JP2006231882A - 画像形成装置及び液体吐出状態判定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 短時間でインク吐出状態を判定することでき、かつ生産能力の低下を抑制する。
【解決手段】 インクジェットプリンタ10に吐出状態の良否を判定するための回路を組み込み、かつ、印字期間以外であり、かつ印字には必要不可欠な時間帯に、検知信号を出力することで、生産能力を低下することなく、随時、主として記録ヘッド36の圧力室46に混入する気泡に起因するインク不吐出状態を監視することができる。また、記録ヘッド36を駆動するときに発生する電気系アドミッタンスと機械系アドミッタンスの内、機械系アドミッタンスのみを抽出することで、圧力室46の気泡混入による僅かな負荷変動を顕著とし、これをスペクトル分析することで、共振周波数の変動として表すことができるため、吐出状態の良否の判定を迅速かつ確実に行うことができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、複数配列された圧電素子群を画像データに基づいて、スイッチ素子を選択的にオン・オフ制御することによって圧力室内に振動波を発生させ、供給路から前記圧力室へ液体を引き込み、かつ前記圧力室の液体をノズルから吐出し、印字する圧電型の記録ヘッドを備え、この記録ヘッドを記録媒体搬送路に対して対峙させ、前記記録ヘッドと前記記録媒体とを相対的に移動させることで、前記記録媒体上に画像を形成する画像形成装置、並びにこの画像形成装置に用いられ、圧力室内の容積変動に起因する液体吐出状態の良否を判定する液体吐出状態判定方法に関するものである。
なお、本発明において、制動容量とは、圧電素子を駆動するときの駆動回路の両極間に発生する静電容量を示す。また、機械系負荷とは、圧電素子が超音波振動することから音響系負荷とも言い、主として圧力室内の圧力に等価となる静電容量を示す。
近年、インク吐出口からインクを吐出する、いわゆるインクジェットプリンタは、小型で、安価である等の特徴から、多くの画像形成処理のエンジンとして用いられている。これらインクジェットプリンタの中でも、圧電素子の変形を利用してインクを吐出させるピエゾインクジェット方式等が高解像度、高速印字性などの観点から多く利用されている。
ピエゾ素子等の圧電素子の振動エネルギーを利用するインクジェットプリンタは、インク流路に設けられた圧電素子を画像情報に応じて振動させ、この圧電素子の歪みによってインク滴を形成する。圧電素子にかかる電圧の波形を制御することで、インク吐出口のメニスカスや吐出後のインクの再供給を制御することが可能であるため、高い周波数での駆動(インク吐出)と、インク滴の量を変化させた階調記録が可能となる。
このようなインクジェットプリンタの動作では、圧力室へノズルから気泡が入り込んだり、ノズル表面に付着したインクが乾燥したり、粘度が上昇することにより不吐出が発生する。通常これを未然に防止するために、ノズル表面を頻繁に吸引したり、ワイプ等のメンテナンスを行うため、多くの時間と多くのインクの浪費を招く。また、メンテナンスが完全でないと、ドット抜けとなり、印刷物の品質を損なう。
そこで、不吐出ノズルを検出して、不吐出ノズル以外のノズルを使用して印刷を行うことが考えられる。
不吐出ノズルの検出方法としては、例えば、特許文献1や特許文献2に記載の技術が提案されている。特許文献1、2に記載の技術では、圧電素子の共振点の変化から不吐出ノズルを検出することが提案されている。詳細には、周波数を徐々に変化させて圧電素子の共振点を検出している。
この他に、圧電素子をインク吐出の駆動源としていない場合の不吐出ノズルの検出方法として特許文献3に記載の技術などが提案されている。
特開2000−355100公報 特開2000−318183公報 特開2003−118093公報
しかしながら、従来の特許文献1や特許文献2に記載の技術では、周波数を徐々に変化させて圧電素子の共振周波数を検出しているため、共振点の検出に時間が掛かってしまう、という問題がある。
また、圧電素子をインク吐出の駆動源とした記録ヘッドを使用する時には、気泡流入やノズル面へのインク付着による状態変化を検出するために、記録ヘッドの電気系アドミッタンスの影響を排除した、圧電素子、圧力室、インク供給路、及びノズルから構成される記録ヘッドの機械系アドミッタンスの共振周波数を検出する必要があるが、特許文献1や特許文献2に記載の技術では、圧電素子の共振周波数を検出しているため、不吐出ノズルの検出精度が低下する、という問題がある。
また、記録ヘッドの機械系アドミッタンスの共振周波数を検出しようとした場合に、SN比が低いため共振周波数の検出が難しい、という問題がある。
本発明は上記事実を考慮し、短時間で液体吐出状態を判定することでき、かつ生産能力の低下を抑制することができる画像形成装置及び吐出状態判定方法を得ることが目的である。
第1の発明は、複数配列された圧電素子群を画像データに基づいて、スイッチ素子を選択的にオン・オフ制御することによって圧力室内に振動波を発生させ、供給路から前記圧力室へ液体を引き込み、かつ前記圧力室の液体をノズルから吐出し、印字する圧電型の記録ヘッドを備え、この記録ヘッドを記録媒体搬送路に対して対峙させ、前記記録ヘッドと前記記録媒体とを相対的に移動させることで、前記記録媒体上に画像を形成する画像形成装置であって、前記圧電素子を所定の電圧の検知信号に基づいて駆動させた時に、圧力室の圧力変動に等価となる負荷に対応して出力する電圧に基づいて、前記ノズルからの吐出状態を判定するノズル吐出状態判定手段と、前記ノズル吐出状態判定手段による判定を、前記記録ヘッドによる前記記録媒体への印字期間外に実行する吐出状態判定実行制御手段と、を有している。
