JP2006231287A - 塗液の塗布方法及びプラズマディスプレイ部材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】マスク材を容易に所望の状態に付与することが可能な、塗液の塗布方法及びプラズマディスプレイ部材の製造方法を提供する。
【解決手段】基板への塗布の開始、終了端近傍にマスク材を事前に付与し、塗液の塗布後、マスク材を剥離する塗液の塗布方法において、マスク材が液状で乾燥後固化する塗材であり、予め基板に塗布したマスク材の上から塗液を吐出し、終了端側のマスク材上で吐出を停止し、塗布終了後該マスク材を剥離することを特徴とする塗液の塗布方法、及びプラズマディスプレイ部材の製造方法。
【選択図】図3

Description

本発明は、塗液の塗布方法及びプラズマディスプレイ部材(とくに、プラズマディスプレイ用発光基板)の製造方法に関し、特に、ノズルから吐出される蛍光体ペーストを被塗布基材上のストライプ状または井桁状に形成された複数の凹部に充填し、蛍光体層を形成するプラズマディスプレイ用発光基板の製造方法の改良に関するものである。
蛍光体ペーストを被塗布基材上のストライプ状または井桁状に形成された複数の凹部に充填し、蛍光体層を形成するプラズマディスプレイ用発光基板の製造方法については、ペースト塗布に関して各種の改良技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、塗布開始・終了時の吐出不安定領域において、塗布速度を変更することにより、単位長さ当たりの塗布量を概略揃え、蛍光体層の塗布厚さを均一にする方法が提案されている。しかしこの方法では、速度の切替のタイミングが微妙であり、併せて、塗布ヘッドを基板から離す、塗布移動を停止する等複雑な制御と、微妙な条件合わせが必要となる。
また、特許文献2には、被塗布基板にマスクシート(金属シート、樹脂シート、またはテープ)を貼り付け、その上から蛍光体液を塗布し、塗布終了後剥離する方法が提案されている。しかしこの方法では、マスクシートを貼り付けるために複雑な動きをする装置が必要になる。例えば、ロール状に巻いた接着テープを塗布端に沿わせて移動し、貼り付けていくこと等が必要になる。また、最終端をカットし、剥離のために折り返すこと等も必要になる。
特開2001-269612号公報 特開2002-42651号公報
上記特許文献2に示されているようなマスクシートを貼り付け、塗液塗布終了後剥離する方法には、以下のような問題がある。被塗布基板にノズルからの塗液の吐出が不安定である領域に予めマスクシート(金属シート、樹脂シートまたはテープ)を貼り、塗液を塗布する塗布法において、マスクシートを所定の位置に貼ることは極めて困難であり、装置は複雑で高価なものになる。具体的には、接着剤を塗布したテープのロールを巻き出し、所定の位置に押しつけながら蛇行なく貼り付けていき、貼り付け終了位置でテープをカットし、剥離のために最終端を折り返す一連の動作が可能な装置が必要である。
また、プラズマディスプレイパネルの背面板においては蛍光体層を形成するリブを有しており、このリブの高さは約100から150μm程度である。このため、マスクシートの厚さは塗布ヘッドとの干渉を避けるためには約100μm以下にする必要があり、テープ貼り付け時にしわ、うねりが生じ、このリブより高くなると塗布ヘッドと干渉する恐れがでてくる。マスクシートが金属シートの場合も、歪み、変形があると同様に塗布ヘッドと干渉する恐れがでてくる。
そこで本発明の目的は、従来技術における上記のような問題点に着目し、容易にマスク材の位置決めを行うことができ、複雑な動作や装置構成が不要であり、基板の凹凸に対しても、干渉することなくマスク材を容易に所望の状態に付与することが可能な、塗液の塗布方法及びプラズマディスプレイ部材の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る塗液の塗布方法は、被塗布基板を固定(例えば、吸着固定)するテーブル、前記基板と一定間隔離れた対向する位置において塗液を吐出する塗布ヘッド、該塗布ヘッドと前記テーブルを相対的に水平方向に移動し、該塗布ヘッドより塗液を吐出し前記基板に塗布する塗布方法であって、塗布の開始、終了端近傍にマスク材を事前に付与し、塗液の塗布後、マスク材を剥離する塗液の塗布方法において、該マスク材が液状で乾燥後固化する塗材であり、予め基板に塗布したマスク材の上から塗液を吐出し、終了端側のマスク材上で吐出を停止し、塗布終了後該マスク材を剥離することを特徴とする方法からなる。この方法においては、液状のマスク材を使用することにより、簡単な塗布装置で、所定の位置に正確にマスクカバーを形成できる。
