JP4505529B2 - トルク表示機能付きネジ - Google Patents

トルク表示機能付きネジ Download PDF

Info

Publication number
JP4505529B2
JP4505529B2 JP2008243938A JP2008243938A JP4505529B2 JP 4505529 B2 JP4505529 B2 JP 4505529B2 JP 2008243938 A JP2008243938 A JP 2008243938A JP 2008243938 A JP2008243938 A JP 2008243938A JP 4505529 B2 JP4505529 B2 JP 4505529B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pedestal
screw
rotating plate
spring
vertical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008243938A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010077989A (ja
Inventor
克己 藤谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2008243938A priority Critical patent/JP4505529B2/ja
Publication of JP2010077989A publication Critical patent/JP2010077989A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4505529B2 publication Critical patent/JP4505529B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

この発明は、締付けトルクを表示する機能を備えたネジの構造に関する。
締付けトルクを表示する機能を備えたネジは、既に、複数が提案されている。
例えば、特許文献1の図1では、ワッシャにゴム製で着色されたものを使用し、ネジを締付けると、ネジのヘッドに押圧されたワッシャ1が、変形し、ヘッドよりも半径方向へはみ出すことで、目視され、締付けトルクが一定値を超えたことが表示される。
また、特許文献1の図2では、ワッシャに逆V字形状のバネ部2uを設け、このバネ部2uを着色し、ネジを締付けると、ネジのヘッドに押圧されたバネ部2uが、変形し、ヘッドよりも半径方向へはみ出すことで、目視され、締付けトルクが一定値を超えたことが表示される。
さらに、特許文献2では、ワッシャの片面に突起部を形成し、反対面にこの突起部が陥没するための窪みを形成する。ネジを締付けると、ネジのヘッドに押圧された突起部が窪みに陥没して、ヘッドとワッシャの間の隙間が容易に小さくなるので、この隙間をゲージにより測定することで、締め付け荷重を表示できる。
特開平6−280837 特許3055694
しかしながら、特許文献1の図1の技術は、ゴム製のワッシャがヘッドよりも半径方向へはみ出すことで、トルクを表示するものであるから、トルクが一定の大きさを超えたことを示すはみ出しがあるか否かは比較的明確に表示できるものの、その後の締付けによるトルクの大きさまで知るためには、はみ出し量を正確に目視しなければならず、正確さに欠ける。
また同様に、特許文献1の図2の技術は、逆V字形状のバネ部2uの端部が、ヘッドよりも半径方向へはみ出すことで、トルクを表示するものであるから、トルクが一定の大きさを超えたことを示すはみ出しがあるか否かは比較的明確に表示できるものの、その後の締付けによるトルクの大きさまで知るためには、はみ出し量を正確に目視しなければならず、正確さに欠ける。
さらに、特許文献2では、トルクが一定の大きさを超えたことを示す表示も明確ではなく、トルクの大きさまで知るためには、ヘッドとワッシャの間の隙間をゲージにより測定しなければならず、測定作業が面倒である。
この発明は、以上の問題点を解決するために、締付けによるトルクの大きさまで明確に表示でき、しかもゲージ等による測定が必要でないトルク表示機能付きネジを提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、第一発明は、締付けトルクを表示する機能を備えたネジにおいて、母材のネジ穴にネジ込まれるネジ本体と、このネジ本体のヘッドを下側で受ける筒状の金具と、この金具に抱持され押し下げられる第1バネと、この第1バネを下側で受ける回転板と、この回転板を下側で受ける台座と、この台座に形成された第1縦ガイドにガイドされ、前記回転板に形成された第2縦ガイドにガイドされることで前記台座および回転板と回転方向に一体化し、前記金具の縁部で押し下げられたときに前記第2縦ガイドから外れることで前記台座に対し前記回転板を回転可能にする回転ストッパーと、この回転ストッパーを下側で支え前記台座に保持される第2バネと、回転板に形成された窓と、この窓を通して表示される台座の周方向へ変化する表示部と、を有することを特徴とするトルク表示機能付きネジである。
