JP2006220297A - 軸力管理ナットアッセンブリ - Google Patents

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Yoshimasa Kimura
嘉昌 木村
Satoru Miyashita
悟 宮下
Shoichiro Kodama
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Abstract

【課題】 ナット座面の面荒れや磨耗を抑制でき、適正軸力に達したか否かの認定が容易な、軸力管理ナットアッセンブリの提供。
【解決手段】(1)座部材11と、座部材に対して相対回転される締め付けナット12と、座部材と締め付けナットとの間に介装されるリングアッセンブリ13と、を備えた、軸力管理ナットアッセンブリ10。
(2)リングアッセンブリ13は 1以上のリングを含み、そのうちの少なくとも1つのリングは、ボルト軸力が適正軸力になる前は回転自在でありボルト軸力が適正軸力以上で回転を拘束される軸力管理リング20である。
(3)リングアッセンブリ13は弾性変形リング21を含み、ボルト軸力が適正軸力になる前は弾性変形リング21の外周部と座部材11との間には隙間があり、ボルト軸力が適正軸力以上で弾性変形リング21の外周部と座部材11との間の隙間がゼロとなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ボルト軸力をトルクではなく軸力で管理することができるナットアッセンブリ(以下、軸力管理ナットアッセンブリという)に関する。
トラック、バスなどを含む車両において、特開平11−351225号公報に開示されているように、あるいは、図19の球面座取付けの場合、または図20の平座取付けの場合に示すように、ホイール(たとえば、ディスクホイール)1は、車両のハブ2にハブボルト3、ハブナット9にて固定される。
特開平11−351225号公報
従来のナットにはつぎの問題がある。
(イ)締め付けナット球面部が押さえられる製品(たとえば、ディスクホイール)に直接接触しているので、トルクをかけてナットを締め付けると、ナットが製品に接触しながら回転するため、接触面に摩擦が生じる。
この接触面の摩擦により、トルクのボルト軸力への正確な転換が乱れ、ボルトにトルクに対応するボルト軸力が生じているか否かが分からなくなるため、締め付け不足になるおそれがある。締め付け不足となると、製品(ディスクホイール)の亀裂やボルト折損等につながるおそれがある。このおそれから、生産者側からの指定締め付けトルクを無視して過剰締め付けトルクでのナット締めがしばしば行われている。しかし、過剰締め付けトルクでのナット締め付けを行うと、ボルト折損のおそれがある。
また、接触面の摩擦により、製品ホイールのナット座面に面荒れや磨耗が生じ、ホイール亀裂の原因になるという問題が生じる。
(ロ)接触面の摩擦を無くすために、ハブナットを締め付けナット部分と座部分とに軸方向に複数部分に分割し、締め付けナット部分だけを回転させ、座部分は製品に対して回転させないようにした構造は、上記特開平11−351225号公報によって提案されている。この分割構造において、締め付けトルクが適正締め付けトルクか過剰締め付けトルクかを判断するために、締め付けナット部分と座部分との間にゴム弾性体を挿入し、締め付け時のトルクを弾性体の軸方向圧縮変形とそれに伴う半径方向膨出変形に変え、弾性体の膨出変形量を目視して、ボルト軸力が適正か過剰かを判定するようにしている。しかし、弾性体の変形量が連続的でかつ少量のため、締め付けトルクを増加させていった時に、増えていくボルト軸力が丁度適正ボルト軸力に達した点を見つけることは、熟練を必要とし、難しい。
本発明の目的は、
(イ)押さえられる製品とのナット接触面が製品に対して回転しないようにして、トルクではなく軸力でボルト軸力を管理でき、かつ、ナット座面の面荒れや磨耗を抑制でき、さらに、
(ロ)適正軸力に達したか否か(および過剰軸力に達していないか否か、ただし、過剰軸力に達していないか否かは必ずしも認定しなくてもよい)の認定が容易で精度をアップできる、
軸力管理ナットアッセンブリを提供することである。
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) 座部材と、
座部材に対して相対回転される締め付けナットと、
座部材と締め付けナットとの間に介装されるリングアッセンブリと、
を備えた軸力管理ナットアッセンブリ。
(2) 前記リングアッセンブリは複数のリングを含み、そのうちの少なくとも1つのリングは、ボルト軸力が適正軸力になる前は回転自在でありボルト軸力が適正軸力以上で回転が拘束される第1の軸力管理リングである、(1)記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
(3) 前記リングアッセンブリが、ボルト軸力が適正軸力より大の過剰軸力になったことを検知する過剰軸力検知構造を有する(2)記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
(4) 前記リングアッセンブリの前記複数のリングと前記座部材と前記締め付けナットのうちの少なくとも2部材を、互いに分離しないように組み合わす連結構造を有している(2)記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
(5) 前記締め付けナットが、前記リングアッセンブリ側に突出する突起を一体に有している(2)記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
(6) 前記過剰軸力検知構造が、前記第1の軸力管理リングに形成された溝を含んでおり、ボルト軸力が過剰軸力になると、前記第1の軸力管理リングが前記溝部位で切断されて溝より外側の部分が溝より内側の部分に対して可動となることによりボルト軸力が過剰となったことが検知される(3)記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
(7) 前記過剰軸力検知構造が、ボルト軸力が適正軸力より大の過剰軸力になる前は回転自在でありボルト軸力が過剰軸力以上で回転が拘束される第2の軸力管理リングを含んでおり、該第2の軸力管理リングは前記第1の軸力管理リングから離れて設けられている(3)記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
(8) 前記過剰軸力検知構造が、ボルト軸力が適正軸力より大の過剰軸力になる前は回転自在でありボルト軸力が過剰軸力以上で回転が拘束される第2の軸力管理リングを含んでおり、該第2の軸力管理リングは前記第1の軸力管理リングに隣接している(3)記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
(9) 前記過剰軸力検知構造が、ボルト軸力が適正軸力より大の過剰軸力になる前は回転自在でありボルト軸力が過剰軸力以上で回転が拘束される第2の軸力管理リングを含んでおり、該第2の軸力管理リングは前記第1の軸力管理リングに隣接しており、
前記リングアッセンブリが、弾性変形リング、前記第1の軸力管理リング、前記第2の軸力管理リングを含んでおり、弾性変形リングと前記第1の軸力管理リングとの間にはボルト締結前にボルト軸力が適正軸力以上で0となる第1の隙間があり、前記第1の軸力管理リングと前記第2の軸力管理リングとの間にはボルト締結前にボルト軸力が過剰軸力以上で0となる第2の隙間がある請求項3記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
(10) 前記第2の軸力管理リングには、前記第1の軸力管理リングに対向する面に周方向全周にわたって延びる防水リング溝が形成されており、該防水リング溝に弾性材の防水リングが嵌められている請求項9記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
(11) 前記連結構造が、前記リングアッセンブリの前記複数のリングと前記座部材と前記締め付けナットのうちの、互いに隣接する部材の一方の部材の内周部位に形成され隣接する部材の他方の部材の内周に軸方向に延びる軸方向伸長部を含み、該軸方向伸長部を半径方向外方に変形させて前記隣接する部材の他方の部材の内周に軸方向に係合させた(4)記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
(12) 前記連結構造が、前記リングアッセンブリの前記複数のリングと前記座部材と前記締め付けナットのうちの、互いに隣接する部材の一方の部材の面に形成された入口が狭まった凹部と、互いに隣接する部材の他方の部材の面に形成され先端が前記凹部の入口より幅が大きく前記凹部の内部の面との間に隙間を有する凸部とを含み、前記凸部は、軸方向荷重をかけられて前記凹部に圧入される、(4)記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
(13) 前記連結構造が、
前記リングアッセンブリの前記複数のリングと前記座部材と前記締め付けナットのうちの、互いに隣接する部材の一方の部材の面に形成された、互いに隣接する部材の他方の部材側に延びる内周突起および外周突起と、
互いに隣接する部材の他方の部材の面に形成された、内周テーパ面をもつ内周凹部および外周テーパ面をもつ外周凹部、および前記内周テーパ面と外周テーパ面との間に形成された互いに隣接する部材の前記一方の部材側に延びる中央突起と、
を備え、
