JP2006218952A - スプライン嵌合による回転軸体の組み付け方法 - Google Patents

スプライン嵌合による回転軸体の組み付け方法 Download PDF

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健 酒井
Yoshiaki Takehara
義昭 竹原
Fumio Imamura
文雄 今村
Yuichi Oda
祐一 小田
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Abstract

【課題】 スプライン嵌合をより容易かつ確実にするスプラインによる回転軸体の組み付け方法を提供する。
【解決手段】 エンジン2の出力軸5に対面して進退自在に保持されたトランスミッション4を第1のエアシリンダ8によって前進させ、出力軸5とトランスミッション4の主軸6とをスプライン嵌合により組み付ける方法であって、主軸6の位置を検出する位置センサ10を設け、主軸6がスプライン嵌合の成功を示す所定の嵌合位置を通過することなく、トランスミッション4の前進が停止した場合には、第1のエアシリンダ8の推力を切断する推力切断工程と、出力軸5をドライブユニット15によってスプラインの1ピッチの整数倍からずれた所定の角度だけ回転させる回転工程と、第1のエアシリンダ8に再び推力を投入して、スプライン嵌合を試みる再接合工程とを備え、推力切断工程と、回転工程と、再接合工程とを所定の回数繰り返すことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スプライン嵌合による回転軸体の組み付け方法に関する。
従来、例えば、エンジンとトランスミッションとのスプライン嵌合による組み付け方法として、ドライブユニットによって、エンジンのクランクシャフトを緩速度で回転させながら、トランスミッションを接合させて、エンジンの出力軸とトランスミッションの主軸とを嵌合させる方法が知られている(例えば、特許文献1)。
かかる技術は、エンジン側の出力軸を緩速度で回転させながらトランスミッションの主軸を嵌合し、嵌合させる出力軸と主軸との位相をずらしながら押し込んで、スプライン嵌合を行うものである。
特開昭63−265789号公報(特許請求の範囲、第4ページ目の右上欄2行目〜5行目まで)
しかしながら、単にエンジン側の出力軸を緩速度で回転させながら接合させても、位相を合わせる訳ではないので、エンジンの出力軸とトランスミッションの主軸との位相が合っていない状態でトランスミッションを押し込むと、エンジンの出力軸の端面とトランスミッションの主軸の端面が当接したまま押圧され、両方の軸が密着したまま共に回ってしまうという共回り現象が発生し、嵌合できない場合があった。
本発明は、このような背景に鑑みてなされたものであり、スプライン嵌合をより容易かつ確実にして、組み付けの自動化に寄与し得るスプライン嵌合による回転軸体の組み付け方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係るスプライン嵌合による回転軸体の組み付け方法は、一の回転軸体の出力軸に対面して前記出力軸方向に進退自在に保持された他の回転軸体の主軸を前進手段によって前進させ、前記出力軸と前記主軸とをスプライン嵌合により組み付ける一の回転軸体と他の回転軸体との組み付け方法であって、前記他の回転軸体の主軸の位置を直接または間接的に検出する位置センサを設け、前記他の回転軸体の主軸が予め設定された前記スプライン嵌合の成功を示す所定の嵌合位置を通過することなく、前記出力軸と前記主軸の端面が当接して前記他の回転軸体の前進が停止した場合には、前記前進手段の推力を切断する推力切断工程と、前記一の回転軸体の出力軸または他の回転軸体の主軸のうちいずれか一方をドライブユニットによって前記スプラインの1ピッチの整数倍からずれた所定の角度だけ回転させる回転工程と、前記前進手段に再び推力を与えて、前記他の回転軸体を前進させ、前記スプライン嵌合を試みる再接合工程とを備え、前記推力切断工程と、前記回転工程と、前記再接合工程とを前記スプライン嵌合が成功するまでの所定の回数繰り返すことを特徴とする。
