JP2006228931A - 有機薄膜トランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

有機薄膜トランジスタ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 絶縁性を有する基板、ゲート電極、ゲート絶縁層、有機半導体膜、ソース電極、及びドレイン電極によって構成された有機薄膜トランジスタにおいて、十分な移動度とon電流が得られる有機薄膜トランジスタを提供する。
【解決手段】 ゲート絶縁層3の表面の2乗平均粗さRmsをゲート絶縁層3とゲート電極2との界面のRmsよりも小さくし、かつ、0.1〜2nmの範囲になるようにゲート電極形成部を陽極酸化することによって、ゲート電極2の表面近傍部のみにゲート絶縁層3が形成された構造にする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電解効果トランジスタ及びその製造方法、特に、絶縁性を有する基板、ゲート電極、ゲート絶縁層、有機半導体膜、ソース電極、及びドレイン電極により構成された有機薄膜トランジスタ及びその製造方法に関する。
従来、無機半導体を用いた電解効果トランジスタが知られており、このトランジスタは、単結晶シリコン基板やガラス基板表面に形成するアモルファスシリコン、ポリシリコンなどの無機材料を用いる。
単結晶シリコン基板を用いた場合は、その製造装置による制約から基板サイズを大きくすることが困難であるため、大面積化には不向きであり、低コスト化が難しい。
ガラス基板を用いた場合は、アモルファスシリコンやポリシリコンを形成するとき350℃以上の加熱処理が必要となるため、耐熱性が必要であり耐熱性ガラス基板などが用いられている。また、これら無機半導体用の半導体層を作製するためのプラズマ化学気相成長(CVD)装置、レーザアニール装置等は高額であるため、製造コストが高くなるといった問題がある。
上述のように、無機半導体を用いた電解効果トランジスタは、製造上の制約から低コスト化が難しい。
これに対して、有機半導体を用いた電解効果トランジスタ、即ち有機薄膜トランジスタは、無機半導体を用いたものに比べ、低温成膜と大面積化が可能であり、製造が簡単なことから低コスト化も可能となる。
ここで、一般的なボトムコンタクト型の有機薄膜トランジスタの断面模式図を図3に示す。図3において、基板11の表面にゲート電極12を形成し、ゲート電極12及び基板11表面にゲート絶縁層13を形成する。次に、このゲート絶縁層13表面にソース電極15及びドレイン電極16を形成する。さらに、ソース電極15及びドレイン電極16を含むゲート絶縁層13の表面に有機半導体膜14を形成することで、有機薄膜トランジスタ20を得る。
この有機薄膜トランジスタ20では、ゲート電極12に電圧を印加することで、有機半導体膜14とゲート絶縁層13との界面近傍における有機半導体膜14のキャリア密度を変化させ、ソース−ドレイン電極15,16間に流れる電流量を変化させることができる。
図3には、ソース電極15、ドレイン電極16が有機半導体膜14よりも基板11側にあるボトムコンタクト型を示したが、有機半導体膜14がソース電極15、ドレイン電極16よりも基板11側にあるトップコンタクト型の有機薄膜トランジスタも作製されている。
一般的に、有機半導体は無機半導体に比べて移動度が小さく、有機半導体を用いた有機薄膜トランジスタは無機半導体を用いたものに比べて制御できる電流が小さくなってしまう。そのために、より大きな移動度を持ち、より大きな電流が流せる有機半導体材料の検討やトランジスタ構造の検討が進められている。
一般的に、有機ELなどの素子を駆動するための大きな電流、例えば、on電流3×10-5A以上を制御するためには、移動度は0.1cm2/V・s以上が必要と言われている。
有機薄膜トランジスタの移動度、on電流を増やす方法の一例が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されている方法とは、ゲート絶縁層と有機半導体膜との界面の平均粗さを50nm以下にする方法である。特許文献1に記載の実施例は、ゲート絶縁層としてのUV硬化樹脂をゲート電極を含む基板表面にキャスト法により塗布し、このUV硬化樹脂表面にガラス基板を接触させてUV照射することにより硬化させ、6nmの表面粗さを持つゲート絶縁層を形成するものである。
特開2004−63975号公報
