JP2006228121A - 演算処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、複数の演算器を実装し、すべての演算器または一部の演算器を用いて一連の演算を実行する、演算器のフォールトトレラント・システムにおいて、システムとしての機能を損なうことなく、セキュリティをも確保できるようにする。
【解決手段】たとえば、演算命令を受信したコプロセッサでの処理結果が誤りである場合、そのコプロセッサは例外フラグをアサートし、不良検出部に出力する。すると、不良検出部は、例外フラグの発生回数が不良判定基準値を超えたかどうかをチェックする。不良判定基準値を超えている場合には、そのコプロセッサは故障などの不良の発生により信頼性が低いと判断し、メインプロセッサは、本システムからそのコプロセッサを切り離す。また、メインプロセッサは、そのコプロセッサに割り当てた命令を、他のコプロセッサを用いて再実行する構成となっている。
【選択図】図5
【解決手段】たとえば、演算命令を受信したコプロセッサでの処理結果が誤りである場合、そのコプロセッサは例外フラグをアサートし、不良検出部に出力する。すると、不良検出部は、例外フラグの発生回数が不良判定基準値を超えたかどうかをチェックする。不良判定基準値を超えている場合には、そのコプロセッサは故障などの不良の発生により信頼性が低いと判断し、メインプロセッサは、本システムからそのコプロセッサを切り離す。また、メインプロセッサは、そのコプロセッサに割り当てた命令を、他のコプロセッサを用いて再実行する構成となっている。
【選択図】図5
Description
本発明は、演算処理装置に関するもので、特に、複数の演算器を実装し、すべての演算器または一部の演算器を用いて一連の演算を実行する論理処理装置などの、演算器のフォールトトレラント・システムに関する。
近年、社会インフラを制御するコンピュータなど、24時間の稼働を前提とした論理処理装置が少なくない。このようなシステムでは、稼動中、誤りなく処理を行うことが最低限、要求される。このような状況の中で、フォールトトレラント技術が従来にもまして重要になってきている。
従来、フォールトトレラントの技術は、主に、メモリなどの記憶システムに導入されてきた。具体的には、パリティ・チェック機能やECC(Error Correction Circuit)などである。記憶システムの場合、(1)素子数が論理回路(制御回路および演算器など)と比べて非常に多いことや、(2)稼働率が論理回路と比べて高いことなどのため、現在では、これらの技術の実装は必要不可欠となっている。
これに対し、論理回路に関しては、反対に記憶システムに比べ、(1)素子数が少ないこと、(2)稼働率が低いこと、また、(3)実装コストが大きいこと、などの理由から、トレラントの技術の実装はあまり重要視されてこなかった。
ところが、プロセス技術に注目してみると、高密度化、高速化の要求に答えて、論理回路は一層の微細化が進んでいる。しかし、製造過程でのバラツキが大きく、論理回路は、従来のように十分なマージンを確保したロバストな回路設計を行うことが困難になっている。また、近年、特に問題視されてきているのは、微粒子によるソフト・エラーである。論理回路では、微細化によってソフト・エラーの発生する確率が増大し、無視できないものになっている。
一方、論理回路単体での演算速度を上回る処理の高速化、処理量の増加の要求を満たすため、システムにおいては、論理回路の並列化が積極的に行われている。近年では、従来のように最先端のプロセスや製造技術を駆使した高速な単一のプロセッサでシステムを実現するのではなく、微細化によりコストの下がった安価なマイクロプロセッサを並列あるいは超並列に結合することによって、要求される性能を実現している。このようなシステムでは、論理回路のハードウエア量も大きく、故障の確率も増大している。
このように、従来はあまり重要視されていなかった論理回路の信頼性の確保が重要になってきている。なお、演算器の信頼性を確保することが可能なシステムとしては、既に知られている(たとえば、特許文献1参照)。
しかしながら、論理回路に関しての信頼性の確保の要求が高まる中、単に、ハードウエア量を減少できるのみでなく、今後は、コストの削減とともに、システムとしての機能を損なうことなく、セキュリティをも確保することが可能なシステムの構築が重要となっている。
特開2000−040081
本発明は、コストの削減のみでなく、システムとしての機能を損なうことなく、セキュリティをも確保することが可能な演算処理装置を提供することを目的としている。
本願発明の一態様によれば、同一の演算機能を有し、入力のオペランドに対して、それぞれ演算命令にしたがって所定の演算処理を実行するとともに、前記演算処理の結果が誤った場合に例外フラグを出力する複数の演算器と、前記オペランドを記憶する記憶装置と、前記記憶装置と前記複数の演算器とを接続し、前記複数の演算器に前記オペランドを供給する第一のネットワークと、前記複数の演算器での演算処理の結果を前記記憶装置に書き戻すべく、前記複数の演算器と前記記憶装置とを接続する第二のネットワークと、前記複数の演算器から出力される前記例外フラグを入力とし、前記例外フラグの発生の頻度が高い演算器を検出する不良検出部と、前記不良検出部によって検出された、前記例外フラグの発生の頻度が高い演算器をシステムから切り離すべく、前記第一のネットワークおよび前記第二のネットワークを制御するとともに、その演算器に割り当てられた演算処理を別の演算器に再実行させる論理装置制御部とを具備したことを特徴とする演算処理装置が提供される。
