JP2006227458A - フィールドシーケンシャル液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 リセット電圧を液晶分子に印加する駆動方式を導入する事によって得られた効果が、低温領域で、失われるという課題を解決す。
【解決手段】 各温度に対するリセット電圧と表示データの書き込み電圧に対する、液晶表示素子の応答速度を記憶したデータテーブルを使用して、フィールドシーケンシャル方式を用い液晶表示素子を駆動するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、携帯型テレビ、携帯型情報端末、等に用いられる表示装置、特に高画質表示に適した液晶表示装置に関するものである。
フィールドシーケンシャル液晶表示装置は、照明光であるバックライトを、赤・緑・青と時間的に切り替えて発光し、1枚の液晶表示素子でカラー表示を行う方法である。この方法は、画素を3分割してカラーフィルタを配置する必要が無いため、従来の3倍の高精細化が可能であると同時に開口率が高くなり、光の利用効率が上がるといわれている。一方、1フィールドの1/3の時間で1色を表示する必要があるので、表示に使用できる時間は約5ms程度となる。従って、液晶の応答速度は5msより早くなければならない。このような高速な画像に応答できる液晶表示装置の必要性から様々な技術が検討され、高速な液晶表示モード技術が開発されている。これらの高速な液晶表示モード技術は、大きく二つの潮流に分かれている。一つは主流となっている上述のようなねじれネマチック液晶の応答速度を高速化する技術であり、もう一つは高速な応答が可能な液晶を使用する技術である。
高速な応答が可能な液晶として、強誘電性液晶を使用する技術もあるが、ネマチック液晶を用い表示モードを別のモードとする事で高速化する方法もある。しかし、製造における精度や均一性の要求レベルが高くなり、歩留まりが低下する。
また、表示データの書き込みに先立ってリセット電圧を液晶分子に印加する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この文献によれば、表示データの書き込みに先立ってリセット電圧を液晶分子に印加する駆動方式を導入している。この文献の駆動方法は、ホモジニアス配向型液晶表示素子の電極間に、液晶分子を基板面に対して略垂直に立ち上がり配向させるリセット電圧を印加し、その後、電極間に書き込みデータに応じた書き込み電圧を印加する。これによって、ホモジニアス配向型液晶表示素子を高速で応答させている。その結果、明るさの諧調の制御は、前のフレームにおける書き込み状態に影響されることなく、1フィールド毎に新たなデータの書き込みが行える。
特開2003−107426号公報(第3−5頁、第5図)
特許文献1のようなフィールドシーケンシャルカラー方式では、複数のフィールドにより1フレームを構成するため、1フィールド期間が短くなる。また、赤フィールド、緑フィールド、青フィールドで構成される場合は、各原色画像3枚を1組としたフィールド周波数を60[Hz]とし、原色画像当たりのサブフィールド周波数を180[Hz]とした場合、1サブフィールド期間が約5.56[msec]と1/3に短縮されることになる。
低温下の環境では、液晶表示素子の応答速度は室温に比較して遅くなるため、フィールドシーケンシャルカラー方式によるカラー表示の影響は大きくなる。低温環境下で応答速度が低下するのは、ネマチック液晶に限ったものでなく、強誘電性液晶でも同様の傾向である。従って、リセット時の黒表示から画像表示モードへ液晶分子が立ち下がる際、必要とされる期間内に十分に立ち下がらず、ほとんど動かなくなり透過率がほとんど取れなくなる。表示データの書き込みに先立ってリセット電圧を液晶分子に印加する駆動方式を導入する事によって得られた効果が、低温領域で失われるということである。すなわち、特許文献1のような、液晶の応答を早める為にセルギャップを通常のパネルより狭くした構成では、室温時に応答速度を満足しても、屋外で使用する事の多い携帯型情報端末の使用温度である0℃以下の低温では、液晶の応答速度が室温に比較して遅くなり、1フィールド時間内に黒のリセットとデータの書き込みが充分出来なくなる。
