JP2006227773A - データ処理装置および印刷装置 - Google Patents

Abstract

【課題】印刷する際に電子文書を変更することなく、利用者にとって簡便に所望のキーワードが強調された印刷文書を得られるデータ処理装置を提供する。
【解決手段】本データ処理装置１０に含まれる主制御部２３のプリンタドライバ１５は、強調表示すべきキーワードを設定するためのキーワード設定部１５２と、既に作成された電子文書データを受け取る文書データ取得部１５１と、設定されたキーワードを取得された文書データの各ページ内において検索するキーワード検索部１５３と、検索されたキーワードに強調を付加する強調付加部１５４と、強調されたキーワードを含む印刷データを生成し出力する印刷データ生成部１５５とを含む。このプリンタドライバ１５は、印刷時に起動され電子文書を変更することなくキーワードに対して強調を付した印刷文書を出力するので、利用者は簡便に所望のキーワードが強調された印刷文書を得ることができる。
【選択図】図１

Description

本発明は、印刷のためのデータ処理装置および印刷装置に関し、更に詳しくは、印刷すべきデータに含まれる文字に関連した処理を行う印刷のためのデータ処理装置および印刷装置に関する。

近年、各種文書の作成作業は、データ処理装置として機能するコンピュータ上のアプリケーションソフトウェア（例えばワードプロセッサ・ソフトウェアなど）により電子的に行われることが多い。具体的には、キーボードやマウスから入力された文字や図形を、ＣＲＴ（Cathode-Ray Tube）表示装置やＬＣＤ（Liquid Crystal Display）などに表示させることにより、電子的な文書作成が行われる（以下、このように作成された文書を「電子文書」という）。利用者はこの電子文書に対してアプリケーションソフトウェアの検索機能を使用することにより、当該電子文書に含まれる所望のキーワードを瞬時に探し出すことができ、さらに必要に応じて当該キーワードの表示属性、例えば文字の書体や太さ、色などを変更することにより当該キーワードを見やすく（発見しやすく）強調することができる。なお、ここでの強調とは、文書中に含まれる多くの文字から所望のキーワードを発見しやすくするためのあらゆる工夫を含むものとする。

この電子文書は、上記表示装置の解像度が低く読みにくいことやコンピュータのない場所での閲覧が必要である等の理由から、当該電子文書を紙に印刷した後、印刷された紙の文書（以下「印刷文書」という）として利用者に所持され、また他人に配布されることが多い。利用者は、この印刷文書に含まれる所望のキーワードを発見しやすいように強調したい場合、アプリケーションソフトウェアによって当該印刷文書に対応する電子文書に含まれる当該所望のキーワードの文字属性を変更した後に一旦保存し、当該変更され保存された電子文書を印刷することにより所望の印刷文書を得る。

また従来より、電子文書を複数部印刷する場合に得られる印刷文書各部の最終ページに付箋（粘着性の貼付面を有する紙片）を貼り付ける印刷装置（例えば特許文献１および特許文献２を参照）がある。さらに従来より、印刷文書の各ページのうち特定のキーワードが含まれているページのみを抽出して印刷する印刷装置（例えば特許文献３を参照）がある。
特開２００１−３１５４０６号公報 特開平１１−２５４７９１号公報 特開２００２−１４９３５８号公報

ここで、例えば同一内容の電子文書を多人数に印刷文書として配布し各自閲覧する会議などにおいて、当該文書の内容が同一であっても、強調したい上記キーワードは会議の参加者毎に異なることがある。このような場合に印刷文書において各参加者が所望するキーワードを発見しやすいように強調しようとすれば、まず電子文書を編集するアプリケーションソフトウェアを起動し、当該ソフトウェアを使用することにより各参加者が電子文書に含まれる当該所望のキーワードの属性を変更した後に一旦保存し、または保存しないで当該変更された電子文書を印刷するという作業が各参加者毎に必要となる。

また、上記アプリケーションソフトウェアが文字着色などの所望の強調態様に対応していない場合、典型的には簡易なテキストエディタである場合、印刷文書に含まれるキーワードに所望の強調を付すことができない。

さらに当該電子文書の複製や改変が禁止されている場合（例えば他人と共用する電子文書等の場合）、上記のように強調が付されることにより変更された電子文書を保存することができない。そのため、後日同様に所望のキーワードが強調された印刷文書を得るためには上記作業を同様に繰り返さなければならず、また編集途中での中断や装置の異常動作（ハングアップ等）などが生じた場合には再度作業をやり直さなければならないので、非常に煩わしい。

さらにまた、付箋を貼り付ける上記従来の印刷装置では、キーワードに関連して付箋が貼り付けられるわけではないので、当該キーワードを発見しやすいように強調することができない。また、キーワードが含まれているページのみを抽出して印刷する上記従来の印刷装置では、所望のキーワードが含まれるページを発見しやすいように強調できる反面、キーワードが含まれないページは印刷されないので、そもそも使用に適しない場合がある。

そこで本発明では、電子文書を印刷する際に当該電子文書を変更することなく、利用者にとって簡便に所望のキーワードが（発見しやすいように）強調された印刷文書を得ることができるデータ処理装置および印刷装置を提供することを目的とする。

第１の発明は、作成された電子文書を印刷する場合、前記電子文書に含まれる所定のキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成するデータ処理装置であって、
利用者からの印刷指示を受け付ける入力部と、
前記入力部により前記印刷指示が受け付けられた後に、前記電子文書から前記キーワードを検索する検索部と、
前記検索部により検索されたキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成する生成部と
を備えることを特徴とする。

第２の発明は、第１の発明において、
前記入力部は、前記利用者から前記キーワードの入力を受け付け、
前記検索部は、前記入力部により受け付けられた前記キーワードを検索することを特徴とする。

第３の発明は、第２の発明において、
前記入力部は、前記利用者から前記印刷文書に付されるべき強調態様の指示を受け付け、
前記生成部は、前記入力部により受け付けられた前記強調態様で強調を付した印刷文書を出力するための印刷データを生成することを特徴とする。

