JP2006226855A - アンプ部分離型光電センサー - Google Patents

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Abstract

【課題】二種類のアナログ信号がヘッド部からアンプ部へ伝送されるアンプ部分離型の光電センサーにおいて、ヘッド部とアンプ部とを接続する電気ケーブルを構成する電線の数を減らして電気ケーブルの配線作業を容易にすると共にコスト低減に寄与する。
【解決手段】受光素子22から得られた二種類のアナログ信号N−F,Fを入力し、それらの信号を時分割で切り替えて1本のアナログ信号線13aに出力する信号切替部26がヘッド部11に内蔵され、電気ケーブル13に含まれる1本のアナログ信号線13aを用いて二種類のアナログ信号N−F,Fがヘッド部11からアンプ部12へ伝送されるように構成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、光を用いた三角測距によって得られる対象物までの距離を測定すると共に測定された距離と基準距離との比較結果を出力する距離設定型光電センサーのうち、ヘッド部とアンプ部とが電気ケーブルで接続されたアンプ部分離型光電センサーに関する。特に本発明は、ヘッド部からアンプ部へのアナログ信号の伝送方法の改良に関する。
この種の光電センサーは、位置センサー又は変位センサーと呼称される場合もあり、光を用いた三角測距によって対象物(以下、ワークという)までの距離を測定する。図1を参照して、この測定原理を簡単に説明する。図1に示すように、センサーヘッド101に発光素子102と受光素子103が所定の間隔で配設されている。発光素子102から投光された光が投光レンズ104を通ってワークWKに投光され、ワークWKで反射した光が受光レンズ105を通って受光素子103に入射する。受光素子103として、一定範囲の受光面を有し、入射光の受光面におけるスポット位置又は光量分布の重心位置を検出可能なPSD(位置検出半導体素子)、CCD(固体撮像素子)等のセンサー素子が使用される。
図1において、ワークWKの位置が破線で示すようにセンサーヘッド101に近づくと、受光素子103に入射する反射光が破線で示すように変化するので、受光素子103の受光面における受光スポット位置又は受光量分布の重心位置が矢印で示すように移動する。ワークWKがセンサーヘッド101から遠ざかる方向に移動すれば受光素子103の受光面における受光スポット位置又は受光量分布の重心位置は矢印と逆の方向に移動する。したがって、受光素子103の受光面における受光スポットの位置又は光量分布の重心位置を検出することによって、ワークWKまでの距離又はその変位を測定することができる。
このような光電センサーは通常、ワークまでの距離を測定して表示すると共に、測定結果と基準距離(予め定めた距離)との比較結果を二値信号として表示し、外部へ出力する機能を有する。また、ワークまでの距離と基準距離との比較結果である二値信号を出力する機能に特化した光電センサー(光電スイッチ)として、二分割PD(フォトダイオード)を受光素子に用いたものがある。二分割PDは、PSDやCCDに比べて安価であること等のメリットがある。二分割PDを用いた従来の距離設定型光電センサーの動作原理を図2に基づいて簡単に説明する。
図2に示すように、二分割PD103は受光面が2つに分割されており、各分割受光面から個別の受光量信号が得られる。一方の分割受光面をN側(Near側)受光面、他方の分割受光面をF側(Far側)受光面という。図2(b)に示すように受光スポットSPがN側受光面とF側受光面との境界に位置するときに両方の分割受光面から同等の受光量信号が得られる。また、図2(a)に示すように受光スポットSPがN側受光面に偏ると、N側受光面から得られる受光量NがF側受光面から得られる受光量Fより大きくなる(N>F)。逆に図2(c)に示すように受光スポットSPがF側受光面に偏ると、F側受光面から得られる受光量FがN側受光面から得られる受光量Nより大きくなる(N<F)。したがって、図2(b)に示す状態を基準距離とすれば、N側受光面とF側受光面から得られる受光量の差N−Fが正であるか負であるかに基づいて、ワークWKまでの距離が基準距離より近いか遠いかを示す二値信号を出力することができる。