しかしながら、通常、UV硬化樹脂を硬化させるためには強力なUV光源が必要であり、通常のアライナーでは光量が弱く短時間でパターニングすることは難しい。また、特許文献1に記載の実施例はUV硬化樹脂には適用できるが、無機のゲート絶縁層に適用するには改善が必要である。加えて、特許文献1に記載の条件において、上述した十分な移動度及びon電流を得るには、さらなる改善が望まれる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、十分な移動度及びon電流が得られる有機薄膜トランジスタ及びその製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、次の1)〜3)に記載の手段を有する。
1)絶縁性を有する基板(1)と、この基板(1)の一面側に形成したゲート電極(2)と、このゲート電極(2)を覆うように形成したゲート絶縁層(3)と、このゲート絶縁層(3)の表面に形成した有機半導体膜(4)と、この有機半導体膜(4)に接するように形成したソース電極(5)及びドレイン電極(6)と、を有する有機薄膜トランジスタ(10)において、前記ゲート絶縁層(3)の表面の2乗平均粗さが、ゲート絶縁層(3)と前記ゲート電極(2)との界面の2乗平均粗さよりも小さく、かつ、0.1〜2nmの範囲であることを特徴とする有機薄膜トランジスタ(10)である。
2)絶縁性を有する基板(1)と、この基板(1)の一面側に形成したゲート電極(2)と、このゲート電極(2)を覆うように形成したゲート絶縁層(3)と、このゲート絶縁層(3)の表面に形成した有機半導体膜(4)と、この有機半導体膜(4)に接するように形成したソース電極(5)及びドレイン電極(6)と、を有する有機薄膜トランジスタ(10)において、前記ゲート絶縁層(3)の表面の2乗平均粗さが、ゲート絶縁層(3)と前記ゲート電極(2)との界面の2乗平均粗さよりも小さく、かつ、0.1〜2nmの範囲であり、前記ゲート電極(2)はTaまたはTiからなり、前記ゲート絶縁層(3)は前記ゲート電極(2)の陽極酸化層であり、前記ゲート電極(2)と前記基板(1)との間にSi酸化物膜(8a)またはSi窒化物膜が介在していることを特徴とする有機薄膜トランジスタ(10)である。
3)絶縁性を有する基板(1)の一面側にゲート電極形成部を形成する工程と、前記ゲート絶縁層(3)の表面の2乗平均粗さを前記ゲート絶縁層(3)と前記ゲート電極(2)との界面の2乗平均粗さよりも小さくし、かつ、0.1〜2nmの範囲になるように、前記ゲート電極形成部の表面近傍部を酸化させてゲート絶縁層(3)及びゲート電極(2)を形成する工程と、前記ゲート絶縁層(3)の表面に、有機半導体膜(4)と、この有機半導体膜(4)に接するようにソース電極(5)及びドレイン電極(6)と、を形成する工程と、を有する有機薄膜トランジスタ(10)の製造方法である。
本願各発明によれば、ゲート絶縁層表面の2乗平均粗さRmsを、ゲート絶縁層とゲート電極との界面のRmsよりも小さくし、かつ、0.1〜2nmの範囲になるように、ゲート電極形成部の表面近傍部のみを酸化させてゲート絶縁層及びゲート電極を形成することによって、十分な移動度とon電流が得られる有機薄膜トランジスタを作製できるという効果を奏する。
本発明の実施の形態を、好ましい実施例により図1及び図2を用いて説明する。
なお、2乗平均粗さRmsの測定は、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、測定範囲1μm×1μm、走査速度1Hzにて行った。
また、Rmsは次式により求めることができる。
Rms=√Σ(Zi−Zave)2/N
ここで、Ziは各測定ポイントでの高さ、Zaveは領域内での高さ平均値、Nは領域内での測定ポイント数である。
まず、実施例1について、図1を用いて説明する。図1は、有機半導体を用いた本発明の有機薄膜トランジスタの構造例を示す断面模式図である。
<実施例1>
ポリカーボネイト基板7の両面にRFスパッタ法によりSiO2膜8a,8bを成膜する。本実施例では、成膜条件であるターゲットへの印加電力を150Wに設定して成膜した。このSiO2膜8a,8bは、空気中の水分及び酸素のバリア膜、かつ、後述のゲート電極2との付着力を強化するための下地膜である。
上述により作製した基板1の表面にRFスパッタ法により、ターゲットへの印加電力を200Wに設定し、スパッタ圧4PaにてTa膜を膜厚が200nmになるように成膜する。このTa膜をパターニングしてゲート電極形成部を得る。