第４の発明は、第３の発明において、
前記入力部は、文字の書体、文字に対する網掛け、文字色、および文字の太さを変更することによる強調態様のうち、前記利用者により選ばれた１つ以上を受け付けることを特徴とする。

第５の発明は、第１の発明において、
前記生成部は、前記検索部により検索されたキーワードを含む前記印刷文書のページに付箋が付されることによって前記キーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成することを特徴とする。

第６の発明は、請求項５に記載のデータ処理装置において生成された前記印刷データに基づき、前記キーワードを含む前記印刷文書のページに付箋を付すことを特徴とする、印刷装置である。

第７の発明は、外部のデータ処理装置により作成された電子文書を印刷する場合、前記データ処理装置から前記電子文書に相当する印刷データを受け取り、前記印刷データに基づき、前記電子文書に含まれる所定のキーワードが強調された印刷文書を出力する印刷装置であって、
前記印刷データから前記キーワードを検索する検索部と、
前記検索部により検索されたキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成する生成部と
前記生成部により生成された印刷データに基づき前記印刷文書を出力する出力部と
を備えることを特徴とする。

第８の発明は、第７の発明において、
前記印刷文書の所定ページに付箋を付す付箋付加部をさらに備え、
前記生成部は、前記検索部により検索されたキーワードを含む前記印刷文書のページに付箋が付されることによって前記キーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成し、
前記付箋付加部は、前記生成部により生成された印刷データに基づき、前記キーワードを含む前記印刷文書のページに付箋を付すことを特徴とする。

第９の発明は、作成された電子文書を印刷する場合、前記電子文書に含まれる所定のキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成するデータ処理方法であって、
利用者からの印刷指示を受け付ける入力ステップと、
前記入力ステップにおいて前記印刷指示が受け付けられた後に、前記電子文書から前記キーワードを検索する検索ステップと、
前記検索ステップにおいて検索されたキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成する生成ステップと
を含むことを特徴とする。

第１０の発明は、作成された電子文書を印刷する場合、前記電子文書に含まれる所定のキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成するデータ処理装置に、
利用者からの印刷指示を受け付ける入力ステップと、
前記入力ステップにおいて前記印刷指示が受け付けられた後に、前記電子文書から前記キーワードを検索する検索ステップと、
前記検索ステップにおいて検索されたキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成する生成ステップと
を実行させる、データ処理プログラムである。

第１１の発明は、外部のデータ処理装置により作成された電子文書を印刷する場合、前記データ処理装置から前記電子文書に相当する印刷データを受け取り、前記印刷データに基づき、前記電子文書に含まれる所定のキーワードが強調された印刷文書を出力する印刷方法であって、
前記印刷データから前記キーワードを検索する検索ステップと、
前記検索ステップにおいて検索されたキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成する生成ステップと
前記生成ステップにおいて生成された印刷データに基づき前記印刷文書を出力する出力ステップと
を備えることを特徴とする。

第１２の発明は、外部のデータ処理装置により作成された電子文書を印刷する場合、前記データ処理装置から前記電子文書に相当する印刷データを受け取り、前記印刷データに基づき、前記電子文書に含まれる所定のキーワードが強調された印刷文書を出力する印刷装置に、
前記印刷データから前記キーワードを検索する検索ステップと、
前記検索ステップにおいて検索されたキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成する生成ステップと
前記生成ステップにおいて生成された印刷データに基づき前記印刷文書を出力する出力ステップと
を実行させる、印刷プログラムである。

第１の発明によれば、本データ処理装置は、入力部において印刷指示が受け付けられた後に、電子文書からキーワードを検索し、検索されたキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成するので、利用者は、電子文書を印刷する際に当該電子文書を変更することなく、簡便に所望のキーワードが発見しやすいように強調された（例えばキーワードを構成する文字の太さやフォントが変更されたまたは付箋が貼付された）印刷文書を得ることができる。

第２の発明によれば、入力部において利用者からのキーワードの入力を受け付けるので、利用者は、簡便に自ら設定した所望のキーワードを含むページが発見しやすいように強調された印刷文書を得ることができる。

第３の発明によれば、入力部において利用者から印刷文書に付されるべき強調態様の指示を受け付けるので、利用者は、簡便に所望のキーワードを含むページが発見しやすいように自ら設定した所望の強調態様で強調された印刷文書を得ることができる。

第４の発明によれば、入力部において文字の書体、文字に対する網掛け、文字色、および文字の太さを変更することによる強調態様のうち１つ以上を受け付けるので、利用者は、自ら設定した典型的な上記４つの強調態様のいずれか１つ以上で強調された印刷文書を得ることができる。

第５の発明によれば、生成部により、キーワードを含む印刷文書のページに付箋が付されることによってキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データが生成されるので、利用者は、簡便に所望のキーワードを含むページが発見しやすいように強調された印刷文書を得ることができる。

第６の発明によれば、データ処理装置において生成された印刷データに基づき、本印刷装置によりキーワードを含む印刷文書のページに付箋を付すので、利用者は、簡便に所望のキーワードを含むページが発見しやすいように強調された印刷文書を本印刷装置から得ることができる。

第７の発明によれば、本印刷装置は、第１の発明に係るデータ処理装置と同様に、印刷データが受け取られた後に、当該印刷データからキーワードを検索し、検索されたキーワードが強調された印刷文書を出力するので、利用者は、電子文書を印刷する際にわざわざアプリケーションプログラムを起動して当該電子文書を変更することなく、印刷装置側で印刷データに対して上記処理が行われることにより、簡便に所望のキーワードが発見しやすいように強調された（例えばキーワードを構成する文字の太さやフォントが変更されたまたは付箋が貼付された）印刷文書を得ることができる。

第８の発明によれば、本印刷装置は、付箋付加部においてキーワードを含む印刷文書のページに付箋を付すので、第５の発明に係るデータ処理装置と同様に、利用者は、簡便に所望のキーワードを含むページが発見しやすいように強調された印刷文書を得ることができる。