第二発明は、締付けトルクを表示する機能を備えたネジにおいて、母材のネジ穴にネジ込まれるネジ本体と、このネジ本体のヘッドを下側で受ける金具と、この金具を下側で受ける回転板と、この回転板を下側で受ける台座と、この台座に形成された第1縦溝にガイドされ、前記回転板に形成された第2縦溝に嵌合することで前記台座および回転板と回転方向に一体化し、前記金具で押し下げられたときに前記第2縦溝から外れることで前記台座に対し前記回転板を回転可能にする回転ストッパーと、この回転ストッパーを下側で支え前記台座に保持されるバネと、回転板に形成された窓と、この窓を通して表示される台座の周方向へ変化する表示部と、を有することを特徴とするトルク表示機能付きネジである。
第三発明は、さらに、前記第1縦ガイドは、前記台座に形成された半径方向の縦溝、または縦孔であり、前記第2縦ガイドは、前記回転板に形成された半径方向の縦溝、または縦孔であり、前記回転ストッパーは、前記縦溝にガイドされるフィン状部分を有することを特徴とするトルク表示機能付きネジである。
第一発明によれば、ネジ本体が母材のネジ穴にネジ込まれる初期には、トルク表示機能付きネジを構成する各部材が回転する。
やがて、締付けトルクがネジ本体に与えられ、台座が母材に接し、摩擦抵抗が増大すると、上方のネジ本体、筒状の金具、および第1バネは回転を続けるものの、第1縦ガイドおよび第2縦ガイドにより一体化していた下方の台座、回転板、および回転ストッパーは、回転を止め、静止する。
締付けトルクが大きくなり、ネジ本体のヘッドを受ける筒状の金具の縁部が、第1バネや第2バネのバネ力に抗して回転ストッパーを押し下げ、この回転ストッパーが第2縦ガイドから外れると、静止する台座に対し回転板が回転可能になる。
さらに締付けトルクが大きくなり、静止する台座に対し回転板が回転しはじめ、回転板に形成された窓を通して台座の表示部が、変化して表示されるので、締付けトルクを表示できることとなる。
このため、台座の周方向へ変化する表示部を、例えば周方向に複数設けられた着色部や模様とすれば、窓を通して表示部が色や模様の変化として表示され、よって、締付けによるトルクの大きさまで明確に表示でき、しかもゲージ等による測定が必要でない。
第二発明によれば、ネジ本体が母材のネジ穴にネジ込まれる初期には、トルク表示機能付きネジを構成する各部材が回転する。
やがて、締付けトルクがネジ本体に与えられ、台座が母材に接し、摩擦抵抗が増大すると、上方のネジ本体、および金具は回転を続けるものの、第1縦ガイドおよび第2縦ガイドにより一体化していた下方の台座、回転板、および回転ストッパーは、回転を止め、静止する。
締付けトルクが大きくなり、ネジ本体のヘッドを受ける金具が、バネのバネ力に抗して回転ストッパーを押し下げ、この回転ストッパーが第2縦ガイドから外れると、静止する台座に対し回転板が回転可能になる。
さらに締付けトルクが大きくなり、静止する台座に対し回転板が回転しはじめ、回転板に形成された窓を通して台座の表示部が、変化して表示されるので、締付けトルクを表示できることとなる。
このため、台座の周方向へ変化する表示部を、例えば周方向に複数設けられた着色部や模様とすれば、窓を通して表示部が色や模様の変化として表示され、よって、締付けによるトルクの大きさまで明確に表示でき、しかもゲージ等による測定が必要でない。
また、第二発明に比較して、二つのバネを一つのバネで兼用でき、部品点数を減少できる。
第三発明によれば、回転ストッパーが前記第1縦ガイドおよび前記第2縦ガイドにガイドされるガイド構造を、フィン状部分が縦溝にガイドされる構造、または棒状部分が縦孔にガイドされる構造により、シンプルな構造にできる。
この発明の実施形態を、図1から図5に示す。
「全体概略」
図1に示すように、ネジ本体1は、母材3のネジ穴5にネジ込まれ、通常のネジと同じように、雄ネジ部7とヘッド9を有する。ネジ穴5には内周に雌ネジ11が形成される。
このネジ本体1のヘッド9の下側には、筒状の金具13が、雄ネジ部7に同軸に遊嵌されて配置され、ネジ本体1のネジ込み締付けに従って、ヘッド9を下側で受ける。図2(A1)(A2)に示すように、筒状の金具13は、上底15を有し、上底15の中央には、雄ネジ部7が貫通する孔15Aが形成される。
この金具13の筒状の内部に、第1バネ17であるスプリングワッシャ(図2(B1)(B2))が抱持され、雄ネジ部7に同軸に遊嵌されて配置され、ネジ本体1のネジ込み締付けに従って、金具13により押し下げられる。このスプリングワッシャ(17)は、本来のネジの緩みを防止する働きのほか、トルクを検出する働きを有する。
