JP2006225316A - ノルボルネン誘導体の製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】種々の置換基をより効果的な置換位置に導入でき、安価な原料から効率良くノルボルネン誘導体が得られる製造方法を提供すること。
【解決手段】ノルボルネン誘導体の製造方法は、式(2)で表されるシクロオレフィン類とシクロペンタジエン類とのディールス・アルダー反応により式(1)で表されるノルボルネン誘導体を合成する;
【化1】
Figure 2006225316

(式中、R1〜R10は、水素原子;ハロゲン原子;連結基を有していてもよい炭素原子数
1〜30の1価の(置換)炭化水素基;及び極性基よりなる群から選ばれる原子又は基、a、b、c、d、e、fは0〜2の整数(但し、b=c=0である場合を除く)、Aは−(単結合);−O−;−S−;−SO−;−SO2−;−CO−;−NR11−;−SiR12 2−;又は、炭素原子数1〜30の2価の(置換)炭化水素基(R11、R12は連結基を有していてもよい炭素原子数1〜30の1価の(置換)炭化水素基))。
【選択図】 なし

Description

本発明は、屈折率の異方性をコントロールできるスピロ構造を有する環状オレフィン含有(共)重合体の原料モノマーとして好適に用いられるノルボルネン誘導体の製法に関する。更に詳しくは、スピロ構造を有するシクロオレフィン類とシクロペンタジエン類とのディールス・アルダー反応によりノルボルネン誘導体を得る方法に関する。
ノルボルネン誘導体は光学部品に使用される透明樹脂の原料モノマーとして有用な単量体であるが、近年の光学機器の機能の高度化や用途の広範化に伴い、複屈折および複屈折の波長分散性の精密な制御が要求されている。このような光学特性の制御性は、樹脂の加工技術や樹脂の高次構造のみならず樹脂原料の構造が支配的であり、上記要求特性を満足するためには、光学特性を左右する置換基をより効果的な置換位置に導入できる製造方法の導入が必要不可欠である。また、ノルボルネン誘導体を安価に製造することも求められている。
スピロ骨格を有するノルボルネン誘導体は、光学特性を左右する置換基の向きを固定化することが可能であり上記の高度な要求を満足し得る有用な単量体である。従来、スピロ骨格を有するノルボルネン誘導体は、ノルボルネン骨格の構築後に環化反応を行う方法、または例えばイタコン酸無水物のような環状構造を有するオレフィン化合物とシクロペンタジエン類とのディールス・アルダー反応を行う方法により得られることが知られている。しかしながら、前者の方法ではノルボルネン骨格の高歪な構造に起因してオレフィン部の反応性が非常に高く、環化反応の際に使用できる試薬類に制限があり、また、同様の理由で副反応が生じやすいため、精製工程での効率が悪い等の問題があった。また、副反応を抑制する場合には希薄濃度で環化反応を行う必要があり多量の溶剤を使用することになる。特許文献1にはこの方法でスピロ炭素を介してフルオレン骨格を有するノルボルネン誘導体を合成した例が開示されているが、合成資材として高価な薬液類を使用しており工業的に製造することが困難である。一方、後者の方法では、使用できる安価な原料オレフィン(ジエノフィル)の種類が少なく、またスピロ炭素の導入位置が限られてしまうという問題があった。
これら従来のスピロ骨格を有するノルボルネン誘導体の製造方法が包含する種々の問題は極めて重大であり、新たな製造方法の開発が強く望まれている。
特開2004−323489号公報
本発明は、種々の置換基をより効果的な置換位置に導入出来、また、安価な原料から効率良く得られるノルボルネン誘導体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討を進めた結果、スピロ炭素を有するシクロオレフィン類とシクロペンタジエン類とのディールス・アルダー反応を含むノルボルネン誘導体の製造方法が上記目的を達成しうることを見出し、該知見に基づいて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記一般式(2)で表されるシクロオレフィン類とシクロペンタジエン類とのディールス・アルダー反応により一般式(1)で表されるノルボルネン誘導体を
合成する方法を提供するものである。
Figure 2006225316
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10は、それぞれ独立に、水
