JP2006214799A - ジャイロ信号処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来ハイパスフィルタのコンデンサに起因していた回路の立ち上がり遅れ、揺り戻し現象、パンニング中の低周波の振れに対する補正機能の低下の無いジャイロ信号処理装置を提供する。
【解決手段】 信号の直流レベルを所定値に調整する。ハイパスフィルタのコンデンサの急速充電中にコンデンサの両端の電圧が略一致するように調整することにより、急速充電終了直後の電圧変動が発生しないので回路の立ち上がり時間が早くなる。また、信号の直流レベルを回路の基準電圧に略一致させることで、直流成分除去のためのハイパスフィルタが不要になり、揺り戻し現象およびパンニング中の低周波の振れに対する補正機能の低下がなくなる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、カメラをはじめとする撮像装置の手振れ補正装置等に用いられるジャイロ信号処理装置に関する。
従来、カメラ等の撮像装置において、撮影者による手振れを補正するための機構が知られている。このような手振れ補正機構では、ジャイロセンサにより角速度を検出し、検出された角速度により撮像装置の振れ量を検出し、検出された振れ量から補正光学系の移動量を算出し、算出された移動量に応じて撮像素子又は補正光学系を移動させることによって手振れの補正が行われる。
ジャイロセンサからの出力信号は、信号処理回路によって、信号ノイズ及びDC成分などの低周波のオフセット成分などの不要な低周波成分が除去されるとともに、増幅されて振れ量を検出する振れ量検出回路に出力される(例えば、特許文献1参照)。
また、ジャイロセンサからの出力信号は、カメラの環境状態変化や個体ばらつきに影響を受ける傾向にある。そのため、カメラの環境状態変化や個体ばらつきに対応するためには、信号処理回路においてハイパスフィルタを使用することが非常に重要であり、ハイパスフィルタによってジャイロセンサからの出力信号に含まれるDC成分などの低周波のオフセット成分を除去することで、出力オフセットの個体ばらつきやドリフトを除去し、環境状態等に対応して高精度の信号処理を行うことが可能となる。
ところで、カメラとしては、起動時間が短く、電源オン直後から撮影、手振れ補正が可能なシステムが求められている。つまり、起動時間が長く、電源オン直後から撮影、手振れ補正ができなければ、シャッターチャンスを逃す可能性があるためである。
しかしながら、低周波まで検出可能なハイパスフィルタを用いた場合、ハイパスフィルタ内のコンデンサの充電に長時間かかるため、電源オン直後から手振れ補正を行うことができなかった。
そこで、特許文献1では、ハイパスフィルタのコンデンサに対して強制的に急速充電を行うことによって、電源オン時から角速度検出可能な安定状態になるまでの時間(以下、ジャイロ信号処理装置の立ち上がり時間と呼ぶ)を短縮している。
しかしながら、上記の特許文献1のように、ハイパスフィルタのコンデンサに対して強制的に急速充電を行ったとしても、急速充電完了時にコンデンサの両端に電位差があれば、急速充電終了直後にオフセット電圧が発生し、異常電圧変動を起こす可能性がある。そのため、従来の手振れ補正機構では、ジャイロ信号処理装置の立ち上がり時間を短縮し、適切な手振れ補正を行うことができない可能性がある。
上述した急速充電オフ後のオフセット電圧発生の原因は、コンデンサのもつ誘電吸収特性に起因すると考えられる。誘電吸収特性はコンデンサの種類によっては、フィルムコンデンサなど誘電吸収の小さなものもある。しかし、ハイパスフィルタに使用されるコンデンサの容量としては数μF程度が必要とされ、フィルムコンデンサなどではコンデンサの体積が大きいため、小型軽量が要求されるカメラなどの用途には適していない。したがって、ハイパスフフィルタ用のコンデンサに誘電吸収特性が問題となるようなコンデンサを用いなくてはならないことが多く、充電オフ後にオフセットが発生しない方法が求められていた。そして、特許文献2のように、コンデンサの両端電圧を等しくする方法が提案されている。以下、ハイパスフィルタのコンデンサの強制的な急速充電時にコンデンサの両端の電圧が等しくなるように調整することを、コンデンサのオフセット調整と呼ぶ。
特開平9−297028号公報 特開2004−347505号公報 特開平11−284902号公報
特許文献2の方法では、電源ONの度に上述したコンデンサのオフセット調整が行われており、この処理をしたおかげで急速充電完了時にコンデンサ両端に電圧が発生することがなく、それ以前に比べてジャイロ信号処理装置の立ち上がり時間は短縮された。しかし、電源ONの度毎にコンデンサのオフセット調整に一定の時間を要している。本発明の1つの目的は、このコンデンサのオフセット調整に要する時間をも短縮した、高精度のジャイロ信号処理装置を提供することにある。