前述の特許文献1に記載の方法と比べると、本発明に係る塗液の塗布方法では、塗布開始終了端に液状のマスク材を付与し、塗布開始終了時の吐出不安定領域の塗液をマスク材上に吐出し、正常な吐出量になったところで塗布すべき領域に塗布する。その後、マスク材を剥離することにより、塗液層(例えば、蛍光体層)の厚みを均一にし、塗布端を揃えることができる。したがってこの方法では、微妙な速度制御や速度切替タイミングなどの条件が不要であり、簡単な方法で品位の良い、塗布基板が得られる。
また、前述の特許文献2に記載の方法と比べると、本発明に係る塗液の塗布方法では、金属シート、樹脂シートまたはテープを用いず、液状のマスク材を塗布し、乾燥、固化したものの上また乾燥前の液状マスク材の上から塗液を吐出し、塗布終了端でも同様にマスク材の上で吐出を停止する。塗布終了後または塗液を乾燥後、固化し、シート状になったマスク材を塗液又は乾燥した塗層毎吸引装置等を用いて剥離・除去する。したがってこの方法では、テープを貼り、最終端を折り返す等の複雑な動作をする装置が不要であり、塗布端に沿ってマスク材用塗布ノズルを移動し、液状のマスク材をマスク材塗布ノズルから吐出・停止するだけでよく、簡単な装置でマスク材を所望の位置に付与することができる。
本発明に係る塗液の塗布方法においては、前記液状のマスク材を基板の所定位置に塗布、乾燥、固化した後、塗液を塗布することができ、これによりシート状のマスク材の上に塗液を塗布することになり、塗布終了後の剥離が簡単にできる。
また、前記液状のマスク材を基板の所定位置に塗布後、液状のマスク材上に塗液を塗布し、塗液の乾燥工程にてマスク材も乾燥、固化させるようにすることもでき、これによりマスク材の乾燥工程を省略することができる。
また、前記液状のマスク材を水溶性高分子にすることにより容易に塗布ができ、乾燥することにより膜(シート)状のマスク材を簡単に基板に形成できる。
また、前記液状のマスク材を有機溶剤可溶性樹脂とし同様に塗布、乾燥することで、膜(シート)状のマスク材を簡単に基板に形成できる。
また、前記塗液を有機溶剤にて溶解した有機溶剤可溶性樹脂に無機粒子を混合したものとし、前記液状のマスク材を無機粒子を除いた前記塗液と同成分の有機溶剤可溶性樹脂とすることで、塗液と同一の乾燥条件で同時に乾燥することができ、マスク材の乾燥工程を省略することが可能となる。
本発明に係るプラズマディスプレイ部材の製造方法は、前記基板が複数の塗布方向に平行なストライプ状また井桁状の凹凸を有し、前記塗布ヘッドが複数の吐出孔を有し、塗液が赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のいずれか一色の蛍光体を含むペーストである、上記のような本発明に係る塗液の塗布方法を用いることを特徴とする方法からなる。この方法により、品位の良いプラズマディスプレイ部材を得ることができる。
また、本発明に係るプラズマディスプレイ部材の製造方法は、被塗布基板の所定位置に液状のマスク材を塗布する工程、該マスク材を塗布した基板のマスク材上と塗液の被塗布領域に赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のいずれか一色の蛍光体を含むペーストを塗布する工程、塗布された蛍光体ペースト及びマスク材を乾燥する工程、乾燥・固化したマスク材を剥離、除去する工程からなる。このような各工程に分けることにより、タクトタイムを延ばさずプラズマディスプレイ部材を製造することができる。
さらに、本発明に係るプラズマディスプレイ部材の製造方法は、被塗布基板の所定位置に液状のマスク材を塗布する工程、該マスク材を乾燥・固化させる工程、該固化したマスク材の付着した基板のマスク材上と塗液の被塗布領域に赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のいずれか一色の蛍光体を含むペーストを塗布する工程、塗布された蛍光体ペーストを乾燥する工程、乾燥・固化したマスク材を剥離、除去する工程からなる。このような各工程とすることで、基板上にマスクシートを確実に形成した後、塗液を塗布することができるので、蛍光体ペーストが余分なところに付着することを確実に防止できる。