この第1バネ17の下側には、滑りワッシャ19(図2(C1)(C2))が、雄ネジ部7に同軸に遊嵌されて配置され、ネジ本体1のネジ込み締付けに従って、第1バネ17を下側で受ける。滑りワッシャ19は、金具13の筒状の下端縁部21が回転板23に密着するまでは、回転板23が誤って回転することを防止するために、摩擦抵抗を和らげる働きを有する。この滑りワッシャ19の半径は、スプリングワッシャ(17)の半径とほぼ同じである。
この滑りワッシャ19の下側には、ドーナツ円盤状の回転板23(図2(E1)(E2))が、雄ネジ部7に同軸に遊嵌されて配置され、ネジ本体1のネジ込み締付けに従って、滑りワッシャ19を下側で受ける。この回転板23は、滑りワッシャ19よりも大きい。
この回転板23の下側には、台座25(図2(G1)(G2))が、雄ネジ部7に同軸に遊嵌されて配置され、ネジ本体1のネジ込み締付けに従って、回転板23を下側で受ける。この台座25の外半径は、回転板23の半径とほぼ同じである。台座25には、上面に、同軸状にリング状の凹部27が形成される。
この凹部27は、筒状の金具13の下端縁部21が、ネジの締付けに伴い、進入する位置に形成される。
この凹部27に、後述する回転ストッパー29(図2(D1)(D2))が配置される。回転ストッパー29は、縦方向にフィン状部分31を有し、台座25に形成された第1縦ガイド33である半径方向の縦溝にガイドされる。
また、このフィン状部分31は、回転板23に形成された第2縦ガイド35である半径方向の縦溝に、上下方向へガイドされる。このようにガイドされることで、回転ストッパー29は台座25および回転板23と、回転方向に一体化する。
凹部27の底部には、第2バネ37(図2(F1)(F2))が保持され、回転ストッパー29を下側で支え、回転ストッパー29を浮いた状態にしている。
そして、第2縦ガイド35の上下方向の長さは、短い寸法に設定される。この寸法およびフィン状部分31の上下方向の寸法は、筒状の金具13の下端縁部21が、ネジの締付けに伴い、凹部27へ進入し、この縁部で回転ストッパー29が、第2バネ37のバネ力に抗し、押し下げられたときに、回転ストッパー29のフィン状部分31は第2縦ガイド35から外れる寸法に設定される。
回転板23の縁部には、周方向に短い窓39が形成される。この窓39を通して表示されるように、台座25の縁部には、周方向へ変化する表示部41が設けられる。この表示部41は、周方向に複数設けられた着色部からなる。
[回転板23]
回転板23は、ドーナツ円盤状をしており、ネジ本体1の雄ネジ部7に同軸に遊嵌されて配置され、ネジ本体1のネジ込み締付けに従って、滑りワッシャ19を下側で受ける。この回転板23は、滑りワッシャ19よりも大きい。この回転板23の半径は、台座25の外半径とほぼ同じである。
回転板23の中央の孔23Aは、台座25の凹部27の内側の短円柱部分43に、嵌合する大きさである。
図2(E1)(E2)に示すように、回転板23のドーナツ円盤状の内周の4カ所には、90度間隔で、第2縦ガイド35である縦溝が形成される。縦溝は、回転板23の中心軸を通る平面内に位置する四角形を有し、半径方向と縦方向へ伸びている。この縦溝によって、回転ストッパー29のフィン状部分31は上下方向へガイドされる。
縦溝の縦方向、すなわち上下方向の長さは、短い寸法に設定され、この寸法およびフィン状部分31の上下方向の寸法は、筒状の金具13の下の縁部が、ネジの締付けに伴い、凹部27へ進入し、この縁部で回転ストッパー29が、第2バネ37のバネ力に抗し、所定量、押し下げられたときに、回転ストッパー29のフィン状部分31は第2縦ガイド35から外れる寸法に設定される。
回転板23の外側の縁部には、周方向に短い窓39が2カ所に形成される。2カ所の位置は、180度離れている。
[台座25]
台座25は、回転板23の下側に、雄ネジ部7に同軸に遊嵌されて配置される。そして、ネジ本体1のネジ込み締付けに従って、回転板23を下側で受ける。
また台座25には、中央は、雄ネジ部7が貫通する孔25Aが形成される。そして上面に、同軸状にリング状の凹部27が形成される。この凹部27に、回転ストッパー29と第2バネ37が配置される。この凹部27のリング状の内周の半径は、滑りワッシャ19の外周の半径に一致する。この凹部27のリング状の外周の半径は、筒状の金具13の外周の半径よりも大きい。
凹部27の内側は高くなって短円柱部分43となり、この短円柱部分43に回転板23が嵌合する。短円柱部分43の外半径は、スプリングワッシャ17の半径とほぼ同じである。
図2(G1)(G2)に示すように、この凹部27のリング状の内周の4カ所には、90度間隔で、第1縦ガイド33である縦溝が形成される。この縦溝は、凹部27の中心軸を通る平面内に位置する四角形を有し、半径方向と縦方向へ伸びている。この縦溝によって、回転ストッパー29のフィン状部分31は上下方向へガイドされる。縦溝の縦方向、すなわち上下方向の長さは、凹部27の深さいっぱいに設定される。
