JP2006225234A - リモナイト及びリモナイト含有材及びリモナイト含有コンクリート - Google Patents

リモナイト及びリモナイト含有材及びリモナイト含有コンクリート Download PDF

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Abstract

【課題】所望の特性を確実に有する化学特性の安定化したリモナイト、及びこのリモナイトを含有したリモナイト含有材、及びこのリモナイトを含有したリモナイト含有コンクリートを提供する。
【解決手段】リモナイト及びこのリモナイトを含有するリモナイト含有材並びにリモナイト含有コンクリートでは、リモナイトは、紫外線を照射しながら乾燥させることにより、X線回折における面指数(110)での反射強度を面指数(111)の反射強度より大きくする。特に、リモナイトは、面指数(110)での反射強度を100とした場合に、面指数(111)での反射強度が85以下となるようにする。さらに、リモナイトは、面指数(111)での反射強度が面指数(110)での反射強度よりも大きい不完全リモナイトをオゾン雰囲気下で加熱乾燥させて生成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、リモナイト及びリモナイト含有材及びリモナイト含有コンクリートに関するものである。
従来、ゲータイト(針鉄鉱)を主成分とするリモナイトには脱臭作用があることが知られており、このリモナイトを用いて焼成成形物を形成することによって、脱臭作用を有する焼成成形物の形成が行われている(例えば、特許文献1参照。)。
このようなリモナイトの採掘地としては阿蘇山周辺が知られており、しかも、採掘されたリモナイトは採掘直後には脱臭作用が少なく、通常2〜3年間程度野晒しすることにより所望の脱臭作用を有することが知られている。
すなわち、リモナイトは約70%を鉄で構成しており、地中に埋まっている状態では酸欠状態のために酸化第一鉄の状態として存在していることにより化学特性が比較的不安定となっているものと考えられている。
したがって、採掘直後では、リモナイトに未解明な各種反応が同時進行で生じることによって脱臭作用の効果が比較的低くなっており、野晒しによってリモナイトを酸化させることにより酸化第一鉄が酸化第二鉄となってリモナイトが安定化し、脱臭作用を生起しているものと考えられている。
しかも、酸化第一鉄が酸化して酸化第二鉄となるにしたがって、リモナイトは採掘直後の褐色から黄土色に変色し、野晒しにともなって所定の黄土色となったところで出荷可能と判断して、製品としての出荷を行っていた。
特開2004−010473号公報
昨今では、上記したリモナイトはその脱臭作用だけではなく、酸化第二鉄に起因した効果と思われる水質改善作用や、畜産動物用飼料の添加剤として用いることによる肉質改善作用があることがわかってきており、特に、コンクリートにおける骨材の一種としてリモナイトを使用した場合には、このようなコンクリートを護岸工事に用いることによって水質改善機能が付加されたコンクリートとすることができることがわかってきており、リモナイトの需要が高まっているものの、2〜3年の野晒しによる酸化第二鉄への酸化処理を行って化学特性の安定化処理を行う必要があることにより適時の供給が不可能であって、市場の要求に適ったリモナイトの供給が困難であるという問題があった。
特に、従来では、野晒しされたリモナイト中の酸化第一鉄がどのくらい酸化第二鉄となったかを判定するには色で判定するほかなく、明確な判定が困難であって、出荷が可能となった品質の判定が極めて困難となっており、所要のマージンを確保するために野晒しによる酸化処理期間が長くなるという問題があった。
本発明者はこのような現状に鑑み、酸化処理期間の短縮化を図る一方で、酸化第一鉄から酸化第二鉄への酸化程度判定を確実に行える判定方法を開発すべく研究を行い、本発明を成すに至ったものである。
本発明のリモナイトでは、紫外線を照射しながら乾燥させることにより、X線回折における面指数(110)での反射強度を面指数(111)の反射強度より大きくした。さらに、面指数(110)での反射強度を100とした場合に、面指数(111)での反射強度が85以下となるようにしたことにも特徴を有し、面指数(111)での反射強度が面指数(110)での反射強度よりも大きい原材料をオゾン雰囲気下で加熱乾燥させたことにも特徴を有するものである。
また、リモナイトを含有した本発明のリモナイト含有材では、紫外線を照射しながら乾燥させることにより、X線回折における面指数(110)での反射強度を面指数(111)の反射強度より大きくしたリモナイトを含有しているものである。さらに、リモナイトは、面指数(110)での反射強度を100とした場合に、面指数(111)での反射強度が85以下となるようにしたことにも特徴を有し、面指数(111)での反射強度が面指数(110)での反射強度よりも大きい原材料をオゾン雰囲気下で加熱乾燥させたことにも特徴を有するものである。
