JP2006232883A - 親水性膜、平版印刷材料、及び平版印刷材料を用いた平版印刷版の作製方法 - Google Patents

親水性膜、平版印刷材料、及び平版印刷材料を用いた平版印刷版の作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 表面親水性とその持続性に優れた親水性膜、該親水性膜を備えた平版印刷材料、及び、それを用いた非画像部の親水性及びその耐久性に優れた平版印刷版の作製方法を提供する。
【解決手段】 (A)分子内に、5員環構造及び6員環構造より選択される環構造を2個以上有し、かつ、該環構造が親水性基を有する化合物を含有する組成物からなる被膜を、熱及び/又は光により硬化させて得られる親水性膜であり、該組成物中には、さらに(B)架橋剤を含有することが好ましい。この親水性膜は平版印刷版の画像記録層として有用である。
【選択図】 なし

Description

本発明は親水性膜、該親水性膜を備えた平版印刷材料、及び、該平版印刷材料を用いた平版印刷版の作製方法に関する。
平版印刷は、インキを受容する親油性領域と、インキを受容せず湿し水を受容する撥インク領域(親水性領域)を有する版材を利用する印刷方法であり、現在では広く感光性の平版印刷版原版(PS版)が用いられている。PS版は、アルミニウム板などの支持体の上に、感光層を設けたものが実用化され広く用いられている。このようなPS版は、画像露光および現像により非画像部の感光層を除去し、基板表面の親水性と画像部の感光層の親油性を利用して印刷が行われている。このような版材では、非画像部の汚れ防止のため、基板表面には高い親水性が要求される。
一方、近年進展が目覚ましいコンピュータ・トゥ・プレートシステム用刷版については、多数の研究がなされている。その中で、一層の工程合理化と廃液処理問題の解決を目指すものとして、露光後、現像処理することなしに、印刷機に装着して印刷できる現像不要の平版印刷版原版が研究され、種々の方法が提案されている。処理工程をなくす方法の一つに、露光済みの印刷用原版を印刷機のシリンダーに装着し、シリンダーを回転しながら湿し水とインキを供給することによって、印刷用原版の非画像部を除去する機上現像と呼ばれる方法がある。すなわち、印刷用原版を露光後、そのまま印刷機に装着し、通常の印刷過程の中で処理が完了する方式である。
このような機上現像に適した平版印刷版原版は、湿し水やインキ溶剤に可溶な感光層を有し、しかも、明室に置かれた印刷機上で現像されるのに適した明室取り扱い性を有することが必要とされる。現像工程を必要としない刷版として、基板上に架橋された親水層を設け、その中にマイクロカプセル化された熱溶融物質を含有した無処理刷版が記載されている(例えば、特許文献1参照)。この刷版ではレーザーの露光領域に発生した熱の作用によりマイクロカプセルが崩壊し、カプセル中の親油物質が溶け出し、親水層表面が疎水化される。この印刷版原版は、現像処理を必要としないが、基板上に設けられた親水層の親水性や耐久性が不充分であり、印刷するにつれて非画像部に徐々に汚れが生じてくる問題点があった。
親水性及びその耐久性を向上させる目的で、アクリルアミド―ヒドロキシエチルアクリレートの共重合ポリマーを、メチロールメラミン架橋剤を用いて硬化させてなる親水性層(例えば、特許文献2参照)、ゼラチン又はポリビニルアルコールを用いた親水性層(例えば、特許文献3参照)、及び、4級アンモニウム塩ポリマーからなる親水性層(例えば、特許文献4参照)などが提案されている。これらは、用いるポリマーの親水性や架橋構造などを改良し、ある程度の改良は達成されているものの、実用上、印刷版として用いるには親水性が不足し、印刷時の放置汚れやインキでの払い性の点で満足のいくものが未だ得られていないのが現状である。
国際出願WO94/23954号明細書 特開2002−370467公報 特開平11−95417号公報 特表2003−527978公報
本発明は、前記従来における諸問題を解決することを目的でなされたものであり、本発明の目的は、表面親水性とその持続性に優れた親水性膜を提供することにある。また、本発明の別の目的は、前記親水性膜を備えた平版印刷材料、及び、それを用いた非画像部の親水性及びその耐久性に優れた平版印刷版の作製方法を提供することにある。
本発明者は鋭意検討の結果、特定の親水性基を有する複数の環構造を備えた化合物を用いることで、前記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の親水性膜は、(A)分子内に、5員環構造及び6員環構造より選択される環構造を2個以上有し、かつ、該環構造が親水性基を有する化合物〔以下、適宜、(A)特定親水性化合物と称する〕を含有する組成物からなる被膜を、熱及び/又は光により硬化させて得られることを特徴とする。
このような親水性膜を形成するための組成物には、前記(A)特定の環構造を有する親水性化合物に加え、さらに(B)架橋剤を含有することが、親水性膜の強度、耐久性向上の観点から好ましい。
本発明における(A)特定親水性化合物としては、親水性基を有する5員環構造、及び/又は親水性基を有する6員環構造を有する、親水性の糖類、セルロース誘導体などが挙げられる。このような親水性の糖類に代表される(A)特定親水性化合物を用いることで高親水性で、且つ、高強度の膜を得られる機構は明確ではないが、糖類、或いは、セルロース誘導体などは、1つのユニットに多くの親水性基を有し、且つ、環構造を形成しているため、親水性基が環構造の外側に向いて存在することにより、このような化合物を用いて被膜を形成すると、被膜表面に高い親水性を示すものと思われる。また、このような糖類などにおける親水性基は、アルコールやカルボン酸などの構造を示すことが多く、このため、本発明の好ましい態様において(B)架橋剤を共存させると、被膜形成時にこれらの親水性基と架橋剤とは高い反応性を有するため、形成される被膜は優れた硬化性を発現するものと考えられる。
本発明に係る親水性膜は、表面高親水性であり、且つ、高強度で耐久性に優れるため、表面親水性を要する種々の用途に用いることができるが、なかでも、平版印刷版の親水性領域を形成するのに有用である。
即ち、本発明の請求項3に記載のように、前記親水性膜中に、エネルギー線により、親水性から疎水性に変化する材料を含有させる態様をとることで、エネルギー照射領域のみを疎水性領域とすることができ、任意の領域に疎水性領域を形成しうる親水性膜を得ることができる。従って、画像様に親/疎水性領域を形成することで平版印刷版を得ることも可能となる。
本発明の請求項4に係る平版印刷材料は、支持体上に、前記本発明の親水性膜を有することを特徴とする。このような平版印刷材料は、支持体上に優れた親水性表面性状を与えるため、その表面に、何らかの手段により、疎水性のインク受容性領域を形成することで平版印刷版が作製できる。
本発明の請求項5に係る平版印刷版の作製方法は、その一例を示すものであり、支持体上に、前記本発明の親水性膜を形成してなる平版印刷材料に、インクジェット記録方法により疎水性材料を適用してインク受容性領域を形成することを特徴とする。
インクジェット記録方式の一つとして、放射線の照射により硬化可能なインクジェット記録用インクを用いた記録方式がある。例えば、紫外線硬化型インクジェット方式は、比較的低臭気であり、速乾性で、インク吸収性の低い親水性膜への記録ができる点で、近年注目されつつある。
このようなインクジェット記録用インクを本発明の高親水性膜を用いた平版印刷材料に画像様に適用し、硬化させて画像部を形成することで、UV硬化インクの疎水性と、親水性膜の高親水性により、優れた印刷画像を形成しうる平版印刷版の作製を容易に行うことが可能となる。
本発明によれば、表面親水性とその持続性に優れた親水性膜を提供することができる。
該親水性膜は表面親水性に優れるため、支持体上に親水性膜を形成することで、優れた平版印刷材料となる。
また、該平版印刷材料を用いることで、非画像部の親水性及びその耐久性に優れた平版印刷版の作製方法を提供することができる。
本発明の親水性膜は、(A)分子内に特定の親水性環構造を2個以上有る化合物を含有する組成物からなる被膜を、熱及び/又は光により硬化させて得られることを特徴とする。以下、本発明の構成成分について順次説明する。
<(A)分子内に、5員環構造及び6員環構造より選択される環構造を2個以上有し、かつ、該環構造が親水性基を有する化合物>
このような(A)特定親水性化合物の主たる構造をなす5員環、6員環は炭素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子から任意に選ばれる原子により形成することが可能であり、また、複数の5員環、6員環同士は、各々炭素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子或いは炭素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、水素原子を組み合わせた連結基により結合される。
本発明に用いられる(A)特定親水性化合物である(A)分子内に、5員環構造及び6員環構造より選択される環構造を2個以上有し、かつ、該環構造が親水性基を有する化合物としては、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、グロース、アロース、イドース、キシロース、リボース、アラビノース、リキソース、エリトロース、トレオース等の単糖類、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、サッカロース等の2糖類、ゲンチアノースなどの環構造を有する2以上の化合物を、メチレン基、エーテル基、エステル基、アミド基、アミノ基、チオエーテル基、アリール基、ウレタン基、ウレア基等を有する連結基で結合することにより得ることが出来る。
さらに、前記糖類は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロ環基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エチレンオキシ基、スルホン酸基、リン酸基、ウレタン基、ウレア基、チオール基、アセタール基などの置換基、或いはこれらを組み合わせた置換基などを有するものであってもよい。
また、セルロース誘導体の如く、親水性基を有する環構造が多数連結した高分子化合物も、本発明の(A)特定親水性化合物として用いることができる。
(A)特定親水性化合物は、その環構造に親水性基を有することが必要であるが、このような親水性基としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エチレンオキシ基、スルホン酸基、リン酸基、ウレタン基、ウレア基、チオール基、硫酸基などが挙げられる。これらは直接5員環或いは6員環に結合したものであってもよく、また、必要に応じメチレン基、メチレンオキシ基、アリール基等連結基を介して環構造に結合していてもよい。また、前記した親水性基のうち、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、チオール基、硫酸基等はプロトン体でも、塩基で中和されても使用することが可能である。