素原子;ハロゲン原子;炭素原子数1〜10の2価の炭化水素基である連結基または酸素原子、窒素原子、硫黄原子もしくはケイ素原子を含む連結基を有していてもよい置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の1価の炭化水素基;および極性基よりなる群から選ばれる原子もしくは基を表わし、a、b、c、d、e、fはそれぞれ独立に0〜2の整数であり(但し、b=c=0である場合を除く)、Aは−(単結合);−O−;−S−;−SO−;−SO2−;−CO−;−NR11−;−SiR12 2−;または、置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の2価の炭化水素基を表す(R11およびR12はそれぞれ独立に酸素原子、窒素原子、イオウ原子もしくはケイ素原子を含む連結基を有していてもよい置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の1価の炭化水素基)。]
Figure 2006225316
[式中のR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、b、c、d、e、f、
Aはそれぞれ前記一般式(1)で定義の通り。]
本発明ではディールス・アルダー反応時の反応混合物温度が100〜250℃の範囲内であることが好ましい。
また、本発明ではシクロペンタジエン類としてジシクロペンタジエンおよび/またはシクロペンタジエン、またはジ(メチルシクロペンタジエン)および/またはメチルシクロペンタジエンを使用することが好ましく、シクロオレフィン類として上記一般式(2)中のbおよびcがそれぞれ1であるシクロオレフィン類を使用することが好ましく、上記一般式(2)中のR3〜R10のうち少なくとも6つが水素原子であり、dおよびfがそれぞ
れ1であるシクロオレフィン類を使用することも好ましい。
本発明では一般式(1)中のaが0または1であるノルボルネン誘導体を合成すること
が好ましい。
本発明に係るノルボルネン誘導体の製造方法は、スピロ炭素を有するシクロオレフィン類とシクロペンタジエン類とのディールス・アルダー反応によりノルボルネン誘導体を合成しており、その反応条件および使用する原料を選択することによって、種々の置換基をより効果的な置換位置に導入出来る。
また、本発明に係るノルボルネン誘導体の製造方法は、同一の原料および資材(塩基・溶媒・触媒等)を使用した他の合成ルートと比較して効率的である。さらに、本発明で使用する合成資材は何れも安価または安価に製造可能で、工業的に使用可能なものであることから利用価値が高い。
本発明の製法で得られるノルボルネン誘導体は、スピロ結合で種々の置換基をノルボルネン環と垂直方向に固定している為、このようなノルボルネン誘導体を用いて得られる重合体では、その含有量を適切に調整することで複屈折性、波長分散性を自在に制御することが可能である。
本発明の製法で得られるノルボルネン誘導体は、光学樹脂前駆体モノマーとして非常に有用であり、これを用いて得られる重合体は、光ディスク、光磁気ディスク、光学レンズ(Fθレンズ、ピックアップレンズ、レーザープリンター用レンズ、カメラレンズ等)、眼鏡レンズ、光学フィルム/シート(ディスプレイ用フィルム、位相差フィルム、偏光フィルム、偏光板保護フィルム、拡散フィルム、反射防止フィルム、液晶基板、EL基板、電子ペーパー用基板、タッチパネル基板、PDP前面板等)、透明導電性フィルム用基板、光ファイバー、導光板、光カード、光ミラー、IC、LSI、LED封止材等、非常に高精度の光学設計が必要とされている光学材料への応用が可能である。
以下、本発明について具体的に説明する。
<反応試剤>
本発明に使用する原料の内、シクロペンタジエン類としては下記一般式(3)で表されるシクロペンタジエン類および/または(4)で表されるシクロペンタジエン類が使用できるが、コストの面から好ましくはジシクロペンタジエンまたはジ(メチルシクロペンタジエン)、更に好ましくはジシクロペンタジエンである。
Figure 2006225316
[式中、R1は一般式(1)で定義の通り]
また、本発明に使用する原料の内、ジエノフィルとしては上記一般式(2)で表されるシクロオレフィン類を使用することができる。
前記一般式(1)〜(4)において、R1〜R10は、それぞれ独立に、水素原子;ハロ
ゲン原子;炭素原子数1〜10の2価の炭化水素基である連結基または酸素原子、窒素原子、イオウ原子もしくはケイ素原子を含む連結基を有していてもよい置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の炭化水素基;および極性基よりなる群から選ばれる原子もしくは基を表わす。
ここで、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子が挙げられる。
炭素原子数1〜30の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;エチリデン基、プロピリデン基等のアルキリデン基;フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等の芳香族基等が挙げられる。これらの炭化水素基は置換されていてもよく、置換基としては例えばフッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、フェニルスルホニル基、シアノ基等が挙げられる。