前記内周テーパ面は前記内周突起が軸方向に押し付けられた時に前記内周突起を外周側に変形させ、前記外周テーパ面は前記外周突起が軸方向に押し付けられた時に前記外周突起を内周側に変形させ、変形された前記内周突起と前記外周突起の先端部の間隔は前記中央突起の先端の幅より小である、(4)記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
(14) 前記締め付けナットが、前記リングアッセンブリ側に突出する突起を有しており、
前記連結構造が、前記リングアッセンブリと前記座部材とを互いに分離しないように組み合わしているとともに、前記リングアッセンブリと前記締め付けナットとを互いに分離しないように組み合わしている、(4)記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
(15) 前記連結構造が、
前記リングアッセンブリの前記複数のリングと前記座部材と前記締め付けナットのうちの、互いに隣接する部材の一方の部材の面に形成された、互いに隣接する部材の他方の部材側に延びる外周突起および該外周突起の内周側に形成された内周テーパ面をもつ内周凹部と、
互いに隣接する部材の他方の部材の面に形成された、互いに隣接する部材の一方の部材側に延びる内周突起および該内周突起の外周側に形成された外周テーパ面をもつ外周凹部と、
を備え、
前記内周テーパ面は前記内周突起が軸方向に押し付けられた時に前記内周突起を外周側に変形させ、前記外周テーパ面は前記外周突起が軸方向に押し付けられた時に前記外周突起を内周側に変形させ、変形された後の前記内周突起と前記外周突起の先端部は前記互いに隣接する部材が軸方向に抜けはずれ不能に軸方向に干渉する、(4)記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
(16) 前記連結構造が、前記リングアッセンブリを挟んで対向する前記締め付けナットと前記座部材との間にわたって延びて前記締め付けナットと前記座部材とを連結する連結バーを含んでおり、
前記締め付けナットはナット周方向溝を有しており、前記座部材は座部材周方向溝を有しており、
前記連結バーは、連結バー軸部と該連結バーの各端に軸部該連結バー軸部の外径より半径方向外側に延びる連結バー端部を有しており、前記連結バーの一端の連結バー端部はナット周方向溝の縁部に係合し、前記連結バーの他端の連結バー端部は座部材周方向溝の縁部に係合する(4)記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
(17) 前記リングアッセンブリは弾性変形リングを含み、該弾性変形リングはリング内径とリング外径との間にリング軸方向に貫通する孔を有し、
前記連結バーは該弾性変形リングの孔を貫通しており、
前記連結バー端部は前記締め付けナットと前記連結バーに軸力をかけることにより広げられている(16)記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
(18) 前記リングアッセンブリは弾性変形リングを含み、該弾性変形リングはリング内径とリング外径との間にリング軸方向に貫通する孔を有さず、
前記連結バーは第1の連結バー部分と第2の連結バー部分とに分割されており、前記第1の連結バー部分は前記弾性変形リングの一面に接着されており、前記第2の連結バー部分は前記弾性変形リングの他面に接着されており、
前記連結バー端部は前記締め付けナットと前記連結バーに軸力をかけることにより広げられている(16)記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
(19) 前記リングアッセンブリは弾性変形リングを含み、該弾性変形リングはリング内径とリング外径との間にリング軸方向に貫通する孔を有さず、
前記連結バーは前記弾性変形リングを把持しかつ前記弾性変形リングに固定されており、前記連結バーは前記弾性変形リングの一面側に位置する第1の連結バー部分と前記弾性変形リングの他面側に位置する第2の連結バー部分と前記第1の連結バー部分と前記第2の連結バー部分とを連結する連結部分を有し、前記連結バー端部は前記第1、第2の連結バー部分を曲げることにより形成されている(16)記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
(20) 前記リングアッセンブリは弾性変形リングを含み、ボルト軸力が適正軸力になる前は前記弾性変形リングの外周部と前記座部材との間には隙間があり、ボルト軸力が適正軸力以上で前記弾性変形リングの外周部と前記座部材との間の隙間がゼロとなる、請求項1記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
上記(1)の軸力管理ナットアッセンブリによれば、ハブナットが座部材と締め付けナットを有し、締め付けナットが座部材に対して相対回転できるようにしたので、座部材を製品(たとえば、ホイール、ただし、ホイールに限るものではない)に対して非回転で、ハブボルトに軸力を発生させることができる。その結果、トルク管理を軸力管理に変えることができ、座部材と製品との間の摩擦に影響されない精度の高い締め付け管理を行うことができる。また、座部材が製品に対して非回転であり、座部材と製品との間の摩擦がないので、製品のナット座面の面荒れや磨耗もなく、ナット座からの亀裂発生を抑制できる。
上記(2)の軸力管理ナットアッセンブリによれば、また、第1の軸力管理リングが回転しなくなる時のボルト軸力を適正ボルト軸力に設定したので、締め付けナットにトルクをかけてボルトに軸力をかけていく時に第1の軸力管理リングが回転可能か否かを(手でさわるなどして)確認し回転不可能となった時に締め付けナットの締め込みを停止すればよい。第1の軸力管理リングが回転可能か否かの確認は、ゴム部材の膨出量の目視による測定に比べて容易で、かつ、高精度である。
上記(3)の軸力管理ナットアッセンブリによれば、リングアッセンブリが、ボルト軸力が適正軸力より大の過剰軸力になったことを検知する過剰軸力検知構造を有するので、ボルト軸力が過剰締め付け軸力になったことを検知した時に締め付けナットを締め付け回転方向と逆方向に若干量戻すことによりボルトに過剰軸力がかかることを防止できる。
上記(4)の軸力管理ナットアッセンブリによれば、リングアッセンブリの前記複数のリングと前記座部材と前記締め付けナットのうちの少なくとも2部材を、互いに分離しないように組み合わす連結構造を有しているので、ナット締め時における、部品の組み付け忘れや誤組み付けを防止することができる。
上記(5)の軸力管理ナットアッセンブリによれば、締め付けナットがリングアッセンブリ側に突出する突起を有しているので、締め付けナットがリングアッセンブリを押すのに締め付けナットとは別にリングを設ける場合に比べて部品数を少なくすることができる。
上記(6)の軸力管理ナットアッセンブリによれば、過剰軸力検知構造が軸力管理リングに形成された溝からなるので、ボルト軸力が過剰軸力になると軸力管理リングが溝部位で切断されて溝より外側の部分が可動となることによりボルト軸力が過剰となったことを検知することができる。
上記(7)または(8)または(9)の軸力管理ナットアッセンブリによれば、過剰軸力検知構造が、ボルト軸力が適正軸力より大の過剰軸力になる前は回転自在でありボルト軸力が過剰軸力以上で回転が拘束される第2の軸力管理リングを含んでいるので、第2の軸力管理リングの回転が拘束されたか否かを検知することによりボルト軸力が過剰となったことを検知することができる。
上記(9)の軸力管理ナットアッセンブリによれば、弾性変形リングと第1の軸力管理リングとの間にはボルト締結前にボルト軸力が適正軸力以上で0となる第1の隙間があり、第1の軸力管理リングと第2の軸力管理リングとの間にはボルト締結前にボルト軸力が過剰軸力以上で0となる第2の隙間があるので、第1の軸力管理リングの回転が拘束されているが第2の軸力管理リングの回転は拘束されていない状態がボルトの適正軸力範囲となり、第1の軸力管理リングと第2の軸力管理リングが回転するか否かを検知することにより、ボルトが適正軸力範囲にあるか否かを容易に確認することができる。
上記(10)の軸力管理ナットアッセンブリによれば、第2の軸力管理リングには、前記第1の軸力管理リングに対向する面に周方向全周にわたって延びる防水リング溝が形成されており、該防水リング溝に弾性材の防水リングが嵌められているので、第2の隙間を通して水がボルトねじ部に侵入することを防止することができる。
上記(11)の軸力管理ナットアッセンブリによれば、連結構造が、リングアッセンブリの複数のリングと座部材と締め付けナットのうちの、互いに隣接する部材の一方の部材の内周部位に形成され隣接する部材の他方の部材の内周部位に軸方向に延びる軸方向伸長部を含むので、軸方向伸長部を半径方向外方に変形させて他方の部材の内周に軸方向に係合させることにより、部材同士をばらばらにならないように連結することができる。
上記(12)の軸力管理ナットアッセンブリによれば、連結構造が、互いに隣接する部材の一方の部材の面に形成された入口が狭まった凹部と、他方の部材の面に形成され先端が前記凹部の入口より幅が大きく前記凹部の内部の面との間に隙間を有する凸部とを含むので、軸方向荷重をかけて凸部を凹部に圧入することにより、部材同士をばらばらにならないように連結することができる。
上記(13)の軸力管理ナットアッセンブリによれば、連結構造が、互いに隣接する部材の一方の部材の面に形成された内周突起および外周突起と、他方の部材の面に形成された内周テーパ面をもつ内周凹部および外周テーパ面をもつ外周凹部および中央突起とを有するので、内周テーパ面は内周突起が軸方向に押し付けられた時に内周突起を外周側に変形させ、外周テーパ面は外周突起が軸方向に押し付けられた時に外周突起を内周側に変形させ、内周突起と外周突起の先端部の間隔を中央突起の先端の幅より小とすることにより、部材同士をばらばらにならないように連結することができる。
