JP2006227268A - 黒色微粒子分散液とそれを用いた黒色遮光膜及び黒色遮光膜付き基材 - Google Patents

黒色微粒子分散液とそれを用いた黒色遮光膜及び黒色遮光膜付き基材 Download PDF

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Abstract

【課題】 ニュートラルな黒色が得られ、かつ遮光性に優れ、しかも、環境負荷が小さく、安価な黒色微粒子分散液とそれを用いた黒色遮光膜及び黒色遮光膜付き基材を提供する。
【解決手段】 本発明の黒色微粒子分散液は、Agを47.6重量%以上かつ90重量%以下含有するAgSn合金を主成分とし平均粒子径が1nm以上かつ300nm以下の微粒子と、高分子分散剤であるポリビニルピロリドン(PVP)とを、含有してなることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、黒色微粒子分散液とそれを用いた黒色遮光膜及び黒色遮光膜付き基材に関し、特に、記録材、各種表示装置のブラックマトリックス、黒色装飾膜等に好適に用いられ、黒色度が高く、遮光性に優れた膜技術に関するものである。
従来、黒色材料としては、カーボンブラック、低次酸化チタン、酸化鉄、クロム、銀微粒子等の金属材料や無機材料が知られている(例えば、特許文献1参照)。
これらの黒色材料は、黒色遮光性フイルム、黒色遮光性ガラス、黒色紙、黒色布、黒色インキ、プラズマディスプレイパネル(PDP)や液晶ディスプレイ(LCD)のブラックマトリックス材料、ブラックシール材、ブラックマスク材等に黒色や遮光性を付与する材料として利用されている。
一方、金、白金族元素、またはこれらの合金を黒色化する場合、これらの金属または合金の母材の表面に黒色酸化物からなる被膜を形成する方法が採られているが、この方法では、黒色酸化物が母材から剥離し易く、耐久性のある黒色金合金が得られなかった。そこで、金、白金族元素、またはこれらの合金、または前記いずれかの金属または合金に銀を添加した合金に、銅、ニッケル、鉄等の金属を添加し、酸化することにより、表面に密着性の良い金属酸化物からなる黒色層を形成した黒色合金が提案されている(特許文献2参照)。
さらに、感光材料の分野では、鮮鋭性を向上させ、裏面から露光された光学情報を適切な濃度で記録し、かつ現像処理時の赤外線検出特性が改良された写真用の感光材料として、水性ゼラチン中に黒色コロイド銀を分散した黒色コロイド銀分散物が提案されている(特許文献3参照)。
特開平5−127433号公報 特開平10−8235号公報 特開2000−155387号公報
ところで、従来のカーボンブラック、低次酸化チタン、酸化鉄等の金属材料や無機材料は、黒色ではあるが、遮光性が不十分である。そこで、これらの黒色材料を含む膜を用いて光を遮蔽するためには、黒色材料を含む塗布液を厚く塗布するか、該塗布液を複数回重ねて塗布することにより、厚みのある膜を基材に形成する必要がある。
これらの黒色材料を白色基材上に黒色の線を描く記録材として用いた場合、遮光性が弱いために、下地の白色基材との境界線部分がぼやけてしまい、シャープな線を描くことができないという問題点があった。
また、これらの黒色材料を遮光材料として用いた場合、遮光性を高めるためには材料中の黒色材料の体積比を大きくする必要があり、相対的にバインダーの含有量が減少することになる。したがって、これらの黒色材料を用いて黒色塗膜を作製した場合、塗膜の強度が低下し、遮光膜の信頼性を維持することができないという問題点があった。
また、クロムは、黒色度及び遮光性に優れているものの、重金属である点、環境負荷が大きい点、高コストな点等、様々な理由から、適用可能な製品が制限されるという問題点があった。
また、写真フイルム等に用いられている臭化銀を還元することにより生成される銀粒子や、黒色銀コロイドは、黒色度及び遮光性に優れているが、これらの黒色銀粒子はゼラチンの存在下でしか合成することができず、しかも、合成後にゼラチンと銀粒子を完全に分離することができない。
さらに、ゼラチンは有機溶剤に不溶であるから、有機溶剤への分散が不可能で、したがって、水系の塗料にしか用いることができず、塗料の幅が非常に狭いという問題点があった。