また、上記の置換または非置換の炭化水素基は、直接環構造に結合していてもよいし、あるいは連結基を介して結合していてもよい。連結基としては、例えば炭素原子数1〜10の2価の炭化水素基(例えば、−(CH2)q−、qは1〜10の整数で表わされるアルキレン基);酸素原子、窒素原子、イオウ原子またはケイ素原子を含む連結基(例えば、カルボニル基(−CO−)、カルボニルオキシ基(−COO−)、スルホニル基(−SO2−)、スルホニルエステル基(−SO2−O−)、エーテル結合(−O−)、チオエーテル結合(−S−
)、イミノ基(−NH−)、アミド結合(−NHCO−)、シロキサン結合(−Si(R2)O−(こ
こで、Rはメチル、エチル等のアルキル基));あるいはこれらの2種以上が組み合わさって連なったものが挙げられる。
極性基としては、例えば水酸基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、カルボニルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、シアノ基、アミド基、イミド基、トリオルガノシロキシ基、トリオルガノシリル基、アミノ基、アシル基、アルコキシシリル基、スルホニル基、およびカルボキシル基などが挙げられる。さらに具体的には、上記アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基等が挙げられ;カルボニルオキシ基としては、例えばアセトキシ基、プロピオニルオキシ基等のアルキルカルボニルオキシ基、及びベンゾイルオキシ基等のアリールカルボニルオキシ基が挙げられ;アルコキシカルボニル基としては、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等が挙げられ;アリーロキシカルボニル基としては、例えばフェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基、フルオレニルオキシカルボニル基、ビフェニリルオキシカルボニル基等が挙げられ;トリオルガノシロキシ基としては例えばトリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基等が挙げられ;トリオルガノシリル基としてはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基等が挙げられ;アミノ基としては第1級アミノ基等が挙げられ、アルコキシシリル基としては例えばトリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基等が挙げられる。
a、b、c、d、e、fはそれぞれ独立に0〜2の整数であり(但し、b=c=0の場合を除く)、aは好ましくは0または1であり、b、cは好ましくは1であり、d、fは好ましくはそれぞれ独立に0または1であり、eは好ましくは0または1である。
Aが示す−NR11−、−SiR12 2−におけるR11およびR12において、酸素原子、窒
素原子、イオウ原子もしくはケイ素原子を含む連結基としては上記と同じ基が挙げられ、置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の1価の炭化水素基としては上記と同じ基が挙げられる。また、Aが示す、置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の2価の炭化水素基としては、好ましくは−(CH2n−(nは0または1〜3の整数)である。
上記一般式(2)で表されるシクロオレフィン類としては、具体的には下記のような化
合物を挙げることができる。
Figure 2006225316
Figure 2006225316
Figure 2006225316
Figure 2006225316
Figure 2006225316
また、このような一般式(2)で表されるシクロオレフィン類の内、式(2)中のbおよびcがそれぞれ1であるシクロオレフィン類を使用することがより好ましい。式(2)中のbおよびcがそれぞれ1であると形成される環構造の歪が小さいため熱的または化学的安定性に優れるものとなる。また同様の理由で一般式(2)で表されるシクロオレフィン類製造時の収率が増加するので好ましい。式(2)中のbおよびcがそれぞれ2よりも大きいと、導入する置換基の立体的な位置が固定されず、これらの置換基導入に起因する種々の優れた特性が十分に発揮されないことがある。
さらに一般式(2)中のdおよびfがそれぞれ独立に0または1であり、R3〜R10
うち少なくとも6つが水素原子であるシクロオレフィン類を使用することが好ましい。
このようなシクロオレフィン類としては、好ましくはスピロ[フルオレン−9,4'−シクロペンテン]、スピロ[2,7−ジメトキシフルオレン−9,4'−シクロペンテン]、