上記(14)の軸力管理ナットアッセンブリによれば、締め付けナットがリングアッセンブリ側に突出する突起を有しているので、締め付けナットがリングアッセンブリを押すのに締め付けナットとは別にリングを設ける場合に比べて部品数を少なくすることができる。また、連結構造が、リングアッセンブリと座部材とを互いに分離しないように組み合わしているとともに、リングアッセンブリと締め付けナットとを互いに分離しないように組み合わしているので、リングアッセンブリと座部材と締め付けナットを含む軸力管理ナットアッセンブリ全体を軸方向にアッセンブリ化することができる。
上記(15)の軸力管理ナットアッセンブリによれば、連結構造が、互いに隣接する部材の一方の部材の面に形成された、互いに隣接する部材の他方の部材側に延びる外周突起および該外周突起の内周側に形成された内周テーパ面をもつ内周凹部と、互いに隣接する部材の他方の部材の面に形成された、互いに隣接する部材の一方の部材側に延びる内周突起および該内周突起の外周側に形成された外周テーパ面をもつ外周凹部と、を備えているので、内周テーパ面は内周突起が軸方向に押し付けられた時に内周突起を外周側に変形させ、外周テーパ面は外周突起が軸方向に押し付けられた時に外周突起を内周側に変形させ、変形された後の内周突起と外周突起の先端部を、互いに隣接する部材が軸方向に抜けはずれ不能に軸方向に干渉させることができ、部材同士をばらばらにならないように連結することができる。
上記(16)の軸力管理ナットアッセンブリによれば、連結構造が、リングアッセンブリを挟んで対向する締め付けナットと座部材との間にわたって延びて締め付けナットと座部材とを連結する連結バーを含んでいるので、締め付けナットと座部材とリングアッセンブリを、連結バーにより部材同士がばらばらにならないように部材同士を連結することができる。
上記(17)の軸力管理ナットアッセンブリによれば、連結バー端部は締め付けナットと座部材に軸方向荷重をかけて連結バーに軸力をかけることにより広げられているので、組み付けが容易である。
上記(18)、(19)の軸力管理ナットアッセンブリによれば、リングアッセンブリは弾性変形リングを含み、弾性変形リングはリング内径とリング外径との間にリング軸方向に貫通する孔を有さないので、弾性変形リングに荷重がかかって変形して応力が発生しても、孔がある場合のように孔周辺に応力集中が生じず、応力集中によって弾性変形リングが割れることがなく、強度上有利である。
上記(20)の軸力管理ナットアッセンブリによれば、リングアッセンブリは弾性変形リングを含み、ボルト軸力が適正軸力になる前は弾性変形リングの外周部と座部材との間には隙間があり、ボルト軸力が適正軸力以上で弾性変形リングの外周部と座部材との間の隙間がゼロとなるように、弾性変形リングの形状、弾性、座部材との間の隙間を設定してあるので、第1の軸力管理リング、第2の軸力管理リングを除去でき、リングアッセンブリを単純化することができるとともに、弾性変形リングの外周部と座部材との間の隙間がゼロになったか否かを確認することによりボルト締め付け力が適正になったか否かを確認することができる。
本発明の軸力管理ナットアッセンブリを、図1〜図18を参照して、説明する。図1は本発明の実施例1を示し、図2は本発明の実施例2を示し、図3は本発明の実施例3を示し、図4、図5は本発明の実施例4を示し、図6、図7は本発明の実施例5を示し、図8は本発明の実施例6を示し、図9、図10は本発明の実施例7を示し、図11〜図15は本発明の実施例8を示し、図16は本発明の実施例9を示す。図17、図18は本発明の何れの実施例にも適用できる。
本発明の全実施例に共通する構成部分には本発明の全実施例にわたって同じ符号を付してある。
まず、本発明の全実施例(実施例1〜実施例9)に共通する構成部分とその作用効果を、図1、図17、図18を参照して説明する。図示例は、軸力管理ナットアッセンブリ10がトラック、バスを含む車両の、ホイール1をハブ2に取付けるための、ハブボルト3に螺合される従来のハブナット9(図19、図20)に従来のハブナット9に代えて適用された場合を示す。ただし、適用対象は車両のホイールをハブに取付けるためのハブナットに限るものではない。ホイール1はディスクホイールでブレーキドラム5と共にハブ2に取り付けられる。
本発明の軸力管理ナットアッセンブリ10は、座部材11と、座部材11に対して相対回転される締め付けナット12と、座部材11と締め付けナット12との間に介装されるリングアッセンブリ13と、を備えている。
本発明の全実施例(実施例1〜実施例9)に共通する作用効果については、軸力管理ナットアッセンブリ10が座部材11と締め付けナット12を有し、締め付けナット12が座部材11に対して相対回転できるようにしたので、座部材11を製品1(たとえば、ホイール、ただし、ホイールに限るものではない)に対して非回転で、ハブボルト3に軸力を発生させることができる。その結果、トルク管理をハブボルト3のボルト軸力管理とすることができ、座部材11と製品1との間の摩擦に影響されない、精度の高い締め付け管理を行うことができる。また、座部材11と製品1との間の摩擦がないので、製品1のナット座面4の面荒れや磨耗もなく、ナット座からの亀裂発生を抑制できる。
つぎに本発明の実施例1〜実施例8に共通な構成部分とその作用、効果を説明する。
リングアッセンブリ13は複数のリングを含み、そのうちの少なくとも1つのリングは、ボルト軸力が適正軸力になる前は回転自在でありボルト軸力が適正軸力以上で回転を停止する(回転を拘束される)第1の軸力管理リング20である。
座部材11は製品1(図示例ではディスクホイール1)のボルト穴のナット座面4に座着され、ナット座面4に対して回転されない部材である。したがって、座部材11は製品1のナット座面4と回転摺動せず、製品1のナット座面4を面荒れさせない。座部材11は球面座であってもよいし、あるいは平座(平面座)であってもよい。座部材11はリング状で、内周には雌ねじは切られておらず、ハブボルト3に螺合されない。
締め付けナット12は内周に雌ねじを有し、ハブボルト3に螺合される。締め付けナット12は外形が六角形で、レンチ等で回転され締められて、ハブボルト3にボルト軸力を発生させる。
リングアッセンブリ13は複数のリング(図1の例ではリング20、21、22)を含む。リング20、21、22は望ましくは金属製である。
リングアッセンブリ13の複数のリングは、ボルト軸力が適正軸力以上で回転を停止する(回転を拘束される)第1の軸力管理リング20の他に、第1の軸力管理リング20に隣接し、締め付けナット12からの軸力を受けて、軸力管理リング20との間の隙間(第1の隙間)分、第1の軸力管理リング20側に軸方向に弾性変形し、第1の軸力管理リング20の接触して、第1の軸力管理リング20を回転方向に拘束する弾性変形リング21(変形可能なリングで、変形に少なくとも弾性変形(弾塑性変形でも可)を伴う)を含んでいる。弾性変形リング21は締め付けナット12の回転締め付け時にほとんど回転しない非回転部材である。
リングアッセンブリ13の複数のリングは、第1の軸力管理リング20および弾性変形リング21以外に、締め付けナット12回転締め付け時に締め付けナット12からの軸力を弾性変形リング21に伝達する軸力伝達リング22を含んでいてもよい。軸力伝達リング22は締め付けナット12回転締め付け時に自由に回転しない(ただし、回転してもよい)部材であり、締め付けナット12回転締め付け時には、締め付けナット12と軸力伝達リング22との接触面で締め付けナット12のみが回転する。ただし、図17に示すように、軸力伝達リング22を設けずに、締め付けナット12にリングアッセンブリ側に突出する突起12aを形成して、この突起12aを介して締め付けナット12からの軸力を弾性変形リング21に伝達してもよい。その場合は、締め付けナット12の回転締め付け時には、突起12aと該突起12aに接触する部材との接触面で突起12a付きの締め付けナット12が回転することになる。
リングアッセンブリ13は、ボルト径が24mmの場合、ボルト軸力が適正軸力(たとえば、12トン)より大の過剰軸力(たとえば、16トン。ただし、ボルト破損荷重は、たとえば25トン)になったことを検知する過剰軸力検知構造Aを有していてもよい。ただし、リングアッセンブリ13は、過剰軸力検知構造Aを有さなくてもよい。
軸力管理ナットアッセンブリ10は、あるいは、リングアッセンブリ13は、リングアッセンブリ13の複数のリング20、21、22と座部材11と締め付けナット12(締め付けナット12は含まれても含まれなくてもよい)のうちの、少なくとも2部材を、互いに分離しないように(ばらばらにならないように)組み合わす連結構造Bを有していてもよい。ただし、連結構造Bは設けられなくてもよい。
つぎに、本発明の実施例1〜実施例8に共通する作用効果を、説明する。
まず、第1の軸力管理リング20が回転を拘束され始めるボルト軸力を適正ボルト軸力(適正ボルト軸力範囲内にある値)に設定したので、締め付けナット12にトルクをかけてボルト3に軸力をかけていく時に第1の軸力管理リング20が回転可能か否かを(手でさわるなどして)確認し第1の軸力管理リング20が回転不可能となった時(回転を拘束された時)に、締め付けナット12の締め込みを停止すればよい。第1の軸力管理リング20が回転可能か否かの確認は、ゴム部材の膨出量の目視による測定に比べて容易で、かつ、高精度である。