第９の発明によれば、第１の発明と同様の効果を奏するデータ処理方法を提供することができる。

第１０の発明によれば、第１の発明と同様の効果を奏するプログラムを提供することができる。

第１１の発明によれば、第７の発明と同様の効果を奏するデータ処理方法を提供することができる。

第１２の発明によれば、第７の発明と同様の効果を奏するプログラムを提供することができる。

以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照して説明する。
＜１． 装置全体の構成＞
図１は、本発明の一実施形態に係るデータ処理装置およびプリンタ（印刷装置）の機能的な構成を示すブロック図である。データ処理装置１０は、ＣＲＴディスプレイまたはＬＣＤ等からなる表示装置とキーボードおよびマウスやタッチペンなどのポインティングデバイス等からなる入力装置とを含む操作表示部１１と、ハードディスクなどの磁気記憶媒体を含む記憶部１２と、ＣＰＵ（Central Processing Unit ）および主メモリ（半導体メモリ）などにより構成される主制御部１３と、データ処理装置１０の外部に設けられるプリンタ２０などの周辺機器や他のデータ処理装置１０１，１０２などと相互に通信可能に接続するための通信制御部１４とを備える。なお、他のデータ処理装置１０１，１０２は、本データ処理装置１０と同様の構成を有し同様の動作を行うので、詳しい説明を省略する。

このデータ処理装置１０に備えられる主制御部１３は、一般的なパーソナルコンピュータにオペレーティングシステム（不図示）と、プリンタ２０による印刷を制御するためのプリンタドライバ１５と、電子文書を作成するワードプロセッサ・ソフトウェアや表計算ソフトウェアなどのアプリケーションプログラム１６とにより構成されている。

このデータ処理装置１０の外部には、電子文書を紙に印刷出力するプリンタ２０と、他のデータ処理装置１０１，１０２とが設けられており、このデータ処理装置１０、プリンタ２０および他のデータ処理装置１０１，１０２は、所定のケーブルやハブなどからなるＬＡＮ（Local Area Network）３０により相互に通信可能に接続される。なお、このＬＡＮ３０に代えて、ＷＡＮ（Wide Area Network）やインターネットなど周知の相互通信網またはＵＳＢ（Universal Serial Bus）接続や各種パラレルインタフェースなどの通信接続手段が使用されてもよい。

データ処理装置１０に備えられる主制御部１３のプリンタドライバ１５は、利用者の指示に基づいて、強調表示すべきキーワードを設定するためのキーワード設定部１５２と、アプリケーションプログラム１６に含まれる電子文書の作成を行う文書データ作成部１６１から所定の文書データを受け取る文書データ取得部１５１と、キーワード設定部１５２により設定されたキーワードを文書データ取得部１５１により取得された文書データの各ページ内において検索するキーワード検索部１５３と、このキーワード検索部１５３により検索されたキーワードに強調を付加する強調付加部１５４と、この強調付加部１５４により強調されたキーワードを含む印刷データを生成し出力する印刷データ生成部１５５とを含む。

なお、主制御部１３のこれらの構成要素の機能は、典型的には半導体メモリからなる主メモリに展開されたプリンタドライバ１５およびアプリケーションプログラム１６などをＣＰＵが実行することにより実現される。ここで、上記プログラムは、例えば、そのプログラムを記録した記録媒体であるＣＤ−ＲＯＭによって提供される。すなわち、上記プログラムの記録媒体としてのＣＤ−ＲＯＭがデータ処理装置１０内に補助記憶装置として内蔵された図示されないＣＤ−ＲＯＭ駆動装置に装着され、そのＣＤ−ＲＯＭから上記プログラムが読み出されて記憶部１２であるハードディスク装置にインストールされる。また、上記プログラムは、ＣＤ−ＲＯＭ以外の記録媒体や通信回線を介して提供されてもよい。そして、本データ処理装置１０の起動のための所定操作がなされると、ハードディスク装置にインストールされた所定プログラムは、上記主メモリに転送されてそこに展開され（一時的に格納され）、主制御部１３内のＣＰＵによって実行される。これにより、主制御部１３の各部の制御処理が実現される。

このデータ処理装置１０は、具体的にはオペレーティングシステムとして例えばウィンドウズ（登録商標）が使用される場合、当該オペレーティングシステムにより提供されるサブシステムの１つである図示されないＧＤＩ(Graphic Device Interface)の機能を介して印刷処理を行う。すなわち、アプリケーションプログラム１６が印刷を指示するためにＧＤＩへのＡＰＩ(Application Programming Interface)コールを行うと、ＧＤＩはプリンタドライバ１５を動的にリンクし、プリンタドライバ１５はＧＤＩから与えられるデータを受け取ることにより、プリンタ２０が解釈可能な印刷データを生成し出力する。なお、この印刷データは、スプーラを介してプリンタ２０に与えられる。このような構成により、アプリケーションプログラム１６の種類に関わりなく、プリンタドライバ１５は印刷のための動作を行うことができる。

また、プリンタ２０は、ＬＣＤ等からなる表示装置とタッチパネルやボタンスイッチ等からなる入力装置とを含む操作表示部２１と、ハードディスクなどの磁気記憶媒体を含む記憶部２２と、ＣＰＵおよび半導体メモリなどにより構成される主制御部２３と、データ処理装置１０や他のデータ処理装置１０１，１０２などと相互に通信可能に接続するための通信制御部２４と、用紙に画像を形成するための画像形成機構２５と、用紙に付箋を貼付するための付箋貼付機構２６とを備える。

なお、画像形成機構２５は、画像形成のための各種方式（例えば電子写真方式やインクジェット方式など）に応じてそれぞれ周知の構成であるため、詳しい説明は省略する。また、付箋貼付機構２６は、印刷文書各部の最終ページに付箋を貼り付ける従来の印刷装置において周知の構成であるため（例えば特許文献１および特許文献２を参照）、詳しい説明は省略する。また、このプリンタ２０に代えて、上記各機能を有するプリンタサーバおよびこれのみに接続されるプリンタが備えられてもよい。