第1の発明によれば、スイッチ素子がオンされると、選択的に圧電素子が駆動する。圧電素子が駆動すると、当該圧電素子に対応する圧力室内に振動波(圧力波)が発生し、この圧力室内に供給路を介して液体が引き込まれ、かつノズルから圧力室内の液体が吐出される。この吐出された液体により、記録ヘッドと対峙し、かつ相対移動する記録媒体上に印字される。
上記構成の画像形成装置において、圧力室に気泡が発生すると圧力変動により、ノズルからの液体の吐出不良が発生する。このため、吐出状態判定実行制御手段では、記録媒体への印字期間外にノズル吐出状態判定手段を制御し、ノズル吐出状態の判定を実行する。
ノズル吐出状態の判定は、圧電素子の駆動時に圧力室の圧力変動に対して等価となる負荷に対応して所定の電圧が出力される。この出力電圧に基づいてノズルからの吐出状態を判定する。この圧力室の圧力変動と等価となる負荷とは、機械的負荷に相当し、静電容量(キャパシタンス)で表現することができる。
また、印字期間外とは、画像形成装置の印字方式によって様々であるが(FWA(Full Width Array)やPWA(Partial Width Array)等)、例えば、FWA方式であれば、記録媒体の改ページのタイミングとなり、PWA方式であれば、走査方向を転換するときの加減速タイミングとなる。もちろん、PWA方式において、改ページのタイミングとしてもよい。
このように、印字期間外であり、印字するために必要不可欠な期間に吐出状態の判定を実行することで、生産能力を低下することがない。
また、第1の発明において、前記ノズル吐出状態判定手段が、前記圧電素子と前記スイッチ素子のオン抵抗とが直列接続された第1の配線と、圧電素子の制動容量に等価のダミー容量と前記オン抵抗に等価のダミー抵抗とが直列接続された第2の配線と、が並列接続され、共通の両端に所定の電圧の検知信号を印加することによって、前記第1の配線における圧電素子とオン抵抗との間、前記第2の配線におけるダミー容量とダミー抵抗との間、の電位差を出力電圧とするブリッジ回路を備え、
この出力電圧に基づいて前記振動波のスペクトル分析を行い、共振周波数の変位によって吐出状態を判定することを特徴としている。
例えば、検流計(ガルバノメータ)では、微小電流を検出するために負荷(抵抗)をブリッジ状に配線し(ブリッジ回路)しており、この原理を利用して、圧電素子とオン抵抗(第1の配線)、ダミー容量とダミー抵抗(第2の配線)、を用いてブリッジ回路を構成する。
この結果、第1の配線と第2の配線の共通の両端に所定の電圧の検知信号を印加することで、制動容量分が相殺され、機械系負荷分の変動に応じた電位差を検出することができる。
なお、前記電位差を差動増幅器等で増幅し、かつフィルタを介してノイズを除去することが好ましく、その後、所定の解析(高速フーリエ変換や高速ウェーブレット変換等によるスペクトル分析)を実行することで共振周波数を求め、この共振周波数の変位によって圧力室内の圧力変動を把握し、所定のしきい値に基づいてノズルの吐出状態の良否の判定を行うことができる。
第2の発明は、複数配列された圧電素子群を画像データに基づいて、スイッチ素子を選択的にオン・オフ制御することによって圧力室内に振動波を発生させ、供給路から前記圧力室へ液体を引き込み、かつ前記圧力室の液体をノズルから吐出し、印字する圧電型の記録ヘッドを備え、この記録ヘッドを記録媒体搬送路に対して対峙させ、前記記録ヘッドと前記記録媒体とを相対的に移動させることで、前記記録媒体上に画像を形成する画像形成装置であって、前記スイッチ素子のオン抵抗、及び圧電素子の駆動時に発生する等価的に並列接続関係にある制動容量及び機械系負荷を直列に接続した第1の配線と、前記スイッチ素子のオン抵抗に等価のダミー抵抗、及び前記圧電素子の駆動時に発生する制動容量に等価のダミー容量を直列に接続した第2の配線と、を駆動回路に対して並列接続すると共に、前記第1の配線と前記第2の配線におけるそれぞれの共通の両端に所定の検知信号を印加し、前記第1の配線における、オン抵抗と制動容量及び機械系負荷との間、並びにダミー抵抗とダミー容量との間に発生する電位差に基づいて、前記機械系負荷の変動に相当する圧力室内の圧力変化を検出する検出回路と、前記検出回路によって得られた電位差を解析して、ノズルからの吐出状態を判定する判定手段と、前記判定手段によって電位差を検出する圧電素子を選択する選択手段と、前記記録ヘッドによる前記記録媒体への印字期間外に前記選択手段による圧電素子の選択を実行し、前記検出回路による圧力変化を検出し、かつ判定手段による吐出状態の判定を実行する吐出状態判定実行制御手段と、を有している。
第2の発明によれば、スイッチ素子のオン抵抗、及び圧電素子の駆動時に発生する等価的に並列接続関係にある制動容量及び機械系負荷を直列に接続した第1の配線と、前記スイッチ素子のオン抵抗に等価のダミー抵抗、及び前記圧電素子の駆動時に発生する制動容量に等価のダミー容量を直列に接続した第2の配線と、を駆動回路に対して並列接続すると共に、前記第1の配線と前記第2の配線におけるそれぞれの共通の両端に所定の電圧の検知信号を印加し、前記第1の配線における、オン抵抗と制動容量及び機械系負荷との間、並びにダミー抵抗とダミー容量との間に電位差を発生させる。この電位差が前記機械系負荷の変動に相当し、圧力室内の圧力変化となる。