また、TN液晶セルの応答速度を低温で速くするには一般に次のような方法が知られている。すなわち、(1)セルギャップを更に薄くする。(2)高電圧を印加する。(3)誘電率異方性を上げる。(4)粘性を低下させる。(5)液晶セル設計の最適化する。(1)の方法では、液晶層の厚みは十分な透過率を得るために屈折率異方性Δnと一定の関係の範囲内でしか変えられない。更に、(2)または(3)方法でも、粘度、誘電異方性、弾性定数も全て物性値であるため、材料に大きく依存し、一定条件以上にすることは困難である。(4)の印加電圧値を大きくする手法も消費電力の観点から大きな制約を受ける。一方、(5)のセル設計の最適化により高速化する方法には、カイラルピッチの調整がある。アクティブマトリックス型のTN液晶表示素子はTFT素子をスイッチング素子として用いている。このために液晶表示素子内の基板表面に凹凸が形成されている。基板表面に凹凸があると液晶の配向性が乱れる。この現象を防止し、安定な配向を得るには、カイラルピッチ(ねじれピッチ:p、液晶分子が外部の影響なしに360°捻れるのに必要とする距離とセルギャップdの比率)p/dの値を30程度に設定し、配向不良の発生を防止している。ねじれピッチを短くすると、立下り時の応答は早くなるが、立ち上がり時応答が遅くなり両立しない。
このように、従来の工夫によって、応答速度を高速化することには大きな限界が生じている。従来の工夫によっても、低温下の環境でTN型液晶表示素子を用いてフィールドシーケンシャル方式に黒リセット駆動を用いると色再現性の低下と3原色表示時の輝度低下同時に改善することは不可能であった。
本発明は、ツイストネマティック液晶層を備え、ねじれピッチpとツイストネマティック液晶層の厚みとなる間隙dとの間に、p/d<20の関係を有する液晶表示素子を、各温度に対するリセット電圧と表示データの書き込み電圧に対する、液晶表示素子の応答速度を記憶したデータテーブルを使用して、液晶表示素子を駆動するようにした。このように、各温度に対する応答速度を記憶したデータテーブルを使用してリセット電圧や表示データの書き込みの駆動条件を温度変化に対して最適にすることで、低温時の表示データ書き込み時に、液晶の応答速度が速くなり、その結果明るい表示が可能となる。
更に、温度検出器からの信号により、前リセット電圧の実効値を、温度検出器からの信号が示す温度に近い液晶表示素子の応答速度を記憶したデータテーブルから参照した応答速度とフィールド期間を比較して、特定の電圧に設定させる事で、液晶の応答速度が速くなり、その結果明るい表示が可能となる。
同様に、温度検出器からの信号により、赤、緑、青の各色の画像データを、温度検出器からの信号が示す温度に近い液晶表示素子の応答速度を記憶したデータテーブルから参照した応答速度とフィールド期間を比較して、特定の補正係数で色変換した赤、緑、青の各色の画像データを駆動する事により、低温から高温まで広い温度範囲で最適な駆動で表示出来るようになる。
更に、温度検出器からの信号により、コモン反転周期を、温度検出器からの信号が示す温度に近い液晶表示素子の応答速度を記憶したデータテーブルから参照した応答速度とフィールド期間を比較して、フィールド周期とフレーム周期のどらかに選択して駆動する事により、低温から高温まで広い温度範囲で最適な駆動で表示出来るようになる。
更に、リセット電圧の駆動方式は、オーバードライブ駆動であることで、リセットの黒書き込みが高速化する。