このプリンタ２０に備えられる主制御部２３は、データ処理装置１０から与えられる印刷データを解釈する印刷データ解釈部２３１と、所望の印刷文書が得られるよう印刷データ解釈部２３１により解釈された結果に基づき画像形成機構２５を制御する画像形成制御部２３２と、印刷文書の所望のページに付箋が貼付されるよう印刷データ解釈部２３１の解釈結果に基づき付箋貼付機構２６を制御する付箋貼付制御部２３３とを含む。なお、主制御部２３のこれらの構成要素の機能は、主制御部１３と同様、半導体メモリに格納された（具体的には書き込み専用メモリから読み出されて主メモリに展開された）所定プログラムをＣＰＵが実行することにより実現され、またこのプログラムは、ＣＤ−ＲＯＭやそれ以外の記録媒体または通信回線を介して提供されてもよい。

＜２． データ処理装置の動作＞
＜２．１ アプリケーションプログラムの動作＞
次に、データ処理装置１０の動作について説明する。図２は、アプリケーションプログラム１６の処理の流れを示すフローチャートである。

この図２に示すステップＳ１０において、データ処理装置１０のアプリケーションプログラム１６に含まれる文書データ作成部１６１は、操作表示部１１に対してなされる利用者の入力操作により入力された文字情報や編集のための各種情報を受け取り、受け取った情報に基づいて電子文書を作成する。この編集過程の電子文書は、操作表示部１１に表示される。その後完成した電子文書は、文書データ作成部１６１により記憶部１２に保存される。この電子文書は、所定形式の文書ファイルとして保存されており、この文書ファイルは文書の文字情報を含むテキストデータと、これらの文字の大きさや配置位置等の情報を含む表示フォーマットデータとを含んでいる。なお、電子文書が既に作成されている場合、本ステップＳ１０の処理において、当該電子文書は文書データ作成部１６１により記憶部１２から読み出される。

ステップＳ２０において、文書データ作成部１６１は、操作表示部１１に対してなされる利用者の入力操作により入力された印刷を開始するための印刷指示や本アプリケーションプログラムを終了するための終了指示などの各種指示を受け取る。なお、説明の便宜のため、ここでは上記印刷指示または上記終了指示のいずれかのみを受け取るものとする。

ステップＳ３０において、文書データ作成部１６１は、受け取った指示が印刷指示であるか否かを判定する。判定の結果、印刷指示である場合（ステップＳ３０においてＹｅｓの場合）にはステップＳ４０における印刷処理へ進み、印刷指示でない場合（ステップＳ３０においてＮｏの場合）には、ステップＳ５０の処理へ進む。

ステップＳ４０（印刷処理）において、文書データ作成部１６１は、上記印刷指示に応じてプリンタドライバ１５における後述する処理を開始させるとともに、印刷指示の対象となる電子文書に含まれるテキストデータおよび表示フォーマットデータに相当するデータを文書データとして、受け取りの準備が完了したプリンタドライバ１５に含まれる文書データ取得部１５１に順次与える。その後、電子文書の最後まで文書データが文書データ取得部１５１に与えられると、ステップＳ２０の処理へ戻り、印刷指示または終了指示を受け取る。

ステップＳ５０において、文書データ作成部１６１は、受け取った指示が当該アプリケーションプログラムを終了する指示であるか否かを判定する。判定の結果、終了指示である場合（ステップＳ５０においてＹｅｓの場合）には、本データ処理装置１０は一旦アプリケーションプログラム１６の処理を終了し、利用者が電子文書のアプリケーションプログラムを起動することにより電子文書の作成作業等を開始するときに、再び上記ステップＳ１０の処理が開始される。また、受け取った指示が終了指示でない場合（ステップＳ５０においてＮｏの場合）には、ステップＳ２０の処理へ戻り、終了指示があるまでこれらの処理が繰り返される（Ｓ５０→Ｓ２０→Ｓ３０→Ｓ５０）。

＜２．２ プリンタドライバの全体的な動作＞
次に、データ処理装置１０におけるプリンタドライバ１５の全体的な動作について説明する。図３は、このプリンタドライバ１５における全体的な処理の流れを示すフローチャートである。なお、プリンタドライバ１５における以下の処理が、図２に示すステップＳ４０（印刷処理）における文書データ作成部１６１により開始されることについては前述したとおりである。

この図３に示すステップＳ１０１において、キーワード設定部１５２は、操作表示部１１に対してなされる利用者の入力操作により入力されるキーワードを示す文字情報や強調属性情報などを受け取るキーワード取得処理を開始する。なお、この強調属性とはキーワードを強調するための属性であるが、詳しくは後述する。以下、図４を参照して、このキーワード取得処理について詳しく説明する。

図４は、キーワード取得処理（Ｓ１０１）において、操作表示部１１に表示される画面例を示す図である。より詳しくは、図４（ａ）は、利用者の入力操作により設定されるキーワードを受け付ける画面例であり、図４（ｂ）は、図４（ａ）に示す強調属性ボタンが押下された場合に、利用者の入力操作により設定される強調属性を受け付ける画面例である。

図４（ａ）に示すキーワード設定画面５１は、利用者による（キーボードなどの）入力操作により設定されるキーワードを受け付ける文字入力部５１１ａ〜５１１ｃと、それぞれの文字入力部５１１ａ〜５１１ｃに対応する強調属性を設定するための図４（ｂ）に示す画面を表示させる強調属性ボタン５１２ａ〜５１２ｃと、印刷処理を開始させる印刷開始ボタン５１３とを含む。この図では、文字入力部５１１ａに「製品Ｂ」という文字が入力されている。

図４（ｂ）に示す強調属性設定画面５２は、図４（ａ）に示す強調属性ボタン５１２ａ〜５１２ｃのいずれかが（マウスカーソルなどで）押下されたときに表示される画面であり、利用者による（マウスなどの）選択入力操作によりキーワードを強調するために使用されるべき色を受け付ける色設定部５２１と、キーワードを含む所定の枠内に設定されるべき網掛けのパターンを図示されないプルダウンメニューの選択入力操作により受け付けるパターン設定部５２２と、キーワードを強調するために付されるべき下線の線種を図示されないプルダウンメニューの選択入力操作により受け付ける下線設定部５２３とを含む。なお、ここではキーワードを強調するために、利用者により下線設定部５２３において線種が通常の線である下線（以下「通常の下線」という）が選択されているものとする。