本発明は、前記した従来技術のように、前記一の回転軸体の出力軸または他の回転軸体の主軸を回転させながらスプライン嵌合させるものではないから、スプライン嵌合時の共回りを防止することができる。
また、本発明によれば、他の回転軸体の主軸の位置を直接または間接的に検出する位置センサを設けたことで、前進移動させてスプライン嵌合させる他の回転軸体の主軸の位置を計測し、一の回転軸体の出力軸と他の回転軸体の主軸との位置関係を検知することができる。これにより、前記主軸が予め設定された嵌合の成功を示す所定の嵌合位置を通過したかどうかを判定して、嵌合の成功または不成功を把握することができる。
さらに、前記主軸が所定の嵌合位置を通過することなく(嵌合が成功せず)、前記他の回転軸体の前進が停止した場合には、一旦他の回転軸体を前進させる前進手段の推力を切断する推力切断工程を備えたことで、一の回転軸体に他の回転軸体を押し付ける押圧力を切断して、摩擦力を排除している。
これにより、後記する回転工程に移行した場合に一の回転軸体と他の回転軸体との共回りを防止することができる。
そして、この状態で回転工程に移行し、前記一の回転軸体の出力軸または他の回転軸体の主軸のうちいずれか一方をドライブユニットによって前記スプラインの1ピッチの整数倍からずれた所定の角度だけ回転させることで、前記出力軸と前記主軸の位相を所定の角度だけずらすことができる。
その後、前記前進手段に再び推力を投入して、前記他の回転軸体を前進させ、前記スプライン嵌合を試みる再接合工程とを備え、前記推力切断工程と前記再接合工程とを嵌合が成功するまでの所定の回数繰り返すことで、嵌合させる出力軸と主軸との位相を合わせてスプライン嵌合を完成することができる。
よって、本発明によれば、格別な制御機構を設けて予め出力軸と主軸との位相を合わせておかなくとも、所定の回数繰り返してスプライン嵌合を試みることで、迅速かつ円滑にスプライン嵌合の成功まで導くことができる。
なお、再接合工程を所定の回数繰り返しても、スプライン嵌合が成功しない場合には、別ラインに移送して検査すればよい。
前記前進手段として第1の流体シリンダを使用し、前記他の回転軸体の後部に前記第1の流体シリンダのロッドを当接させるとともに、前記位置センサで前記第1の流体シリンダのロッドの位置を検出するように構成することができる。
このように、前記第1の流体シリンダのロッドの位置を位置センサで検出し、第1の流体シリンダのロッドを他の回転軸体の後部に当接することで、シリンダのロッドと他の回転軸体とを一体化して、シリンダのロッドの位置(突き出し量)から間接的に他の回転軸体の主軸の位置を計測することができる。
したがって、シリンダのロッドの突き出し量を計測することで、一の回転軸体と他の回転軸体とのスプライン嵌合の成功または不成功を把握することができる。
前記他の回転軸体を、前記一の回転軸体の出力軸の方向に進退可能な第2の流体シリンダを設け、前記推力切断工程の後、前記第2の流体シリンダにより、前記他の回転軸体を後退させ、前記一の回転軸体から他の回転軸体を離間させる離間工程を設けてもよい。
このように、他の回転軸体を後退させ、前記一の回転軸体から他の回転軸体を積極的に離間させることで、確実に回転軸体同士の共回りを防止でき、より好適である。
前記他の回転軸体の主軸が嵌合の成功を示す前記所定の嵌合位置を通過した場合には、前記第1の流体シリンダの推力に付加して前記第2の流体シリンダにも前進推力を与えることも好適である。
このように構成すれば、第1の流体シリンダと第2の流体シリンダとの2段階の推力を設定することで、嵌合の導入段階と、嵌合の成功後のシリンダの推力をより適切に設定することが可能となり、嵌合の終了まで円滑かつ確実に導くことができる。
なお、第2の流体シリンダを他の回転軸体の位置決め等の他の用途に使用することもできる。
本発明は、例えば、前記一の回転軸体をエンジンとし、前記他の回転軸体をトランスミッションとすることができる。
このように構成すれば、簡素な構成で、円滑かつ効率よくエンジンとトランスミッションの組み付け工程の自動化に寄与することができる。