判定手段では、検出回路によって得られた電位差を解析して、ノズルからの吐出状態を判定する。
この検出回路及び判定手段によるノズルからの吐出状態を判定する圧電素子は、選択手段によって順次選択される。
ここで、吐出状態判定実行制御手段では、記録ヘッドによる前記記録媒体への印字期間外に前記選択手段による圧電素子の選択を実行し、前記検出回路による圧力変化を検出し、かつ判定手段による吐出状態の判定を実行する。
これにより、印字作業に支障をきたすことがなく、また、別途判定のための期間を設ける必要がないため、生産能力が低下することがない。
また、前記第1の発明又は第2の発明において、前記検知信号が、前記圧力室内の粘性を調整するために生成された粘性調整信号を兼ねることを特徴としている。
すなわち、吐出状態の判定と共に圧力室内の粘性を適正な状態とすることができる。
第3の発明は、複数配列された圧電素子群を画像データに基づいて、スイッチ素子を選択的にオン・オフ制御することによって圧力室内に振動波を発生させ、供給路から前記圧力室へ液体を引き込み、かつ前記圧力室の液体をノズルから吐出し、印字する圧電型の記録ヘッドを備え、この記録ヘッドを記録媒体搬送路に対して対峙させ、前記記録ヘッドと前記記録媒体とを相対的に移動させることで、前記記録媒体上に画像を形成する画像形成装置に用いられ、圧力室内の容積変動に起因する液体吐出状態の良否を判定する液体吐出状態判定方法であって、前記画像データに基づく印字期間外に、所定の吐出状態判定用の検知信号を用いて、圧電素子を駆動させることで、圧力室内に液体の吐出には至らない振動波を発生させ、当該駆動時に発生する機械系負荷変動を抽出し、抽出した機械系負荷の少なくとも位相のずれを解析することで、液体の吐出状態を判定することを特徴としている。
また、第3の発明において、前記検知信号が、前記圧力室内の粘性を調整するために生成された粘性調整信号を兼ねることを特徴としている。
第3の発明によれば、画像データに基づく印字期間外に吐出状態判定用の検知信号を出力する。この検知信号は、例えば、圧力室内の液体の粘度を安定させるために、現在でも実行されている粘性調整波形を利用することができる。この粘性調整波形は、圧力室内の液体を振動させるが、ノズルからの吐出力がない。また、単発的な粘性調整波形は、圧力室内の振動は、徐々に減衰していく振動波形となる。
このような検知信号に基づいて、圧電素子を駆動させると、上記の如く、圧力室内で振動が発生する。この振動中の機械系負荷変動を抽出する。
機械系負荷変動は、例えば、振動の共振周波数の変化として表現され、抽出した機械系負荷の少なくとも共振周波数の変位量に基づいて、液体の吐出状態を判定することができる。
また、吐出状態の判定時期は、少なくとも印字期間以外であり、印字を実行する場合に必ず必要なインタバルに上記判定を行うことで、生産能力の低下を防止することができる。
さらに、既存の粘性調整波形(粘度安定のための信号)を用いることで、新たに吐出状態判定のための信号を生成する必要もない。
以上説明した如く本発明では、短時間で液体吐出状態を判定することでき、かつ生産能力の低下を抑制することができるという優れた効果を有する。
(第1の実施の形態)
「インクジェットプリンタの全体構成」
図1には、第1の実施の形態に係るPWA方式のインクジェットプリンタ10の概略構成が示されている。
なお、第1の実施の形態においては、記録媒体としての記録紙Pの搬送方向を副走査方向(図1の矢印S参照)、当該副走査方向と直交する方向を主走査方向(図1の矢印M参照)とする。
インクジェットプリンタ10は、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各インクジェット記録ユニット12を搭載するキャリッジ14を備えている。
このキャリッジ14の記録紙Pの搬送方向上流側には、一対のブラケット16が突設されており、このブラケット16には円形状の開口部16Aが穿設されている。この開口部16Aには、主走査方向に架設されたシャフト18(図1参照)が挿通されている。
図1に示される如く、主走査方向の両端部には、主走査機構20を構成する駆動プーリー22と従動プーリー24とがそれぞれ配設されている。この駆動プーリー22と従動プーリー24には、タイミングベルト26が巻回されており、タイミングベルト26の一部に前記キャリッジ14が固定されている。これにより、キャリッジ14は主走査方向に往復移動可能となる。
インクジェットプリンタ10には、搬送ローラ28及び排出ローラ30からな副走査機構32が設けられている。この副走査機構32は、画像印刷(印字)前の記録紙Pを束にして収容する給紙トレイ34から1枚ずつ給紙された記録紙Pを所定のピッチ或いは連続的に定速度で副走査方向へ搬送する。
図2に示される如く、各色のインクジェット記録ユニット12は、記録ヘッド36と、この記録ヘッド36へインクを供給するインクカートリッジ38とが一体に構成されたものであり、記録ヘッド36の下面に形成された複数のノズル40(図3参照)が、記録紙Pと対峙するようにキャリッジ14上に搭載されている。
