜は、そのままでは気孔を有するため、長期間の使用においては、その気孔を通じての腐食因子の浸透により、耐食性が十分に発揮されない場合がある。
また、皮膜と基材鋼板の密着性については、完全な拡散接合が達成されているわけではなく、加工や長期間の使用中に剥離を生じる場合がある。また、皮膜が何らかの原因で損傷し、接合界面が腐食環境にさらされた場合、接合が不完全であると界面に沿って腐食が進行する場合がある。
このような問題に対して、従来からいろいろな対策が提案されている。古典的にはフュージングと呼ばれる技術があり、1000℃程度の炉中で素材ごと加熱し、皮膜および界面を溶融することにより、皮膜の緻密性と接合強度を高める技術がある。しかし、この技術は、皮膜材料が融点の低い自溶性合金に限られること、素材が熱影響を受けること、さらに生産性が低い等の課題があった。
これらの課題を解決するために、例えば、特許文献1には、AlとZnの低融点金属溶射において、基板を予め70〜350℃に加熱し、密着性を高め、同時に大量生産を可能とする技術が開示されている。
特許文献2には、基板と皮膜の界面のみを高周波誘導電流により加熱し、同時に加熱部分の皮膜を加圧体により加圧する方法により、皮膜の緻密性と密着性を向上させる技術が開示されている。また、特許文献3には電子ビームにより溶射皮膜を再溶融し、緻密性と密着性を高める技術が開示されている。
特開昭50−96435号公報 特開昭61−136666号公報 特開平9−316624号公報
しかしながら、特許文献1記載の技術は皮膜材料として低融点金属に関するもので、高耐食性のステンレス鋼やNi合金のような比較的高融点の被膜材料に対して適用することは困難である。
すなわち、70〜350℃という温度は、AlやZnのような低融点金属の拡散を促進し、皮膜の緻密性、密着性を向上させるためには十分な温度である。しかし、ステンレス鋼やNi合金のような比較的高融点の材料に対しては、この熱処理だけでは十分な拡散を促すことができない。
特許文献2記載の技術は、完成した構造体に対する後処理としての技術であり、装置自体の大型化が難しいことと、十分な特性を得るためには比較的長時間の加圧処理が必要と考えられることから、生産性を高めることは容易でない。
また、特許文献3記載の技術も、電子ビームによる加熱のため、局所的な加熱となり、大量生産に適した技術とは言い難い。
溶射皮膜の緻密性と密着性を高める技術において、前記のフュージングに類似の技術として、自溶性合金よりも融点の高い皮膜材料を用いて、高温かつ長時間の熱処理を行うことも考えられるが、素材が熱影響を受けることは避けられず、更に熱処理に時間を要するため生産性が低いという問題がある。
本発明は、溶射皮膜の緻密性と密着性を高めることにより耐食性を向上させ、かつ高い生産性を同時に達成する技術を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するため、皮膜の緻密性と密着性を向上させる、原子の拡散現象と熱履歴の関係に着目し、溶射前後の温度を適正に制御した場合、比較的低温でかつ短時間の熱処理で十分な効果が得られることを知見した。
また、その熱履歴が、厚板製造ラインにおける各工程を適正に配置すれば実現可能で、一貫したプロセスにより生産性を高められること、さらには熱エネルギーを有効に活用できることを見出した。
本発明は得られた知見を基に、更に検討を加えてなされたもので、すなわち、本発明は、
1 鋼板表面に溶射金属を溶射して被覆する溶射被覆鋼板の製造方法において、溶射時の鋼板温度を溶射金属の融点の0.3倍以上、1130K以下とし、溶射後、高周波誘導加熱装置により鋼板表面部分を溶射金属の融点の0.5倍以上、0.8倍以下に加熱することを特徴とする耐食性に優れた溶射被覆鋼板の製造方法。
2 前記高周波誘導加熱装置による加熱中あるいは加熱の前工程又は後工程のいずれかに、鋼板に圧縮と曲げの応力を加えることを特徴とする1に記載の耐食性に優れた溶射被覆鋼板の製造方法。
3 溶射方法として、高速フレーム溶射装置を用いることを特徴とする1または2に記載の耐食性に優れた溶射被覆鋼板の製造方法。