本発明に係るスプライン嵌合による回転軸体の組み付け方法によれば、スプライン嵌合をより容易かつ確実にして、組み付けの自動化に寄与し得るスプライン嵌合による回転軸体の組み付け方法を提供することができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1は、本発明の実施形態に係るスプライン嵌合による回転軸体の組み付け方法の全体構成を示す構成図であり、図2は、本発明の実施形態に係るスプラインの嵌合部を示す模式的斜視図であり、(a)は位置関係を示す図、(b)は主軸の端面のX方向矢視の斜視図である。図3は、本発明の実施形態に係る回転工程の様子を段階的に説明するための説明図であり、図4は、本発明の実施形態に係るスプライン嵌合時の状態を段階的に説明するための説明図であり、図5は、本発明の実施形態に係るスプライン嵌合による回転軸体の組み付け方法の動作を説明するためのフローチャートである。
なお、図2におけるスプラインの構造は、説明の便宜のために、1段スプラインとした簡略な構成のものを示したが、多段スプラインや内外径にスプラインが切ってある場合においても同様に本発明を実施することができる。
本発明の実施形態に係るスプライン嵌合による回転軸体の組み付け方法について、スプライン嵌合により、一の回転軸体であるエンジン2と他の回転軸体であるトランスミッション4とを組み付ける場合を例として説明する(図1参照)。
なお、説明の便宜上、トランスミッション4から見てエンジン2側を前(図1における左側)、その反対側を後(図1における右側)と表現する。
本実施形態に係るスプライン嵌合によるエンジン2とトランスミッション4との組み付け方法は、エンジン2とトランスミッション4の位置決め工程と、前進手段である第1のエアシリンダ8によってトランスミッション4を前進させてエンジン2と接合させる前進工程と、トランスミッション4の主軸6の位置を位置センサ10で検出して、前記主軸6が所定の嵌合位置(接合点)を通過することなくエンジン2の出力軸5と当接して前進が停止した場合には、第1のエアシリンダ8の推力を切断する推力切断工程と、推力を切断した後、第2のエアシリンダ9によってトランスミッション4を後退させ、エンジン2と離間させる離間工程と、エンジン2の出力軸5を所定のピッチで回転させる回転工程と、
前記第1のエアシリンダ8に再び推力を与えて、トランスミッション4を前進させ、スプライン嵌合を試みる再接合工程と、前記推力切断工程から前記再接合工程までをスプライン嵌合が成功するまでの所定の回数を繰り返す工程とを備えている(図1参照)。
なお、本実施形態においては、エンジン2にはトルクコンバータ3が備えられており、このトルクコンバータ3の出力軸(エンジン2の出力軸5)とトランスミッション4の主軸6とをスプライン嵌合によって接合するが、マニュアルトランスミッションの場合には、エンジンの出力軸とトランスミッション4の主軸6とを直接スプライン嵌合により接合する。また、本発明は、エンジンではなく、モータの場合も同様に適用できる。
最初に、エンジン2とトランスミッション4の位置決め工程について説明する。
図1は、組み付けステージ1において、エンジン2とトランスミッション4が所定の原点位置に位置決めされた状態を示している。すなわち、この原点位置では、エンジン2の出力軸5(スプライン穴)と、この出力軸5にスプライン嵌合されるトランスミッション4の主軸6(スプライン軸)とが予め設定された距離を隔てて、同軸上に対面して配置されている(図2を併せて参照)。
そして、エンジン2は前記した原点位置に固定して設置され、トランスミッション4はエンジン2の出力軸5に対面して、その出力軸5の方向に進退自在にガイドされた状態でロボット20によって保持されている。
エンジン2は、図1に示すように、専用のエンジンパレット11に固定された状態で、搬送コンベア12に載置されて、組み付けステージ1まで搬送され、リフタ13でリフトアップされて所定の位置および高さの原点位置に固定される。
この原点位置にエンジン2が位置決めされることによって、車種およびエンジン形式ごとにエンジン2の出力軸5も所定の原点位置に収まり、この原点位置を基準として、トランスミッション4が位置決めされる。
