JP2006222487A - マルチバイブレータ回路 - Google Patents

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浩之 吉永
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Abstract

【課題】簡易な回路構成で、低電流、低電圧における安定、確実な動作を可能とする。
【解決手段】マルチバイブレータを構成する第1及び第2のFET1,2は、それぞれドレインとゲートが、第1の抵抗6又は第2の抵抗8を介して相互に接続されており、このため、第1のFET1のゲート電圧が論理Highとなった場合には、第3の抵抗7、第2のキャパシタ12、第2の抵抗6及びオン状態の第1のFET1を介して、また、第2のFET2のゲート電圧が論理値Highとなった場合には、第1の抵抗1、第1のキャパシタ11、第4の抵抗8及びオン状態の第2のFET2を介して、それぞれ電源から接地側へ電流が流れ、それぞれゲート電圧が次第に低下するようになっているため、ゲート電圧が論理値HighからLowとなる際に確実にピンチオフ電圧とすることができ、低電流、低電圧での安定、確実な発振が確保できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、マルチバイブレータ回路に係り、特に、半導体集積回路に設けられるDC−DCコンバータなどに用いられるものにおける動作特性の改善等を図ったものに関する。
携帯電話に代表される電子機器においては、他社製品との差別化等による消費者の獲得などの観点等から、近年益々その消費電力の低電力化が求められており、それに伴う半導体部品の低電圧、低消費電流動作の確保が所望されている。ところが、半導体素子の動作においては、必ずしも低電圧動作が最適条件とはならないことがある。このような半導体素子を用いる電子機器においては、電子機器内で供給される電圧では十分な動作が確保できないことがあり、そのため、半導体チップ内に電圧を変換するためのDC−DCコンバータを設けて、半導体素子の動作確保に必要な電圧を得るようにして、必要な性能の確保を図る場合もある。
ところで、このDC−DCコンバータには種々の変換方法があるが、いずれの場合にも発振源が必要とされる。このような発振源は、DC−DCコンバータが用いられる電子機器の動作上の問題が発生しない周波数を発振するものであれば、発振周波数の変動は許容でき、むしろ低電圧、低電流で安定動作すると共に、小型であることが重要となる。このような用途に適した回路の1つとしてマルチバイブレータ回路を挙げることができる(例えば、特許文献1参照)。
マルチバイブレータ回路は、半導体能動素子を用いた発振回路の基本的なものとして良く知られているものである。かかるマルチバイブレータ回路は、使用する抵抗、キャパシタの定数値と使用する能動素子の性能によっては幅広い周波数での発振が可能である。また、マルチバイブレータ回路の基本構成としては、バイポーラトランジスタを用いたものが良く知られており、種々の書籍等において紹介されている。マルチバイブレータ回路に用いる能動素子としては、バイポーラトランジスタの他、オペアンプなども同様に用いることができる。
バイポーラトランジスタを用いたマルチバイブレータ回路では、CR積分回路が発振周波数を決定する時定数回路として用いられ、このCR積分回路のキャパシタの充電は電源から、抵抗器、バイポーラトランジスタのベースを介して行われる。これは、バイポーラトランジスタの入力インピーダンスが低いことによるものである。なお、バイポーラトランジスタに代えて、電界効果トランジスタ(FET)を用いても同様な回路構成でマルチバイブレータ回路を実現することができる。
図5には、エンハンスメント型FETを用いた従来のマルチバイブレータ回路の構成例が、また、図6に主要部における電圧波形の変化が、それぞれ示されており、以下、これら2つの図を参照しつつこの従来回路について説明する。
なお、図6に示された電圧波形図において、Vg1は第1のFET31のゲート電圧を、Vout1は第1のFET31のドレイン電圧を、Vg2は第2のFET32のゲート電圧を、Vout2は第2のFET32のドレイン電圧を、それぞれ示しており、これらの各部の電圧は、接地電位に対する電圧を示している。