以上のように、キーワードとして「製品Ｂ」が設定され、その強調属性として通常の下線が設定された後、利用者（のマウス操作）により印刷開始ボタン５１３が押下されると、キーワード設定部１５２による本ステップＳ１０１の処理は終了し、ステップＳ１０２の処理へ進む。

続いて、文書データ取得部１５１は、アプリケーションプログラム１６における文書データ作成部１６１から与えられた文書データを順次、具体的には１バイトずつ順次受け取る（ステップＳ１０２）。

次に、文書データ取得部１５１は、ステップＳ１０２において受け取られた１バイトのデータが文書の終了を示すデータであるか否かを判定する（ステップＳ１０３）。判定の結果、文書の終了を示すデータである場合（ステップＳ１０３においてＹｅｓの場合）には本データ処理装置１０は一旦処理を終了し、利用者が電子文書のアプリケーションプログラムを起動して印刷指示を行うことにより印刷処理が開始されると（Ｓ１０→Ｓ２０→Ｓ３０→Ｓ４０）、再びプリンタドライバ１５における印刷処理（Ｓ１０１〜Ｓ１０８）が開始される。また、上記ステップＳ１０３における判定の結果、文書の終了を示すデータでない場合（ステップＳ１０３においてＮｏの場合）には、ステップＳ１０４の処理へ進む。

ステップＳ１０４において、文書データ取得部１５１は、ステップＳ１０２において受け取られた１バイトのデータが改ページを示すデータであるか否かを判定する。判定の結果、改ページを示すデータである場合（ステップＳ１０４においてＹｅｓの場合）には、ステップＳ１０６の処理へ進み、改ページを示すデータでない場合（ステップＳ１０４においてＮｏの場合）には、ステップＳ１０５の処理へ進む。

ステップＳ１０５において、文書データ取得部１５１は、受け取られた１バイトのデータを所定のテンポラリファイルの終端に順に結合させて保存することにより、文書データの一部（ここでは後述するように１ページ分の文書データ）を当該テンポラリファイルの形で作成し保存する。その後、処理はステップＳ１０２に戻り、受け取られた１バイトのデータが文書の終了を示すデータである場合（ステップＳ１０３においてＹｅｓの場合）、または改ページを示すデータである場合（ステップＳ１０４においてＹｅｓの場合）と判定されるまで、これらの処理が繰り返される（Ｓ１０５→Ｓ１０２→Ｓ１０３→Ｓ１０４→Ｓ１０５）。

ステップＳ１０６（キーワード処理）において、キーワード検索部１５３、強調付加部１５４、および印刷データ生成部１５５は、ステップＳ１０１において設定されたキーワードおよび強調属性の情報と、ステップＳ１０５において作成され保存された文書データの一部であるテンポラリファイルとに基づき、後述するキーワード処理を行うことにより、プリンタ２０による印刷のための印刷データを作成する。

次に、印刷データ生成部１５５は、ステップＳ１０６において生成された印刷データを通信制御部４によりＬＡＮ３０を介してプリンタ２０へ送る（ステップＳ１０７）。続いて、印刷データ生成部１５５は、不要となったテンポラリファイルを削除する（ステップＳ１０８）。その後、処理はステップＳ１０２へ戻り、続いて受け取られた１バイトのデータが文書の終了を示すデータであると判定されるまで、これらの処理が繰り返される（Ｓ１０８→Ｓ１０２→Ｓ１０３→Ｓ１０４→Ｓ１０６→Ｓ１０７→Ｓ１０８）。

＜２．３ プリンタドライバにおけるキーワード処理動作＞
次に、プリンタドライバ１５におけるキーワード処理に関する動作について詳しく説明する。図５は、キーワード処理（ステップＳ１０６）の詳細な流れを示すフローチャートである。

図５に示すステップＳ２０１において、キーワード検索部１５３は、ステップＳ１０１において設定されたキーワードの情報をキーワード設定部１５２から受け取り、ステップＳ１０５において作成され保存された文書データの一部であるテンポラリファイル内に含まれる当該キーワードを全て検索する。キーワード検索部１５３は、この検索の結果、テンポラリファイル内においてキーワードが存在する位置の情報を得る。得られたキーワードの位置情報は、強調付加部１５４に与えられる。

次に、キーワード検索部１５３は、前述したようにテンポラリファイル内を検索した結果、キーワードが含まれているか否かを判定する（ステップＳ２０２）。判定の結果、キーワードが含まれている場合（ステップＳ２０２においてＹｅｓの場合）には、ステップＳ２０３の処理へ進み、キーワードが含まれていない場合（ステップＳ２０２においてＮｏの場合）には、ステップＳ２０５の処理へ進む。

ステップＳ２０３において、強調付加部１５４は、ステップＳ１０１において設定されたキーワードの強調属性情報をキーワード設定部１５２から受け取るとともに、ステップＳ２０１において得られたキーワードの位置情報をキーワード検索部１５３から受け取り、テンポラリファイルに含まれる全ての上記キーワードに対して上記強調属性を付加する。典型的には、強調付加部１５４は、テンポラリファイルに含まれている、電子文書における文字の大きさや配置位置等の情報である表示フォーマットデータに相当するデータに対し、各キーワードに対して上記強調属性を付加するデータを追加し保存する。

ステップＳ２０４において、強調付加部１５４は、出力すべき印刷データに含まれるべきヘッダ部分に、プリンタ２０による付箋の貼り付けを指示するための付箋貼付情報を印刷データの生成後に追加するよう、印刷データ生成部１５５に対して指示する。

ステップＳ２０５において、印刷データ生成部１５５は、文書データの１ページ分に相当するテンポラリファイルを読み出し、読み出されたデータをプリンタ２０により解釈可能な形式に変換することにより、所定のヘッダを付した印刷データを生成する。なお、このヘッダはプリンタ２０の機種等に合わせて適宜設定される。また、このヘッダにはステップＳ２０４において強調付加部１５４により指示された付箋貼付情報が含まれている場合があることについては前述した。以上のようにキーワード処理（Ｓ１０６）が終了すると、図３に示す処理へ戻る。