スピロ[2,7−ジエトキシフルオレン−9,4'−シクロペンテン]、スピロ[3,6−ジメトキシフルオレン−9,4'−シクロペンテン]、スピロ[2−メトキシフルオレン−9,4'−シクロペンテン]、スピロ[2−エトキシフルオレン−9,4'−シクロペンテン]、より好ましくはスピロ[フルオレン−9,4'−シクロペンテン]、スピロ[2,7−ジ
メトキシフルオレン−9,4'−シクロペンテン]、スピロ[3,6−ジメトキシフルオレ
ン−9,4'−シクロペンテン]、スピロ[2−メトキシフルオレン−9,4'−シクロペンテン]、最も好ましくはスピロ[フルオレン−9,4'−シクロペンテン]である。
これらの一般式(2)で表されるシクロオレフィン類は、例えば2−ブテン−1,4−
ジオールのようなアルコール類の水酸基を、トシル基のような適切な脱離基へと変換した後、塩基の存在下でフルオレンのような活性メチレン基を有する化合物と縮合環化して得ることができる(以下「A法」と省略する)。また、例えば塩基の存在下、2等量のアリルクロライドのようなビニル化合物とフルオレンのような活性メチレン基を有する化合物とを縮合し、9,9−ジアリルフルオレンを合成した後にメタセシス反応触媒の存在下に
閉環反応を行っても得ることができる(以下「B法」と省略する)。(上記の具体的な数値および物質名は本発明を限定するものではない)
<A法の具体的説明>
A法で使用できるアルコール類としては例えば2−ブテン−1,4−ジオール、2−ペ
ンテン−1,5−ジオール、3−ヘキセン−1,6−ジオール等を挙げることができる。また、これらのオレフィン部位の幾何異性体は何れでも良く、2種の混合物であっても良いが好ましくはシス体である。
これらのジオール類の水酸基の脱離基(スルホン酸エステル、リン酸エステル、ハロゲン原子等)への変換には公知の手法が使用できる。このような変換試薬としては、例えばベンゼンスルホン酸クロライド、p−トルエンスルホン酸クロライド、p−ブロモベンゼンスルホン酸クロライド、メタンスルホン酸クロライド、トリフルオロメタンスルホン酸クロライド等のスルホン酸誘導体;フェニルホスホン酸ジクロライド、メチルホスホン酸ジクロライド等のリン酸誘導体;塩化チオニル、三塩化リン、五塩化リン、臭化チオニル、三臭化リン、オキシ塩化リン等のハロゲン化剤;トリメチルシリルクロライド、アセトニトリル、および臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化カルシウム、よう化カリウム、またはよう化ナトリウム等を併用するハロゲン化剤を挙げることができる。また、水酸基をハロゲン原子に置換した場合には、ハロゲン交換反応によってより脱離性の高いハロゲン原子へと置換しても良い。
縮合環化反応によりシクロオレフィン類を合成する際に使用する塩基としては、例えば、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、フェニルリチウムなどの有機リチウム;ソーダアミド、リチウムジイソプロピルアミド等の金属アミド;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの金属水酸化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、t−ブトキシカリウムなどの金属アルコキシド;炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの炭酸金属塩;水素化ナトリウムなどの金属水素化物;ナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属を例示することができる。Ohwada, Tomohiko J.Am.Chem.Soc.;114;23;8818 (1992)にはn−ブチルリチウムによってフルオレンアニオンを生成し、2,4−ジハロブタンと反応させてスピロ環状化合物を合成する例が、Jason,Mark E. et al.,J.Org.Chem.;56:11;3664 (1991)にはt−ブトキシカリウムによってフルオレンアニオンを生成し、1,4−ジブロモブタンと反応させてスピロ環状化合物を合成する例が開示さ
れている。これらの塩基を使用して縮合環化反応を行う際の媒体としては均一相であっても固/液または液/液の2相系であっても良く、使用する金属化合物の溶解性が低い場合には公知の相関移動触媒を少量添加しても良い。
<B法の具体的説明>
B法で使用できるビニル化合物としては、例えばアリルクロライド、アリルブロマイド、4−クロロ−1−ブテン、4−ブロモ−1−ブテン等を挙げることができる。これらのビニル化合物は1種単独でも複数を併用しても良く、また、ハロゲン交換反応によってより脱離性の高いハロゲン原子へと置換しても良い。
活性メチレン基を有する化合物との縮合反応の際に使用できる塩基としてはA法の縮合環化反応で使用できる塩基と同様のものを挙げることができる。また、これらの塩基を使用して縮合反応を行う際の媒体としては均一相であっても固/液または液/液の2相系であっても良く、使用する金属化合物の溶解性が低い場合には公知の相関移動触媒を少量添加しても良い。