また、アミノ基は酸で中和されたアンモニウム基であっても構わない。
以下に本発明に用いることのできる(A)特定親水性化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース又はその塩、メチルセルロース、カラゲーニン、マルトヘプタノース、マルトヘキサノース、ニストース、ラフィノース、パノース、キチン、キトサン、ペクチン酸、ペントサン、ペントース、セルローストリアセテート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース フタレート、デキストリン、硝酸セルロース、酢酸セルロース、セルロースカーバメート、シアノエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、グルクロン酸とN−アセチルグルコサミンとの共重合体、コンドロイチン6−硫酸六糖、ヘパリン、デキストラン硫酸、カロチン硫酸、マルトデキストリン硫酸塩、ヘミセルロース硫酸塩、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム塩、N−ジカルボキシエチルアミノエチルセルロース、ジエチルアミノエチルセルロース エチルスルホネート、N−(O−カルボキシフェニル)アミノデオキシセルロース、s−(O−カルボキシフェニル)メルカプトデオキシセルロース、ヒドラジノデオキシセルロース、アミロース、メチルアミロース、デンプン、カルボキシメチルデンプン、リン酸デンプン、酢酸デンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、アクリル酸グラフトデンプン、プルラン、カードラン、キサンタンガム、ジュランガム、グアーガム、アラビアガム、カラギーナン、ヘパラン硫酸などが挙げられる。
本発明に使用できる5員環及び/又は6員環構造を2個以上有し、かつ該環構造が親水性基を有する化合物の好ましい形態は、親水性の観点から、該環構造に少なくとも水酸基、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、硫酸基またはそれらの塩を有することが好ましい。最も好ましくは−SO3 -構造、−OSO3 -構造を有する糖構造を有する化合物である。これらの親水性基は前記環構造に少なくとも1つ有すればよいが、複数個有するものであってもよく、その場合、5員環及び/又は6員環構造に、複数の同種の親水性基を有していてもよく、互いに異なる複数種の親水性基を有していてもよい。効果の観点からは、前記環構造に、水酸基とカルボン酸基、水酸基とスルホン酸基、水酸基と硫酸基、などの組み合わせで複数の親水性基を有するものが好ましい。
(A)特定親水性化合物は、本発明に係る親水性膜形成用の組成物中に、不揮発性成分として、好ましくは20〜100質量%、更に好ましくは50〜95質量%の範囲で使用される。また、(A)特定親水性化合物は、単独で用いても2種以上併用してもよい。
このような組成物による被膜は、含有する(A)特定親水性化合物に起因して、親水性基同士が相互作用すること、或いは、親水性基同士が共有結合を形成すること、などにより硬化して本発明の親水性膜が形成される。
<(B)架橋剤>
本発明においては、親水性膜形成用の組成物中に、前記(A)特定親水性化合物に加えて、(B)架橋剤を含有することが、形成される親水性膜の強度、耐久性の観点から好ましい。
本発明に適用可能な(B)架橋剤としては、公知の熱により架橋を形成する架橋剤を用いることができる。一般的な熱架橋剤としては、「架橋剤ハンドブック」山下晋三、金子東助著、大成社刊(1981)に記載されているものがある。本発明に用いられる架橋剤の官能基数は2個以上で、且つ、親水性ポリマーと有効に架橋可能ならば特に制限はない。但し、アルデヒドケトンは、官能基数が少なくとも1個あれば、本発明に係る架橋剤として使用することができる。以上具体的な熱架橋剤としては、1,2−エタンジカルボン酸、アジピン酸といったα,ω−アルカン若しくはアルケンジカルボン酸、1,2,3−プロパントリカルボン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、トリメリット酸、ポリアクリル酸等のポリカルボン酸、1,2−エタンジアミン、ジエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ポリエチレンイミン、等のポリアミン化合物、エチレンまたはプロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ノナエチレンチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレンまたはポリプロピレングリコールグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル等のポリエポキシ化合物、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、テトラエチレングリコール等のオリゴアルキレンまたはポリアルキレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ポリビニルアルコール等のポリヒドロキシ化合物、グリオキザル、テレフタルアルデヒド、アセトルデヒド、ベンズアルデヒドなどのポリアルデヒド化合物、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、シクロヘキサンフェニレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、イソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネート、ポリプロピレングリコール/トリレンジイソシアネート付加反応物などのポリイソシアネート化合物、ブロックポリイソシアネート化合物、テトラアルコキンシランなどのシランカップリング剤、アルミニウム、銅、鉄(III)のアセチルアセトナートなどの金属架橋剤、トリメチロールメラミン、ペンタエリスリトールなどのポリメチロール化合物、ジチオエリスリトール、1,2,6−ヘキサントリオールトリチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)などのポリチオール化合物などが挙げられる。これらの熱架橋剤のなかでも、塗布溶液の調液のしやすさ、作製した親水性部材の親水性低下を防止するという観点から水溶性の架橋剤であることが好ましい。
(B)架橋剤は、本発明において親水性膜の形成に用いられる組成物中に、不揮発性成分として、好ましくは0〜50質量%、更に好ましくは3〜30質量%の範囲で使用される。また、(B)架橋剤は、単独で用いても2種以上併用してもよい。そのほか、(B)架橋剤の使用法は、酸素に対する重合阻害の大小、硬化性、解像度、かぶり性、屈折率変化、表面粘着性等の観点から適切な構造、配合、添加量を任意に選択できる。
<界面活性剤>
本発明においては、前記親水性膜形成用組成物の塗布面状を向上させるために界面活性剤を用いるのが好ましい。界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。界面活性剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に用いられるノニオン界面活性剤は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、グリセリン脂肪酸部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールの共重合体が挙げられる。
本発明に用いられるアニオン界面活性剤は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム塩、N−アルキルスルホコハク酸モノアミド二ナトリウム塩、石油スルホン酸塩類、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキルリン酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル塩類、スチレン/無水マレイン酸共重合物の部分けん化物類、オレフィン/無水マレイン酸共重合物の部分けん化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類が挙げられる。
本発明に用いられるカチオン界面活性剤は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類、ポリオキシエチレンアルキルアミン塩類、ポリエチレンポリアミン誘導体が挙げられる。
本発明に用いられる両性界面活性剤は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、カルボキシベタイン類、アミノカルボン酸類、スルホベタイン類、アミノ硫酸エステル類、イミタゾリン類が挙げられる。
なお、上記界面活性剤の中で、「ポリオキシエチレン」とあるものは、ポリオキシメチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン等の「ポリオキシアルキレン」に読み替えることもでき、本発明においては、それらの界面活性剤も用いることができる。
更に好ましい界面活性剤としては、分子内にパーフルオロアルキル基を含有するフッ素系界面活性剤が挙げられる。このようなフッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル等のアニオン型;パーフルオロアルキルベタイン等の両性型;パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩等のカチオン型;パーフルオロアルキルアミンオキサイド、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキル基および親水性基を含有するオリゴマー、パーフルオロアルキル基および親油性基を含有するオリゴマー、パーフルオロアルキル基、親水性基および親油性基を含有するオリゴマー、パーフルオロアルキル基および親油性基を含有するウレタン等のノニオン型が挙げられる。また、特開昭62−170950号、同62−226143号および同60−168144号の各公報に記載されているフッ素系界面活性剤も好適に挙げられる。
界面活性剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
界面活性剤の含有量は、前記組成物の全固形分に対して、0.001〜10質量%であるのが好ましく、0.01〜5質量%であるのがより好ましい。
<親水性膜の形成>
本発明の親水性膜は、必要な上記各成分を溶剤に分散、又は、溶解して塗布液を調製し、適切な支持体上に塗布してなる被膜を、熱及び/又は光により硬化させて形成することができる。
ここで使用する溶剤としては、前記各成分を均一に溶解、分散しうるものを適宜選択して用いればよく、例えば、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチルラクトン、トルエン、水等を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