本発明の液晶表示装置は、ツイストネマティック液晶層を備え、ねじれピッチpと前記ツイストネマティック液晶層の厚みとなる間隙dとの間に、p/d<20の関係を有する液晶表示素子を、各温度に対するリセット電圧と表示データの書き込み電圧に対する、液晶表示素子の応答速度を記憶したデータテーブルを使用して、フィールドシーケンシャル方式を用い液晶表示素子を駆動する。このような液晶表示装置を搭載した携帯型情報端末によれば、冬場の屋外に相当する0℃以下の温度環境下で使用しても、色再現性の低下と3原色表示時の輝度低下を両立して改善できる。
本発明のフィールドシーケンシャル液晶表示装置は、各色に対応する画像データを液晶表示素子に書き込み、各色の画像データ書込みに同期させて各色を発光するバックライトを用いてその色の画像データに応じた画像を表示している。ここで、液晶表示素子はツイストネマティック液晶層を備え、ツイストネマティック液晶層の液晶分子のねじれピッチpとツイストネマティック液晶層の厚みdとの間にp/d<20の関係を有している。そして、表示データの書き込みに先立って液晶分子を基板面に対して立たせるリセット電圧を印加し、その後、データテーブルから参照したリセット電圧と表示データの書き込み電圧によりデータ表示を行なうとともに、データテーブルには、各温度に対応するリセット電圧と表示データの書き込み電圧と、これらに対する液晶表示素子の応答速度が記憶されている。
さらに、温度検出器を備えており、温度検出器からの信号が示す温度に近い温度に対応する応答速度をデータテーブルから参照し、この応答速度とフィールド期間を比較して、リセット電圧の実効値を特定の電圧に設定することとした。
さらに、温度検出器からの信号が示す温度に近い液晶表示素子の応答速度を記憶したデータテーブルから参照した応答速度とフィールド期間を比較して、赤、緑、青の各色の画像データを、特定の補正係数で色変換した赤、緑、青の各色の画像データで駆動することとした。さらに、温度検出器からの信号が示す温度に近い液晶表示素子の応答速度を記憶したデータテーブルから参照した応答速度とフィールド期間を比較して、コモン反転周期をフィールド周期とフレーム周期のどらかに選択して駆動することとした。また、リセット電圧はオーバードライブ駆動を用いて印加できる。
このように、本発明の液晶表示装置は、ツイストネマティック液晶層を備え、ねじれピッチpとツイストネマティック液晶層の厚みdとの間に、p/d<20の関係を有する液晶表示素子を、各温度に対するリセット電圧と表示データの書き込み電圧に対する、液晶表示素子の応答速度を記憶したデータテーブルを使用して、フィールドシーケンシャル方式を用い液晶表示素子を駆動するようにした。このような構成によれば、冬場の屋外に相当する、0℃以下の温度環境下でも、黒リセット後のデータ書き込みを速くする事が可能なので、0℃以下の温度環境下での色再現性の低下と3原色表示時の輝度低下を両立して改善できる。
以下、本発明のフィールドシーケンシャル液晶表示装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施例の液晶表示装置の構成を図1に模式的に示す。図示するように、TFTアレイ基板8にはプレーナ型のTFTスイッチ7を作成し、図では省略するが、TFTアレイを形成することで、TFTスイッチ7によるアレイ状の画素電極6を形成している。また、図では省略するが、TFT画素スイッチは走査用のゲート電極とデータ書き込み用のソース電極も形成されいわゆるアクティブマトリックス駆動できる構成になっている。TFTアレイ基板8に対向して、対向電極2が形成された対向基板1を設けている。