＜３． プリンタの動作＞
次に、プリンタ２０の動作について説明する。図６は、このプリンタ２０における主制御部２３の処理の流れを示すフローチャートである。

図６に示すステップＳ３０１において、印刷データ解釈部２３１は、通信制御部２４を介してデータ処理装置１０から前述の文書データの１ページ分に相当する印刷データを受け取り、受け取った印刷データを記憶部２２に保存するとともに、保存された印刷データを画像形成制御部２３２における画像形成のために必要な内部データに順次変換する。この変換の結果、得られた内部データは画像形成制御部２３２に与えられる。また受け取られた印刷データのヘッダ内に付箋貼付情報が含まれている場合、印刷データ解釈部２３１は、付箋貼付制御部２３３に付箋貼付情報が示すページに付箋を貼り付ける動作を行うように指示を与える。

次に、画像形成制御部２３２は、印刷データ解釈部２３１から受け取った印刷データに相当する内部データに基づき、電子文書の内容を紙面上に形成した印刷文書を出力するよう、画像形成機構２５を制御する（ステップＳ３０２）。このようにして形成される印刷文書は、電子文書に対して所望の強調属性（ここでは通常の下線）が付加されている。図７は、強調属性が付加される前の電子文書をそのまま印刷した場合の印刷文書の例を簡略に示す図であり、図８は、強調属性が付加された印刷文書の例を簡略に示す図である。これらの図を参照すれば、プリンタドライバ１５の動作によって所望のキーワードに強調属性が付加されることにより、電子文書を印刷する際にわざわざアプリケーションプログラムを起動して当該電子文書を変更することなく、利用者にとって簡便に所望のキーワードが発見しやすいように強調された印刷文書を得られることがわかる。

続いて、付箋貼付制御部２３３は、印刷データ解釈部２３１から付箋貼り付け動作を行うように指示を受けたか否かを判定する（ステップＳ３０３）。判定の結果、指示を受けた場合（ステップＳ３０３においてＹｅｓの場合）には、ステップＳ３０４の処理へ進み、指示を受けていない場合（ステップＳ３０３においてＮｏの場合）には、ステップＳ３０５の処理へ進む。

ステップＳ３０４において、付箋貼付制御部２３３は、画像形成機構２５により印刷文書が出力された後、当該印刷文書における各ページを印刷した後の後処理として付箋貼り付けを行うよう、付箋貼付機構２６を制御する。このようにして印刷文書のうちキーワードを含むページの所定位置には付箋が貼り付けられる。図９は、付箋が貼り付けられた印刷文書の例を簡略に示す図であり、図１０は、印刷文書の外観を簡略に示す斜視図である。図９に示されるように、キーワードが含まれないページ、図では６ページ目には付箋が貼り付けられておらず、キーワードが含まれているページ、図では５ページ目に付箋６１ａが貼り付けられ７ページ目には付箋６１ｂが貼り付けられているので、強調属性が付加されたキーワードを探すことなくキーワードが含まれたページを探すことができる。よって、利用者にとって簡便に所望のキーワード（を含むページ）が発見しやすいように強調された印刷文書を得られることがわかる。

ステップＳ３０５において、印刷データ解釈部２３１は、受け取った印刷データ中に文書データの終了を示すデータが含まれていることにより処理を終了するか否かを判定する。判定の結果、処理を終了する場合（ステップＳ３０５においてＹｅｓの場合）には、本プリンタ２０は一旦処理を終了し、利用者が電子文書のアプリケーションプログラムを起動して印刷指示を行うことにより再びプリンタドライバ１５における印刷処理（Ｓ１０７）が開始されると、ステップＳ３０１の処理が開始される。また、上記判定の結果、処理を終了しない場合（ステップＳ３０５においてＮｏの場合）には、ステップＳ３０１の処理へ戻り、処理を終了するまでこれらの処理が繰り返される（Ｓ３０５→Ｓ３０１→…→Ｓ３０５）。

＜４． 変形例＞
上記一実施形態におけるプリンタドライバ１５は、強調属性として、図４に示す文字色、網掛けパターン、および各種下線を設定可能に構成されているが、これらの強調属性の他に、文字の太さや書体、キーワードの前後に挿入される所定の記号（例えば「＜」や「＞」の記号）など、およそキーワードを強調するための属性を強調属性として設定可能に構成されていればよい。また、プリンタドライバ１５は、キーワードが含まれているページを強調するため印刷文書の該当ページに付箋を貼り付けるようプリンタ２０を制御するが、このように付箋を貼り付けるほか、例えば穴をあけるなど、文書中に含まれる多くの文字から所望のキーワードを発見しやすくするためのどのような強調を付す構成であってもよい。以上のように本明細書において、キーワードを強調する、とは、キーワードに関連する属性を変更することや、キーワードを含む印刷文書のページ（またはその行）に付箋を付すことのほか、印刷文書中に含まれる多くの文字から所望のキーワードを発見しやすくするためのあらゆる工夫を設けることを含む。

上記一実施形態におけるプリンタドライバ１５は、印刷文書の或るページに付箋を貼り付けるための付箋貼付情報をプリンタ２０に与え、プリンタ２０はこの付箋貼付情報に基づいて所定のページに付箋を貼り付けるが、プリンタドライバ１５は、さらに付箋を貼り付けるべき上記ページの行数の情報（または縦方向の距離情報）を合わせて付箋貼付情報をプリンタ２０に与え、プリンタ２０はこの付箋貼付情報に基づいて所定のページの所定行に付箋を貼り付ける構成であってもよい。例えば、プリンタドライバ１５がプリンタ２０に対して、「５ページの２行目」、「５ページの６行目」、「７ページの７行目」という付箋を貼り付けるべき位置に関する情報を含む付箋貼付情報を与えると、プリンタ２０は３つの付箋をそれぞれ対応するページの行に貼付する。図１１は、この変形例のように付箋を貼り付けられた印刷文書を簡略に示す図である。この図１１に示すように、付箋が貼り付けられた行に着目すれば、利用者はキーワードを非常に容易に発見することができる。

