JP2004209360A - 燃焼排ガスの処理方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃焼排ガスの処理装置10は、燃焼排ガスの流路の途中に設けられ、流路の燃焼排ガス通過断面積より大きな断面積を有する燃焼排ガス処理室13と、燃焼排ガス処理室13内に設けられた吸着層23とを備え、燃焼排ガス中の有害成分は、吸着層23を構成する吸着剤21の主体となる加熱処理されて多孔質となった褐鉄鉱に吸着されて除去される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼排ガス中の有害成分を除去する燃焼排ガス処理方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
塵焼却炉や焼結機等から排出される排ガス中には、ダストの他に硫黄酸化物、ダイオキシン、窒素酸化物等の大気汚染を招く成分が含まれている。このため、排ガスを大気中に排出する際には、ダストと共にこれらの有害成分を除去する必要がある。
例えば、高炉から排出されるダストを含んだ排ガスの処理では、酸化鉄とコークス粉を焼成して製造した造粒物を集塵装置内に濾材として設け、この濾材で排ガス中のダストを分離除去し大気中に排出している。そして分離したダストや造粒物から発生した微粒粉は回収して、原料として再利用している(例えば、特許文献1参照)。また、二酸化イオウやアンモニアを含む排ガスの処理では、排ガスを移動層型吸着塔の下部に送給し、活性炭と向流接触させて二酸化イオウを希硫酸、アンモニアを硫酸アンモニウムに変化させてそれぞれ吸着して除去した後に、大気中に排出している。そして、この活性炭を生石灰と反応させて処理している(例えば、特許文献2参照)。更に、排ガス中のダイオキシンの処理では、不活性ガスに最適な波長のレーザ光線を照射することでダイオキシンを分解することや(例えば、特許文献3参照)、活性アルミナ粒子又は活性ボーキサイト粒子を吸着剤として使用して排ガス中のダイオキシンを吸着させて除去することが行なわれている(例えば、特許文献4参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭55−119409号公報
【特許文献2】
特開昭56−108513号公報
【特許文献3】
特開平8−103623号公報
【特許文献4】
特開2001−46838号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、酸化鉄とコークス粉から造粒物を作製し焼成して濾材を製造しているため、造粒物中に形成される気孔量は少なく、しかも気孔サイズは大きい。このため、ダスト等の大きな粒子の除去は可能であるが、排ガス中のダイオキシンや窒素酸化物等の有害成分を吸着させることはできず、排ガス中から大気汚染の原因となる有害成分を除去することはできない。特許文献2に記載された発明では、排ガスの脱硫処理及び脱硝処理は可能であるがその除去効率が低く、しかも、有害成分を吸着した活性炭の二次処理を行なう必要があり、排ガスの処理に手間を要する方法となっている。更に、ダイオキシンが存在する場合、この方法ではダイオキシンの吸着と分解が困難であり、この方法で処理した排ガスを大気中に放出することはできない。特許文献3に記載された発明では、処理コストが非常に高くなり、しかも、ダイオキシンを分解させた後の処理条件によっては、再びダイオキシンの合成が生じるという問題がある。特許文献4に記載された発明では、ダイオキシンの吸着効率が低い上に触媒の寿命が短いという問題がある。更に、触媒が高価なために、排ガスの処理コストが上昇するという問題も生じる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、排ガス中の有害成分を低コストで効率よく除去することが可能な燃焼排ガス処理方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う本発明に係る燃焼排ガスの処理方法は、加熱設備から排出され有害成分を含有する燃焼排ガスを吸着剤に通して該有害成分を吸着除去する燃焼排ガスの処理方法において、前記吸着剤は加熱処理されて多孔質となった褐鉄鉱を主体としている。
