JP2006216885A - ソレノイドにおけるチューブの製造装置及び製造方法 - Google Patents

ソレノイドにおけるチューブの製造装置及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 引け巣が存在しない健全な組織を有する非磁性部を備えるソレノイドにおけるチューブの製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 磁性材料であるチューブ本体1及び非磁性材料である溶着金属2を収容する収容部8を有する型3と、冷却用治具4とを備え、前記チューブ本体1は、当該チューブ本体1の軸方向に形成された穴部1bと、外周に形成され当該穴部1bに対峙した凹部1cとを有し、前記溶着金属2は、融点が前記チューブ本体1の材料の融点よりも低く、前記冷却用治具4は、前記チューブ本体1の前記穴部1bと嵌合する吸熱部4aと、前記型から突出する放熱部4bとを有することを特徴とする。これにより、溶着金属の凝固は内周側から開始し、最終凝固位置は外周側となるため、引け巣を外周側に発生させることが可能となり、当該引け巣の発生した部分を削り落とすことによって、引け巣のないチューブを得ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ソレノイド又はソレノイドバルブ等におけるチューブの製造装置及び製造方法に関するものである。
従来、図7に示すように磁性部71と非磁性部72とからなるチューブ73がソレノイド又はソレノイドバルブ等の構成部品として使用されている。このチューブ73を用いるソレノイドは、チューブ73内周面に沿って摺動自在なプランジャ74(可動鉄心)を配置すると共に、チューブ73外周部にはコイル75を配置する態様で用いられる。
このソレノイドの作用について説明する。コイル75に通電することによって、コイル75の周囲に磁束が発生し、その磁束がチューブ73の磁性部71とプランジャ74とから構成される磁気回路に流れる。プランジャ74は、コイル75に生じるソレノイド推力によってプランジャ74と一体のシャフト76をリターンスプリング77に抗して移動させる。
ここで、チューブ73全体を磁性体で構成すると発生した磁束はチューブ73に流れプランジャ74には流れ難くなるため、コイル75に生じるソレノイド推力がプランジャ74に作用し難くなる。このため、チューブ73の一部を非磁性体で構成し、磁束がプランジャ74を流れ易くする必要がある。
このような、磁性部と非磁性部とからなるチューブの製造方法として、特許文献1には、コアと薄肉部とバルブハウジング部とを磁性材料によって一体成形し、薄肉部に浸炭処理を施すことによって薄肉部を非磁性に改質する発明が記載されている。しかし、特許文献1に記載の方法は、磁性部と非磁性部とが同一材料の場合に限定される。
磁性部と非磁性部とが異種の材料である場合のチューブの製造方法として、特許文献2には、磁性部であるコアと非磁性部である中間部財を溶接によって接合する発明が開示されている。しかし、溶接による方法では、溶接割れ等の不具合を生じ難い材料を選択する必要がある。それには溶接性を阻害する不純物元素含有量を制限した特殊鋼等の材料を使用する必要があり大量生産には向かない。
そこで、その他の方法として、異種の材料の融点の違いを利用する溶着を利用した方法がある。これは、図8(a)に示すように、磁性材料からなり外周の一部に凹部84を有するチューブ本体81と、磁性材料よりも融点が低い非磁性材料82とを型83内に収容し、当該型83を加熱炉において非磁性材料82の融点以上に加熱するものである。この方法によれば、溶解した非磁性材料82がチューブ本体81の凹部84に流れ込み、図8(b)に示すように、チューブ本体81と溶着された非磁性部85とからなるチューブ87を得ることができる。
特開2003−278622号公報 特開平11−200979号公報
しかし、上述した従来の溶着を利用したチューブの製造方法では、非磁性材料82の溶解後の凝固形態を制御していないため、溶解した非磁性材料82は、型83に接触している外周側から凝固が始まり、内周側が最終凝固位置となる。このように先に外周側から凝固が始まるため外周側で凝固収縮が起こり、内周側には引け巣86が発生することとなる。