また、図6に示された電圧波形図において、時間t<t0では、未だ電源が投入されていない状態であり、時間t=t0において電源が投入されるものとする。そして、以下の動作説明において、電源投入直後に起動する素子は第2のFET32であるとして説明することとする。なお、実際の回路動作では素子のばらつき等により、第1のFET31が先に起動する場合もあり得るが、回路構成が対称であるので、説明上はいずれを先に考えても不都合はない。さらに、時間t=t0において電源が投入されて各部が動作を開始するが、マルチバイブレータとしての発振動作が実質的に開始されるのは時間t=t2からである。
かかる前提条件の下、図5に示されたマルチバイブレータ回路の動作電圧の特徴は、第1及び第2のFET31,32のそれぞれのゲート電圧Vg1、Vg2にある。時間t=t1において、ゲート電圧Vg2は正電圧から負電圧へ急峻な変化を示している。これは、第2のFET32のゲートが第1のキャパシタ41を介して第1のFET31のドレインと接続されているためである。時間t<t1において、ドレイン電圧Vout1は論理値Highに相当する電圧であるが、時間t=t1において第1のFET31はオン状態に変化するため、Vout1は論理値Lowに相当した電圧に変化する。このような急峻な電圧変化は、第1のキャパシタ41の両端の電位には起こり得ないので、結果としてVg2が急峻に下がることになる。
そして、このVg2が時間t=t1において負電圧となっている点がこのマルチバイブレータにおける特徴である。このような負電圧は安定状態ではないので、Vg2は次第に上昇し、最終的には正電圧まで上昇することとなる。この電圧上昇は、電源端子53、第2の抵抗36、第1のキャパシタ41及び第1のFET31を経由して流れる電流によって、第1のキャパシタ41が充電されることによってもたらされるものである。
このようにしてゲート電圧Vg2が上昇し、第2のEFT32のピンチオフ電圧に達すると、第2のFET32がオン状態へ変化し、Vout2は論理値Highに相当する電圧から論理値Lowに相当する電圧となる(図6(D)の時間t=t2の時点参照)。
このVout2の変化は第2のキャパシタ42を介して第1のFET31のゲートにそのまま伝えられるため、第1のFET31のゲート電圧Vg1は負電位まで低下することとなる(図6(B)の時間t=t2の時点参照)。このゲート電圧Vg1の変化は、先に述べた時間t=t1におけるゲート電圧Vg2の変化と同様である。
一方、時間t=t1において、論理値Highに相当する電圧となるゲート電圧Vg1は、時間t=t2に到るまで殆ど変化しない(図6(A)参照)。
そして、時間t=t2において、上述したゲート電圧Vg1とVg2の変化は、互いに逆に入れ替わり、ゲート電圧Vg1は上述したゲート電圧Vg2と同じ変化を、また、ゲート電圧Vg2は上述したゲート電圧vg1と同じ変化を、それぞれ時間t=t4まで生ずることとなり、以後、この変化が繰り返されて、発振動作が持続されることとなる。
特開2003−78325号公報(第3−7頁、図1−図8)
ところが、上述のようなFETを用いたマルチバイブレータ回路においては、低電圧、低電流で動作させると発振周波数が大幅に変化するとともに動作が不安定になり発振が停止してしまうという欠点がある。これは、以下に説明するような原因によるものである。
まず、低電流動作の場合、ドレイン負荷抵抗に相当する第1の抵抗35及び第3の抵抗37の抵抗値を大きくすることになる。図6には、このような動作条件における上述の各部の電圧波形が点線で示されている。
低電圧、低電流動作においては、第1のFET31のドレイン電圧Vout1及び第2のFET32のドレイン電圧Vout2の波高値が低下することとなる。そして、これらドレイン電圧が低下すると、Vg1及びVg2が、論理値Highに相当する電圧から論理値Lowに相当する電圧に切り替わる際の電圧低下量が減少する。すると、Vg1又はVg2は、第1のFET31又は第2のFET32のピンチオフ電圧まで低下せず、これら第1のFET31又は第2のFET32をオフさせることができなくなり、発振は停止してしまう。図6の電圧波形において、点線で示された部分は、このような状態における電圧変化を示したものである。
マルチバイブレータ回路の発振停止は、このようにVg1又はVg2がピンチオフ電圧に下がらない場合だけではなく、ピンチオフ電圧以下に下がっても、発振が持続できない場合がある。