また、本願発明の一態様によれば、同一の演算機能を有し、入力のオペランドに対して、それぞれ演算命令にしたがって所定の演算処理を実行するとともに、前記演算処理の結果が誤った場合に例外フラグを出力する複数の演算器と、前記オペランドを記憶する記憶装置と、前記記憶装置と前記複数の演算器とを接続し、前記複数の演算器に前記オペランドを供給する第一のネットワークと、前記複数の演算器での演算処理の結果を前記記憶装置に書き戻すべく、前記複数の演算器と前記記憶装置とを接続する第二のネットワークと、前記複数の演算器から出力される前記例外フラグを入力とし、前記例外フラグの発生の頻度が高い演算器を検出する不良検出部と、前記不良検出部によって検出された、前記例外フラグの発生の頻度が高い演算器をシステムから切り離すべく、前記第一のネットワークおよび前記第二のネットワークを制御するとともに、その演算器に割り当てられた演算処理を別の演算器に再実行させる論理装置制御部とを具備し、前記複数の演算器は、1つあるいは複数の入力オペランドに対してそれぞれ所望の論理演算を行う論理装置であって、前記論理装置は、前記1つあるいは複数の入力オペランドにより、結果が一意に決定する第一の論理処理を実行する第一の論理処理装置と、前記1つあるいは複数の入力オペランドにより、結果が一意に決定する第二の論理処理を実行する第二の論理処理装置と、前記第一の論理処理装置の処理結果を入力とし、結果が一意に決定する第三の論理処理を実行する第三の論理処理装置と、前記第二の論理処理装置の処理結果と前記第三の論理処理装置の処理結果とを比較して、前記第一の論理処理装置の処理結果が正しいか否かを判定し、正しくない場合に前記例外フラグを出力する第四の論理処理装置とを含むことを特徴とする演算処理装置が提供される。
上記の構成により、不良率が高い演算器をシステムから切り離すとともに、その演算器に割り当てられた演算処理を別の演算器に再実行させることが可能となる結果、コストの削減のみでなく、システムとしての機能を損なうことなく、セキュリティをも確保することが可能な演算処理装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、この発明の第1の実施形態にしたがった、フォールトトレラント・システム(演算処理装置)の構成を示すものである。なお、ここでは、1つのメインプロセッサと複数のコプロセッサとを主体に構成されるマルチプロセッサを例に説明する。特に、複数のコプロセッサのうち、すべてあるいは一部のコプロセッサを用いて、同一の処理を実行することが可能な構成とした場合において、たとえば、いくつかのコプロセッサが故障した際に、その故障したコプロセッサをシステムから切り離しても、同一の処理を行うことができるようにした場合について説明する。この場合、1つのメインプロセッサと複数のコプロセッサとを主体に構成されるマルチプロセッサとしての処理時間は同一にはならない。
図1は、この発明の第1の実施形態にしたがった、フォールトトレラント・システム(演算処理装置)の構成を示すものである。なお、ここでは、1つのメインプロセッサと複数のコプロセッサとを主体に構成されるマルチプロセッサを例に説明する。特に、複数のコプロセッサのうち、すべてあるいは一部のコプロセッサを用いて、同一の処理を実行することが可能な構成とした場合において、たとえば、いくつかのコプロセッサが故障した際に、その故障したコプロセッサをシステムから切り離しても、同一の処理を行うことができるようにした場合について説明する。この場合、1つのメインプロセッサと複数のコプロセッサとを主体に構成されるマルチプロセッサとしての処理時間は同一にはならない。
図1に示すように、メインプロセッサ101は、論理装置制御部102および不良検出部103を備えている。この不良検出部103には、同一の演算機能を備える複数のコプロセッサ(演算器)111a,111b,111c,〜,111nが接続されている。また、上記不良検出部103は、上記論理装置制御部102に接続されている。上記論理装置制御部102には、上記コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111n、記憶装置121、オペランド・ネットワーク(第一のネットワーク)131、および、処理結果ネットワーク(第二のネットワーク)141が接続されている。
上記記憶装置121は、上記コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nにそれぞれ供給される、入力のオペランド122を記憶するものである。この記憶装置121には、上記オペランド・ネットワーク131および上記処理結果ネットワーク141が接続されるようになっている。この記憶装置121は、上記論理装置制御部102からの制御信号151にしたがって、上記オペランド122の読み出しおよび処理結果161の書き戻しが行われる。
上記オペランド・ネットワーク131は、上記論理装置制御部102からの制御信号152にしたがって、上記コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nのそれぞれと上記記憶装置121との接続を切り換えるもので、たとえば、マトリクス・スイッチ(後述する)により構成されている。
上記処理結果ネットワーク141は、上記論理装置制御部102からの制御信号153にしたがって、上記コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nのそれぞれと上記記憶装置121との接続を切り換えるもので、たとえば、マトリクス・スイッチ(後述する)により構成されている。
上記コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nは、たとえば、上記記憶装置121からのオペランド122を、上記オペランド・ネットワーク131を介して、それぞれへの入力131a,131b,131c,〜,131nとして取り込む。そして、上記論理装置制御部102からの演算命令155にしたがって所定の演算処理を選択的に実行し、処理結果161a,161b,161c,〜,161nを得る。また、得た処理結果161a,161b,161c,〜,161nを、それぞれ、上記処理結果ネットワーク141に出力する。なお、上記コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nは、上記論理装置制御部102からの制御信号154(154a,154b,154c,〜,154n)によって、それぞれ制御される。