以上のように、従来の溶着を利用したチューブの製造方法では、非磁性部の内周側への引け巣の発生は避けられない。このため、型83からチューブ87を取出し、外周部を切削した後のチューブ完成品88(図8(c)参照)では、非磁性部85に引け巣86が残存したままとなり、チューブ完成品88の強度低下等につながっていた。また、油を使用する場合には、油漏れの原因にもなっていた。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、非磁性部での引け巣の存在が少ないソレノイドにおけるチューブの製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るソレノイドにおけるチューブの製造装置は、磁性材料であるチューブ本体及び非磁性材料である溶着金属を収容する収容部と当該収容部に貫通する孔部とを有する型と、前記孔部を挿通する冷却用治具とを備え、前記チューブ本体は、当該チューブ本体の軸方向に形成され前記孔部と連通する穴部と、外周に形成され当該穴部に対峙し前記溶着金属が溶着される凹部とを有し、前記溶着金属は、融点が前記チューブ本体の材料の融点よりも低く、前記冷却用治具は、前記チューブ本体の前記凹部における溶解した前記溶着金属の熱を内周側から奪うことを特徴とする。
また、本発明に係るソレノイドにおけるチューブの製造方法は、磁性材料であるチューブ本体及び非磁性材料である溶着金属を型内の収容部に収容し、前記型に形成され前記収容部に貫通する孔部と前記チューブ本体の軸方向に形成され前記孔部と連通する穴部とに冷却用治具を嵌合させる工程と、前記型を加熱炉に設置し当該型を前記溶着金属の融点以上に加熱し、前記チューブ本体の外周に形成され前記穴部に対峙した凹部に前記溶着金属を流入させる工程と、前記冷却用治具によって前記チューブ本体の前記凹部における溶解した前記溶着金属の熱を内周側から奪う工程とを有することを特徴とする。
溶解し凹部に流れ込んだ溶着金属は、チューブ本体の穴部に嵌合する冷却用治具によって内周側から熱を奪われ、その熱は外部に放出される。これにより、溶着金属は、冷却用治具に近い内周側から凝固を開始し、最終凝固位置を冷却用治具から遠い外周側に位置させることができる。したがって、本発明によれば、引け巣が発生した場合でも、この引け巣を切削加工によって削り取ることができるため、チューブ完成品における非磁性部は、引け巣の少ない組織を有するものとなる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1〜図3を参照して本発明の実施の形態1であるチューブ製造装置100について説明する。図1は、溶着金属が溶解する前のチューブ製造装置100を示す断面図であり、図2は、溶着金属が溶解した後のチューブ製造装置100を示す断面図であり、図3は、チューブ完成品を示す断面図である。
チューブ製造装置100は、磁性材料であるチューブ本体1に非磁性材料である溶着金属2を溶着させるためのソレノイドにおけるチューブの製造装置であり、チューブ本体1と溶着金属2とを収容する型3と、溶着金属2の熱を内周側から奪い外部に放熱させるための冷却用治具としての棒状部材4とを備える。
チューブ本体1は、略円柱形状であり、外周に形成された環状の凹部1aと、チューブ本体1の軸方向に形成された段付状の穴部1bとを備える。凹部1aは、溶着金属2が溶解し流れ込み溶着される溝であり、溝断面が穴部1bに向かって先細形状に形成される。凹部1aの底部1cは、薄肉部1dを介して穴部1bに対峙した構造となっている。穴部1bは、冷却用治具を嵌合するためのものであり、冷却用治具と接触しない大径部1eと接触する小径部1fとからなる。なお、穴部1bは、少なくとも凹部1aよりは深い位置まで延ばすが、チューブ本体1を貫通する孔であってもよい。