【0006】
褐鉄鉱(リモナイトともいう)は、火山の火口湖に溶出した鉄が化学的、又は生物的な作用により含水酸化物として沈降し、火口湖の上昇により干上がり土壌となったものである。褐鉄鉱は様々な鉱物質及び有機質を含有しているが、その主成分は含水酸化鉄を鉄換算で20〜60質量%、有機物を炭素換算で1〜10質量%含んでいることが特徴である。ここで、含水酸化鉄とは、構造式FeOOH(又は、Fe2 O3 ・H2 O)で表させるものである。
加熱処理とは、褐鉄鉱から結合水を脱離させる処理であり、結合水が脱離した箇所には微細気孔が形成されるため、褐鉄鉱は多孔質となる。このため、加熱処理した褐鉄鉱に燃焼排ガスを通すと、燃焼排ガス中のアンモニア、硫黄酸化物、窒素酸化物、ダイオキシンは褐鉄鉱中に形成された微細気孔内に捕捉されて固定化されることが考えられる。ここで、褐鉄鉱の加熱処理は、処理容器内に褐鉄鉱を入れて流動させながら、外部から熱を加えて褐鉄鉱を均一に加熱することが好ましい。
【0007】
結合水が脱離した後に形成される微細気孔の周辺では、鉄と酸素の結晶構造に不完全な領域が発生し、一部の酸素は活性サイト化していると考えられる。図3は、活性炭と加熱処理した褐鉄鉱とをそれぞれ150〜300℃に保持し、有機塩素化合物の一例であるクロロベンゼンを通過させて、排出されたガス中の二酸化炭素含有量からクロロベンゼンの二酸化炭素への転換率を調査した結果を示したものである。活性炭中にクロロベンゼンを通過させても、クロロベンゼンは二酸化炭素へ転換しないが、褐鉄鉱中にクロロベンゼンを通過させると、反応温度が150℃を超えるとクロロベンゼンが二酸化炭素へ転換していることが認められる。これは、クロロベンゼンが微細気孔に捕捉され、活性サイト化した酸素によりクロロベンゼンが分解され、クロロベンゼン中の炭素が酸化されて二酸化炭素に転換したと考えられる。従って、この活性サイト化した部分にダイオキシンが捕捉されると、ダイオキシンを構成する炭素が酸化されてダイオキシンが分解されると考えられる。
【0008】
本発明に係る燃焼排ガスの処理方法において、前記加熱処理は300℃以上、かつ550℃未満の温度で行なうことが好ましい。
300℃未満の温度における加熱処理では結合水の脱離が少なく、その結果微細気孔の形成量が少なくなって好ましくない。また、550℃以上では、褐鉄鉱の組織に変化が生じ、形成された微細気孔が崩壊して気孔が大きくなるため、有害成分の捕捉率が低下して好ましくない。
【0009】
本発明に係る燃焼排ガスの処理方法において、前記褐鉄鉱は気孔径が2nm以下の気孔を有し、その比表面積は20m2 /g以上であることが好ましい。
燃焼排ガス中のダイオキシンのように、低濃度の有機塩素化合物を吸着するには、吸着分子の大きさの数倍程度の大きさの気孔径を備えた微細気孔が存在することが必要である。微細気孔の気孔径が吸着分子よりも小さい場合は、気孔内に分子を吸着できず、気孔径が大きい場合は、吸着力が低下する。ダイオキシンの中で最も毒性が強い2、3、7、8−T4CDDの大きさは、長さが約1.8nm、幅が約1.0nm、厚さが約0.3nmであることから、半径として1nm以上で2nm以下の微細気孔が最適サイズとなる。比表面積についても20m2 /g未満ではダイオキシンを捕捉する微細気孔の壁面の面積が小さくなって、ダイオキシンの捕捉量、吸着量が低下するため好ましくない。また、比表面積を500m2 /gを超えて大きくしても捕捉量、吸着量の大幅な増加が生じないので、比表面積を500m2 /g以下にするとよく、更に、比表面積が50m2 /g以上で250m2 /g以下のものを用いると、より安定した吸着と分解を行うことができる。