また、上記コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nは、それぞれ、処理結果161a,161b,161c,〜,161nが誤った場合に、上記不良検出部103に対して、例外フラグ162a,162b,162c,〜,162nを出力する機能を有している。すなわち、各コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nは、上記演算命令155にしたがって所定の演算処理を実行し、処理結果161a,161b,161c,〜,161nの符号化(たとえば、モジュラー演算)を実施するとともに、上記演算処理と並行して、オペランド122の符号化を実施する。そして、オペランド122の符号化により得られた符号と、処理結果161a,161b,161c,〜,161nの符号化により得られた符号との比較を行い、上記両符号の一致/不一致(相関関係)により、処理結果161a,161b,161c,〜,161nが誤りでないか否かを判定する。なお、本図には示していないが、上記両符号の一致により、処理結果161a,161b,161c,〜,161nが誤りでなかった場合には、上記論理装置制御部102に対して、処理結果161a,161b,161c,〜,161nの正当性が通知される。また、上記両符号の不一致により、処理結果161a,161b,161c,〜,161nが誤りであった場合には、その旨が、上記論理装置制御部102に通知される。
上記不良検出部103は、上記コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nからの例外フラグ162a,162b,162c,〜,162nの発生の回数を、上記コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nごとに検出(カウント)し、例外フラグの発生の頻度が高いコプロセッサ、つまり、故障などによって不良となっているコプロセッサを検出するものである(詳細については、後述する)。
上記論理装置制御部102は、たとえば、上記不良検出部103の検出結果(コプロセッサの識別情報)103’にもとづいて、上記記憶装置121、上記オペランド・ネットワーク131、上記コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111n、および、上記処理結果ネットワーク141を制御し、適宜、上記コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nに所定の演算処理を実行させるものである。
図2は、上記した不良検出部103の構成をより具体化して示すものである。なお、ここでは、故障などによって不良となっているコプロセッサの識別情報を生成するための回路構成について、主に説明する。
不良検出部103は、上記コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nより出力される例外フラグ162a,162b,162c,〜,162nを検出するもので、各コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nに1対1に対応して、上記例外フラグ162a,162b,162c,〜,162nの発生の回数をカウントする不良(例外)頻度カウンタ103a、不良の判定の基準となる不良判定基準値を記憶する記憶回路103b、および、上記カウンタ103aのカウント値と上記不良判定基準値とを比較し、その比較の結果に応じて、不良となっているコプロセッサの識別情報(検出結果103’)などを出力する比較・判定器103cが設けられている。
すなわち、例外フラグがアサートされると、そのコプロセッサに対応するカウンタ103aのカウント値がインクリメントされる。このカウント値が、あらかじめ定められた回数(記憶回路103bの不良判定基準値)を超えると、そのコプロセッサでは不良が発生していると判定される。すると、比較・判定器103cより、論理装置制御部102に対し、そのコプロセッサの識別情報が出力される。
なお、カウンタ103aのカウント値が不良判定基準値を超えていない場合には、論理装置制御部102に対し、たとえば不良が発生していない有効なコプロセッサに演算の再実行を指示するための特別な識別情報が出力されるように構成されている。また、上記カウンタ103a以外の、たとえば、上記記憶回路103bなどは複数のコプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nにより共有させることも可能である。特に、本実施形態のように、コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nごとに記憶回路103bを設けるようにした場合には、演算の重要度などに応じて、コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nごとに異なる不良判定基準値を設定することも可能である。
図3は、上記したオペランド・ネットワーク131の構成例を示すものである。なお、ここでは、記憶装置121からのオペランド122を2本の信号線123a,123bを介して取り込み、その取り込んだオペランド122を、2本の信号線132a,132bにより、各コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nへの入力131a,131b,131c,〜,131nとして供給するように構成した場合について説明する。
この例の場合、オペランド・ネットワーク131は、上記信号線123aを、コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nにつながる上記信号線132aに接続するスイッチsw1a,sw1b,sw1c,〜,sw1nと、上記信号線123bを、コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nにつながる上記信号線132bに接続するスイッチsw2a,sw2b,sw2c,〜,sw2nとを有して構成されている。各スイッチsw1a,sw1b,sw1c,〜,sw1nおよびスイッチsw2a,sw2b,sw2c,〜,sw2nを、それぞれ対応する制御信号152(152a,152b,152c,〜,152n)によってオン/オフすることで、記憶装置121と各コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nとの間の接続および切り離しが行われる。