このゲート電極形成部の表面から約130nmの深さまでを陽極酸化法により酸化させて、Ta25層であるゲート絶縁層3と、酸化されていないゲート電極形成部であるゲート電極2とを形成する。この陽極酸化法を用いることにより、ゲート電極2の表面近傍部のみにゲート絶縁層3を形成することができる。
このゲート絶縁層3及び基板1の表面に有機半導体膜4としてペンタセン膜を成膜する。有機半導体膜4の表面にAu膜を成膜し、このAu膜をパターニングしてソース電極5及びドレイン電極6を得る。
上述により有機薄膜トランジスタ10が作製される。このトランジスタ10のソース電極5−ドレイン電極6間距離(チャネル長L)は0.1mm、チャネル幅Wは2mmとした。
上述により作製した有機薄膜トランジスタ10のゲート絶縁層3とゲート電極2との界面のRmsは1.10nm、ゲート絶縁層3表面のRmsは0.46nmであった。
また、この有機薄膜トランジスタ10の電気特性を測定した結果、移動度は0.41cm2/V・sであり、on電流はゲート電圧−(マイナス)20V、ソース・ドレイン電圧−(マイナス)15Vのとき、3.17×10-4Aであった。
次に、実施例2について、図1を用いて説明する。
<実施例2>
実施例1と同様に有機薄膜トランジスタ10aを作製する。但し、Ta膜の成膜条件を、ターゲットへの印加電力を200Wに設定し、スパッタ圧を0.8Paとする。その他の作製条件は全て実施例1と同じである。
上述により作製した有機薄膜トランジスタ10aのゲート絶縁層3aとゲート電極2aとの界面のRmsは0.86nm、ゲート絶縁層3a表面のRmsは0.35nmであった。
また、この有機薄膜トランジスタ10aの電気特性を測定した結果、移動度は0.55cm2/V・sであり、on電流はゲート電圧−(マイナス)20V、ソース・ドレイン電圧−(マイナス)15Vのとき、3.69×10-4Aであった。
次に、実施例3について、図1を用いて説明する。
<実施例3>
実施例1と同様に有機薄膜トランジスタ10bを作製する。但し、Ta膜の成膜条件を、ターゲットへの印加電力を200Wに設定し、スパッタ圧を13.3Paとする。その他の作製条件は全て実施例1と同じである。
上述により作製した有機薄膜トランジスタ10bのゲート絶縁層3bとゲート電極2bとの界面のRmsは2.5nm、ゲート絶縁層3b表面のRmsは1.0nmであった。
また、この有機薄膜トランジスタ10bの電気特性を測定した結果、移動度は0.15cm2/V・sであり、on電流はゲート電圧−(マイナス)20V、ソース・ドレイン電圧−(マイナス)15Vのとき、1.6×10-4Aであった。
次に、実施例4について、図2を用いて説明する。図2は、有機半導体を用いた本発明の有機薄膜トランジスタの構造例を示す断面模式図である。
<実施例4>
実施例1により作製した基板1の表面にRFスパッタ法により、ターゲットへの印加電力を200Wに設定し、スパッタ圧13.3PaにてAl膜を膜厚が100nmになるように成膜し、さらにこのAl膜表面にターゲットへの印加電力を200Wにして、スパッタ圧13.3PaにてTa膜を膜厚が200nmになるように成膜する。このAl/Ta膜をパターニングした後、陽極酸化することでゲート電極2c及びゲート絶縁層3cを得る。その他の作製条件は全て実施例1と同じである。
上述により作製した有機薄膜トランジスタ10cのゲート絶縁層3cとゲート電極2cとの界面のRmsは4.0nm、ゲート絶縁層3c表面のRmsは2.0nmであった。
また、この有機薄膜トランジスタ10cの電気特性を測定した結果、移動度は0.10cm2/V・sであり、on電流はゲート電圧−(マイナス)20V、ソース・ドレイン電圧−(マイナス)15Vのとき、4.1×10-5Aであった。
次に、比較例について、図2を用いて説明する。
<比較例>
比較例は、成膜時のスパッタ圧を実施例1〜4よりも高くして、例えば、Al/Ta膜の成膜条件のスパッタ圧を22Paにて、行った。このときのターゲットへの印加電力は200Wである。
その他の作製条件を全て実施例4と同様に行い、有機薄膜トランジスタ10dを作製する。
上述により作製した有機薄膜トランジスタ10dのゲート絶縁層3dとゲート電極2dとの界面のRmsは5nm、ゲート絶縁層3d表面のRmsは2.5nmであった。
また、この有機薄膜トランジスタ10dの電気特性を測定した結果、移動度は0.09cm2/V・sであり、on電流はゲート電圧−(マイナス)20V、ソース・ドレイン電圧−(マイナス)15Vのとき、2.1×10-5Aであった。
