JP5632624B2 - 条鋼の製造方法 - Google Patents

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本発明は、自動車や各種産業機械等の分野で鋼部品として適用される、線材、棒鋼等の条鋼を製造するための方法に関するものであり、特に生産性を損なうことなく表面疵を低減した条鋼を製造するための有用な方法に関するものである。
JIS規格に規定されるSUJ2等の「高炭素クロム軸受鋼鋼材」、SCr420やSCM435等の「機械構造用合金鋼鋼材」、或はS45C等の「機械構造用炭素鋼鋼材」等が、自動車や各種産業機械等の種々の分野で用いられている鋼部品の素材として従来から使用されている。
熱間圧延により製造される線材、棒鋼等の条鋼製品は、表面疵が許容範囲であることを保証する必要がある。近年、これらの条鋼製品に求められる表面品質は年々厳しいものとなっており、二次加工の際に製品割れの原因となるような表面疵の発生を極力なくすことが要求される。
本発明者らは、条鋼の表面疵を改善する技術について、先に提案している(例えば、特許文献1)。この技術では、圧延中に発生する周方向の圧縮歪みを制御するものであり、この圧縮歪みを適正に制御(例えば、孔型形状、ロールギャップ、入側形状等)することによって、表面疵を発生させずに熱間圧延を可能にするものである。
上記の技術によって、条鋼の表面疵の発生を抑制できたのであるが、熱間圧延時の加熱温度が高い場合や、圧延でのトラブル等で加熱炉に滞在する時間が長い場合等に、問題となる表面疵が発生することがしばしば認められた。
上記の様な条鋼部品は、鋼材(ビレット)を熱間圧延することによって、鋼線材や棒鋼等にして製造されるが、この熱間圧延前の加熱炉内において、鉄の酸化物であるスケールが形成されることになる。特に、SiやCrを比較的多く含む鋼材では、鋼材とウスタイト(FeO)との境界に、SiやCrとFeとの酸化物(サブスケール)が生成することになる。
上記のようなサブスケールを除去するべく、高圧水によってスケールを除去する装置(以下、「デスケーラ」と呼ぶ)の水の流量や圧力を上昇させることや、鋼材加熱温度をサブスケールが形成されない温度まで低下させることで、サブスケール自体の生成量を減少させる試みも様々なされてきた。しかしながら、これらの工夫によっても、表面疵低減への根本的な解決に至らないのが実情である。
例えば、非特許文献1には、サブスケールの剥離性が悪いこと、およびこのようなサブスケールは、高圧水によるデスケーラによっても部分的に残存することが開示されている。また、デスケーラでの水の流量や圧力を上昇させてもサブスケールの剥離性が悪く、後述の通り、表面疵の原因となり、生産性を却って低下させることに繋がることになる。
特開2007−90429号公報
CAMP−ISIJ Vol.20(2007)−983
本発明はこの様な事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、生産性を損なうことなく、サブスケールを表面疵にならないような形態に制御することによって、表面疵を低減した条鋼を製造するための有用な方法を提供することにある。
上記目的を達成することのできた本発明の条鋼の製造方法とは、Si:0.10質量%以上および/またはCr:0.1質量%以上を含有する鋼材を圧延して条鋼を製造する方法であって、複数の圧延機で熱間圧延を行う前に、加熱炉内にて、鋼材の表面温度を900℃以下となるように加熱し、且つ加熱炉抽出から1パス目の熱間圧延までの冷却速度を30℃/秒以下として操業する点に要旨を有するものである。
上記本発明方法においては、鋼材の表面温度を、熱間圧延が終了するまで900℃以下に保持して操業を行なうことが好ましい。
本発明方法によれば、熱間圧延前の加熱温度を厳密に制御すると共に、加熱炉から抽出された後の熱間圧延までの冷却速度を適切に制御することによって、サブスケールを表面疵とならない形態に制御することができ、このようにして得られる条鋼は、各種機械構造用鋼の素材として極めて有用なものである。
図1は、鋼材表面にサブスケールが残存する状況を説明するための図である。 図2は、加熱炉における加熱温度とサブスケール中のCr濃度との関係を示すグラフである。 図3は、仕上げ圧延速度を変更したときの圧延ライン温度(鋼材表面温度)推移を示すグラフである。
本発明者らは、表面疵を低減した条鋼の実現を目指して、様々な角度から検討した。その結果、下記(A)〜(D)のような知見が得られた。
(A)SiやCrを含む鋼材では、加熱炉内の加熱工程で鋼材表面に硬くて脆いサブスケールが生成する。
(B)上記のようなサブスケールは、デスケーラの圧力を上昇させても、部分的にサブスケールが残存することになる。