図4は、上記した処理結果ネットワーク141の構成例を示すものである。処理結果ネットワーク141は、各コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nの処理結果161a,161b,161c,〜,161nを、上記処理結果161として上記記憶装置121に書き戻すためのもので、この例の場合、各コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nにつながる信号線143a,143b,143c,〜,143nを、上記記憶装置121につながる信号線144に接続するスイッチsw3a,sw3b,sw3c,〜,sw3nを有して構成されている。各スイッチsw3a,sw3b,sw3c,〜,sw3nを、それぞれ対応する制御信号153(153a,153b,153c,〜,153n)によってオン/オフすることにより、記憶装置121と各コプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nとの間の接続および切り離しが行われる。
次に、図1に示した構成のフォールトトレラント・システムの動作について説明する。図5は、動作の一例を説明するために示すフローチャートである。なお、説明を簡単にするため、各処理が時間的にシーケンシャルに実行される場合を例に示している。実際のシステムでは、タイムシェアリングなどの既存技術により、命令が複数のコプロセッサによって並列的に処理される。
この実施形態の場合、本システムは、一連の命令シーケンスにしたがって命令を処理する。まず、メインプロセッサ101は外部からの命令をフェッチし、その命令を実行することが可能なコプロセッサを、有効なコプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nの中から選択する(ステップST01,ST02)。ここでは、コプロセッサ111aが選択されたものとして、以下の説明を続ける。
すなわち、メインプロセッサ101は、コプロセッサ111aを選択するための制御信号154aを、論理装置制御部102より、コプロセッサ111aに出力させる。また、メインプロセッサ101は、選択したコプロセッサ111aを記憶装置121に接続するための制御信号152を、論理装置制御部102より、オペランド・ネットワーク131に出力させる。これにより、選択されたコプロセッサ111aと記憶装置121とが、オペランド・ネットワーク131を介して接続される(ステップST03)。
さらに、メインプロセッサ101は、オペランド122の読み出しを制御するための制御信号151を、論理装置制御部102から記憶装置121に出力させる。また、選択したコプロセッサ111aに対し、論理装置制御部102からの演算命令155を発行させる(ステップST04)。
これに対し、演算命令155を受信したコプロセッサ111aは、それをフェッチするとともに、オペランド・ネットワーク131を介して、記憶装置121からオペランド122を読み出す(ステップST001,ST002)。そして、上記演算命令155にしたがって所定の演算処理を実行するとともに、処理結果161aの符号化を実施する(ステップST003,ST004)。また、上記演算処理と並行して、オペランド122の符号化を実施する(ステップST005)。この後、オペランド122から得られた符号と処理結果161aから得られた符号との比較を行い、処理結果161aが誤りでないか否かを判定する(ステップST006,ST007)。
処理結果161aが誤りでない(正しい)と判定された場合、コプロセッサ111aは例外フラグ162aをネゲートし、論理装置制御部102に演算の処理結果161aの正当性を通知するとともに、処理結果161aを処理結果ネットワーク141に出力する(ステップST008,ST009)。
ここで、コプロセッサ111aからの例外フラグ162aがネゲート、つまり、演算の処理結果161aが誤りでなかった場合(ステップST05,ST06)、メインプロセッサ101は、論理装置制御部102から処理結果ネットワーク141に制御信号153を出力させる。また、論理装置制御部102から記憶装置121に、処理結果161の書き戻しを制御するための制御信号151を出力させる。これにより、選択したコプロセッサ111aと記憶装置121とを接続させて、処理結果161の記憶装置121への書き戻しを行う(ステップST07)。
一方、上記ステップST007での処理において、処理結果161aが誤りであると判定された場合、コプロセッサ111aは例外フラグ162aをアサートし、不良検出部103に出力する(ステップST010)。また、論理装置制御部102に、演算の処理結果161aが誤りであったことを通知する。
コプロセッサ111aからの例外フラグ162aがアサート、つまり、処理結果161aが誤りであった場合、メインプロセッサ101は、その処理結果161aの記憶装置121への書き戻しを禁止させるための制御信号153を、論理装置制御部102から処理結果ネットワーク141に出力させる。これにより、処理結果161の記憶装置121への書き戻しは行われない。
また、コプロセッサ111aからの例外フラグ162aを受信した不良検出部103は、例外フラグ162aがアサートの場合、選択されたコプロセッサ111aに対応する不良頻度カウンタ103aのカウント値をインクリメントさせる(ステップST08)。そして、そのカウント値を、記憶回路103bの不良判定基準値と、比較・判定器103cで比較する。
比較の結果(ステップST09)、“不良頻度カウンタ103aのカウント値”<“不良判定基準値”であれば、不良検出部103から、その旨(たとえば、特別な識別情報)が論理装置制御部102に通知される。これにより、メインプロセッサ101は、上記したステップST02〜の処理を繰り返し、コプロセッサ111aに割り当てられた命令(演算)を、他のコプロセッサ111b,111c,〜,111nを用いて再実行する。すなわち、制御信号152,154により、有効なコプロセッサを選択し直すとともに、その選択し直したコプロセッサをオペランド・ネットワーク131と接続し、再度、演算命令155にしたがった所定の演算処理を実行させる。