本発明に係る塗液の塗布方法及びプラズマディスプレイ部材の製造方法によれば、例えば被塗布基板の所定位置に蛍光体ペーストを塗布したプラズマディスプレイ背面板を製造するに当たり、蛍光体ペーストを塗布ヘッドから吐出して塗布する方法において塗布開始、終了端の吐出不安定領域での蛍光体ペーストを除去するためのマスクを液状のマスク材で形成することにより、簡単な装置で所望のマスクを確実に形成でき、マスク材を乾燥し、シート状にすることで簡単に剥離することができる。したがって、安価な装置構成で、不具合を生じることなく容易に目標とする形態に蛍光体ペーストを塗布することが可能になる。
また、マスク材に蛍光体ペーストと同じバインダーポリマーを用いることができ、乾燥工程を蛍光体ペーストと兼ねることができ、工程を省略することも可能となる。
以下に、本発明の望ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施態様に係る塗液の塗布方法を実施するための塗液の塗布装置の概略斜視図を示している。対象となる基板はプラズマディスプレイ用背面板であり、塗液は赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のいずれか一色の蛍光体を含むペーストである。まず、テーブルと塗布ヘッドを相対的に移動させて該被塗布基板上にペーストを塗布するための移動手段について説明する。即ち、図1において、基板1はテーブル2の上に載置され、テーブル2に設けた吸着装置(図示略)により吸着されて固定される。テーブル2はその中心を軸として、回転を可能とするθ軸(図示略)により支持されている。このθ軸はY軸テーブル3に搭載され、Y軸テーブル3は、X軸テーブル4上に設けられたリニアガイド3a,3bに沿って機台5のY軸方向に移動する。X軸テーブル4は、機台5上に設けられたリニアガイド4a,4bに沿って機台5のX軸方向に移動する。このX、Y軸は直交するように調整されている。X軸テーブル4は、基板1にペーストを塗布するための相対移動手段であって、塗布動作においてテーブル2をX軸方向に移動させる。前記X、Y軸やθ軸はテーブルを移動させる移動軸(移動手段)であるが、これに限定されるものではなく、塗布ヘッド8側に移動手段を有していてもよいし、両方に移動手段を有していてもよい。
機台5の中央部上方には、X軸テーブル4によって移動されるテーブル2が通過するように門型の支持台6が、X軸と直交する形で設けられている。支持台6の奥側(下流側と言う。なお、下流又は、上流とは工程流れに従った呼び名であり、上流側から下流側へ被処理部材が搬送されていくものである。)側面の両サイドには、テーブル2の面に対して垂直方向に移動するZ軸ガイド7a,7bが設けられ、該Z軸ガイド7a,7bにはペーストを吐出する塗布ヘッド8がテーブル2のY軸方向中央を基準にして取り付けられる。塗布ヘッド8は着脱式で、Z軸ガイド7a,7bに取り付けたときに、テーブル2のX軸移動方向に直交して、該Z軸ガイド7a,7bに設けたチャック(図示略)により固定される。この塗布ヘッド8は、塗布する基板のサイズや仕様(孔径、孔数、孔ピッチなど)に合わせて選択され、その基板に形成された所望の全ての溝に対して1回の塗布動作で塗布を完了するための吐出孔が略一直線状に配列して設けられている。従って、塗布ヘッド8にはその塗布する溝に対応したピッチで吐出孔が設けられている。
塗布ヘッド8は内部にペースト溜まり部を有し、塗布ヘッド8に塗液を供給する供給手段として、ペーストを供給するための配管が接続され、この配管の反対側先端部にはペーストの供給をコントロールする開閉バルブ9を介して、ペーストタンク11が接続されている。ペーストタンク11には、所定圧力の気体圧力源12が配管を介して接続されている。また、塗布ヘッド8には、吐出孔からペーストを吐出させるための気体圧力を供給する配管が接続され、この配管の反対側先端部は気体圧力の切換バルブ10を介して、一方は所定圧力の気体圧力源12に接続され、他方は大気に開放されている。