上述の実施例1〜4、及び比較例の結果を、図4~図7にまとめた。図4は、ゲート絶縁層表面とゲート電極との界面とのRms相関図であり、図5は、スパッタ圧とゲート絶縁層表面のRmsとの相関図であり、図6は、ゲート絶縁層表面のRmsと移動度の相関図であり、図7は、ゲート絶縁層表面のRmsとon電流との相関図である。
図4から、陽極酸化法により、ゲート絶縁層表面のRmsをゲート電極との界面のRmsよりも小さくできることを確認した。
図5から、ゲート電極膜のスパッタ圧を低くすることでゲート絶縁層表面のRmsを小さくできることを確認した。
図6から、ゲート絶縁層表面のRmsを2.0nm以下にすることで、0.10cm2/V・s以上となる十分な移動度を得られることを確認した。
図7から、ゲート絶縁層表面のRmsを2.0nm以下にすることで、3×10-5A以上となる十分なon電流を得られることを確認した。
移動度は大きいことが望ましく、有機ELなどの素子を駆動するための大きな電流、例えば、on電流3×10-5A以上を制御するためには、移動度は0.1cm2/V・s以上が必要である。上述の実施例1〜4、及び比較例の結果により、発明者らは、ゲート絶縁層表面のRmsがゲート電極との界面のRmsよりも小さく、かつ、2.0nm以下であれば移動度は0.1cm2/Vs以上得られ、on電流も大きくできることを確認した。
一方、上述の結果からゲート絶縁層表面のRmsをできるだけ小さくすることが望ましい。本実施例では、ゲート絶縁層表面のRmsを小さくする手段として、成膜時のスパッタ圧に着目したが、他の手段としては、成膜時のスパッタターゲットへの印加電力を小さくする方法などが挙げられる。例えば、スパッタ圧0.5Pa以下の低圧において、印加電力を200Wよりもさらに下げることでゲート絶縁層表面のRmsを0.1nm程度まで下げることが可能である。しかしながら、ゲート絶縁層表面のRmsをさらに0.1nm以下にするには技術面、コスト面で困難となる。
したがって、十分な移動度とon電流が得られる有機薄膜トランジスタを得るためには、ゲート絶縁層表面のRmsをゲート電極との界面のRmsよりも小さくし、かつ、0.1〜2nmの範囲になるようにゲート電極形成部を陽極酸化して、ゲート絶縁層をゲート電極の表面近傍部のみに形成すればよい。
なお、基板は本実施例に限定されるものではなく、絶縁性を有する基板であればよく、具体的にはガラス基板、シリコン基板等の表面平滑性に優れている無機材料からなる基板や、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリエーテルサルフォン(PES)等の有機材料からなるプラスチック基板を用いることもできる。
基板の両面を保護する膜の材料は、SiO2以外にSiN、SiON、Al23等を用いることができ、またこれらを複合した膜や積層した膜でもよい。
ソース電極、ドレイン電極の材料は導電性があるものであれば良く、金、白金、クロム、アルミニウム等の金属や錫酸化物(ITO)等でも良いし、またこれらの膜を積層して形成してもよい。これらの膜は、蒸着法、スパッタ法、及びメッキ法等により形成され、その膜厚は電気抵抗があまり高くならないように5〜500nmの範囲に設定することが望ましい。
ゲート電極の材料は、Taの他に各種導電性のある金属を用いることができるが、好ましくは陽極酸化が可能なTa,Ti,Zr等が好ましい。
ゲート絶縁層は、実施例に示したようにゲート電極形成部を陽極酸化することにより形成することが望ましい。この方法を用いるとゲート絶縁層表面はゲート電極との界面のRmsの半分以下のRmsを得ることができる。
有機半導体膜は、蒸着法、スピンコート法、及びインクジェット法などにより、ペンタセン、テトラセン、ペリレン等の縮合芳香族炭化水素、及びこれらの縮合芳香族炭化水素の誘導体と高分子系材料、例えばポリアセチレン、ポリアセン等の共役炭化水素ポリマー、ポリアニリン、ポリピロル、ポリチオフェン等の共役複素環式ポリマーなどを用いることができる。
本発明の実施例は、上述した構成及び手順に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよいのは言うまでもない。
例えば、図1及び図2に示した構造図以外の変形例を以下に示す。
<変形例1>
図8に本発明の有機薄膜トランジスタの第1の変形例を示す。図8は、本発明の有機半導体を用いた有機薄膜トランジスタの構造例を示す断面模式図である。
実施例1と同様の工程にて、ゲート絶縁層3までを形成する。このゲート絶縁層3を含む基板1表面にペンタセン膜を成膜した後、フォトリソ法によりこのペンタセン膜をパターン形成して、有機半導体膜4aを得る。次に、この有機半導体膜4a及び基板1表面にAu膜を成膜し、このAu膜をパターニングしてソース電極5a及びドレイン電極6aを得る。