トランスミッション4は、図1に示すように、専用のトランスミッションパレット31に載置された状態で、搬送コンベア32によって待機ステージ1′まで搬送される。
そして、図示しない制御部でロボット20を制御して、ロボット20の先端部に固着されたフィンガー23をトランスミッション4のボルト穴に挿入して保持した状態で、トランスミッション4は所定の原点位置に位置決めされる。
この原点位置では、第2の流体シリンダとしての第2のエアシリンダ9は後端側(図1における右側)に寄せて配置されるとともに、第2のエアシリンダ9のエア圧を抜いて開放された状態にしている。したがって、この状態では、トランスミッション4はその主軸6の軸方向に進退自在に保持されている。
なお、第2のエアシリンダ9は、図示しない制御部による図示しないエアバルブの切り替えによって、前進、後退、および開放状態を制御することができる。
ロボット20は、一例として、アーム21と、アーム21の先端にトランスミッション4の主軸6の方向に摺動可能に固定された第2のエアシリンダ9と、第2のエアシリンダ9に結合されたアタッチメント22と、アタッチメント22の先端に固着されたトランスミッション4を保持するフィンガー23とを備えて構成されている。
前記前進工程は、前進手段である第1の流体シリンダとしての第1のエアシリンダ8によってトランスミッション4を前進させて、エンジン2と接合させる工程である。
第1のエアシリンダ8は、図1に示すように、トランスミッション4の後部(図1における右側)に設置され、図示しない制御部で図示しないエアバルブを切り替えて、トランスミッション4を前進させたり、エアを開放して推力を切断したりすることができる。
この第1のエアシリンダ8のロッド8aの先端には、緩衝材8bが装着され、この緩衝材8bを介してトランスミッション4の後端部に第1のエアシリンダのロッド8aを当接させ、トランスミッション4をエンジン2側に前進できるように構成されている。
なお、本実施形態においては、第1のエアシリンダ8とトランスミッション4とを固着させていないが、これらを固着させて、第1のエアシリンダ8によりトランスミッション4を後退できるように構成してもよい。
第1のエアシリンダ8には、そのシリンダのロッド8aの位置を計測するセンサとして、ロッド8aの移動による磁界の変化によりロッド8aの突き出し量を検出する磁気式の位置センサ10が設置されている。
これにより、第1のエアシリンダ8を動作させ、この第1のエアシリンダ8のロッド8aを突き出した場合には、このロッド8aの突き出し量から間接的に、ロッド8aの先端に当接されたトランスミッション4の移動量、ひいてはトランスミッション4の主軸6の移動量を計測することができる。
したがって、エンジン2の出力軸5に対するトランスミッション4の主軸6の位置関係を検知することができ、トランスミッション4の主軸6が嵌合の成功を示す所定の嵌合位置を通過したどうかを判定して、嵌合の成功または不成功を把握することができる。
なお、トランスミッション4の主軸6の位置を直接、光センサ等の位置センサによって計測してもよい。
前記回転工程は、ドライブユニット15によって、エンジン2の出力軸5を前記スプラインの1ピッチの整数倍からずれた所定の角度だけ回転させる工程であり、本実施形態においては、一例として、スプラインの1ピッチの1/3を回転させている。
この回転工程は、図1に示すように、ドライブユニット15を備えて構成されている。
ドライブユニット15は、エンジン2の原点位置におけるエンジン2よりもさらに前側(図1における左側)に設置され、駆動源として回転角度を指定して動作させることができるサーボモータ16を使用し、このサーボモータ16をスライドテーブル18に設置することで回転軸16aの軸方向に進退自在に構成されている。このサーボモータ16の回転軸16aの先端には回転軸同士を連結切断できるソケット16bが備えられている。