これらの溶剤は、単独又は混合して使用される。塗布液の固形分濃度は、好ましくは1〜50質量%である。
本発明の親水性膜は、同一又は異なる上記各成分を同一又は異なる溶剤に分散、又は溶解した塗布液を複数調製し、複数回の塗布、乾燥を繰り返して形成することも可能である。
また塗布、乾燥後に得られる支持体上の親水性膜の塗布量(固形分)は、用途によって異なるが、一般的に0.1〜10.0g/m2であり、0.3〜7.0g/m2が好ましく、0.5〜5.0g/m2がさらに好ましく、この範囲で、良好な親水性と強度の高い皮膜が得られる。
塗布する方法としては、種々の方法を用いることができる。例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げられる。
<硬化方法>
本発明の親水性膜は、塗布後、乾燥することにより硬化させることもできるが、塗布、乾燥後に、さらに光又は熱により硬化させることも可能である。即ち、塗布により形成された被膜を硬化させるために加熱及び/又は光照射を行ってもよく、塗布後の加熱乾燥及び/又は光照射により、架橋反応がさらに進行し、親水性膜の被膜強度が向上する。
本発明の親水性膜の形成に係る組成物を熱で硬化、製膜させる場合の温度条件には特に制限はないが、好ましくは40℃〜300℃であり、架橋剤を含有する場合の架橋性と製造安定性の観点から60℃〜250℃の範囲がより好ましい。親水性膜は塗布後、そのまま上記温度条件で乾燥、硬化を行ってもよく、また、親水性膜の乾燥後に、別工程で加熱し、被膜を硬化させることも可能である。
また、光により硬化させる場合、光源は特に制限なく、紫外光、可視光、赤外線、白色光いずれの波長を用いても良い。
親水性膜形成用の組成物に架橋剤を含む場合、架橋構造の形成は、熱、又は光等による共有結合の形成、熱又は光により発生する酸及び/又はラジカルによる共有結合の形成、或いは、酸と塩基によるイオン架橋形成のいずれであってもよい。ラジカルを大量に発生させ、硬化させることが可能であれば、大気中でも窒素、アルゴン雰囲気下いずれで硬化反応を実施しても構わない。
本発明においては、硬化性を向上させるために、硬化に用いる架橋反応に適する、公知の架橋反応の促進剤を必要に応じて用いることが可能である。特にラジカル重合反応を用いて被膜形成組成物の硬化を行う場合には、アゾ化合物、パーオキシ化合物、有機ハロゲン化合物、オキシムエステル化合物、オニウム塩化合物、遷移金属化合物など、熱又は光ラジカル発生剤を用いることができる。
<熱または光により親水性からを疎水性に変化する材料>
本発明の親水性膜に画像形成機能を有する化合物、即ち、加熱或いは輻射線露光により疎水化領域を形成することのできる化合物を含有させることで、本発明の親水性膜は、加熱または輻射線の照射などのエネルギー付与により疎水性領域を形成しうる材料となりうる。このような化合物を用いることにより、例えば、露光により親水性膜中に疎水性領域が形成され、そのまま平版印刷版として使用することができる。
熱または光により親水性からを疎水性に変化する材料としては、化合物自体の物性が親水性から疎水性に変化する化合物、もしくはポリマー粒子等のように、有着などにより疎水性領域を形成する物質などを挙げることができる。
親水性から疎水性に変化する化合物としては特開2000−122272号(特願平10−229783)公報に記載の熱により脱炭酸を起こして親水性から疎水性に変化する官能基を有するポリマーを挙げることができ、具体的には、以下に示す高分子化合物が好ましく例示される。好ましい物性としては、このポリマー自身を塗布したときの被膜表面の空中水滴による接触角が、加熱前に20°以下であり、加熱後には65°以上に変化するものが特に好ましい。しかしながら、これらに限定されるものではない。
Figure 2006232883
本発明に好ましく使用されるポリマー粒子は、熱が加えられたときに親水性の画像記録層を疎水性に変換できる粒子である。この粒子としては、熱可塑性ポリマー粒子、熱反応性ポリマー粒子及び疎水性化合物を内包するマイクロカプセルから選ばれる少なくともひとつのポリマー粒子であることが好ましい。
本発明の画像記録層に用いられる熱可塑性ポリマー粒子としては、1992年1月のResearch Disclosure No.33303、特開平9−123387号公報、同9−131850号公報、同9−171249号公報、同9−171250号公報及びEP931647号公報などに記載の熱可塑性ポリマー粒子を好適なものとして挙げることができる。かかるポリマー粒子を構成するポリマーの具体例としては、エチレン、スチレン、塩化ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、ビニルカルバゾールなどのモノマーのホモポリマーもしくはコポリマー又はそれらの混合物を挙げることができる。その中で、より好適なものとして、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチルを挙げることができる。
本発明に用いられる熱可塑性ポリマー粒子の平均粒径は0.01〜2.0μmが好ましい。このような熱可塑性ポリマー粒子の合成方法としては、乳化重合法、懸濁重合法の他に、これら化合物を非水溶性の有機溶剤に溶解し、これを分散剤が入った水溶液と混合乳化し、さらに熱をかけて、有機溶剤を蒸発させながら粒子状に固化させる方法(溶解分散法)がある。
本発明に用いられる熱反応性ポリマー粒子としては、熱硬化性ポリマー粒子及び熱反応性基を有するポリマー粒子が挙げられる。
上記熱硬化性ポリマーとしては、フェノール骨格を有する樹脂、尿素系樹脂(例えば、尿素又はメトキシメチル化尿素など尿素誘導体をホルムアルデヒドなどのアルデヒド類により樹脂化したもの)、メラミン系樹脂(例えば、メラミン又はその誘導体をホルムアルデヒドなどのアルデヒド類により樹脂化したもの)、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。中でも、特に好ましいのは、フェノール骨格を有する樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂及びエポキシ樹脂である。
好適なフェノール骨格を有する樹脂としては、例えば、フェノール、クレゾールなどをホルムアルデヒドなどのアルデヒド類により樹脂化したフェノール樹脂、ヒドロキシスチレン樹脂、及びN−(p−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、p−ヒドロキシフェニルメタクリレートなどのフェノール骨格を有するメタクリルアミドもしくはアクリルアミド又はメタクリレートもしくはアクリレートの重合体又は共重合体を挙げることができる。
本発明に用いられる熱硬化性ポリマー粒子の平均粒径は0.01〜2.0μmが好ましい。このような熱硬化性ポリマー粒子は、溶解分散法で容易に得られるが、熱硬化性ポリマーを合成する際に粒子化してもよい。しかし、これらの方法に限らない。
本発明に用いる熱反応性基を有するポリマー粒子の熱反応性基としては、化学結合が形成されるならば、どのような反応を行う官能基でも良いが、ラジカル重合反応を行うエチレン性不飽和基(例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基など)、カチオン重合性基(例えば、ビニル基、ビニルオキシ基など)、付加反応を行うイソシアナート基又はそのブロック体、エポキシ基、ビニルオキシ基及びこれらの反応相手である活性水素原子を有する官能基(例えば、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基など)、縮合反応を行うカルボキシル基及び反応相手であるヒドロキシル基又はアミノ基、開環付加反応を行う酸無水物及び反応相手であるアミノ基又はヒドロキシル基などを好適なものとして挙げることができる。
これらの官能基のポリマー粒子への導入は、重合時に行ってもよいし、重合後に高分子反応を利用して行ってもよい。
重合時に導入する場合は、上記の官能基を有するモノマーを乳化重合又は懸濁重合することが好ましい。上記の官能基を有するモノマーの具体例として、アリルメタクリレート、アリルアクリレート、ビニルメタクリレート、ビニルアクリレート、2−(ビニルオキシ)エチルメタクリレート、p−ビニルオキシスチレン、p−{2−(ビニルオキシ)エチル}スチレン、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、2−イソシアナートエチルメタクリレート又はそのアルコールなどによるブロックイソシアナート、2−イソシアナートエチルアクリレート又はそのアルコールなどによるブロックイソシアナート、2−アミノエチルメタクリレート、2−アミノエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、2官能アクリレート、2官能メタクリレートなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明では、これらのモノマーと、これらのモノマーと共重合可能な、熱反応性基をもたないモノマーとの共重合体も用いることができる。熱反応性基をもたない共重合モノマーとしては、例えば、スチレン、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、アクリロニトリル、酢酸ビニルなどを挙げることができるが、熱反応性基をもたないモノマーであれば、これらに限定されない。
熱反応性基の導入を重合後に行う場合に用いる高分子反応としては、例えば、国際公開第96/34316号パンフレットに記載されている高分子反応を挙げることができる。
上記熱反応性基を有するポリマー粒子の中で、ポリマー微粒子同志が熱により合体するものが好ましく、その表面は親水性で水に分散するものが特に好ましい。ポリマー粒子のみを塗布し、凝固温度よりも低い温度で乾燥して作製した皮膜の接触角(空中水滴)が、凝固温度より高い温度で乾燥して作製した皮膜の接触角(空中水滴)よりも低くなることが好ましい。このようにポリマー微粒子表面を親水性にするには、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなどの親水性ポリマーもしくはオリゴマー又は親水性低分子化合物をポリマー微粒子表面に吸着させてやればよい。しかし、表面親水化の方法は、これに限定されない。
これらの熱反応性基を有するポリマー粒子の凝固温度は、70℃以上が好ましいが、経時安定性を考えると100℃以上がさらに好ましい。ポリマー微粒子の平均粒径は、0.01〜2.0μmが好ましいが、その中でも0.05〜2.0μmがさらに好ましく、特に0.1〜1.0μmが最適である。この範囲内で良好な解像度及び経時安定性が得られる。
本発明に用いられるマイクロカプセルは、疎水性化合物を内包する。この疎水性化合物は、好ましくは熱反応性基を有する化合物である。熱反応性基としては、前記の熱反応性基を有するポリマー粒子に用いられるものと同じ熱反応性基を好適なものとして挙げることができる。以下、熱反応性基を有する化合物についてより詳しく説明する。