低周波の振れを検出するためには、上述したハイパスフィルタのカットオフ周波数はできるだけ低い方が好ましい。しかしながら、カットオフ周波数を低くした場合、カメラのパンニング直後に揺り戻し現象と呼ばれる、カメラをそれまでの振れとは逆方向に振ったような疑似信号を出す現象が発生する。これは、ハイパスフィルタのオーバーシュート現象に起因するもので、カットオフ周波数の低いハイパスフィルタを用いるかぎり不可避のものである。
この揺り戻し現象を防止するために、特許文献3では、カメラをパンニング中にはハイパスフィルタのカットオフ周波数を高周波側にシフトさせている。しかしこの方法では揺り戻し現象は軽減するものの、パンニング中に低周波の振れに対する補正効果自体が低下してしまうという問題がある。
本発明の他の目的は、上述したパンニング中における低周波の振れに対する補正効果の低減や、揺り戻し現象を発生させることのないジャイロ信号処理装置を提供することにある。
上記目的は、下記の請求項1〜11のいずれか1項に記載の発明によって達成される。
(請求項1)
振れの角速度信号を出力するジャイロセンサ、電圧の検出、検出した電圧の処理および処理の結果に基づいて調整電圧の出力を行う電圧処理部、角速度信号および調整信号を入力してその差分信号を出力する差動回路を有し、
前記電圧処理部は前記差動回路の出力信号を検出し、差動回路の出力電圧が所定の値になるように電圧調整を行うことを特徴とするジャイロ信号処理装置。
(請求項2)
前記ジャイロ信号処理装置の起動中に、前記電圧調整を2回以上行うことを特徴とする請求項1に記載のジャイロ信号処理装置。
(請求項3)
前記ジャイロ信号処理装置の起動中に、前記電圧調整を一定時間毎に繰り返し行うことを特徴とする請求項1に記載のジャイロ信号処理装置。
(請求項4)
前記電圧処理部は電圧の検出を複数回行い、検出した複数の電圧の処理の結果に基づいて調整電圧を出力することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のジャイロ信号処理装置。
(請求項5)
前記電圧処理部は電圧の検出を複数回行い、検出した複数の電圧の平均値に基づいて調整電圧を出力することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のジャイロ信号処理装置。
(請求項6)
前記ジャイロ信号処理装置は、前記差動回路の出力に接続されたコンデンサの一端を入力端とし前記コンデンサの他端を出力端とするハイパスフィルタを有し、
前記電圧処理部は、前記ハイパスフィルタの入力電圧と出力電圧とが略一致する調整電圧を出力することを特徴とする請求項1に記載のジャイロ信号処理装置。
(請求項7)
前記ジャイロ信号処理装置は、メモリを有し、前記調整電圧の値をメモリに記憶し、記憶した調整電圧を前記電圧処理部から出力することを特徴とする請求項6に記載のジャイロ信号処理装置。
(請求項8)
前記ジャイロ信号処理装置は、温度センサを有し、前記電圧調整を行ったときの温度を前記メモリに記憶しておき、温度センサによって検知される温度と前記メモリに記憶しておいた温度との差が所定値を超えた時に、前記調整電圧を更新することを特徴とする請求項7に記載のジャイロ信号処理装置。
(請求項9)
前記電圧処理部は、電圧の検出を複数回行い、検出した複数の電圧の処理の結果に基づいて調整電圧を出力することを特徴とする請求項6乃至8の何れか1項に記載のジャイロ信号処理装置。
(請求項10)
前記電圧処理部は、電圧の検出を複数回行い、検出した複数の電圧の平均値に基づいて調整電圧を調整電圧出力部から出力することを特徴とする請求項6乃至8の何れか1項に記載のジャイロ信号処理装置。
(請求項11)
前記電圧処理部は、A/Dコンバータ、D/Aコンバータおよびマイクロコンピュータを有し、前記A/Dコンバータは前記電圧の検出を行い、前記D/Aコンバータは前記調整電圧の出力を行い、前記マイクロコンピュータは前記検出した電圧の処理を行うことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載のジャイロ信号処理装置。
請求項1に係る発明では、差動回路の出力電圧が所定の値になるように電圧調整をおこなうので、ジャイロセンサ出力のDC成分など低周波のオフセット成分の除去を行うことができ、温度変化やジャイロセンサの個体ばらつきの影響を受けない、高精度のジャイロ信号処理装置を提供することができる。
請求項2に係る発明では、ジャイロ信号処理装置の起動中に電圧調整を複数回行うので、周辺温度が変化したり、ジャイロセンサの出力オフセットがドリフトしたりしてもそれらを除去することが可能になり、高精度のジャイロ信号処理装置を提供することができる。
請求項3に係る発明では、ジャイロ信号処理装置の起動中に電圧調整を一定時間毎に繰り返し行うので、ジャイロ信号処理装置の起動中に、周辺温度が変化したり、ジャイロセンサの出力オフセットがドリフトしたりしてもそれらを除去することが可能になり、高精度のジャイロ信号処理装置を提供することができる。
請求項4に係る発明では、差動回路の出力電圧を複数回検出した結果に基づいて調整電圧を決定するので、差動回路に振れの信号が重畳していてもそれに影響されずに適切な調整電圧を出力することができ、高精度のジャイロ信号処理装置を提供することができる。