4 熱間圧延機の下流側の搬送ライン上に配置した溶射被覆鋼板の製造設備列であって、鋼板に曲げ応力を加える熱間矯正機と前記熱間矯正機の下流側に高周波誘導加熱装置を配置し、前記熱間矯正機の上流側または前記高周波誘導加熱装置の下流側のどちらか一方又は両方に溶射装置を配置し、前記溶射装置、前記高周波誘導加熱装置および前記熱間矯正機間の搬送ラインは鋼板を順逆可能に搬送する機構を備えた搬送装置からなることを特徴とする溶射被覆鋼板の製造設備列。
5 溶射装置として、高速フレーム溶射装置を用いることを特徴とする4記載の溶射被覆鋼板の製造設備列。
本発明によれば、連続プロセスにより、高耐食性を得るための皮膜の緻密化と密着化が達成でき、従来の方法に比べて、格段に生産性を高めることができ、高性能の製品を安価にかつ大量に生産でき、産業上極めて有用である。
本発明は、基材鋼板に、緻密で密着性に優れる溶射被膜を形成し、その溶射工程を、厚板などの鋼板製造ラインを利用して、連続プロセスとして実現することを特徴とする。
[溶射条件]
溶射時の基材鋼板温度を溶射金属の融点の0.3倍以上、1130K以下とする。溶射時の基材鋼板の温度を溶射金属の融点の0.3倍以上とすることにより、溶射時の溶射金属の密着性が良くなることと、溶射後の皮膜内の原子拡散現象が活発になることにより、引き続く高周波誘導加熱による熱処理で、皮膜内の空隙や基材鋼板との接合界面の空隙が短時間で消滅するようになる。このため、溶射時の基材鋼板の温度を溶射材料の融点の0.3倍以上とすることが好ましい。より好ましくは、基材鋼板内の原子拡散も活発になる630K以上とする。ここで、基材鋼板とは、溶射前の鋼板又は溶射後の溶射被覆鋼板の下地鋼板を示す。また、温度を倍数表現している場合は絶対温度(K)を基準としている。
一方、1130Kを超えると、溶射前の鋼板表面の酸化スケール厚みが急激に大きくなり、酸化スケールの除去が難しくなるため溶射時の基材鋼板の温度は、溶射金属の融点の0.3倍以上1130K以下とすることが好ましい。
しかし、酸化スケールの厚みが1130Kで形成されるときの厚みを超えなければ、ショットブラスト等の適当なデスケーリング方法、または溶射時の溶射材料の衝突エネルギーにより、酸化スケールは破壊、飛散してしまい、基材鋼板と溶射金属の直接の接触が達成される。
溶射皮膜の厚さとして、10μm以上とすることにより、安定した耐食性を発揮できるようになる。一方、500μmを超えて皮膜を形成しようとすると、溶射に長時間を要するようになり、生産性を損ねるようになる。このため、皮膜厚さは10〜500μmとすることが好ましい。
なお、特に優れて安定した耐食性と、高い生産性を両立するためには、皮膜厚さを20〜200μmとすることがより好ましい。
溶射後、高周波誘導加熱装置により鋼板表面部分を溶射金属の融点の0.5倍以上、0.8倍以下に加熱する。溶射後の熱処理を、鋼板表面のみを加熱することができる高周波誘導加熱により行うと加熱が表面のみに限定され、基材鋼板の材質の変化を抑制することができる。
鋼板の表面部分を溶射金属の融点の0.5倍以上に加熱すると、皮膜内の拡散現象を著しく高めることができ好ましい。
具体的には、基材鋼板の融点の0.5倍以上である880K以上に数秒以上保持することが好ましい。また、基材鋼板の平均温度の上限を、材質変化を抑制する観点から、980K以下とすることが好ましい。なお、ここで、溶射被覆後の基材鋼板の各部または平均温度はシミュレーション計算により求めることができる。
一方、溶射金属の融点の0.8倍超えに加熱すると、溶射皮膜表面において酸化スケールの成長が顕著になり、この酸化スケールに起因する溶射皮膜のすき間腐食が発生し易くなるため、0.5倍以上0.8倍以下とすることが好ましい。
上記の溶射後の熱処理は、前提条件として、溶射時の基板鋼板の温度が溶射金属融点の0.3倍以上のときに有効であり、もし溶射時の温度が十分でない場合には、従来のフュージングと同じになり、さらに高い温度で長時間の熱処理が必要となるため生産性を著しく阻害する。温度の保持については時間を長くしても効果が飽和するため、数分以内で十分である。
上述した溶射方法により厚鋼板に溶射被覆を形成する好適な製造設備列について説明する。
[製造設備列]
図1は、本発明に係る溶射被覆鋼板の製造設備列の一実施例を模式的に示し、図において、1は圧延用加熱炉、2は熱間圧延機、3は加速冷却装置、4は熱間矯正機、5は高周波誘導加熱装置、6は溶射装置を示す。