(C)残存した硬いサブスケールが、熱間圧延時の変形に伴って鋼材表面に押し込まれることになる。
(D)残存したサブスケールは、圧延で長手方向に伸ばされ、断続的な線状の表面疵に発展する。
図1は、鋼材表面にサブスケールが残存する状況を説明するための図である。例えば、Siを比較的多く含む鋼材の熱間圧延材では、鋼材表面から外に向かって、鋼材1の表面/Fe2SiO4(サブスケール層2)/FeO層3/(Fe34やFe23からなる層4)の順に生成することになる[図1(a)]。このうち、サブスケール2は、剥離性が悪いことが知られており(前記非特許文献1)、高圧のデスケーラを用いたとしても、部分的にサブスケール2が残存することとなる[図1(b)]。またサブスケールの生成量は、酸化反応であるため、加熱温度が高いほど、加熱時間が長いほど増加するが、サブスケールが厚くなるほど、サブスケール内で割れが発生し、凹凸ができる[図1(c)]。
即ち、図1に示したように、サブスケールの厚さが比較的薄い場合には、デスケーラにより、部分的にサブスケールが残存した状態となる[図1(b)]。一方、サブスケールの厚さが比較的厚い場合には、デスケーラにより、部分的にサブスケールが残存した状態となるが、更にサブスケールの生成が進行することで密着性は上がるため、サブスケール内部で破壊する部位(凹凸部分)も見られることになる[図1(c)]。
熱間圧延時の加熱温度を1000℃(通常の加熱温度)にした場合の各スケールの硬度(ビッカースによる硬度:HV)は、例えばCr含有鋼では、Fe23でHV13.6程度、Fe34でHV9.4程度、FeOでHV8.1程度、Fe2Cr24(サブスケール)でHV126程度となり、サブスケールの硬度が最も高いものとなる。また、サブスケールは、鋼材側に生成していることから、続く圧延工程によって、鋼材中に押し込まれ、凹凸が発生することになる。そして、この凹凸が複数パス圧延されることで、長手方向に断続的な線状の疵となる。
こうしたことから、表面疵をなくすための有効な改善手段として、デスケーラでサブスケールを完全に剥離するか、或は加熱炉内でサブスケールを発生させないことが考えられる。例えば吐出圧力が500kgf/cm2(49MPa)を超えるような超高圧でデスケールすることも考えられるが、設備投資費の関係からして現実的ではない。また、超高圧デスケーラを設置したとしても、高圧水の飛散によるノズルや周辺装置の摩耗管理が必要となり、実操業を考えると採用しがたい。
一方、加熱炉内でサブスケールを発生させないためには、加熱炉内温度を550℃程度に保持する必要があるが、このような温度では圧延荷重の上昇や、圧延中の延性不足による鋼材割れが発生する等の問題が生じる。例えば、図2は、加熱炉における加熱温度とサブスケール中のCr濃度との関係を示すグラフである。このとき、鋼材としてはCrを1.5質量%含むものを用いている(従って、図中、破線部分は鋼材のCr濃度を示す)。また加熱炉内の雰囲気は、N2−18%H2O−1%O2に調整したものである。図2は、サブスケールが形成されるにつれて、スケール内のCr濃度が増加していることを示しており、550℃程度以下の温度では、サブスケールが発生していないことを示している。
本発明者らは、上記の問題を全て回避できる手段について様々な角度から更に検討した。その結果、下記(i)および(ii)の要件を満足させるように条件を設定すれば良いことを見出した。
(i)加熱炉内では、サブスケール厚さが極力薄くなるような条件で加熱し、圧延までの間に、サブスケール自体の割れによる凹凸が発生しないようにする。
(ii)加熱炉から圧延までの間の工程では、冷却速度を遅くすることによって、部分的なサブスケール残存を回避(意図的に、全圧延面に亘って薄いスケールを残存させる)。
本発明では、加熱炉内ではサブスケール厚さが極力薄くなるような条件で加熱するものであるが、こうした観点から、複数の圧延機で熱間圧延を行う前に、加熱炉内にて、鋼材の表面温度を900℃以下となるように加熱する必要がある。鋼材表面温度が900℃を超えると、その後にデスケーラによってもサブスケールの厚さが厚くなって、表面疵の発生が回避できなくなる。尚、このときの加熱温度は、900℃以下であれば良く、その下限については特に限定しないが、圧延時に割れが発生しないという観点からして、600℃以上であることが好ましい。
鋼材の表面温度は、熱間圧延中に加工発熱によって、温度が上昇することもあり、こうした温度上昇はサブスケールの生成が促進される可能性もある。こうした観点から、鋼材の表面温度は、熱間圧延が終了するまで900℃以下に保持して操業を行なうことが好ましい。