そして、前記のように組み付けステージ1にエンジン2が位置決めされた後、図示しない制御部によってスライドテーブル18をエンジン2側に移動させて、サーボモータ16の回転軸16aに備えられたソケット16bをクランクシャフト2aの端部2bに連結することにより、図示しないサーボコントローラによってスプラインの1ピッチの1/3の角度を回転させるように構成されている。
ここで、本実施形態においては、一例として、スプラインの1ピッチの1/3ずつ回転させているが、これに限定されることはなく、1/4であっても、1/5であってもよく、このような整数分の1でなく端数があってもよい。端数があれば、元の状態に戻ることがなく、漸次位相をずらすことも可能である。また、1ピッチ以上に回転させてもよい。要するに、1ピッチの整数倍からずれた角度だけ回転させていればよい。
したがって、1ピッチからどれだけ位相をずらすかは、スプラインの径や形状等により適宜定められるものである。もっとも、スプライン嵌合の際には、位相が完全に一致しなくとも、導入部に面取りが施されていれば、スプラインの軸径にもよるが、所定の許容範囲内に位相のずれを抑えることにより嵌合を成功させることができる。
さらに、図3を参照しながら、トランスミッション4の主軸6が静止した状態で、前記回転工程により、エンジン2の出力軸5を1/3ピッチずつ2回にわたり回転させたときの状態を説明する(図1を併せて参照)。
ここでは、静止したトランスミッション4の主軸6に形成された1つのスプライン歯W6を基準として(その位置をP0とする)、エンジン2の出力軸5に形成された1つのスプライン溝W5の位置(P1、P2、P3)に対する位相のずれδを観察する。
まず、図3(a)は、エンジン2の出力軸5の端面5a(面取り部5b)とトランスミッション4の主軸6の端面6a(面取り部6b)とが当接して、トランスミッション4の前進が停止した状態を軸の端面方向から見たものである(図1、図2を併せて参照)。この状態では、エンジン2の出力軸5のスプライン溝W5はP1の位置にあり、エンジン2の出力軸5のスプライン溝W5とトランスミッション4の主軸6のスプライン歯W6とは、δ1だけ位相がずれている。
図3(b)は、図3(a)の状態から、エンジン2の出力軸5を反時計回りにさらに1/3ピッチだけ回転させた状態を示している。この状態では、エンジン2の出力軸5のスプライン溝W5はP2の位置にあり、エンジン2の出力軸5のスプライン溝W5とトランスミッション4の主軸6のスプライン歯W6とは、δ2だけ位相がずれている。
図3(c)は、図3(b)の状態からさらに1/3ピッチだけ回転させた状態を示している。この状態では、エンジン2の出力軸5のスプライン溝W5はP3の位置にあり、トランスミッション4の主軸6のスプライン歯W6の位置P0と重なり、位相のずれが解消されてスプライン嵌合が成功し得る状態を示している。
以上のように構成された本発明の実施形態に係るスプライン嵌合によるエンジンとトランスミッションとの組み付け方法の動作について、図5のフローチャートを参照しながら説明する。
図1に示した原点位置においては、エンジン2の出力軸5とトランスミッション4の主軸6とが予め設定された距離を隔てて、同軸上に対面して位置決めされている。そして、第2のエアシリンダ9のエアは開放されて、トランスミッション4は進退自在に保持されている(S1)。
この状態で、図1に示すように、トランスミッション4の前進工程に移行し、第1のエアシリンダ8を作動させてトランスミッション4を前進させ、エンジン2の出力軸5にトランスミッション4の主軸6を押圧しながら接合させる(S2)。
ここで、このスプライン嵌合によるエンジン2の出力軸5とトランスミッション4の主軸6との接合の様子について、図4を参照しながら説明する。
前記のように、トランスミッション4を前進させ、エンジン2の出力軸5にトランスミッション4の主軸6を押圧しながら接合させるが(図1参照)、出力軸5と主軸6の位相が合っていない場合には、エンジン2の出力軸5の端面5a(面取り部5b)とトランスミッション4の主軸6の端面6a(面取り部6b)とが当接してしまい嵌合が成功しない場合がある(図4(b))。このときの主軸6の端面6aの位置は、B点である。