従って、記録ヘッド36が主走査機構20(図1参照)によって主走査方向に移動しながら、記録紙Pに対して、画像データに基づいて、ノズル40から選択的にインク滴を吐出することにより、所定のバンド領域BEに対して画像が形成(印字)される。
主走査方向の1回の移動が終了すると、記録紙Pは、副走査機構32(図1参照)によって副走査方向へ所定ピッチ搬送され、再度インクジェット記録ユニット12が主走査方向に移動しながら、次のバンド領域に対して画像を形成(印字)する。これを繰り返すことで、記録紙Pには画像データに基づく全体画像が形成されることになる。
「記録ヘッドの構成」
記録ヘッド36は、インクタンク41、供給路44、圧力室46、ノズル40、及び圧電素子42を有している。
インクタンク41には、前述のインクカーリッジ38(図2参照)からのインクが蓄えられ、インクタンク41は、供給路44を介して圧力室46と連通し、さらに圧力室46はノズル40を介して外部と連通している。
圧力室の46の一部の壁面(図3の下面)は振動板46Aからなり、該振動板46Aに圧電素子42が取り付けられており、圧電素子42によって振動板46Aを振動させることで、圧力室46内のインクに圧力波が発生する。すなわち、圧電素子42の振動によって発生する圧力波によって、インクタンク41に蓄えられたインクが供給路44、圧力室46を介してノズル40から吐出されるようになっている。
「駆動回路」
図4には、インクジェットプリンタ10における記録ヘッド36の駆動回路100が示されている。
この駆動回路100には、記録ヘッド36の圧電素子42を選択的に駆動させるという本来の機能に加え、前記ノズル40からのインクの吐出状態を判定する回路が組み込まれている。
図4に示すように、駆動回路100は、交流電源102の一端が駆動信号生成部104の入力端に接続されている。なお、交流電源22の他端はアースされている。
駆動信号生成部104に出力端は、駆動信号出力線106によってそれぞれの圧電素子42に直列接続された複数のスイッチング素子108の一端に接続されている。
このスイッチング素子108は、機能的にスイッチ部108Aと、このスイッチ部108Aのオン時に発生する抵抗Rdとで、等価的に表現することができる。
スイッチング素子108の他端には、それぞれ圧電素子42の端子の一方に接続されている。この圧電素子42の他方の端子はアースされている。
これにより、前記スイッチング素子108に対して、画像データに基づくオン・オフ信号(印字ノズル選択信号)をそれぞれ出力することで、オンとなったスイッチング素子108に接続されている圧電素子42が駆動して、記録ヘッド36内の圧力室46に振動波を発生し、インクをノズル40から吐出させることができる。
上記が駆動回路100の本来の機能を示す基本回路系であり、第1の実施の形態では、この基本回路系に対して、以下のような吐出状態検出回路系が組み込まれている。
すなわち、各スイッチング素子108と圧電素子42との間からは、それぞれ分岐線110の一端が接続されており、それぞれ判定選別スイッチ112の一端に接続されている。
複数の判定選別スイッチ112の他端は互いに短絡されている。この短絡された配線は、出力信号線114として抵抗116を介して差動増幅器118のマイナス側入力端118Aに接続されている。
一方、前記駆動信号生成部104の出力端と各スイッチング素子108とを接続する駆動信号出力線106には、分岐線120の一端が接続されている。この分岐線120には、抵抗RddとコンデンサCddとが直列接続され、他端部はアースされている。
抵抗Rddは、前記スイッチング素子108の抵抗Rdと同一の抵抗値であり、この抵抗Rdのダミー抵抗として機能し、また、コンデンサCddは、記録ヘッド36を駆動するときに発生する制動容量として表現されるコンデンサCdと同一の静電容量であり、このコンデンサCdのダミーコンデンサとして機能する(詳細後述)。
抵抗RddとコンデンサCddとの間からは、出力信号線122の一端が接続され、他端部は抵抗124を介して前記差動増幅器118のプラス側入力端118Bに接続されている。
なお、出力信号線114、122とアースとのには、それぞれ分圧して差動増幅器118に入力する電圧を調整するための抵抗126、128が介在されている。
ここで、前記記録ヘッド36を駆動する際に駆動信号生成部104からの駆動信号によって、制動容量と機械系負荷とが発生する。制動容量とは、駆動信号を出力するときに電気回路内で発生するキャパシタンス(C成分)である。また、機械系負荷とは、圧電素子42自体に含まれる抵抗、リアクタンス、キャパシタンス成分(RLC成分)、記録ヘッド36の供給路44、圧力室46、ノズル40に発生する吐出状態(RLC成分)である。
すなわち、記録ヘッド36に対して駆動信号を供給するとき、図5(A)に示すような等価回路で表すことができる。
この等価回路では、電気系アドミッタンスYe(コンデンサCd)と、機械系アドミッタンスYa(s)(圧電素子42、供給路44、圧力室46、ノズル40)とに分けることができる。
圧電素子42は直列に接続されたL0、R0、C0で表され、供給路44は直列接続されたL1、R1で表され、ノズル40は直列接続されたL2、R2で表され、圧力室46はC1で表されている。
なお、角周波数をω、虚数単位をjとするとき、電気系アドミッタンスYeと機械系アドミッタンスYaは、|Ye(jω)|>>|Ya(jω)|である(実際には、電気系アドミッタンスYeと機械系アドミッタンスYaは約1:30程度である)。また、Rd<<|Za(jω)|とする。