更に、対向基板側に1.5μmのパターニングされた柱を作製した。この柱は、セルギャップを保つためのスペーサとして使用される。TFTアレイ基板8と対向基板1との互いに対抗する面に、TFTアレイ基板8側にはポリイミド系のアレイ基板配向膜3を印刷し、対向基板1側にもポリイミド系の対向基板配向膜5を印刷し、ラビングする事によって、組み立て後に90度の角度をなす配向方向が得られるようにした。その後、対向基板の画素領域外部に紫外線硬化用のシール材を塗布した。TFTアレイ基板8と対向基板1とを対向させ、その間隙に液晶材料4としてねじれピッチの異なる液晶を設けて液晶表示素子を作製した。更に、1対の偏向板をパネル外部に配置し、ノーマリーホワイト表示が得られるようにした。ここで、基板の間隙(液晶層の厚さ)を1.5μmにし、ねじれピッチが10μm、40μm、の液晶を用いた。液晶層の厚さは応答速度に2乗で利いてくる。薄さに対しての制限はないが、液晶のねじれピッチの制限や基板の間隙、製造上の困難性を考えると0.5μm以上が好ましい。
図3は、ねじれピッチが10μmの液晶表示素子でリセット電圧を2.85Vから徐々に大きくし6Vまでの間で、立上がり時(すなわち、ノーマリーホワイト配置では明い状態から暗い状態への応答))の液晶の時間−透過率特性を−20℃で観測した。同様に図4は、ねじれピッチが10μmの液晶表示素子でリセット電圧を2.85Vから徐々に大きくし6Vまでの間で、立下り時(すなわち、ノーマリーホワイト配置では暗い状態から明るい状態への応答))の液晶の時間−透過率特性を−20℃で観測した。
図5は、ねじれピッチが40μmの液晶表示素子でリセット電圧を2.85Vから徐々に大きくし6Vまでの間で、立上がり時(すなわち、ノーマリーホワイト配置では明い状態から暗い状態への応答))の液晶の時間−透過率特性を−20℃で観測した。
同様に図6は、ねじれピッチが40μmの液晶表示素子でリセット電圧を2.85Vから徐々に大きくし6Vまでの間で、立下り時(すなわち、ノーマリーホワイト配置では暗い状態から明るい状態への応答))の液晶の時間−透過率特性を−20℃で観測した。
図3、図4、図5、図6から、ねじれピッチが小さく10μmの場合は、液晶の立下り時間が早い。これに対して、ねじれピッチが大きく40μmの場合は液晶の立下り時間が遅くなる。この効果は、一言で言えば、電圧等が印加されていない初期配向状態(すなわち、基板間でほぼ均一にねじれた配向状態)に戻るトルクが大きいことによって達成される。
本発明のこの作用を、図を用いて模式的に説明する。図1の液晶分子4の状態は、電圧無印加の初期は配向状態である。図2はリセット電圧が印加され液晶分子9が十分に立ち上がった状態。ねじれピッチが小さい場合は、電圧等が印加されていない初期配向状態に戻るトルクが大きいことによって、図1の初期配向状態へ速やかに戻ることができるからである。
また、同じリセット電圧を印加した状態で、ねじれピッチが小さい10μmの場合は40μmに比較すると、立上がり時の応答が遅くなる。この応答の遅れは、電圧を大きくすることで解消できる。さらに、必要以上に過大なリセット電圧を印加すると、バックフローが発生して、データ書き込み後の立下り時の応答を大きく遅くれることになる。本発明では、ねじれピッチを小さいくすることで、立下り応答を早くした液晶表示素子で発生する立ち上がり応答の遅れを改善する方法のリセット電圧を大きくする方法を用いて、バックフローが発生しないように改善し、立下り応答を改善している。
更に、この立下り時と立上がり時の応答速度と印加する実効電圧の関係をデータテーブル化して最も早くなる駆動電圧の実効値を選択できるようにしている。さらに、このデータテーブルは5℃間隔で低温から高温まで用意することで、広い温度範囲で最速の駆動条件を設定できるようになる。温度に対するデータテーブルは5℃に限ったものである必要はなく、温度特性変化の大きい温度範囲はもっと細かく用意しても良い。
同様に、リセット後のデータ書き込み電圧に対する液晶の立ち下がりも測定し数値化可能である。応答速度は、測定データそのままでなく、応答速度と相関が得られれば良く、数式化されていても良い。また、データとして印加電圧と液晶応答の遅延時間をデータテーブルにしてもよい。
例えば、−20℃で得られたデータテーブルとその温度で駆動しているフレーム周波数で決まる1フィールド時間を比較して、液晶の応答時間が1フィールド時間より大きい場合は、駆動電圧を変更して最短になる電圧を選択するように駆動条件を変更することも可能である。