メタセシス反応触媒としてはOlefin Metathesis and Metathesis Polymerization(K.J.IVIN, J.C.MOL, Academic Press 1997)に記載されている触媒が好ましく用いられる。
このような触媒としては、(I)例えば、(a)W、Mo、Re、VおよびTiの化合物から選ばれた少なくとも1種と、(b)アルカリ金属元素(例えば、Li、Na、K)、アルカリ土類金属元素(例えば、Mg、Ca)、第12族元素(例えば、Zn、Cd、Hg)、第13族元素(例えば、B、Al)、第14族元素(例えば、Si、Sn、Pd)等の化合物であって、少なくとも1つの当該元素−炭素結合または当該元素−水素結合を
有するものから選ばれた少なくとも1種との組み合わせからなるメタセシス触媒が挙げられる。該触媒の活性を高めるために、後述の(c)添加剤が添加されたものであってもよい。
上記(a)成分の具体例としては、例えば、WCl6、MoCl5、ReOCl3、VO
Cl3、TiCl4等の特開平1−240517号公報に記載の化合物を挙げることができる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
上記(b)成分の具体例としては、例えば、n−C49Li、(C253Al、(C252AlCl、(C251.5AlCl1.5、(C25)AlCl2、メチルアルモキサ
ン、LiH等の特開平1−240517号公報に記載の化合物を挙げることができる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
上記(c)成分の添加剤としては、例えば、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、アミン類等を好適に用いることができ、更に、特開平1−240517号公報に記載の化合物を使用することができる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
また、閉環メタセシス反応には(II)周期表第4族〜第8族の遷移金属−カルベン錯体やメタラシクロブタン錯体等からなるメタセシス触媒も好ましく用いることができる。具体例としては、例えば、W(=N−2,6−C63 iPr2)(=CHtBu)(OtBu)2、Mo(=N−2,6−C63 iPr2)(=CHtBu)(OtBu)2、Ru(=CHCH=CPh2)(PPh32Cl2、Ru(=CHPh)[P(C61132Cl2等が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
なお、上記触媒(I)と(II)とを組み合わせて用いても差し支えない。
Syn. Lett., 10, 1618 (1999).には金属カリウムの存在下、アリルブロマイドとフルオレンとの反応によりジアリルフルオレンを合成し、引き続くRu(=CHPh)[P(C61132Cl2をメタセシス触媒として用いた閉環反応によりスピロ[フルオレン−9,4'−シクロペンテン]を合成した例が開示されている。
<反応条件>
本発明は前記一般式(2)で表されるシクロオレフィン類とシクロペンタジエン類とのディールス・アルダー反応を必須の工程とするが、その反応条件としては反応混合物温度が100〜250℃の範囲内であり、好ましくは120〜240℃、更に好ましくは140〜220℃である。反応混合物温度がこれらの範囲よりも低いと反応速度が遅く生産性が悪化し、高いと逆反応(副反応)が進行して目的物の収率が低下することがある。
ディールス・アルダー反応を行う際の一般式(2)で表されるシクロオレフィン類とシクロペンタジエン類との量的関係はモル比として、通常は一般式(2)で表されるシクロオレフィン類/シクロペンタジエン類=1/0.6〜1/20、好ましくは1/0.7〜1/15、さらに好ましくは1/0.8〜1/10である(シクロペンタジエン類がジシクロペンタジエンのような環状共役ジエンの二量体である場合または環状共役ジエンの二量体と単量体との混合物を使用する場合には環状共役ジエン単量体としてモル比を換算して上記範囲内の仕込比とする)。添加するシクロペンタジエン類の量がこの範囲よりも少ないと比較的高価なシクロオレフィン類が未反応のまま残存してしまうため好ましくない。また、シクロペンタジエン類の量がこの範囲よりも多いと生成した前記一般式(1)で表されるノルボルネン誘導体とシクロペンタジエン類との更なる反応やシクロペンタジエン類間のディールス・アルダー反応が進行して目的物の収率が低下することがあるので好ましくない。