ここで、上記等価回路は、図5(B)に示す電気系アドミッタンスYe(すなわち、Cd)と機械系アドミッタンスYaの並列回路とみなすことができる。
上記図5(B)のアドミッタンス等価回路に基づき、前述した駆動回路100(図4参照)に組み込まれた吐出状態検出回路系のみを示したのが、図6である。
「吐出状態判定回路」
図6に示される如く、各記録ヘッド36の電気系アドミッタンスYeと機械系アドミッタンスYaの並列回路と、スイッチング素子108(図4参照)の抵抗Rdとを直列に接続した第1の配線130と、電気系アドミッタンスYeと同等の負荷(キャパシタンス)を持つダミーコンデンサCddと、前記抵抗Rdと同等の抵抗値を持つダミー抵抗Rddとを直列に接続した第2の配線132と、によってブリッジ回路が構成されている。
ブリッジ回路の一端、すなわち、第1の配線130と第2の配線132とが短絡した一端には、前記駆動信号生成部104の出力端に接続されている。また、第1の配線130と第2の配線132とが短絡した他端は、アースされている。なお、図6では、吐出状態検出回路系を独立させて示すべく、前記他端と交流電源102の一端とを接続した状態で記載した。この交流電源102の起電力はVsである。
駆動信号生成部104からは、単発の検知信号が出力される(図7参照)。この検知信号は、現在でも適用されている粘性調整波形と同一の波形である。粘性調整波形は、記録ヘッド36の圧力室46内のインクの粘度を調整するために、印字期間以外に出力される信号であり、第1の実施の形態では、この粘性調整波形を検知信号として適用している。なお、この粘性調整波形は、圧力室46内に振動を付与するが、ノズル40からインクが吐出しない程度の電圧となっている。
このような回路構成において、抵抗Rd間の電位を差動増幅器118のマイナス側入力端118Aに入力し(入力電圧V1)、ダミー抵抗Rdd間の電位を差動増幅器118のプラス側入力端118Bに入力(入力電圧V2)するように配線すると、差動増幅器118の出力電圧V0は、V1−V2で表すことができる。この電位差V0は、機械系アドミッタンスにかかる電流I11に相当するため、Ya×Rd×Vsとほぼ同等となる。
言い換えれば、電気系アドミッタンスの影響がダミーコンデンサCddによって相殺され、機械系アドミッタンス(圧力室46の変動)に比例して電圧変動することになり、これが差動増幅器118の出力電圧となる。
図7に示される如く、駆動信号生成部104から検知信号(台形波)が出力されると、差動増幅器118からは、徐々に減衰する振動波形が出力される。設計値上では、圧力室46が適正である(気泡等が存在しない)場合は共振周波数が70KHzであり、図7では、これを基準とした場合と、+10%及び+20%の共振周波数の出力波形を併せて記載した。
圧力室46では、気泡の混入があると共振周波数が低くなる傾向にあり、+20%になると、ノズル40からインクが吐出しない(不吐出)状況に陥ることが分かっている。図8は、上記のような共振周波数の変動を解析するための制御ブロック図が示されている。
「吐出状態判定制御系」
図8に示される如く、検知信号(予備波形)の入力によって駆動回路100を用いて、記録ヘッド36を駆動させると、アドミッタンス抽出回路134(図6の吐出状態検出回路系)における差動増幅器118から出力電圧が出力される。
この出力電圧は、フィルタ136によってノイズが除去された後、A/Dコンバータ138によってA/D変換された後、CPU140(コントローラ)に入力されるようになっている。
このCPU140には、予めスペクトル分析のためのソフトウェアがプログラミングされており、所定のスペクトル分析によって共振周波数を導き出すようになっている。
なお、スペクトル分析としての手段は、窓関数を用いた高速フーリエ変化、或いは高速ウェーブレット変換等が適用可能である。また、CPU140は、デジタル信号処理に特化したアーキテクチャを持つデジタルシグナルプロセッサ(DSP)を用いることで、高速演算処理が可能である。
図9は、記録ヘッド36における電気−機械結合系のアドミッタンスの周波数−位相特性を示す図であり、図10は、記録ヘッド36における機械系の周波数−位相特性を示す図である。
記録ヘッド36のアドミッタンスの周波数−位相特性は、図9の矢印Aに示すように、電気系アドミッタンス(Cd)の影響が大きく、圧力室に関する共振はほとんどみられないので、従来では、図9矢印Bに示す圧電素子の共振点の変動から間接的に不吐出を検出していた。
第1の実施の形態では、上述したように、差動増幅器118の出力電圧V0を用いることで、SN比の高い信号を得ることができる。すなわち、図10に示される如く、記録ヘッド36の機械系のアドミッタンスを高いSN比で検出することができる。従って、図10に示す正常吐出時の周波数と不吐出時の周波数の変動から不吐出ノズルを検出することが可能となる。
すなわち、この図10のような出力を吐出状態検出回路系によって抽出し、スペククトル分析することで、図11に示される周波数特性を得ることができる。なお、図11では、縦軸を振幅としているが、第1の実施の形態では、振幅の差を対象とするものではなく、共振周波数(ピーク点)のずれによって、吐出状態の良否判定を行っている。