さらに加えて、銀コロイドを用いて黒色塗膜を作製した場合、この黒色塗料は、遮光性には優れるものの、メタリック色およびプラズモン吸収による色を帯びるために、優れた黒色度を発現することができないという問題点があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、ニュートラルな黒色が得られ、かつ遮光性に優れ、しかも、環境負荷が小さく、安価な黒色微粒子分散液とそれを用いた黒色遮光膜及び黒色遮光膜付き基材を提供することを目的とする。
本発明者等は、黒色度に優れ、遮光性に優れた材料について鋭意検討した結果、平均粒子径が1nm以上かつ300nm以下の銀錫合金粒子と高分子分散剤とを含有する黒色微粒子分散液を用いれば、黒色度が高く、遮光性に優れた黒色遮光膜や黒色装飾膜等を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の黒色微粒子分散液は、銀錫合金を主成分とし平均粒子径が1nm以上かつ300nm以下の微粒子と、高分子分散剤とを、含有してなることを特徴とする。
前記銀錫合金は、銀を47.6重量%以上かつ90重量%以下含有してなることが好ましい。
前記微粒子に、銀合金を主成分とし平均粒子径が1nm以上かつ300nm以下の微粒子、錫合金を主成分とし平均粒子径が1nm以上かつ300nm以下の微粒子のいずれか一方、または双方を混在してなることとしてもよい。
前記高分子分散剤は、前記微粒子の全重量に対して1重量%以上かつ10重量%以下含有してなることが好ましい。
前記高分子分散剤は、ポリビニルピロリドンであることが好ましい。
本発明の黒色遮光膜は、本発明の黒色微粒子分散液を塗布してなることを特徴とする。
本発明の黒色遮光膜付き基材は、基材の一主面に、本発明の黒色遮光膜を備えてなることを特徴とする。
前記黒色遮光膜は、CIE明度Lが10以下、色度aが−1以上かつ1以下、色度bが−1以上かつ1以下、光学濃度であるOD値が3以上であることが好ましい。
本発明の黒色微粒子分散液によれば、銀錫合金を主成分とし平均粒子径が1nm以上かつ300nm以下の微粒子と、高分子分散剤とを、含有したので、微粒子自体の黒色度を向上させることができ、この黒色微粒子分散液を用いて形成する塗膜自体の黒色度を向上させることができる。
したがって、ニュートラルな黒色でかつ、遮光性の高い黒色遮光膜や黒色装飾膜を得ることができる。
また、微粒子の主成分を銀錫合金としたので、錫を主成分とする粒子等と比べて耐熱性を向上させることができる。
本発明の黒色微粒子分散液とそれを用いた黒色遮光膜及び黒色遮光膜付き基材の最良の形態について説明する。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
本実施形態の黒色微粒子分散液は、銀錫(AgSn)合金を主成分とし平均粒子径が1nm以上かつ300nm以下の微粒子と、高分子分散剤とを、含有したものである。
この黒色微粒子分散液には、溶媒、必要に応じて有機バインダー等が含まれる。
このAgSn合金は、化学式AgSnにて表した場合、化学的に安定したAgSn合金が得られるxの範囲は1≦x≦10であり、化学的安定性と黒色度が同時に得られるxの範囲は3≦x≦4である。
この微粒子は、AgSn合金が主成分であればよく、他の金属成分として、例えば、Ni、Pd、Au等が含まれていてもよい。
また、この微粒子は、AgSn合金微粒子の他、Ag微粒子やSn微粒子が混在したものであってもよい。
ここで、上記xの範囲でAgSn合金中のAgの重量比を求めると、
x=1の場合、 Ag/AgSn =0.4762
x=3の場合、 3・Ag/AgSn=0.7317
x=4の場合、 4・Ag/AgSn=0.7843
x=10の場合、10・Ag/Ag10Sn=0.9008
となる。したがって、このAgSn合金は、Agを47.6重量%以上かつ90重量%以下含有した場合に化学的に安定なものとなり、Agを73.17重量%以上かつ78.43重量%以下含有した場合には、化学的安定性がさらに向上する。
高分子分散剤は、微粒子の表面の濡れ性を向上させることで、この微粒子の分散性を向上させ、その結果、分散液の均一性を向上させるもので、例えば、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド等が好適に用いられる。