溶着金属2は、融点がチューブ本体1の材料の融点よりも低く、例えば中空円筒形に形成されチューブ本体1の外周に配置される。なお、溶着金属2の形状は特に制限はなく、チューブ本体1の外周に円筒形状のものを複数個環状に配置してもよい。
型3は、下型3aと上型3bとからなり、互いの接触面9に開口部を有する。下型3aには、接触面9に開口する穴部5aが形成され、その穴部5aには溶着金属2が載置される段部5bが形成されている。また、上型3bには、前記穴部5aと同軸状に接触面9に開口する穴部6が形成され、接触面9とは反対側には、棒状部材4が挿通する貫通孔である孔部7が形成されている。下型3aと上型3bとを接触面9にて接触させた状態では、下型3aにおける穴部5aと、上型3bにおける穴部6とでチューブ本体1及び溶着金属2を収容する収容部8が構成され、その収容部8に孔部7が貫通する。
チューブ本体1を収容部8に収容した状態では、上型3bの孔部7と、チューブ本体1の穴部1bとは同軸的に連通した状態となる。この状態で棒状部材4は、上型3bの孔部7を挿通するとともに、チューブ本体1の穴部1bに嵌合して配置される。このように、棒状部材4は、チューブ本体1の穴部1b先端側の小径部1fと接触する吸熱部4aと、型3から突出した放熱部4bとを備える。棒状部材4の材料は、溶着金属2を冷却するためのものであるため、鉄鋼、ステンレス、又はニッケル合金等の熱伝導率の大きい金属を用いるのが望ましい。
チューブ本体1は鉄鋼系の材料によって製作される。溶着金属2は、鉄鋼の融点よりも低い融点をもつ銅又は銅合金が適しており、具体的には黄銅が用いられる。しかし、チューブ本体1及び溶着金属2の材料の組み合わせは、溶着金属2の融点がチューブ本体1の融点よりも低い組み合わせであれば特に制限はない。また、型3は、カーボン製である。
以下に、チューブ製造装置100を用いたチューブの製造方法の手順を説明する。
(1)図1に示すように、型3の収容部8にチューブ本体1を収容すると共に、そのチューブ本体1外周を取り囲んで溶着金属2を収容部8内の段部5b上に載置する。
(2)棒状部材4を型3の孔部7に挿通し、吸熱部4aをチューブ本体1の穴部1b先端側の小径部1fに嵌合する。
(3)型3を下型3aの接触面9とは反対側の面を底面として加熱炉内に設置する。加熱炉内には、酸化防止用の窒素ガス等の還元ガスが循環しており、棒状部材4の放熱部4bは、その還元ガスにさらされている。
(4)型3を加熱炉内の輻射熱によって溶着金属2の融点以上でチューブ本体1の融点以下の温度に加熱する。これにより、図2に示すように溶着金属2が溶解しチューブ本体1の凹部1aに流れ込む。また、棒状部材4の吸熱部4aは、熱膨張しチューブ本体1と密着する。
(5)凹部1aの底部1cは、薄肉部1dを介して穴部1b先端側の小径部1fに対峙した構造となっている。したがって、加熱炉内を流れる還元ガスにさらされた棒状部材4は、チューブ本体1の小径部1fと接触する吸熱部4aを通じて、凹部1aに流れ込んだ溶着金属2の熱を内周側から奪い、その熱を放熱部4bによって放熱する。これによって、溶解した溶着金属2は、内周側つまり底部1cから凝固を開始し、外周側つまり型3に近い部分が最終凝固位置となる。このように、棒状部材4はチューブ本体1の穴部1とは、底部1cが対峙する小径部1fのみと接触し、大径部1eとは接触しない構成であるため、チューブ本体1から余計な熱を奪うことがなく、効率良く溶着金属2の熱を奪うことができる。
(棒状部材4の作用によっては、溶解した溶着金属2が完全に凝固しない場合には、加熱炉内の温度を溶着金属2の融点以下の温度に下げるか、又は型3を加熱炉の熱源からベルトコンベアー等によって遠ざけることによって、溶着金属2の温度を融点以下の温度に低下させるようにしてもよい。そうすることによって、溶解した溶着金属2の凝固は、内周側から外周側へと伝わり易くなる。)
(6)型3を加熱炉から取り出し常温まで冷却した後、引け巣10が介在しているチューブ本体1の外周部を切削加工によって削り落とすことによって、図3に示すように引け巣が介在しないチューブ完成品101を得ることができる。