また、リングアッセンブリ13が、ボルト軸力が適正軸力より大の過剰軸力になったことを検知する過剰軸力検知構造Aを有している場合は、ボルト軸力が過剰締め付け軸力になったことを検知した場合は締め付けナットを締め付け回転方向と逆方向に若干量戻すことにより過剰軸力がかかることを防止できる。これによって、ボルト軸力を適正ボルト軸力(第1の軸力管理リング20の回転が拘束された時の軸力)より大で過剰ボルト軸力より小の値(ただし、適正ボルト軸力範囲内にある値)に維持できる。
リングアッセンブリ13の複数のリング20、21、22と座部材11と締め付けナット12(締め付けナット12は含まれても含まれなくてもよい)の少なくとも2部材を、互いに分離しないように組み合わす連結構造Bを有している場合は、ナット締め時における、部品の組み付け忘れや誤組み付けを防止することができる。
締め付けナット12がリングアッセンブリ13側に突出する突起12aを有している場合は、締め付けナット12がリングアッセンブリ13を押すのに締め付けナット12とは別にリング(軸力伝達リング)を設ける場合に比べて、部品数を少なくすることができる。
つぎに、本発明の各実施例に特有な構成と、その作用・効果を説明する。
〔実施例1〕−−−図1、図18
本発明の実施例1では、図1、図18に示すように、軸力管理ナットアッセンブリ10のリングアッセンブリ13は、座部材11から締め付けナット12に向かって順に、第1の軸力管理リング20、弾性変形リング21、軸力伝達リング22を有する。第1の軸力管理リング20は、座部材11の外周部の段差部(段差状に後退する部分)11aと弾性変形リング21の外周部のテーパ部21cとの間に、ボルト3に適正ボルト軸力がかかる前の段階で、回転自在に装着されている。軸力伝達リング22と弾性変形リング21は、両リングの外周部で接触し、両リングの内周部には隙間がある。
リングアッセンブリ13は、過剰軸力検知構造Aをもたない。
リングアッセンブリ13は、連結構造Bを有する。
本発明の実施例1では、連結構造Bは、リングアッセンブリ13の複数のリング21、22と座部材11と締め付けナット12(締め付けナット12は含まれても含まれなくてもよい)の、互いに隣接する部材11、21、22の一方の部材21の内周部位に形成され隣接する部材の他方の部材11、22の内周に軸方向に延びる軸方向伸長部21a、21bからなる。実施例1では、弾性変形リング21の内周部に、座部材11側に軸方向に延びる軸方向伸長部21aと軸力伝達リング22側に軸方向に延びる軸方向伸長部21bとを有する。
この軸方向伸長部21a、21bが半径方向外方に変形されて隣接する部材(他方の部材)11、22の内周(該内周に形成されている外周側に凹む凹部の縁部)に軸方向に係合されている。
本発明の実施例1の作用・効果については、締め付けナット12からの軸力は軸力伝達リング22を介して弾性変形リング21の外周部に伝わり、弾性変形リング21の外周部を第1の軸力管理リング20側に弾性変形させ、弾性変形リング21が第1の軸力管理リング20に圧接された時に、第1の軸力管理リング20の回転が拘束される。また、第1の軸力管理リング20の回転の拘束でボルト軸力が適正ボルト軸力となったことがわかるので、その認定は容易である。
また、連結構造Bが、リングアッセンブリ13の複数のリング21、22と座部材11と締め付けナット12(締め付けナット12は含まれても含まれなくてもよい)の、互いに隣接する部材の一方の部材21の内周部位に形成され隣接する部材の他方の部材11、22の内周部位に軸方向に延びる軸方向伸長部21a、21bを含むので、軸方向伸長部21a、21bを半径方向外方に変形させて他方の部材11、22の内周(該内周に形成されている外周側に凹む凹部の縁部)に軸方向に係合させることにより、リングアッセンブリ13の複数のリング20、21、22と座部材11と締め付けナット12(締め付けナット12は含まれなくてもよい)を、複数のリング20、21、22と座部材11と締め付けナット12がばらばらにならないように、連結することができる。
〔実施例2〕−−−図2、図18
本発明の実施例2は、本発明の実施例1に過剰軸力検知構造Aとしての溝20aを追加したものである。
本発明の実施例2では、図2、図18に示すように、軸力管理ナットアッセンブリ10のリングアッセンブリ13は、座部材11から締め付けナット12に向かって順に、第1の軸力管理リング20、弾性変形リング21、軸力伝達リング22を有する。第1の軸力管理リング20は、座部材11の外周部の段差部(段差状に後退する部分)11aと弾性変形リング21の外周部のテーパ部21cとの間のスペースに、適正ボルト軸力がかかる前の段階で、回転自在に装着されている。第1の軸力伝達リング22と弾性変形リング21は、両リング外周部で接触し、両リング内周部には隙間がある。
リングアッセンブリ13は、過剰軸力検知構造Aを含んでいる。
リングアッセンブリ13の過剰軸力検知構造Aは、軸力管理リング20に形成された溝20aからなる。軸力管理リング20にかかるボルト軸力が過剰ボルト軸力に達すると、軸力管理リング20は溝20aで破損し、溝20aより外周側にある外周部が溝20aより内周側にある内周部に対して回転可能になる。
リングアッセンブリ13は、連結構造Bを有する。
本発明の実施例2の連結構造Bは、リングアッセンブリ13の複数のリング21、22と座部材11と締め付けナット12(締め付けナット12は含まれても含まれなくてもよい)の、互いに隣接する部材11、21、22の一方の部材21の内周部位に形成され隣接する部材の他方の部材11、22の内周に軸方向に延びる軸方向伸長部21a、21bからなる。実施例1では、弾性変形リング21の内周部に、座部材11側に軸方向に延びる軸方向伸長部21aと軸力伝達リング22側に軸方向に延びる軸方向伸長部21bとを有する。
この軸方向伸長部21a、21bが半径方向外方に変形されて隣接する部材の他方の部材11、22の内周(該内周に形成されている外周側に凹む凹部の縁部)に軸方向に係合されている。
本発明の実施例2の作用・効果については、締め付けナット12からの軸力は軸力伝達リング22を介して弾性変形リング21の外周部に伝わり、弾性変形リング21の外周部を第1の軸力管理リング20側に弾性変形させ、弾性変形リング21が第1の軸力管理リング20に圧接された時に、第1の軸力管理リング20の回転が拘束される。また、第1の軸力管理リング20の回転の拘束でボルト軸力が適正ボルト軸力となったことがわかるので、その認定は容易である。
また、過剰軸力検知構造Aが軸力管理リング20に形成された溝20aからなるので、ボルト軸力が過剰軸力になると第1の軸力管理リング20が溝20a部位で切断されて溝20aより外側の部分が可動となることによりボルト軸力が過剰となったことを検知することができる。締め付けナット12を回転させて締めていく時に、第1の軸力管理リング20の回転が拘束されて適正ボルト軸力がかかった後、増し締めして、第1の軸力管理リング20が溝20aで破損して外周部が再び回転可能になる前の段階で増し締めを止める。増し締め時に第1の軸力管理リング20が溝20aで破損するとナットを緩めて、ボルト軸力を過剰ボルト軸力以下で適正ボルト軸力範囲内のボルト軸力にする。
また、連結構造Bが、リングアッセンブリ13の複数のリング21、22と座部材11と締め付けナット12(締め付けナット12は含まれても含まれなくてもよい)の、互いに隣接する部材の一方の部材21の内周部位に形成され隣接する部材の他方の部材11、22の内周部位に軸方向に延びる軸方向伸長部21a、21bを含むので、軸方向伸長部21a、21bを半径方向外方に変形させて他方の部材11、22の内周(該内周に形成されている外周側に凹む凹部の縁部)に軸方向に係合させることにより、リングアッセンブリ13の複数のリング20、21、22と座部材11と締め付けナット12(締め付けナット12は含まれなくてもよい)を、複数のリング20、21、22と座部材11と締め付けナット12がばらばらにならないように、連結することができる。
〔実施例3〕−−−図3、図18
本発明の実施例3は、本発明の実施例1に過剰軸力検知構造Aとしての第2の軸力管理リング23を追加したものである。
本発明の実施例3では、図3、図18に示すように、軸力管理ナットアッセンブリ10のリングアッセンブリ13は、座部材11から締め付けナット12に向かって順に、第1の軸力管理リング20、弾性変形リング21、軸力伝達リング22を有する。軸力伝達リング22と弾性変形リング21は、両リング外周部で接触し、両リング内周部には隙間がある。
軸力管理ナットアッセンブリ10のリングアッセンブリ13は、さらに、ボルト軸力が適正軸力より大の過剰軸力になる前は回転自在でありボルト軸力が過剰軸力以上で回転が拘束される第2の軸力管理リング23(第2の軸力管理リング23は軸力管理リング20とは非接触である)と、締め付けナット12からの軸力を軸力伝達リング22に伝えるとともに締め付けナット12からの軸力を受けて外周部が弾性変形し過剰軸力となった時に第2の軸力管理リング23に圧接して第2の軸力管理リング23の回転を拘束する第2の軸力伝達リング24を含んでいる。第2の軸力管理リング23の回転が拘束されたか否かを検知することによりボルト軸力が過剰となったことを検知することができる。
第2の軸力管理リング23は、軸力伝達リング22の外周部の凹状段差部22bと第2の軸力伝達リング24の外周部のテーパ部24aとの間のスペースに、ボルト3に過剰ボルト軸力がかかる前の段階で、回転自在に装着されている。
リングアッセンブリ13の過剰軸力検知構造Aは、第2の軸力管理リング23からなる。ボルト軸力が過剰ボルト軸力に達すると、第2の軸力管理リング23の回転が拘束される。
リングアッセンブリ13は、リングアッセンブリ13のリング20、21、22、23、24と座部材11と締め付けナット12(締め付けナット12は含まれなくてもよい)がばらばらになるのを防止する連結構造Bを有する。