更に、応答速度を記憶したデータテーブルから参照した応答速度とフィールド期間を比較して、液晶の応答時間が1フィールド時間より大きい場合は、1フレーム内の赤、緑、青のフィールドに相当する画像データを、各フィールド間で特定の補正係数で色変換した新たな赤、緑、青の各色の画像データを作成して、駆動することで、複数にフィールドに渡って液晶を駆動して特定の色での応答速度を改善する方法を用いても良い。
図7は色変換演算のフローを示す模式図である。入力された、RGBの画像データは色変換マトリックス演算により補正係数a、b、c、d、e、f、g、h、iにより新たな画像データR'、G'、B'に変換される。補正係数a、b、c、d、e、f、g、h、は入力された、RGBの画像データと温度による応答速度を記憶したデータテーブルとフィールド期間により算出される。
図8と図9により色変換演算のフローの例を模式的に説明する。図8は−20℃における通常の駆動を用いたフィールドシーケンシャルで緑単色を表示した場合の駆動電圧と液晶の透過率応答を表すタイミングチャートである。赤・青・緑のフィールド時間内にリセットと画像データの書き込みを行う方式を取っている。緑単色の表示はリセット後に書き込む電圧で、白を1で規格化している。Rデータは0、Gデータは1、Bデータは0となり、液晶に印加される。その透過率応答はRでは黒状態、Gではゆっくり透過率が上昇するが、十分明るくなる前にBのリセットで黒になってしまう。実際の液晶の応答は電圧変化時からの遅延があるので、フィールドの切り替えタイミングから少し遅れる。結局Gの輝度は暗くなる。
一方、本発明の方法を使用した、−20℃における通常の駆動を用いたフィールドシーケンシャルで緑単色を表示した場合の駆動電圧と液晶の透過率応答を表すタイミングチャートを図9に示す。演算前の画像データは、Rデータは0、Gデータは1、Bデータは0である。演算に使用する補正係数はa=0、B=0.3、c=0、d=0、e=1、f=0、G=0、h=0、i=0である。Bを0.3にするのは、Gの前のフィールドであるRフィールドからGフィールドのための応答を助走するための電圧データである。助走によるR本来のデータと異なるが、実際の液晶透過率応答はRフィールド内で透過することは出来ないので問題とならない。Rデータは0.3、Gデータは1、Bデータは0となり、液晶に印加される。その透過率応答は、Rでは助走されるが応答の遅れにより黒状態、GではRの助走の効果で速やかに明るくなり飽和状態に近い透過率となる。そのため、十分明るくなる。結局、画像データに同期し、バックライトの赤、緑、青の3色の発光タイミングを透過率が最大で発光させれば、より明るくなる。
この補正係数の計算には応答速度を記憶したデータテーブルを参照して行われる。同様に、赤単表示を行うには、赤画像がフレームの最初の場合、2フレームにまたがって、色変換演算を行えばよい。また、データ書き込み前のリセット電圧データもこの演算を使用して電圧レベルを最適化可能である。さらに、各温度に対する赤、緑、青の階調データに対する駆動電圧を、対応するデータテーブルを参照して予め計算して、その結果を階調パレットとしてメモリーに格納しても、同様の効果が得られる。
本実施例では、フィールドを5.56msリセット0.8msとした。リセット期間はオーバードライブに相当する高い電圧を印加する方法を用いるとより液晶の立ち上がり応答の改善に効果が上がる。コモン反転周期は低温で液晶の応答が1フィールド内で簡潔しない場合は、フレーム周期を選択したほうが、コモン反転に伴う電荷変動の影響低減できる。このようにTN液晶でフィールドシーケンシャル駆動が良好に実現できるために、強誘電性液晶のような特殊な材料ではなく一般的な材料が使用できるために、長期信頼性に優れている。