ラジカル重合性不飽和基を有する化合物としては、エチレン性不飽和結合、例えばアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基、スチリル基などを少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物を好適なものとして挙げられる。このような化合物群は当該産業分野において、重合性組成物用のモノマー又は架橋剤として広く知られるものであり、本発明においては、これらを特に限定することなく用いることができる。化学的形態としては、モノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体、オリゴマー、重合体もしくは共重合体、又はそれらの混合物である。
具体例としては、特開2001−277740号公報に重合性不飽和基を有する化合物として記載されている化合物が挙げられる。代表的な化合物例として、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレートとキシリレンジイソシアナートとの付加体などが挙げられる。しかし、これらに限定されない。
エチレン性重合性不飽和基を有する重合体又は共重合体形態のものとして、アリルメタクリレートの共重合体を挙げることができる。例えば、アリルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、アリルメタクリレート/エチルメタクリレート共重合体、アリルメタクリレート/ブチルメタクリレート共重合体などを挙げることができる。
本発明に使用できるスチリル系化合物としては、特願2004−045114に記載の化合物などを挙げることができる。
本発明に好適なビニルオキシ基を有する化合物としては、特開2002−29162号公報に記載の化合物が挙げられる。具体例として、テトラメチレングリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、1,4−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}ベンゼン、1,2−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}ベンゼン、1,3−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}ベンゼン、1,3,5−トリス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}ベンゼン、4,4´−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}ビフェニル、4,4´−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}ジフェニルエーテル、4,4´−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}ジフェニルメタン、1,4−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}ナフタレン、2,5−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}フラン、2,5−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}チオフェン、2,5−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}イミダゾール、2,2−ビス[4−{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}フェニル]プロパン{ビスフェノールAのビス(ビニルオキシエチル)エーテル}、2,2−ビス{4−(ビニルオキシメチルオキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{4−(ビニルオキシ)フェニル}プロパンなどが挙げられるが、これに限定されるものではない。
本発明に好適なエポキシ基を有する化合物としては、2個以上エポキシ基を有する化合物が好ましく、多価アルコールや多価フェノールなどとエピクロロヒドリンとの反応によって得られるグリシジルエーテル化合物又はそのプレポリマー、更に、アクリル酸グリシジル又はメタクリ酸グリシジルの重合体もしくは共重合体等を挙げることができる。
具体例としては、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ヒドロキノンジグリシジルエーテル、レソルシノールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル又はエピクロロヒドリン重付加物、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル又はエピクロロヒドリン重付加物、ハロゲン化ビスフェノールAのジグリシジルエーテル又はエピクロロヒドリン重付加物、ビフェニル型ビスフェノールのジグリシジルエーテル又はエピクロロヒドリン重付加物、ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物等、更に、メタクリ酸メチル/メタクリ酸グリシジル共重合体、メタクリ酸エチル/メタクリ酸グリシジル共重合体等が挙げられる。
上記化合物の市販品としては、例えば、ジャパンエポキシレジン(株)製のエピコート1001(分子量約900、エポキシ当量450〜500)、エピコート1002(分子量約1600、エポキシ当量600〜700)、エピコート1004(約1060、エポキシ当量875〜975)、エピコート1007(分子量約2900、エポキシ当量2000)、エピコート1009(分子量約3750、エポキシ当量3000)、エピコート1010(分子量約5500、エポキシ当量4000)、エピコート1100L(エポキシ当量4000)、エピコートYX31575(エポキシ当量1200)、住友化学(株)製のスミエポキシESCN−195XHN、ESCN−195XL、ESCN−195XF等を挙げることができる。
本発明に好適なイソシアナート化合物としては、トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアナート、キシリレンジイソシアナート、ナフタレンジイソシアナート、シクロヘキサンフェニレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、シクロヘキシルジイソシアナート、又は、これらをアルコールもしくはアミンでブロックした化合物を挙げることができる。
本発明に好適なアミン化合物としては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミン、プロピレンジアミン、ポリエチレンイミンなどが挙げられる。
本発明に好適なヒドロキシル基を有する化合物としては、末端メチロール基を有する化合物、ペンタエリスリトールなどの多価アルコール、ビスフェノール・ポリフェノール類などを挙げることができる。
本発明に好適なカルボキシル基を有する化合物としては、ピロメリット酸、トリメリット酸、フタル酸などの芳香族多価カルボン酸、アジピン酸などの脂肪族多価カルボン酸などが挙げられる。
本発明に好適な酸無水物としては、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物などが挙げられる。
上記の熱反応性基を有する化合物をマイクロカプセル化する方法としては、公知の方法が適用できる。例えばマイクロカプセルの製造方法としては、米国特許第2800457号、同第2800458号明細書にみられるコアセルベーションを利用した方法、英国特許第990443号、米国特許第3287154号の各明細書、特公昭38−19574号、同42−446号、同42−711号の各公報にみられる界面重合法による方法、米国特許第3418250号、同第3660304号明細書にみられるポリマーの析出による方法、米国特許第3796669号明細書に見られるイソシアナートポリオール壁材料を用いる方法、米国特許第3914511号明細書に見られるイソシアナート壁材料を用いる方法、米国特許第4001140号、同第4087376号、同第4089802号の各明細書にみられる尿素−ホルムアルデヒド系又は尿素ホルムアルデヒド−レゾルシノール系壁形成材料を用いる方法、米国特許第4025445号明細書にみられるメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ヒドロキシセルロース等の壁材を用いる方法、特公昭36−9163号、同51−9079号の各公報にみられるモノマー重合によるin situ法、英国特許第930422号、米国特許第3111407号明細書にみられるスプレードライング法、英国特許第952807号、同第967074号の各明細書にみられる電解分散冷却法などがあるが、これらに限定されるものではない。
マイクロカプセルを水媒体中に安定に分散するための分散剤として、水溶性ポリマーを使用することができる。水溶性ポリマーとしては、ポリビニルアルコール及びその変性物、ポリアクリル酸アミド及びその誘導体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、エチレン/無水マレイン酸共重合体、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、エチレン/アクリル酸共重合体、酢酸ビニル/アクリル酸共重合体、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、カゼイン、ゼラチン、澱粉誘導体、アラビヤゴム及びアルギン酸ナトリウムを挙げることができる。これらの水溶性ポリマーは、イソシアネート化合物との反応しないか、極めて反応し難いものが好ましく、たとえばゼラチンのように分子鎖中に反応性のアミノ基を有するものは予め反応性をなくしておくことが好ましい。
本発明に用いられる好ましいマイクロカプセル壁は、3次元架橋を有し、溶剤によって膨潤する性質を有するものである。このような観点から、マイクロカプセルの壁材は、ポリウレア、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、及びこれらの混合物が好ましく、特に、ポリウレア及びポリウレタンが好ましい。マイクロカプセル壁に熱反応性基を有する化合物を導入しても良い。
また、本発明では特願2004−222932に記載されるような2個以上のイソシアネート基を有する多官能イソシアネート化合物を水と非混和性の溶剤に溶解させ、この溶液を、イソシアネート基と反応しうる活性水素基を片末端に1つ以上有する親水性ポリマーを含む水溶液に乳化分散させた後、該油滴から溶剤を除去するマイクロカプセル粒子が汚れ性向上の観点から好ましい。この片末端に1つ以上有する親水性ポリマーを含む水溶液に乳化分散させた後、該油滴から溶剤を除去するマイクロカプセル粒子は上記の反応性化合物を内包することが可能である。
上記のマイクロカプセルの平均粒径は、0.01〜3.0μmが好ましいが、0.05〜2.0μmがさらに好ましく、0.10〜1.0μmが特に好ましい。この範囲内で良好な解像度と経時安定性が得られる。