請求項5に係る発明では、差動回路の出力電圧を複数回検出しその平均値に基づいて調整電圧を決定するので、差動回路に振れの信号が重畳していてもそれに影響されずに適切な調整電圧を出力することができ、高精度のジャイロ信号処理装置を提供することができる。
請求項6に係る発明では、コンデンサのオフセット調整を行うことができるので、コンデンサの急速充電直後のハイパスフィルタ出力の電圧変化を防止することができ、電源投入後短時間で使用可能状態に達するジャイロ信号処理装置を提供することができる。
請求項7に係る発明では、調整電圧をメモリに記憶しておき、ジャイロ信号処理装置の電源を投入後に、メモリに記憶しておいた調整電圧を出力することができるので、電圧処理部における処理を経ることなく調整電圧を出力できるので、立ち上がり時間の短いジャイロ信号処理装置を提供することができる。
請求項8に係る発明では、現在の温度がコンデンサのオフセット調整を行ったときの温度から予め決めておいた所定温度だけ異なる時にコンデンサのオフセット調整を再度行うようにしたので、温度変化の小さい場合には短時間で立ち上がり、温度変化が大きい場合にも温度変化の影響を受けない精度の信号処理を行うことができるジャイロ信号処理装置を提供することができる。
請求項9に係る発明では、差動回路の出力電圧を複数回検出した結果に基づいて調整電圧を決定するので、差動回路に振れの信号が重畳していてもそれに影響されずに適切な調整電圧を出力することができ、高精度のジャイロ信号処理装置を提供することができる。
請求項10に係る発明では、差動回路の出力電圧を複数回検出しその平均値に基づいて調整電圧を決定するので、差動回路に振れの信号が重畳していてもそれに影響されずに適切な調整電圧を出力することができ、高精度のジャイロ信号処理装置を提供することができる。
請求項11に係る発明では、電圧処理部はデジタル回路で構成することができるので、ノイズ、環境温度および電源電圧の変動など外乱に強い安定したジャイロ信号処理装置を提供することができる。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態におけるジャイロ信号処理装置を備えた手振れ補正機能付きカメラの構成を概略的に示すブロック図である。
なお、以下で説明するYa振れ検出ジャイロ11、P振れ検出ジャイロ12、振れ信号処理回路13および図3に図示されるマイコン101が本発明でいうジャイロ信号処理装置に相当する。
図1において、手振れ補正機能付きカメラ1は、カメラ本体2及び撮影レンズ3を備えて構成される。カメラ本体2は、Ya振れ検出ジャイロ11、P振れ検出ジャイロ12、振れ信号処理回路13、振れ量検出部14、係数変換部15、レリーズ釦16、シーケンスコントロール部17、制御回路18及び駆動制御補正部19を備える。撮影レンズ3は、Y方向位置センサ21、Y方向駆動アクチュエータ22、X方向位置センサ23、X方向駆動アクチュエータ24、駆動回路25、温度センサ26、手振れ補正光学系27及び撮影光学系28を備えて構成される。
まず、カメラ本体2について説明する。P振れ検出ジャイロ12は、カメラのP(ピッチ)方向の振れを検出するジャイロセンサであり、Ya振れ検出ジャイロ11は、カメラのYa(ヨー)方向の振れを検出するジャイロセンサである。ジャイロセンサは、測定対象物(本実施形態ではカメラ)が振れによって回転した場合における振れの角速度を検出する。ジャイロセンサの出力信号はDC成分等低周波のオフセット成分に角速度に応じた信号が重畳されて出力される。なお、本実施形態において、カメラ1に対して横方向をX軸方向とし、カメラ1に対して縦方向をY軸方向とし、X軸周りの回転方向をピッチ(P)方向とし、Y軸周りの回転方向をヨー(Ya)方向とする。
P振れ検出ジャイロ12が検出したP振れ角速度信号及びYa振れ検出ジャイロ11が検出したYa振れ角速度信号は、振れ信号処理回路13に入力される。振れ信号処理回路13は、各角速度信号からノイズならびに低周波のオフセット成分およびそのドリフトを低減するためのフィルタ回路(ローパスフィルタ及びハイパスフィルタ)及び各角速度信号を増幅するための増幅回路などを備えて構成される。なお、振れ信号処理回路13については、図3を用いて後述する。
振れ信号処理回路13から出力される各角速度信号は、振れ量検出部14に入力される。振れ量検出部14は、各角速度信号を所定の時間間隔で取り込み、カメラのX方向の振れ量をdetx、Y方向の振れ量をdetyとして係数変換部15に出力する。なお、振れ量検出部14については、図2を用いて後述する。
係数変換部15は、手振れ補正光学系27の固体ばらつきや周囲温度に応じて補正しつつ、各方向の振れ量(detx,dety)を各方向の移動量(px,py)に変換する。手振れ補正光学系27の固体ばらつきは、例えば、カメラ本体の出荷時の検査において、実測値をカメラ本体に搭載されているメモリ(不図示)に記憶させる。温度特性も実測するなどして該メモリに記憶させる。