本発明の実施例3の連結構造Bは、弾性変形リング21の内周部に形成された、座部材11側に軸方向に延びる軸方向伸長部21aと軸力伝達リング22側に軸方向に延びる軸方向伸長部21bと、軸力伝達リング22の内周部に形成された、第2の軸力伝達リング24側に軸方向に延びる軸方向伸長部22aとを含む。
この軸方向伸長部21a、21b、22aが半径方向外方に変形されて隣接する他方の部材11、22、24の内周(該内周に形成されている外周側に凹む凹部の縁部)に軸方向に係合されている。
本発明の実施例3の作用・効果については、締め付けナット12からの軸力は軸力伝達リング24、22を介して弾性変形リング21の外周部に伝わり、弾性変形リング21の外周部を第1の軸力管理リング20側に弾性変形させ、弾性変形リング21が第1の軸力管理リング20に圧接された時に、第1の軸力管理リング20の回転が拘束される。また、第1の軸力管理リング20の回転の拘束でボルト軸力が適正ボルト軸力となったことがわかるので、その認定は容易である。
また、過剰軸力検知構造Aが第2の軸力管理リング23からなるので、ボルト軸力が過剰軸力になると第2の軸力伝達リング24の外周部が締め付けナット12で押され第2の軸力管理リング23側に弾性変形して第2の軸力管理リング23に圧接し、第2の軸力管理リング23の回転を拘束することによりボルト軸力が過剰となったことを検知することができる。締め付けナット12を回転させて締めていく時に、軸力管理リング20の回転が拘束されて適正ボルト軸力がかかった後、少し増し締めして、第2の軸力管理リング23の回転が拘束される前の段階で増し締めを止める。締め付けナット12の増し締め中に第2の軸力管理リング23の回転が拘束されると、締め付けナット12を緩めて、ボルト軸力を過剰ボルト軸力以下の、適正ボルト軸力範囲内の軸力にする。
また、連結構造Bが、弾性変形リング21の内周部位に形成され隣接する部材11、22の内周部位に軸方向に延びる軸方向伸長部21a、21bと、軸力伝達リング22の内周部位に形成され隣接する部材24の内周部位に軸方向に延びる軸方向伸長部22aを含むので、軸方向伸長部21a、21b、22aを半径方向外方に変形させて他方の部材11、22、24の内周の凹部の縁部に軸方向に係合させることにより、リングアッセンブリ13の複数のリング20、21、22、23、24と座部材11を、複数のリング20、21、22、23、24と座部材11がばらばらにならないように、連結することができる。
〔実施例4〕−−−図4、図5、図18
本発明の実施例4は、本発明の実施例1〜実施例3の連結構造Bを改良したものである。
本発明の実施例4では、図4、図5、図18に示すように、軸力管理ナットアッセンブリ10のリングアッセンブリ13は、座部材11から締め付けナット12に向かって順に、第1の軸力管理リング20、弾性変形リング21、軸力伝達リング22を含む。
第1の軸力管理リング20は、座部材11の外周部の凹状段差部11aと弾性変形リング21の外周部のテーパ部21cとの間のスペースに、適正ボルト軸力がかかる前の段階で、回転自在に装着されている。軸力伝達リング22と弾性変形リング21は、両リング外周部で接触し、両リング内周部には隙間がある。
リングアッセンブリ13は、過剰軸力検知構造Aを含んでいてもよいし、あるいは含んでいなくてもよい。
リングアッセンブリ13は、連結構造Bを有する。
本発明の実施例4の連結構造Bは、リングアッセンブリ13の複数のリング21、22と座部材11と締め付けナット12(締め付けナット12は含まれても含まれなくてもよい)の、互いに隣接する部材の一方の部材11、22の面(ボルト軸芯と直交する方向に延びる面)に形成された入口が狭まった凹部30と、互いに隣接する部材の他方の部材21の面(ボルト軸芯と直交する方向に延びる面)に形成された凸部31とを含む。凸部31の先端は、凹部30の入口より幅が大きく(ただし、凸部31の根元は凹部30の入口より幅が狭い)、凹部30の内部の面との間に凸部31の幅方向に隙間を有する。凸部31は、プレスにより軸方向荷重をかけられて凹部30の狭まった入口を乗り越えて凹部30に圧入される。凸部31と凹部30はボルト軸芯を中心に周方向に延びており、凸部31は凹部30内に突入している。
本発明の実施例4の作用・効果については、連結構造Bが、互いに隣接する部材の一方の部材11、22の面に形成された入口が狭まった凹部30と、他方の部材21の面に形成され先端が凹部30の入口より幅が大きく凹部30の内部の面との間に隙間を有する凸部31とを含むので、プレス等により、軸方向荷重をかけて凸部31を凹部30に挿入することにより、一旦挿入された後は容易には抜けないため、リングアッセンブリ13と座部材11と締め付けナット12(締め付けナット12は含まれても含まれなくてもよい)はアッセンブリ化された後は、部材はばらばらにならない。
〔実施例5〕−−−図6、図7、図18
本発明の実施例5は、本発明の実施例3の過剰軸力検知構造Aをさらに改良するとともに、実施例4の連結構造Bをさらに改良したものである。
本発明の実施例5では、図6、図7、図18に示すように、軸力管理ナットアッセンブリ10のリングアッセンブリ13は、座部材11から締め付けナット12に向かって順に、第2の軸力管理リング(過剰軸力検知リング)23、第1の軸力管理リング(適正軸力検知リング)20、弾性変形リング21、軸力伝達リング22を有する。実施例3に比べて、実施例5では第2の軸力伝達リングがなく、1つ部品数が少なくなっている。
リングアッセンブリ13は、過剰軸力検知構造Aを含んでいる。過剰軸力検知構造Aは第2の軸力管理リング23からなり、第2の軸力管理リング23は第1の軸力管理リング20に隣接している。
第1の軸力管理リング20と第2の軸力管理リング23は、座部材11の外周部の凹状段差部11aと弾性変形リング21の外周部との間のスペースに、ボルト3に適正ボルト軸力がかかる前の段階で、回転自在に装着されている。ボルト軸力がかかって弾性変形リング21が第1の軸力管理リング20側に弾性変形していくと、ボルト軸力が適正ボルト軸力に到達した時に弾性変形リング21が第1の軸力管理リング20に圧接されて第1の軸力管理リング20の回転が拘束され、さらにボルト軸力が増大されていくと第1の軸力管理リング20が第2の軸力管理リング23側に弾性変形し、所定の過剰ボルト軸力に到達した時に第1の軸力管理リング20が第2の軸力管理リング23に圧接されて第2の軸力管理リング23の回転が拘束される。第1の軸力管理リング20の回転が拘束されたか否かを検知することによりボルト軸力が適正となったことを検知することができ、第2の軸力管理リング23の回転が拘束された否かを検知することによりボルト軸力が過剰となったことを検知することができる。
リングアッセンブリ13は、連結構造Bを有する。
連結構造Bは、
(イ)リングアッセンブリ13の複数のリング21、22と座部材11と締め付けナット12(締め付けナット12は含まれても含まれなくてもよい)の、互いに隣接する部材の一方の部材11、22の面(ボルト軸芯と直交する方向に延びる面)に形成された、互いに隣接する部材の他方の部材21側に延びる内周突起40および外周突起41および内周突起40と外周突起41との間に形成された突起受入れ凹部42(突起43を受け入れる凹部)と、
(ロ)互いに隣接する部材の他方の部材21の面(ボルト軸芯と直交する方向に延びる面)に形成された、内周テーパ面44をもつ内周凹部45および外周テーパ面46をもつ外周凹部47、および内周テーパ面44と外周テーパ面46との間に形成された互いに隣接する部材の一方の部材11、22側に延びる、先端が根元に比べて幅大とされている(先太りとされている、機械加工で先太りとされてもよいし、あるいは軸方向に荷重を掛けて先端部を先太りに成形してもよい)中央突起43と、
を備えている。
内周テーパ面44は、内周突起40が軸方向(ボルト軸方向と平行な方向)に押し付けられた時に内周突起40を外周側に塑性変形させ、外周テーパ面46は外周突起41が軸方向(ボルト軸方向と平行な方向)に押し付けられた時に外周突起41を内周側に塑性変形させ、変形された内周突起40と外周突起41の、先端部の間隔が、中央突起43の先端の幅より小とされる。これによって、中央突起43を突起受入れ凹部42に挿入する時は圧入せずに容易に入り、内周突起40、外周突起41を内周テーパ面44と外周テーパ面46に押し付けて内周突起40、外周突起41を変形させた後は中央突起43が突起受入れ凹部42から外れるのを防止することができ、リングアッセンブリ13と座部材11と締め付けナット12(締め付けナット12は含まれなくもよい)の部材がばらばらになるのを防止することができる。
本発明の実施例5の作用・効果については、連結構造Bが、互いに隣接する部材の一方の部材11、22の面に形成された内周突起40および外周突起41と、他方の部材の面に形成された内周テーパ面44をもつ内周凹部45および外周テーパ面46をもつ外周凹部47および中央突起43とを有するので、内周テーパ面44は内周突起40が軸方向に押し付けられた時に内周突起40を外周側に変形させ、外周テーパ面46は外周突起41が軸方向に押し付けられた時に外周突起41を内周側に変形させ、内周突起40と外周突起41の先端部の間隔を中央突起43の先端の幅より小とすることにより、部材同士をばらばらにならないように連結することができる。
〔実施例6〕−−−図8、図18
本発明の実施例6は、本発明の実施例5の軸力管理アッセンブリにおいて、締め付けナット12に図17の締め付けナット突起構造12aを付加するとともに、連結構造Bを、リングアッセンブリ13と座部材11との間の他に、リングアッセンブリ13と締め付けナット12との間にも、設けたものである。