このようなマイクロカプセルは、カプセル同志が熱により合体してもよいし、合体しなくとも良い。要は、マイクロカプセル内包物のうち、塗布時にカプセル表面もしくはマイクロカプセル外に滲み出したもの、又は、マイクロカプセル壁に浸入したものが、熱により化学反応を起こせば良い。添加された親水性樹脂又は添加された低分子化合物と反応してもよい。また2種類以上のマイクロカプセルに、それぞれ異なる官能基で互いに熱反応するような官能基をもたせることによって、マイクロカプセル同士を反応させてもよい。従って、熱によってマイクロカプセル同士が、熱で溶融合体することは画像形成上好ましいことであるが、必須ではない。
上記ポリマー粒子及びマイクロカプセルの画像記録層への添加量は、いずれの粒子の場合も、固形分換算で、画像記録層固形分の50質量%以上が好ましく、70〜98質量%がより好ましい。この範囲内で、良好な画像形成ができ、良好な耐刷性が得られる。
本発明の画像記録層にマイクロカプセルを含有させる場合には、内包物が溶解し、かつ壁材が膨潤する溶剤をマイクロカプセル分散媒中に添加することができる。このような溶剤によって、内包された熱反応性基を有する化合物の、マイクロカプセル外への拡散が促進される。このような溶剤としては、マイクロカプセル分散媒、マイクロカプセル壁の材質、壁厚及び内包物に依存するが、多くの市販されている溶剤から容易に選択することができる。例えば架橋ポリウレア、ポリウレタン壁からなる水分散性マイクロカプセルの場合、アルコール類、エーテル類、アセタール類、エステル類、ケトン類、多価アルコール類、アミド類、アミン類、脂肪酸類などが好ましい。
具体的化合物としては、メタノール、エタノール、第3ブタノール、n−プロパノール、テトラヒドロフラン、乳酸メチル、乳酸エチル、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、γ−ブチルラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどがあるが、これらに限られない。またこれらの溶剤を2種以上用いても良い。マイクロカプセル分散液には溶解しないが、前記溶剤を混合すれば溶解する溶剤も用いることができる。
このような溶剤の添加量は、素材の組み合わせにより決まるものであるが、通常、塗布液の5〜95質量%が有効であり好ましい範囲は、10〜90質量%、より好ましい範囲は15〜85質量%である。
このように、本発明の親水性膜にエネルギー付与により親水性から疎水性に変化する材料を含有させることで平版印刷版原版を得ることができる。
画像の書き込みは、像様に熱及び/又は光などによりエネルギーを付与することで、親水性から疎水性に変化する材料のエネルギー付与領域のみが疎水性に変化してインク受容性の画像部領域を形成することで行われるが、一般的には、熱により画像形成される。具体的には、熱記録ヘッド等による直接画像様記録、赤外線レーザによる走査露光、キセノン放電灯などの高照度フラッシュ露光や赤外線ランプ露光などが用いられるが、波長700〜1200nmの赤外線を放射する半導体レーザ、YAGレーザ等の固体高出力赤外線レーザによる露光が好適である。
画像露光された平版印刷版は、露光領域が疎水性のインク受容領域である画像部となり、未露光領域が湿し水受容性の非画像部となるため、特段の現像処理を行なうことなしに、印刷機に装着し、インキと湿し水を用いて通常の手順で印刷することができる。
なお、ここで、親水性領域と疎水性領域との差異を明確にし、親水性領域の耐久性を向上させるため、後加熱処理などのエネルギー付与を行うことも好ましい態様である。後加熱処理としては、80〜200℃で、パネルヒーター、ウィスコンシンオーブンなどの非接触加熱手段により、15秒間〜10分間処理されることが好ましい。具体的には、例えば、パネルヒーターにて、100〜160℃で1〜8分間加熱処理する方法などが挙げられる。
また、本発明の平版印刷版原版は、日本特許2938398号に記載されているように、印刷機シリンダー上に取りつけた後に、印刷機に搭載されたレーザーにより露光し、その後に湿し水および/またはインクをつけて機上現像することも可能である。
かくして得られた本発明の平版印刷版原版は、画像露光後、何らの現像処理を経ることなく、そのままインクと湿し水とを供給して印刷することができ、非画像部を構成する親水性領域の親水性とその耐久性に優れることから、非画像部に汚れのない高品質の印刷物を多数枚得ることができる。
<赤外線吸収剤>
本発明の親水性膜を平版印刷材料として用いる場合、前記熱または光により親水性からを疎水性に変化する材料による疎水性領域の形成を高感度で行うため、さらに、赤外線吸収剤を併用することが好ましい。即ち、平版印刷材料を、760〜1200nmの赤外線を発するレーザーを光源により画像形成して平版印刷版を作製する場合には、通常、赤外線吸収剤を用いることが必須である。赤外線吸収剤は、吸収した赤外線を熱に変換する機能を有している。この際発生した熱により、疎水化領域を形成することのできる化合物の熱分解や、ポリマー粒子の熱融着、相変化によって、疎水化領域を形成する。本発明において使用される赤外線吸収剤は、波長760〜1200nmに吸収する物質であればよく、種々の公知の顔料、染料又は色素、及び金属粒子を用いることができる。
染料としては、市販の染料及び例えば「染料便覧」(有機合成化学協会編集、昭和45年刊)等の文献に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、ナフトキノン染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料、スクワリリウム色素、ピリリウム塩、金属チオレート錯体等の染料が挙げられる。
好ましい染料としては、例えば、特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭60−78787号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−181690号、特開昭58−194595号等に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58−224793号、特開昭59−48187号、特開昭59−73996号、特開昭60−52940号、特開昭60−63744号等に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号等に記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
また、米国特許第5,156,938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特許第3,881,924号記載の置換されたアリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同58−220143号、同59−41363号、同59−84248号、同59−84249号、同59−146063号、同59−146061号に記載されているピリリウム系化合物、特開昭59−216146号記載のシアニン色素、米国特許第4,283,475号に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13514号、同5−19702号に開示されているピリリウム化合物も好ましく用いられる。また、染料として好ましい別の例として米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外吸収染料を挙げることができる。
また、本発明の赤外線吸収色素の好ましい他の例としては、以下に例示するような特願平2001−6326、特願平2001−237840記載の特定インドレニンシアニン色素が挙げられる。
Figure 2006232883
これらの染料のうち特に好ましいものとしては、シアニン色素、スクワリリウム色素、ピリリウム塩、ニッケルチオレート錯体、インドレニンシアニン色素が挙げられる。さらに、シアニン色素やインドレニンシアニン色素が好ましく、特に好ましい一つの例として下記一般式(i)で示されるシアニン色素が挙げられる。
Figure 2006232883
一般式(i)中、X1は、水素原子、ハロゲン原子、−NPh2、X2−L1又は以下に示す基を表す。ここで、X2は酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子を示し、L1は、炭素原子数1〜12の炭化水素基、ヘテロ原子を有する芳香族環、ヘテロ原子を含む炭素原子数1〜12の炭化水素基を示す。なお、ここでヘテロ原子とは、N、S、O、ハロゲン原子、Seを示す。Xa-は後述するZ1-と同様に定義され、Raは、水素原子、アルキル基、アリール基、置換又は無置換のアミノ基、ハロゲン原子より選択される置換基を表す。
Figure 2006232883
1及びR2は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜12の炭化水素基を示す。記録層塗布液の保存安定性から、R1及びR2は、炭素原子数2個以上の炭化水素基であることが好ましく、更に、R1とR2とは互いに結合し、5員環又は6員環を形成していることが特に好ましい。
Ar1、Ar2は、それぞれ同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を示す。好ましい芳香族炭化水素基としては、ベンゼン環及びナフタレン環が挙げられる。また、好ましい置換基としては、炭素原子数12個以下の炭化水素基、ハロゲン原子、炭素原子数12個以下のアルコキシ基が挙げられる。Y1、Y2は、それぞれ同じでも異なっていてもよく、硫黄原子又は炭素原子数12個以下のジアルキルメチレン基を示す。R3、R4は、それぞれ同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい炭素原子数20個以下の炭化水素基を示す。好ましい置換基としては、炭素原子数12個以下のアルコキシ基、カルボキシル基、スルホ基が挙げられる。R5、R6、R7及びR8は、それぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子又は炭素原子数12個以下の炭化水素基を示す。原料の入手性から、好ましくは水素原子である。また、Za-は、対アニオンを示す。ただし、一般式(i)で示されるシアニン色素が、その構造内にアニオン性の置換基を有し、電荷の中和が必要ない場合にはZa-は必要ない。好ましいZa-は、記録層塗布液の保存安定性から、ハロゲンイオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロボレートイオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、及びスルホン酸イオンであり、特に好ましくは、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロフォスフェートイオン、及びアリールスルホン酸イオンである。