この高分子分散剤は、黒色微粒子分散液に含まれる微粒子の全重量に対して1重量%以上かつ10重量%以下含有してなることが好ましく、より好ましくは2重量%以上かつ8重量%以下、さらに好ましくは3重量%以上かつ6重量%以下である。
溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール等の一価アルコール類、エチレングリコール等の二価アルコール類、β−オキシエチルメチルエーテル(メチルセロソルブ)、β−オキシエチルエーテル(エチルセロソルブ)、β−オキシエチルプロピルエーテル(プロピルセロソルブ)、ブチル−β−オキシエチルエーテル(ブチルセロソルブ)等のエチレングリコールエーテル(セロソルブ)類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸ベンジル等のエステル類、メトキシエタノール、エトキシエタノール等のエーテルアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等を挙げることができる。
本実施形態の黒色微粒子分散液では、AgSn合金を主成分とし平均粒子径が1nm以上かつ300nm以下の微粒子を含有したことにより、単体のAg微粒子やSn微粒子に比べて黒色度が高まり、遮光性が向上する。
また、このAgSn合金を主成分とする微粒子は、Sn微粒子に比べて耐熱性に優れている。
本実施形態の黒色微粒子分散液中の微粒子は、通常の微粒子合成法を用いて作製することができる。微粒子合成法としては、気相反応法、噴霧熱分解法、アトマイズ法、液相反応法、凍結乾燥法、水熱合成法等、いずれの方法を用いても良い。
本実施形態の黒色微粒子分散液によれば、AgSn合金を主成分とし平均粒子径が1nm以上かつ300nm以下の微粒子を含有したので、黒色度を高めることができ、遮光性も向上させることができる。
また、高分子分散剤を、黒色微粒子分散液に含まれる微粒子の全重量に対して1重量%以上かつ10重量%以下含有することで、良好な分散安定性を得ることができ、良好な黒色遮光性を得ることができる。
また、高分子分散剤としてポリビニルピロリドンを用いることで、さらに良好な分散安定性を得ることができる。このポリビニルピロリドンは有機溶剤にも可溶であるから、ポリビニルピロリドンを高分子分散剤として用いることで、微粒子をさまざまな溶剤へ分散させることができ、その結果、さまざまな塗料への応用が可能となる。
以上により、黒色度が高く、遮光性および耐熱性に優れ、しかも環境負荷が小さく、安価な黒色遮光膜の原料となる黒色微粒子分散液を提供することができる。
本実施形態の黒色遮光膜は、本実施形態の黒色微粒子分散液を基材上に塗布し、その後乾燥することで得られる。
この黒色遮光膜を基材の一主面に形成すれば、黒色遮光膜付き基材となる。
基材としては、特に限定されるものではないが、ガラス基材、プラスチック基材(有機高分子基材)を挙げることができる。また、その形状としては、平板、フィルム状、シート状等が挙げられる。また、上記のプラスチック基材としては、プラスチックシート、プラスチックフィルム等が好適である。
ガラス基材の材質としては、特に限定されるものではないが、例えば、ソーダガラス、カリガラス、無アルカリガラス等から適宜選択することができる。
プラスチック基材の材質としては、特に限定されるものではないが、例えば、セルロースアセテート、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテル、ポリイミド、エポキシ、フェノキシ、ポリカーボネート(PC)、ポリフッ化ビニリデン、トリアセチルセルロース、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアクリレート等から適宜選択することができる。
塗布方法としては、通常用いられている方法、例えば、スピンコート法、スプレーコート法、インクジェット法、ディップ法、ロールコート法、スクリーン印刷法、バーコート法等が好適に用いられる。
基材上に塗布された分散液は溶媒を含んでいるので、その後の乾燥工程により溶媒を除去する。
例えば、分散液が塗布された基材を、大気中、室温(25℃)に放置するか、あるいは所定の温度、例えば、大気中、50℃〜80℃の温度にて加熱することにより、分散液に含まれる溶媒を散逸させ、黒色遮光膜とする。