また、PSDは図9に示すように、受光面を構成する高抵抗半導体基板の長手方向両端に一対の信号出力端子が設けられたものである。受光面に光が当たると光起電力によって一対の信号出力端子から光電流I1及びI2が取り出される。光電流I1及びI2の値は、受光面における受光スポットの位置によって変化する。図9に示すように、受光面の長さをL、その中心から受光スポットSPの重心までの距離をxとすれば、(I2−I1)/(I1+I2)=2x/Lの関係式が成立する。したがって、光電流I1及びI2の値が分かれば、光スポットSPの長手方向位置xを算出することができる。
上記のような光電センサーには、一体型と分離型とがある。一体型は、1つの筐体の中に発光素子及び受光素子を含む光学系、発光素子の駆動回路、受光素子からの信号の処理回路等がすべて内蔵された構造を有する。これに対して、分離型は、発光素子及び受光素子を含む光学系を有するヘッド部と、その制御回路や信号処理回路を有するアンプ部とが個別の筐体に内蔵され、両者が電気ケーブルで接続された構造を有する(例えば特許文献1参照)。本明細書では、アンプ部分離型と呼称する。なお、ヘッド部はセンサーヘッド又はセンサーヘッド部と呼称されることがあり、アンプ部はコントローラ部又は信号処理部と呼称されることがある。
アンプ部分離型の光電センサーのうち、受光素子として二分割PD又はPSDを用いたものでは、上記のように受光素子から一対のアナログ信号が出力される。従来の光電センサーでは、2本の信号線(及び1本のGND線)を用いて一対のアナログ信号をヘッド部からアンプ部へ伝送していた。二分割PDを用いた光電スイッチの場合は、上記のように差信号N−Fのみアンプ部へ伝送すれば、その符号が正であるか負であるかに基づいて、ワークまでの距離が基準距離より近いか遠いかを判定することができる。しかし、差信号N−Fのみでは、その値がゼロであるときに、ワークからの受光スポットがN側受光面とF側受光面との境界に位置する状態なのか、それとも両受光面から外れている状態なのかを識別できない。そこで、従来の二分割PDを用いたアンプ部分離型光電スイッチでは、差信号N−Fと和信号N+Fの両方を2本の信号線(及び1本のGND線)でヘッド部からアンプ部へ伝送していた。
特開2003−14417号公報
上記のようなアンプ部分離型の光電センサーにおいて、ヘッド部とアンプ部とを接続する電気ケーブルには上記のようなヘッド部からアンプ部に伝送されるアナログ信号線の他に、ヘッド部からアンプ部への制御信号用の電線も含まれている。電気ケーブルの配線作業を容易にするためには、電気ケーブルができるだけ細くて柔軟であることが望ましい。そのためには、電気ケーブルに含まれる電線の数をできるだけ減らすと共に、各電線の径を細くすることによって電気ケーブル全体の外径を細くすることが必要である。そうすることによってコスト面でも有利になる。
しかし、各電線の径を細くすることは強度面で限界がある。また、特にアナログ信号線では、電気抵抗による電圧降下を少なくして、伝送されるアナログ信号の減衰をできるだけ小さくするために、ある程度の線径を確保する必要がある。また、従来の二分割PDを用いたアンプ部分離型光電スイッチでヘッド部からアンプ部に伝送していた和信号N+Fはアナログ信号伝送用のドライバ又はレシーバで電圧レベルの飽和が発生しやすい。
本発明は、上記のような課題に鑑みて為されたものであり、二種類のアナログ信号がヘッド部からアンプ部へ伝送されるアンプ部分離型の光電センサーにおいて、ヘッド部とアンプ部とを接続する電気ケーブルを構成する電線の数を減らして電気ケーブルの配線作業を容易にすると共にコスト低減に寄与することを目的とする。また、アナログ信号伝送用のドライバ又はレシーバにおける電圧レベルの飽和が発生し難くすることも本発明の目的である。