回転板23の窓39を通して表示されるように、台座25の縁部には、周方向へ変化する表示部41が設けられる。この表示部41は、周方向に複数設けられた着色部からなる。複数の着色部は、ネジの回転方向へ向かって、例えば、無色、黄色、桃色、赤色である。
[回転ストッパー29]
回転ストッパー29は、台座25の凹部27に配置される。回転ストッパー29は、短円筒部分30の外側で、略下端部にフィン状部分31を有する。
そして、図2(D1)(D2)に示すように、短円筒部分30は、台座25の凹部27の内側に形成される短円柱部分43に嵌合する。フィン状部分31は、短円筒部分の外周の4カ所に、90度間隔で形成され、短円筒部分の中心軸を通る平面内に位置する四角形を有し、半径方向と縦方向へ伸びている。フィン状部分31は、短円筒部分の外周の4カ所に、90度間隔で、L字状の切り込みを入れ、この切り込み部分を外側へ押し出したものである。
フィン状部分31は、台座25に形成された第1縦ガイド33である半径方向の縦溝にガイド、および、回転板23に形成された第2縦ガイド35である半径方向の縦溝に、上下方向へガイドされる。このようにガイドされることで、回転ストッパー29は台座25および回転板23と、回転方向に一体化する。
短円筒部分30の上端は、金具13の下の縁部31に接触し、回転ストッパー29が押し下げられる。
[第2バネ37]
第2バネ37は、台座25の凹部27の底部に保持され、回転ストッパー29を下側で支え、回転ストッパー29を浮いた状態にし、よって回転ストッパーフィン状部分を、回転板23に形成された第2縦ガイド35である半径方向の縦溝に、ガイドさせるものである。
図2(F1)(F2)に示すように、第2バネ37は、ドーナツ円盤状の金具13の内周の4カ所に90度間隔で、L字状の切り込みを入れ、この切り込み部分を下方へ押し込んで、バネ脚としたものである。
「実施形態の効果」
この実施形態によれば、以下の作用効果を得る。
すなわち、まず図1に示すように、ネジ本体1が母材3のネジ穴5にネジ込まれる初期には、トルク表示機能付きネジを構成する各部材がすべて回転し、下降する。
やがて、図3に示すように、締付けトルクがネジ本体1に与えられ、台座25が母材3に接し、摩擦抵抗が増大すると、上方のネジ本体1、筒状の金具13、および第1バネ17は回転を続けるものの、フィン状部分31と第1縦ガイド33および第2縦ガイド35により一体化していた下方の台座25、回転板23、および回転ストッパー29は、回転を止め、静止する。ネジ本体1は下降を続ける。
図4に示すように、締付けトルクが大きくなり、ネジ本体1のヘッド9を受ける筒状の金具13の縁部が、第1バネ17や第2バネ37のバネ力に抗して回転ストッパー29を押し下げ、この回転ストッパー29が第2縦ガイド35から外れると、静止する台座25に対し、それまで静止していた回転板23が回転可能になる。
さらに締付けトルクが大きくなり、金具13の筒状の下端縁部21が回転板23に密着するなどして、静止する台座25に対し回転板23が実際に回転しはじめ、図5に示すように、回転板23に形成された窓39を通して台座25の表示部41が、変化して表示されるので、締付けトルクを表示できることとなる。
すなわち、無色(図5(A))、黄色(図5(B))、桃色(図5(C))、赤色(図5(D))の4段階で、締付けトルクの大きさが表示される。
(1)このため、締付けによるトルクの大きさを4段階まで明確に表示でき、しかも従来のようにゲージ等による測定が必要でない。
(2)また、特許文献1の図1の技術は、ゴムの劣化により、経年後の再締付け時には、正しく機能しないことが予想される。これに対し、この実施形態では、金具13の縁部が、第1バネ17や第2バネ37のバネ力に抗して回転ストッパー29を押し下げ、第2縦ガイド35から外すまで押し下げた状態で年を経ても、第2バネ37は、金属製にでき、台座25の凹部27の中で余裕を持った状態で配置できるので、ゴムのような劣化を生じない。
(3)また、特許文献1の図2の技術は、バネ部2uが完全につぶれる最大トルクで締め付けを行った時には、バネ部2uが、経年による塑性変形により、経年後の再締付け時には、正しく機能しないことが予想される。これに対し、この実施形態では、最大トルクで締め付けを行っても、第2バネ37は、つぶれてしまう塑性変形を起こさない。
(4)また、特許文献1の図2の技術は、他方、バネ部2uが完全につぶれる最大トルク以外で締め付けを行った時には、バネのヘッド9とバネ部2uの間に、隙間が生じ、このため長期使用の金属の劣化等によりネジの緩みが生じてしまうことが予想される。これに対し、この実施形態では、最大トルク以外で締め付けを行っても、隙間を生じない。台座25に対し回転板23が相対的に回転するだけである。