一方、加熱炉抽出から1パス目の熱間圧延までの冷却速度を30℃/秒以下とすることも重要であり、このように冷却速度を遅くすることによって、サブスケールが均一に薄く形成され、表面疵の発生原因となるサブスケールの分散残存を回避できるものとなる。尚、このときの冷却速度は、好ましくは20℃/秒以下とするのが良いが、抽出から1パス目の熱間圧延までの間でスケールの成長を助長させないという観点からして、0.1℃/秒以上とすることが好ましい。
上記のように、表面疵を低減するためには、加熱炉内での鋼材表面温度、および加熱炉抽出から熱間圧延までの(1パス目の熱間圧延までの)冷却速度を適切に制御することが必要である。これらの要件が、鋼材のスケールの形態に与える影響を確認する必要があるが、熱間状態でのスケールの形態を光学顕微鏡等で調査することは困難である。特に、熱間の状態から、室温までの温度低下の間においても二次スケールが生じることから、その状態を直接的に把握することはできない。
そこで本発明者らは、加熱温度と冷却速度が表面疵に及ぼす影響について、実機による実験によって確認した。この実験での冷却速度は、デスケーラでの吐出圧力を変更することによって調整した(即ち、熱間圧延前デスケーリング時の冷却速度)。デスケーラを通過する鋼材の冷却速度は、デスケーラの入側と出側の温度の実測値から計算できる。
本発明では、鋼材成分としてのSiやCrが含まれる硬質のサブスケールを想定したものであるが、こうした観点から鋼材中のSiやCrの含有量は、夫々0.10質量%以上、0.1質量%以上である鋼材(Si:0.10質量%以上および/またはCr:0.1質量%以上を含有する鋼材)を対象としたときに、本発明の効果が有効に発揮される。尚、SiやCrの含有量の上限については、特に限定するものではないが、過剰に含有されると延性を損なうので、いずれも4質量%以下とすることが好ましい。
本発明で対象とする条鋼は、軸受け鋼や機械構造用鋼として用いられることを想定したものであるが、上記したSi、Cr以外の基本成分(C,Mn等)については通常程度の含有量であっても良い。また、鋼材には、原料、資材、製造設備等の状況によって持ち込まれる不可避不純物(例えば、S,P,Cu,Ni,Al等)を含むものであっても良い。また、鋼材の強度を高めるという観点から、所定量(0.90質量%以下)のMoを含有させたもの(例えば、SNCM815)も用いることもできる。
本発明で対象とする条鋼は、所定の部品形状にされた後、焼入れ・焼戻しされて軸受部品や機械構造用部品に製造されるものであるが、条鋼段階の形状についてはこうした製造に適用できるような線状・棒状のいずれも含むものであり、そのサイズも、最終製品に応じて適宜決めることができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で変更を加えて実施することは勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
[実施例1]
下記表1に示す各種化学成分組成(鋼種A〜D)のビレット(断面サイズ:155mm×155mm)を溶製した。
Figure 0005632624
これらのビレットを、下記表2、3に示す鋼材表面温度(1100℃、1000℃、900℃)に加熱した後、デスケーラからの水圧を変化(高圧、中圧、低圧)させつつ、仕上げ圧延速度:10m/秒で熱間圧延し、直径:10mmφの線材とした。このときの水圧(高圧、中圧、低圧)は下記の通りであり、流量と圧力の関係から計算によって求めたものである。尚、加熱炉内雰囲気は、N271%、H2O18%、CO210%、O21%とし、鋼材表面温度は、放射温度計で管理した。
[デスケーラからの水圧]
高圧:120kgf/cm2(11.8MPa)[流量:594L/分]
中圧:47kgf/cm2(4.6MPa)[流量:371L/分]
低圧:8kgf/cm2(0.8MPa)[流量:148L/分]
下記表2、3に示した冷却速度は、「デスケーラ入側」と「デスケーラ出側」の温度に基づいて計算によって求めたものである。
圧延された線材の長手方向(鋼材の圧延方向)に垂直な横断面10箇所以上で観察される最大表面疵深さを計測し、その平均値(最大疵深さ/測定個数)を算出した。そして、平均表面疵深さの平均値から、下記のようにランク分けし、表面疵を評価した。表面疵ランクが1以下(ランク0および1)のときに、製品として全く問題がないことを意味している。その結果を、加熱温度、デスケーラの条件、デスケーラの入側温度、出側温度、冷却速度および表面疵ランクと共に、下記表2、3に示す。
[表面疵の評価基準]
ランク0:平均表面疵深さが0.00mm以上、0.01mm未満
ランク1:平均表面疵深さが0.01mm以上、0.02mm未満