以下に第1の実施の形態の作用を説明する。
「印字手順」
印字の指示があると、給紙トレイ34から1枚ずつ給紙された記録紙Pを所定のピッチ或いは連続的に定速度で副走査方向へ搬送する。
記録紙Pが所定の位置に位置決めされると、記録ヘッド36が主走査機構20によって主走査方向に移動しながら、記録紙Pに対して、画像データに基づいて、ノズル40から選択的にインク滴を吐出する。これにより所定のバンド領域BEに対して画像が形成(印字)される。
主走査方向の1回の移動が終了すると、記録紙Pは、副走査機構32によって副走査方向へ所定ピッチ搬送される。なお、第1の実施の形態では、所定ピッチ毎に間欠搬送する構成としてが、前記1回の主走査中も常に定速度で副走査が実行されてもよい。
上記所定ピッチの搬送後は、再度インクジェット記録ユニット12が主走査方向に移動しながら、次のバンド領域に対して画像を形成(印字)する。
これを繰り返すことで、記録紙Pに画像データに基づく全体画像を形成することができる。
上記繰り返しの主走査移動において、必ず、キャリッジ12の減速、停止、加速が発生する。これは、印字期間外であり、かつ必要不可欠な時間でもある。
画像が形成された記録紙Pは、排出ローラ30によって排出され、1枚の印字が完了する。なお、連続して複数ページの印字を行う場合には、前記排出ローラ30による記録紙Pの排出と同時、或いは排出終了後、給紙トレイ34から次の記録紙Pを給紙する。
(印字(インク吐出))
印字の際には、駆動回路100において、駆動信号生成部104から図12に示すような駆動信号が出力される。この駆動信号は、複数の台形波あるいは三角波の集合体であり50乃至55μsecの周期で出力される。
画像データは、印字ノズル選択信号に変換され、この印字ノズル選択信号によって、スイッチング素子108のオンオフを制御する。
スイッチング素子108がオンになると、圧電素子42に電流が流れ、振動を開始する。
この振動は、圧力室の46の振動板46Aへ伝わり、振動板46Aが振動することで、圧力室46内のインクに圧力波が発生する。この圧力波によって、インクタンク41に蓄えられたインクが供給路44、圧力室46を介してノズル40から吐出される。
「吐出状態判定」
第1の実施の形態では、複数の記録紙Pに対して印字を実行しているときの主走査方向の切替インタバル(減速、停止、加速)の期間中に、ノズル40からのインクの吐出状態の良否を判定している(図13参照)。特に、圧力室46内に気泡が混入することによるインクの不吐出を検出することが目的である。
この吐出状態の良否判定のために、駆動回路100に基本回路系に対して、吐出状態検出回路系が組み込んだ。
図14は、複数の記録紙Pに対しての印字中の主走査方向反転期間中に吐出状態の判定を行うときのタイミングチャートであり、主走査方向反転時に粘性調整兼不吐出検出トリガ信号が出力され、このトリガ信号に基づいて検知信号が出力される。
この結果、駆動回路100に設けられた判定選別スイッチ112が不吐出検出ノズル選択信号に基づいて順次オンしていく。なお、このとき、スイッチング素子108のスイッチ部108Aは全てオンとすることで、不吐出検出と共に圧力室46内の粘性調整が可能となる。
これにより、前記判定選別スイッチ112のオンに該当する圧電素子42からのデータ(差動増幅器118からの出力電圧V0)を収集することができる。
また、次の圧電素子42からのデータ収集時には、CPU140(図8参照)において前回収集したデータのデータ処理(スペクトル分析)が実行され、吐出状態の良否の判定がなされる。
このように、複数の圧電素子42に対して逐次処理を実行することで、前記主走査方向反転期間中に全ての圧電素子42の吐出状態の良否判定が実行される。
なお、図15に示される如く、検知信号は台形波に限られず、矩形波であってもよい。
また、第1の実施の形態では、PWA方式のインクジェットプリンタ10を例とり説明したが、FWA方式のインクジェットプリンタであっても同様の効果を得ることができる。
「インクジェットプリンタの変形例」
図16は、FWA方式のインクジェットプリンタ150の概略構成図が示されており、記録ヘッド200には、主走査方向全域に亘り圧電素子が配列されている(図16では、図示省略)。この記録ヘッド150は、副走査方向に複数列(図16では、2列)配列されており、記録紙Pが搬送ベルト152によって定ピッチ搬送或いは定速度搬送されている状態で、ノズルからインクを吐出し印字していく。このため、1枚の記録紙Pの全てを印字する期間に非印字期間がないため、印字終了後、次の記録紙Pが搬送ベルト152の搬送によって所定位置に位置決め(用紙検出センサ154で検出してから所定時間後)されるまでに(図17の改ページ期間中に)、各ノズルに検知信号を出力し、各ノズルの吐出状態の良否判定を実行する。
以上説明した如く第1の実施の形態では、インクジェットプリンタ10に吐出状態の良否を判定するための回路を組み込み、かつ、印字期間以外であり、かつ印字には必要不可欠な時間帯に、検知信号を出力することで、生産能力を低下することなく、随時、主として記録ヘッド36の圧力室46に混入する気泡に起因するインク不吐出状態を監視することができる。
また、記録ヘッド36を駆動するときに発生する電気系アドミッタンスと機械系アドミッタンスの内、機械系アドミッタンスのみを抽出することで、圧力室46の気泡混入による僅かな負荷変動を顕著とし、これをスペクトル分析することで、共振周波数の変動として表すことができるため、吐出状態の良否の判定を迅速かつ確実に行うことができる。