また、ディールス・アルダー反応時の原料の仕込み方法は、一般式(2)で表されるシクロオレフィン類とシクロペンタジエン類とを前記範囲となる比率で同時に全量仕込んでも良いし、一般式(2)で表されるシクロオレフィン類の加熱下にシクロペンタジエン類を添加してディールス・アルダー反応させても良い。後者の方法でディールス・アルダー反応を実施する場合、シクロペンタジエン類の添加速度は、使用するシクロペンタジエン類の全重量を100wt%として、3〜500wt%毎時、好ましくは4〜300wt%毎時、更に好ましくは5〜100wt%毎時である。添加速度がこれらの範囲よりも遅いと生産性が悪く、速いと生成した前記一般式(1)で表されるノルボルネン誘導体とシクロペンタジエン類との更なる反応やシクロペンタジエン類間のディールス・アルダー反応が進行して目的物の収率が低下することがある。この添加速度によって一般式(1)中のaの値をコントロールすることができるが添加方法は連続添加であっても良く、平均の添加速度が前記添加速度の範囲であれば分割添加であっても良い。
ディールス・アルダー反応を行う際には無溶媒下でも溶媒中でも実施することができる。使用できる溶媒としては一般式(2)で表されるシクロオレフィン類およびシクロペン
タジエン類が加熱下で溶解するものであれば特に限定されないが、例えばThe Diels-Alder Reaction(Francesco Fringuelli,Aldo Taticchi,JOHN WILEY & SONS,LTD)に記載されている溶媒が好ましく使用できる。より具体的には例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等のアルカン類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素;クロロブタン、ブロムヘキサン、塩化メチレン、ジクロロエタン、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン、クロロホルム、テトラクロロエチレン等のハロゲン化アルカン、ハロゲン化アリール等の化合物;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類が挙げられ、これらの中では溶解性の面から芳香族または脂肪族炭化水素が好ましい。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。これらの反応用溶媒の使用量は、「溶媒:全原料」の重量比が、通常、0:1〜10:1となる量であり、好ましくは0:1〜5:1となる量である。溶媒の使用量がこの範囲よりも多いと、反応速度が遅くなるばかりでなく容量が大きくなるため生産性の低下を招くことになる。
ディールス・アルダー反応を行う反応時間は、通常1〜50時間、好ましくは2〜40時間、更に好ましくは3〜30時間である。反応時間がこの範囲よりも短いと反応が不十分であるため収率が低下し、長いと生産性が悪くなるため好ましくない。
また、該ディールス・アルダー反応には触媒を使用することもできる。このような触媒としては、例えばThe Diels-Alder Reaction(Francesco Fringuelli,Aldo Taticchi,JOHN WILEY & SONS,LTD)に記載されている触媒が好ましく使用できる。
さらに、該ディールス・アルダー反応には公知の重合禁止剤または重合抑制剤を使用することもできる。このような重合禁止または抑制剤としては例えば、t−ブチルカテコール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、ヒドロキノン、ベンゾキノン、2,6−ジクロロベンゾ
キノン、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、ペンタエリスリトール・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドキシフェニル)プロピオネート]、4,4'−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル
)シクロヘキサン、オクタデシル・3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート、3,3',3”,5,5',5”−ヘキサ−t−ブチル−a,a',a”−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール等のフェノール系またはヒドロキノン系化合物、ジフェニルピクリルヒドラジンやジフェニルアミンのようなアミン系
化合物、ジチオベンゾイルジスルフィド、p,p'−ジトリルトリススルフィド、ジベンジルテトラスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィドのような有機硫黄化合物、ジニトロベンゼンのようなニトロ化合物、2−メチル−2−ニトロソプロパンのようなニトロソ化合物、トリ(ベンゾイルオキシ)鉄、臭化第三鉄、塩化第三鉄、塩化第二銅のような金属塩化合物を挙げることができる。このような添加剤を使用することにより原料オレフィン類の熱重合を禁止または抑制し、目的物の収率を向上させることが可能である。