以上のように、溶解しチューブ本体1の凹部1aに流れ込んだ溶着金属2は、棒状部材4の作用によって棒状部材4に近い内周側から凝固を開始するため、棒状部材4から遠い外周側で最終凝固をすることになる。したがって、本発明によれば、引け巣が発生した場合でも、その引け巣をチューブ外周側に位置させることが可能なため、切削加工によって当該部分を削り落とすことができる。これによって、チューブ完成品における非磁性部の組織を引け巣のない健全なものとすることができる。
(実施の形態2)
図4を参照して本発明の実施の形態2であるチューブ製造装置200について説明する。図4(a)は、チューブ製造装置200を示す断面図であり、図4(b)は、部分拡大図である。なお、前述した実施の形態1と同様の構成には、同一の符号を付する。
チューブ製造装置200におけるチューブ製造装置100との相違点は、冷却用治具としての棒状部材4における吸熱部4aが、逃がし部12を有する点である。逃がし部12の外径は、吸熱部4aの外径よりも小さく構成されている。また、逃がし部12は、吸熱部4aがチューブ本体1の穴部1bの小径部1fと嵌合した状態で、凹部1aの底部1cから離れた位置にくるように構成されている。
吸熱部4aに逃がし部12を設けることによって、逃がし部12はチューブ本体1とは接触しないため、チューブ本体1と接触する吸熱部4aは、溶解した溶着金属2の熱を効率良く奪うことができる。これにより、溶解した溶着金属2の凝固を吸熱部4aに対峙する底部1c、つまり吸熱部4aに最も近い部分から確実に開始させることができる。このように、チューブ製造装置200によれば、引け巣の発生をよりチューブ外周側に位置させることができる。
なお、本実施の形態2には、吸熱部4aに一つの逃がし部12を設ける態様を示したが、その他の構成として、吸熱部4aに二つの逃がし部を設け、凹部1aの底部1cが逃がし部12の間の吸熱部4aに対峙するように棒状部材4を構成してもよい。このように構成すれば、溶解した溶着金属の凝固は、底部1cから確実に開始する。
(実施の形態3)
図5を参照して本発明の実施の形態3であるチューブ製造装置300について説明する。図5は、チューブ製造装置300を示す断面図である。なお、前述した実施の形態1と同様の構成には、同一の符号を付する。
チューブ製造装置300におけるチューブ製造装置100との相違点は、型3の外側に貫通孔15を有する保温ケース16を備える点である。型3は、棒状部材4における放熱部4bが貫通孔15から突出した状態で配置される。
保温ケース16は、鉄鋼製であり、図5(a)に示すように、型3を収納することによって、加熱炉内を循環する還元ガスが直接型3に接触することを防止するものであり、型3の外周温度を高温に保つことができる。つまり、保温ケース16は、保温ケース16内の温度を保温する機能を有するものである。
これによって、溶解した溶着金属2の外周側は、保温ケース16を使用しない場合と比較して、より冷却され難くなる。したがって、溶解した溶着金属の凝固は、内周側から外周側へと進行し易くなり、最終凝固位置を確実に外周側にすることができる。
また、図5(b)に示すように、保温ケース16を二以上重ねて設けることによって、保温ケース16aと16bとの間には断熱気体層17が形成されるため、保温ケース16の保温効果がより発揮される。
(実施の形態4)
図6を参照して本発明の実施の形態4であるチューブ製造装置400について説明する。図6は、チューブ製造装置400を示す断面図である。なお、前述した実施の形態1と同様の構成には、同一の符号を付する。
チューブ製造装置400におけるチューブ製造装置100との相違点は、冷却用治具が冷却用還元ガスを穴部1bに導入する漏斗21である点である。
漏斗21は、鉄鋼製であり、図6に示すように、頭部22と管部23とを備え、頭部22には還元ガスの入口である開口部24が形成され、管部23の先端には還元ガスの出口であるノズル25が形成されている。頭部22における開口部24を有する面とは反対側には、型3における孔部7を有する面と接触する接触面26を有する。また、管部23は、チューブ本体1の穴部1b内に挿入され、漏斗21のノズル25先端が、チューブ本体1の穴部1b内に位置するように構成される。