本発明において、好適に用いることのできる一般式(i)で示されるシアニン色素の具体例としては、特開2001−133969公報の段落番号[0017]から[0019]に記載されたものを挙げることができる。
また、特に好ましい他の例としてさらに、前記した特願平2001−6326、特願平2001−237840明細書に記載の特定インドレニンシアニン色素が挙げられる。
本発明において使用される顔料としては、市販の顔料及びカラーインデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)に記載されている顔料が利用できる。
顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブラック等が使用できる。これらの顔料のうち好ましいものはカーボンブラックである。
これら顔料は表面処理をせずに用いてもよく、表面処理を施して用いてもよい。表面処理の方法には、樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカップリング剤、エポキシ化合物、ポリイソシアネート等)を顔料表面に結合させる方法等が考えられる。上記の表面処理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)及び「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されている。
顔料の粒径は0.01μm〜10μmの範囲にあることが好ましく、0.05μm〜1μmの範囲にあることがさらに好ましく、特に0.1μm〜1μmの範囲にあることが好ましい。この範囲で、顔料分散物の画像記録層塗布液中での良好な安定性と画像記録層の良好な均一性が得られる。
顔料を分散する方法としては、インク製造やトナー製造等に用いられる公知の分散技術が使用できる。分散機としては、超音波分散器、サンドミル、アトライター、パールミル、スーパーミル、ボールミル、インペラー、デスパーザー、KDミル、コロイドミル、ダイナトロン、3本ロールミル、加圧ニーダー等が挙げられる。詳細は、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されている。
本発明において使用される金属粒子は、遷移金属の酸化物、周期律表の2〜12族の金属元素の硫化物及び周期律表の3〜12族の金属の窒化物、周期律表の2〜12族の金属の単体または合金である。
遷移金属酸化物には鉄、コバルト、クロム、マンガン、ニッケル、モリブデン、テルル、ニオブ、イットリウム、ジルコニウム、ビスマス、ルテニウム、バナジウムなどの酸化物が含まれる。また、必ずしも遷移金属に含めない分類法もあるが、亜鉛、水銀、カドミウム、銀、銅の酸化物も本発明に用いることができる。これらの中では、FeO,Fe23,Fe34,CoO,Cr23,MnO2,ZrO2,Bi23,CuO,CuO2,AgO,PbO,PbO2
、VOx(x=1〜5)がとくに好ましい金属酸化物の例として挙げられる。VOxには、黒色のVO、V23、VO2、や褐色のV25が挙げられる。
好ましい無機金属酸化物としては、TiOx(x=1.0〜2.0)、SiOx(x=0.6〜2.0)、AlOx(x=1.0〜2.0)も挙げることができる。TiOx(x=1.0〜2.0)には、黒色のTiO、黒紫色のTi23、結晶形と狭雑物によって種々の色を呈するTiO2類がある。SiOx(x=0.6〜2.0)には、SiO、Si32、無色あるいは共存物質によって紫、青、赤などの色を示すSiO2が挙げられる。また、AlOx(x=1.5)には、無色あるいは共存物質によって赤、青、緑などに呈色するコランダムなどが挙げられる。
金属酸化物が多価金属の低次酸化物の場合は、光熱変換剤であって、かつ自己発熱型の空気酸化反応物質でもある場合がある。その場合は、光吸収したエネルギーのほかに自己発熱反応の結果発生した熱エネルギーも利用できるので、好ましい。これらの多価金属の低次酸化物は、Fe,Co,Niなどの低次酸化物が挙げられる。具体的には、酸化第一鉄、四三酸化鉄、一酸化チタン、酸化第一錫、酸化第一クロムなどが挙げられる。その中でも酸化第一鉄、四三酸化鉄及び一酸化チタンが好ましい。
自己発熱反応が起こるかどうかは、示差熱天秤(TG/DTA)により容易に確認することができる。示差熱天秤に、自己発熱反応物質を挿入して、温度を一定速度で上昇させていくと、ある温度で発熱ピークが出現して発熱反応が起こったことが観測される。金属あるいは低次酸化金属の酸化反応を自己発熱反応として用いた場合、発熱ピークが現れるとともに、熱天秤では重量が増えることも同様に観測される。繰り返しになるが、光・熱変換機構に加えて自己発熱反応エネルギーを利用することにより、従来よりも単位輻射線量当たり、より多くの熱エネルギーを、しかも持続的に利用することができ、そのために感度を向上させることができる。
光熱変換性微粒子が金属硫化物からなる場合、好ましい金属硫化物は、遷移金属などの重金属硫化物である。中でも好ましい硫化物には鉄、コバルト、クロム、マンガン、ニッケル、モリブデン、テルル、ストロンチウム、錫、銅、銀、鉛、カドミウムの硫化物が挙げられ、とりわけ、硫化銀、硫化第一鉄及び硫化コバルトが好ましい。
光熱変換性微粒子が金属窒化物からなる場合、好ましい金属窒化物は、金属のアジド化合物である。とくに銅、銀及び錫のアジド化物が好ましい。これらのアジド化合物は、光分解によって発熱する自己発熱性化合物でもある。そのほかの好ましい無機金属窒化物には、TiNx(x=1.0〜2.0)、SiNx(x=1.0〜2.0)、AlNx(x=1.0〜2.0)などが挙げられる。TiNx(x=1.0〜2.0)としては、青銅色のTiNや褐色のTiNx(x=1.3)が挙げられる。SiNx(x=1.0〜2.0)としては、Si23,SiN,Si34が挙げられる。また、AlNx(x=1.0〜2.0)にはAlNなどを挙げることができる。
上記の各金属酸化物、硫化物及び窒化物は、いずれも公知の製造方法によって得られる。また、チタンブラック、鉄黒、モリブデン赤、エメラルドグリーン、カドミウム赤、コバルト青、紺青、ウルトラマリンなどの名称で市販されているものも多い。
これら親水性の金属化合物の粒子サイズは、粒子を構成する物質の屈折率や吸光係数によって最適サイズがことなるが、一般に0.005〜5μmであり、好ましくは0.01〜3μmである。粒子サイズが、微小に過ぎると光散乱により、粗大に過ぎると粒子界面反射により、光吸収の非効率化がおこる。
金属粒子の多くは、光熱変換性であってかつ自己発熱性でもあって光吸収によって熱を発生させた上にその熱をトリガーとする発熱反応によってさらに多量の熱を供給する。
粒子としては、Mg、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Pb等の微粒子が含まれる。これらの金属微粒子は光熱変換性であると同時に自己発熱性でもある。この中でも、吸収光の光熱変換によって得た熱エネルギーにより、酸化反応等の発熱反応を容易に起こすものが好ましく、具体的には、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Mo、Ag、In、Sn、Wが好ましい。その中でもとくに輻射線の吸光度が高く、自己発熱反応熱エネルギーの大きいものとして、Fe、Co、Ni、Cr、Ti、Zrが好ましい。
また、これらの金属は、単体粒子のみでなく、2成分以上の合金で構成されていてもよく、また、金属と前記した金属酸化物、窒化物、硫化物及び炭化物等で構成された粒子でもよい。金属単体の方が酸化等の自己発熱反応熱エネルギーは大きいが、空気中での取り扱いが煩雑で、空気に触れると自然発火する危険があるものもある。そのような金属粉体は、表面から数nmの厚みは金属の酸化物、窒化物、硫化物、炭化物等で覆われている方が好ましい。これらの粒子の粒径は、10μm以下、好ましくは、0.005〜5μm、さらに好ましくは、0.01〜3μmである。0.01μm以下では、粒子の分散が難しく、10μm以上では、印刷物の解像度が悪くなる。
これらの赤外線吸収剤は、マイクロカプセル等の粒子内に、他の成分と同様に添加してもよいし、また、親水性膜中へ添加してもよく、別の層を設けそこへ添加してもよいが、親水性膜を画像記録層として製膜した際に、画像記録層の波長760nm〜1200nmの範囲における極大吸収波長での吸光度が、反射測定法で0.3〜1.2の範囲にあるように添加する。好ましくは、0.4〜1.1の範囲である。この範囲において、画像記録層に疎水化領域が効率よく形成される。
画像記録層の吸光度は、画像記録層に添加する赤外線吸収剤の量と画像記録層の厚みにより調整することができる。吸光度の測定は常法により行うことができる。測定方法としては、例えば、アルミニウム等の反射性の支持体上に、乾燥後の塗布量が平版印刷版として必要な範囲において適宜決定された厚みの画像記録層を形成し、反射濃度を光学濃度計で測定する方法、積分球を用いた反射法により分光光度計で測定する方法等が挙げられる。
<着色剤>
本発明では、更に必要に応じてこれら以外に種々の化合物を添加してもよい。例えば、可視光域に大きな吸収を持つ染料を画像の着色剤として使用することができる。具体的には、オイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業(株)製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、エチルバイオレット、ローダミンB(CI145170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等、および特開昭62−293247号に記載されている染料を挙げることができる。また、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタン等の顔料も好適に用いることができる。
これらの着色剤は、画像形成後、画像部と非画像部の区別がつきやすいので、添加する方が好ましい。なお、添加量は、親水性膜形成用の組成物全固形分に対し、0.01〜10質量%の割合である。
<焼き出し剤>
本発明に係る親水性膜を平版印刷版の画像記録層として用いる場合には、焼き出し画像生成のため、酸又はラジカルによって変色する化合物を添加することができる。このような化合物としては、例えばジフェニルメタン系、トリフェニルメタン系、チアジン系、オキサジン系、キサンテン系、アンスラキノン系、イミノキノン系、アゾ系、アゾメチン系等の各種色素が有効に用いられる。