本発明によるアンプ部分離型光電センサーの第1の構成は、対象物に向けて光を投光するための発光素子を含む投光部と、前記対象物からの反射光を受光するための受光素子を含む受光部とが内蔵されたヘッド部と、前記受光素子からの信号を処理して受光面における受光スポット位置又は受光量分布の重心位置を求めることにより前記対象物までの距離を算出する主制御部を含む信号処理回路が内蔵されたアンプ部とが電気ケーブルで接続されたアンプ部分離型光電センサーにおいて、前記受光素子から得られた二種類のアナログ信号を入力し、それらの信号を時分割で切り替えて1本のアナログ信号線に出力する信号切替部がヘッド部に内蔵され、前記電気ケーブルに含まれる1本のアナログ信号線を用いて前記二種類のアナログ信号が前記ヘッド部から前記アンプ部へ伝送されるように構成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、ヘッド部とアンプ部とを接続する電気ケーブルに含まれるアナログ信号線の数を1本減らすことができる。その結果、電気ケーブルの配線作業を容易にすると共にコスト低減に寄与することができる。
本発明によるアンプ部分離型光電センサーの第2の構成は、上記第1の構成において、前記受光素子として、受光面が第1受光面と第2受光面とに二分割され、各分割受光面から個別の受光量信号が得られる二分割PDが使用されていることを特徴とする。二分割PDは、PSDやCCDイメージセンサーに比べて低コストであるので、二分割PDを受光素子として採用することにより、光電センサー全体のコスト低減に寄与することができる。
本発明によるアンプ部分離型光電センサーの第3の構成は、上記第2の構成において、前記二分割PDから得られた近側受光量信号Nと遠側受光量信号Fとの差信号N−F、及び前記遠側受光量信号Fが前記二種類のアナログ信号として前記ヘッド部から前記アンプ部へ伝送されることを特徴とする。このような構成によれば、従来のように和信号N+Fを伝送する場合に比べて、アナログ信号伝送用のドライバ又はレシーバにおける電圧レベルの飽和が発生し難くなり、測定精度が向上する。なお、遠側受光量信号Fの代わりに近側受光量信号Nを伝送してもよいが、一般に遠側受光量信号Fの方が近側受光量信号Nよりピークレベルが低く飽和が発生し難い。
本発明によるアンプ部分離型光電センサーの第4の構成は、上記第3の構成における好ましい構成を示すものであり、前記アンプ部において、前記ヘッド部から受信した前記差信号N−Fと前記遠側受光量信号Fとに基づいて、前記近側受光量信号Nと前記遠側受光量信号Fとの和信号N+Fを生成し、前記差信号N−Fを前記和信号N+Fで割る正規化演算を行うことを特徴とする。このような構成によれば、受光素子に二分割PDを用いながら、PSDを用いる場合と同様にワークまでの距離に比例した出力を得ることができるので、所定範囲内でワークまでの距離を測定することが可能となる。なお、アンプ部における上記のような受光量信号の演算処理は、アナログ演算回路を用いてアナログ信号のままで行ってもよいし、マイクロプロセッサ等を用いてA/D変換後のディジタルデータで行ってもよい。
本発明によるアンプ部分離型光電センサーの第5の構成は、上記のいずれかの構成において、前記信号切替部に対して切替タイミングを指示する切替制御信号が前記アンプ部から与えられ、前記アンプ部は、前記投光部に与える投光制御信号に前記切替制御信号を重畳した信号を前記電気ケーブルに含まれる1本の制御信号線に送出することを特徴とする。このような構成によれば、アンプ部からヘッド部に与えられる制御信号用の制御信号線の数を増やすことなく、ヘッド部からアンプ部へ伝送される2種類のアナログ信号の切替タイミングをアンプ部から制御することが可能になる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施例について説明する。
図3は、本発明の実施例に係るアンプ部分離型光電センサーの外観を示す斜視図である。図に示すように、ヘッド部11とアンプ部12が電気ケーブル13で接続されている。アンプ部12は薄型直方体形状のケース121を有し、その前端側にはヘッド部11に接続された電気ケーブル13が接続され、後端側には上位の制御装置(PLC等)に接続された電気ケーブル14が接続されている。ケース121の下面122には、DINレール(機器取付用規格レール)に装着するための構造が備えられている。複数のアンプ部12を重ねるように並べてDINレールに取り付けることができ、その際にアンプ部12の側面に設けられたコネクタ123によって隣接するアンプ部12との電気的な接続をとることができる。