(第2の実施の形態)
以下に本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、この第2の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同一構成部分については、同一の符号を付して、その構成の説明を省略する。
第2の実施の形態の特徴は、前記第1の実施の形態で適用した駆動回路としたであることにある。その他の構造的な構成(インクジェットプリンタ10、記録ヘッド36、152、圧電素子42等)については同一であるので、説明は省略する。
図18には、第2の実施の形態に係るデジタル駆動回路200が示されている。
このデジタル駆動回路200には、各圧電素子42に対して1:1でデジタル電圧増幅器(プッシュプルインバータ)202が設けられており、駆動電源が供給されている。
各電圧増幅器202は、セレクタ204によって選択された検知信号発生部206からの検知信号、或いは印字波形発生部208からの印字波形の何れかが入力されるようになっている。この検知信号、印字波形の選択は、セレクタ204に入力される印字ノズル選択信号に基づいてなされるようになっている。
デジタル電圧増幅器202の出力端には、それぞれオン抵抗Rdを介して圧電素子42が接続されている。これにより、検知信号又は印字波形のいずれかによって駆動電源が圧電素子42に供給され、圧電素子42を駆動することができる。
ここで、前記オン抵抗Rdと圧電素子42との間には、それぞれ判定選別スイッチ112の一端が接続されている。この判定選別スイッチ112の他端は抵抗116を介して差動増幅器118のマイナス側入力端118Aに接続されている。
一方、デジタル増幅器202の1つ(図18に配列されたデジタル増幅器202の最下段)には、検知信号発生部206から前記セレクタ204を介さないで直接検知信号が入力されている。このデジタル電圧増幅器202は、吐出状態判定用のダミー抵抗Rdd及びダミーコンデンサCddを通電するためのものである。
このダミー抵抗RddとダミーコンデンサCddは、抵抗124を介して差動増幅器118のプラス側入力端118Bに接続されている。
上記構成により、通常の印字の際には、セレクタ204では、印字波形発生部208からの信号を選択し、不吐出検出ノズル選択信号によって判定選別スイッチ112は全てオフとされ、画像データに基づいて、セレクタ204からの出力を制御することによって、印字が実行される。
一方、吐出状態判定時には、印字ノズル選択信号によってセレクタ204は、検知信号発生部206からの検知信号を選択し、全てのセレクタ204から検知信号が出力される。
また、不吐出検出ノズル選択信号によって順次判定選別スイッチ112がオンとなる。
これにより、個々の圧電素子42からの機械系アドミッタンスの変動分に相当する電圧変動を差動増幅器118から出力する。
以下は、図8に示すような制御手順によって、スペクトル分析が実行され、吐出状態の良否が判定される。
第1の実施の形態に係り、PWA方式のインクジェットプリンタの外観を示す斜視図である。 第1の実施の形態に係り、インクジェットプリンタに設けられたキャリッジの斜視図である。 第1の実施の形態に係り、記録ヘッドの内部構造を示す断面図である。 第1の実施の形態に係り、圧電素子を駆動するための駆動回路図(アナログ)である。 第1の実施の形態に係り、圧電素子を駆動するときに発生する負荷の等価回路図である。 第1の実施の形態に係り、駆動回路に含まれる吐出状態判定回路図である。 第1の実施の形態に係り、検知信号(粘性調整波形)を入力源としたときの振動波特性図である。 第1の実施の形態に係り、吐出状態判定制御ための制御ブロック図である。 第1の実施の形態に係り、電気−機械結合系アドミッタンスの周波数−位相特性図である。 第1の実施の形態に係り、機械系アドミッタンスの周波数−位相特性図である。 第1の実施の形態に係り、差動増幅器からの出力電圧に基づくスペクトル分析結果を示す周波数−振幅特性図である。 第1の実施の形態に係り、圧電素子を駆動して印字するときの印字波形を入力源としたときの振動波特性図である。 第1の実施の形態に係り、PWA方式のインクジェトプリンタにおけるキャリッジ動作と駆動信号出力のタイミングチャートである。 第1の実施の形態に係り、インクジェトプリンタの印字動作と、吐出状態判定のためのデータ抽出並びにデータ解析のタイミングチャートである。 第1の実施の形態の変形例に係り、インクジェトプリンタの印字動作と、吐出状態判定のためのデータ抽出並びにデータ解析のタイミングチャートである。 第1の実施の形態の変形例に係り、FWA方式のインクジェットプリンタの概略構成図である。 第1の実施の形態の変形例に係り、FWA方式のインクジェトプリンタにおけるキャリッジ動作と駆動信号出力のタイミングチャートである。 第2の実施の形態に係り、圧電素子を駆動するための駆動回路図(デジタル)である。
符号の説明
P 記録紙
10 インクジェットプリンタ(PWA)
12 インクジェット記録ユニット
14 キャリッジ
20 主走査機構
32 副走査機構
34 給紙トレイ
36 記録ヘッド
40 ノズル
41 インクタンク
42 圧電素子
44 供給路
46 圧力室
46A 振動板