ランク2:平均表面疵深さが0.02mm以上、0.03mm未満
ランク3:平均表面疵深さが0.03mm以上、0.04mm未満
ランク4:平均表面疵深さが0.04mm以上
Figure 0005632624
Figure 0005632624
これらの結果から、次のように考察することができる。中温加熱(1000℃)および高温加熱(1100℃)の場合には(試験No.1〜8、13〜20、25〜32、37〜44)、鋼種によって差があるが、デスケーラでの水圧が高いほど表面疵が低減された状態となる。但し、いずれも表面疵ランクは2以上(ランク2、3、4)となる。
加熱温度が高い場合に、デスケーラでの水圧が高いほど表面疵が低減された状態となる理由は、残存するサブスケールが少なくなるためであると考えられる。しかしながら、上述のように、部分的に残存するため、ランクは2にとどまっている。中温加熱よりも高温加熱の方が、表面疵が悪くなるのは、高温の方が元々のサブスケール生成量が多いためであると考えられる。
一方、低温加熱の場合には(試験No.9〜12、21〜24、33〜36、45〜48)、デスケーラでの水圧が高圧の条件で表面疵のランクが悪化する(試験No.12、24、36、48)。低温加熱でデスケーラでの水圧が中圧以下となる(即ち、冷却速度が30℃/秒以下となる)条件で、表面疵ランクが1以下を満足することになる。これは、低温加熱ではサブスケール生成量が少なく(薄く)、且つ冷却速度が低いために、サブスケールが全面に均一に残存しているためと考えられる。
上記結果を、鋼種別に検討すると、(a)SiとCrの含有量が多い鋼種Aの表面疵ランクが最も悪く、(b)Crを含まず、Si含有量が少ない鋼種Dの表面疵ランクが最も良好である。また、Si含有量が等しく、Cr含有量が異なる鋼種A、Bの比較から、Cr含有量が多くなるほど、表面疵ランクが悪化する傾向があることが確認できる。
これらの試験結果から、条鋼表面疵の発生原因は、Si,Crを含むサブスケールの部分的な残存であり、加熱温度、冷却速度を適正化することによって、表面疵が改善されることが分かる。
[実施例2]
サブスケールの生成は、加熱炉内が大部分であるが、条鋼の圧延では、圧延中に加工発熱によって温度が上昇するため、圧延中に成長するサブスケール(二次スケール)も考えられる。従って、表面疵の更なる改善を狙って、圧延中の温度を制御し、二次スケールの影響を調査する実験も実施した。
前記表1に示した鋼種Aを用いて、加熱炉での表面温度(加熱温度)を900℃とし、圧延中の加工発熱を抑えることを目的として、仕上げ圧延速度を3m/秒の場合で実験を行ない、表面温度の変化が表面疵に与える影響を調査した。このとき、仕上げ圧延速度が10m/秒の場合についても実験を行なった。このとき、デスケーラは不使用とした。
その結果を、下記表4に示す。また、仕上げ圧延速度を変更したときの圧延ライン温度(圧延中の鋼材表面温度推移)を図3に示す。尚、圧延中のスタンド間(測定位置)の温度の管理は、放射温度計で計測した。
Figure 0005632624
これらの結果から、次のように考察することができる。即ち、仕上げ圧延速度を3m/秒の条件では圧延ライン全域に亘って鋼材表面温度が900℃以下となっている。また仕上げ圧延速度を3m/秒の条件では、スタンド間の時間がかかり、その間に加熱発熱による温度上昇がさめて、温度上昇が少なくなる、或は加熱発熱自体が少なくなるものと考えられる。このような条件で圧延を行なうと、鋼種Aに関しても、表面疵ランクが0となっていることが分かる。これは、圧延中の加工発熱による温度上昇を抑制させることにより、圧延中のサブスケールの生成が減少したためと考えられる。
尚、二次スケールの成長を抑制するする手段として、圧延中に鋼材表面を水冷することも考えられ、上記と同様の結果が得られることになる。こうした手段を採用した場合には、元々薄いサブスケールの成長を抑えることになるため、水冷時における冷却速度自体はサブスケールの形態に影響を与えないと考えられる。

Claims (2)

  1. Si:0.10質量%以上および/またはCr:0.1質量%以上を含有する鋼材を圧延して条鋼を製造する方法であって、
    複数の圧延機で熱間圧延を行う前に、加熱炉内にて、鋼材の表面温度を900℃以下となるように加熱し、且つ加熱炉抽出から1パス目の熱間圧延までの冷却速度について、デスケーラの入側から出側までの冷却速度を30℃/秒以下として操業することを特徴とする条鋼の製造方法。
  2. 鋼材の表面温度を、熱間圧延が終了するまで900℃以下に保持して操業を行なう請求項1に記載の条鋼の製造方法。
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