JP2006226844A - 地震センサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鉛直方向に配置される軸3と、軸3に外嵌され、軸3に沿って上下に自由移動し得る可動子9とを含む構成とする。可動子9はばね8で受けられている。地震による縦揺れが生じたとき、可動子9は軸3に沿って上方へ移動し、フレーム2に固定された固定接点11と接触する。可動子9が固定接点11と接触することにより、第1端子12と第2端子13との間が電気的に接続され、縦揺れが生じたことを検知できる。
【選択図】 図1
Description
ところで、地震は、波の一種である地震波となって地中から地表に伝わる。この地震波にはP波(ラテン語のprimae(primaryの語源)の頭文字をとって、P波と呼ばれている。)とS波(ラテン語のsecundae(secondaryの語源)の頭文字をとって、S波と呼ばれている)とが含まれており、震源地からの距離によりP波とS波との到達時間が変わる。いずれにしろ、地表にいる人間や建造物は、最初に到達するP波により横揺れを感知し、次に到達するS波により縦揺れを感知する。なお、地震に関する専門文献等では、人間が感じる揺れの状態ではなく、地面を伝播する波の態様により、P波を縦波、S波を横波と説明しているものがあるが、この発明は、人間が感じる揺れ(地表において現象として現れる揺れ)に基づき地震を検知するセンサに関する技術であるから、本件明細書および請求の範囲では、P波を横揺れ、S波を縦揺れとして説明する。
そこでこの発明は、簡単な構成の小型の地震センサであって、縦揺れを正しく検知することのできる地震センサを提供することを主たる目的とする。
請求項3記載の発明は、上記フレームには、地震による横揺れが生じたとき、球体が横方向へ動き、それによってスイッチが切り換わる横揺れセンサが取り付けられていることを特徴とする、請求項1または2記載の地震センサである。
軸は、請求項2記載のように、フレームから下方へ突出している長さを調整可能である。従って、フレームから下方へ延びる軸の長さを長くすれば、軸に外嵌している可動子を下方に下げることになり、可動子とフレームに固定された固定接点との距離を長くすることができる。可動子の位置をフレームから相対的に下方に下げると、可動子が相対的に大きく上方へ移動することにより固定接点と接触する。従って、フレームから下方へ突出する軸の長さを調整すれば、縦揺れの検出感度を調整することが可能である。
請求項3,4の構成では、縦揺れは、鉛直方向に配置された軸、その軸に上下に自由移動し得る可動子および固定接点を含む構成によって検知することができる。また、横揺れは、上記縦揺れを検知するための構成とは別に設けられた、球体およびマイクロスイッチを含む横揺れ検知のためのセンサ構造によって検知することができる。かかる横揺れ検知のための簡易なセンサ構造は、既に公知であり、かかる公知の構成を本件発明にかかる縦揺れセンサ構造と組み合わせることにより、横揺れおよび縦揺れの双方を、独立して、正しく検知することのできる地震センサとすることができる。
図1は、この発明の一実施形態に係る縦揺れを検知するための地震センサの構成を示す概要図である。
縦揺れセンサ1はフレーム2と軸3とを含んでいる。フレーム2は絶縁体で構成されており、軸3が貫通するねじ孔4が形成されている。軸3はたとえばステンレス棒等の導体で形成されている。軸3の上方周面には、ねじ孔4と螺合するねじ溝6が切られ、ねじ孔4に嵌められており、下方部はフレーム2の下方へ長く延び出している。また、軸3の上方部は、フレーム2の上部へ突出しており、その上端には調整つまみ5が取り付けられている。調整つまみ5を回転させることにより、軸3が回転し、ねじ孔4とねじ溝6との螺合関係が変化して、フレーム2の下方へ突出する軸3の長さを調整することができる。
図1および図2を参照して、固定接点11は円筒状であり、その直径D2は可動子9の直径D1よりも僅かに小さくされている。これにより、可動子9が上方へ移動したとき、固定接点11の下端縁に接触し得る。
さらに、フレーム2の上面には、軸3と同心に第2端子が配置されている。第2端子は軸3と電気的に接続されている。さらに、調整つまみ5が自然状態で回転しないように、第2端子13と調整つまみ5との間には、軸3を取り囲むように回転規制用のばね14が設けられている。
地震による縦揺れが発生すると、可動子9は軸3に沿って上方へ移動し、固定接点11の下端縁と接触し得る。これにより、図3に示すように、第1端子12と第2端子との間が、固定用接点11、可動子9、(ばね8、ロックナット7)、軸3を介して電気的に短絡する。よって、第1端子12および第2端子13の間が電気的に短絡したことに基づき、縦揺れが生じたことを検知することができる。
図4は、この発明の他の実施形態に係る地震センサの構成を示す図であり、上部に縦揺れセンサ1が配置され、下部に横揺れセンサ20が配置された構成である。図4において、上方に設けられた縦揺れセンサ1の構成は、既に説明した縦揺れセンサ1の構成と同等であり、フレーム2がセンサ部を取り囲む容器形になっている。
図4(B)に示すように、地震による横揺れが生じたときは、上室22内で球体28が横方向に移動する。これにより、ピン26から球体28が外れ、アクチュエータ27はその弾性によって上方へ変位してスイッチが開く。
一方、横揺れセンサ20の上に備えられた縦揺れセンサ1は、縦揺れが生じたとき、可動子9が上下に容易に移動し得るので、微細な縦揺れが生じたとき、可動子9は固定接点11に接し、縦揺れを正確に検知することができる。(図4(C))
この発明に係る地震センサを用いると、横揺れおよび縦揺れをそれぞれ別のセンサによって個別に正しく検知することができる。このため、横揺れ発生時から縦揺れ発生時までの時間間隔を正確に検知でき、震源地の検出等に役立てることができる。
この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
2 フレーム
3 軸
4 ねじ孔
5 調整つまみ
6 ねじ溝
7 ロックナット
8 ばね
9 可動子
10 接点保持用突部
11 固定接点
12 第1端子
13 第2端子
20 横揺れセンサ
26 ピン
27 アクチュエータ
28 球体
Claims (4)
- 鉛直方向に配置される軸と、
軸の上部が取り付けられたフレームと、
軸に外嵌され、軸に沿って上下に自由移動し得る可動子と、
フレームに取り付けられ、可動子が上方へ移動したときに、可動子が接触し得る固定接点と、
軸の下部に備えられ、可動子を弾力的に受けているばねと、
フレームに設けられ、固定接点と電気的に接続されている第1端子と、
フレームに設けられ、固定接点および第1端子とは絶縁されており、軸およびばねを介して可動子と電気的に接続されている第2端子と、
を含むことを特徴とする地震センサ。 - 上記軸は、下方へ延びている長さが調整可能に、フレームに取り付けられていることを特徴とする、請求項1記載の地震センサ。
- 上記フレームには、地震による横揺れが生じたとき、球体が横方向へ動き、それによってスイッチが切り換わる横揺れセンサが取り付けられていることを特徴とする、請求項1または2記載の地震センサ。
- 上記フレームは、可動子およびばねを囲っており、フレームの下部には、横揺れセンサが備えられており、
当該横揺れセンサは、球体およびマイクロスイッチを有し、地震による横揺れが生じたとき、球体が横方向へ動き、それによって、スイッチが切り換わるセンサであることを特徴とする、請求項1または2記載の地震センサ。
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JP2009031254A (ja) * | 2007-07-03 | 2009-02-12 | Kaken Hanbai Kk | 地震センサ |
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