JP2006219862A - 長尺シースとそれによるグラウト注入工法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、長尺シースによるグラウト注入工法に関し、シースにおいて継目のない一体成型品にした長尺なシースを使用することで、接続工程が無く、気密性が高度に維持されるようにして、工期の短縮とコストの低減を図ることが課題である。
【解決手段】ケーブル2に被覆される筒状シース1であって、前記ケーブル2が両定着部3,4間に架設される長さとほぼ等しい長さで継目無しの長尺シース1を形成し、前記長尺シース1および該長尺シース内に挿通されるケーブル2をコンクリート構造物5の両定着部3,4間に配設した後に、前記ケーブル2を緊張材で緊張させてプレストレスを導入して前記定着部3,4に定着させ、このケーブル2と前記長尺シース1との間の空隙にグラウト材を前記定着部3側から注入して充填することとした、長尺シースによるグラウト注入工法である。
【選択図】図2
【解決手段】ケーブル2に被覆される筒状シース1であって、前記ケーブル2が両定着部3,4間に架設される長さとほぼ等しい長さで継目無しの長尺シース1を形成し、前記長尺シース1および該長尺シース内に挿通されるケーブル2をコンクリート構造物5の両定着部3,4間に配設した後に、前記ケーブル2を緊張材で緊張させてプレストレスを導入して前記定着部3,4に定着させ、このケーブル2と前記長尺シース1との間の空隙にグラウト材を前記定着部3側から注入して充填することとした、長尺シースによるグラウト注入工法である。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば、橋梁におけるプレストレスト用ケーブルや斜張橋における斜材ケーブル等のPC鋼材を被覆して保護する長尺シースと、それを使用したグラウト注入工法に関するものである。
従来、例えば、斜張橋のケーブルを防錆上の理由から被覆する合成樹脂製のパイプは、コスト的に量産品で入手しやすく耐候性の良いポリエチレン(以下、PE)製パイプが主に使用されている。そして、そのPEパイプの接続には、接続部を加熱して融着させる接続方法が知られている(特許文献1参照)。
特開平11−29907号公報
しかし、従来のシースでは、通常、一本の長さが4〜5m程度であり、ケーブルを架設する定着部間の長さに対応させるには、前記PEパイプが接着剤では接続できない性質なので、ジョイントしてテーピングするか、熱融着により多数の箇所で接続している。それにより、接続した継目部分(ジョイント部)のジョイント・テーピングする手間及びテーピング材料、又は、加熱する加熱装置やヒータ等の設備が必要であり、現場での接続作業が必要になって手間が掛かり、工期の長期化とコストの増大を招いている。また、グラウト材を注入する際に、真空ポンプでシース内部を減圧してグラウトする工法では、前記シースの継目部分から空気が漏れるおそれもあり、多数の接続箇所において確実な気密性を維持するのが困難である。本発明に係る長尺シースと、それによるグラウト注入工法は、このような課題を解決するために提案されたものである。
本発明に係る長尺シースによるグラウト注入工法の上記課題を解決して目的を達成するための要旨は、ケーブルに被覆される筒状シースであって、前記ケーブルが両定着部間に架設される長さとほぼ等しい長さで継目無しの長尺シースを形成し、前記長尺シースおよび該長尺シース内に挿通されるケーブルをコンクリート構造物の両定着部間に配設した後に、前記ケーブルを緊張材で緊張させてプレストレスを導入して前記定着部に定着させ、このケーブルと前記長尺シースとの間の空隙にグラウト材を前記両定着部の片側から注入して充填することである。
前記長尺シースは、ポリエチレン製シースであり、一体成型品であること、;
また、片側からグラウト材を注入する際には、他方側から真空ポンプを併用して長尺シース内を減圧しながら行うこと、;
を含むものである。
また、片側からグラウト材を注入する際には、他方側から真空ポンプを併用して長尺シース内を減圧しながら行うこと、;
を含むものである。
本発明に係る長尺シースの要旨は、ケーブルを被覆するシースであって、前記ケーブルの架設長さにほぼ等しい長さにして継目無しで成型されたポリエチレン製の一体成型品であることである。