【0010】
本発明に係る燃焼排ガスの処理方法において、前記加熱設備は塵焼却炉及び焼結機のいずれか1つとすることができる。
特に、都市の塵焼却炉では多種多様な塵を焼却処理するので、燃焼排ガス中にはアンモニア、窒素酸化物、硫黄酸化物、ダイオキシン等の有害成分が含有されている。また、製鉄所の焼結機から排出される燃焼排ガス中には、使用する鉄鉱石や石灰石に起因した硫黄酸化物やダイオキシン、更に窒素酸化物等の有害成分が含有されている。従って、塵焼却炉及び焼結機から排出される燃焼排ガスから有害成分を除去して清浄化した燃焼排ガスを大気中に排出することができる。
【0011】
前記目的に沿う本発明に係る燃焼排ガスの処理装置は、燃焼排ガスの流路の途中に設けられ、該流路の燃焼排ガス通過断面積より大きな断面積を有する燃焼排ガス処理室と、前記燃焼排ガス処理室内に設けられた吸着層とを備え、該吸着層は加熱処理されて多孔質となった褐鉄鉱を主体とする吸着剤及び該吸着剤を保持する保持部材を有している。
燃焼排ガスの流路の途中に、流路の燃焼排ガス通過断面積より大きな断面積を有する燃焼排ガス処理室を設けることにより、燃焼排ガスの流速を低下させることができる。そして、燃焼排ガス処理室内に、加熱処理されて多孔質となった褐鉄鉱を主体とする吸着剤を保持部材に保持させて構成した吸着層を設けることにより、燃焼排ガスと吸着剤とを十分に接触させることができる。その結果、吸着剤を構成する褐鉄鉱に形成されている微細気孔により燃焼排ガス中の有害成分を捕捉させ、この微細気孔の壁面に吸着させることにより、燃焼排ガス中から除去することができる。
【0012】
本発明に係る燃焼排ガスの処理装置において、前記保持部材を耐熱性の網とすることができる。
耐熱性の網(例えば、ステンレス鋼製の網)に吸着剤を保持させ、この網を燃焼排ガスの流れに対向させて積層させることにより、燃焼排ガスが燃焼排ガス処理室内を通過する際に、燃焼排ガスの流れに接触する吸着剤の表面積を大きく保つことができる。
【0013】
本発明に係る燃焼排ガスの処理装置において、前記吸着層は粉砕して加熱処理した前記褐鉄鉱を造粒し前記網に吹き付けて形成することができる。
褐鉄鉱を、例えば1〜10μmに粉砕して加熱処理し、得られた多孔質の褐鉄鉱を、例えば、1〜3000μmの範囲に造粒して、耐熱性の網(例えば、孔径3〜6mm、孔間隔0.75〜2.25mmのステンレス鋼製の集塵網を数枚重ね合わせたもの)に吹き付けることにより、吸着層を構成することができる。その結果、燃焼排ガスを通過させる際に、吸着層に十分に接触させることができる。
ここで、褐鉄鉱を1μm未満にすると褐鉄鉱が飛散し易くなり好ましくない。また、褐鉄鉱が10μmを超えると褐鉄鉱の内部まで均一に加熱されず、微細気孔の形成量が少なくなって比表面積が低下し好ましくない。更に、褐鉄鉱を造粒する際に、造粒物の粒径を3000μmを超えて大きくすると、吹き付け後の脱落が顕著となって好ましくない。
【0014】
本発明に係る燃焼排ガスの処理装置において、前記保持部材を通気性を備えた耐熱性の容器とすることができる。
通気性を備えた耐熱性の容器(例えば、ステンレス鋼製の籠)内に吸着剤を入れて燃焼排ガスの流れに対向させて配置することにより、燃焼排ガスが燃焼排ガス処理室内を通過する際に、燃焼排ガスの流れに接触する吸着剤の表面積を大きく保つことができる。