例えば、Vg1、Vg2がピンチオフ電圧以下に下がり、第1又は第2のFET31,32がオフ状態に入ったとしても、その電圧が第1のFET31、第2のFET32のピンチオフ電圧に極めて近い電圧である場合には、ゲート電圧の上昇によりVg1又はVg2が短時間で再びピンチオフ電圧に達し、第1又は第2のFET31,32をオフ状態からオン状態に戻す変化を招いてしまう。この変化の時間が短い場合、それは、発振周波数が高いことを意味し、Vout1、Vout2の波高値の低下を来すこととなる。そして、これを繰り返してゆくと、Vg1、Vg2は、いずれ第1のFET31、第2のFET32のピンチオフ電圧まで低下しなくなり、最初に説明した発振停止に到る場合と同様の状態に陥り、結局、発振停止となる。
このようにエンハンスメント型FETを用いたマルチバイブレータにおいては、低電流で動作させると発振停止を招くため、消費電流の低減に限界があった。また、これは動作電圧という観点で見ても、低電圧動作に対する制約となり、所望する低電圧動作が確保できないという問題でもあった。このため、エンハンスメント型FETを用い、低電流、低電圧動作が可能なマルチバイブレータ回路が所望されていた。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、エンハンスメント型FETを用い、従来に比して簡易な回路構成で、低電流、低電圧における安定、確実な動作が可能なマルチバイブレータ回路を提供するものである。
上記本発明の目的を達成するため、本発明に係るマルチバイブレータ回路は、
2つのエンハンスメント型電界効果トランジスタを用いてなるマルチバイブレータ回路であって、
前記2つのエンハンスメント型電界効果トランジスタのソースは共に接地され、
前記2つのエンハンスメント型電界効果トランジスタの一方の第1のトランジスタは、そのドレインが第1の抵抗を介して電源電圧の印加が可能とされる一方、そのゲートは第2の抵抗を介して前記ドレインと接続されると共に、第2のキャパシタを介して前記2つのエンハンスメント型電界効果トランジスタの他方の第2のトランジスタのドレインと接続され、
前記第2のトランジスタは、そのドレインが第3の抵抗を介して電源電圧の印加が可能とされる一方、そのゲートは第4の抵抗を介してドレインと接続されると共に、第1のキャパシタを介して前記第1のトランジスタのドレインと接続され、
前記第1及び第2のトランジスタのそれぞれのドレインから出力信号が得られるよう構成されてなるものである。
本発明によれば、電界効果トランジスタのゲート電圧が論理値HighからLowに相当する電圧に変化する際に確実にピンチオフ電圧以下となるような回路構成としたので、従来と異なり、低電圧、低電流の動作環境においても発振停止を招くことなく、安定、確実な発振状態の確保ができるマルチバイブレータ回路を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図1及び図2を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態におけるマルチバイブレータ回路の構成例について、図1を参照しつつ説明する。
本発明の実施の形態におけるマルチバイブレータ回路は、エンハンスメント型の電界効果トランジスタ(以下、「FET」と称する)である第1及び第2のFET1,2を中心として構成されてなるものである。
すなわち、まず、第1及び第2のFET1,2のソースは、共に接地される一方、第1のFET1のドレインは、第1の抵抗5を介して、また、第2のFET1のドレインは、第3の抵抗7を介して、共に電源端子23に接続されている。
また、第1のFET1のゲートは、第2の抵抗6を介してドレインと相互に接続されると共に、第2のキャパシタ12を介して第2のFET2のドレインに接続されている。
一方、第2のFET2のゲートは、第4の抵抗8を介してドレインと相互に接続されると共に、第1のキャパシタ11を介して第1のFET1のドレインに接続されている。
そして、第1のFET1のドレインには、第1の出力端子21が接続されて出力電圧Vout1が、また、第2のFET2のドレインには、第2の出力端子22が接続されて出力電圧Vout2が、それぞれ得られるようになっている。
次に、上述した構成における動作について、図2を参照しつつ説明する。
まず、前提として時間t=0おいて、電源は投入されておらず、時間t=t0において電源が投入されるとする。また、時間t=0から時間t=t0までは、第1のFET1、第2のFET2共にそれぞれのゲート電圧Vg1、Vg2及びドレイン電圧Vout1、Vout2はいずれも0Vである。