図示した製造設備列では、鋼板の熱間圧延機2の下流側に、熱間矯正機4、高周波誘導加熱装置5、溶射装置6を順次、配置し、鋼板の搬送機構は、熱間矯正機4、高周波誘導加熱装置5、溶射装置6間で鋼板の搬送が順逆送可能に構成する。
なお、順送とは製造ライン上を通板方向に対し圧延用加熱炉1から熱間圧延機2側に搬送することを意味し、逆送とは順送とは逆向きに搬送することを意味する。また、上流側とは製造ライン上の各設備の位置関係を示し、通板方向の順送に対し手前側を意味し、下流側とは後ろ側を意味する。
基材鋼板(図示しない)は、圧延用加熱炉1で所定の温度に加熱された後、熱間圧延機2により所望の板厚に熱間圧延され、必要に応じて加速冷却装置3により冷却された後、高周波誘導加熱装置5内に搬入できるように熱間矯正機4により、鋼板の反りや歪が除去される。
その後、高周波誘導加熱装置5により予熱した後、溶射装置6により溶射被膜を形成する。尚、圧延後の余熱により鋼板温度が、溶射装置においても十分高い場合は、高周波誘導加熱装置5による予熱を省略することが可能である。
鋼板の搬送機構が、熱間矯正機4、高周波誘導加熱装置5、溶射装置6の間で鋼板が逆送可能に構成されているので、溶射皮膜の温度が高い溶射直後で、変形抵抗が低く拡散が活発である状態において熱間矯正機4により溶射皮膜に圧縮応力を加え、溶射時に皮膜内や接合界面にできる空隙を機械的に潰すことにより、皮膜の緻密性と密着性を向上させることが可能となる。
また、溶射皮膜に曲げ応力を加え、溶射皮膜内の拡散を活性化し、皮膜の緻密性を向上させることが可能となる。
熱間矯正機4による曲げ、圧縮応力の付加は高周波誘導加熱装置5による加熱の前または後に行う。高周波誘導加熱装置5により加熱後、熱間矯正機4により曲げ、圧縮応力を付加する場合は、溶射後の鋼板を、高周波誘導加熱装置5へ逆送して加熱した後、熱間矯正機4へ逆送して曲げ、圧縮応力を付加する。
熱間矯正機4により曲げ、圧縮応力の付加後、高周波誘導加熱装置5により加熱する場合は、溶射後の鋼板を、高周波誘導加熱装置5へ逆送して加熱することなく通過させ、熱間矯正機4により曲げ、圧縮応力の付加後、高周波誘導加熱装置5に順送して加熱する。
いずれの搬送方法でも、高周波誘導加熱装置5と熱間矯正機4による曲げ、圧縮応力の付加を複数回に分けて行い、加熱と曲げ、圧縮応力の付与を交互に行うことが好ましい。
上述した製造設備列は、溶射装置6を除くと、厚板製造ラインとして、幅4000mm、長さ40mの大面積の鋼板を製造することも可能で、焼入れ後、高周波誘導加熱装置5による焼戻し処理を行う、インライン焼戻し設備としても使用可能である。
焼入れ焼戻し処理後において、溶射被膜の形成を行うと、靭性に優れた焼入れ焼戻し鋼板を高生産性を損なわず、製造することが可能となるなど、多様な基材鋼板特性の溶射被覆鋼板を製造可能である。
溶射方法としては、プラズマ溶射、アーク溶射、フレーム溶射等いずれの方法でも可能であるが、より緻密な皮膜を、厚板製造ラインの他工程に同期して高速で形成することが可能な高速フレーム溶射(HVOF:High Velocity Oxyfuel Thermal Spraying)が適している。
また、生産性向上のためには、溶射ガンをライン上に複数代配置し、鋼板の幅方向、すなわちラインと直角方向に走査する方法が考えられる。なお、基本的には鋼板の上面からの溶射となる。
図2は本発明の他の実施例を示し、溶射装置6を、熱間矯正機4の入側に配置した場合を示す。熱間圧延機2により所望の板厚とされた鋼板は、必要に応じて加速冷却装置3により冷却された後、溶射装置6により溶射被膜が形成される。
鋼板が、加速冷却装置3により冷却され予熱が必要な場合は、溶射装置6で溶射することなく一端通過し、熱間矯正機4を経て高周波誘導加熱装置5により予加熱後、溶射装置6まで逆送される。その後、熱間矯正機4、高周波誘導加熱装置5に順送され、溶射被膜に曲げ・圧縮応力を付加する。
鋼板を、加速冷却装置3により冷却しない場合は、熱間圧延時の熱が溶射時の予熱として利用可能で、溶射後に、熱間矯正機4、高周波誘導加熱装置5に順送し、図1の設備列と同様に、曲げ・圧縮応力を付加する。
本発明の実施例として実験を行った結果について述べる。実験条件を表1に示す。スラブから実験室サイズの小型の鋼塊を準備し、14300Kに加熱後、所定の規格の機械的性質が得られるように圧延を行い、必要に応じて圧延後に加速冷却を行って、板厚20mmの鋼板を得た。