前記黒色遮光膜は、CIE(国際照明委員会)により規格化されたCIE明度Lが10以下、色度aが−1以上かつ1以下、色度bが−1以上かつ1以下、光学濃度であるOD値が3以上であることが好ましい。
CIE明度Lは、低いほど黒色度が向上し、特に、液晶ディスプレイ(LCD)等のブラックマトリックスとして用いた場合には、低いほど表示コントラストが向上する。そこで、表示コントラストが良好な範囲である10以下を好ましい範囲とした。
色度a、bは、無彩色であることが表示品位の点から好ましく、絶対値が1を超えると色相を帯びてくるので、好ましい範囲を無彩色となる絶対値が1以下、すなわち−1以上かつ1以下とした。
OD値は、低いと十分な遮光性が得られず、また、低いOD値の膜で十分な遮光性を得るためには膜厚を厚くせざるを得ず、特に、液晶ディスプレイ(LCD)等のブラックマトリックスとして用いた場合、膜厚が厚くなることにより、表示ムラ等が生じ易くなる。そこで、膜厚が薄い場合であっても、十分な遮光性が得られる範囲を3以上とした。
以下、実施例1〜2及び比較例1〜4により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
60℃に保温した純水200mlに、錫(Sn)コロイド(平均粒子径:20nm、固形分:20重量%、住友大阪セメント社製)15gと、銀(Ag)コロイド(平均粒子径:7nm、固形分:20重量%、住友大阪セメント社製)60gと、ポリビニルピロリドン(PVP)(k15:東京化成工業社製)0.75gを水100mlに溶解した溶液を加え、コロイド溶液とした。
次いで、このコロイド溶液を60℃に保持した状態で60分間攪拌し、その後、超音波を5分間照射した。次いで、このコロイド溶液を遠心分離により濃縮し、固形分が15%のA液を得た。
次いで、このA液に、A液中の固形分:PVA=50:50の体積比となるようにPVA水溶液を加え、超音波分散機(ソニファイヤー450:BRANSON ULTRASONICS社製)にて分散処理した後、1時間静置し、黒色微粒子分散液とした。
次いで、この分散液をスピンコート法により厚み1.1mmのガラス基板上に塗布し、黒色の塗膜とした。ここでは、分散液中の水分量を調整することにより、塗膜の厚みを0.5μmとした。
次いで、この塗膜付きガラス基板を、加熱装置を用いて200℃にて1時間加熱し、黒色遮光膜付きガラス基板を得た。
次いで、この黒色遮光膜付きガラス基板の光透過率を測定した。ここでは、分光スペクトルメーターにより550nmの波長の光に対する黒色遮光膜自体の光透過率を測定した。
また、この黒色遮光膜の黒色度を評価するために、この黒色遮光膜のCIE明度L、色度a、bを、CIE(国際照明委員会)により規格化されたL表色系に基づいて測定した。
また、この黒色遮光膜の光学濃度であるOD値を透過濃度計を用いて測定した。これらの測定結果を表1に示す。
さらに、上記のA液をフリーズドライ法により乾燥して実施例1の粉末試料を作製し、この粉末試料中の生成相をX線回折装置を用いて同定した。
図1は、実施例1の粉末試料の粉末X線回折図形を示す図であり、図中、△印はAgSn合金相またはAgSn合金相の回折線である。
これにより、A液中の粒子は、AgSn合金で構成された粒子であることが分かった。
(実施例2)
実施例1にて、Snコロイドを15g、Agコロイドを45gとした以外は、実施例1と同様にして実施例2の黒色遮光膜付きガラス基板を作製した。
次いで、実施例1と同様にして、光透過率の測定、CIE明度L、色度a、bの測定、OD値の測定を行った。これらの測定結果を表1に示す。
(比較例1)
カーボンブラック(HA3、東海カーボン社製)に、実施例1と同様にカーボンブラック:PVA=50:50の体積比となるようにPVA水溶液を加え、実施例1と同様に分散処理、分散液中の水分量の調整、スピンコート法によるガラス基板上への塗布を行い、厚みが0.5μmの黒色の塗膜を作製した。
次いで、この塗膜付きガラス基板を室温(25℃)にて乾燥させ、黒色遮光膜付きガラス基板を得た。
次いで、実施例1と同様にして、光透過率の測定、CIE明度L、色度a、bの測定、OD値の測定を行った。これらの測定結果を表1に示す。
(比較例2)
チタンブラック(13M、ジェムコ社製)に、実施例1と同様にチタンブラック:PVA=50:50の体積比となるようにPVA水溶液を加え、実施例1と同様に分散処理、分散液中の水分量の調整、スピンコート法によるガラス基板上への塗布を行い、厚みが0.5μmの黒色の塗膜を作製した。