アンプ部12の上面には、測定結果の数値表示等に使用される8桁(4桁×2)の7セグメントLEDを用いたディジタル表示器124と、測定距離と基準距離との比較結果を表示するための出力インジケータ(発光ダイオード)125が設けられている。また、基準距離の設定、動作モードや表示モードの切り替え等に使用される複数の押釦スイッチ126〜128が設けられている。これらの押釦スイッチ126〜128やディジタル表示器124等を保護するための透明樹脂製の保護カバー130が設けられ、図3では保護カバー130を開いた状態が示されている。保護カバー130はアンプ部12の後端側上部に設けられたヒンジ部で枢支されており、これを閉じた状態では押釦スイッチ126〜128やディジタル表示器124等を含むアンプ部12の上面パネル(表示・操作パネル)が保護カバー130で覆われるようになっている。
ヘッド部11には投光部及び受光部が内蔵され、投光部の発光素子から発した光LBがヘッド部11の前面からワークWKに向けて投光され、ワークWKからの反射光LB’が受光部の前面から受光素子に入射するように構成されている。図1を用いて既述したように、投光部には投光レンズが含まれ、受光部には受光レンズが含まれている。
図4は本発明の実施例に係るアンプ部分離型光電センサーの回路構成を示すブロック図である。ヘッド部11に内蔵された投光部21には、レーザーダイオード又は発光ダイオードを用いた発光素子とその駆動回路が含まれている。また、受光部は二分割PDを用いた受光素子22を含む。二分割PDは図2を用いて既述したように、受光面がN側受光面とF側受光面とに分割されており、各分割受光面から個別の受光量信号が出力される。N(近)側受光面は、ワークWKが基準距離より近い位置にあるときに受光スポットができる受光面であり、F(遠)側受光面は、ワークWKが基準距離より遠い位置にあるときに受光スポットができる受光面である。なお、図2において、N側受光面から出力された受光量信号をNで示し、F側受光面から得られる受光量信号をFで示している。また、N側受光面から得られた受光量(電圧又はディジタル変換値)をNで表し、F側受光面から得られた受光量をFで表すこともある。
図4に示すように、N側受光面及びF側受光面から出力された受光量信号N及びFはそれぞれの増幅器23及び24を経てアナログ演算部25に入力される。そして、アナログ演算部25から遠側受光量信号Fと、2つの受光量信号の差(受光量差信号という)N−Fとが出力される。これらの信号は信号切替部26に入力される。信号切替部26は、アンプ部12からの切替制御信号にしたがって、受光量信号Fと受光量差信号N−Fを交互に(時分割で)電気ケーブル13のアナログ信号線13aに送り出す。また、信号切替部26に与えられる切替タイミングを指示するための切替制御信号は、投光部21の制御信号に重畳されてアンプ部12から電気ケーブル13の制御信号線13bを介して送られる。
アンプ部12では、ヘッド部11から電気ケーブル13のアナログ信号線13aを介して受信した遠側受光量信号F及び受光量差信号N−Fを信号増幅部31で増幅し、AD変換部32でディジタル値に変換して主制御部33に入力する。主制御部33は、ディジタル値となった遠側受光量F及び受光量差N−Fから近側受光量Nを復元する。つまり、受光量差N−Fに遠側受光量Fを加えることによって、近側受光量Nが得られる。なお、受光量差信号とそれに対応するディジタル値である受光量差についても便宜上、共にN−Fで表す。主制御部33は更に、後述する受光量差の正規化演算処理を行い、その結果得られるディジタル量を表示部34に表示させる。表示部34は、図3に示したアンプ部12の上面パネルに設けられたディジタル表示器124及び出力インジケータ125を含む。
また、アンプ部12には、基準距離の設定(変更調整)等を行うための設定入力部35と投光制御部36が備えられている。設定入力部35は、図3に示したアンプ部12の上面パネルに設けられた押釦スイッチ126〜128を含む。投光制御部36は、主制御部33の指令に基づいて、ヘッド部11の投光部21に対して投光制御信号を与える。また、前述のように、ヘッド部11からアンプ部12へ送られる受光量信号Fと受光量差信号N−Fとを時分割で切り替えるための切替制御信号を投光制御信号に重畳して電気ケーブル13の制御信号線13bに送出する働きも有する。主制御部33が測定モードで測定したワークWKまでの距離と基準距離との比較結果は、表示部34に含まれる出力インジケータ125に表示されると共に、制御装置(PLC等)に接続された電気ケーブル14へ出力される。