具体例としては、ブリリアントグリーン、エチルバイオレット、メチルグリーン、クリスタルバイオレット、ベイシックフクシン、メチルバイオレット2B、キナルジンレッド、ローズベンガル、メタニルイエロー、チモールスルホフタレイン、キシレノールブルー、メチルオレンジ、パラメチルレッド、コンゴーフレッド、ベンゾプルプリン4B、α−ナフチルレッド、ナイルブルー2B、ナイルブルーA、メチルバイオレット、マラカイドグリーン、パラフクシン、ビクトリアピュアブルーBOH[保土ケ谷化学(株)製]、オイルブルー#603[オリエント化学工業(株)製]、オイルピンク#312[オリエント化学工業(株)製]、オイルレッド5B[オリエント化学工業(株)製]、オイルスカーレット#308[オリエント化学工業(株)製]、オイルレッドOG[オリエント化学工業(株)製]、オイルレッドRR[オリエント化学工業(株)製]、オイルグリーン#502[オリエント化学工業(株)製]、スピロンレッドBEHスペシャル[保土ケ谷化学工業(株)製]、m−クレゾールパープル、クレゾールレッド、ローダミンB、ローダミン6G、スルホローダミンB、オーラミン、4−p−ジエチルアミノフェニルイミノナフトキノン、2−カルボキシアニリノ−4−p−ジエチルアミノフェニルイミノナフトキノン、2−カルボキシステアリルアミノ−4−p−N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノ−フェニルイミノナフトキノン、1−フェニル−3−メチル−4−p−ジエチルアミノフェニルイミノ−5−ピラゾロン、1−β−ナフチル−4−p−ジエチルアミノフェニルイミノ−5−ピラゾロン等の染料やp,p’,p”−ヘキサメチルトリアミノトリフェ
ニルメタン(ロイコクリスタルバイオレット)、Pergascript Blue SRB(チバガイギー社製)等のロイコ染料が挙げられる。
上記の他に、感熱紙や感圧紙用の素材として知られているロイコ染料も好適なものとして挙げられる。具体例としては、クリスタルバイオレットラクトン、マラカイトグリーンラクトン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、2−(N−フェニル−N−メチルアミノ)−6−(N−p−トリル−N−エチル)アミノ−フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、3,6−ジメトキシフルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)−フルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−6−メチル−7−キシリジノフルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−6−メチルー7−クロロフルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−6−メトキシ−7−アミノフルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−7−(4−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−7−クロロフルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−7−ベンジルアミノフルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−7,8−ベンゾフロオラン、3−(N,N−ジブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N,N−ジブチルアミノ)−6−メチル−7−キシリジノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−ザフタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、などが挙げられる。
酸又はラジカルによって変色する染料の好適な添加量は、それぞれ、親水性膜形成用の組成物全固形分に対して0.01〜10質量%の割合である。
<無機微粒子>
本発明の親水性膜形成用の組成物には、親水性膜の硬化皮膜強度向上及び親水性、保水性向上のために、無機微粒子を含有してもよい。
無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化チタン、炭酸マグネシウム、アルギン酸カルシウムまたはこれらの混合物が好適に挙げられる。これらは光熱変換性でなくても、皮膜の強化、表面粗面化による界面接着性の強化等に用いることができる。
無機微粒子は、平均粒径が5nm〜10μmであるのが好ましく、0.5μm〜3μmであるのがより好ましい。上記範囲であると、画像記録層中に安定に分散して、画像記録層の膜強度を十分に保持し、印刷時の汚れを生じにくい親水性に優れる非画像部を形成することができる。
上述したような無機微粒子は、コロイダルシリカ分散物等の市販品として容易に入手することができる。
無機微粒子の含有量は、親水性膜形成用組成物の全固形分に対して、20質量%以下であるのが好ましく、10質量%以下であるのがより好ましい。
<支持体>
本発明の親水性膜を適切な支持体上に形成することで、平版印刷版材料とすることができる。また、この親水性膜に前記した如きエネルギー付与により親水性から疎水性に変化する材料を含有することで、平版印刷版原版とすることもできる。
ここで用いられる支持体は、特に限定されず、寸度的に安定な板状物であればよい。例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上述した金属がラミネートされまたは蒸着された紙またはプラスチックフィルム等が挙げられる。好ましい支持体としては、ポリエステルフィルムおよびアルミニウム板が挙げられる。中でも、寸法安定性がよく、比較的安価であるアルミニウム板が好ましい。
支持体の厚さは0.05〜1.0mmであるのが好ましく、0.07〜0.7mmであるのがより好ましく、0.1〜0.5mmであるのが更に好ましい。
アルミニウム板を使用するに先立ち、粗面化処理、陽極酸化処理等の表面処理を施すのが好ましい。
<インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置>
支持体上に本発明の親水性膜を形成してなる平版印刷材料に疎水性領域を形成して平版印刷版を得る他の作製方法として、インクジェット記録方法を適用する平版印刷版の作製方法を挙げることができる。
即ち、本発明の親水性膜に前記したようなエネルギー付与により親水性から疎水性に変化する材料を含有することなく、親水性膜に直接疎水性物質をインクジェット記録方法により適用して疎水性領域を形成し、親/疎水性領域を有する平版印刷版とする方法である。
以下に、本発明の平版印刷版の作製方法に好適に採用され得るインクジェット記録方法及びインクジェット記録装置について説明する。
インクジェット記録方法において用いられるインク組成物としては、インク吐出時は液状で、被記録媒体上で直ちに硬化する、ワックスを主成分とするいわゆるソリッドインクや、重合性モノマーと重合開始剤と所望により色材とを含有し、インクが被記録媒体に付着した後、紫外線照射により重合、硬化するUV硬化インクなど、被記録媒体に浸透せず、表面で硬化するインク組成物が好ましく挙げられる。
インクジェット記録方法においては、上記インク組成物を40〜80℃に加熱して、インク組成物の粘度を7〜30mPa・sに下げた後、射出することが好ましく、この方法を用いることにより高い射出安定性を実現することができる。一般に、放射線硬化型インク組成物では、概して水性インクより粘度が高いため、印字時の温度変動による粘度変動幅が大きい。
このインク組成物の粘度変動は、そのまま液滴サイズ、液滴射出速度に対して大きな影響を与え、これにより画質劣化を引き起こすため、印字時のインク組成物温度はできるだけ一定に保つことが必要である。インク組成物温度の制御幅は設定温度±5℃とすることが好ましく、より好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。
インクジェット記録装置には、インク組成物温度の安定化手段を備えることが一つの特徴であり、一定温度にする部位はインクタンクからノズル射出面までの配管系、部材の全てが対象となる。
温度コントロールの方法としては、特に制限はないが、例えば、温度センサーを各配管部位に複数設け、インク組成物流量、環境温度に応じた加熱制御をすることが好ましい。
また、加熱するヘッドユニットは、装置本体かを外気からの温度の影響を受けないよう、熱的に遮断、若しくは断熱されていることが好ましい。加熱に要するプリンタ立ち上げ時間を短縮する為、或いは熱エネルギーのロスを低減する為に他部位との断熱を行うと共に、加熱ユニット全体の熱容量を小さくすることが好ましい。
次に放射線の照射条件について述べる。基本的な照射方法は、特開昭60−132767号広報に開示されている。具体的には、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間をおいて行われることになる。
更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。WO99/54415号では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法やコリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明においては、これらの照射方法を用いることが可能である。
また本発明では、インク組成物を一定温度に加温するとともに、着弾から照射までの時間を0.01〜0.5秒とすることが望ましく、好ましくは0.01〜0.3秒、更に好ましくは0.01〜0.15秒後に放射線を照射することにある。このように着弾から照射までの時間を極短時間に制御することにより、着弾インクが硬化前に滲むことを防止することが可能となる。また、多孔質な被記録媒体に対しても光源の届かない深部までインク組成物が浸透する前に露光することができる為、未反応モノマーの残留が抑えられ、その結果として臭気を低減することができる。
本発明の平版印刷版の作製方法によれば、インクジェット記録装置の解像度に応じた疎水性領域を本発明の平版印刷材料表面に形成することで容易に平版印刷版を得ることができる。即ち、本発明の平版印刷版は、何らの現像処理を経ることなく、そのままインクと湿し水とを供給して印刷することができる。
本発明の平版印刷材料は優れた親水性表面を有するため、ここに紫外線硬化インク等により疎水性領域を形成してなる平版印刷版は、非画像部の親水性とその耐久性に優れ、非画像部に汚れのない高画質の印刷物を多数枚得ることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
<実施例1>
〔親水性膜の作製〕
(親水性膜形成用塗布液)
・カラギーナン 1.0g
・下記架橋剤(1) 0.1g
・蒸留水 50g
Figure 2006232883
上記親水性膜形成用塗布液組成物を基材であるガラス板(遠藤化学製)に乾燥後の塗布量が0.6g/m2となるように塗布し、130℃、4分加熱乾燥させて基材上に親水性膜を形成した。
〔親水性の評価〕
得られた親水性膜表面を水でぬらした不織布(BEMCOT、旭化学繊維社製)で100回擦り、その前後の接触角(空中水滴接触角)を、協和界面科学(株)製、CA−Zを用いて測定した。擦りを行った後、部材の表面を観察したが、擦り後にも表面の親水性膜が剥がれたり、目視で確認できる傷が付いたことはなく、実施例1の親水性膜は磨耗に対して充分な強度を有することがわかった。
また、接触角は擦り前が5.2°であり、擦り後5.5°であった。擦り後も十分な親水性を示し、本発明の親水性膜は耐摩耗性が良好であることが確認された。
<実施例2〜5>