【0015】
本発明に係る燃焼排ガスの処理装置において、前記吸着層は粉砕して加熱処理した前記褐鉄鉱を造粒し前記容器内に充填して形成することができる。
褐鉄鉱を、例えば1〜10μmに粉砕して加熱処理し、得られた多孔質の褐鉄鉱を、例えば、50mm以下、好ましくは20mm程度の粒径の造粒物に成形し通気性を備えた耐熱性の容器内に充填して燃焼排ガスの流れに対向させて配置することにより、燃焼排ガスが燃焼排ガス処理室内を通過する際に、燃焼排ガスの流れに接触する吸着剤の表面積を大きく保つことができる。なお、褐鉄鉱を造粒しないと吸着層内を通過する燃焼排ガスの通気抵抗が大きくなって好ましくない。
また、褐鉄鉱を50mmを超えて大きくすると、燃焼排ガスとの接触面積が小さくなって好ましくない。
【0016】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の第1の実施の形態に係る燃焼排ガスの処理装置の説明図、図2は本発明の第2の実施の形態に係る燃焼排ガスの処理装置の説明図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る燃焼排ガスの処理装置10は、加熱設備の一例である塵焼却炉11から排出された燃焼排ガスを冷却する冷却器12と、冷却された燃焼排ガス中の有害成分を加熱処理した褐鉄鉱を用いて吸着除去する燃焼排ガス処理室13と、有害成分が除去された燃焼排ガスからダストを除去する集塵機14と、ダストが除去された燃焼排ガスを大気中に放出する煙突15と、塵焼却炉11から発生した燃焼排ガスを冷却器12、燃焼排ガス処理室13、及び集塵機14を経由して煙突15まで通過させる流路の一部を構成する配管(以下、流路とも言う)16〜19とを有している。以下、これらについて詳細に説明する。
【0017】
先ず、燃焼排ガス中の有害成分を除去する燃焼排ガス処理室13について説明する。燃焼排ガス処理室13は、冷却器12から冷却された燃焼排ガスを燃焼排ガス処理室13へ供給する配管17の断面積より大きな断面積を有する燃焼排ガス処理室本体20と、燃焼排ガス処理室本体20内に設けられた複数枚の吸着層23を有しており、各吸着層23は加熱処理されて多孔質となった褐鉄鉱を主体とする吸着剤21と、吸着剤21を保持する保持部材の一例であるステンレス鋼製の集塵網22を有している。燃焼排ガス処理室本体20の断面積を配管17の断面積より大きくすることにより、燃焼排ガス処理室本体20内に流入した燃焼排ガスの流速を低下させて、吸着層23を通過するのに要する時間を長くすることができる。その結果、燃焼排ガス中の有害成分を効率的に吸着させることができる。
ここで、集塵網22としては、例えば、孔径3〜6mm、孔間隔0.75〜2.25mmのものを使用することができる。また、吸着剤21は、褐鉄鉱を、例えば1〜10μmに粉砕して、流動加熱処理炉内に投入して、加熱温度300〜550℃、好ましくは、450〜500℃に設定して、10〜1800秒間加熱処理を行なって、褐鉄鉱中の結合水を脱離させることにより製造した。そして、加熱処理した褐鉄鉱には気孔径が2nm以下の微細気孔が多数形成されており、その比表面積は20m2 /g以上である。また、複数枚の吸着層23は、孔の形成角度が90度異なるステンレス鋼製の集塵網22を積層(例えば、10枚)させて積層体を構成し、この積層体に加熱処理した褐鉄鉱に適量の水を加えて調製したスラリーをノズルを用いて吹き付け、孔の周囲及び各集塵網22の隙間に褐鉄鉱を付着させることにより作製した。
【0018】