一方、比較の結果が、“不良頻度カウンタ103aのカウント値”≧“不良判定基準値”であれば、不良検出部103から、検出結果(コプロセッサ111aの識別情報)103’が論理装置制御部102に通知される。これにより、メインプロセッサ101は、「コプロセッサ111aは故障などの不良の発生により信頼性が低い(不良率が高い)」と判断する。そして、論理装置制御部102から出力される制御信号152,153を制御して、以後、本システムからコプロセッサ111aを切り離すべく、コプロセッサ111aとオペランド・ネットワーク131および処理結果ネットワーク141との接続を無効とする(ステップST10)。また、メインプロセッサ101は、上記したステップST02〜の処理を繰り返し、コプロセッサ111aに割り当てられた命令(演算)を、他のコプロセッサ111b,111c,〜,111nを用いて再実行する。
なお、コプロセッサ111aの不良が検出された場合、論理装置制御部102からの制御信号154aによって、以後、コプロセッサ111aが選択されないようにすることもできるし、論理装置制御部102からコプロセッサ111aに演算命令155が出力されないようにすることもできる。
また、上記した処理はコプロセッサ111aに限らず、他のコプロセッサ111b,111c,〜,111nに関しても同様である。さらに、複数(一部あるいはすべて)のコプロセッサ111a,111b,111c,〜,111nを用いて、一連の命令を実行する場合にも適用できる。
上記したように、複数のコプロセッサを実装し、すべてのコプロセッサまたは一部のコプロセッサを用いて一連の演算を実行する、演算器のフォールトトレラント・システムにおいて、不良が検出されたコプロセッサをシステムから切り離すとともに、そのプロセッサに割り当てられた演算処理を他の有効なコプロセッサに再実行させるようにしている。これにより、システムとしての機能を損なうことなく、セキュリティの確保が可能となる。
特に、入力のオペランドより算出した符号と処理結果より算出した符合との比較によって処理結果の正当性を保証する、つまり、不良率の高いコプロセッサを特定するようにした場合には、コプロセッサの信頼性の確保とともに、従来の構成に比較して、ハードウエア量を大幅に減少させることができ、コストの削減が可能となる。
[第2の実施形態]
図6は、この発明の第2の実施形態にしたがった、フォールトトレラント・システム(演算処理装置)の構成を示すものである。なお、ここでは、同一の機能を有する複数の演算器(論理装置)を実装したシングルプロセッサを例に説明する。特に、複数の演算器のうち、すべてあるいは一部の演算器を用いて、同一の処理を実行することが可能な構成とした場合において、たとえば、いくつかの演算器が故障した際に、その故障した演算器をシステムから切り離しても、同一の処理を行うことができるようにした場合について説明する。この場合、各論理装置の処理時間は同一にはならない。
図6は、この発明の第2の実施形態にしたがった、フォールトトレラント・システム(演算処理装置)の構成を示すものである。なお、ここでは、同一の機能を有する複数の演算器(論理装置)を実装したシングルプロセッサを例に説明する。特に、複数の演算器のうち、すべてあるいは一部の演算器を用いて、同一の処理を実行することが可能な構成とした場合において、たとえば、いくつかの演算器が故障した際に、その故障した演算器をシステムから切り離しても、同一の処理を行うことができるようにした場合について説明する。この場合、各論理装置の処理時間は同一にはならない。
図6に示すように、このシングルプロセッサ201は、論理装置制御部202および不良検出部203を備えている。この不良検出部203には、同一の演算機能を備える複数の論理装置(演算器)211a,211b,211c,〜,211nが接続されている。また、上記不良検出部203は、上記論理装置制御部202に接続されている。上記論理装置制御部202には、上記論理装置211a,211b,211c,〜,211n、記憶装置221、オペランド・ネットワーク(第一のネットワーク)231、および、処理結果ネットワーク(第二のネットワーク)241が接続されている。
上記記憶装置221は、上記論理装置211a,211b,211c,〜,211nにそれぞれ供給される、入力のオペランド222を記憶するものである。この記憶装置221には、上記オペランド・ネットワーク231および上記処理結果ネットワーク241が接続されるようになっている。この記憶装置221は、上記論理装置制御部202からの制御信号251にしたがって、上記オペランド222の読み出しおよび処理結果261の書き戻しが行われる。
上記オペランド・ネットワーク231は、上記論理装置制御部202からの制御信号252にしたがって、上記論理装置211a,211b,211c,〜,211nのそれぞれと上記記憶装置221との接続を切り換えるもので、たとえば図3に示したマトリクス・スイッチにより構成されている。
上記処理結果ネットワーク241は、上記論理装置制御部202からの制御信号253にしたがって、上記論理装置211a,211b,211c,〜,211nのそれぞれと上記記憶装置221との接続を切り換えるもので、たとえば図4に示したマトリクス・スイッチにより構成されている。
上記論理装置211a,211b,211c,〜,211nは、たとえば、上記記憶装置221からのオペランド222を、上記オペランド・ネットワーク231を介して、それぞれへの入力231a,231b,231c,〜,231nとして取り込む。そして、上記論理装置制御部202からの演算命令255にしたがって所定の演算処理を選択的に実行し、処理結果261a,261b,261c,〜,261nを得る。また、得た処理結果261a,261b,261c,〜,261nを、それぞれ、上記処理結果ネットワーク241に出力する。なお、上記論理装置211a,211b,211c,〜,211nは、上記論理装置制御部202からの制御信号254(254a,254b,254c,〜,254n)によって、それぞれ制御される。