かかる前提の下、時間t=t0において電源が投入された際、第1のFET1が先に動作するとしてその場合の動作を以下に説明することとする。
時間t=t0において第1のFET1のゲート電圧Vg1は論理値Lowに相当する電圧にあり、このため、第1のFET1のドレイン電圧Vout1は論理値Highに相当する電圧となる(図2(B)参照)。そして、Vout1が論理値Highに相当する電圧となると、第1のキャパシタ11を介して第1のFET1のドレインと接続された第2のFET2のゲート電圧Vg2は論理値Highに相当する電圧となる(図2(C)参照)。これは、第1のキャパシタ11には、初期状態にあっては電荷が殆ど蓄積されておらず、第1のFET1のドレインの電圧Vout1と第2のFET2のゲート電圧Vg2はほぼ同電位の状態にあるためである。
すると、第2のFET2はオフ状態となりVout2は論理値Lowに相当する電圧となる(図2(D)の時間t=t0の時点参照)。Vout2が論理値Lowに相当する電圧となると、第2のキャパシタ12を介して第1のFET1のゲート電圧Vg1も論理値Lowに相当する電圧となる(図2(A)の時間t=t0の時点参照)。これは、先に第1のFET1が動作するとして時間t=t0における動作についておこなったこの説明の始めの状態と同じ状態であり、このようにして電源投入時の状態が定まることとなる。なお、先に第2のFET2が動作する場合には、上述とは逆の状態となる。
次に、時間t=t0から時間が経過した状態における回路動作について説明する。
まず、時間t=t0において、第2のキャパシタ12の他端の電圧となるVout2が論理値Lowに相当する電圧であるため、電源端子23、第1の抵抗5、第2の抵抗6及び第2のキャパシタ12を経由し、さらに、第2のFET2のドレインからソースを介して電流が流れ、第2のキャパシタ12は充電されてゆき、第1のFET1のゲート電圧Vg1は、次第に上昇してゆくこととなる(図2(A)参照)。
そして、Vg1が第1のFET1のピンチオフ電圧に達すると、第1のFET1はオン状態となり、第1のFET1のドレイン電圧Vout1は、それまでの論理値Highに相当する電圧から論理値Lowに相当する電圧に変わる(図2(B)参照)。
一方、時間t=t0を過ぎてから、従来と異なり、第2のFET2のゲート電圧Vg2も時間の経過と共に変化する。すなわち、時間t=t0において、Vg2は、第2のFET2をオン状態とするに足る電圧以上であるが、時間t=t0以降、第4の抵抗8、第2のFET2のドレインからソースを経て接地側に電流が流れるため、第1のキャパシタ11は、その電位差が大きくなる方向、すなわち、Vg2が減少するように充電が行われて、Vg2は減少することとなる(図2(C)参照)。そして、前述のようにVg1の上昇に伴い第1のFET1はオフ状態からオン状態へ変化することとなる(図2(A)の時間t=t1の時点参照)。
このようにして第1のFET1がオン状態となると、Vout1は論理値Lowに相当する電圧となるが、これに伴い第1のFET1のドレインと接続されている第1のキャパシタ11の第1のFET1側の端子電圧も、それまでの論理値Highに相当する電圧から、論理値Lowに相当する電圧へ強制的に変わることとなる。しかし、第1のキャパシタ11の第2のFET2のゲート側の電位Vg2は、第1のキャパシタ11の端子間の電位が急激に変化できないため、負電位に変わる(図2(C)参照)。
Vg2が負であるならば、第2のFET2はオフ状態となるため、第2のFET2のドレイン電圧Vout2は、論理値Lowから論理値Highに相当する電圧となる(図2(D)参照)。この電位変化は、第2のキャパシタ12を介して第1のFET1のゲート電圧Vg1を上昇させることにもなるが、第3の抵抗7を介した第2のキャパシタ12への充電と共に生ずるため、Vg1の上昇量は僅かなものに留まることとなる(図2(A)参照)。
次に、時間t=t1以降の回路動作について説明する。
時間t=t1において、第2のFET2のゲート電圧Vg2は負電圧となるが(図2(C)参照)、第1のFET1がオン状態であるため、Vout1は論理値Lowに相当する電圧である。一方、第2のFET2のゲートが第3の抵抗7及び第4の抵抗8を介して電源端子23と接続されているため、電源端子23、第3の抵抗7、第4の抵抗8及び第1のキャパシタ11を経由し、さらに第1のFET1のドレインからソースを介して接地側へ電流が流れ、第1のキャパシタ11は、第2のFET2側が高電位となるように次第に充電されてゆく。そのため、Vg2は上昇し、負電位から正電位へ変化する(図2(C)参照)。