また、リモナイトを含有した本発明のリモナイト含有コンクリートでは、紫外線を照射しながら乾燥させることにより、X線回折における面指数(110)での反射強度を面指数(111)の反射強度より大きくしたリモナイトを含有しているものである。
請求項1記載の発明によれば、紫外線を照射しながら乾燥させることにより、従来よりも極めて短時間時で酸化第一鉄から酸化第二鉄への酸化処理行うことができるとともに、X線回折における面指数(110)での反射強度を面指数(111)の反射強度より大きくすることによって、リモナイト中の酸化第二鉄の存在割合を増大させて、化学特性を確実に安定化させたリモナイトを生成することができる。
請求項2記載の発明によれば、面指数(110)での反射強度を100とした場合に、面指数(111)での反射強度が85以下となるようにしたことによって、化学特性を高レベルで安定化させるとともに、品質バラツキが抑制されたリモナイトを生成することができる。
請求項3記載の発明によれば、面指数(111)での反射強度が面指数(110)での反射強度よりも大きい原材料をオゾン雰囲気下で加熱乾燥させたことによって、酸化第一鉄の酸化をさらに促進させることができ、より短時間時で化学特性が安定化したリモナイトを生成できる。
請求項4記載の発明によれば、リモナイトを含有したリモナイト含有材であって、そのリモナイトは、紫外線を照射しながら乾燥させることにより、従来よりも極めて短時間時で所望の特性を有するリモナイトとすることができるとともに、X線回折における面指数(110)での反射強度を面指数(111)の反射強度より大きくしたことによって、リモナイト中の酸化第二鉄の存在割合を増大させて、化学特性を確実に安定化させたリモナイトを用いてリモナイト含有材とすることができ、リモナイトと他の原料との間に余計な反応が生じることを抑制して、リモナイト含有材の品質を向上させることができる。
請求項5記載の発明によれば、リモナイトは、面指数(110)での反射強度を100とした場合に、面指数(111)での反射強度が85以下となるようにしたことによって、リモナイトの化学特性を高レベルで安定化させるとともに、品質バラツキを抑制できるので、リモナイト含有材の品質をさらに向上させることができる。
請求項6記載の発明によれば、リモナイトは、面指数(111)での反射強度が面指数(110)での反射強度よりも大きい原材料をオゾン雰囲気下で加熱乾燥させたことによって、化学特性が安定化したリモナイトを短時間で生成でき、リモナイト含有材の製造における原料供給の安定化を図ることができる。
請求項7記載の発明によれば、リモナイトを含有したリモナイト含有コンクリートであって、そのリモナイトは、紫外線を照射しながら乾燥させることにより、従来よりも極めて短時間時でコンクリートの骨材として使用可能なリモナイトとすることができるとともに、X線回折における面指数(110)での反射強度を面指数(111)の反射強度より大きくしたことによって、リモナイト中の酸化第二鉄の存在割合を増大させて、水質改善機能をより効果的に発揮可能としたコンクリートとすることができる。
本発明のリモナイト及びリモナイト含有材及びリモナイト含有コンクリートでは、所要の採掘地から掘り出されたリモナイトに紫外線を照射しながら乾燥させることにより、リモナイトのX線回折における面指数(110)での反射強度を面指数(111)の反射強度より大きくしているものである。
発明者は、このX線回折における各面指数での反射強度がリモナイト中の鉄分の酸化状態を反映していることを知見し、この反射強度をリモナイトの酸化処理の終了判定に用いることに思い至ったものである。
すなわち、採掘地から掘り出された直後のリモナイトは酸化第一鉄の含有量が高く、X線回折における面指数(111)での反射強度が面指数(110)での反射強度よりも大きくなっているが、酸化第一鉄が酸化して酸化第二鉄となり、この酸化第二鉄の含有量が増大するにともなって面指数(110)での反射強度が面指数(111)の反射強度より大きくなり、面指数(110)での反射強度が面指数(111)の反射強度より大きくなった時点で、所定含有率の酸化第二鉄が生成されたものと判定するものである。
図1は、採掘直後のリモナイトのX線回折結果を示すピークサーチ図である。ここでは、面指数(111)での反射強度を「100」とすると、面指数(110)での反射強度は約「80」程度となっている。