塵焼却炉11では、焼却処分する廃棄物の種類により燃焼温度が変化するが、一般に1200〜1300℃の温度で焼却処分を行なっている。このため、発生する燃焼排ガスの温度も高く、塵焼却炉11の出口側では800〜1000℃となっている。一方、燃焼排ガス中に含有される有害成分(例えば、ダイオキシン、硫黄酸化物、窒素酸化物、アンモニア)を吸着除去する吸着剤21は、300℃以上、かつ550℃未満の温度で加熱処理された褐鉄鉱であるため、550℃以上の温度の燃焼排ガスが流入すると、加熱処理により褐鉄鉱中に形成された微細気孔が崩壊して有害成分を吸着除去する機能が低下する。このため、塵焼却炉11から排出された燃焼排ガスの温度を冷却器12を使用して、例えば300〜400℃に冷却してから燃焼排ガス処理室13に流入させる必要がある。
ここで、冷却器12としては、例えば一次側に燃焼排ガスを通過させ、二次側に空気を通過させる対向式熱交換器を使用することができる。なお、二次側で得られる加熱空気は、塵焼却炉11の燃焼器に供給する二次空気に使用することができる。また、冷却後の燃焼排ガスの温度を300〜400℃としたのは、300℃未満であるとダイオキシンの分解が効率的に進行しないためである。400℃を超えないように設定したのは、燃焼排ガスを長期間にわたって燃焼排ガス処理室13に供給しても、褐鉄鉱中に形成された微細気孔が徐々に崩壊することを防止するためである。
【0019】
燃焼排ガスが燃焼排ガス処理室本体20内に設けられた各吸着層23を通過する際に、燃焼排ガス中のダストの一部は吸着層23内に形成されている細径路で捕捉されるが、残りのダストは燃焼排ガスの流れに乗って燃焼排ガス処理室本体20の下流側に接続した流路18内に排出される。このため、集塵機14を流路18に接続して燃焼排ガス中のダストを除去する。ここで、集塵機14としては、電気集塵機、又はバグフィルター式集塵機を使用することができ、電気集塵機とバグフィルター式集塵機を組み合わせて使用することもできる。
集塵機14から排出される燃焼排ガスは、有害成分は燃焼排ガス処理室13内で吸着層23に吸着されて除去され、ダストは集塵機14により分離除去されているので清浄化されている。このため、流路19で煙突15の下部に導いて煙突15を介して大気中に排出することができる。
【0020】
次に、本発明の第1の実施の形態に係る燃焼排ガスの処理装置10の使用方法について詳細に説明する。
塵焼却炉11で発生した燃焼排ガスを流路16を介して冷却器12に導入し、塵焼却炉11の燃焼器に供給する2次空気と熱交換させて、燃焼排ガスの温度を、例えば300〜400℃に冷却する。
【0021】
冷却器12で冷却された燃焼排ガスは、流路17を通過して、燃焼排ガス処理室13内に流入する。燃焼排ガス処理室13内には集塵網22に保持された褐鉄鉱を主体とする吸着剤21を備えた吸着層23が、燃焼排ガスの流れに対して対向して設けられている。このため、燃焼排ガスは、吸着層23を透過する際に、吸着剤21の主体である褐鉄鉱と接触し、燃焼排ガス中の有害成分は褐鉄鉱中に形成された微細気孔に捕捉される。ここで、有害成分の中で、硫黄酸化物、窒素酸化物、アンモニアは微細気孔に捕捉されて微細気孔の壁面に吸着する。また、ダイオキシンは、微細気孔に捕捉された後、微細気孔の周辺に形成されている酸素の活性サイトにより炭素が酸化されて分解する。このようにして、燃焼排ガス中の有害成分は、吸着層23を通過する際に褐鉄鉱中の微細気孔に吸着して除去される。一方、燃焼排ガス中のダストは吸着層23を透過する際に吸着層23に一部捕捉されるが、残りのダストは燃焼排ガス中に残留して流路18に排出される。
【0022】
次いで、流路18内に排出された燃焼排ガスを集塵機14に流入させて燃焼排ガス中のダストを除去する。そして、有害成分とダストが除去されて清浄化された燃焼排ガスを流路19を介して煙突15に送り、大気中に排出する。