係数変換部15から出力された各方向の移動量(px、py)を示す信号は、制御回路18に入力される。制御回路18は、目標位置算出部181及び目標位置補正部182を備える。目標位置算出部181は、駆動制御部25、X,Y方向駆動アクチュエータ22、24及びX,Y方向位置センサ21,23の温度等による環境変化や経時変化を考慮して、各方向の移動量(px、py)を示す信号を実際の駆動信号(drvx、drvy)に変換する。
目標位置補正部182は、温度センサからの信号が入力されることで、温度によって変化する光学的屈折特性の変化を目標位置補正係数として算出し、目標位置算出部181に出力する。すなわち、目標位置算出部181は、目標位置補正部182によって算出された目標位置補正係数を用いて各方向の移動量(px、py)を示す信号を駆動信号(drvx、drvy)に変換する。
目標位置算出部181から出力された各方向の駆動信号(drvx、drvy)は、駆動制御部25に入力される。
これら振れ量検出部14、係数変換部15及び制御回路18の動作は、シーケンスコントロール部17によって制御される。すなわち、シーケンスコントロール部17は、レリーズ釦16が全押しされると、振れ量検出部14を制御することによって、各方向の振れ量(detx,dety)を取り込む。次に、シーケンスコントロール部17は、係数変換部15を制御することによって、各方向の振れ量を各方向の移動量(px、py)に変換させる。次に、シーケンスコントロール部17は、制御回路18を制御することにより、各方向の移動量に基づいて操作値を演算させる。このような動作が、レリーズ釦16が半押しされている期間中及び全押しされ露光が終了するまでの期間中、手振れを補正するために一定の時間間隔で繰り返し行われる。ここで、カメラの振れ、いわゆる手振れは、約10Hzの小振幅である筋肉の振動、3Hz以下の大振幅である体の揺れ、及び、5Hz程度の大振幅であるレリーズ釦16を操作する際に生じる振れが合成された振動であると言われている。このことから、本実施形態では例えば0.0005秒間隔(2kHz)で手振れ補正を行う。
なお、シーケンスコントロール部17は、レリーズ釦16が半押しされると不図示の回路を用いて測光や被写体距離検出などの撮影の準備を行い、レリーズ釦16が全押しされるとフォーカス調整用のレンズを駆動するなどして撮影を行う動作も行う。
駆動制御補正部19は、駆動制御部25における駆動の制御状態を最適化する。すなわち、X,Y方向駆動アクチュエータ22,24、X,Y方向位置センサ21,23及び駆動メカニズムによる個体ばらつきや駆動性能の変化があっても、各個体、各温度で最適な駆動性能が発揮できるように最適ゲインを設定し、駆動制御部25に出力する。なお、固体ばらつきは、例えば、カメラ本体の出荷時の検査において、実測値をカメラ本体に搭載されているメモリ(不図示)に記憶させる。また、温度特性も実測するなどして該メモリに記憶させ、温度センサ26から出力される出力値を取得して補正する。
次に、撮影レンズ3について説明する。温度センサ26は、例えば、サーミスタなどであり、周囲温度を検出してカメラ本体2の係数変換部15、目標位置補正部182及び駆動制御補正部19に検出結果を出力する。検出結果は、温度による特性の変化を補正するために利用される。例えば、手振れ補正光学系27や各方向の位置センサ21、23の温度変化に対する補正、各方向の駆動アクチュエータ22、24の基本駆動周波数、駆動電圧などの補正である。これらは、カメラ本体2内の前述のメモリ(不図示)に各特性ごとに温度に対する補正値を示すLUテーブルを予め記憶させることで行う。
撮影光学系28は、被写体からの被写体光を撮像面に結像させる。手振れ補正光学系27は、手振れを補正するためのレンズであり、被写体からの被写体光を屈折させる。
Y方向位置センサ21は、手振れ補正光学系27のY方向の位置を検出し、検出結果を駆動制御部25に出力する。Y方向駆動アクチュエータ22は、例えば、圧電素子を用いたインパクト型圧電アクチュエータであり、駆動制御部25から出力される駆動電圧に従って手振れ補正光学系27をY方向に移動する。X方向位置センサ23は、手振れ補正光学系27のX方向の位置を検出し、検出結果を駆動制御部25に出力する。X方向駆動アクチュエータ24は、インパクト型圧電アクチュエータであり、駆動制御部25から出力される駆動電圧に従って手振れ補正光学系27をX方向に移動する。
Y方向位置センサ21及びX方向位置センサ23は、例えば、赤外発光ダイオード(IRED)とスリットとを可動側に搭載させ、固定側にポジションセンサ(PSD,Position Sensitive Devices)を搭載させて構成される。Y方向位置センサ21及びX方向位置センサ23の各出力は、駆動制御部25に入力される。駆動制御部25は、カメラ本体2の制御回路18から出力された制御信号に基づいて後述するようにY方向駆動アクチュエータ22及びX方向駆動アクチュエータ24にそれぞれ駆動電圧を供給し、サーボ制御を行う。