また、上記論理装置211a,211b,211c,〜,211nは、それぞれ、処理結果261a,261b,261c,〜,261nが誤った場合に、上記不良検出部203に対して、例外フラグ262a,262b,262c,〜,262nを出力する機能を有している。すなわち、各論理装置211a,211b,211c,〜,211nは、上記演算命令255にしたがって所定の演算処理を実行し、処理結果261a,261b,261c,〜,261nの符号化(たとえば、モジュラー演算)を実施するとともに、上記演算処理と並行して、オペランド222の符号化を実施する。そして、オペランド222の符号化により得られた符号と、処理結果261a,261b,261c,〜,261nの符号化により得られた符号との比較を行い、上記両符号の一致/不一致(相関関係)により、処理結果261a,261b,261c,〜,261nが誤りでないか否かを判定する。なお、本図には示していないが、上記両符号の一致により、処理結果261a,261b,261c,〜,261nが誤りでなかった場合には、上記論理装置制御部202に対して、処理結果261a,261b,261c,〜,261nの正当性が通知される。また、上記両符号の不一致により、処理結果261a,261b,261c,〜,261nが誤りであった場合には、その旨が上記論理装置制御部202に通知される。
上記不良検出部203は、上記論理装置211a,211b,211c,〜,211nからの例外フラグ262a,262b,262c,〜,262nの発生の回数を、上記論理装置211a,211b,211c,〜,211nごとに検出(カウント)し、例外フラグの発生の頻度が高い論理装置、つまり、故障などによって不良となっている論理装置を検出するものである(たとえば、図2参照)。
上記論理装置制御部202は、たとえば、上記不良検出部203の検出結果(論理装置の識別情報)203’にもとづいて、上記記憶装置221、上記オペランド・ネットワーク231、上記論理装置211a,211b,211c,〜,211n、および、上記処理結果ネットワーク241を制御し、適宜、上記論理装置211a,211b,211c,〜,211nに所定の演算処理を実行させるものである。
ここで、上記した論理装置211a,211b,211c,〜,211nの構成について、より具体的に説明する。
図7は、論理装置211aを例に、その基本構成を示すものである。すなわち、この論理装置211aは、論理処理装置(第一の論理処理装置)212、結果選択制御装置213、および、選択装置214を有している。上記論理処理装置212は、オペランド・ネットワーク231を介して供給される入力231a(オペランド222に対応)を取り込み、論理装置制御部202からの演算命令255にしたがって所定の演算処理を実行することにより、処理結果261aとなる処理中間結果215を得るものである。
上記結果選択制御装置213は、第1,第2の符号化回路(第二,第三の論理処理装置)213a,213bと検出・例外処理制御部(第四の論理処理装置)213cとを備えている。第1の符号化回路213aは、上記入力231aをもとに、オペランド222の符号化を実施するものである。第2の符号化回路213bは、上記処理中間結果215をもとに、処理結果261aの符号化を実施するものである。検出・例外処理制御部213cは、上記第1,第2の符号化回路213a,213bの出力(符号)を比較し、その比較の結果に応じて、例外フラグ262aおよび選択制御信号216の生成を行うものである。たとえば、オペランド222の符号化により得られた符号と処理結果261aの符号化により得られた符号とが一致しない場合、例外フラグ262aがアサートされるとともに、処理結果261aの出力を禁止する選択制御信号216の生成が行われる。また、オペランド222の符号化により得られた符号と処理結果261aの符号化により得られた符号とが一致した場合には、例外フラグ262aがネゲートされるとともに、処理結果261aの出力を許可する選択制御信号216の生成が行われる。
上記選択装置214は、検出・例外処理制御部213cからの選択制御信号216の供給に応じて、上記論理処理装置212の出力である処理中間結果215を、この論理装置211aの処理結果261aとして出力するか否かを選択するものである。
図8は、上記した論理装置211a,211b,211c,〜,211nの、具体(適用)例を示すものである。なお、ここでは、乗算装置を構成するようにした場合について説明する。
図8に示すように、この乗算装置300は、信号線301a,301bよりオペランドOP1,OP2を入力し、乗算器302によって所定の乗算処理を行い、演算結果としての処理結果303を得る論理装置である。乗算装置300は、上記乗算器302のほか、結果選択制御装置304および選択装置305を備えて構成されている。
上記乗算器302は、たとえば整数乗算器である。この乗算器302は、信号線301a,301bより入力されるオペランドOP1,OP2をもとに、処理中間結果(OP1×OP2)306を得るものである。乗算器を構成するハードウエアは種々あるが、その乗算器の構成が乗算装置300に直接的に影響することはないので、ここでの詳細な説明は割愛する。因みに、乗算器302としては、たとえば、2次のブースのアルゴリズムを用いて部分積を求め、ワラス・ツリーを用いてキャリーの伝播をともなわない桁上げ保存加算を行い、最後に和成分と桁上げ成分とをキャリーの伝播をともなう加算回路で加算し、乗算結果を求める方式などがあげられる。