すなわち、本発明の実施例6では、図8、図18に示すように、締め付けナット12が、リングアッセンブリ13側に突出する突起12aを有している。締め付けナット12と弾性変形リング21との間には軸力伝達リング22は設けられず、本発明の実施例5に比べて、リングアッセンブリ13の部品数が軸力伝達リング22を設けない分少なくなっている。
また、連結構造Bが、リングアッセンブリ13と座部材11との接触面部位に設けられてリングアッセンブリ13と座部材11とを軸方向に互いに分離しないように組み合わしているとともに、もう一つの連結構造Bが、リングアッセンブリ13と締め付けナット12との接触面部位に設けられてリングアッセンブリ13と締め付けナット12とを軸方向に互いに分離しないように組み合わしている。
その他の構成は本発明の実施例5に準じる。
本発明の実施例6の作用・効果については、締め付けナット12がリングアッセンブリ13側に突出する突起12aを有しているので、締め付けナット12がリングアッセンブリを押すのに締め付けナットとは別に軸力伝達リング22を設ける場合に比べて部品数を少なくすることができる。
また、連結構造Bが、リングアッセンブリ13と座部材11とを互いに分離しないように連結しているとともに、もう一つの連結構造Bがリングアッセンブリ13と締め付けナット12とを互いに分離しないように連結しているので、リングアッセンブリ13と座部材11と締め付けナット12を含む軸力管理ナットアッセンブリ10全体を、部材同士がばらばらにならないように、軸方向にアッセンブリ化することができる。
本発明の実施例6のその他の作用・効果は本発明の実施例5の作用・効果に準じる。
〔実施例7〕−−−図9、図10、図18
本発明の実施例7は、本発明の実施例5の軸力管理アッセンブリにおいて、連結構造Bをさらに単純化したものである。
さらに詳しくは、本発明の実施例7では、図9、図10、図18に示すように、連結構造Bが、
(イ)リングアッセンブリ13の複数のリング20、21、22、23と座部材11と締め付けナット12のうちの、互いに隣接する部材の一方の部材の面に形成された、互いに隣接する部材の他方の部材側に延びる外周突起51および該外周突起51の内周側に形成された内周テーパ面52をもつ内周凹部53と、
(ロ)互いに隣接する部材の他方の部材の面に形成された、互いに隣接する部材の一方の部材側に延びる内周突起50および該内周突起50の外周側に形成された外周テーパ面54をもつ外周凹部55と、
を備えている。
内周テーパ面52は内周突起50が軸方向に押し付けられた時に内周突起50を外周側に変形させ、外周テーパ面54は外周突起51が軸方向に押し付けられた時に外周突起51を内周側に変形させる。その結果、変形された後の内周突起50と外周突起51の先端部は互いに隣接する部材が軸方向に抜け外れ不能に軸方向に干渉する。
本発明の実施例7の作用・効果については、変形された後の内周突起50と外周突起51の先端部が互いに隣接する部材が軸方向に抜けはずれ不能に軸方向に干渉するので、部材11、12、20、21、22、23同士を、部材11、12、20、21、22、23同士がばらばらにならないように、軸方向にアッセンブリ化することができる。
本発明の実施例5に比べて、先端が先太りの中央突起43を設ける必要がない分、連結構造Bを単純化できる。
〔実施例8〕−−−図11〜図15、図18
本発明の実施例8は、本発明の実施例5〜実施例7の軸力管理アッセンブリにおいて、リングアッセンブリ13の構造と過剰軸力検知構造Aと連結構造Bをさらに改良したものである。
本発明の実施例8では、図11〜図15、図18に示すように、軸力管理ナットアッセンブリ10のリングアッセンブリ13は、座部材11から締め付けナット12に向かって順に、第2の軸力管理リング(過剰軸力検知リング)23、第1の軸力管理リング(適正軸力検知リング)20、弾性変形リング21を有する。締め付けナット12は外周部に弾性変形リング21に向かって突出する凸部12aを有している。締め付けナット12の凸部12aは弾性変形リング21を直接押し、弾性変形リング21の外周部が弾性変形リング21内周部に対して斜め下方に位置するように弾性変形リング21を変形させる。凸部12aがあることによって、軸力伝達リングを設けることが不要となり、軸力伝達リングが無い分、部品数が少なくなっている。
リングアッセンブリ13は、過剰軸力検知構造Aを含んでいる。過剰軸力検知構造Aは、ボルト軸力が適正軸力より大の過剰軸力になる前は回転自在でボルト軸力が過剰軸力以上で回転が拘束される第2の軸力管理リング23を含む。第2の軸力管理リング23は第1の軸力管理リング20に隣接している。
第1の軸力管理リング20と第2の軸力管理リング23は、座部材11の外周部の凹状段差部11aと弾性変形リング21の外周部との間のスペースに、ボルト3に適正ボルト軸力がかかる前の段階で、回転自在に装着されている。
弾性変形リング21と第1の軸力管理リング20との間には第1の隙間62があり、この第1の隙間62はボルト締結前にボルト軸力が適正軸力以上で0となる。第1の軸力管理リング20と第2の軸力管理リング23との間には第2の隙間63があり、この第2の隙間63はボルト締結前にボルト軸力が過剰軸力以上で0となる。
ボルト軸力がかかって弾性変形リング21が第1の軸力管理リング20側に弾性変形していくと、ボルト軸力が適正ボルト軸力に到達した時に、第1の隙間62がゼロとなり、弾性変形リング21が第1の軸力管理リング20に圧接されて、第1の軸力管理リング20の回転が拘束され、さらにボルト軸力が増大されていくと、第1の軸力管理リング20が第2の軸力管理リング23側に弾性変形し、所定の過剰ボルト軸力に到達した時に、第2の隙間63がゼロとなり、第1の軸力管理リング20が第2の軸力管理リング23に圧接されて、第2の軸力管理リング23の回転が拘束される。第1の軸力管理リング20の回転が拘束されたか否かを検知することによりボルト軸力が適正となったことを検知することができ、第2の軸力管理リング23の回転が拘束された否かを検知することによりボルト軸力が過剰となったことを検知することができる。
第1の軸力管理リング20は、外周に1か所以上、半径方向外側に向かって突出する凸部20bを有しており、第1の軸力管理リング20を軸芯まわりに回転させるときに凸部20bを指で挟んで容易に回転することができるようになっている。
第2の軸力管理リング23には、第1の軸力管理リング20に対向する面に周方向全周にわたって延びる防水リング溝61が形成されており、防水リング溝61に弾性材の防水リング60が嵌められている。防水リング60は、第1の軸力管理リング20によって押され、第2の隙間63を閉塞してシールする。
防水リング溝61は、第2の軸力管理リング23をプレスすることによって形成される。プレス時に第2の軸力管理リング23の溝61の反対側部分が突出し、第2の軸力管理リング23には凸部23aが形成される。凸部23aの先端は製品1から離れている。
連結構造Bは、リングアッセンブリ13を挟んで対向する締め付けナット12と座部材11との間にわたって延びて締め付けナット12と座部材11とを連結する連結バー56を含んでいる。
締め付けナット12はナット内周にナット周方向に全周にわたって延びるナット周方向溝12bを有しており、座部材11は座部材内周に座部材周方向に全周にわたって延びる座部材周方向溝11bを有している。
連結バー56は、ボルトまわりに周方向に複数箇所、たとえば3箇所、設けられる。連結バー56は、連結バー軸部56aと連結バー56aの各端に連結バー軸部56aの外径より半径方向外側に延びる連結バー端部56bを有している。連結バーの一端の連結バー端部56bはナット周方向溝12bの縁部に係合し、連結バー56の他端の連結バー端部56bは座部材周方向溝11bの縁部に係合する。
図11〜図13の例では、リングアッセンブリ13は弾性変形リング21を含み、弾性変形リング21はリング内径とリング外径との間にリング軸方向に貫通する孔59を有している。連結バー56は弾性変形リング21の孔59を貫通している。
孔59の径は連結バー56の軸部56aの径よりは大であるが、連結バー56の端部56bの径よりは小である。連結バー56は端部56bが広げられる前に孔59に挿通され、挿通後端部56bが広げられる。端部56bが広げられた後は、連結バー56は孔59から抜け外れ不能になり、リングアッセンブリ13と締め付けナット12と座部材11は、ばらばらにならない。
連結バー端部56bは円錐形のスリット57を有しており、締め付けナット12と座部材11に軸方向荷重をかけて連結バー56に軸力をかけることにより円錐形のスリット57の軸芯を中心にして半径方向外側に広げられている。防錆のために、連結バー56は銅などから構成されているが、銅の場合は、比較的変形が容易なため、端部56bを容易に広げることができる。ただし、スチールでも端部56bは軸力をかけた時に拡がることは確認されている。連結バー端部56bが広げられた状態において、連結バーの一端の連結バー端部56bはナット周方向溝12bの縁部に係合し、連結バー56の他端の連結バー端部56bは座部材周方向溝11bの縁部に係合する。
弾性変形リング21が孔59を有する場合、弾性変形リング21が変形した時に孔59の周縁に応力が集中するが、その応力集中が生じないようにするために、図14(実施例8の変形例1)または図15(実施例8の変形例2)に示す構造をとることができる。
図14の構造では、リングアッセンブリ13は弾性変形リング21を含み、弾性変形リング21はリング内径とリング外径との間にリング軸方向に貫通する孔を有さない。
連結バー56は第1の連結バー部分56fと第2の連結バー部分56gとに分割されており、第1の連結バー部分は弾性変形リング21の一面に両面テープ56e等で接着されており、第2の連結バー部分は弾性変形リング21の他面に両面テープ56e等で接着されている。