上記一実施形態におけるプリンタドライバ１５のキーワード処理（Ｓ１０６）は１ページ毎（すなわちＳ１０４においてＹｅｓの場合）に行われるが、出力すべき電子文書全体について１回のキーワード処理を行う構成であってもよい。この場合、上記電子文書全体に相当する印刷データ１つについて付箋を貼り付けるべきページを示す１つの付箋貼付情報（例えば「５ページ」および「７ページ」という情報）を追加してもよいし、印刷データのうちの各ページに対応するデータについてそれぞれ適宜に付箋貼付情報を追加してもよい。

上記一実施形態におけるプリンタドライバ１５（のキーワード設定部１５２）は、図４に示す画面例を操作表示部１１に表示させることにより、利用者に対して所望の強調属性を選択させるが、この選択はプリンタドライバ１５が自動的に行ってもよい。例えば、プリンタドライバ１５は、（作成時点において）当該電子文書に既に付されている強調属性を全て抽出し、抽出された強調属性以外の強調属性のなかから、ランダムにまたは利用者の操作入力に応じて選択してもよい。

また、一度プリンタドライバ１５（のキーワード設定部１５２）において得られた（利用者が選択した）所望の強調属性は、記憶部１２に一旦保存され、次にプリンタドライバ１５（のキーワード設定部１５２）において強調属性が設定される際に、記憶部１２に保存されている強調属性が読み出され、読み出された強調属性が自動的にまたは利用者の選択に応じて再度使用される（または次に使用されるべき）強調属性として設定されてもよい。

さらに、同様に得られたキーワードも記憶部１２に一旦保存され、次にキーワードが設定される際に、記憶部１２に保存されているキーワードが読み出され、読み出されたキーワードが自動的にまたは利用者の選択に応じて再度使用されるキーワードとして設定されてもよい。

上記一実施形態におけるアプリケーションプログラム１６の文書データ作成部１６１は、テキストデータと表示フォーマットデータとを含む文書ファイル（典型的にはワードプロセッサソフトウェア用の保存ファイル）を生成するが、この文書データ作成部１６１は、例えばテキストデータを一部含むファイルや、テキストデータを全く含まないビットマップ形式などの画像ファイルを生成してもよい。この画像ファイルが電子文書として作成される場合、キーワード検索部１５３は、パターンマッチングの手法などを使用した周知の文字読み取り機能（文字認識機能）を実現する構成を有していればよい。この文字読みとり機能によって画像ファイルをテキストデータに変換することが可能となるので、そのようなファイルであっても本実施形態とほぼ同様の処理を行うことができる。また、近年では、上記文字読みとり機能に加えて画像ファイルに表される表示フォーマットを識別する表示フォーマット読み取り機能を実現する構成が実用化されている。そこで、この表示フォーマット読み取り機能によって画像ファイルを表示フォーマットデータに変換することが可能となるので、そのようなファイルであっても本実施形態と同様の処理を行うことができる。

上記一実施形態におけるプリンタドライバ１５の各構成要素の一部または全部の機能は、アプリケーションプログラム１６により実現されてもよい。例えば、プリンタドライバ１５に含まれるキーワード検索部１５３は、アプリケーションプログラム１６に通常含まれている図示されない検索機能により実現されてもよい。具体的には、アプリケーションプログラム１６の検索機能を実現する周知のＡＰＩとプリンタドライバ１５とのインタフェースを設定し、上記ＡＰＩをプリンタドライバ１５から直接コールする構成であってもよい。

同様に、上記一実施形態におけるプリンタドライバ１５の各構成要素の一部または全部の機能は、プリンタ２０に含まれる主制御部２３により実現されてもよい。例えば、キーワード設定部１５２の機能のうちの利用者によるキーワードの入力を受け付ける動作はプリンタドライバ１５が行い、キーワード設定部１５２の機能のうちの強調態様の入力を受け付ける動作はプリンタ２０の主制御部２３が行ってもよい。また例えば、アプリケーションプログラム１６の文書データ作成部１６１によって作成された電子文書がプリンタドライバ１５により印刷データとしてプリンタ２０に与えられると、プリンタ２０の印刷データ解釈部２３１は印刷データを一旦電子文書に相当する（または対応する比較的近い）データに復元し、復元された電子文書に相当する（または対応する）データに対して主制御部２３が（プリンタドライバ１５の）キーワード設定部１５２、キーワード検索部１５３、強調付加部１５４、および印刷データ生成部１５５の各機能を実現する処理を行い、強調の付加された印刷データに基づき印刷文書が出力される構成であってもよい。ここで、プリンタ２０に含まれる主制御部２３が前述の文字読みとり機能および表示フォーマット読み取り機能を実現する構成であれば、画像形成機構２５によって印刷される前に記憶部２２に一旦保存される印刷用画像データ（ホールドジョブとも呼ばれる）を電子文書と同様に取り扱うことができるので、この印刷用画像データに対して本実施形態と同様の処理を行うことができる。

＜５． 効果＞
以上のように、本実施形態に係るデータ処理装置１０は、プリンタドライバ１５において利用者から操作入力されたキーワードおよび強調属性に基づき、作成された電子文書を印刷する際に当該電子文書を変更することなく当該電子文書に含まれる上記キーワードに対して上記強調を付した印刷文書をプリンタ２０に出力させる。このことにより、利用者は、電子文書を印刷する際に当該電子文書を変更することなく、簡便に所望のキーワードが発見しやすいように強調された印刷文書を得ることができる。

また、本実施形態に係るデータ処理装置１０は、プリンタドライバ１５において利用者から操作入力されたキーワードに基づき、上記キーワードが含まれるページに対して付箋を付した印刷文書をプリンタ２０に出力させる。このことにより、利用者は、簡便に所望のキーワードを含むページが発見しやすいように強調された印刷文書を得ることができる。