そして、Vg2が第2のFET2のピンチオフ電圧に達すると、第2のFET2はオフ状態からオン状態に切り替わり、Vout2は論理値Lowに相当する電圧となる(図2(D)の時間t=t2の時点参照)。
一方、Vg1は、時間t=t1から時間t=t2において、第1のFET1をオン状態に保つのに足りる電圧を維持するが、Vout1が論理値Lowに相当する電圧であるため、電源端子23、第3の抵抗7、第2のキャパシタ12及び第2の抵抗6を経由し、さらに第1のFET1のドレインからソースを介して接地側へ電流が流れるため、Vg1は次第に低下してゆくこととなる(図2(A)参照)。
そして、時間t=t2において、Vout2が論理値Lowに相当する電圧に変わると、第2のキャパシタ12の第2のFET2側の電位は、論理値Lowに相当する電圧となるが、第2のキャパシタ12の端子端の電位は急激に変化できないため、時間t=t2直前の電位差を維持し、Vg1はその分低下し、負電位となる(図2(A)の時間t=t2の時点参照)。この時間t=t2におけるVg1の変化は、先に説明した時間t=t1におけるVg2の変化と同様である。
そして、Vg1が負電位となると、第1のFET1はオフ状態からオン状態へ変化し、Vout1は、論理値Highに相当する電圧となる(図2(B)参照)。Vout1が論理値Highに相当する電圧であると、第1のキャパシタ11を介して接続された第2のFET2のゲート電圧Vg2も論理値Highに相当する電圧となり(図2(C)参照)、先に説明した時間t=t1におけるVg1の変化と同様となる。
このように、ゲート電圧が負電位となり、FETをオフとした後に次第にその電位が上昇し、FETをオンさせるという動作を、第1のFET1と第2のFET2の間で交互に繰り返し、発振状態が持続されることとなる。そして、発振周波数は、ゲート電圧が負電位からFETのピンチオフ電圧に達するまでに要する時間の逆数として定まる。
特に、本発明の実施の形態におけるマルチバイブレータ回路においては、FETのゲート電圧Vg1又はVg2が、論理値Highに相当する電圧となった後に、徐々に低下してゆく点が従来と異なっている。このようなゲート電圧のHighレベルからの低下は、次述するような利点を生む。
例えば、Vg1の論理値Highから論理値Lowに相当する電圧への切り替わりは、Vout2が論理値Highから論理値Lowに相当する電圧に切り替わることによって生ずる。その際、Vg1は、切り替わる直前の電圧に対して、第2のキャパシタ12の端子間電位差分だけ低くなる。先の動作説明においては、これによってゲート電圧が負電位となることを述べたが、第2のキャパシタ12の端子間電位差が低い場合には、Vg1は必ずしも負電位にはならない。このような状態は、低電圧で動作させる場合や、発振周波数が高い場合、動作電流が少ない場合、FETのピンチオフ電圧が低い場合などに発生する。例えば、Vg1が、論理値Highから論理値Lowに相当する電圧へ切り替わる際に、論理値Highのレベルが低くなっていると、論理値Lowに下がった際の電圧は当然低くなるので、ピンチオフ電圧以下に低下し易いことになる。したがって、低電圧、低電流でも安定した発振が開始され、また、発振状態が持続できることになる。
次に、本発明の実施の形態におけるマルチバイブレータ回路と従来構成のマルチバイブレータ回路の動作特性のシュミレーション結果について図3及び図4を参照しつつ説明する。
まず、以下に説明するシュミレーション結果は、上述した本発明の実施の形態における回路構成のマルチバイブレータ回路において、第1及び第3の抵抗5,7の抵抗値を20kΩに、第2及び第4の抵抗6,8の抵抗値を100kΩに、第1及び第2のキャパシタ11,12の容量値を2pFに、それぞれ設定した回路で得られたものである。また、従来構成のマルチバイブレータ回路(図5参照)においては、第1及び第3の抵抗35,37の抵抗値を20kΩに、第2及び第4の抵抗36,38の抵抗値を100kΩに、第1及び第2のキャパシタ41,42の容量値を1pFに、それぞれ設定して得られたシュミレーション結果である。なお、本発明の実施の形態におけるマルチバイブレータ回路と従来構成のマルチバイブレータ回路のキャパシタの容量値を違えたのは、発振周波数をほぼ同一とするためで、この容量値の違いは効果に差を招くものではない。