連結バー端部56bは、図13で説明したように、連結バー56の端部56bと軸部56aに軸力をかけることにより広げられている。
図15の構造では、リングアッセンブリ13は弾性変形リング21を含み、弾性変形リング21はリング内径とリング外径との間にリング軸方向に貫通する孔を有さない。
連結バー56は、板を曲げて作製されており、弾性変形リング21を把持することによって弾性変形リング21に固定されている。連結バー56は、弾性変形リング21の一面側に位置する第1の連結バー部分と、弾性変形リング21の他面側に位置する第2の連結バー部分と、第1の連結バー部分と第2の連結バー部分とを連結する連結部分56dを有する。連結バー端部56cは第1、第2の連結バー部分を、周方向溝12b、11bに係合できるように、曲げることにより形成されていいる。
本発明の実施例8の作用・効果については、弾性変形リング21と第1の軸力管理リング20との間にはボルト締結前にボルト軸力が適正軸力以上で0となる第1の隙間62があり、第1の軸力管理リング20と第2の軸力管理リング23との間にはボルト締結前にボルト軸力が過剰軸力以上で0となる第2の隙間63があるので、第1の軸力管理リング20の回転が拘束されているが第2の軸力管理リング23の回転は拘束されていない状態がボルトの適正軸力範囲となり、第1の軸力管理リング20と第2の軸力管理リング23が回転するか否かを検知することにより、ボルト3が適正軸力範囲にあるか否かを容易に確認することができる。
また、第2の軸力管理リング23には、第1の軸力管理リング20に対向する面に周方向全周にわたって延びる防水リング溝61が形成されており、防水リング溝61に弾性材の防水リング60が嵌められているので、第2の隙間63を通して水が外部からボルトねじ部に侵入することを防止することができる。
また、連結構造Bが、リングアッセンブリ13を挟んで対向する締め付けナット12と座部材11との間にわたって延びて締め付けナット12と座部材11とを連結する連結バー56を含んでいるので、締め付けナット12と座部材11とリングアッセンブリ13を、連結バー56により部材11、12、13同士がばらばらにならないように部材11、12、13同士を連結することができる。
図14、図15の構造のように、弾性変形リング21に孔59が設けられていない場合は、弾性変形リング21に荷重がかかって弾性変形リング21が弾性変形した時に孔59の周縁に応力が集中しないので、強度的に有利である。
〔実施例9〕−−−図16、図18
本発明の実施例9は、本発明の実施例5〜実施例8の軸力管理アッセンブリにおいて、リングアッセンブリ13の構造とを簡素化するとともに、過剰軸力検知構造Aを除去したものである。
本発明の実施例9では、図16、図18に示すように、軸力管理ナットアッセンブリ10のリングアッセンブリ13は、弾性変形リング21のみを有する。第1の軸力管理リング20と第2の軸力管理リング23がなく、リングアッセンブリ13の構造を単純化してある。
リングアッセンブリ13は弾性変形リング21を含み、第1の軸力管理リング20と第2の軸力管理リング23をもたない。弾性変形リング21の形状、弾性、および隙間64の大きさは、ボルト軸力が適正軸力になる前は、弾性変形リング21の外周部と座部材11との間には隙間64があり、ボルト軸力が適正軸力以上で弾性変形リング21の外周部と座部材11との間の隙間64がゼロとなるように設定されている。
締め付けナット12は外周部に弾性変形リング21に向かって突出する凸部12aを有している。締め付けナット12の凸部12aは弾性変形リング21を直接押し、弾性変形リング21の外周部が弾性変形リング21内周部に対して斜め下方に位置するように弾性変形リング21を変形させる。凸部12aがあることによって、軸力伝達リングを設けることが不要となり、軸力伝達リングが無い分、部品数が少なくなっている。
また、連結構造Bは、実施例8の連結構造Bと同じ構造をとることができる。すなわち、連結構造Bは、リングアッセンブリ13を挟んで対向する締め付けナット12と座部材11との間にわたって延びて締め付けナット12と座部材11とを連結する連結バー56を含んでいる。
締め付けナット12はナット内周にナット周方向に全周にわたって延びるナット周方向溝12bを有しており、座部材11は座部材内周に座部材周方向に全周にわたって延びる座部材周方向溝11bを有している。
連結バー56は、ボルトまわりに周方向に複数箇所、たとえば3箇所、設けられる。連結バー56は、連結バー軸部56aと連結バー56aの各端に連結バー軸部56aの径より大きな径をもつ連結バー端部56bを有している。連結バー端部56bは円錐形のスリット57を有しており、締め付けナット12と座部材11に軸方向荷重をかけて連結バー56に軸力をかけることにより円錐形のスリット57の軸芯を中心にして半径方向外側に広げられている。連結バー端部56bが広げられた状態において、連結バーの一端の連結バー端部56bはナット周方向溝12bの縁部に係合し、連結バー56の他端の連結バー端部56bは座部材周方向溝11bの縁部に係合する。
連結バー56は弾性変形リング21の内周部に設けられた孔59を貫通している。孔59の径は連結バー56の軸部56aの径よりは大であるが、連結バー56の端部56bの径よりは小である。連結バー56は端部56bが広げられる前に孔59に挿通され、挿通後端部56bが広げられる。端部56bが広げられた後は、端部56bが周方向溝12b、11bにひっかかっているので、連結バー56は孔59から抜け外れ不能になり、リングアッセンブリ13と締め付けナット12と座部材11は、ばらばらにならない。
本発明の実施例9の作用・効果については、リングアッセンブリ13が弾性変形リング21のみを含むので、第1の軸力管理リング20、第2の軸力管理リング23を除去でき、リングアッセンブリ13の構造を単純化することができる。また、弾性変形リング21の外周部と座部材11との間の隙間64がゼロになったか否かを確認することによりボルト締め付け力が適正になったか否かを容易に確認することができる。
本発明の実施例1の軸力管理ナットアッセンブリとその近傍の構造の断面図である。 本発明の実施例2の軸力管理ナットアッセンブリとその近傍の構造の断面図である。 本発明の実施例3の軸力管理ナットアッセンブリとその近傍の構造の断面図である。 本発明の実施例4の軸力管理ナットアッセンブリとその近傍の構造の断面図である。 図4の連結構造Bの断面図である。 本発明の実施例5の軸力管理ナットアッセンブリとその近傍の構造の断面図である。 図6の連結構造Bの拡大断面図である。 本発明の実施例6の軸力管理ナットアッセンブリとその近傍の構造の断面図である。 本発明の実施例7の軸力管理ナットアッセンブリとその近傍の構造の断面図である。 図9の連結構造Bの拡大断面図である。 本発明の実施例8の軸力管理ナットアッセンブリとその近傍の構造の断面図である。 本発明の実施例8の軸力管理ナットアッセンブリの弾性変形リングの平面図である。 本発明の実施例8の軸力管理ナットアッセンブリの連結バーの、一部を断面で示した、側面図である。 本発明の実施例8(実施例8の変形例1)の軸力管理ナットアッセンブリの連結バーの変形例の、一部を断面で示した、側面図である。 本発明の実施例8(実施例8の変形例2)の軸力管理ナットアッセンブリの連結バーのもう一つの変形例の側面図である。 本発明の実施例9の軸力管理ナットアッセンブリとその近傍の構造の断面図である。 本発明の実施例1〜9において、締め付けナットに突起を形成してリングアッセンブリの部品点数を減少させた場合の、軸力管理ナットアッセンブリの断面図である。 本発明の実施例1〜9の軸力管理ナットアッセンブリの平面図である。 従来の単輪用ハブナット(球面座)の断面図である。 従来の単輪用ハブナット(平座)の断面図である。
符号の説明
1 ホイール
2 ハブ
3 ハブボルト
4 ナット座
5 ブレーキドラム
9 (従来の)ハブナット
10 管理ナットアッセンブリ
11 座部材
11a 凹状段差部
11b 周方向溝
12 締め付けナット
12a 突起
12b 周方向溝
13 リングアッセンブリ
20 第1の軸力管理リング
20a 溝
20b 凸部
21 弾性変形リング
21a、21b 軸方向伸長部
21c テーパ部
22 軸力伝達リング
22a 軸方向伸長部
22b 凹状段差部
23 第2の軸力管理リング
24 第2の軸力伝達リング
24a テーパ部
30 凹部
31 凸部
40 内周突起
41 外周突起
42 突起受入れ凹部
43 中央突起
44 内周テーパ面
45 内周凹部
46 外周テーパ面
47 外周凹部
50 内周突起
51 外周突起
52 内周テーパ面
53 内周凹部
54 外周テーパ面
55 外周凹部
56 連結バー
56a 軸部
56b 端部
56c 係合用端部
56d 連結部
57 円錐状スリット
59 孔
60 防水リング
61 溝
62 第1の隙間
63 第2の隙間
64 隙間

Claims (20)

  1. 座部材と、
    座部材に対して相対回転される締め付けナットと、
    座部材と締め付けナットとの間に介装されるリングアッセンブリと、
    を備えた軸力管理ナットアッセンブリ。
  2. 前記リングアッセンブリは複数のリングを含み、そのうちの少なくとも1つのリングは、ボルト軸力が適正軸力になる前は回転自在でありボルト軸力が適正軸力以上で回転が拘束される第1の軸力管理リングである、請求項1記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