上記一般式(2)で表されるシクロオレフィン類と、シクロペンタジエン類とのディールス・アルダー反応によって得られる一般式(1)で表されるノルボルネン誘導体の構造は、一般式(1)中のaが0または1であることが好ましい。aが2よりも大きいと、得られるノルボルネン誘導体から合成される重合体のガラス転移温度が必要以上に高くなり、加工性に乏しく強度が不十分なものとなることがある。
<精製方法>
このようにして得られた反応生成物は蒸留、抽出または晶析を行うか、これらを組み合わせて行うことにより精製/分離することができる。使用する原料、生成物、および副生成物の物理的および化学的性質により精製方法および精製条件は異なるが、反応生成物(一般式(1)で表されるノルボルネン誘導体)の沸点が工業的に蒸留可能な温度および圧力である場合には蒸留による精製/分離が好ましいが、蒸留前または蒸留後に抽出または晶析によりオリゴマー成分の除去やより純度を高くするための精製を行っても良い。ディールス・アルダー反応生成物の沸点が高く、蒸留が困難である場合には蒸留による沸点の低い成分の除去と抽出および/または晶析を組み合わせて精製することができる。さらに、ディールス・アルダー反応生成物と原料または副生成物との溶解性に十分な差がある場合には抽出および/または晶析により精製することができる。抽出または晶析には公知の有機溶媒を使用することができる。また、分離した原料は再利用することができる。これらの手法の精製を行うことによって次工程の開環重合または付加重合時の重合阻害剤となり得る不純物を許容濃度以下に除くことができる。
本発明の製法で得られるノルボルネン誘導体は、開環重合、開環重合とそれに続く水素添加反応、付加重合、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合等によって、所望の重合体とすることができる。また、本発明のノルボルネン誘導体を、必要に応じて任意の共重合可能な化合物と共重合反応させて共重合体を得る事も可能である。
本発明の製法で得られるノルボルネン誘導体から合成した重合体は、優れた透明性、耐熱性、低吸水性を示し、かつ用途に応じて任意に複屈折値の大きさやその波長分散性を制御できることから、光ディスク、光磁気ディスク、光学レンズ(Fθレンズ、ピックアップレンズ、レーザープリンター用レンズ、カメラ用レンズ等)、眼鏡レンズ、光学フィルム/シート(ディスプレイ用フィルム、位相差フィルム、偏光フィルム、偏光板保護フィルム、拡散フィルム、反射防止フィルム、液晶基板、EL基板、電子ペーパー用基板、タッチパネル基板、PDP前面板等)、透明導電性フィルム用基板、光ファイバー、導光板、光カード、光ミラー、IC、LSI、LED封止材などの成形材料として好適に応用することができる。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<スピロ[フルオレン−9,8'−トリシクロ[4.3.0.12.5][3]デセン]の合成>
cis−1,4−ジクロロ−2−ブテン 14.88g(0.12mol)、フルオレン16.60g(0.1mol)、50wt%水酸化ナトリウム水溶液 80g、トリエチ
ルベンジルアンモニウムクロライド 0.4g(0.0013mol)、ジメチルスルホ
キシド2mLを冷却管、攪拌機、温度計を備えたフラスコ中に仕込み、95〜100℃で4時間反応させた。その後、反応混合物中にトルエン40mLを加え、有機相と水相とを分離し、有機相を蒸留水20mLで3回洗浄した。この反応混合物を濃縮後、蒸留精製してスピロ[フルオレン−9,4'−シクロペンテン]を70%含む混合物を得た[沸点:138〜148℃(1mmHg)、目的物収率=23%]。得られた混合物の1H−NMR
および13C−NMRスペクトル(いずれも重水素化クロロホルム中で測定)をそれぞれ図1および図2に示す。
上記のようにして得られたスピロ[フルオレン−9,4'−シクロペンテン]を含む混合物4.55g(0.0146mol)を180℃に加熱し、その中にジシクロペンタジエンを0.38g/hの平均添加速度で合計7.2g(0.0548mol)加えた。同時に反応温度を2℃/minの平均速度で昇温して210℃まで上昇させた。ジシクロペンタジエン全量添加後、更に30分間反応を行った後、反応混合物をメタノールで再結晶してスピロ[フルオレン−9,8'−トリシクロ[4.3.0.12,5][3]デセン]を収率22%で得た。得られたスピロ[フルオレン−9,8'−トリシクロ[4.3.0.12,5][3]デセ
ン]の1H−NMRスペクトル(重水素化クロロホルム中で測定)を図3に示す。
<スピロ[フルオレン−9,8'−トリシクロ[4.3.0.12,5][3]デセン]の合成>
実施例1と同様にして得たスピロ[フルオレン−9,4'−シクロペンテン]を70%含む混合物1.01g(3.2mmol)とジシクロペンタジエン0.9g(3.4mmol)とをステンレス製反応容器に仕込み、200℃で7時間反応を行った。反応混合物をメタノールで再結晶してスピロ[フルオレン−9,8'−トリシクロ[4.3.0.12,5][3]デセン]を収率9%で得た。