塗布ヘッド8へのペースト供給は、切換バルブ10を大気開放にした状態で開閉バルブ9を開くことにより行われる。このときペーストは、例えば塗布ヘッド8内の液面高さを検出するセンサを設けておき、ペーストの溜まり部上部に空間を残す形で所定量が蓄えられる。ペーストの吐出は切換バルブ10を気体圧力源12に切り換えて、この空間に気体圧力を供給することにより行われる。
支持台6の手前側(上流側と言う。)側面には、Y軸方向に各々独立して移動可能なY1軸ガイド13、Y2軸ガイド14、Y3軸ガイド15が設けられ、Y1〜Y3軸ガイドの取り付け板にはX、Z軸方向の微調整機構を介して基板の位置を計測する位置センサが取り付けられる。この位置センサにはCCDカメラを用いることが好ましく、本装置ではY1〜Y3軸ガイドの取り付け板にCCDカメラ16,17,18が取り付けられている。このY1〜Y3軸ガイドは支持台6の上流側側面に設けられたリニアガイド6a,6bによって、Y軸方向に移動した場合においてもテーブル2面からの高さが一定になるよう調整されている。以上これまでに述べた全ての軸は、図示されないサーボモータにより駆動され、サーボモータは制御部からの制御信号によりコントロールされる。また、制御部はマイクロコンピュータやRAM、ハードディスクなどにて構成され、基板や塗布ヘッドの位置計測、塗布ヘッドへのペースト供給および吐出口からの吐出制御を行うとともに、塗布条件を入力表示するタッチパネル部を有している。また、各カメラはモニタテレビに接続され視野の画像を表示できるように構成される。なお、図1における19は塗布ヘッド8の基準位置を計測するカメラを示している。
本実施態様における基板1には、図2に示すように、該基板1上に、並列して形成されたリブを有するリブパターン領域21が存在し、このリブで形成される溝にペーストを充填・塗布する。
特に限定されるものではないが、前記溝は、深さ100〜150μm、幅70〜550μm、長さ450〜900mm程度であり、溝を隔てるリブは、幅20〜150μm程度である。又、溝の形状は、おおよそ、底部は基板平面に略水平な平面であるが、塗布開始前の溝底面には、すでに電極および誘電体層が形成されている。さらに、溝に垂直の方向に、リブの高さ以内であり、かつ、溝を隔てるリブより狭い幅の横方向の第2のリブを、井桁状に設ける場合もあり、また、必ずしも溝を隔てるリブが直線であるとは限らない。溝側壁部は、基板平面に略垂直な(底面と側壁の成す角はおおよそ90〜115°程度)平面である。
図2は基板1の平面図であり、基板1には、リブパターン領域21、アライメントマークA1〜A4が設けられている。このアライメントマークA1〜A4はリブパターンを形成するときに一緒に作成されるためリブパターンとの位置関係が精度良く形成される。アライメントマークA1とA2を結ぶ直線は、塗布方向リブパターンと略直交すると見なしてよく、塗布を正確にリブ方向に行うにはこのアライメントマークを検出して基板1の傾き量を演算し、θ軸を制御して塗布方向とリブ方向を一致させる。
マスク材20a、20bは、ペーストを塗布すべきリブパターン領域21の塗布開始、終了端近傍に予め塗布・形成されている。マスク材の形成についての詳細は後述する。
以下に塗布の手順を述べる。
基板1を移載機(図示略)によりテーブル2に内蔵したリフトピン(図示略)上に移載し、移載機の腕を戻した後リフトピンを下降させテーブル2上に載せる。その後基板1の外形基準で位置決め装置(図示略)により概略の位置を決め、テーブル2に吸着する。次にテーブル2をアライメントマークA1,A2がカメラ16,18の視野に入るように移動し、検知したアライメントマークの傾き角からリブの傾きを塗布方向に一致させるべくθ軸を制御する。次にカメラ17と塗布ヘッド8のほぼ中心付近の代表孔のセンター位置を予め一致させておき、検出したアライメントマークA1,A2の座標から塗布ヘッド8の代表孔を一致させるべきリブ間溝中心位置を演算後、カメラ17の視野にリブ間溝中心が来るようY軸テーブル3を移動し、次にリブ間溝中心を画像処理により正確に塗布ヘッド8の代表孔センターと一致させる。次にテーブル2をX軸方向に移動し、塗布ヘッド8が基板1上のマスク材20a上の塗布開始位置にきたところで切換バルブ10を開き、塗布ヘッド8内に気体圧力をかけ、ペーストを吐出する、このままテーブル2をX軸方向に移動し、塗布ヘッド8が塗布終了位置のマスク材20b上にきたところで、切換バルブ10を大気開放し、吐出を停止する。このときペーストの吐出が十分切れるまでテーブル2の移動を一旦停止するのが望ましいが、そのまま移動を続けて、基板排出位置まで移動してもよい。テーブル2が基板排出位置にきたところで基板の吸着を解除し、リフトピンにて基板1を上昇させ、排出側移載機(図示略)にて基板1を次工程に移載する。基板1を排出後リフトピンを下降し、テーブル2を基板受取位置に移動して一連の動作を終了する。上記塗布工程を繰り返し行うことで複数枚の基板塗布を行うことができる。次工程においてはペーストがウエットの状態のままマスク材を剥離してもよいし、ペースト乾燥工程の後に乾燥状態のペーストとマスク材を剥離してもよい。