したがって、嵌合が成功したことを確認するためには、トランスミッション4の主軸6が前記B点を通過することが必要であり、本実施形態においては、一例として、前記B点からさらに前進したC点を嵌合の成功を示す嵌合点(C点)とした(図3(c))。
なお、本実施形態においては、スプライン嵌合の成功を示す点を図3(c)のC点としたが、必ずしもこのようにする必要はなく、このC点の位置は、スプラインの形状等を考慮して適宜決定される。
以上のように、トランスミッション4の主軸6の端面6aが嵌合の成功を示す嵌合点(図3(c)のC点)を通過する前にトランスミッション4の前進が停止する場合と、前記嵌合点を通過して嵌合が成功した場合とに分けられる。
以下、前記したそれぞれの場合について、再び図5のS3に戻って説明する。
まず、トランスミッション4の主軸6の端面6aが嵌合の成功を示す嵌合点(図4(c)のC点)を通過する前にトランスミッション4の前進が停止した場合には(S3のyes)、第1のエアシリンダ8のエアを切断する(推力切断工程、S4)。
これにより、トランスミッション4の主軸6の端面6a(図2参照)をエンジン2の出力軸5の端面5a(図2参照)に押圧する押圧力を切断して、トランスミッション4の主軸6を第1のエアシリンダ8による押圧力(推力)から開放する。
このように、押圧力を遮断すれば、エンジン2の出力軸5の端面5aとトランスミッション4の主軸6の端面6aとの間の摩擦力が発生することがなく、さらに、押圧力に対する反発力でエンジン2の出力軸5の端面5aとトランスミッション4の主軸6の端面6aとがわずかに離間されて、エンジン2の出力軸5とトランスミッション4の主軸6との共回りが防止できる。
さらに、本実施形態においては、第2のエアシリンダ9を動作させて、トランスミッション4を後退させることにより、より積極的にエンジン2の出力軸5とトランスミッション4の主軸6とを離間させている(離間工程、S5)。これにより、確実にエンジン2の出力軸5とトランスミッション4の主軸6とを離間させることができる。
この状態で、ドライブユニット15のサーボモータ16をエンジン2側に移動させて、サーボモータ16をソケット16bを介してクランクシャフト2aに連結して、エンジン2の出力軸5をスプラインの1ピッチの1/3だけ回転させる(S6、図1を併せて参照)。
前記した回転工程により、エンジン2の出力軸5をスプラインの1ピッチの1/3だけ回転させた状態で再度ステージS2に戻り、第1のエアシリンダ8を作動させ、トランスミッション4を前進させ、エンジン2と接合させてスプライン嵌合を試みる。そして、これをスプライン嵌合が成功するまで複数回繰り返す(再接合工程、S2〜S6まで)。
一方、トランスミッション4の前進が停止することなく(S3のNo)、前記嵌合点(図4(c)のC点)を通過した場合には(S10のyes)、嵌合が成功したと検知されて、さらに前進推力を増強するために第2のエアシリンダ9を作動させて嵌合の終了点(図4(d)のD点)までトランスミッション4を前進させ(S11)、スプライン嵌合を終了する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記した実施形態に限定されず、適宜変更して実施することが可能である。
例えば、本実施形態においては、前進手段として、エアシリンダ8,9を使用しているが、これに限定するものではなく、油圧シリンダであってもよい。また、サーボモータ等を動力源として、リンク機構や送りねじ機構、歯車等を利用して前進手段を構成してもよい。
また、本実施形態においては、推力切断手段として、エアシリンダ8,9へのエア圧の導入切換等を図示しないバルブの切換等により行っているが、これに限定されるものではなく、トランスミッション4の前進方向にストッパを設けて推力の伝達を遮断することもできる。さらに、リンク機構や送りねじを使用した場合も、トランスミッション4を後退させてエンジン2の出力軸5とトランスミッション4の主軸6とを離間させることによって推力の伝達を遮断することもできる。
なお、本実施形態においては、推力切断工程の後に第2のエアシリンダ9を後退させる離間工程を設けているが、必ずしもこの離間工程は必要ではなく、推力切断工程のみでも回転工程に移行した場合のエンジンの出力軸とトランスミッションの主軸との共回りは防止することができるものである。