結果選択制御装置304は、上記乗算器302の処理中間結果306が正しいか否かを判定し、その判定結果(例外フラグ307)を外部に出力するとともに、その判定の結果(選択制御信号308)に応じて、上記選択装置305を制御するものである。この結果選択制御装置304は、たとえば図9に示すように、符号化回路304a,304b、検出回路304c、および、例外処理制御装置304dを有して構成されている。上記符号化回路304aは、上記乗算器302の入力である入力オペランドOP1,OP2を符号化する、つまり入力オペランドOP1,OP2に対して、結果が一意に求まる符号化処理を行い、符号信号304a’を出力するものである。上記符号化回路304bは、上記乗算器302の演算結果である処理中間結果306に対して、結果が一意に求まる符号化処理を行い、符号信号304b’を出力するものである。上記検出回路304cは、上記符号信号304a’,304b’が一致するか否かを検出し、その結果を検出信号304c’として出力するものである。上記例外処理制御装置304dは、検出回路304cからの検出信号304c’が不一致の場合、乗算器302の処理中間結果306が何らかの要因で誤っていると判定し、例外フラグ307により外部にステータスを出力するとともに、処理結果303の出力を制御する選択制御信号308を上記選択装置305に出力するものである。
上記選択装置305は、例外処理制御装置304dからの選択制御信号308に応じて、乗算器302の演算結果である処理中間結果306を、この乗算装置300の処理結果303として出力するか否かを選択するものである。たとえば、検出回路304cにおいて、符号信号304a’,304b’が一致し、乗算器302での演算が誤っていないと判定された場合には、処理中間結果306が処理結果303として出力される。逆に、検出回路304cにおいて、符号信号304a’,304b’が一致せず、乗算器302での演算が誤っていると判定された場合には、処理結果303として、たとえば例外を示す所定のフォーマットの定数が出力される。
次に、上記した構成の乗算装置300の動作について説明する。乗算装置300には、入力としてオペランドOP1,OP2が供給される。乗算器302は、2つのオペランドOP1,OP2を取り込み、所定の乗算処理を行って、処理中間結果(OP1×OP2)306を得る。
これに対し、結果選択制御装置304内の符号化回路304aは、上記オペランドOP1,OP2の符号化を行う。本実施形態では、符号化回路304aでの符号化処理として、「3」を法とした剰余演算(モジュラー演算)“MOD3”を考える。“MOD3”とは、ある数を「3」で割ったときの余りを求める演算命令である。この場合、除算は整数の範囲で定義する。
すなわち、オペランドOP1,OP2の符号化を行う符号化回路304aでは、
MOD3(OP1)、
MOD3(OP2)、
MOD3(MOD3(OP1)×MOD3(OP2)) … (1)
が、それぞれ算出される。
MOD3(OP1)、
MOD3(OP2)、
MOD3(MOD3(OP1)×MOD3(OP2)) … (1)
が、それぞれ算出される。
一方、符号化回路304bは、上記乗算器302の処理中間結果306の符号化を行う。同様に、“MOD3”を考えた場合、この符号化回路304bでは、
MOD3(処理中間結果306) … (2)
が算出される。
MOD3(処理中間結果306) … (2)
が算出される。
ここで、“MOD3”の数学的な特徴として、2数a,bに対して、
MOD3(a×b)=MOD3(MOD3(a)×MOD3(b)) … (3)
が成り立つ。
MOD3(a×b)=MOD3(MOD3(a)×MOD3(b)) … (3)
が成り立つ。
すなわち、「m」を自然数とし、2つの整数a,bがm│(a−b)であるとき、整数aおよび整数bは自然数mを法(modulus)として合同であるといい、
a≡b(mod m)
と書く。
a≡b(mod m)
と書く。
また、合同の記号(≡)は、等号の記号(=)と同じ性質があり、
a≡a(mod m)
a≡b(mod m)ならば、b≡a(mod m)
a≡b(mod m),b≡c(mod m)ならば、a≡c(mod m)
となる。
a≡a(mod m)
a≡b(mod m)ならば、b≡a(mod m)
a≡b(mod m),b≡c(mod m)ならば、a≡c(mod m)
となる。
さらに、次の定理が成り立つ。
a≡b(mod m),c≡d(mod m)ならば、
a+c≡b+d(mod m)
a−c≡b−d(mod m)
a×c≡b×d(mod m)
である。
a+c≡b+d(mod m)
a−c≡b−d(mod m)
a×c≡b×d(mod m)
である。
検出回路304cは、上記符号化回路304aの出力である、オペランドOP1,OP2の符号化により得られた符号信号304a’と、上記符号化回路304bの出力である、処理中間結果306の符号化により得られた符号信号304b’とを比較する。つまり、上記算出の結果(1)と上記算出の結果(2)とを比較する。比較の結果、(1)=(2)の場合は、算出の結果(1)および(2)が正しい場合であり、この場合に限って乗算器302の処理中間結果306は誤っていないと判定する。
一方、(1)≠(2)の場合は、以下の、
(ア):算出の結果(1)が、何らかの要因で誤った場合
(イ):算出の結果(2)が、何らかの要因で誤った場合
(ウ):算出の結果(1)および(2)が、ともに何らかの要因で誤った場合
の三通りの状況が考えられる。
(ア):算出の結果(1)が、何らかの要因で誤った場合
(イ):算出の結果(2)が、何らかの要因で誤った場合
(ウ):算出の結果(1)および(2)が、ともに何らかの要因で誤った場合
の三通りの状況が考えられる。
状況(イ)の場合、実際には処理中間結果306が正しいにもかかわらず、演算結果が誤っているという、誤った判定がされてしまう。しかし、乗算器302と結果選択制御装置304のハードウエア量を比較すると、
乗算器302のハードウエア量>>結果選択制御装置304のハードウエア量
の関係がある。したがって、状況(ア),(イ),(ウ)の確率を考えると、(1)≠(2)の場合は、
状況(ア)の確率 >> 状況(イ),(ウ)の確率 … (4)
であると考えられる。
乗算器302のハードウエア量>>結果選択制御装置304のハードウエア量
の関係がある。したがって、状況(ア),(イ),(ウ)の確率を考えると、(1)≠(2)の場合は、
状況(ア)の確率 >> 状況(イ),(ウ)の確率 … (4)
であると考えられる。
フォールトトレラントの立場では、「誤り」を「正解」と判定することは承認されないが、「正解」を「誤り」と冗長に判定することは許容される。本実施形態の場合にも、上記の関係(4)から、「正解」を「誤り」と冗長に判定することがあるが、許容の範囲内である。