このような構成によって、手ぶれ補正光学系27は、駆動制御回路25による位置サーボ制御の基で、最適な制御(速度)状態で、X方向、Y方向に連続的に追随制御しながら被写体光をそれぞれの方向に屈折させる。その結果、手ぶれ補正が可能となる。
次に、振れ量検出部14及びその周辺回路についてさらに説明する。
図2は、図1に示す振れ量検出部14及びその周辺回路の構成を示すブロック図である。図2において、振れ量検出部14は、デジタルハイパスフィルタ(DHPF)142及び積分処理部143を備えて構成される。
DHPF142は、カメラの状態に応じてカットオフ周波数(遮断周波数)を切り換える。DHPF142は、レリーズ釦16が半押しされる撮影準備状態では、撮影領域の決定(フレーミング)をアシストするために、高周波成分である10Hz付近の振れを重点的に補正する。なお、レリーズ釦16が半押しされる撮影準備状態において、DHPF142のカットオフ周波数を、人間の体の揺れによる振れ(1Hz付近)を補正することができる低周波側に設定した場合、フレーミングのためにカメラを振る操作に対しても振れ補正を行ってしまい、フレーミングが困難になる。そのため、レリーズ釦16が半押しされる撮影準備状態では、DHPF142のカットオフ周波数を2Hz程度(10Hz重点用)に設定する。レリーズ釦16が全押しされる撮影状態では、像振れがないほうが好ましいので、DHPF142のカットオフ周波数は低周波のたとえば0.01Hz付近(1〜10Hz対応)に設定する。
積分処理部143は、DHPF142によって所定周波数成分のみが通過した振れ検知に必要な周波数成分の角速度信号を積分処理して振れ量(detx、dety)を示す信号に変換する。
次に、振れ信号処理回路13についてさらに説明する。
図3は、図1に示す振れ信号処理回路13及びその周辺回路の構成を示すブロック図である。なお、手ぶれ補正は、X方向及びY方向について補正するので、X方向駆動アクチュエータ24を制御する構成及びY方向駆動アクチュエータ22を制御する構成が必要である。これら両構成は同一であるので、図3では、X方向駆動アクチュエータ24を制御する構成、すなわち、Ya振れ検出ジャイロ11を用いてヨー方向の角速度を検出する構成を示し、Y方向駆動アクチュエータ22を制御する構成、すなわち、P振れ検出ジャイロ12を用いてピッチ方向の角速度を検出する構成については省略してある。以下の説明もY方向駆動アクチュエータ22を制御する構成については省略する。
図3において、振れ信号処理回路13は、第1増幅回路131、ハイパスフィルタ(HPF)132、第2増幅回路133、回路部電源134及び基準電圧部135を備えて構成される。
第1増幅回路131は、本発明でいう差動回路に相当し、ジャイロ11から出力される角速度信号および後述するマイクロコンピュータ(以下、マイコンと呼ぶ)101から出力されるオフセット電圧調整信号DACOUTが入力され、その差に電圧を増幅する(本実施形態では、例えば、数倍に増幅する)。
ハイパスフィルタ132は、角速度信号のオフセット電圧を除去するためのものであり、第1増幅回路131によって増幅された角速度信号に対して、オフセット電圧のドリフト成分を除去することが可能な所定の周波数成分(本実施形態では、例えば、0.15Hz以上の周波数成分)のみを通過させる。
第2増幅回路133は、ハイパスフィルタ132によって所定の周波数成分のみが通過された角速度信号を、手振れの振幅と出力電圧とを考慮して決定される最適な増幅率で増幅(本実施形態では、例えば、数十倍に増幅する)し、角速度信号GVOUTを出力するとともに、ローパスフィルタとして所定の周波数成分(本実施形態では、手振れの振幅と回路の応答性能を考慮して決定されるカットオフ周波数、例えば、100Hz以下の周波数成分)のみを通過させる。
基準電圧部135はハイパスフィルタ132に与える基準電圧Vrefを供給する。
マイコン101は、第1増幅回路131から出力される差動出力電圧GPREOに基づいてオフセット電圧を調整するためのオフセット電圧調整信号DACOUTを第1増幅回路131に出力する。マイコン101は本発明でいう電圧処理部に相当する。
図4は、振れ信号処理回路13の具体的な回路構成の一例を示す図である。図5は、マイコン101と振れ信号処理回路13との接続関係を示す図である。
図4において、振れ信号処理回路13は、第1増幅回路131、ハイパスフィルタ132、第2増幅回路133、回路部電源134及び基準電圧部135を備えて構成される。
第1増幅回路131は、抵抗R1,R2,R3及びオペアンプOP1を備えて構成される。オペアンプOP1のプラス入力端子には抵抗R2が接続され、マイナス入力端子には抵抗R1が接続され、オペアンプOP1と抵抗R3とが並列に接続されている。
ハイパスフィルタ132は、抵抗R4,R5、コンデンサC2及びスイッチSW1を備えて構成される。コンデンサC2の一端は入力端として第1増幅回路(差動回路)の出力に接続されており、他端は出力端として第2増幅回路の入力端に接続されている。コンデンサC2は、スイッチSW1の切り換えによって、抵抗R4と抵抗R5とに接続されている。