100 駆動回路(検出回路)
102 交流電源
104 駆動信号生成部
106 駆動信号出力線
108 スイッチング素子(吐出状態判定実行制御手段)
108A スイッチ部
112 判定選別スイッチ(吐出状態判定実行制御手段)
118 差動増幅器(検出回路)
134 アドミッタンス抽出回路(検出回路)
136 フィルタ
138 A/Dコンバータ
140 CPU(判定手段)
Rd 抵抗
Cd コンデンサ(検出回路)
Rdd ダミー抵抗(検出回路)
Cdd ダミーコンデンサ(検出回路)
Ye 電気系アドミッタンス(検出回路)
Ya(s) 機械系アドミッタンス(検出回路)

Claims (6)

  1. 複数配列された圧電素子群を画像データに基づいて、スイッチ素子を選択的にオン・オフ制御することによって圧力室内に振動波を発生させ、供給路から前記圧力室へ液体を引き込み、かつ前記圧力室の液体をノズルから吐出し、印字する圧電型の記録ヘッドを備え、この記録ヘッドを記録媒体搬送路に対して対峙させ、前記記録ヘッドと前記記録媒体とを相対的に移動させることで、前記記録媒体上に画像を形成する画像形成装置であって、
    前記圧電素子を所定の検知信号に基づいて駆動させた時に、圧力室の圧力変動に等価となる負荷に対応して出力する信号に基づいて、前記ノズルからの吐出状態を判定するノズル吐出状態判定手段と、
    前記ノズル吐出状態判定手段による判定を、前記記録ヘッドによる前記記録媒体への印字期間外に実行する吐出状態判定実行制御手段と、
    を有する画像形成装置。
  2. 前記ノズル吐出状態判定手段が、前記圧電素子と前記スイッチ素子のオン抵抗とが直列接続された第1の配線と、圧電素子の制動容量に等価のダミー容量と前記オン抵抗に等価のダミー抵抗とが直列接続された第2の配線と、が並列接続され、共通の両端に所定の検知信号を印加することによって、前記第1の配線における圧電素子とオン抵抗との間、前記第2の配線におけるダミー容量とダミー抵抗との間、の電位差を出力電圧とするブリッジ回路を備え、
    この出力電圧に基づいて前記振動波のスペクトル分析を行い、共振周波数の変位によって吐出状態を判定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 複数配列された圧電素子群を画像データに基づいて、スイッチ素子を選択的にオン・オフ制御することによって圧力室内に振動波を発生させ、供給路から前記圧力室へ液体を引き込み、かつ前記圧力室の液体をノズルから吐出し、印字する圧電型の記録ヘッドを備え、この記録ヘッドを記録媒体搬送路に対して対峙させ、前記記録ヘッドと前記記録媒体とを相対的に移動させることで、前記記録媒体上に画像を形成する画像形成装置であって、
    前記スイッチ素子のオン抵抗、及び圧電素子の駆動時に発生する等価的に並列接続関係にある制動容量及び機械系負荷を直列に接続した第1の配線と、前記スイッチ素子のオン抵抗に等価のダミー抵抗、及び前記圧電素子の駆動時に発生する制動容量に等価のダミー容量を直列に接続した第2の配線と、を駆動回路に対して並列接続すると共に、前記第1の配線と前記第2の配線におけるそれぞれの共通の両端に所定の電圧の検知信号を印加し、前記第1の配線における、オン抵抗と制動容量及び機械系負荷との間、並びにダミー抵抗とダミー容量との間に発生する電位差に基づいて、前記機械系負荷の変動に相当する圧力室内の圧力変化を検出する検出回路と、
    前記検出回路によって得られた電位差を解析して、ノズルからの吐出状態を判定する判定手段と、
    前記判定手段によって電位差を検出する圧電素子を選択する選択手段と、
    前記記録ヘッドによる前記記録媒体への印字期間外に前記選択手段による圧電素子の選択を実行し、前記検出回路による圧力変化を検出し、かつ判定手段による吐出状態の判定を実行する吐出状態判定実行制御手段と、
    を有する画像形成装置。
  4. 前記検知信号が、前記圧力室内の粘性を調整するために生成された粘性調整信号を兼ねることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の画像形成装置。
  5. 複数配列された圧電素子群を画像データに基づいて、スイッチ素子を選択的にオン・オフ制御することによって圧力室内に振動波を発生させ、供給路から前記圧力室へ液体を引き込み、かつ前記圧力室の液体をノズルから吐出し、印字する圧電型の記録ヘッドを備え、この記録ヘッドを記録媒体搬送路に対して対峙させ、前記記録ヘッドと前記記録媒体とを相対的に移動させることで、前記記録媒体上に画像を形成する画像形成装置に用いられ、圧力室内の容積変動に起因する液体吐出状態の良否を判定する液体吐出状態判定方法であって、
    前記画像データに基づく印字期間外に、所定の吐出状態判定用の検知信号を用いて、圧電素子を駆動させることで、圧力室内に液体の吐出には至らない振動波を発生させ、当該駆動時に発生する機械系負荷変動を抽出し、抽出した機械系負荷の少なくとも位相のずれを解析することで、液体の吐出状態を判定することを特徴とする液体吐出状態判定方法。
  6. 前記検知信号が、前記圧力室内の粘性を調整するために生成された粘性調整信号を兼ねることを特徴とする請求項5記載の液体吐出状態判定方法。
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