このリモナイトを後述するように酸化処理することにより、図2のピークサーチ図に示すように、面指数(110)での反射強度が面指数(111)の反射強度より大きくなり、各面指数での反射強度を比較することにより、リモナイトにおける酸化の進行程度を判定できる。図2では、面指数(110)での反射強度を「100」とすると、面指数(111)での反射強度は約「80」程度となっている。
このように、X線回折における面指数(110)での反射強度が面指数(111)の反射強度より大きくなるまでリモナイトに紫外線を照射しながら乾燥させることにより、所定の含有比率以上で酸化第二鉄を含有することにより化学特性の安定化したリモナイトを生成することができる。
特に、面指数(110)での反射強度を100とした場合に、面指数(111)での反射強度が85以下となるようにした場合には、化学特性を高レベルで安定化させるとともに、品質バラツキが抑制されたリモナイトを生成することができる。
しかも、酸化第一鉄から酸化第二鉄に酸化することにより黄土色化するリモナイトの色によって酸化の進行程度を判定するのではなく、X線回折での測定結果を用いて酸化の進行程度を判定することにより、客観的な判定を行うことができ、酸化の進行程度をより正確に判定できる。
図3(a)は採掘直後のリモナイトのTG−DTA曲線を、図3(b)は後述する酸化処理後でのリモナイトのTG−DTA曲線を示したTG−DTA曲線図であり、酸化処理後されて製品となっているリモナイトは、十分に乾燥処理されていることが分かる。
図4は、採掘直後のリモナイトと、後述する酸化処理が施されたリモナイトの硫化水素ガスの吸着試験結果を示したグラフであり、それぞれのリモナイトをフィルタとして、このフィルタから漏れたガスの濃度を比較しているものである。酸化処理が施されたリモナイトの方が漏れが少なく、高い吸着力を示していることが分かる。
リモナイトの酸化処理は、図5の模式図に示す酸化処理装置を用いて行っている。酸化処理装置は、略矩形体状としたケーシング10の内部に、上方から順番に、第1コンベア11、第2コンベア12、第3コンベア13、第4コンベア14、第5コンベア15、第6コンベア16、第7コンベア17を上下に互いに重ね合わせて配置し、リモナイトを第1コンベア11→第2コンベア12→第3コンベア13→第4コンベア14→第5コンベア15→第6コンベア16→第7コンベア17の順で酸化処理装置内部を搬送するようにしている。
第1〜7コンベア11〜17は、所定間隔を隔てて設けた駆動ローラと従動ローラとの間にコンベアベルトを掛架してそれぞれ構成しており、各コンベア11〜17は、搬送方向下流側を搬送方向上流側よりも下げて下り勾配状態として葛折り状態に配置している。
最上部の第1コンベア11には、ケーシング10の上側部分に設けた投入口21に挿入した投入用コンベア22によってリモナイトを送給するようにしている。
一方、最下部の第7コンベア17で搬送されたリモナイトは、ケーシング10の下側部分に設けた排出口23に挿入した排出用コンベア24に受渡され、この排出用コンベア24によって酸化処理装置から取り出して、後工程へと搬送するようにしている。
本実施形態では、ケーシング10には7つのコンベア11〜17を設けて連続的に後述する酸化処理を行うようにしているが、コンベアの配設数は7つに限定するものではなく、それ以上であっても、それ以下であってもよい。さらに、連続的に酸化処理するのではなく、バッチ処理によって酸化処理を行うようにしてもよい。
ケーシング10の内側面には、所定位置に紫外線照射ランプ25を配設している。特に、紫外線照射ランプ25は、下り勾配とした各コンベア11〜17の上面に載設されたリモナイトを隈無く照射可能なように、各コンベア11〜17の少し上方位置に設けている。しかも、各コンベア11〜17は下り勾配となるようにしていることによって、紫外線照射ランプ25から照射された紫外線を、各コンベア11〜17の上面のリモナイトに確実に当てることができる。
さらに、ケーシング10の内側面の下側位置には温風送気器26を接続し、この温風送気器26からケーシング10内に所定温度の温風を送気することにより、ケーシング10内を所定温度に加熱するようにしている。なお、ケーシング10内の加熱は温風送気器26による温風送気によって行う場合に限定するものではなく、ケーシング10内あるいはケーシング10の周囲にヒータを配設して加熱するようにしてもよい。
しかも、本実施形態の温風送気器26では、オゾンを生成して、オゾンを含有した空気をケーシング10内に送気可能としている。したがって、ケーシング10の内部におけるオゾン濃度を高めることができ、リモナイトの酸化をより促進させて短時間時で所望の特性を有するリモナイトを生成できる。