(5)さらに、さらに、特許文献2では、金属製のワッシャの突起部が窪みに陥没するという塑性変形を利用しており、再締付け時には、正しく機能しない。これに対し、この実施形態では、第2バネ37は、塑性変形を利用せず、再締付け時にも、正しく機能する。
「他の実施形態」
(1)以上の実施形態では、第1バネ17と第2バネ37の二つのバネが用いられたが、他の実施形態では、一つのバネを用いることも可能である。すなわち、第1のバネを省略し、第2バネ37に大きなバネにし、第1バネ17を兼ねるものとすることができる。
すなわち、締付けトルクを表示する機能を備えたネジにおいて、母材3のネジ穴5にネジ込まれるネジ本体1と、このネジ本体1のヘッド9を下側で受ける金具13と、この金具13を下側で受ける回転板23と、この回転板23を下側で受ける台座25と、この台座25に形成された第1縦溝にガイドされ、前記回転板23に形成された第2縦溝に嵌合することで前記台座25および回転板23と回転方向に一体化し、前記金具13で押し下げられたときに前記第2縦溝から外れることで前記台座25に対し前記回転板23を回転可能にする回転ストッパー29と、この回転ストッパー29を下側で支え前記台座25に保持されるバネ37と、回転板23に形成された窓39と、この窓39を通して表示される台座25の周方向へ変化する表示部41と、を有することを特徴とするトルク表示機能付きネジ、とすることができる。
これにより、ネジ本体1が母材3のネジ穴5にネジ込まれる初期には、トルク表示機能付きネジを構成する各部材が回転する。
やがて、締付けトルクがネジ本体1に与えられ、台座25が母材3に接し、摩擦抵抗が増大すると、上方のネジ本体1、および金具13は回転を続けるものの、第1縦ガイド33および第2縦ガイド35により一体化していた下方の台座25、回転板23、および回転ストッパー29は、回転を止め、静止する。
締付けトルクが大きくなり、ネジ本体1のヘッド9を受ける金具13が、バネのバネ力に抗して回転ストッパー29を押し下げ、この回転ストッパー29が第2縦ガイド35から外れると、静止する台座25に対し回転板23が回転可能になる。
さらに締付けトルクが大きくなり、静止する台座25に対し回転板23が回転しはじめ、回転板23に形成された窓39を通して台座25の表示部41が、変化して表示されるので、締付けトルクを表示できることとなる。
以上の実施形態に比較して、二つのバネを一つのバネ37で兼用でき、部品点数を減少できる。
(2)また、以上の実施形態では、回転ストッパー29が第1縦ガイド33および第2縦ガイド35にガイドされるガイド構造を、フィン状部分31が縦溝にガイドされる構造として説明したが、他の実施形態では、ほかの構造を採用することもできる。例えば、棒状部分が縦孔にガイドされる構造とできる。
(3)以上の実施形態では、締付けによるトルクの大きさを、4つの色で4段階まで明確にするものであったが、他の実施形態では、5以上の色で5段階以上まで明確にすることができる。さらに、色の変化を、グラディエーションにより表示し、無数の段階に表示することも可能である。
(4)以上の実施形態では、締付けによるトルクの大きさを、色の違いで明確にするものであったが、他の実施形態では、模様により明確にしてもよい。例えば模様を、徐々に間隔が狭くなるバーコード状にし、窓39に現れる線の数が、徐々に多くなるという変化で、トルクの大きさを明確にしてもよい。
(5)以上の実施形態では、第2バネ37は、特殊な形状を有していたが、他の実施形態では、通常のスプリングワッシャを用いることも可能である。
この発明の一実施形態を示すもので、ネジ込みの初期の状態で(A)は左半分を縦断面にした側面図、(B)は平面図である。 図1の各部品を示すもので、(A1)筒状の金具の平面図(A2)はその側面図、(B1)第1バネであるスプリングワッシャの平面図(B2)はその側面図、(C1)滑りワッシャの平面図(C2)はその側面図、(D1)回転ストッパーの平面図(D2)はその側面図、(E1)回転板の平面図(E2)はその側面図、(F1)第2バネの平面図(F2)はその側面図、(G1)台座の平面図(G2)はその側面図、である。 図1で締付けトルクがネジ本体に与えられた状態で(A)は左半分を縦断面にした側面図、(B)は平面図である。 図1で締付けトルクが大きくなった状態で(A)は左半分を縦断面にした側面図、(B)は平面図である。 図4(B)の平面図において締付けトルクがさらに大きくなり、回転板が実際に回転しはじめ、窓を通して台座の表示部が変化する様子を示すのもで、図中(A)(B)(C)(D)の順に変化する。
符号の説明
1…ネジ本体、3…母材、5…ネジ穴、7…雄ネジ部、9…ヘッド、11…雌ネジ、13…金具、15…上底、17…第1バネ、19…滑りワッシャ、21…下端縁部、23…回転板、25…台座、27…凹部、29…回転ストッパー、31…フィン状部分、33…第1縦ガイド、35…第2縦ガイド、37…第2バネ、39…窓、41…表示部、43…短円柱部分。