次いで、この塗膜付きガラス基板を室温(25℃)にて乾燥させ、黒色遮光膜付きガラス基板を得た。
次いで、実施例1と同様にして、光透過率の測定、CIE明度L、色度a、bの測定、OD値の測定を行った。これらの測定結果を表1に示す。
(比較例3)
銀ナノ粒子(住友大阪セメント社製)に、実施例1と同様に銀ナノ粒子:PVA=50:50の体積比となるようにPVA水溶液を加え、実施例1と同様に分散処理、分散液中の水分量の調整、スピンコート法によるガラス基板上への塗布を行い、厚みが0.5μmの黒色の塗膜を作製した。
次いで、この塗膜付きガラス基板を室温(25℃)にて乾燥させ、黒色遮光膜付きガラス基板を得た。
次いで、実施例1と同様にして、光透過率の測定、CIE明度L、色度a、bの測定、OD値の測定を行った。これらの測定結果を表1に示す。
(比較例4)
アニリンブラック黒色染料(堀内化学研究所製)を用いて、スピンコート法によるガラス基板上への塗布を行い、厚みが0.5μmの黒色の塗膜を作製した。
次いで、この塗膜付きガラス基板を室温(25℃)にて乾燥させ、黒色遮光膜付きガラス基板を得た。
次いで、実施例1と同様にして、光透過率の測定、CIE明度L、色度a、bの測定、OD値の測定を行った。これらの測定結果を表1に示す。
Figure 2006227268
この表によれば、実施例1、2の黒色遮光膜は、比較例1〜4に対して光透過率が低く、CIE明度Lも低く、色度a、bの絶対値も小さいことから、遮光性及び黒色度に優れていることが確認された。
一方、比較例1の黒色遮光膜は、黒色度が実施例1、2に近いものの、光透過率が高く、実施例1、2の黒色遮光膜に対して遮光性が劣っていることが分かった。
また、比較例2、4の黒色遮光膜は、黒色度、光透過率共に劣っていることが分かった。
また、比較例3の黒色遮光膜は、実施例1、2とほぼ同様の遮光性が得られるものの、膜の色は灰色で黒色化しておらず、色調の点で問題があった。
本発明の黒色微粒子分散液は、黒色度、遮光性に優れ、さらには耐熱性に優れ、しかも安価な黒色遮光膜の材料として利用することができるので、黒色度、遮光性、耐熱性が求められるあらゆる物の材料に適用可能である。例えば、黒色遮光性フイルム、黒色遮光性ガラス、黒色紙、黒色布、黒色インキ、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、エレクトロクロミックディスプレイ(ECD)等の表示装置向けのブラックマトリックス材料、ブラックシール材料、ブラックマスク材料等としても利用できる。
本発明の実施例1の粉末試料の粉末X線回折図形を示す図である。

Claims (8)

  1. 銀錫合金を主成分とし平均粒子径が1nm以上かつ300nm以下の微粒子と、高分子分散剤とを、含有してなることを特徴とする黒色微粒子分散液。
  2. 前記銀錫合金は、銀を47.6重量%以上かつ90重量%以下含有してなることを特徴とする請求項1記載の黒色微粒子分散液。
  3. 前記微粒子に、銀合金を主成分とし平均粒子径が1nm以上かつ300nm以下の微粒子、錫合金を主成分とし平均粒子径が1nm以上かつ300nm以下の微粒子のいずれか一方、または双方を混在してなることを特徴とする請求項1または2記載の黒色微粒子分散液。
  4. 前記高分子分散剤は、前記微粒子の全重量に対して1重量%以上かつ10重量%以下含有してなることを特徴とする請求項1、2または3記載の黒色微粒子分散液。
  5. 前記高分子分散剤は、ポリビニルピロリドンであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の黒色微粒子分散液。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項記載の黒色微粒子分散液を塗布してなることを特徴とする黒色遮光膜。
  7. 基材の一主面に、請求項6記載の黒色遮光膜を備えてなることを特徴とする黒色遮光膜付き基材。
  8. 前記黒色遮光膜は、CIE明度Lが10以下、色度aが−1以上かつ1以下、色度bが−1以上かつ1以下、OD値が3以上であることを特徴とする請求項7記載の黒色遮光膜付き基材。
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