その後、それぞれの条件に従い、表1に示す溶射前鋼板温度になるまで空冷した。所定の温度に到達後、上面から溶射を行った。なお、温度は鋼板表面温度を放射温度計により測定したものである。デスケーリングを行ったものは、温度測定後、溶射の直前に行った。
溶射終了後、直ちに高周波誘導加熱用のコイルの中に鋼板を導き、表面温度を放射温度計で測定しながら、所定の温度になるまでコイルの中に鋼板を出し入れしながら加熱を行った。圧縮と曲げ応力を加えるものは、加熱前後に小型の熱間矯正機により応力を付加した。なお、鋼板平均温度は、シミュレーション計算により得られた値である。
特性評価方法として、30日間連続の塩水噴霧試験により耐食性の評価を行った。表2に結果を示す。表2中の○印は発錆無、×は点状の赤錆が発生したことを示す。皮膜の密着性、健全性の評価として、曲げ試験を行った。
曲げ試験は、皮膜を外側にして、曲げ半径として板厚の2倍、すなわち曲げ半径40mmの180°ローラー曲げ試験を行った。表2中の○印は接合界面や皮膜中での剥離が起こらなかったことを示す。×印は、接合界面または皮膜中での剥離が起こったことを示す。
また、鋼板の機械的性質に及ぼす加熱の影響を評価するために、溶射被覆した鋼板の引張試験を行い、比較材として加熱を行わなかった場合を想定して準備した鋼板の、引張強度の比較を行った。表2には比較材に対する強度の変化を記した。
本発明例であるNo.1からNo.6は、いずれも溶射皮膜の性能は優れたものであった。また、基材鋼板の強度にも変化が見られなかった。
一方、比較条件のNo.7とNo.9は、溶射時の鋼板温度が低かったため、溶射後に溶射金属の融点の0.5倍以上の温度まで加熱したが、溶射皮膜の性能が劣っていた。また、No.8は、溶射前の温度は溶射金属の融点の0.3倍以上であったが、溶射後の加熱温度が低かったため、溶射皮膜の性能が劣っていた。No.9は、溶射後の加熱時に鋼板の平均温度も高くなるような条件で加熱を行ったため、基材鋼板の強度が著しく低下した。
Figure 2006233310
Figure 2006233310
本発明の一実施例を示す図。 本発明の他の実施例を示す図。
符号の説明
1 圧延用加熱炉
2 熱間圧延機
3 加速冷却装置
4 熱間矯正機
5 高周波誘導加熱装置
6 溶射装置

Claims (5)

  1. 鋼板表面に溶射金属を溶射して被覆する溶射被覆鋼板の製造方法において、溶射時の鋼板温度を溶射金属の融点の0.3倍以上、1130K以下とし、溶射後、高周波誘導加熱装置により鋼板表面部分を溶射金属の融点の0.5倍以上、0.8倍以下に加熱することを特徴とする耐食性に優れた溶射被覆鋼板の製造方法。
  2. 前記高周波誘導加熱装置による加熱中あるいは加熱の前工程又は後工程のいずれかに、鋼板に圧縮と曲げの応力を加えることを特徴とする請求項1に記載の耐食性に優れた溶射被覆鋼板の製造方法。
  3. 溶射方法として、高速フレーム溶射装置を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の耐食性に優れた溶射被覆鋼板の製造方法。
  4. 熱間圧延機の下流側の搬送ライン上に配置した溶射被覆鋼板の製造設備列であって、鋼板に曲げ応力を加える熱間矯正機と前記熱間矯正機の下流側に高周波誘導加熱装置を配置し、前記熱間矯正機の上流側または前記高周波誘導加熱装置の下流側のどちらか一方又は両方に溶射装置を配置し、前記溶射装置、前記高周波誘導加熱装置および前記熱間矯正機間の搬送ラインは鋼板を順逆可能に搬送する機構を備えた搬送装置からなることを特徴とする溶射被覆鋼板の製造設備列。
  5. 溶射装置として、高速フレーム溶射装置を用いることを特徴とする請求項4記載の溶射被覆鋼板の製造設備列。
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CN102582154A (zh) * 2012-02-10 2012-07-18 王宝根 超音速火焰喷涂铁铜铝锌复合板生产流水线
CN110343990A (zh) * 2019-07-23 2019-10-18 湖南三泰新材料股份有限公司 一种在线喷涂防腐覆材的热轧覆层钢筋及其制备方法

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