Claims (3)

  1. 締付けトルクを表示する機能を備えたネジにおいて、母材のネジ穴にネジ込まれるネジ本体と、このネジ本体のヘッドを下側で受ける筒状の金具と、この金具に抱持され押し下げられる第1バネと、この第1バネを下側で受ける回転板と、この回転板を下側で受ける台座と、この台座に形成された第1縦ガイドにガイドされ、前記回転板に形成された第2縦ガイドにガイドされることで前記台座および回転板と回転方向に一体化し、前記金具の縁部で押し下げられたときに前記第2縦ガイドから外れることで前記台座に対し前記回転板を回転可能にする回転ストッパーと、この回転ストッパーを下側で支え前記台座に保持される第2バネと、回転板に形成された窓と、この窓を通して表示される台座の周方向へ変化する表示部と、を有することを特徴とするトルク表示機能付きネジ。
  2. 締付けトルクを表示する機能を備えたネジにおいて、母材のネジ穴にネジ込まれるネジ本体と、このネジ本体のヘッドを下側で受ける金具と、この金具を下側で受ける回転板と、この回転板を下側で受ける台座と、この台座に形成された第1縦溝にガイドされ、前記回転板に形成された第2縦溝に嵌合することで前記台座および回転板と回転方向に一体化し、前記金具で押し下げられたときに前記第2縦溝から外れることで前記台座に対し前記回転板を回転可能にする回転ストッパーと、この回転ストッパーを下側で支え前記台座に保持されるバネと、回転板に形成された窓と、この窓を通して表示される台座の周方向へ変化する表示部と、を有することを特徴とするトルク表示機能付きネジ。
  3. 前記第1縦ガイドは、前記台座に形成された半径方向の縦溝、または縦孔であり、前記第2縦ガイドは、前記回転板に形成された半径方向の縦溝、または縦孔であり、前記回転ストッパーは、前記縦溝にガイドされるフィン状部分を有することを特徴とする請求項1、または2に記載のトルク表示機能付きネジ。
JP2008243938A 2008-09-24 2008-09-24 トルク表示機能付きネジ Expired - Fee Related JP4505529B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008243938A JP4505529B2 (ja) 2008-09-24 2008-09-24 トルク表示機能付きネジ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008243938A JP4505529B2 (ja) 2008-09-24 2008-09-24 トルク表示機能付きネジ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010077989A JP2010077989A (ja) 2010-04-08
JP4505529B2 true JP4505529B2 (ja) 2010-07-21