さらに、温風送気器26では、ケーシング10内に送気する空気の露点を調整して送気可能としており、ケーシング10の内部に所定量の水分が存在するようにして、リモナイトの酸化を促進させやすくしている。
ケーシング10の上側面には吸引器27を接続しており、この吸引器27によってケーシング10内の空気を吸引して排気することにより、投入口21や排出口23からケーシング10内の空気が漏れ出すことを防止でき、温風送気器26で生成したオゾンの漏出を防止している。なお、吸引器27にはオゾン分解機能を設けており、吸引したオゾンを分解可能としている。
また、温風送気器26は、排出口23よりも上側位置に温風を送気するようにケーシング10に接続しておくことにより、排出口23からケーシング10内の空気が漏れ出すことを確実に防止可能としている。
この酸化処理装置では、ケーシング10内の温度を40〜70℃程度としながら投入用コンベア22によって酸化処理装置内にリモナイトを送給し、送給されたリモナイトを第1〜7コンベア11〜17によって順次下方に搬送し、最下部の第7コンベア17から排出用コンベア24に移送して酸化処理装置から排出するようにしており、第1〜7コンベア11〜17によるリモナイトの搬送中に、リモナイトを加熱しながら紫外線を照射することによりリモナイトの酸化を促すとともに、オゾンを送気してリモナイトの酸化をさらに促している。
第1〜7コンベア11〜17によるリモナイトの搬送は極めて低速で行ってよく、特に第1〜7コンベア11〜17を連続的に稼働させるのではなく、間欠的に稼働させてもよい。本実施形態では、第1〜7コンベア11〜17は、5分ごとに5cmだけコンベアベルトを移動させて停止させる間欠可動としており。
温風送気器26は所定濃度としたオゾンを送気するのではなく、大気よりも酸素濃度を大きくした空気を送気するようにして、紫外線照射ランプ25から照射された紫外線によって酸素をオゾン化させるようにしてもよい。
本実施形態の酸化処理装置では約14時間の酸化処理を行うようにしており、酸化処理の後に酸化処理されたリモナイトのX線回折による分析を行って、面指数(110)での反射強度を100とした場合に、面指数(111)での反射強度が85以下となっていた場合には、酸化処理されたリモナイトを後工程へと搬送するようにしている。
一方、面指数(111)での反射強度が85以下となっていなかった場合には、酸化処理装置で酸化処理を再度行うようにしている。
上記した酸化処理装置で酸化処理されたリモナイトは、別途の乾燥装置を用いて水分量が12〜18%となるように調整した後、保管倉庫で保管するようにしている。このように、水分量が12〜18%となるように調整しておくことにより、保管中に変質が生じることを抑制できる。
保管倉庫に保管されたリモナイトをハンマーミルで粉砕した後、4.5ミリの篩によって分給されたリモナイトは、陶器用の粘土、脱臭剤、土壌改良剤、レンガ、瓦、タイル、水質浄化剤、凝集剤、住宅等におけるVOCガス除去剤、発酵促進剤、汚泥分解剤等の原料として用いることができ、しかもこれらのリモナイト含有材の品質の向上を図ることができる。
あるいは、リモナイトをハンマーミルで粉砕した後、3ミリの篩によって分給し、さらに紫外線照射による殺菌処理が施されたリモナイトは、畜産用飼料、土壌改良剤、陶器用の粘土あるいは釉薬、脱硫化水素剤、水質浄化剤、凝集剤、住宅等におけるVOCガス除去剤、発酵促進剤、汚泥分解剤等の原料として用いることができ、しかもこれらのリモナイト含有材の品質の向上を図ることができる。
さらに、リモナイトをハンマーミルで粉砕した後、3ミリの篩によって分給し、遠赤外線ヒータ等で約250℃の温度で加熱殺菌して水分量を5%以下に調整し、その後、アトマイザーで粉砕して50メッシュ以下での篩をかけたリモナイトは、養殖魚用の餌、ペットフード、陶器用の粘土あるいは釉薬等の原料として用いることができ、しかもこれらのリモナイト含有材の品質の向上を図ることができる。
上述したように酸化処理されたリモナイトを骨材の一種として配合したコンクリートは水質改善効果を有しており、護岸構造物の形成時にこのリモナイト含有コンクリートを用いることによって、水質の改善作用を期待することができる。
特に、リモナイトにはリンを吸着するリン吸着作用があることによって、アオコや藻の発生を抑制する効果を有しており、コンクリート構造面に苔などが生育することを抑制できる。
しかも、コンクリート構造物の表面には露わし処理を行うことによって骨材であるリモナイトの露出面積を拡大することができ、リン吸着作用及びそれにともなう水質改善効果を著しく向上させることができる。
露わし処理としては、具体的には洗い出し仕上げ処理、研ぎ出し仕上げ処理、ショットブラストまたはサンドブラストによるブラスト仕上げ処理、小叩き仕上げ処理、ビシャン仕上げ処理、ノミ仕上げ処理、はつり仕上げ処理などがある。
洗い出し仕上げ処理とは、コンクリート表面に遅延効果を施したり、あるいはコンクリート表面に表層用コンクリートを塗着したりして、表面のコンクリートが完全に硬化していない状態として、その表面を水で洗い流すことにより骨材を露出させているものである。
研ぎ出し仕上げ処理とは、硬化したコンクリートの表面をディスクペーパーで剥ぎ取ることにより骨材を露出させているものである。
ブラスト仕上げ処理とは、硬化したコンクリートの表面に、ショットブラストの場合であれば鉄球などの粒体を、サンドブラストの場合であれば砂などの粉体を吹き付けて、表面のコンクリートを叩き割ることにより骨材を露出させているものである。
小叩き仕上げ処理とは、硬化したコンクリートの表面をハンマーで叩いて表面のコンクリートを叩き割ることにより骨材を露出させているものであり、特に、ハンマーの表面に線状に尖った突条体を複数設けた小叩き用ハンマーを用いているものである。
ビシャン仕上げ処理とは、硬化したコンクリートの表面をハンマーで叩いてコンクリート表面に傷をつけることにより骨材を露出させているものであり、特に、ハンマーの表面に錐状に尖らせた錐状突起体を多数設けたビシャン用ハンマーを用いているものである。
ノミ仕上げ処理とは、硬化したコンクリートの表面をノミで削ることにより骨材を露出させているものである。
はつり仕上げ処理とは、硬化したコンクリートの表面をノミや電動ピックで剥ぎ取ることにより骨材を露出させているものである。
ここで、コンクリートは通常のコンクリートに限定するものではなく、ポーラスコンクリートなどの特殊コンクリートであってもよく、骨材として配合する全骨材量の1〜50%をリモナイトとすることが望ましい。
なお、リモナイトをコンクリートに配合した場合には、リモナイトの酸性によってアルカリ性であるコンクリートの中和作用が生じるため、所定のpH値を保持可能な程度にリモナイトの配合量を調整することが望ましい。このように、リモナイトによってコンクリートの中和作用が生じることによっても、生態系に優しいコンクリートとすることができる。
採掘直後のリモナイトのX線回折結果を示すピークサーチ図である。 酸化処理後のリモナイトのX線回折結果を示すピークサーチ図である。 (a)は採掘直後、(b)は酸化処理後のリモナイトのTG−DTA曲線を示したTG−DTA曲線図である。 採掘直後のリモナイトと、酸化処理されたリモナイトの硫化水素ガスの吸着試験結果を示すグラフである。 リモナイトの酸化処理に用いる酸化処理装置の概略模式図である。
符号の説明
10 ケーシング
11 第1コンベア
12 第2コンベア
13 第3コンベア
14 第4コンベア
15 第5コンベア
16 第6コンベア
17 第7コンベア
21 投入口
22 投入用コンベア
23 排出口
24 排出用コンベア
25 紫外線照射ランプ
26 温風送気器
27 吸引器

Claims (7)

  1. 紫外線を照射しながら乾燥させることにより、X線回折における面指数(110)での反射強度を面指数(111)の反射強度より大きくしたリモナイト。
  2. 前記面指数(110)での反射強度を100とした場合に、前記面指数(111)での反射強度が85以下となるようにしたことを特徴とする請求項1記載のリモナイト。
  3. 前記面指数(111)での反射強度が前記面指数(110)での反射強度よりも大きい原材料をオゾン雰囲気下で加熱乾燥させたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリモナイト。
  4. リモナイトを含有したリモナイト含有材であって、
    前記リモナイトは、紫外線を照射しながら乾燥させることにより、X線回折における面指数(110)での反射強度を面指数(111)の反射強度より大きくしたリモナイト含有材。
  5. 前記リモナイトは、前記面指数(110)での反射強度を100とした場合に、前記面指数(111)での反射強度が85以下となるようにしたことを特徴とする請求項4記載のリモナイト含有材。
  6. 前記リモナイトは、前記面指数(111)での反射強度が前記面指数(110)での反射強度よりも大きい不完全リモナイトをオゾン雰囲気下で加熱乾燥させて生成したことを特徴とする請求項4または請求項5に記載のリモナイト含有材。
  7. リモナイトを含有したリモナイト含有コンクリートであって、
    前記リモナイトは、紫外線を照射しながら乾燥させることにより、X線回折における面指数(110)での反射強度を面指数(111)の反射強度より大きくしたリモナイト含有コンクリート。
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