  3. 前記リングアッセンブリが、ボルト軸力が適正軸力より大の過剰軸力になったことを検知する過剰軸力検知構造を有する請求項2記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
  4. 前記リングアッセンブリの前記複数のリングと前記座部材と前記締め付けナットのうちの少なくとも2部材を、互いに分離しないように組み合わす連結構造を有している請求項2記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
  5. 前記締め付けナットが、前記リングアッセンブリ側に突出する突起を一体に有している請求項2記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
  6. 前記過剰軸力検知構造が、前記第1の軸力管理リングに形成された溝を含んでおり、ボルト軸力が過剰軸力になると、前記第1の軸力管理リングが前記溝部位で切断されて溝より外側の部分が溝より内側の部分に対して可動となることによりボルト軸力が過剰となったことが検知される請求項3記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
  7. 前記過剰軸力検知構造が、ボルト軸力が適正軸力より大の過剰軸力になる前は回転自在でありボルト軸力が過剰軸力以上で回転が拘束される第2の軸力管理リングを含んでおり、該第2の軸力管理リングは前記第1の軸力管理リングから離れて設けられている請求項3記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
  8. 前記過剰軸力検知構造が、ボルト軸力が適正軸力より大の過剰軸力になる前は回転自在でありボルト軸力が過剰軸力以上で回転が拘束される第2の軸力管理リングを含んでおり、該第2の軸力管理リングは前記第1の軸力管理リングに隣接している請求項3記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
  9. 前記過剰軸力検知構造が、ボルト軸力が適正軸力より大の過剰軸力になる前は回転自在でありボルト軸力が過剰軸力以上で回転が拘束される第2の軸力管理リングを含んでおり、該第2の軸力管理リングは前記第1の軸力管理リングに隣接しており、
    前記リングアッセンブリが、弾性変形リング、前記第1の軸力管理リング、前記第2の軸力管理リングを含んでおり、弾性変形リングと前記第1の軸力管理リングとの間にはボルト締結前にボルト軸力が適正軸力以上で0となる第1の隙間があり、前記第1の軸力管理リングと前記第2の軸力管理リングとの間にはボルト締結前にボルト軸力が過剰軸力以上で0となる第2の隙間がある請求項3記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
  10. 前記第2の軸力管理リングには、前記第1の軸力管理リングに対向する面に周方向全周にわたって延びる防水リング溝が形成されており、該防水リング溝に弾性材の防水リングが嵌められている請求項9記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
  11. 前記連結構造が、前記リングアッセンブリの前記複数のリングと前記座部材と前記締め付けナットのうちの、互いに隣接する部材の一方の部材の内周部位に形成され隣接する部材の他方の部材の内周に軸方向に延びる軸方向伸長部を含み、該軸方向伸長部を半径方向外方に変形させて前記隣接する部材の他方の部材の内周に軸方向に係合させた請求項4記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
  12. 前記連結構造が、前記リングアッセンブリの前記複数のリングと前記座部材と前記締め付けナットのうちの、互いに隣接する部材の一方の部材の面に形成された入口が狭まった凹部と、互いに隣接する部材の他方の部材の面に形成され先端が前記凹部の入口より幅が大きく前記凹部の内部の面との間に隙間を有する凸部とを含み、前記凸部は、軸方向荷重をかけられて前記凹部に圧入される、請求項4記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
  13. 前記連結構造が、
    前記リングアッセンブリの前記複数のリングと前記座部材と前記締め付けナットのうちの、互いに隣接する部材の一方の部材の面に形成された、互いに隣接する部材の他方の部材側に延びる内周突起および外周突起と、
    互いに隣接する部材の他方の部材の面に形成された、内周テーパ面をもつ内周凹部および外周テーパ面をもつ外周凹部、および前記内周テーパ面と外周テーパ面との間に形成された互いに隣接する部材の前記一方の部材側に延びる中央突起と、
    を備え、
    前記内周テーパ面は前記内周突起が軸方向に押し付けられた時に前記内周突起を外周側に変形させ、前記外周テーパ面は前記外周突起が軸方向に押し付けられた時に前記外周突起を内周側に変形させ、変形された前記内周突起と前記外周突起の先端部の間隔は前記中央突起の先端の幅より小である、請求項4記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
  14. 前記締め付けナットが、前記リングアッセンブリ側に突出する突起を有しており、
    前記連結構造が、前記リングアッセンブリと前記座部材とを互いに分離しないように組み合わしているとともに、前記リングアッセンブリと前記締め付けナットとを互いに分離しないように組み合わしている、請求項4記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
  15. 前記連結構造が、
    前記リングアッセンブリの前記複数のリングと前記座部材と前記締め付けナットのうちの、互いに隣接する部材の一方の部材の面に形成された、互いに隣接する部材の他方の部材側に延びる外周突起および該外周突起の内周側に形成された内周テーパ面をもつ内周凹部と、
    互いに隣接する部材の他方の部材の面に形成された、互いに隣接する部材の一方の部材側に延びる内周突起および該内周突起の外周側に形成された外周テーパ面をもつ外周凹部と、
    を備え、
    前記内周テーパ面は前記内周突起が軸方向に押し付けられた時に前記内周突起を外周側に変形させ、前記外周テーパ面は前記外周突起が軸方向に押し付けられた時に前記外周突起を内周側に変形させ、変形された後の前記内周突起と前記外周突起の先端部は前記互いに隣接する部材が軸方向に抜けはずれ不能に軸方向に干渉する、請求項4記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
  16. 前記連結構造が、前記リングアッセンブリを挟んで対向する前記締め付けナットと前記座部材との間にわたって延びて前記締め付けナットと前記座部材とを連結する連結バーを含んでおり、
    前記締め付けナットはナット周方向溝を有しており、前記座部材は座部材周方向溝を有しており、
    前記連結バーは、連結バー軸部と該連結バーの各端に軸部該連結バー軸部の外径より半径方向外側に延びる連結バー端部を有しており、前記連結バーの一端の連結バー端部はナット周方向溝の縁部に係合し、前記連結バーの他端の連結バー端部は座部材周方向溝の縁部に係合する請求項4記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
  17. 前記リングアッセンブリは弾性変形リングを含み、該弾性変形リングはリング内径とリング外径との間にリング軸方向に貫通する孔を有し、
    前記連結バーは該弾性変形リングの孔を貫通しており、
    前記連結バー端部は前記締め付けナットと前記連結バーに軸力をかけることにより広げられている請求項16記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
  18. 前記リングアッセンブリは弾性変形リングを含み、該弾性変形リングはリング内径とリング外径との間にリング軸方向に貫通する孔を有さず、
    前記連結バーは第1の連結バー部分と第2の連結バー部分とに分割されており、前記第1の連結バー部分は前記弾性変形リングの一面に接着されており、前記第2の連結バー部分は前記弾性変形リングの他面に接着されており、
    前記連結バー端部は前記締め付けナットと前記連結バーに軸力をかけることにより広げられている請求項16記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
  19. 前記リングアッセンブリは弾性変形リングを含み、該弾性変形リングはリング内径とリング外径との間にリング軸方向に貫通する孔を有さず、
    前記連結バーは前記弾性変形リングを把持しかつ前記弾性変形リングに固定されており、前記連結バーは前記弾性変形リングの一面側に位置する第1の連結バー部分と前記弾性変形リングの他面側に位置する第2の連結バー部分と前記第1の連結バー部分と前記第2の連結バー部分とを連結する連結部分を有し、前記連結バー端部は前記第1、第2の連結バー部分を曲げることにより形成されている請求項16記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
  20. 前記リングアッセンブリは弾性変形リングを含み、ボルト軸力が適正軸力になる前は前記弾性変形リングの外周部と前記座部材との間には隙間があり、ボルト軸力が適正軸力以上で前記弾性変形リングの外周部と前記座部材との間の隙間がゼロとなる、請求項1記載の軸力管理ナットアッセンブリ。
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