本発明の一実施形態に係るデータ処理装置およびプリンタの構成を示すブロック図である。 上記実施形態におけるアプリケーションプログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 上記実施形態におけるプリンタドライバの全体的な処理の流れを示すフローチャートである。 上記実施形態におけるキーワード設定部によって、操作表示部に表示される画面例を示す図である。 上記実施形態におけるキーワード処理の詳細な流れを示すフローチャートである。 上記実施形態におけるプリンタの主制御部の処理の流れを示すフローチャートである。 上記実施形態における強調属性が付加される前の電子文書をそのまま印刷した場合の印刷文書の例を簡略に示す図である。 上記実施形態における強調属性が付加された印刷文書の例を簡略に示す図である。 上記実施形態における付箋が貼り付けられた印刷文書の例を簡略に示す図である。 上記実施形態における印刷文書の外観を簡略に示す斜視図である。 上記実施形態の変形例における付箋を貼り付けられた印刷文書を簡略に示す図である。

符号の説明

１０ …データ処理装置
１１，２１…操作表示部
１２，２２…記憶部
１３，２３…主制御部
１４，２４…通信制御部
１５ …プリンタドライバ
１６ …アプリケーションプログラム
２５ …画像形成機構
２６ …付箋貼付機構
３０ …ＬＡＮ
６１ａ，６１ｂ，６２ａ〜ｃ…付箋
１０１，１０２ …データ処理装置
１５１ …文書データ取得部
１５２ …キーワード設定部
１５３ …キーワード検索部
１５４ …強調付加部
１５５ …印刷データ生成部
１６１ …文書データ作成部
２３１ …印刷データ解釈部
２３２ …画像形成制御部
２３３ …付箋貼付制御部

Claims (12)

1. 作成された電子文書を印刷する場合、前記電子文書に含まれる所定のキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成するデータ処理装置であって、
   利用者からの印刷指示を受け付ける入力部と、
   前記入力部により前記印刷指示が受け付けられた後に、前記電子文書から前記キーワードを検索する検索部と、
   前記検索部により検索されたキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成する生成部と
   を備えることを特徴とする、データ処理装置。
2. 前記入力部は、前記利用者から前記キーワードの入力を受け付け、
   前記検索部は、前記入力部により受け付けられた前記キーワードを検索することを特徴とする、請求項１に記載のデータ処理装置。
3. 前記入力部は、前記利用者から前記印刷文書に付されるべき強調態様の指示を受け付け、
   前記生成部は、前記入力部により受け付けられた前記強調態様で強調を付した印刷文書を出力するための印刷データを生成することを特徴とする、請求項２に記載のデータ処理装置。
4. 前記入力部は、文字の書体、文字に対する網掛け、文字色、および文字の太さを変更することによる強調態様のうち、前記利用者により選ばれた１つ以上を受け付けることを特徴とする、請求項３に記載のデータ処理装置。
5. 前記生成部は、前記検索部により検索されたキーワードを含む前記印刷文書のページに付箋が付されることによって前記キーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成することを特徴とする、請求項１に記載のデータ処理装置。
6. 請求項５に記載のデータ処理装置において生成された前記印刷データに基づき、前記キーワードを含む前記印刷文書のページに付箋を付すことを特徴とする、印刷装置。
7. 外部のデータ処理装置により作成された電子文書を印刷する場合、前記データ処理装置から前記電子文書に相当する印刷データを受け取り、前記印刷データに基づき、前記電子文書に含まれる所定のキーワードが強調された印刷文書を出力する印刷装置であって、
   前記印刷データから前記キーワードを検索する検索部と、
   前記検索部により検索されたキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成する生成部と
   前記生成部により生成された印刷データに基づき前記印刷文書を出力する出力部と
   を備えることを特徴とする、印刷装置。
8. 前記印刷文書の所定ページに付箋を付す付箋付加部をさらに備え、
   前記生成部は、前記検索部により検索されたキーワードを含む前記印刷文書のページに付箋が付されることによって前記キーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成し、
   前記付箋付加部は、前記生成部により生成された印刷データに基づき、前記キーワードを含む前記印刷文書のページに付箋を付すことを特徴とする、請求項７に記載の印刷装置。
9. 作成された電子文書を印刷する場合、前記電子文書に含まれる所定のキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成するデータ処理方法であって、
   利用者からの印刷指示を受け付ける入力ステップと、
   前記入力ステップにおいて前記印刷指示が受け付けられた後に、前記電子文書から前記キーワードを検索する検索ステップと、
   前記検索ステップにおいて検索されたキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成する生成ステップと
   を含むことを特徴とする、データ処理方法。
10. 作成された電子文書を印刷する場合、前記電子文書に含まれる所定のキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成するデータ処理装置に、
    利用者からの印刷指示を受け付ける入力ステップと、
    前記入力ステップにおいて前記印刷指示が受け付けられた後に、前記電子文書から前記キーワードを検索する検索ステップと、
    前記検索ステップにおいて検索されたキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成する生成ステップと
    を実行させる、データ処理プログラム。
11. 外部のデータ処理装置により作成された電子文書を印刷する場合、前記データ処理装置から前記電子文書に相当する印刷データを受け取り、前記印刷データに基づき、前記電子文書に含まれる所定のキーワードが強調された印刷文書を出力する印刷方法であって、
    前記印刷データから前記キーワードを検索する検索ステップと、
    前記検索ステップにおいて検索されたキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成する生成ステップと
    前記生成ステップにおいて生成された印刷データに基づき前記印刷文書を出力する出力ステップと
    を備えることを特徴とする、印刷方法。
12. 外部のデータ処理装置により作成された電子文書を印刷する場合、前記データ処理装置から前記電子文書に相当する印刷データを受け取り、前記印刷データに基づき、前記電子文書に含まれる所定のキーワードが強調された印刷文書を出力する印刷装置に、
    前記印刷データから前記キーワードを検索する検索ステップと、
    前記検索ステップにおいて検索されたキーワードが強調された印刷文書を出力するための印刷データを生成する生成ステップと
    前記生成ステップにおいて生成された印刷データに基づき前記印刷文書を出力する出力ステップと
    を実行させる、印刷プログラム。

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