上述により有機薄膜トランジスタ30を得る。このトランジスタ30は、ソース電極5a及びドレイン電極6aの端部が直接基板1表面と接しているため密着性がよく、ワイヤーボンディングなどによる接続信頼性が高いという効果が得られる。
<変形例2>
図9に本発明の有機薄膜トランジスタの第2の変形例を示す。図9は、本発明の有機半導体を用いた有機薄膜トランジスタの構造例を示す断面模式図である。
実施例1と同様の工程にて、ゲート絶縁層3までを形成する。このゲート絶縁層3を含む基板1表面にAu膜を成膜し、このAu膜をパターニングしてソース電極5b及びドレイン電極6bを得る。次に、このソース電極5b及びドレイン電極6b、ゲート絶縁層3、及び基板1表面にペンタセン膜を成膜した後、フォトリソ法によりこのペンタセン膜をパターン形成して、有機半導体膜4bを得る。
上述により有機薄膜トランジスタ40を得る。このトランジスタ40は、変形例1と同様の効果が得られる。
本発明の有機半導体を用いた有機薄膜トランジスタの第1〜第3実施例を示す断面模式図である。 本発明の有機半導体を用いた有機薄膜トランジスタの第4実施例、及び比較例を示す断面模式図である。 従来の有機半導体を用いた有機薄膜トランジスタの構造例を示す断面模式図である。 ゲート絶縁層表面とゲート電極との界面とのRms相関図である。 スパッタ圧とゲート絶縁層表面のRmsとの相関図である。 ゲート絶縁層表面のRmsと移動度の相関図である。 ゲート絶縁層表面のRmsとon電流との相関図である。 本発明の有機半導体を用いた有機薄膜トランジスタの第1の変形例を示す断面模式図である。 本発明の有機半導体を用いた有機薄膜トランジスタの第2の変形例を示す断面模式図である。
符号の説明
1,11 基板
2,2a,2b,2c,2d,12 ゲート電極
3,3a,3b,3c,3d,13 ゲート絶縁層
4,4a,4b,14 有機半導体膜
5,5a,5b,15 ソース電極
6,6a,6b,16 ドレイン電極
7 ポリカーボネイト基板
8a,8b SiO2
10,10a,10b,10c,10d,20,30,40 有機薄膜トランジスタ

Claims (3)

  1. 絶縁性を有する基板と、
    この基板の一面側に形成したゲート電極と、
    このゲート電極を覆うように形成したゲート絶縁層と、
    このゲート絶縁層の表面に形成した有機半導体膜と、
    この有機半導体膜に接するように形成したソース電極及びドレイン電極と、
    を有する有機薄膜トランジスタにおいて、
    前記ゲート絶縁層の表面の2乗平均粗さが、前記ゲート絶縁層と前記ゲート電極との界面の2乗平均粗さよりも小さく、かつ、0.1〜2nmの範囲であることを特徴とする有機薄膜トランジスタ。
  2. 絶縁性を有する基板と、
    この基板の一面側に形成したゲート電極と、
    このゲート電極を覆うように形成したゲート絶縁層と、
    このゲート絶縁層の表面に形成した有機半導体膜と、
    この有機半導体膜に接するように形成したソース電極及びドレイン電極と、
    を有する有機薄膜トランジスタにおいて、
    前記ゲート絶縁層の表面の2乗平均粗さが、前記ゲート絶縁層と前記ゲート電極との界面の2乗平均粗さよりも小さく、かつ、0.1〜2nmの範囲であり、
    前記ゲート電極はTaまたはTiからなり、前記ゲート絶縁層は前記ゲート電極の陽極酸化層であり、前記ゲート電極と前記基板との間にSi酸化物膜またはSi窒化物膜が介在していることを特徴とする有機薄膜トランジスタ。
  3. 絶縁性を有する基板の一面側にゲート電極形成部を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁層の表面の2乗平均粗さを前記ゲート絶縁層と前記ゲート電極との界面の2乗平均粗さよりも小さくし、かつ、0.1〜2nmの範囲になるように、前記ゲート電極形成部の表面近傍部を酸化させてゲート絶縁層及びゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁層の表面に、有機半導体膜と、この有機半導体膜に接するようにソース電極及びドレイン電極と、を形成する工程と、
    を有する有機薄膜トランジスタの製造方法。

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