図5は、受光量差の正規化演算を説明するためのグラフである。また、図6は、受光量差の正規化演算処理の流れを示すフローチャートである。背景技術の説明で図2を参照しながら述べたように、二分割PDのN側受光面とF側受光面との境界に受光スポットSPが位置するときに両方の分割受光面から同等の受光量信号が得られ、受光量差N−Fがゼロになる。受光スポットSPがN側受光面に偏るとN−Fは正の値になり、受光スポットSPがF側受光面に偏るとN−Fは負の値になる。この様子をグラフで表すと、図5(a)に示す実線又は破線の曲線のようになる。
図5(a)において、実線の曲線41は表面の光の拡散反射率が比較的高いワークWKの場合の特性であり、破線の曲線42は拡散反射率が比較的低いワークWKの場合の特性である。いずれの場合も、光学系の配置によって決まる基準距離Drefでは受光量差N−Fがゼロになる。つまり、このときに受光素子22である二分割PDのN側受光面とF側受光面との境界を中心にして受光スポットSPがN側受光面とF側受光面とに均等に分布している。しかし、基準距離Drefからずれた点では、同じ距離のずれであってもワークWKの表面の光の拡散反射率によっての受光量差N−Fの値が異なる。
また、図5(a)からわかるように、基準距離Drefからずれるにしたがって、受光量差N−Fの絶対値は増加した後に下降に転じる。そして、受光素子22の受光面の範囲内に受光スポットが存在する範囲に相当する距離範囲Rgdの両端でゼロになる。つまり、受光スポットが受光素子22の受光面の両端から外れれば受光量N及びFは共にゼロになるので、受光量差N−Fの値も当然ゼロになる。これらのことから、受光量差N−Fをそのまま相対距離(変位)を表す検出量として使用することはできない。
そこで、本実施例のアンプ部分離型光電センサーでは、主制御部33が受光量差の正規化演算処理を行う。この処理は、基本的には近側受光量Nと遠側受光量Fとの和(N+F)で受光量差N−Fを割ることによって、ワークWKの表面の光の拡散反射率の影響を除く処理である。更に、近側受光量N又は遠側受光量Fがゼロに近づいたときに(N−F)/(N+F)の値を強制的に1にする処理を加えている。図6のフローチャートに沿ってこれらの処理について以下に説明を加える。
図6は、図4に示したアンプ部の主制御部33が入力された遠側受光量F及び受光量差N−Fから正規化演算処理を行う過程を示している。まず、ステップ#101において、受光量差N−Fに遠側受光量Fを加える演算によって近側受光量Nを求める(復元する)。この近側受光量Nは、後に説明するように、遠側受光量Fと共にディジタル表示器124に個別に表示する場合があるので、得られた近側受光量Nの値は遠側受光量Fと共に主制御部33内のメモリに保存される。
次のステップ#102において、近側受光量Nと遠側受光量Fとの和(受光量和)N+Fを算出する。この値についても、ディジタル表示器124に表示する場合があるので、メモリに保存される。続くステップ#103において受光量差N−Fを受光量和N+Fで割って(N−F)/(N+F)を求める正規化演算を実行する。
更に、次のステップ#104において受光量N又はFがゼロ近傍のときの補正処理を行う。これは、受光量N又はFが予め定めたゼロに近い値より小さくなったときに、(N−F)/(N+F)の値を強制的に1にする処理である。この処理は、受光量N又は受光量Fがゼロに近づいたときに(N−F)/(N+F)の値が不安定になり、(N−F)/(N+F)と距離との関係が一義的に定まらなくなるのを回避するために行われる。このようにして得られた(N−F)/(N+F)の値は、ステップ#105で主制御部33内のメモリに保存されると共に相対距離(変位)を表す数値としてディジタル表示器124にディジタル表示される。
上記のようにして得られた正規化演算処理結果である(N−F)/(N+F)の値をグラフで表すと図5(b)のようになる。この図では、距離範囲Rgdにおける(N−F)/(N+F)に所定の係数Dを掛けた値D(N−F)/(N+F)が曲線43で表されている。図5(b)から分かるように、距離範囲Rgdのうちの両端部を除いた範囲Rglでは、D(N−F)/(N+F)が略直線的に変化する。この両端部が、図6のステップ#104で(N−F)/(N+F)の値を強制的に1にした範囲に対応している。両端部を除いた範囲Rglでは、D(N−F)/(N+F)と距離との関係が略直線的になるので、この範囲内で基準距離を任意に設定することが可能である。