第2増幅回路133は、抵抗R6,R7,R8、コンデンサC3及びオペアンプOP2を備えて構成される。オペアンプOP2のプラス入力端子には抵抗R6が接続され、マイナス入力端子には抵抗R7が接続され、オペアンプOP2とコンデンサC3と抵抗R8とが並列に接続されている。第2増幅回路133はローパスフィルタの機能も有しており、そのカットオフ周波数はC3とR8との積の逆数で求められる。
回路部電源134はマイコン101からの信号GSWによりON/OFF制御され、振れ信号処理回路13内の各オペアンプOP1,OP2及びYa振れ検出ジャイロ11に電源電圧Vccを供給する。
本実施形態では、ハイパスフィルタ132はコンデンサと抵抗とで構成される。そこで、抵抗値を変化させることでハイパスフィルタ132のコンデンサに電荷が充電される時間を調節する。すなわち、それぞれ抵抗値が異なる抵抗R4と抵抗R5とを切り換えることによって、ハイパスフィルタ132の時定数を変更し、ハイパスフィルタ132のコンデンサC2に電荷が充電される時間を短縮する。なお、本実施形態において、抵抗R4及び抵抗R5の抵抗値は、それぞれ、例えば、数kΩ及び数100kΩであり、スイッチSW1を抵抗R4側に接続することによって、コンデンサC2を急速に充電することが可能となる。また、抵抗R4と抵抗R5との切り替えは、マイコン101からのコントロール信号GHPFによって行われる。
図5において、マイコン101は、デジタル信号をアナログ信号に変換するDAC(デジタル/アナログコンバータ)121、アナログ信号をデジタル信号に変換するADC(アナログ/デジタルコンバータ)122,124及びマイコン101と振れ信号処理回路13とを接続するI/O125,126を備えて構成される。
DAC121からは、第1増幅回路131のオフセット電圧を調節するオフセット電圧調整信号DACOUT、すなわち本発明でいう調整電圧が出力され、ADC122には、第1増幅回路131から出力される差動出力電圧GPREO、すなわち本発明でいう差動回路の出力電圧が入力され、ADC124には、基準電位Vrefが入力され、I/O125からは、回路電源のコントロール信号GSWが出力され、I/O126からは、ハイパスフィルタ132のコンデンサC2に接続される抵抗を切り換えるためのコントロール信号GHPFが出力される。
DAC121は、第1増幅回路131のオペアンプOP1に接続されており、オペアンプOP1の出力の中心(平均)電位を、ハイパスフィルタ132のコンデンサC2の出力電位(≒Vref)に略一致する電位に調整するオフセット電圧調整信号DACOUTを出力する。
図6は、本実施形態におけるオフセット電圧補正の効果を説明するための図であり、横軸に時間、縦軸に電圧を取ってある。図6(a)は、オフセット電圧の補正を行わなかった場合における振れ信号処理回路13から出力される角速度信号を示す図であり、図6(b)は、オフセット電圧の補正を行いコンデンサC2両端の電圧を同一にした場合における振れ信号処理回路13から出力される角速度信号を示す図である。
カメラ1の電源がオンされると、振れ信号処理回路13の電源を供給するコントロール信号GSWが出力され、ハイパスフィルタ132のコンデンサC2を急速充電するコントロール信号GHPFが出力される。図6(a)、図6(b)で、GSWはハイのとき回路部電源がON、GHPFはロウのときSW1がONである。図6(a)に示すように、オフセット電圧の補正を行わない場合、コンデンサC2の両端に電位差があるため、ハイパスフィルタ132のコンデンサC2を急速充電するコントロール信号GHPFがハイになりSW1がOFFになった直後から、振れ信号処理回路13から出力される角速度信号GVOUTは、出力の電位が一端低下した後、コンデンサC2が充電されてから安定状態になる。この間数秒の時間を要し、この出力電位が低下している間は、正常に角速度を検出することができず、適切な手振れ補正を行うことができない。出力電位が下降するか上昇するかは、ハイパスフィルタのコンデンサC2の電圧の極性に依存し、その量は、コンデンサC2の入出力端子間の平均電位の差、及び回路のオフ時間によって変化する。
一方、図6(b)に示すように、オフセット電圧の補正を行った場合、第1の増幅回路131の出力が、ハイパスフィルタ132のコンデンサC2の出力電位に略一致する電位となるように調整されるため、振れ信号処理回路13から出力される角速度信号GVOUTは、ハイパスフィルタ132のコンデンサC2を急速充電するコントロール信号GHPFがハイになりSW1がOFFになった直後から安定状態になる。