[比較例]
<スピロ[フルオレン−9,8'−トリシクロ[4.3.0.12,5][3]デセン]の合成>
cis−1,4−ジクロロ−2−ブテン 18.75g(0.15mol)とジシクロペンタジエン 39.66g(0.3mol)をステンレス製反応容器に仕込み、200℃
で4時間反応させた。その後、蒸留精製して5,6−ジ(クロロメチル)−2−ノルボル
ネンを90%含む混合物を得た[沸点:108〜112℃(10mmHg)、目的物収率=44%]。
得られた5,6−ジ(クロロメチル)−2−ノルボルネン 5.348g(0.028mol)、フルオレン 4.652g(0.028mol)、50wt%水酸化ナトリウム
水溶液 19g、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド 0.13g(0.0006mol)、ジメチルスルホキシド 0.6mLを冷却管、攪拌機、温度計を備えたフラス
コ中に仕込み、95〜100℃で4時間反応させた。その後、反応混合物中にトルエン20mLを加え、有機相と水相とを分離し、有機相を蒸留水20mLで3回洗浄した。有機相を濃縮後、ガスクロマトグラフィー分析により定量したスピロ[フルオレン−9,8'−
トリシクロ[4.3.0.12,5][3]デセン]の収率は0.3%であり、単離には至らなか
った。
実施例1で得られた混合物の1H−NMRスペクトルである。 実施例1で得られた混合物の13C−NMRスペクトルである。 スピロ[フルオレン−9,8'−トリシクロ[4.3.0.12,5][3]デセン]の1H−NMRスペクトルである。

Claims (6)

  1. 下記一般式(2)で表されるシクロオレフィン類とシクロペンタジエン類とのディールス・アルダー反応により下記一般式(1)で表されるノルボルネン誘導体を合成することを特徴とするノルボルネン誘導体の製造方法;
    Figure 2006225316
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10は、それぞれ独立に、水
    素原子;ハロゲン原子;炭素原子数1〜10の2価の炭化水素基である連結基または酸素原子、窒素原子、硫黄原子もしくはケイ素原子を含む連結基を有していてもよい置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の1価の炭化水素基;および極性基よりなる群から選ばれる原子もしくは基を表わし、a、b、c、d、e、fはそれぞれ独立に0〜2の整数であり(但し、b=c=0である場合を除く)、Aは−(単結合);−O−;−S−;−SO−;−SO2−;−CO−;−NR11−;−SiR12 2−;または、置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の2価の炭化水素基を表す(R11およびR12はそれぞれ独立に酸素原子、窒素原子、イオウ原子もしくはケイ素原子を含む連結基を有していてもよい置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の1価の炭化水素基)。)
    Figure 2006225316
    (式中のR3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、b、c、d、e、f、Aはそれぞ
    れ前記一般式(1)で定義の通り。)。
  2. ディールス・アルダー反応時の反応混合物温度が100〜250℃の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のノルボルネン誘導体の製造方法。
  3. シクロペンタジエン類としてジシクロペンタジエンおよび/またはシクロペンタジエン、あるいはジ(メチルシクロペンタジエン)および/またはメチルシクロペンタジエンを使用することを特徴とする請求項1または2に記載のノルボルネン誘導体の製造方法。
  4. 一般式(2)中のbおよびcがそれぞれ1であるシクロオレフィン類を使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のノルボルネン誘導体の製造方法。
  5. 一般式(2)中のR3〜R10のうち少なくとも6つが水素原子であり、dおよびfがそ
    れぞれ1であるシクロオレフィン類を使用することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のノルボルネン誘導体の製造方法。
  6. 一般式(1)中のaが0または1であるノルボルネン誘導体を合成することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のノルボルネン誘導体の製造方法。
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