本発明の長尺シースによるグラウト注入工法によれば、従来においては定尺のシースを順番に熱溶着手段等で接続しながら、ケーブル定着部間に配設する工法であったが、本発明では長尺シースのロール巻きしたものを解きながらケーブル定着部間に配設するだけでよいので、シース接続作業の手間が省けて大幅な工期の短縮となる。
ケーブル定着部間に架設される長さにほぼ等しい長さに形成された長尺シースは、一本ものであってその途中には継目(ジョイント部)がないので、当該シース内を真空ポンプで減圧した場合でも、継目からの空気の漏洩のおそれがない。よって、真空ポンプを併用したグラウト注入工法において、無駄なく効率的にシース内部が減圧されて、グラウト充填作業の作業能率が向上する。更に、充填されるグラウト材も、シース内に残留空気がほとんど無く高密度に充填される。
長尺シースは、筒状でポリエチレン製の一体成型品であるので、ロール巻きにして作業現場に容易に運搬することができる。
長尺シースは、筒状でポリエチレン製の一体成型品であるので、ロール巻きにして作業現場に容易に運搬することができる。
本発明に係る長尺シース1は、図1に示すように、例えば、橋梁等のコンクリート構造物にプレストレスを導入するPC鋼材(ストランド、以下同じ)による内ケーブル若しくは外ケーブル、又は、斜張橋におけるPC鋼材による斜材ケーブル、等のケーブルを被覆する筒状のシースであって、前記ケーブルの架設長さにほぼ等しい長さにして継目(ジョイント部)無しで形成された合成樹脂製で、例えば、ポリエチレン製で黒色の一体成型品である。
前記長尺シース1は、例えば円筒状であって、これをある所要の直径のロール巻きにする。また、この長尺シース1には、工期短縮のために、予め、工場にてPC鋼材によるケーブル2(図では端部にキャップが閉蓋されているので見えない)が内部に挿通される。
前記ケーブル2を内挿した長尺シース1をトラック等の運搬手段で現場に搬入し、これを解きほぐしながら略直線状に戻し、図2に示すように、内ケーブルの場合には、コンクリート構造物5構築用の型枠の中において、両定着部3,4間に配設する、また、外ケーブルの場合には、コンクリート構造物5の側方の定着部3,4間に配設する。なお、外ケーブルの場合には、前記長尺シース1が、外部からグラウト充填状況を観察できるように、透明シース・半透明シース若しくはシースの中が透視できる窓付きシースなどの場合がある。
そして、前記内ケーブルの場合には前記型枠の中にコンクリートを打設して所要強度に発現させ硬化させる。長尺シース1を定着部3,4間に架設した後は、内ケーブルの場合も外ケーブルの場合も、前記ケーブル2をジャッキ等の緊張材で緊張させてプレストレスを導入して前記定着部3,4に定着させる。片側の定着部3側に、グラウト材充填用のミキサー,充填ポンプ,ホッパー等のグラウト注入側装置6を設置する。
また、他側の定着部4側には、真空ポンプ7を配設する。このように、必要な設備を設置して、前記ケーブル2と前記長尺シース1との間の空隙にグラウト材を、定着部3側から充填ポンプで注入して充填する。グラウト材を充填ポンプで圧送して注入する際には、他方側から真空ポンプ7を併用して長尺シース1内を減圧しながら行う。
前記グラウト材が他側の定着部4に達した後に、更に充填ポンプでグラウト材に圧力を掛けて、充填作業を完了させる。長尺シース1は継目(ジョイント部)が無いので、継目での空気漏洩が完全に阻止され、当該長尺シース内が効率的に減圧され、グラウト材の充填がスムーズに行われるものである。
この長尺シース1を図3に示す斜張橋8の斜材ケーブルにおいて使用する場合には、最初に、桁側と塔側との間にメッセンジャー9を架設し、このメッセンジャー9に長尺シース1を吊持させる。そして、例えば、図の右側に示すように、ケーブルプッシングマシーン10によって、ロール巻きのケーブル2をドラム10aから引き出して、一旦、塔の上に押し上げ、そこから長尺シース1に挿通させて下方に通す。その後、ケーブル2を上側の定着部12において切断して、順次、下の位置において繰り返していく。
又は、パイロットワイヤを前記長尺シース1に、上から下へと挿通させて、その端部をケーブル端部に繋着させ、このパイロットワイヤを引き上げることで、巻き癖矯正機13から引き出したケーブル2を、下から上へと長尺シース1に挿通させる。当該ケーブル2を定着部11,12間に架設した後、緊張材で定着させる。これを繰り返す。
前記長尺シース1を前記定着部11,12に固定した後、充填ポンプによりグラウト材を長尺シース1とケーブル2との間の空隙に充填する。これを繰り返して、斜張橋8の斜材ケーブルを架設するものである。