すなわち、光学系の配置によって決まる受光量差N−Fがゼロになる距離Drefを基準距離として固定する必要はなく、それを含む所定範囲(図5(b)の範囲Rgl)内で基準距離を設定(変更)することができる。この基準距離の変更設定は、主制御部33がソフトウェアでディジタル値として行うことができる。したがって、従来のティーチングと同様にして基準距離を自動設定することができる。
ティーチングによる基準距離の自動設定の一例を図7及び図8に基づいて説明する。図7は、アンプ部12の押釦スイッチ126〜128やディジタル表示器124を含む上面パネルの平面図である。また、図8はティーチングの一例を示すフローチャートである。ティーチングの一例の説明の前に、図7に示す上面パネルの表示や操作について簡単に説明する。
図7において、出力インジケータ125は、既に説明したように、主制御部33が測定モードで測定したワークWKまでの距離と基準距離との比較結果が表示されるLEDである。例えば、ワークWKまでの距離が基準距離より短ければ左側の出力インジケータ125が点灯し、ワークWKまでの距離が基準距離より長ければ右側の出力インジケータ125が点灯する。なお、出力インジケータ125の表示及び外部への出力信号のチャタリングを回避するために、ワークWKまでの距離と基準距離との比較処理には一定のヒステリシス(不感帯)が設けられている。つまり、ワークWKがヘッド部11に対して接近するときと離間するときとでは出力インジケータ125等の切り替わりのタイミングがヒステリシス分だけ異なる。
ディジタル表示器124は8桁の7セグメントLEDであり、上4桁の表示部124Hと下4桁の表示部124Lとに分かれている。これら表示部124H及び124Lを用いて設定モード及び測定モードにおける多様な表示を行うことができる。例えば、測定モードにおいて表示部124Hに基準距離に相当する数値を表示し、表示部124LにワークWKまでの距離の現在値に相当する数値(正規化演算処理後のD(N−F)/(N+F)の値)を表示する。前述の受光量Nと受光量Fとを表示部124Hと表示部124Lとに表示してもよい。あるいは、受光量差N−Fと受光量和N+Fを表示部124Hと表示部124Lとに表示してもよい。
これらの複数の表示モードを押釦スイッチ126又は127で切り替えるようにしてもよい。数値表示だけでなくエラーコードや動作モードの記号等を簡易的に表示することもできる。押釦スイッチ126又は127は、表示モードや動作モード(設定モード、測定モード等)の切り替え等に使用される。また、押釦スイッチ128はアップダウンキー(増減キー)であり、設定された基準距離の手動による微調整等に使用される。
図8のフローチャートは、ティーチングの一例をユーザーによる操作の流れとして示している。ステップ#201においてユーザーは、複数種類用意されたティーチングモードの中からティーチングモードAを選択する。この選択は、押釦スイッチ126又は127の押下、またはそれらの組み合わせ押下によって行われる。
次のステップ#202において、ユーザーはワークWKをヘッド部11の前方の第1位置にセットする。この第1位置は、ワークWKの存在を検出すべき近距離側の位置である。このとき、主制御部33はワークWKまでの距離の現在値に相当する数値を求め、ディジタル表示器124の例えば左側表示部124Hに表示させる。この状態で次のステップ#203においてユーザーは設定スイッチ(押釦スイッチ126又は127)を押下する。その結果、ディジタル表示器124に表示された近距離側の位置に相当する数値が固定される。