ここで、ねじれ角(ツイスト角)は必ずしも90度に限らず、ねじれを有する構造であればよく、角度に規定はない。これらの効果により、本発明では、材料の物性値に制限されて限界に到達している液晶の立ち下がりの応答速度を高速化することが出来る。尚、リセットにオーバードライブ駆動を用いているが、液晶の立下りの応答時間はオーバードライブ駆動を行わずとも高速化されることは言うまでもない。本発明は、透過型の表示装置の応答性が改善でき、画像に動きが多い、ゲーム用の携帯型の電子機器に搭載すると効果的である。
本発明は、透過型の表示装置の応答性が改善でき、画像に動きが多い、ゲーム用の電子機器に搭載すると、低温環境下でもその特性を維持することが可能となるので、携帯情報機器での高度な映像表示を広い温度範囲で利用できるようになる。
本実施例の液晶表示装置の構成を示す模式図である。 リセット電圧が印加された状態を示す模式図である。 立上がり時の液晶の時間−透過率特性を示す図表である。 立下り時の液晶の時間−透過率特性を示す図表である。 ねじれピッチ40μmの液晶の立上がり時の時間−透過率特性を示す図表である。 ねじれピッチ40μmの液晶の立下り時の液晶の時間−透過率特性を示す図表である。 色変換演算のフローを示す模式図である。 −20℃における通常の駆動を用いたフィールドシーケンシャルで緑単色を表示した場合の駆動電圧と液晶の透過率応答を表すタイミングチャートである。 発明の方法を使用した、−20℃における通常の駆動を用いたフィールドシーケンシャルで緑単色を表示した場合の駆動電圧と液晶の透過率応答を表すタイミングチャートである。
符号の説明
1 対向基板
2 対向電極
3 アレイ基板配向膜
4 液晶分子
5 対向基板配向膜
6 画素電極
7 TFTスイッチ
8 TFTアレイ基板
9 リセット電圧が印加され液晶分子

Claims (5)

  1. 各色に対応する画像データを液晶表示素子に書き込み、各色の画像データ書込みに同期させて各色を発光するバックライトを用いてその色の画像データに応じた画像を表示するフィールドシーケンシャル液晶表示装置において、
    前記液晶表示素子はツイストネマティック液晶層を備え、前記ツイストネマティック液晶層の液晶分子のねじれピッチpと前記ツイストネマティック液晶層の厚みdとの間に、p/d<20の関係を有し、
    表示データの書き込みに先立って前記液晶分子を基板面に対して立たせるリセット電圧を印加し、その後、データテーブルから参照したリセット電圧と表示データの書き込み電圧によりデータ表示を行なうとともに、
    前記データテーブルには、各温度に対応するリセット電圧と表示データの書き込み電圧と、これらに対する前記液晶表示素子の応答速度記憶されたことを特徴とするフィールドシーケンシャル液晶表示装置。
  2. 温度検出器を備え、前記温度検出器からの信号が示す温度に近い温度に対応する前記応答速度を前記データテーブルから参照し、この応答速度とフィールド期間を比較して、前記リセット電圧の実効値を特定の電圧に設定することを特徴とする請求項1に記載のフィールドシーケンシャル液晶表示装置。
  3. 前記温度検出器からの信号が示す温度に近い前記液晶表示素子の応答速度を記憶したデータテーブルから参照した応答速度とフィールド期間を比較して、赤、緑、青の各色の画像データを、特定の補正係数で色変換した赤、緑、青の各色の画像データで駆動することを特徴とする請求項2に記載のフィールドシーケンシャル液晶表示装置。
  4. 前記温度検出器からの信号が示す温度に近い前記液晶表示素子の応答速度を記憶したデータテーブルから参照した応答速度とフィールド期間を比較して、コモン反転周期をフィールド周期とフレーム周期のどらかに選択して駆動することを特徴とする請求項2または3に記載の液晶表示装置。
  5. 前記リセット電圧がオーバードライブ駆動を用いて印加されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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