マスク材剥離工程の一実施例を図3,図4に示す。基板搬送装置31には、基板搬送用のコロ32及び基板の搬送直角方向(X方向)の位置決めをするサイドコロ33が設置されており、塗布を終了した基板1が搬送される。剥離装置機台30は基板搬送装置31を跨ぐように設置され、マスク材を剥離・吸引するためのスクレーパー36(36a、36b)、吸引ノズル35(35a,35b)がX軸方向に移動可能な取り付け台34a、34bに取り付けてある。取り付け台34a,34bはリニアガイド38a,38bに沿ってリニアモーター(図示略)により移動し、マスク材の位置に合わせ込むことが可能となっている。駆動方式についてはボールネジとハンドルを用いて手動で合わせてもよい。スクレーパー36a、36bはZ軸方向ガイドとエアーシリンダー(いずれも図示略)によりZ軸方向に移動可能であり、弾性機構により基板1とマスク材20a,20bの界面に無理なく差し込み、マスク材を剥離できる。マスク材の剥離はスクレーパーだけでなく、粘着性のあるゴムをマスク材に押しつけ、引き剥がす方法でもよい。剥離したマスク材は、吸引ノズル35a,35bを介して、真空吸引装置37a、37bに吸引、貯留される。
次に、マスク材を予め形成する工程の一実施例を図5、図6に示す。
上記基板剥離工程と同様に基板搬送装置31を跨ぐようにマスク形成装置機台40が設置され、液状のマスク材を塗布するためのノズル44(44a、44b)がX軸方向に移動可能な取り付け台43a、43bにZ軸方向ガイド及びエアーシリンダー(いずれも図示なし)を介して取り付けられている。基板1の搬送中に基板1の搬送方向の先頭位置を検知し、その信号によりマスク材のノズル44a、44bを下降し、塗布開始位置にて切換バルブ42a、42bを開放する。液状のマスク材の貯留タンク41a、41bには切換バルブ48を介して、一方は所望圧力の気体圧力源47に接続され、他方は大気に開放されている。通常は貯留タンク41a、41bを気体圧力源47により加圧しており、切換バルブ42a、42bを開放することによりマスク材をノズル先端から吐出する。ノズル本体45の先端にはブラシ46が設けられており、ブラシ46は基板表面に接触しており、所望の位置にマスク材を塗布できる。本実施例ではノズル先端をブラシにしているが、スポンジやスリットにしてもよい。また、ブラシやスポンジの場合は吐出終了後、キャップ(図示略)を自動的に嵌め、マスク材が乾燥することを防止することで次の塗布を確実にすることができる。
本実施例では基板1をコロ搬送にて移動するようにしたが、基板1を停止し、マスク材塗布ノズルや剥離用スクレーパー、吸引ノズルを移動してもよい。
また、使用するマスク材には水溶性高分子または有機溶剤可溶性樹脂を使用する。水溶性高分子とは水に可溶な高分子をいうが、例えば酸化でんぷん、エーテル化でんぷん、デキストリンなどのでんぷん類、エチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ヒドロキシルエチルセルロースなどのセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコールおよびその誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸またはそのエステル、塩類およびそれらの共重合体、ポリヒドロキシエチルメタクリレートおよびその共重合体などのビニル系重合体などが挙げられる。また、有機溶剤可溶性樹脂としては各種の樹脂が使用し得る。例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリビニルアセタール、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリイミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリオレフィン、アルキッド樹脂などやこれらの共重合体ブレンド物などを使用できる。