例外処理制御装置304dは、上記検出回路304cの出力である検出信号304c’にしたがい、(1)=(2)の場合には、処理中間結果306を処理結果303として出力させるための選択制御信号308を選択装置305に出力する。一方、(1)≠(2)の場合には、例外フラグ307により外部にステータスを出力するとともに、処理結果303の出力を制御する選択制御信号308を上記選択装置305に出力する。
このような構成とした場合にも、上記した第1の実施形態の場合と同様に、不良が検出された論理装置(乗算装置)をシステムから切り離すとともに、その論理装置に割り当てられた演算処理を他の有効な論理装置に再実行させることが可能となる。これにより、システムとしての機能を損なうことなく、セキュリティの確保が可能となる。
特に、論理装置を少ないハードウエア量によって構成することが可能であり、より少ないコストで、高信頼度のシステムを実現できる。
その他、本願発明は、上記(各)実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、上記(各)実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。たとえば、(各)実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題(の少なくとも1つ)が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果(の少なくとも1つ)が得られる場合には、その構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
101…メインプロセッサ、102,202…論理装置制御部、103,203…不良検出部、103a…不良頻度カウンタ、103b…記憶回路、103c…比較・判定器、111a,111b,111c,〜,111n…コプロセッサ、121,221…記憶装置、131,231…オペランド・ネットワーク、141,241…処理結果ネットワーク、201…シングルプロセッサ、211a,211b,211c,〜,211n…論理装置、212…論理処理装置、213…結果選択制御装置、213a,213b…符号化回路、213c…検出・例外処理制御部、214…選択装置、300…乗算装置、302…乗算器、304…結果選択制御装置、304a,304b…符号化回路、304c…検出回路、304d…例外処理制御装置、305…選択装置。
Claims (5)
- 同一の演算機能を有し、入力のオペランドに対して、それぞれ演算命令にしたがって所定の演算処理を実行するとともに、前記演算処理の結果が誤った場合に例外フラグを出力する複数の演算器と、
前記オペランドを記憶する記憶装置と、
前記記憶装置と前記複数の演算器とを接続し、前記複数の演算器に前記オペランドを供給する第一のネットワークと、
前記複数の演算器での演算処理の結果を前記記憶装置に書き戻すべく、前記複数の演算器と前記記憶装置とを接続する第二のネットワークと、
前記複数の演算器から出力される前記例外フラグを入力とし、前記例外フラグの発生の頻度が高い演算器を検出する不良検出部と、
前記不良検出部によって検出された、前記例外フラグの発生の頻度が高い演算器をシステムから切り離すべく、前記第一のネットワークおよび前記第二のネットワークを制御するとともに、その演算器に割り当てられた演算処理を別の演算器に再実行させる論理装置制御部と
を具備したことを特徴とする演算処理装置。 - 前記演算処理装置はマルチプロセッサであり、前記不良検出部および前記論理装置制御部を構成するメインプロセッサと、前記複数の演算器を構成する複数のコプロセッサとを含むことを特徴とする請求項1に記載の演算処理装置。
- 前記演算処理装置はシングルプロセッサであり、前記複数の演算器を構成する複数の等価な論理装置を含むことを特徴とする請求項1に記載の演算処理装置。
- 同一の演算機能を有し、入力のオペランドに対して、それぞれ演算命令にしたがって所定の演算処理を実行するとともに、前記演算処理の結果が誤った場合に例外フラグを出力する複数の演算器と、
前記オペランドを記憶する記憶装置と、
前記記憶装置と前記複数の演算器とを接続し、前記複数の演算器に前記オペランドを供給する第一のネットワークと、
前記複数の演算器での演算処理の結果を前記記憶装置に書き戻すべく、前記複数の演算器と前記記憶装置とを接続する第二のネットワークと、
前記複数の演算器から出力される前記例外フラグを入力とし、前記例外フラグの発生の頻度が高い演算器を検出する不良検出部と、
前記不良検出部によって検出された、前記例外フラグの発生の頻度が高い演算器をシステムから切り離すべく、前記第一のネットワークおよび前記第二のネットワークを制御するとともに、その演算器に割り当てられた演算処理を別の演算器に再実行させる論理装置制御部と
を具備し、
前記複数の演算器は、1つあるいは複数の入力オペランドに対してそれぞれ所望の論理演算を行う論理装置であって、
前記論理装置は、
前記1つあるいは複数の入力オペランドにより、結果が一意に決定する第一の論理処理を実行する第一の論理処理装置と、
前記1つあるいは複数の入力オペランドにより、結果が一意に決定する第二の論理処理を実行する第二の論理処理装置と、
前記第一の論理処理装置の処理結果を入力とし、結果が一意に決定する第三の論理処理を実行する第三の論理処理装置と、
前記第二の論理処理装置の処理結果と前記第三の論理処理装置の処理結果とを比較して、前記第一の論理処理装置の処理結果が正しいか否かを判定し、正しくない場合に前記例外フラグを出力する第四の論理処理装置と
を含むことを特徴とする演算処理装置。 - 前記第二の論理処理装置は、前記1つあるいは複数の入力オペランドを符号化するためのモジュラー演算を実行するものであり、
前記第三の論理処理装置は、前記第一の論理処理装置の処理結果を符号化するためのモジュラー演算を実行するものであり、
前記第二の論理処理装置の処理結果および前記第三の論理処理装置の処理結果は互いに相関関係を有することを特徴とする請求項4に記載の演算処理装置。
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