チューブ製造装置400を用いた場合のチューブの製造方法を説明する。
チューブ製造装置400では、実施の形態1における棒状部材4に代わりチューブ本体1の穴部1bに冷却用の還元ガスを導入するための漏斗21を用いるものである。溶着金属2を溶解するまでの手順は、実施の形態1に示した手順と同様の手順であり、チューブ本体1の凹部1aに流入した溶着金属2を凝固させる方法は、以下の通りである。
チューブ本体1の凹部1aに溶着金属2が流入した状態で、漏斗21の開口部24に還元ガスを強制的に噴射し、チューブ本体1の穴部1b内に還元ガスを導入することによって、凹部1aに流れ込んだ溶着金属2の熱を奪う。これによって、溶解した溶着金属2は、穴部1bに近い内周側から凝固を開始する。つまり、チューブ製造装置400は、漏斗21を用いて溶着金属2を強制的にガス冷却させるものである。
以上のように、溶解した溶着金属2は、漏斗21から導入された還元ガスによって穴部1bに近い内周側から凝固を開始するため、穴部1bから遠い外周側で最終凝固することになる。したがって、本発明によれば、引け巣が発生した場合でも、その引け巣をチューブ外周側に位置させることが可能なため、切削加工によって当該部分を削り落とすことができる。これによって、チューブ完成品における非磁性部の組織は、引け巣のない健全なものとすることができる。
また、漏斗21の他の構成として、管部23が熱膨張した際においても管部23と穴部1bの内周面との間に隙間が存在するように管部23を形成するとともに、漏斗21における接触面26に還元ガス排出用の溝27を放射状に複数設けてもよい。
漏斗21をこのように構成することによって、チューブ本体1の穴部1bに導入された還元ガスは、管部23と穴部1bの内周面との隙間を通り、接触面26に設けられた溝27から排出される。このように、穴部1bに導入された還元ガスは、滞留せずに流れるためチューブ本体1における穴部1bの内周面を効率的に冷却することができ、これによって、溶解した溶着金属の凝固は、内周側から外周側へと進行し易くなり、最終凝固位置を確実に外周側にすることができる。なお、接触面26に設ける溝27の形状は、穴部1bに導入された還元ガスを外部に排出するものであればよい。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
本発明のチューブ製造装置及び製造方法は、ソレノイド又はソレノイドバルブに用いられるチューブの製造に利用することができる。
本発明の実施の形態1における溶着金属が溶解する前のチューブ製造装置100を示す断面図である。 本発明の実施の形態1における溶着金属が溶解した後のチューブ製造装置100を示す断面図である。 本発明の実施の形態1におけるチューブ完成品を示す断面図である。 本発明の実施の形態2におけるチューブ製造装置200を示す断面図である。 本発明の実施の形態3におけるチューブ製造装置300を示す断面図である。 本発明の実施の形態4におけるチューブ製造装置400を示す断面図である。 一般的なソレノイドを示す断面図である。 (a)磁性部に非磁性部が溶着されたチューブを示す断面図である。(b)チューブ完成品を示す断面図である。
符号の説明
100,200,300,400 チューブ製造装置
101,88 チューブ完成品
1,81 チューブ本体
1a,84 凹部
1b 穴部
1c 底部
1d 薄肉部
1e 大径部
1f 小径部
2 溶着金属
3,83 型
4 棒状部材
4a 吸熱部
4b 放熱部
7 孔部
8 収容部
9 接触面
10,86 引け巣
12 逃がし部
15 貫通孔
16 保温ケース
17 断熱気体層
21 漏斗
22 頭部
23 管部
24 開口部
25 ノズル
26 接触面
27 溝
82 非磁性材料
85 非磁性部

Claims (11)

  1. 磁性材料であるチューブ本体及び非磁性材料である溶着金属を収容する収容部と当該収容部に貫通する孔部とを有する型と、
    前記孔部を挿通する冷却用治具とを備え、
    前記チューブ本体は、当該チューブ本体の軸方向に形成され前記孔部と連通する穴部と、外周に形成され当該穴部に対峙し前記溶着金属が溶着される凹部とを有し、