図7に、本発明に係る方法により、基板1上に予めマスク材を塗布、形成した後に、ペーストを塗布した状態を、図8に、マスク材を剥離、除去した状態を、図9に、剥離、除去されたマスク材部分を、それぞれ示す。
次に、本発明の上記のような実施の形態に従って、プラズマディスプレイ背面板にペーストを塗布した場合の実施例を示す。
実施例1
基板は、サイズ990×600mm、アライメント間隔970×580mm、基板面には高さ100μmで頂部の幅70μmのリブが、ピッチ250μm(溝幅180μm)で3841本形成されたものを用いた。
マスク材は水溶性高分子であるポリビニールアルコール(PVA:クラレ社製PVA205)を使用し、水:PVAを70:30の重量割合でぬるま湯にて溶解した。その時の粘度は約1000CPa・Sであり、この液状のマスク材を図5に示す装置を用い、圧力約200kpaで吐出、塗布した。その後、乾燥機を通し、ドライ膜厚約50μmのシート状のマスクを形成した。その後、移載機により、図1に示す塗布装置に基板を移載し、赤色(R)の蛍光体を含むペーストを塗布した。使用したノズルは、吐出孔が径100μm、ピッチ750μmで1280個設けられたものを用いた。カメラ16,18を用いアライメントマークA1,A2を検出し、画像処理にて座標、基板の傾きを演算し、基板の傾きをθ軸で補正した。次にカメラ17により代表のリブ間溝中心位置を画像処理により求め、ノズルの代表孔と一致させた後、基板をX軸方向に移動し、予め設定しているマスク材上の位置で吐出を開始し、終了端のマスク材上で吐出を停止し、基板走行も一旦停止した。その後、基板搬出位置まで移動後、移載機により次工程のコロ搬送装置に移載した。次のマスク材剥離工程では、図3に示した剥離装置において真空吸引装置として工業用真空掃除機を用いた。図示しないセンサーにより搬送される基板の先端位置を検出した時点でスクレーパーを下降し、基板と接触しながら基板を送り、マスク材をスクレーパーにより掻き上げながら吸引ノズルに吸引させた。この際吸引力が強すぎるとマスク材が切れるので、最適な吸引力にすることが重要である。以上の工程の後、蛍光体ペーストの乾燥工程を経て、赤色蛍光体の形成を終了した。基板の塗布開始、終了端を確認したところきれいに揃っており、本来蛍光体が形成されるべき表示領域での蛍光体層の厚みムラもなく高品位の蛍光体層を形成できた。また、、マスク材の剥離残りもなく良好な結果が得られた。
なお、本実施例では赤色蛍光体のみでマスク材を剥離したが、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の蛍光体ペーストを塗布後マスク材を剥離してもよい。また、本実施例では蛍光体ペーストの乾燥前にマスク材を剥離したが、蛍光体ペーストを乾燥後に剥離しても同様の効果が得られる。
実施例2
実施例1の基板を用い、蛍光体ペーストと同じバインダーポリマー(エチルセルロース)を溶媒(テルピネオール)に溶解し、液状マスク材を作成した。このマスク材を図5に示す装置に用い、基板にマスク材を塗布し、乾燥しないまま、図1に示す塗布装置にて赤色(R)蛍光体ペーストを塗布した。次工程の蛍光体ペースト乾燥工程により赤色(R)ペーストの乾燥とあわせてマスク材も乾燥・固化できた。引き続き、緑色(G)、青色(B)の蛍光体ペーストを塗布乾燥し、最終工程として図3に示す剥離装置を用いマスク材剥離・除去を行った。
この方法においてもマスク材はきれいに剥がれ、基板の蛍光体層の厚みムラもなく、塗布開始、終了端もきれいに揃えることができた。
本発明の一実施態様に係る塗液の塗布方法を実施するための塗液の塗布装置の斜視図である。 図1の基板の拡大平面図である。 マスク材剥離工程を示す基板搬送装置の斜視図である。 図3のスクレーパーと吸引ノズルの拡大斜視図である。 マスク材を予め形成する工程を示す基板搬送装置の斜視図である。 図5のマスク材のノズルの拡大斜視図である。 本発明に係る方法によりマスク材を塗布、形成した後にペーストを塗布した状態の基板の平面図である。 図7の基板からマスク材を剥離、除去した状態を示す平面図である。 図7の基板から剥離、除去されたマスク材部分を示す平面図である。