このように、Ya振れ検出ジャイロ11及びP振れ検出ジャイロ12によって、角速度が検出され、検出された角速度が角速度信号として振れ信号処理回路13に出力される。振れ信号処理回路13によって、Ya振れ検出ジャイロ11及びP振れ検出ジャイロ12から出力される角速度信号に対して所定の信号処理が行われる。振れ信号処理回路13は、角速度信号に含まれるオフセット成分などの不要な低周波信号を除去するハイパスフィルタ132を含んでおり、マイコン101によって、ハイパスフィルタ132の入出力電圧が、ハイパスフィルタ132のコンデンサC2の安定化時間を短縮させる所定の状態に設定される。すなわち、マイコン101は、第1増幅回路131から出力される差動出力電圧GPREOを取得し、この電圧に基づいて第1増幅回路131の出力電圧がハイパスフィルタ132の出力電圧(≒Vref)に略同一になるようにオフセット電圧調整信号DACOUTを第1増幅回路131に出力する。これがコンデンサのオフセット調整である。これにより、第1増幅回路131から出力される出力電圧、すなわち、ハイパスフィルタ132の入力電圧と、ハイパスフィルタ132の出力電圧とが略同一となり、ハイパスフィルタ132の入出力電圧の電位差によって発生する異常電圧変動が解消され、電源オン時から角速度検出可能な安定状態になるまでの時間を短縮し、電源オン時から適切な振れ補正を行うことができる。
本実施形態でコンデンサのオフセット調整が行われるのは、カメラ1の組み立て工程最後の最終調整工程、及びカメラの使用状態で温度センサ26の温度が前回のコンデンサのオフセット調整のときの温度から所定の温度変化した場合の2つである。最終調整工程では、そのときの温度センサ26の温度が基準温度T0、及びそのときのDACOUTの値が基準オフセット電圧V0としてメモリ(不図示)に記憶される。カメラ1の使用時にはカメラ1の電源がONになるたびに、メモリ(不図示)内の基準温度T0が参照されて、現在の温度との差が調べられる。
図7、図8、図9および図10を用いて。上述したコンデンサのオフセット調整のフローを説明する。
図7は、最終調整工程におけるコンデンサのオフセット調整のフローチャートである。図7で、調整フローがスタートすると、ステップS401で、マイコン101はGSWをONにし、回路部電源134をONにした後、GHPFをONにしてSW1をONにし、急速充電をスタートさせる。
ステップS402ではDAC121からオフセット電圧調整信号DACOUTを出力する。電圧としては、例えば、ジャイロセンサの標準的な出力オフセット電圧と同じ電圧にすれば、第1増幅回路131の出力が飽和することがないので、そのような電圧を出力する。
ステップS403では、ADC124に入力されているVrefを測定する。ノイズの影響が懸念される場合、複数回測定しその平均値を用いても良い。このVrefの電圧値はハイパスフィルタ132の出力側すなわちコンデンサC2の一方の端子の電圧と等しい。
ステップ404では、ループカウンタ1を0に初期化する。
ステップ405では、ループカウンタ1の値がDAC出力電圧更新の試行制限回数である16未満かどうかを判定する。試行制限回数に達しているという状況は、それ以上DAC出力電圧値を調整しても第1増幅回路131の出力電圧が目標の電圧にならないという場合なので、ジャイロセンサの故障、回路の故障、マイコンのADC、DACの故障等が疑われる異常状態であると判断できる。本実施形態では、試行制限回数を例えば16としている。ループカウンタ1が16以上であれば、処理を終了し、16未満であれば、ステップS406を実行する。
ステップS406では、第1増幅回路131から出力される差動出力電圧GPREOを測定する。これは、ハイパスフィルタ132の入力端の電圧値、すなわちコンデンサC2の他方の端子の電圧である。
ステップS407では、コンデンサC2の両端の電圧、すなわちVrefおよびGPREOの差の絶対値が0.1V以内かどうかを判定する。0.1V以内ならばステップS410を実行し、0.1Vを超える場合はステップS408を実行する。このステップはコンデンサC2の両端の電圧が略一致するかどうかを判定するステップで。本実施形態では、略一致すると判断する許容範囲を±0.1Vとしている。コンデンサC2の両端の電圧がこの程度以内であれば、コンデンサC2の急速充電オフ直後に発生するオフセット電圧は、問題にならない大きさに減少する。
ステップS408では、下記式1に従ってDAC121から新しいDACOUTを出力する。
(式1);
DACOUT=DACOUT−(GPREO−Vref)/(1+R3/R2)
ステップ409では、ループカウンタ1の値を1だけインクリメントし、ステップS405へ戻る。
ステップS410では、DACOUTの値を、基準オフセット電圧V0としてメモリ(不図示)に記憶する。
ステップS411では、温度センサ26の温度を検出し基準温度T0として、メモリ(不図示)に記憶し処理を終了する。
次に図8、図9及び図10を用いて、カメラ1の起動毎に行われるコンデンサのオフセット調整のフローを説明する。
図8、図9及び図10はカメラ1の起動毎に行われるコンデンサのオフセット調整のフローチャートである。ジャイロ11の出力オフセットは温度によって変化する。したがって、カメラの起動毎に行われるコンデンサのオフセット調整では、起動直後に温度を検出し、その温度がメモリから読み出した基準温度T0と大きく異なっている場合に、コンデンサのオフセット調整を再度行うようになっている。
図8で、コンデンサのオフセット調整のフローがスタートすると、ステップS501で、マイコン101はGSWをONにし、回路部電源134をONにした後、GHPFをONにしてSW1をONにし、急速充電をスタートさせる。