〔平版印刷版原版の作成〕
(1)支持体の作成
<アルミニウム板>
Al:99.5質量%以上、Fe:0.30質量%、Si:0.10質量%、Ti:0.02質量%、Cu:0.013質量%を含有し、残部は不可避不純物のJIS A1050アルミニウム合金の溶湯に清浄化処理を施し、鋳造した。清浄化処理としては、溶湯中の水素等の不要なガスを除去するために脱ガス処理し、更に、セラミックチューブフィルタ処理を行った。鋳造法はDC鋳造法で行った。凝固した板厚500mmの鋳塊の表面を10mm面削し、金属間化合物が粗大化してしまわないように550℃で10時間均質化処理を行った。ついで、400℃で熱間圧延し、連続焼鈍炉中、500℃で60秒間、中間焼鈍した後、冷間圧延を行って、厚さ0.30mmのアルミニウム圧延板とした。圧延ロールの粗さを制御することにより、冷間圧延後の中心線平均粗さRaを0.2μmに制御した。その後、平面性を向上させるためにテンションレベラーにかけた。得られたアルミニウム板を、以下に示す表面処理に供した。
まず、アルミニウム板の表面の圧延油を除去するため、10質量%アルミン酸ソーダ水溶液を用いて50℃で30秒間、脱脂処理を施し、その後、30質量%硝酸水溶液を用いて50℃で30秒間、中和およびスマット除去処理を施した。
ついで、画像記録層と支持体との密着性を良好にし、かつ、非画像部に保水性を与えるため、粗面化処理を施した。具体的には、間接給電セルに供給された、硝酸1質量%および硝酸アルミニウム0.5質量%を含有する水溶液(液温45℃)中を、アルミニウム板のウェブを通過させながら、電流密度20A/dm2、duty比1:1の交番波形で、アルミニウム板が陽極時の電気量が240C/dm2となるように電解して、電気化学的粗面化処理を施した。
更に、10質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いて35℃で30秒間、エッチング処理を施し、その後、30質量%硫酸水溶液を用いて50℃で30秒間、中和およびスマット除去処理を施した。
その後、耐摩耗性、耐薬品性および保水性を向上させるために、陽極酸化処理を施した。具体的には、間接給電セルに供給された、20質量%硫酸水溶液(液温35℃)中を、アルミニウム板のウェブを通過させながら、電流密度14A/dm2の直流で電解して、2.5g/m2の陽極酸化皮膜を作成した。
その後、非画像部の親水性を確保するため、1.5質量%3号ケイ酸ソーダ水溶液を用いて70℃で15秒間、シリケート処理を施した。Siの付着量は10mg/m2であった。その後、水洗して、支持体を得た。得られた支持体の中心線平均粗さRaは0.25μmであった。
(2)画像記録層の形成
下記組成の画像記録層塗布液をバー塗布した後、140℃、2分でオーブン乾燥し、乾燥塗布量0.9g/m2の画像記録層を形成して平版印刷版用原版を作成した。
(画像記録層塗布液)
・親水性ポリマー(表1に記載の化合物) 2.0g
・水 100g
・マイクロカプセル〔表1に記載(1)又は(2)) (固形分換算) 1.8g
・界面活性剤(スルホこはく酸ジエチルヘキシルナトリウム塩) 0.01g
・架橋剤(2) 0.35g
Figure 2006232883
Figure 2006232883
(マイクロカプセル(1)の合成)
油相成分として、トリメチロールプロパンとキシレンジイソシアナート付加体(三井武田ケミカル(株)製、タケネートD−110N)10g、ペンタエリスリトールトリアクリレート(日本化薬(株)製、SR444)3.15g、下記の赤外線吸収剤(1)0.35g、3−(N,N−ジエチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン(山本化成製ODB)1g、下記の重合開始剤(1)0.75g、及びパイオニンA−41C(竹本油脂(株)製)0.1gを酢酸エチル17gに溶解した。水相成分としてカルボン酸変性ポリビニルアルコール(KL−506,クラレ(株)製)の4質量%水溶液40gを調製した。油相成分及び水相成分を混合し、ホモジナイザーを用いて12000rpmで10分間乳化した。得られた乳化物を、蒸留水25gに添加し、室温で30分攪拌後、40℃で3時間攪拌した。このようにして得られたマイクロカプセル液(1)の固形分濃度を、20質量%になるように蒸留水を用いて希釈した。平均粒径は0.4μmであった。
Figure 2006232883
Figure 2006232883
(マイクロカプセル(2)の合成)
〔イソシアネート基と反応する活性水素基を片末端に1つ以上有する親水性ポリマー(1)の合成例〕
アクリルアミド:50g、2−メルカプトエチルアミン塩酸塩:5gをエタノール:100gに溶解後、窒素雰囲気下60℃に昇温し、熱重合開始剤2,2−アゾビスイソブチルニトリル(AIBN):0.5gを加えて6時間反応した。反応後白色沈殿を濾過しメタノールで十分洗浄して、末端アミン塩酸塩の親水性ポリマー(1)を48g得た。(分子量2.2×103)。
(マイクロカプセル粒子の作製例1)
油相成分として、トリメチロールプロパンとキシレンジイソシアナート付加体(三井武田ケミカル(株)製、タケネートD−110N)10g、ペンタエリスリトールトリアクリレート(日本化薬(株)製、SR444)4.5g、下記の赤外線吸収剤(1)1.5g、3−(N,N−ジエチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン(山本化成(株)製ODB)0.5g、下記の重合開始剤(1)0.75g、およびパイオニンA−41C(竹本油脂(株)製)0.1gを酢酸エチル17gに溶解した。水相成分として合成例1で作製した親水性ポリマー(1)1.5gと1規定水酸化ナトリウム水溶液0.7gに水33gを加え調製した。油相成分および水相成分を混合し、ホモジナイザーを用いて12000rpmで10分間乳化した。得られた乳化物を、蒸留水25gに添加し、室温で30分攪拌後、60℃で2時間攪拌した。このようにして得られたマイクロカプセル液の固形分濃度を15質量%になるように蒸留水を用いて希釈した。平均粒径は0.3μmのマイクロカプセル(2)を作成した。
Figure 2006232883
Figure 2006232883
<比較例1>
実施例2で用いた親水性膜形成用塗布液における親水性ポリマーに代えて、ポリアクリル酸を用いた以外は、実施例1と同様にして平版印刷版用原版を作製した。
<実施例6>
実施例2〜5と同様の支持体に、下記組成の画像記録層塗布液をバー塗布した後、100℃、10分でオーブン乾燥し、乾燥塗布量0.9g/m2の画像記録層を形成して平版印刷版用原版を作成した。
(画像記録層塗布液)
・親水性ポリマー(カルボシキメチルデンプン) 1.9g
・水 100g
・マイクロカプセル(2) (固形分換算) 1.6g
・界面活性剤(スルホこはく酸ジエチルヘキシルナトリウム塩) 0.01g
・架橋剤(グリオキザール:HOCCOH) 0.30g
(3)露光および印刷
得られた実施例2〜6、比較例1の平版印刷版原版を水冷式40W赤外線半導体レーザ搭載のCreo社製Trendsetter3244VXにて、出力9W、外面ドラム回転数210rpm、解像度2400dpiの条件で露光した。露光画像には細線チャートを含むようにした。得られた露光済み原版を現像処理することなく、ハイデルベルグ社製印刷機SOR−Mのシリンダーに取り付けた。湿し水(EU−3(富士写真フイルム(株)製エッチ液)/水/イソプロピルアルコール=1/89/10(容量比))とTRANS−G(N)墨インキ(大日本インキ化学工業社製)とを用い、湿し水を供給した後、毎時6000枚の印刷速度で印刷を500枚行った。その後、一旦、版面上にインキを付着させ、湿し水を供給してインキが版面上からなくなり、印刷物の非画像部に地汚れが発生しなくなる枚数を計測した。その後、地汚れが発生するまで、印刷を行った。
<実施例7>
〔インクジェット記録方法を用いた平版印刷版の作製及び印刷〕
実施例2〜6で用いたのと同様のアルミ基板を支持体とし、その上に下記親水性膜塗布液組成物を乾燥後の塗布量が0.7g/m2となるように塗布し、130℃、4分加熱乾燥させて支持体上に親水性膜を形成した。
(親水性膜形成用塗布液)
・カラギーナン 1.0g
・下記架橋剤(2) 0.1g
・蒸留水 50g
Figure 2006232883
上記親水性支持体上にインクジェットプリンタ(エプソン社製、PM−9000)を用い、ワックスを主体としたソリッドインクジェット用黒インクを使用して画像部(疎水性のインク受容領域)を形成し平版印刷版を作製した。
得られた平版印刷版をハイデルベルグ社製印刷機SOR−Mのシリンダーに取り付けた。湿し水(EU−3(富士写真フイルム(株)製エッチ液)/水/イソプロピルアルコール=1/89/10(容量比))とTRANS−G(N)墨インキ(大日本インキ化学工業社製)とを用い、湿し水を供給した後、毎時6000枚の印刷速度で印刷を500枚行った。その後、一旦、版面上にインキを付着させ、湿し水を供給してインキが版面上からなくなり、印刷物の非画像部に地汚れが発生しなくなる枚数を計測した。
<比較例2>
実施例7で用いた親水性膜形成用塗布液のカラギーナンをポリアクリル酸に変更した以外は実施例7と同様して平版印刷版を作製し、同様の印刷を行った。
〔平版印刷版の評価〕
実施例2〜7、比較例1、2の平版印刷版の前記印刷において、以下のようにして地汚れ、インク払いを評価した。結果を下記表2に記示す。
(1)地汚れ
刷りだし500枚の時点で、印刷物上の非画像部におけるインキ付着量を目視評価した。インキが全く付着せず地汚れしていない状態を○、インキが少しでも付着している状態を×とした。
(2)インキ払い
上に記載した方法で印刷を行い、インキ払い枚数を計測した。親水性に優れる親水層ほど、インキ払い枚数が少ない。
Figure 2006232883
表2に明らかなように、本発明の親水性膜を用いて作製した平版印刷版は、親水性膜にエネルギー付与により親水性から疎水性に変化する材料を含有してなる平版印刷材料を用いた実施例2〜6、親水性膜に前記化合物を含有しない平版印刷材料を用い、インクジェット記録方法により画像部を形成した実施例7のいずれも、非画像部の親水性と耐久性に優れ、地汚れがなく、インク払い性に優れていることがわかった。

Claims (5)

  1. (A)分子内に、5員環構造及び6員環構造より選択される環構造を2個以上有し、かつ、該環構造が親水性基を有する化合物を含有する組成物からなる被膜を、熱及び/又は光により硬化させて得られる親水性膜。
  2. 前記組成物が、さらに(B)架橋剤を含有する請求項1に記載の親水性膜。
  3. 前記親水性膜中に、エネルギー付与により親水性から疎水性に変化する材料を含有する請求項1又は請求項2に記載の親水性膜。
  4. 支持体上に、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の親水性膜を有する平版印刷材料。
  5. 支持体上に、請求項1又は請求項2に記載の親水性膜を有する平版印刷材料に、インクジェット記録方法により疎水性材料を適用してインク受容性領域を形成することを特徴とする平版印刷版の作製方法。
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