    前記溶着金属は、融点が前記チューブ本体の材料の融点よりも低く、
    前記冷却用治具は、前記チューブ本体の前記凹部における溶解した前記溶着金属の熱を内周側から奪うことを特徴とするソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  2. 前記冷却用治具は棒状部材であり、前記チューブ本体の前記穴部に嵌合する吸熱部と、前記型から突出する放熱部とを有することを特徴とする請求項1に記載のソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  3. 前記冷却用治具は、前記チューブ本体の前記穴部に冷却用ガスを導入するための漏斗であることを特徴とする請求項1に記載のソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  4. 前記穴部は、前記冷却用治具と接触しない大径部と接触する小径部とからなることを特徴とする請求項1または2に記載のソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  5. 前記チューブ本体における前記凹部は、断面が前記穴部に向かって先細に形成され、
    前記棒状部材における前記吸熱部は外径が小さい逃がし部を有し、
    前記吸熱部が前記チューブ本体の前記穴部に嵌合した状態で、前記凹部の底部が前記吸熱部に対峙することを特徴とする請求項2に記載のソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  6. 貫通孔を有する保温ケースを備え、前記型は前記保温ケース内に収納され、前記棒状部材における前記放熱部が前記貫通孔から突出することを特徴とする請求項2に記載のソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  7. 前記保温ケースを二以上重ねて設けることによって保温ケース間に断熱気体層を設けることを特徴とする請求項6に記載のソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  8. 前記漏斗は、前記冷却用ガスの入口である開口部を有する頭部と、前記チューブ本体の穴部に挿入され前記冷却用ガスの出口である管部とを有し、
    前記頭部は、前記型における前記孔部を有する面との接触面を有し、当該接触面に前記冷却用ガスの排出用の溝が設けられ、
    前記管部は、当該管部と前記穴部の内周面との間に隙間が存在するように形成されることを特徴とする請求項3に記載のソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  9. 磁性材料であるチューブ本体及び非磁性材料である溶着金属を型内の収容部に収容し、前記型に形成され前記収容部に貫通する孔部と前記チューブ本体の軸方向に形成され前記孔部と連通する穴部とに冷却用治具を嵌合させる工程と、
    前記型を加熱炉に設置し当該型を前記溶着金属の融点以上に加熱し、前記チューブ本体の外周に形成され前記穴部に対峙した凹部に前記溶着金属を流入させる工程と、
    前記冷却用治具によって前記チューブ本体の前記凹部における溶解した前記溶着金属の熱を内周側から奪う工程とを有することを特徴とするソレノイドにおけるチューブの製造方法。
  10. 前記冷却用治具は棒状部材であり、前記チューブ本体の前記穴部に嵌合する吸熱部と、前記型から突出する放熱部とを有し、
    前記吸熱部によって前記溶解した溶着金属の熱を内周側から奪い、前記放熱部に冷却用ガスを接触させることによって前記熱を放熱することを特徴とする請求項9に記載のソレノイドにおけるチューブの製造方法。
  11. 前記冷却用治具は、前記チューブ本体の前記穴部に冷却用ガスを導入するための漏斗であることを特徴とする請求項9に記載のソレノイドにおけるチューブの製造方法。
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