JP2006218525A - 溶接ロボットシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】多関節のロボットアームを備えた汎用ロボットを使用しながら、アルミニウムなどの非鉄金属に対する抵抗溶接でも実用レベルで良好に行わせることができる、溶接ロボットシステムを提供する。
【解決手段】C形ガン9の相対向する一対の加圧電極チップ11,13がワークに当接した以降のチップ開閉駆動手段12による加圧行程において加圧力の増加に伴って移動する部位(出退移動体12a)の移動量を検出する移動量検出手段(パルスエンコーダー16)を併用し、ワークの溶接箇所を所定の圧力で加圧したときの前記移動量検出手段による検出移動量(パルス計数値16a)を各溶接箇所ごとに学習値として記憶させ、実働時には、各溶接箇所において、前記移動量検出手段による検出移動量と前記学習値との比較に基づいてチップ開閉駆動手段12を制御し、各溶接箇所を適正加圧力で加圧する。
【選択図】図2

Description

本発明は、多関節のロボットアームを有する汎用ロボットの最終段ロボットアームに抵抗溶接用C形ガンを取り付けた溶接ロボットシステムに関するものである。
この種の溶接ロボットシステムは特許文献1などにより従来周知のもので、多関節のロボットアームの運動により、C形ガンに設けられた一対の抵抗溶接用チップの内の固定チップがワークの溶接箇所の片面に隣接するようにC形ガンを三次元空間内で移動させ、この状態で前記固定チップに対向する可動チップをチップ開閉駆動手段により固定チップ側へ移動させて、当該一対のチップ間でワークの溶接箇所を挟み付け、その挟み付ける圧力が所定の溶接圧力に達した状態で両チップ間に溶接電圧を印荷して所定の溶接電流を溶接箇所に流し、当該溶接箇所の発熱溶融により溶接を行うものである。
実開平5−33968号公報
抵抗溶接は、加圧状態で溶接箇所に電流を流す事により当該溶接箇所の金属を抵抗熱で溶け落ちぬ程度(液状になる手前のアメ状)に溶解させ、加圧により金属結合させることである。鉄はアメ状になる温度領域が広く、鉄に対する抵抗溶接は溶接電流が15,000A程度、加圧力が300kg程度で実用化されているのに対し、アルミニウムはアメ状になる温度領域が極端に狭いので、すぐに溶け落ちて穴が開く。従って、現状のアルミニウム抵抗溶接は、ワークの材質や肉厚により条件は異なるが、一般的には30,000A程度の高い電流を瞬間的にあたえて発熱部を極小にして解け落ちを防ぎ、1,000Kgという大きな加圧力で強引に金属結合させている。しかしながら最近では、アルミニウムに与える熱量、すなわち電流と加圧力を微細に制御すれば、鉄と同じ程度の条件でも抵抗溶接が可能であるとの判断に基づき、当業界ではいろいろと試行されているが、現実には、専用の定置式抵抗溶接機の加圧ガンをサーボモーターで駆動するものに改造し、加圧力と電流値とを協調制御することにより実験レベルでアルミニウムの抵抗溶接が実現できているに過ぎない。
本出願人は、アルミニウムの抵抗溶接を伴う自動組立ラインなどにおいて最も多用されると予想される汎用産業用ロボット、即ち、多関節ロボットアームを備えた汎用ロボットに抵抗溶接用C形ガンを持たせた設備において、抵抗溶接用チップの開閉駆動(ワークに対する加圧)に電動サーボモーターを使用し、このサーボモーターと溶接電流とを協調制御することによりアルミニウムの抵抗溶接を試みたところ、実際に溶接可能ではあったが、その溶接条件の領域があまりにも狭いので、溶接の信頼性を確保することが困難で実用化までには至らなかった。
即ち、ロボットに持たせたC形ガンはその姿勢(向き)が一定ではなく、溶接箇所に応じて姿勢(向き)が多様に変化するものであり、構造(形状)の面では、加圧動作時の弾性撓み変形を避けることができないものである。而して、加圧動作時には、C形ガンの自重が加圧力に影響を及ぼすことは容易に理解できるところであるが、上記のようにC形ガンの姿勢が変化することにより、その自重が加圧力に影響する度合いが変化すると共に加圧動作時の弾性撓み変形量にも微妙な変化を生じさせることから、ロボットに持たせたC形ガンでアルミニウムの抵抗溶接を行わせる場合、領域が極めて狭い溶接条件に適合するほどに加圧力を高精度に且つ安定的に制御することができなかったのである。
上記のような問題点を解決するためには、上記の現象から推測して、0.01秒毎に10Kg単位の加圧力の制御と100A単位の電流の制御とが必要であると予想される。現状の加圧力の制御は、実際の加圧力をロードセルで測定するか、チップ開閉駆動用のサーボモーターに流れる電流値(トルク値)を測定して加圧力に換算し、これを設定加圧力と比較演算するフィードバック制御を行っている。しかし測定と換算及び演算を行って次の電流値指令を出す一連の作業を0.01秒で行うことは今のところ不可能であり、加圧力の制御に関しては現状のフィードバック制御では追いつかないことが判る。対策手段としてフィードバック制御を行わず、サーボモーターに対する電流値指令を0.01秒ごとに見込みで出すことも考えられるが、仮にサーボモーターを指令通りの電流値(トルク値)に達したときに精度良く停止させることができたとしても、実際には、C形ガンの姿勢や各C形ガン固有の弾性撓みによってガン先端(ワークの溶接箇所を挟むチップ)が微妙に移動し、C形ガンの弾性撓みの反力と釣り合ったところでワークに対する加圧力が決まるので、この過程での物理的な慣性による加圧力の脈動現象を実質的に無くすように見込み指令を設定し実行することは極めて困難で現実的ではない。
本発明は上記のような従来の問題点を解消するために成されたものである。即ち、C形ガンの先端チップ間でワークの溶接箇所を挟持加圧したとき、当該溶接箇所に対する加圧力が或る設定圧力Pで安定した状態における当該C形ガンの弾性撓み量δは、C形ガンが同一、ワーク(材質や厚みが同一)が同一、そしてC形ガンの姿勢(向き)が同一である限り一定である。換言すれば、上記の条件のもとでは、C形ガンの弾性撓み量が前記所定値δと等しくなったとき、溶接箇所に対する加圧力は前記設定圧力Pとなっているのである。このことによれば、同一のC形ガンで同一のワークに対してC形ガンの姿勢が同一になる溶接箇所に対して溶接を行うとき、加圧行程でのC形ガンの弾性撓み量の変化を監視し、その弾性撓み量が所定値δになったときに加圧行程を停止させることにより、その停止の瞬間に溶接箇所に対する加圧力は設定圧力Pで安定していることになるのである。
本発明は上記の点に着目し、多関節のロボットアームを備えた汎用ロボットに抵抗溶接用のC形ガンを持たせた溶接ロボットシステムにおいて、アルミニウムなどの非鉄金属に対する抵抗溶接でも実用レベルで良好に行わせることができる溶接ロボットシステムを提供することを目的とするものであって、その手段を後述する実施形態の参照符号を付して示すと、多関節のロボットアームを備えた汎用ロボット1の最終段ロボットアーム8に抵抗溶接用C形ガン9を取り付けた溶接ロボットシステムにおいて、C形ガン9の相対向する一対の加圧電極チップ11,13がワークに当接した以降のチップ開閉駆動手段12による加圧行程において加圧力の増加に伴って移動する部位(出退移動体12a)の移動量を検出する移動量検出手段(パルスエンコーダー16)を併用し、ワークの溶接箇所を所定の圧力で加圧したときの前記移動量検出手段(パルスエンコーダー16)による検出移動量(パルス計数値16a)を各溶接箇所ごとに学習値として記憶させ、実働時には、各溶接箇所において、前記移動量検出手段(パルスエンコーダー16)による検出移動量(パルス計数値16a)と前記学習値との比較に基づいてチップ開閉駆動手段12を制御し、各溶接箇所を適正加圧力で加圧する構成となっている。
上記構成の本発明を実施するについて、加圧力の増加に伴って移動する部位としては、直接的には加圧行程において弾性撓み変形が生じるC形ガン9の一端部に対する他端部が相当するが、このC形ガン9におけるチップ11,13を開閉駆動する手段12が電動サーボモーター14と当該モーター14によって伸縮駆動されるねじ送り機構とから構成された溶接ロボットシステムである場合、当該ねじ送り機構の出退移動体12a(先端に可動チップを備えたピストンロッドに相当するもの)が加圧力の増加に伴って移動する部位として利用することができる。即ち、請求項2に記載のように、移動量検出手段は、前記ねじ送り機構の出退移動体12aの移動量を検出するように構成することができる。この場合、ポテンショメーターや各種センサーにより前記ねじ送り機構の出退移動体12aの移動量を直接検出することも可能であるが、実用的には請求項3に記載のように、移動量検出手段は、チップ開閉駆動手段12の前記電動サーボモーター14と連動するパルスエンコーダー16の発信パルスの計数値から前記ねじ送り機構の出退移動体12aの移動量を検出するように構成するのが望ましい。
上記構成の本発明に係る溶接ロボットシステムによれば、汎用ロボットにおいて通常必要な学習作業に際して、ワークの各溶接箇所に対するC形ガンの位置と姿勢を学習させると同時に、各溶接箇所において、各溶接箇所に対応した姿勢にあるC形ガンのチップ開閉駆動手段を駆動し、相対向する一対の加圧電極チップが溶接箇所を適正な溶接圧力で加圧挟持したときの移動量検出手段による検出移動量を学習値として記憶させる移動量検出記録作業を追加しておくだけで、実際の溶接作業時には、各溶接箇所においてC形ガンのチップ開閉駆動手段が加圧動作に入った後、前記移動量検出手段の検出移動量と前記学習値とを比較し、前記検出移動量と前記学習値とが一致した状態で加圧行程が停止するようにチップ開閉駆動手段を制御するだけで、溶接箇所を正確に適正圧力で加圧した状態で安定させることができる。
即ち、本発明は、C形ガンの機械的特徴であって、従来は加圧力制御の困難性を高める要因となっていたC形ガンのワーク加圧動作時の弾性撓みに着目し、従来の直接加圧力を制御するフィードバック制御を、C形ガンのワーク加圧動作時の弾性撓みに連動する移動部位の位置の制御に切り換えたものであり、当該移動部位の時間当たりの移動量(前記移動量検出手段による検出移動量)は、当該移動部位を移動させているチップ開閉駆動手段の作動速度に比例するので、このチップ開閉駆動手段の作動速度から前記移動部位の移動量の変化は正確に予測することができる。従って、前記移動部位の移動量が慣性により学習値を超えて停止することが実質的に無いように、前記チップ開閉駆動手段に対する作動速度制御指令を検出移動量に応じて極短い時間間隔で見込みで与えることにより、前記前記移動部位の移動量(移動量検出手段の検出移動量)が実質的に学習値と一致した瞬間に加圧行程を停止させ、各溶接箇所に対する加圧力を当該溶接箇所ごとの検出移動量(学習値)に対応する適正加圧力に高速で到達させて瞬時に安定させることができるのである。勿論、上記のように前記チップ開閉駆動手段に対する作動速度制御指令を移動部位の移動量に応じて極短い時間間隔で見込みで与える制御が可能であるから、一つの溶接箇所における溶接時間内で更に極短い時間間隔で加圧力を変化させることも、その極短い時間間隔で前記移動量に関する学習値を予め求めて記憶設定しておきさえすれば可能であり、従来の加圧力のフィードバック制御では到底なし得なかった、極短い時間間隔での正確な加圧力の制御がC形ガン固有の弾性や溶接箇所ごとのC形ガンの姿勢などに影響されることなく行えるので、アルミニウムの抵抗溶接も多関節ロボットアームを備えた汎用ロボット(産業用ロボット)で実現させることができるに至ったのである。
尚、請求項2に記載の構成によれば、C形ガンのワーク加圧動作時の弾性撓みに連動する移動部位として、一対のチップの開閉駆動手段を構成するネジ式ジャッキの出退移動体を利用するので、移動量検出手段は、当該出退移動体とこれに隣接する固定部材(C形ガンに固定されたネジ式ジャッキのシリンダー部)との間の相対移動を検出すれば良く、ポテンショメーターや各種センサーを利用して容易に実施することができる。更に請求項3に記載の構成によれば、前記ネジ式ジャッキの出退移動体の移動量を直接検出する場合よりも、当該出退移動体の極僅かな移動量を非常に大きな値のパルス数に変換できるので、高精度の制御が極めて容易に行え、実用的である。
以下に本発明の具体的実施例を添付図に基づいて説明すると、図1において、1は6軸の多関節汎用ロボットであって、基台2に対して垂直軸心2aの周りに回転可能に搭載された第一回転台3、この第一回転台3に対して水平軸心3aの周りに扇動自在に支持された第一ロボットアーム4、この第一ロボットアーム4の先端部に前記水平軸心3aと平行な水平軸心4aの周りに扇動自在に連結された関節アーム5、この関節アーム5の先端に前記水平軸心4aに対し直角向きの軸心5aの周りに自転可能に連結された第二ロボットアーム6、この第二ロボットアーム6の先端に前記軸心5aに対し直角向きの軸心6aの周りに扇動自在に連結された第三ロボットアーム7、及び当該第三ロボットアーム7の先端に前記軸心6aに対し直角向きの軸心7aの周りに自転可能に連結された最終段ロボットアーム8から構成されている。
前記最終段ロボットアーム8の先端には、抵抗(スポット)溶接用C形ガン9が取り付けられている。このC形ガン9は、図2にも示すように、C形部材10の下端内側に取り付けられた固定チップ11、この固定チップ11に対向するように前記C形部材10の上端側に取り付けられたチップ開閉駆動手段12、このチップ開閉駆動手段12に支持されて前記固定チップ11に対し遠近方向に駆動される可動チップ13、前記チップ開閉駆動手段12の駆動源としての電動サーボモーター14、及び溶接電流供給用トランス15などから構成されている。前記チップ開閉駆動手段12としては、ボールスクリューを利用したねじ送り機構を利用することができ、このねじ送り機構の定位置回転ねじを前記電動サーボモーター14で駆動し、当該定位置回転ねじの回転により出退移動する軸状の出退移動体12aの先端に前記可動チップ13が取り付けられ、当該可動チップ13を固定チップ11に対し遠近方向に直線的に移動させることができる。また、電動サーボモーター14には、可動チップ13の現在位置検出やC形部材10の弾性撓み量検出のためのパルスエンコーダー16(図2参照)が連動連結される。
多関節汎用ロボット1には、従来周知のロボット制御装置17が併用される。抵抗溶接用C形ガン9に対しては、前記トランス15を介して可動チップ13に溶接電流を供給する溶接電源18と主制御装置19とが併用される。
図2に基づいてシステム全体のハード構成を説明すると、多関節汎用ロボット1は、従来周知のように、ロボット各軸駆動手段20とロボット各軸位置検出器21を備えている。また、ロボット制御装置17は、ロボット各軸駆動手段20を制御するロボット駆動プログラム22と、ロボット各軸位置検出器21からの信号に基づいて抵抗溶接用C形ガン9の現在位置情報(3次元座標値と姿勢データ)を演算出力する溶接ガン現在位置演算部23とを備えている。ロボット駆動プログラム22は、起動指令に基づいてホームポジションにあるC形ガン9を、この多関節汎用ロボット1に対して定位置にセットされたワーク(溶接対象物)の溶接箇所(以下、溶接点という)に対しその固定チップ11が所定の姿勢で対応する位置及び姿勢に移動させるべく、溶接ガン現在位置演算部23から出力されるC形ガン9の現在位置情報23aに基づいてロボット各軸駆動手段20を駆動制御する従来周知のプログラムであって、ロボット各軸駆動手段20の手動運転によって行われる学習作業に基づいて設定される。
主制御装置19は、溶接プログラム24、1つのタイマー25、及びサーボモーター制御部26を備えている。溶接プログラム24は、溶接電流制御プログラム27とチップ駆動プログラム28とから成り、これら両プログラム27,28に前記タイマー25から共通の時間情報25aが与えられる。溶接電流制御プログラム27は、溶接電源18が備える溶接電流制御部29を制御し、以て、C形ガン9が備える固定チップ11と可動チップ13とで加圧挟持したワークの溶接点に流される溶接電流を制御する。チップ駆動プログラム28は、C形ガン9が備える前記電動サーボモーター14をサーボモーター制御部26を介して制御することにより、可動チップ13による加圧制御を行う。この可動チップ13による加圧制御には、C形ガン9が備える前記パルスエンコーダー16の出力パルスの計数値、即ち、可動チップ13を固定チップ11に接近移動させるサーボモーター14の正転時には加算計数すると共にする可動チップ13を固定チップ11から離間移動させるサーボモーター14の逆転時には減算計数することによって得られるパルス計数値16aが利用される。
先に説明したように、この種のシステムでは、ロボット駆動プログラム22に前以ってC形ガン9の溶接点間移動経路情報や各溶接点でのC形ガン9の姿勢情報を書き込むための学習作業が行われるが、この学習時に上記チップ駆動プログラム28に前以って書き込むべき情報を得るための学習も同時に行われる。即ち、ロボット各軸駆動手段20の手動運転によってC形ガン9をワークの各溶接点に対し所定の姿勢で位置させたとき、当該溶接点におけるワークの一側面に固定チップ11が隣接する状態において、電動サーボモーター14を正転駆動して可動チップ13を先端に備えたねじ送り機構の出退移動体12aを原点位置から進出移動させる。このときパルスエンコーダー16の発信パルスが加算計数されるので、出退移動体12aの進出移動により固定チップ11と可動チップ13とがワークに当接したときのパルス計数値PN0を、当該出退移動体12aの加圧開始位置情報として記憶させる。尚、この学習時及び後述する実働時において、固定チップ11と可動チップ13とがワークに当接した加圧開始位置の検出は、固定チップ11と可動チップ13とがワークを介して電気的に導通したことを検出することによって可能である。
固定チップ11と可動チップ13とがワークに当接した以降の出退移動体12aの進出移動によりワークの溶接点に対する加圧行程が開始され、図4に示すように当該溶接点に対する加圧力が漸増し、ワークの素材がその加圧力を圧縮変形などにより吸収する限界を過ぎるとC形ガン9のC形部材10が開くように弾性撓み変形することになる。溶接点に対する加圧力は、従来周知のようにチップ開閉駆動手段12を駆動する電動サーボモーター14に作用する負荷電流値から測定されるトルク値から演算して求めることができるので、学習作業時には、上記のようにして加圧力を検出できる手段を併用し、その演算結果である現在加圧力を監視し、当該現在加圧力が予め理論的に求められるかまたは実験的に求められた適正加圧力P1において安定するように電動サーボモーター14を手動運転し、当該適正加圧力P1で安定した状態でのパルス計数値PN1を学習値として記憶させる。
1溶接点における抵抗溶接工程中において加圧力を変える場合、例えば第一段階として適正加圧力P1による加圧を行い、第二段階として適正加圧力P1より高い適正加圧力P2による加圧を行うときは、図4に示すように、上記の適正加圧力P1に対する学習作業が済んだ後、再び電動サーボモーター14を正転駆動して出退移動体12aを進出移動させ、固定チップ11と可動チップ13との間でワークを加圧する加圧力が適正加圧力Pで安定するように電動サーボモーター14を手動運転し、当該適正加圧力P2で安定した状態でのパルス計数値PN2を学習値として記憶させれば良い。この学習作業によって記憶させた学習パルス計数値PN1またはPN2は、適正加圧力P1またはPN2で安定したときのC形部材10の弾性撓み量δ1またはδ2に相当すると共に出退移動体12aの進出移動量に相当し、このパルス計数値PN1またはPN2とパルス計数値PN0との差分が出退移動体12a(可動チップ13)の加圧開始後の移動量に相当することは明らかである。
次に、図3に基づいて溶接プログラム24の構成をより具体的に説明すると、図3Aは、チップ駆動プログラム28によって設定された溶接点に対する加圧力の変化を示すグラフであって、横軸を時間、縦軸を圧力値としている。図3Bは、溶接電流制御プログラム27によって設定された抵抗溶接点に対する溶接電流の変化を示すグラフであって、横軸を時間、縦軸を電流値としている。
チップ駆動プログラム28は、C形ガン9(固定チップ11)が設定された溶接点に到達して停止したときにロボット制御装置17のロボット駆動プログラム22から出力される溶接点到達信号(溶接開始指令)22aを受けた時点から、サーボモーター制御部26を介して電動サーボモーター14を次のように制御する。即ち、図4に示すように、電動サーボモーター14により出退移動体12aを進出移動させ、パルス計数値16aが適正加圧力P1に相当する学習パルス計数値PN1に達した時点で電動サーボモーター14を停止させる。この学習パルス計数値PN1を時間X1msだけ維持させた後、再び電動サーボモーター14により出退移動体12aを進出移動させ、パルス計数値16aが適正加圧力P2に相当する学習パルス計数値PN2に達した時点で電動サーボモーター14を停止させる。そしてこの学習パルス計数値PN2を時間X2msだけ維持させた後、電動サーボモーター14を逆転駆動し、出退移動体12aを後退移動させて可動チップ13を固定チップ11から離間移動させ、出退移動体12a(可動チップ13)を元の原点位置に戻す。このときパルス計数値16aがゼロリセットされる。一方、溶接電流制御プログラム27は、固定チップ11と可動チップ13とがワークに当接した加圧開始時点(パルス計数値16aがPN0に達したとき)から時間Y1msだけ遅らせた時点から時間Y2msだけAアンペアの溶接電流をチップ11,13間に流すように、溶接電流制御部29を制御する。勿論、溶接電流をチップ11,13間に流す時期は、上記のように加圧開始時点からではなく、出退移動体12a(可動チップ13)を電動サーボモーター14で原点位置(後退限位置)から進出駆動させるときの駆動開始時点からの経過時間で設定することもできるし、パルス計数値16aが適正加圧力P1に相当する学習パルス計数値PN1に達した時点からの経過時間で設定することもできる。
而して、この実際の溶接作業時には加圧力を測定してC形ガン9を制御していないにもかかわらず、パルス計数値16aが学習パルス計数値PN1と一致する状態に維持される時間X1msの間は、固定チップ11と可動チップ13とで挟持されたワークの溶接点が正確に適正加圧力P1で加圧された状態にあり、パルス計数値16aが学習パルス計数値PN2と一致する状態に維持される時間X2msの間は、前記溶接点が正確に適正加圧力P2で加圧された状態にある。そして、この適正加圧力P1を受けている状態から適正加圧力P2を受けている状態に跨がって溶接点にAアンペアの溶接電流が流される結果、当該溶接点が良好に抵抗溶接されることになる。尚、パルス計数値16aが加圧開始位置に相当するPN0に達するまでは電動サーボモーター14を高速駆動して出退移動体12a(可動チップ13)の移動速度を高速にし、パルス計数値16aが加圧開始位置に相当するPN0に達した後は電動サーボモーター14を低速駆動に切り換え、パルス計数値16aが学習パルス計数値PN1またはPN2に近づくに従って電動サーボモーター14の速度を漸減させて、パルス計数値16aが学習パルス計数値PN1またはPN2に達したときに加速度ゼロの状態で出退移動体12a(可動チップ13)が停止するように、電動サーボモーター14を速度制御することにより、サイクルタイムを短縮しながら正確に適正加圧力P1またはP2で安定させることができる。
而して、上記溶接電流制御プログラム27とチップ駆動プログラム28の2つのプログラムは、1つのタイマー25から与えられる共通の時間情報25aに基づいて動作するので、結果的に、図3Cに示すように、溶接電流制御プログラム27による溶接電流制御部29の制御(溶接電流制御)とチップ駆動プログラム28による電動サーボモーター14の制御(加圧力制御)とが共通の時間軸上で実行されることになり、加圧力の変化と溶接電流の変化との間の時間的な相対関係が崩れることがない。
電動サーボモーター14により可動チップ13を開放させた時点で1溶接サイクルが完了するが、このとき溶接プログラム24(チップ駆動プログラム28)から溶接終了信号28aがロボット制御装置17のロボット駆動プログラム22に対して出力される。而して、次の溶接点が設定されているときは、前記溶接終了信号28aに基づいて再びロボット駆動プログラム22が動作し、次の溶接点に向けてC形ガン9を移動させるべく、多関節汎用ロボット1のロボット各軸駆動手段20が制御されるが、次の溶接点におけるワークの構造などに応じて、1溶接サイクル完了時における可動チップ13の後退位置を、構造上の後退限位置よりも手前の固定チップ11に近い中間位置とするように電動サーボモーター14を制御し、次の溶接点における溶接サイクルタイムの短縮を図ることができる。勿論、設定された全ての溶接点に対する抵抗溶接が完了したときは、その最終の溶接終了信号28aの出力に基づいて、可動チップ13を後退限位置まで戻すように電動サーボモーター14が制御されると共に、C形ガン9をホームポジションに戻すようにロボット各軸駆動手段20が制御される。
尚、電動サーボモーター14に連動するパルスエンコーダー16の発信パルスの計数値16aは、学習時及び実際の溶接作業時においても、固定チップ11と可動チップ13とがワークに当接した加圧開始位置でゼロリセットし、この加圧開始位置まで出退移動体12aが進出移動した後の当該出退移動体12aの移動量に相当するパルス計数値16aが得られるように構成しても良い。この場合は、学習作業後、実際の溶接作業によって生じる固定チップ11及び可動チップ13の経時的な変形摩損の影響を全く受けないで済み、固定チップ11と可動チップ13とがワークに当接した加圧開始位置でゼロリセットされたパルス計数値16aが学習パルス計数値PN1またはPN2に達したときに電動サーボモーター14を停止させるように位置の制御を行うだけで、確実にワークの溶接点を適正加圧力P1またはP2で加圧することができる。勿論この場合も、出退移動体12aの進出駆動時にはパルス計数値16aがゼロリセットされるまでは高速駆動し、出退移動体12aの後退駆動時にはパルス計数値16aがゼロリセットされた以降は高速駆動するように制御できる。
溶接C形ガンが取り付けられた多関節汎用ロボットの側面図と、併用される外部装置を説明するブロック線図である。 本発明ロボットシステム全体の構成を説明するブロック線図である。 チップ駆動プログラム(加圧制御プログラム)と溶接電流制御プログラムの内容を説明するグラフである。 加圧行程時における加圧力、C形ガンの弾性撓み量(出退移動体の移動量)及びパルス計数値の関係を示すグラフである。
符号の説明
1 多関節汎用ロボット
8 最終段ロボットアーム
9 抵抗溶接用C形ガン
11 固定チップ
12 チップ開閉駆動手段
12a 出退移動体
13 可動チップ
14 電動サーボモーター
16 パルスエンコーダー
16a パルス計数値
17 ロボット制御装置
18 溶接電源
19 主制御装置
20 ロボット各軸駆動手段
21 ロボット各軸位置検出器
22 ロボット駆動プログラム
24 溶接プログラム
25 タイマー
26 サーボモーター制御部
27 溶接電流制御プログラム(溶接プログラム)
28 チップ駆動プログラム(溶接プログラム)
29 溶接電流制御部

Claims (3)

  1. 多関節のロボットアームを備えた汎用ロボットの最終段ロボットアームに抵抗溶接用C形ガンを取り付けた溶接ロボットシステムにおいて、C形ガンの相対向する一対の加圧電極チップがワークに当接した以降のチップ開閉駆動手段による加圧行程において加圧力の増加に伴って移動する部位の移動量を検出する移動量検出手段を併用し、ワークの溶接箇所を所定の圧力で加圧したときの前記移動量検出手段による検出移動量を各溶接箇所ごとに学習値として記憶させ、実働時には、各溶接箇所において、前記移動量検出手段による検出移動量と前記学習値との比較に基づいてチップ開閉駆動手段を制御し、各溶接箇所を適正加圧力で加圧するようにした、溶接ロボットシステム。
  2. チップ開閉駆動手段が電動サーボモーターと当該モーターによって伸縮駆動されるねじ送り機構とから構成された溶接ロボットシステムであって、移動量検出手段は、前記ねじ送り機構の先端にチップを備えた出退移動体の移動量を検出する、請求項1に記載の溶接ロボットシステム。
  3. 移動量検出手段は、チップ開閉駆動手段の前記電動サーボモーターと連動するパルスエンコーダーの発信パルスの計数値から前記ねじ送り機構の出退移動体の移動量を検出する、請求項2に記載の溶接ロボットシステム。
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