Family

ID=42208677

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008243938A Expired - Fee Related JP4505529B2 (ja) 2008-09-24 2008-09-24 トルク表示機能付きネジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4505529B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102011009683A1 (de) * 2011-01-28 2012-08-02 Trw Automotive Electronics & Components Gmbh Verfahren zum Montieren eines Bauteils und Befestigungsclip

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62163614U (ja) * 1986-04-08 1987-10-17
JPS62179416U (ja) * 1986-05-06 1987-11-14
JP2002181019A (ja) * 2000-12-19 2002-06-26 Topy Ind Ltd 軸力視認装置
JP2006220297A (ja) * 2005-01-11 2006-08-24 Topy Ind Ltd 軸力管理ナットアッセンブリ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62163614U (ja) * 1986-04-08 1987-10-17
JPS62179416U (ja) * 1986-05-06 1987-11-14
JP2002181019A (ja) * 2000-12-19 2002-06-26 Topy Ind Ltd 軸力視認装置
JP2006220297A (ja) * 2005-01-11 2006-08-24 Topy Ind Ltd 軸力管理ナットアッセンブリ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010077989A (ja) 2010-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4205990B2 (ja) 駆動穴付きねじ及びドライバビット
US2400684A (en) Tool
US3474701A (en) Preload indicating devices for fasteners
US8955393B2 (en) Load-cell system
BR112012000053B1 (pt) porca de trava e método para a fabricação de uma porca de trava
JP4505529B2 (ja) トルク表示機能付きネジ
BR102014020611A2 (pt) dispositivo de fixação
BR112013027513B1 (pt) Parafuso auto-atarraxante
JPH069346Y2 (ja) 締結装置
KR20180007576A (ko) 3점식 시작점 나사산을 형성한 태핑 스크류 볼트
US6802681B2 (en) Fastening element
CN104482822A (zh) 一种通螺纹规装置
CA2480448C (en) Pressure relief valve with improved repairability
EP1312812B1 (en) Fastening element
JP4739425B2 (ja) 刻印装置
JP6126544B2 (ja) スクリュージャッキ
US5304004A (en) Thermometer movement cap nut assembly
JP2013015154A (ja) 締結構造体
KR20180017800A (ko) 육각 십자홈붙이 삼중 나사못
JP2009063066A (ja) 検知装置の取り付け装置
AU2014100443A4 (en) Eyebolt
JPH09317736A (ja) 締付トルク表示器付ねじ及び締付トルク表示器付ナット
JP5957632B2 (ja) ゆるみ止めナット
KR200286925Y1 (ko) 압력계 보호용 덮개
KR20060080687A (ko) 체결용 스크류

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100317

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20100317

TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20100413

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100416

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100426

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4505529

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140430

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees