JP3399254B2 - 加圧力制御方法および装置 - Google Patents

加圧力制御方法および装置

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JP3399254B2 JP30300896A JP30300896A JP3399254B2 JP 3399254 B2 JP3399254 B2 JP 3399254B2 JP 30300896 A JP30300896 A JP 30300896A JP 30300896 A JP30300896 A JP 30300896A JP 3399254 B2 JP3399254 B2 JP 3399254B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は加圧力の制御方法お
よび装置に関する。加圧力は、たとえば溶接ロボットの
軸力であるが、それに限るものではない。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平7−64615号公報は、
サーボ溶接ガンの加圧制御において、溶接ガンがワーク
に接触する目標位置に達する前にサーボモータの負荷電
流の増加などにより過負荷を検出した場合、溶接チップ
とワークとの間の異物噛み込み等の異常が発生したとみ
なす異常検出方法を開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の異常検
出方法では、サーボモータの負荷電流を基にして検出、
制御が行われているので、ワーク(スポット溶接される
重ね合わされた複数の板)の板合わせ状態および板間加
圧力をも考慮した制御は行われていない。板間の加圧力
(接触力)が不足した状態や、板が密着していない状態
(板間に隙間がある状態、あるいは欠品がある状態)
で、スポット溶接が行われると、溶接強度の不足、溶接
品質の低下を招くという問題を生じる。本発明の目的
は、板間の加圧力(接触力)までも考慮した加圧力の制
御方法および装置を提供することにある。加圧力制御に
は、加圧力制御を利用したイコライズ制御をも含む。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明はつぎの通りである。 (1) 溶接チップをワークに接近する方向に移動して
いる時に外力が発生したか否かを判定する工程と、外力
が発生した場合に溶接チップの位置がワークの総板厚と
板間総隙間から求まる第1の目標位置か否かを判定し第
1の目標位置でなければロボットコントローラに緊急停
止指令を発し第1の目標位置に達していれば加圧力を増
大させて加圧を続行する工程と、溶接チップの位置が板
間総隙間を除外したワークの総板厚のみから求まる第2
の目標位置になったかを判定し、第2の目標位置になっ
た時に板間総隙間距離と加圧力の増分からワークの隙間
剛性を求める工程と、ワークの隙間剛性が許容範囲内か
否かを判定し許容範囲外であればロボットコントローラ
に警告を発し許容範囲内であればその打点位置での溶接
を実行する工程と、からなる加圧力制御方法。 (2) 溶接チップと該溶接チップをワークに対して移
動させる駆動装置を有する制御対象物理系と、前記制御
対象物理系の規範モデルと、前記制御対象物理系と前記
規範モデルとに作動入力を与える入力値コントローラ
と、前記制御対象物理系の出力値を検出する出力値検出
手段と、前記規範モデルの応答参照値を検出する参照値
検出手段と、制御対象物理系の検出出力値と規範モデル
の検出参照値とを比較して差を演算する比較手段と、前
記制御対象物理系を緊急停止させる非常停止装置と、を
備えたロボットコントローラと、前記比較手段からの情
報に基づいて外力が発生したか否かを判定する外力発生
判定手段と、溶接チップがワークの総板厚と板間総隙間
から求まる第1の目標位置に到達する前に外力が発生し
たと判定された場合に前記非常停止装置に前記制御対象
物理系を緊急停止させる緊急停止指示手段と、溶接チッ
プが前記第1の目標位置に達した時に溶接チップのワー
クに対する加圧力を増加して加圧を続行する加圧力増加
手段と、溶接チップが板間総隙間を除外したワークの総
板厚のみから求まる第2の目標位置に達した時に前記比
較手段からの情報に基づいてワークの隙間剛性を決定す
る隙間剛性決定手段と、該隙間剛性が許容範囲内か否か
を判定し許容範囲外であれば前記ロボットコントローラ
に警告を発する隙間剛性判定手段と、を備えた外力判断
装置と、からなる加圧力の制御装置。 (3) 溶接チップに作用する外力から溶接チップのワ
ークへの接触を判定する工程と、溶接チップのワークへ
の接触位置とワーク総板厚から求まる板間総隙間距離を
決定しこれをイコライズ量とする工程と、前記ワーク総
板厚が所定値より大の時にはロボットのみを前記イコラ
イズ量が吸収されるように制御し前記ワーク総板厚が所
定値以下の時にはロボットとクランプツールの両方を前
記イコライズ量が吸収されるように制御する工程と、ク
ランプツールを駆動してワークを加圧する工程と、から
なる加圧力制御方法。 (4) 溶接チップと該溶接チップをワークに対して移
動させる駆動装置を有する制御対象物理系と、前記制御
対象物理系の規範モデルと、前記制御対象物理系と前記
規範モデルとに作動入力を与える入力値コントローラ
と、前記制御対象物理系の出力値を検出する出力値検出
手段と、前記規範モデルの応答参照値を検出する参照値
検出手段と、制御対象物理系の検出出力値と規範モデル
の検出参照値とを比較して差を演算する比較手段と、を
備えたロボットコントローラと、前記比較手段からの情
報に基づいて外力が発生したか否かを判定する外力発生
判定手段と、外力が発生した時の溶接チップ位置とワー
クの総板厚とから板間総隙間距離を決定しこれをイコラ
イズ量とするイコライズ量決定手段と、ワークの総板厚
が所定量より大の時にはロボットのみを前記イコライズ
量が吸収されるように制御し前記ワーク総板厚が所定値
以下の時にはロボットとクランプツールの両方を前記イ
コライズ量が吸収されるように制御する補正手段と、を
備えたイコライズ制御装置と、からなる加圧力の制御装
置。
【0005】上記(1)の方法および上記(2)の装置
では、溶接チップが第1の目標位置に達した後、加圧力
を増加させて第2の目標位置まで達した時に、隙間剛性
を求め、その隙間剛性が許容範囲にあるか否かを判定す
るので、警告がない場合には、板間加圧力が許容範囲内
にある溶接、高品質の溶接が保証される。上記(3)の
方法および上記(4)の装置では、板間隙間を求めてそ
れをイコライズ量とし、ワーク剛性が大の場合はロボッ
ト側でイコライズ量を吸収するようにし、ワーク剛性が
小の場合はロボットとクランプツールの両方でイコライ
ズ量を吸収するようにしたので、クランプツール、また
はクランプツールとロボットの制御でイコライズ機能を
果たすことができ、装置としてはイコライズレスとする
ことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】図1〜図3は本発明の第1実施例
に係る加圧力の制御方法および装置を示し、図4〜図6
は本発明の第2実施例に係る加圧力の制御方法および装
置を示す。本発明の第1実施例と第2実施例に共通な部
分は両実施例にわたって同じ符号を付してある。
【0007】まず、本発明の第1実施例と第2実施例に
共通する部分を説明する。本発明の第1実施例、第2実
施例において、制御対象物理系としては、溶接ロボット
の溶接ガンを例にとってある。溶接ガン1はロボット2
(たとえば、6軸ロボット)の手首に支持される。溶接
ガン1は、図2、図5に示すように、C型フレーム3
と、サーボモータ4と、サーボモータ3の回転を加圧軸
5の往復動に変換するボールスクリュー6と、加圧軸先
端とそれに対向するC型フレーム部に取り付けられた溶
接チップ7、8と、を有する。溶接ガン1は、往復動型
に代えてロータリタイプであってもよく、その場合は溶
接ガンは、固定軸と、固定軸に対して相対回転可能の回
転軸と、固定軸と回転軸にそれぞれ取り付けられ同一円
周上で互いに接近、離反可能な一対の溶接チップとを有
する。
【0008】ロボット2および溶接ガン1に対して、加
圧力制御装置が設けられる。本発明の第1実施例では、
加圧力制御装置は、ロボット2および溶接ガン1の作動
を制御するロボットコントローラAと、外力および板間
加圧力を評価する外力判断装置Bと、からなる。本発明
の第2実施例では、加圧力制御装置は、ロボット2およ
び溶接ガン1の作動を制御するロボットコントローラA
(本発明の第1実施例のロボットコントローラAと同じ
かまたは類似のもの)と、板間隙間を考慮したイコライ
ズ機能を果たしそれによって装置をイコライズレスとす
るイコライズ制御装置B´と、からなる。
【0009】本発明の第1実施例においても第2実施例
においても、制御装置Aは、制御対象物理系(たとえ
ば、溶接ガン)12と、制御対象物理系と等価に作動す
る規範(参照)モデル18(ダイナミクスモデルからな
るディジタルモデル、または等価電気回路からなるアナ
ログモデル)と、制御対象物理系12と規範モデルへの
入力値を制御して同時並行して与える入力値コントロー
ラ10と、制御対象物理系12に仕事14を行わせた
(たとえば、加圧軸に軌道上の往復動を実行させた)時
の出力値13(加圧軸力)を検出する出力値検出手段1
5と、規範モデル18の参照値(加圧軸力に対応する規
範モデル参照値、たとえば、規範モデルがF(t)=I
・d2 x/dt2 +D・dx/dt+K・x+Cからな
るディジタルモデルの場合にはF(t)値)を検出する
参照値検出手段16と、出力値検出手段15によって検
出された物理系の出力値13と参照値検出手段16によ
って検出された規範モデル参照値とを比較して差を演算
する比較手段16と、を有する。この制御においては、
規範モデルが制御対象物理系と作動が一致するように予
めパラメータI(等価慣性)、D(等価減衰)、K(等
価バネ)が同定されている。これによって、制御対象物
理系12の軸力Fを規範モデル18によってコンピュー
タ上でシミュレートさせ、モデル18のFを監視、制御
することにより、制御することができる。
【0010】ロボットコントローラAは、制御対象物理
系(たとえば、溶接ガン)12を緊急停止させる非常停
止装置19と、制御対象物理系(たとえば、溶接ガン)
12に異常発生が認められる時に警告を発する警報装置
20が設けられているかもしれない。本発明の第1実施
例では非常停止装置19と警報装置20が設けられてい
る。本発明の第1実施例では非常停止装置19と警報装
置20は外力判断装置Bの信号を受けて作動する。
【0011】上記装置を用いて実施される本発明の方法
のうち全実施例に共通する部分はつぎの通りである。入
力値コントローラ10から溶接ガン(制御対象物理系1
2に対応する)のサーボモータ4に入力値を送って加圧
軸5の往復運動を実施し、出力値として時々刻々の加圧
軸力F0 (t)を出力値検出手段15により検出すると
ともに、それと同時並行して規範モデル18に入力値コ
ントローラ10から入力値を送って規範モデル18に溶
接ガン加圧軸の作動をシミュレートさせ、参照値検出手
段17により軸力参照値F(t)を時々刻々検出(コン
ピュータ内での演算)する。
【0012】比較手段16で、出力値検出手段15によ
り検出された実物の軸力F0 (t)と参照値検出手段1
7により検出された軸力参照値F(t)とを時々刻々比
較し、出力差(F(t)−F0 (t))=Fδ(t)を
演算する。参照モデルを用いた制御の精度が高いもので
あるためには、この出力差Fδ(t)が0であるかまた
は小さいことが必要である。また、出力差Fδ(t)
は、一対の溶接チップが異物をかみこんだ場合のような
異常時にも値が急増するので、出力差Fδ(t)の値を
監視することによっても異常を検出できる。また、外力
に等しい軸力F0(t)は溶接チップがワークに接触し
た時、および加圧中には値が増大するので、F0 (t)
値を監視することによって溶接チップのワークとの接触
および加圧を検出できる。
【0013】つぎに、本発明の各実施例に特有な部分を
説明する。本発明の第1実施例の装置においては、図1
〜図3に示すように、加圧力制御装置の外力判断装置B
は、比較手段16からの情報に基づいて外力が発生した
か否かを判定する外力発生判定手段(ステップ102を
実行する手段)と、溶接チップがワークの総板厚と板間
総隙間から求まる第1の目標位置Xest に到達する前に
外力が発生したと判定された場合に非常停止装置19に
制御対象物理系(溶接ガン)を緊急停止させる緊急停止
指示手段(ステップ105、107を実行する手段)
と、溶接チップが第1の目標位置Xest に達した時に溶
接チップのワークに対する加圧力を増加して加圧を続行
する加圧力増加手段(ステップ105、106を実行す
る手段)と、溶接チップが板間総隙間を除外したワーク
の総板厚のみから求まる第2の目標位置Xcontに達した
時(ステップ108でYESの時)に比較手段16から
の情報(隙間距離δと加圧力増分ΔF)に基づいてワー
クの隙間剛性(ΔF/δ)を決定する隙間剛性決定手段
(ステップ109、110を実行する手段)と、該隙間
剛性が許容範囲Gk内か否かを判定し許容範囲外であれ
ばロボットコントローラAに警告を発する隙間剛性判定
手段(ステップ111、113を実行する手段)と、を
備えた外力判断装置と、からなる。
【0014】上記装置を用いて実施される本発明の第1
実施例の方法は、図3に示す制御ルーチンに沿って実行
される。このルーチンは各溶接打点ごとに割り込まれ
る。ステップ101では加工データベースCからの加工
情報(ワークの各板の剛性、板厚、および溶接条件な
ど)が読み込まれるとともに、比較手段16からの情報
を取り込む。ついで、ステップ102で溶接チップをワ
ークに接近する方向に移動している時にF0 (t)、F
(t)、Fδ(t)に基づいて溶接チップに外力がかか
っているか否かを判定し、外力のかかりが検出されなけ
ればステップ104からステップ101に戻って外力が
かかるまで繰り返される。異物を噛み込んだ場合と溶接
チップがワークに接触した時に外力は検出され、ステッ
プ103からステップ105へと進む。
【0015】ステップ105では、外力が発生した場合
に溶接チップの現在位置が、比較手段16から送られて
くる現在の位置情報から演算される、ワークの総板厚と
板間総隙間から求まる第1の目標位置Xest (板厚+隙
間δ)か否かを判定する。第1の目標位置Xest でなけ
れば一対の溶接チップの間に異物をかみこんだ状態であ
ると推定し、ステップ107に進んで非常停止指令をロ
ボットコントローラAの非常停止装置19に送って制御
対象物理系(たとえば、溶接ガン)12を緊急停止させ
る。ステップ105で溶接チップの現在位置が第1の目
標位置Xest と判定された場合は、溶接チップがワーク
に達したものとみなして、ステップ106に進み、加圧
力(加圧軸力)を増大させ、加圧を続行し、ワークの板
間隙間を減少させていく。ついで、ステップ108で、
溶接チップ位置が板間総隙間δを除外したワークの総板
厚のみから求まる第2の目標位置Xcontになったかを判
定し、なってなければステップ106に戻ってさらに加
圧力を増大させて加圧を実行する。ステップ108で溶
接チップ位置が第2の目標位置Xcontになったと判定さ
れた場合には、溶接チップの加圧によりワークの曲がり
が矯正されて板間隙間が無くなり板同士が圧接されてい
るとみなして、ステップ109に進む。
【0016】ステップ109では、板間総隙間距離δと
加圧力の増分ΔFとを算出し、ステップ110でワーク
の隙間剛性をΔF/δとして決定する。図3には図示し
ていないが、加圧は隙間を0にする加圧力ΔFと必要な
板間接触力との和の加圧力をもって実行される。つい
で、ステップ111に進み、ワークの隙間剛性ΔF/δ
が予め定めた許容範囲Gk内か否かを判定し許容範囲G
k外であればステップ113でロボットコントローラA
のエラー検出装置20に警告を発し、許容範囲Gk内で
あればステップ112でその打点位置での溶接を実行し
つぎの溶接打点に移動して上記サイクルを繰り返す。加
圧力が強過ぎても、また欠品などにより加圧力が弱過ぎ
ても、良質の溶接が得られないが、ステップ111から
ステップ112に進んだ場合は、許容範囲Gk内にある
から良質の溶接が保証される。
【0017】本発明の第1実施例の装置、方法では、溶
接チップをワークに対して接近していく間の異物の噛込
みを検出できるのみならず、溶接チップがワークに接触
し加圧力を増大して板間の隙間を無くしかつ板間の圧接
力を適切な範囲にした状態を保証して溶接を実行するこ
とができる。
【0018】本発明の第2実施例の装置においては、図
4〜図6に示すように、加圧力制御装置はイコライズ装
置B´を備えている。イコライズ装置B´は、比較手段
16からの情報に基づいて外力が発生したか否かを判定
する外力発生判定手段(ステップ201を実行する手
段)と、外力が発生した時の溶接チップ位置とワークの
総板厚とから板間総隙間距離を決定しこれをイコライズ
量とするイコライズ量決定手段(ステップ202、20
3、204を実行する手段)と、ワークの総板厚が所定
量より大の時(ステップ205を実行する手段にて判
断)にはロボットのみをイコライズ量が吸収されるよう
に制御し(ステップ208を実行する手段にて制御)ワ
ーク総板厚が所定値以下の時(ステップ205を実行す
る手段にて判断)にはロボットとクランプツールの両方
をイコライズ量が吸収されるように制御する(ステップ
208、209を実行する手段にて制御)補正手段(こ
の補正手段はステップ205、206、207、20
8、209を実行する手段から構成される)と、を備え
ている。
【0019】上記装置を用いて実施される本発明の第2
実施例の方法は、図6に示す制御ルーチンに沿って実行
される。このルーチンは各溶接打点ごとに割り込まれ
る。ステップ201では、比較手段16からの情報によ
り、溶接チップに作用する外力(外力の急増)から溶接
チップがワークに接触したか否かが判定される。溶接チ
ップがワークに接触していないと判定された場合はワー
クへの接触が検出されるまで判定を繰り返す。溶接チッ
プがワークに接触したと判定されると、ステップ202
に進み、その時の溶接チップ位置Xest を求める。つい
で、ステップ203で加工情報データベースCからワー
クの各板厚、総板厚を取込み、ステップ204でワーク
の板間総隙間δをδ=Xest −総板厚tから決定する。
【0020】加圧軸に加圧力をかけてワークを加圧し隙
間を0にし、さらに必要な板間圧力だけ加圧力を増した
状態で溶接電流を流して溶接を実行する場合に、一対の
溶接チップがワークを押す力を均等化するために、従来
はイコライズ機構(ばね)を設けていたが、本発明では
イコライズ機構(ばね)を設けずに、δをロボット側の
アームの位置/姿勢、および/またはクランプツール側
の位置、を調整することにより、吸収する。さらに詳し
くは、ステップ205で、ワークの総板厚が大か否か
(たとえば、総板厚tが3mmより大か否か)を判定
し、板厚が大の時(たとえば、t>3.0mm)には剛
性が高いため、ステップ206、ステップ208にて、
溶接チップ接触位置Xest にクランプ側のアームを固定
し、ロボット側のアームの位置/姿勢をδ補正すること
で加圧位置まで移動する。板厚が比較的小さい場合(た
とえば、t≦3.0mm)には、ステップ207、ステ
ップ208、ステップ209にて、クランプツール側、
ロボット側の双方を均等にδ/2ずつ補正することで加
圧位置まで移動する。ついで、ステップ210にて溶接
チップが加圧位置に達していることを確認した後、ステ
ップ211においてクランプツールに加圧指令を出し、
ステップ212においてステップ209のツール信号に
基づいて所定の加圧力が得られたことを確認した(この
状態では隙間は0で板間の圧接力も所定値になってい
る)後、ステップ213に進んで、溶接電流を両溶接チ
ップ間に流し、スポット溶接を実行する。
【0021】本発明の第2実施例の装置、方法では、ア
ーム、溶接チップを移動させて従来のばねからなるイコ
ライズ機能を発揮させるようにしたので、従来必要であ
ったばねからなるイコライズ装置が不要になり、溶接ガ
ンの構造が単純化され、軽量化される。
【0022】
【発明の効果】請求項1の方法、請求項2の装置の何れ
においても、溶接チップが第1の目標位置に達した後、
加圧力を増加させて第2の目標位置まで達した時に、隙
間剛性を求め、その隙間剛性が許容範囲にあるか否かを
判定するので、警告がない場合には、板間加圧力が許容
範囲内にある溶接、高品質の溶接が保証される。請求項
3の方法、請求項4の装置の何れにおいても、板間隙間
を求めてそれをイコライズ量とし、ワーク剛性が大の場
合はロボット側でイコライズ量を吸収するようにし、ワ
ーク剛性が小の場合はロボットとクランプツールの両方
でイコライズ量を吸収するようにしたので、クランプツ
ール、またはクランプツールとロボットの制御でイコラ
イズ機能を果たすことができ、従来必要としていたイコ
ライズ装置が不要となり、装置としてはイコライズレス
とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る加圧力の制御装置の
系統図である。
【図2】図1の系統が適用される溶接ロボットの概略制
御系統図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る加圧力の制御方法の
制御フローチャートである。
【図4】本発明の第2実施例に係る加圧力の制御装置の
系統図である。
【図5】図4の系統が適用される溶接ロボットの概略制
御系統図である。
【図6】本発明の第2実施例に係る加圧力の制御方法の
制御フローチャートである。
【符号の説明】 10 入力値コントローラ 11 入力値 12 制御対象物理系(たとえば、溶接ガン) 13 出力値 15 出力値検出手段 16 比較手段 17 参照値検出手段 18 規範モデル 19 非常停止装置 20 エラー検出装置 A ロボットコントローラ B 外力判断装置 B´ イコライズ制御装置 C 加工データベース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−96376(JP,A) 特開 平10−71475(JP,A) 特開 平6−210459(JP,A) 特開 平8−25055(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 11/24 B25J 19/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接チップをワークに接近する方向に移
    動している時に外力が発生したか否かを判定する工程
    と、 外力が発生した場合に溶接チップの位置がワークの総板
    厚と板間総隙間から求まる第1の目標位置か否かを判定
    し第1の目標位置でなければロボットコントローラに緊
    急停止指令を発し第1の目標位置に達していれば加圧力
    を増大させて加圧を続行する工程と、 溶接チップの位置が板間総隙間を除外したワークの総板
    厚のみから求まる第2の目標位置になったかを判定し
    第2の目標位置になった時に板間総隙間距離と加圧力の
    増分からワークの隙間剛性を求める工程と、 ワークの隙間剛性が許容範囲内か否かを判定し許容範囲
    外であればロボットコントローラに警告を発し許容範囲
    内であればその打点位置での溶接を実行する工程と、か
    らなる加圧力制御方法。
  2. 【請求項2】 溶接チップと該溶接チップをワークに対
    して移動させる駆動装置を有する制御対象物理系と、 前記制御対象物理系の規範モデルと、前記制御対象物理
    系と前記規範モデルとに作動入力を与える入力値コント
    ローラと、前記制御対象物理系の出力値を検出する出力
    値検出手段と、前記規範モデルの応答参照値を検出する
    参照値検出手段と、制御対象物理系の検出出力値と規範
    モデルの検出参照値とを比較して差を演算する比較手段
    と、前記制御対象物理系を緊急停止させる非常停止装置
    と、を備えたロボットコントローラと、 前記比較手段からの情報に基づいて外力が発生したか否
    かを判定する外力発生判定手段と、溶接チップがワーク
    の総板厚と板間総隙間から求まる第1の目標位置に到達
    する前に外力が発生したと判定された場合に前記非常停
    止装置に前記制御対象物理系を緊急停止させる緊急停止
    指示手段と、溶接チップが前記第1の目標位置に達した
    時に溶接チップのワークに対する加圧力を増加して加圧
    を続行する加圧力増加手段と、溶接チップが板間総隙間
    を除外したワークの総板厚のみから求まる第2の目標位
    置に達した時に前記比較手段からの情報に基づいてワー
    クの隙間剛性を決定する隙間剛性決定手段と、該隙間剛
    性が許容範囲内か否かを判定し許容範囲外であれば前記
    ロボットコントローラに警告を発する隙間剛性判定手段
    と、を備えた外力判断装置と、からなる加圧力の制御装
    置。
  3. 【請求項3】 溶接チップに作用する外力から溶接チッ
    プのワークへの接触を判定する工程と、 溶接チップのワークへの接触位置とワーク総板厚から求
    まる板間総隙間距離を決定しこれをイコライズ量とする
    工程と、 前記ワーク総板厚が所定値より大の時にはロボットのみ
    を前記イコライズ量が吸収されるように制御し前記ワー
    ク総板厚が所定値以下の時にはロボットとクランプツー
    ルの両方を前記イコライズ量が吸収されるように制御す
    る工程と、 クランプツールを駆動してワークを加圧する工程と、か
    らなる加圧力制御方法。
  4. 【請求項4】 溶接チップと該溶接チップをワークに対
    して移動させる駆動装置を有する制御対象物理系と、 前記制御対象物理系の規範モデルと、前記制御対象物理
    系と前記規範モデルとに作動入力を与える入力値コント
    ローラと、前記制御対象物理系の出力値を検出する出力
    値検出手段と、前記規範モデルの応答参照値を検出する
    参照値検出手段と、制御対象物理系の検出出力値と規範
    モデルの検出参照値とを比較して差を演算する比較手段
    と、を備えたロボットコントローラと、 前記比較手段からの情報に基づいて外力が発生したか否
    かを判定する外力発生判定手段と、外力が発生した時の
    溶接チップ位置とワークの総板厚とから板間総隙間距離
    を決定しこれをイコライズ量とするイコライズ量決定手
    段と、ワークの総板厚が所定量より大の時にはロボット
    のみを前記イコライズ量が吸収されるように制御し前記
    ワーク総板厚が所定値以下の時にはロボットとクランプ
    ツールの両方を前記イコライズ量が吸収されるように制
    御する補正手段と、を備えたイコライズ制御装置と、か
    らなる加圧力の制御装置。
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