符号の説明
1 基板
2 テーブル
3 Y軸テーブル
3a,3b リニアガイド
4 X軸テーブル
4a,4b リニアガイド
5 機台
6 支持台
6a,6b リニアガイド
7a,7b Z軸ガイド
8 塗布ヘッド
9 開閉バルブ
10 切換バルブ
11 ペーストタンク
12 気体圧力源
13 Y1軸ガイド
14 Y2軸ガイド
15 Y3軸ガイド
16,17,18 CCDカメラ
20a、20b マスク材
21 リブパターン領域
30 剥離装置機台
31 基板搬送装置
32 基板搬送用のコロ
33 サイドコロ
34a、34b 取り付け台
35、35a,35b 吸引ノズル
36、36a,36b スクレーパー
37a、37b 真空吸引装置
38a,38b リニアガイド
40 マスク形成装置機台
41a、41b 貯留タンク
42a、42b 切換バルブ
43a、43b 取り付け台
44、44a、44b マスク材塗布ノズル
45 ノズル本体
46 ブラシ
47 気体圧力源
48 切換バルブ
A1、A2、A3、A4 アライメントマーク

Claims (9)

  1. 被塗布基板を固定するテーブル、前記基板と一定間隔離れた対向する位置において塗液を吐出する塗布ヘッド、該塗布ヘッドと前記テーブルを相対的に水平方向に移動し、該塗布ヘッドより塗液を吐出し前記基板に塗布する塗布方法であって、塗布の開始、終了端近傍にマスク材を事前に付与し、塗液の塗布後、マスク材を剥離する塗液の塗布方法において、該マスク材が液状で乾燥後固化する塗材であり、予め基板に塗布したマスク材の上から塗液を吐出し、終了端側のマスク材上で吐出を停止し、塗布終了後該マスク材を剥離することを特徴とする塗液の塗布方法。
  2. 前記液状のマスク材を基板の所定位置に塗布、乾燥、固化した後、塗液を塗布する、請求項1に記載の塗液の塗布方法。
  3. 前記液状のマスク材を基板の所定位置に塗布後、液状のマスク材上に塗液を塗布し、塗液の乾燥工程にてマスク材も乾燥、固化させる、請求項1に記載の塗液の塗布方法。
  4. 前記液状のマスク材が水溶性高分子である、請求項1〜3のいずれかに記載の塗液の塗布方法。
  5. 前記液状のマスク材が有機溶剤可溶性樹脂である、請求項1〜3のいずれかに記載の塗液の塗布方法。
  6. 前記塗液が有機溶剤にて溶解した有機溶剤可溶性樹脂に無機粒子を混合したものであり、前記液状のマスク材が無機粒子を除いた前記塗液と同成分の有機溶剤可溶性樹脂である、請求項5に記載の塗液の塗布方法。
  7. 前記基板が複数の塗布方向に平行なストライプ状また井桁状の凹凸を有し、前記塗布ヘッドが複数の吐出孔を有し、塗液が赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のいずれか一色の蛍光体を含むペーストである、請求項1〜6のいずれかに記載の塗液の塗布方法を用いることを特徴とするプラズマディスプレイ部材の製造方法。
  8. 被塗布基板の所定位置に液状のマスク材を塗布する工程、該マスク材を塗布した基板のマスク材上と塗液の被塗布領域に赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のいずれか一色の蛍光体を含むペーストを塗布する工程、塗布された蛍光体ペースト及びマスク材を乾燥する工程、乾燥・固化したマスク材を剥離、除去する工程からなるプラズマディスプレイ部材の製造方法。
  9. 被塗布基板の所定位置に液状のマスク材を塗布する工程、該マスク材を乾燥・固化させる工程、該固化したマスク材の付着した基板のマスク材上と塗液の被塗布領域に赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のいずれか一色の蛍光体を含むペーストを塗布する工程、塗布された蛍光体ペーストを乾燥する工程、乾燥・固化したマスク材を剥離、除去する工程からなるプラズマディスプレイ部材の製造方法。
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JP2016123903A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 株式会社壁紙革命 塗装方法

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