かかる前提の下、最初に、図3に示された動作電圧に対する発振出力電圧の変化特性のシュミレーション結果について説明する。
このシュミレーション結果は、動作電圧の変化に対する発振出力電圧p−pの変化を示すものである。図3において、従来例(点線の特性線参照)については、動作電圧VDDが2V以下では発振が停止するため、2V以下の特性は示されていない。
これに対して、本発明の場合(実線の特性線参照)、動作電圧VDDが2V以下でも発振し、しかも、僅か0.71Vまで発振が確保されるものとなっている。なお、発振出力電圧値に関しては、僅かに従来回路が本発明を上回っているが、さほどの大きな差ではなく使用に際して何ら支障無いものである。
次に、図4に示された動作電圧に対する発振周波数の変化特性のシュミレーション結果について説明する。
このシュミレーション結果によれば、動作電圧VDDが4〜5Vの範囲では、本発明の実施の形態における回路、従来回路共に、発振周波数は約3.3MHz近傍である。
ところが、動作電圧VDDが低下すると、従来回路では動作電圧VDDが3V以下で発振周波数が急上昇し、発振停止直前の2Vでは約8MHzまで変化している(点線の特性線参照)。
これに対して、本発明の実施の形態における回路の場合、動作電圧VDDの低下に伴い発振周波数は僅かに低下するが、動作電圧VDD=1.5Vにあって発振周波数は3MHzであり、この間の動作電圧VDDの変化に対する周波数変化は、従来回路に比して大幅に改善されたものとなっている。なお、動作電圧VDDを1.5Vからさらに下げると発振周波数は増加に転じて急上昇してしまうが、動作電圧VDDを1.5V程度までは従来回路に比して低電圧での安定動作が確実に確保されたものとなっている。
さらに、動作電流について行ったシュミレーションの結果では、動作電圧3Vで比較すると、従来回路では231μAが動作電流の下限であるのに対して、本発明の実施の形態における回路では35.6μAと従来の約6.5分の1の結果が得られており、低電流動作の点でも従来に比して格段の改善がなされていることが確認できるものとなっている。
本発明の実施の形態におけるマルチバイブレータ回路の回路構成例を示す回路図である。 図1に示されたマルチバイブレータ回路の主要部における電圧波形図であって、図2(A)は第1のFETのゲートの電圧波形図、図2(B)は第1のFETのドレインの電圧波形図、図2(C)は第2のFETのゲートの電圧波形図、図2(D)は第2のFETのドレインの電圧波形図である。 図1に示されたマルチバイブレータ回路と従来回路のそれぞれの動作電圧に対する発振出力電圧のシュミレーション結果を示す特性線図である。 図1に示されたマルチバイブレータ回路と従来回路のそれぞれの動作電圧に対する発振周波数のシュミレーション結果を示す特性線図である。 従来のマルチバイブレータ回路の回路構成例を示す回路図である。 図5に示されたマルチバイブレータ回路の主要部における電圧波形図であって、図6(A)は第1のFETのゲートの電圧波形図、図6(B)は第1のFETのドレインの電圧波形図、図6(C)は第2のFETのゲートの電圧波形図、図6(D)は第2のFETのドレインの電圧波形図である。
符号の説明
1…第1のFET
2…第2のFET
5…第1の抵抗
6…第2の抵抗
7…第3の抵抗
8…第4の抵抗
11…第1のキャパシタ
12…第2のキャパシタ

Claims (1)

  1. 2つのエンハンスメント型電界効果トランジスタを用いてなるマルチバイブレータ回路であって、
    前記2つのエンハンスメント型電界効果トランジスタのソースは共に接地され、
    前記2つのエンハンスメント型電界効果トランジスタの一方の第1のトランジスタは、そのドレインが第1の抵抗を介して電源電圧の印加が可能とされる一方、そのゲートは第2の抵抗を介して前記ドレインと接続されると共に、第2のキャパシタを介して前記2つのエンハンスメント型電界効果トランジスタの他方の第2のトランジスタのドレインと接続され、
    前記第2のトランジスタは、そのドレインが第3の抵抗を介して電源電圧の印加が可能とされる一方、そのゲートは第4の抵抗を介してドレインと接続されると共に、第1のキャパシタを介して前記第1のトランジスタのドレインと接続され、
    前記第1及び第2のトランジスタのそれぞれのドレインから出力信号が得られるよう構成されてなることを特徴とするマルチバイブレータ回路。
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