また、本実施形態においては、エンジン2を固定し、トランスミッション4をエンジン2の方向に前進させて、接合させているが、トランスミッション4を固定し、エンジン2を前進させてトランスミッション4に接合させてもよい。
さらに、本実施形態においては、回転工程において、ドライブユニット15によりエンジン2の出力軸5を所定のピッチで回転させているが、これに限定されるものではなく、トランスミッション4の主軸6を回転させてもよい。
本発明の実施形態に係るスプライン嵌合による回転軸体の組み付け方法の全体構成を示す構成図である。 本発明の実施形態に係るスプラインの嵌合部を示す模式的斜視図であり、(a)は位置関係を示す図、(b)は主軸の端面のX方向矢視の斜視図である。 本発明の実施形態に係る回転工程の様子を段階的に説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係るスプライン嵌合時の状態を段階的に説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係るスプライン嵌合による回転軸体の組み付け方法の動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 組み付けステージ
2 エンジン
3 トルクコンバータ
4 トランスミッション
5 出力軸
6 主軸
8 第1のエアシリンダ
9 第2のエアシリンダ
10 位置センサ
15 ドライブユニット

Claims (5)

  1. 一の回転軸体の出力軸に対面して前記出力軸方向に進退自在に保持された他の回転軸体の主軸を前進手段によって前進させ、前記出力軸と前記主軸とをスプライン嵌合により組み付ける回転軸体と他の回転軸体との組み付け方法であって、
    前記他の回転軸体の主軸の位置を直接または間接的に検出する位置センサを設け、
    前記他の回転軸体の主軸が予め設定された前記スプライン嵌合の成功を示す所定の嵌合位置を通過することなく、前記出力軸と前記主軸の端面が当接して前記他の回転軸体の前進が停止した場合には、前記前進手段の推力を切断する推力切断工程と、
    前記一の回転軸体の出力軸または他の回転軸体の主軸のうちいずれか一方をドライブユニットによって前記スプラインの1ピッチの整数倍からずれた所定の角度だけ回転させる回転工程と、
    前記前進手段に再び推力を与えて、前記他の回転軸体を前進させ、前記スプライン嵌合を試みる再接合工程とを備え、
    前記推力切断工程と、前記回転工程と、前記再接合工程とを前記スプライン嵌合が成功するまでの所定の回数繰り返すことを特徴とするスプライン嵌合による回転軸体の組み付け方法。
  2. 前記前進手段として第1の流体シリンダを使用し、前記他の回転軸体の後部に前記第1の流体シリンダのロッドを当接させるとともに、
    前記位置センサで前記第1の流体シリンダのロッドの位置を検出することを特徴とする請求項1に記載のスプライン嵌合による回転軸体の組み付け方法。
  3. 前記他の回転軸体を、前記一の回転軸体の出力軸の方向に進退可能な第2の流体シリンダを設け、
    前記推力切断工程の後、前記第2の流体シリンダにより、前記他の回転軸体を後退させ、前記一の回転軸体から離間させる離間工程を設けたことを特徴とする請求項2に記載のスプライン嵌合による回転軸体の組み付け方法。
  4. 前記主軸が前記所定の嵌合位置を通過した場合には、前記第1の流体シリンダの推力に付加して前記第2の流体シリンダにも前進推力を与えることを特徴とする請求項3に記載のスプライン嵌合による回転軸体の組み付け方法。
  5. 前記一の回転軸体をエンジンとし、前記他の回転軸体をトランスミッションとしたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のスプライン嵌合による回転軸体の組み付け方法。
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