1 長尺シース、
2 ケーブル、
3 定着部、
4 定着部、
5 コンクリート構造物、
6 グラウト注入側装置、
7 真空ポンプ、
8 斜張橋、
9 メッセンジャー、
10 ケーブルプッシングマシーン、
11,12 斜張橋における定着部、
13 巻き癖矯正機。
2 ケーブル、
3 定着部、
4 定着部、
5 コンクリート構造物、
6 グラウト注入側装置、
7 真空ポンプ、
8 斜張橋、
9 メッセンジャー、
10 ケーブルプッシングマシーン、
11,12 斜張橋における定着部、
13 巻き癖矯正機。
Claims (4)
- ケーブルに被覆される筒状シースであって、前記ケーブルが両定着部間に架設される長さとほぼ等しい長さで継目無しの長尺シースを形成し、前記長尺シースおよび該長尺シース内に挿通される前記ケーブルをコンクリート構造物の両定着部間に配設した後に、前記ケーブルを緊張材で緊張させてプレストレスを導入して前記定着部に定着させ、このケーブルと前記長尺シースとの間の空隙にグラウト材を前記両定着部の片側から注入して充填すること、
を特徴とする長尺シースによるグラウト注入工法。 - 長尺シースは、ポリエチレン製シースであり、一体成型品であること、
を特徴とする請求項1に記載の長尺シースによるグラウト注入工法。 - 片側からグラウト材を注入する際には、他方側から真空ポンプを併用して長尺シース内を減圧しながら行うこと、
を特徴とする請求項1または2に記載の長尺シースによるグラウト注入工法。 - ケーブルを被覆するシースであって、前記ケーブルの架設長さにほぼ等しい長さにして継目無しで成型されたポリエチレン製の一体成型品であること、
を特徴とする長尺シース。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005032945A JP2006219862A (ja) | 2005-02-09 | 2005-02-09 | 長尺シースとそれによるグラウト注入工法 |
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JP2005032945A JP2006219862A (ja) | 2005-02-09 | 2005-02-09 | 長尺シースとそれによるグラウト注入工法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006219862A true JP2006219862A (ja) | 2006-08-24 |
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ID=36982367
Family Applications (1)
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JP2005032945A Pending JP2006219862A (ja) | 2005-02-09 | 2005-02-09 | 長尺シースとそれによるグラウト注入工法 |
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JP (1) | JP2006219862A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20190033073A (ko) * | 2016-07-27 | 2019-03-28 | 소레탄체 프레씨네트 | 더블시스 구조용 케이블 |
-
2005
- 2005-02-09 JP JP2005032945A patent/JP2006219862A/ja active Pending
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KR20190033073A (ko) * | 2016-07-27 | 2019-03-28 | 소레탄체 프레씨네트 | 더블시스 구조용 케이블 |
KR102648176B1 (ko) * | 2016-07-27 | 2024-03-18 | 소레탄체 프레씨네트 | 더블시스 구조용 케이블 |
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