なお、吸着剤21の主成分は鉄であるため、使用済みの吸着剤21は集塵網22から剥落させて、製鉄原料として回収して利用する。また、集塵網22は保持部材として再利用する。
【0023】
本発明の第2の実施の形態に係る燃焼排ガスの処理装置24は、高炉に供給する焼結鉱を製造する焼結機25(加熱設備の一例)から排出される燃焼排ガス中の有害成分を吸着除去する燃焼排ガス処理室26と、有害成分が除去された燃焼排ガス中のダストを除去する集塵機27と、ダストが除去された燃焼排ガスを大気中に放出する煙突28と、燃焼排ガスを焼結機25から燃焼排ガス処理室26、及び集塵機27を経由して煙突28にまで供給する流路の一部を構成する配管29〜31とを有している。ここで、第2の実施の形態に係る燃焼排ガスの処理装置24に設けられた燃焼排ガス処理室26は、第1の実施の形態に係る燃焼排ガスの処理装置10に設けられた燃焼排ガス処理室13と実質的に同一の構成とすることができるので、詳しい説明は省略する。なお、集塵機27には、例えば電気集塵機を使用することが好ましい。
【0024】
続いて、本発明の第2の実施の形態に係る燃焼排ガスの処理装置24の使用方法について説明する。
原料ホッパー32内の焼結鉱原料をシュート33を介して焼結炉34内に配置した図示しないパレットに供給し図示しない空気供給口から空気を供給しながら原料中のコークスを燃焼させる。そして、パレットを図示しない排出口側に向けて徐々に移動(図2では、左側から右側に移動)させながら原料の温度を上げて、焼結鉱を製造する。このとき発生する燃焼排ガスは、焼結炉34の下側に設けられ複数の室に分割されたウインドボックス35内に流入し、次いで、ウインドボックス35の下側に設けられ複数の室に分割されたメインダクト36内に流入する。ここで、メインダクト36に設けられた第1低温側ダクト部37内に流入した燃焼排ガス中にはまだ十分な酸素が存在しているので、高温側燃焼空気ボックス38に供給されて燃焼用2次空気と混合して使用される。また、第2低温側ダクト部39に流入した燃焼排ガスは、燃焼温度が低いために、硫黄酸化物、窒素酸化物、ダイオキシンは発生しない。このため、第2低温側ダクト部39に接続された配管40を介して第2低温側ダクト部39内の燃焼排ガスをブロア41で吸引して煙突28から大気中に排出する。
【0025】
また、メインダクト36に設けられた中温側ダクト部42に流入した燃焼排ガス中には、ダスト、硫黄酸化物、窒素酸化物、ダイオキシンが存在している。このため、燃焼排ガスは配管29を介して燃焼排ガス処理室26内に流入させて、褐鉄鉱を主体とした吸着剤21を備えた吸着層23を透過させて、その際に褐鉄鉱中に形成した微細気孔に硫黄酸化物、窒素酸化物、ダイオキシンを捕捉させる。
捕捉された硫黄酸化物と窒素酸化物は微細気孔の壁面に吸着され、ダイオキシンは微細気孔の壁面に吸着された後に酸化されて分解される。また、ダストの一部は、吸着層23に捕捉されるが、残りのダストは燃焼排ガス処理室26から排出された燃焼排ガス中に含まれているので、配管30を介して集塵機27に流入させ、残留しているダストを除去して、配管31、ブロア41を介して煙突28から大気中に排出する。
【0026】
メインダクト36に設けられた第1高温側ダクト部43に流入した燃焼排ガス中には酸素が残留しているので、中温側燃焼空気ボックス44に送風されて燃焼用2次空気と混合して使用される。また、メインダクト36に設けられた第2高温側ダクト部45に流入した燃焼排ガス中には、ダスト、硫黄酸化物、窒素酸化物、ダイオキシンが存在しているので、燃焼排ガス処理室26内に流入させて硫黄酸化物、窒素酸化物、ダイオキシンを除去し、集塵機27でダストを除去する必要がある。しかし、第2高温側ダクト部45に流入した燃焼排ガスの温度は高いため、燃焼排ガス処理室26に直接供給すると、吸着剤21の主体である褐鉄鉱中に形成された微細気孔が崩壊する。このため、第2高温側ダクト部45に流入した燃焼排ガスを中温側ダクト部42に供給し中温側ダクト部42に流入する温度の低い燃焼排ガスと混合して温度を低下させてから、燃焼排ガス処理室26に供給する。なお、使用済みの吸着剤21は集塵網22から剥落させて、製鉄原料として回収して利用し、集塵網22は保持部材として再利用する。
【0027】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明の燃焼排ガスの処理方法及びその装置を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。例えば、保持部材にステンレス鋼製の集塵網を使用し、これに吸着剤を吹き付けて吸着層を構成したが、通気性を備えた耐熱性の容器、例えば、ステンレス鋼製の籠を使用して、この籠に、例えば1〜50mmの範囲に造粒した褐鉄鉱を充填して吸着層を構成することもできる。
【0028】
【発明の効果】
請求項1〜4記載の燃焼排ガスの処理方法においては、加熱設備から排出され有害成分を含有する燃焼排ガスを吸着剤に通して有害成分を吸着除去する燃焼排ガスの処理方法において、吸着剤は加熱処理されて多孔質となった褐鉄鉱を主体としているので、燃焼排ガス中に含有されるアンモニア、硫黄酸化物、窒素酸化物を吸着して除去することができ、またダイオキシンを吸着して分解することができ、燃焼排ガスを無害化して大気中に排出することが可能となる。更に、褐鉄鉱は、アンモニア、硫黄酸化物、窒素酸化物、ダイオキシンとは反応しないので、長期間にわたり安定して使用することが可能となる。
【0029】
特に、請求項2記載の燃焼排ガスの処理方法においては、加熱処理は300℃以上、かつ550℃未満の温度で行なうので、褐鉄鉱の加熱処理により吸着剤を容易に、かつ低コストで製造することができ、燃焼排ガスの処理コストを低減させることが可能となる。
【0030】
請求項3記載の燃焼排ガスの処理方法においては、褐鉄鉱は気孔径が2nm以下の気孔を有し、その比表面積は20m2 /g以上であるので、有害成分の吸着除去と分解効率を向上させることが可能となる。
【0031】
請求項4記載の燃焼排ガスの処理方法においては、加熱設備は塵焼却炉及び焼結機のいずれか1つであるので、多様な有害成分を含有する燃焼排ガス中から、低コストで効率よく有害成分を除去することができる。
【0032】
請求項5〜9記載の燃焼排ガスの処理装置においては、燃焼排ガスの流路の途中に設けられ、流路の燃焼排ガス通過断面積より大きな断面積を有する燃焼排ガス処理室と、燃焼排ガス処理室内に設けられた吸着層とを備え、吸着層は加熱処理されて多孔質となった褐鉄鉱を主体とする吸着剤及び吸着剤を保持する保持部材を有しているので、燃焼排ガスの処理装置を簡素化することが可能となる。更に、使用済みの吸着剤は、主成分が鉄であるので、製鉄原料としてリサイクルすることができる。
【0033】
特に、請求項6記載の燃焼排ガスの処理装置においては、保持部材が耐熱性の網であるので、燃焼排ガス処理室内に吸着層を設けた際に、燃焼排ガスが接触する吸着剤の表面積をより大きく保つことができ、有害成分の除去効率を向上させることができる。
【0034】
請求項7記載の燃焼排ガスの処理装置においては、吸着層は粉砕して加熱処理した褐鉄鉱を造粒し網に吹き付けて形成しているので、吸着層を容易に、かつ低コストで製作することができ、燃焼排ガスの処理装置のコストを低減させることが可能となる。
【0035】
請求項8記載の燃焼排ガスの処理装置においては、保持部材が通気性を備えた耐熱性の容器であるので、容器は流路内にを吊るしたり、置いたりすることができ、吸着層を流路内に容易に構築することが可能となる。
【0036】
請求項9記載の燃焼排ガスの処理装置においては、吸着層は粉砕して加熱処理した褐鉄鉱を造粒し容器内に充填して形成しているので、容易に吸着層を作製することが可能となる。また、使用済みの吸着剤は、容器から取り出すことで容易に回収することができ、使用済み吸着剤を製鉄原料としてリサイクルすることが促進される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る燃焼排ガスの処理装置の説明図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る燃焼排ガスの処理装置の説明図である。
【図3】褐鉄鉱によるクロロベンゼンの二酸化炭素への転換を示す説明図である。
【符号の説明】
10:燃焼排ガスの処理装置、11:塵焼却炉、12:冷却器、13:燃焼排ガス処理室、14:集塵機、15:煙突、16〜19:配管、20:燃焼排ガス処理室本体、21:吸着剤、22:集塵網、23:吸着層、24:燃焼排ガスの処理装置、25:焼結機、26:燃焼排ガス処理室、27:集塵機、28:煙突、29〜31:配管、32:原料ホッパー、33:シュート、34:焼結炉、35:ウインドボックス、36:メインダクト、37:第1低温側ダクト部、38:高温側燃焼空気ボックス、39:第2低温側ダクト部、40:配管、41:ブロア、42:中温側ダクト部、43:第1高温側ダクト部、44:中温側燃焼空気ボックス、45:第2高温側ダクト部
Claims (9)
- 加熱設備から排出され有害成分を含有する燃焼排ガスを吸着剤に通して該有害成分を吸着除去する燃焼排ガスの処理方法において、
前記吸着剤は加熱処理されて多孔質となった褐鉄鉱を主体としていることを特徴とする燃焼排ガスの処理方法。 - 請求項1記載の燃焼排ガスの処理方法において、前記加熱処理は300℃以上、かつ550℃未満の温度で行なうことを特徴とする燃焼排ガスの処理方法。
- 請求項1及び2のいずれか1項に記載の燃焼排ガスの処理方法において、前記褐鉄鉱は気孔径が2nm以下の気孔を有し、その比表面積は20m2 /g以上であることを特徴とする燃焼排ガスの処理方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃焼排ガスの処理方法において、前記加熱設備は塵焼却炉及び焼結機のいずれか1つであることを特徴とする燃焼排ガスの処理方法。
- 燃焼排ガスの流路の途中に設けられ、該流路の燃焼排ガス通過断面積より大きな断面積を有する燃焼排ガス処理室と、
前記燃焼排ガス処理室内に設けられた吸着層とを備え、
該吸着層は加熱処理されて多孔質となった褐鉄鉱を主体とする吸着剤及び該吸着剤を保持する保持部材を有していることを特徴とする燃焼排ガスの処理装置。 - 請求項5記載の燃焼排ガスの処理装置において、前記保持部材が耐熱性の網であることを特徴とする燃焼排ガスの処理装置。
- 請求項6記載の燃焼排ガスの処理装置において、前記吸着層は粉砕して加熱処理した前記褐鉄鉱を造粒し前記網に吹き付けて形成していることを特徴とする燃焼排ガスの処理装置。
- 請求項5記載の燃焼排ガスの処理装置において、前記保持部材が通気性を備えた耐熱性の容器であることを特徴とする燃焼排ガスの処理装置。
- 請求項8記載の燃焼排ガスの処理装置において、前記吸着層は粉砕して加熱処理した前記褐鉄鉱を造粒し前記容器内に充填して形成していることを特徴とする燃焼排ガスの処理装置。
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