次のステップ#204において、ユーザーはワークWKをヘッド部11の前方の第2位置にセットする。この第2位置は、ワークWKの存在を検出すべきでない遠距離側の位置である。このとき、主制御部33はワークWKまでの距離の現在値に相当する数値を求め、ディジタル表示器124の例えば右側表示部124Lに表示させる。この状態で次のステップ#205においてユーザーは設定スイッチを押下する。その結果、ディジタル表示器124に表示された遠距離側の位置に相当する数値が固定される。最後にユーザーはディジタル表示器124に表示された第1位置及び第2位置の数値を確認し、決定スイッチ(押釦スイッチ126又は127)を押下する(ステップ#206)。これでティーチングモードAの操作は終了する。主制御部33は第1位置及び第2位置の数値の例えば中間値を求め、これを基準距離として設定する。設定された基準距離はディジタル表示器124の例えば左側表示部124Hに表示される。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記の実施例に限らず、種々の形態で実施することができる。例えば、本実施例では受光素子22として二分割PDを用いているが、本発明は背景技術の説明の中で述べたPSD(図9参照)を用いたアンプ部分離型光電センサーにも適用することができる。要するに、二種類のアナログ信号がヘッド部11からアンプ部12へ伝送されるアンプ部分離型光電センサーにおいて本発明が有効である。
また、ヘッド部11からアンプ部12へ伝送される二種類のアナログ信号の加減算や正規化演算をA/D変換後のディジタルデータで行う代わりに、アンプ部12にアナログ演算回路を設けてアナログ信号のままで演算を行うようにしてもよい。
アンプ部分離型光電センサーの動作原理を示す図である。 受光素子としての二分割PDの動作原理を示す図である。 本発明の実施例に係るアンプ部分離型光電センサーの外観を示す斜視図である。 本発明の実施例に係るアンプ部分離型光電センサーの回路構成を示すブロック図である。 受光量差の正規化演算を説明するためのグラフである。 受光量差の正規化演算処理の流れを示すフローチャートである。 アンプ部の押釦スイッチやディジタル表示器を含む上面パネルの平面図である。 ティーチングの一例を示すフローチャートである。 PSDを受光素子に使用した場合の動作原理を説明する図である。
符号の説明
11 ヘッド部
12 アンプ部
13 電気ケーブル
13a アナログ信号線
13b 制御信号線
21 投光部
22 二分割PD(受光素子)
33 主制御部
WK ワーク(対象物)

Claims (5)

  1. 対象物に向けて光を投光するための発光素子を含む投光部と、前記対象物からの反射光を受光するための受光素子を含む受光部とが内蔵されたヘッド部と、前記受光素子からの信号を処理して受光面における受光スポット位置又は受光量分布の重心位置を求めることにより前記対象物までの距離を算出する主制御部を含む信号処理回路が内蔵されたアンプ部とが電気ケーブルで接続されたアンプ部分離型光電センサーであって、
    前記受光素子から得られた二種類のアナログ信号を入力し、それらの信号を時分割で切り替えて1本のアナログ信号線に出力する信号切替部がヘッド部に内蔵され、前記電気ケーブルに含まれる1本のアナログ信号線を用いて前記二種類のアナログ信号が前記ヘッド部から前記アンプ部へ伝送されるように構成されていることを特徴とするアンプ部分離型光電センサー。
  2. 前記受光素子として、受光面が第1受光面と第2受光面とに二分割され、各分割受光面から個別の受光量信号が得られる二分割PDが使用されていることを特徴とする
    請求項1記載のアンプ部分離型光電センサー。
  3. 前記二分割PDから得られた近側受光量信号Nと遠側受光量信号Fとの差信号N−F、及び前記遠側受光量信号Fが前記二種類のアナログ信号として前記ヘッド部から前記アンプ部へ伝送されることを特徴とする
    請求項2記載のアンプ部分離型光電センサー。
  4. 前記アンプ部において、前記ヘッド部から受信した前記差信号N−Fと前記遠側受光量信号Fとに基づいて、前記近側受光量信号Nと前記遠側受光量信号Fとの和信号N+Fを生成し、前記差信号N−Fを前記和信号N+Fで割る正規化演算を行うことを特徴とする
    請求項3記載のアンプ部分離型光電センサー。
  5. 前記信号切替部に対して切替タイミングを指示する切替制御信号が前記アンプ部から与えられ、前記アンプ部は、前記投光部に与える投光制御信号に前記切替制御信号を重畳した信号を前記電気ケーブルに含まれる1本の制御信号線に送出することを特徴とする
    請求項1、2、3又は4記載のアンプ部分離型光電センサー。
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