ステップS502では、基準オフセット電圧V0をメモリ(不図示)から読み出し、この電圧をDAC121からオフセット電圧調整信号DACOUTとして出力する。
ステップS503では、温度センサ26により現在温度T1を検出する。
ステッS504では、メモリ(不図示)から基準温度T0を読み出し、基準温度T0と現在温度との差の絶対値が本実施形態では例えば10℃以内であればステップS513を実行し、10℃を超えればステップS505を実行する。本実施形態では、フローの分岐を決める温度差の基準を10℃としたが、この温度は、ジャイロセンサのオフセット電圧の温度特性によって変化させることが好ましい。温度変化によるオフセット電圧の変化量が、ハイパスフィルタ132の急速充電終了直後のオフセット電圧が無視できる大きさになるような条件にするのが好ましい。
ステップS505では、ADC124に入力されているVrefを測定する。ノイズの影響が懸念される場合、複数回測定しその平均値を用いても良い。このVrefの電圧値がハイパスフィルタ132の出力側すなわちコンデンサC2の一端の電圧と等しい。
ステップS506は、コンデンサC2両端の電圧を略等しくするためのオフセット電圧調整信号DACOUTの値を決めるためのサブルーチンである。詳細は図9、図10を用いて後述する。
ステップS507では、エラーフラグ1をチェックする。エラーフラグ1が1なら、ステップS509を実行し、1でないならステップS508を実行する。
ステップS508では、新しいオフセット電圧調整信号DACOUTを基準オフセット電圧V0としてメモリ(不図示)に記憶する。
ステップS509では、基準オフセット電圧V0をメモリ(不図示)から読み出し、DAC121からオフセット電圧調整信号DACOUTを出力する。このステップが実行されるときは、オフセット電圧調整信号DACOUTが適当に更新されていないので、カメラの最終調整時に設定した基準オフセット電圧V0をオフセット電圧調整信号DACOUTの電圧として用いる。
ステップS510では、GHPFをOFFにしてSW1をOFFにし急速充電を停止した後、GSWをOFFにし回路部電源134をOFFにする。
ステップS511では、50ms待つ。これは、コンデンサC2に充電されていた電荷が放電するのを待つためである。本実施形態では待ち時間は50msであるが、これはハイパスフィルタ132の時定数によっては他の値でも良い。
ステップS512では、GSWをONにし、回路部電源134をONにした後、GHPFをONにしてSW1をONにし、急速充電をスタートさせる。
ステップS513では、300ms待つ。このステップでは、急速充電によってハイパスフィルタ132のコンデンサC2が充電されるのに十分な時間待っている。この時間は本実施形態では300msとしたが、コンデンサC2の容量及び抵抗R4の値によっては変更されることが好ましい。
ステップS514では、GHPFをオフにしてSW1をオフにし、急速充電を停止する。この後遅くとも1秒以内には高精度な手ぶれ信号の検出が可能となる。
図9を用いて、図8で説明した、コンデンサC2両端の電圧を略一致させるオフセット電圧調整信号DACOUTの値を決めるためのステップ506のサブルーチンのフローを説明する。
ステップS601では、ループカウンタ2を0に初期化する。
ステップS602では、ループカウンタ2の値が、DAC出力電圧更新の試行制限回数未満かどうかを判定する。本実施形態では、試行制限回数を例えば5としている。ループカウンタ2が5以上であれば、エラーフラグ1を1にして処理を終了し、5未満であれば、ステップS603を実行する。
ステップS603では、コンデンサC2の一方の端子の電圧である差動出力電圧GPREOを例えば1ms毎に例えば50回(50ms間)検出し、その平均値GPREO(ave)、最大値GPREO(max)、最小値GPREO(min)を算出する。ここで差動出力電圧GPREOを複数回サンプリングする理由は、本処理が処理回路起動毎に行われるという性質上、ユーザーがカメラを手持ちしている状態で本処理を行う可能性が高く、手持ち状態の手ぶれ信号が差動出力電圧GPREOに現れている可能性が高いのでその影響を受けにくくするためである。
ステップS604では、コンデンサC2の一方の端子の電圧の平均値GPREO(ave)とコンデンサC2の他方の端子の電圧であるVrefとの差の絶対値が0.1V以内であるかどうかを判定する。0.1V以内であれば、ステップS607を実行し、0.1Vを超えていれば、ステップS605を実行する。ここでは、判定の基準となる電圧を0.1Vとしているが、この値は第1増幅回路131及び第2増幅回路133を合わせた増幅率、ADC122、124及びDAC121の分解能等から最適な値を設定すればよい。
ステップS605では、下記式2に従ってDAC121から新しいDACOUTを出力する。
(式2);
DACOUT=DACOUT−(GPREO−Vref)/(1+R3/R2)
ステップS606では、ループカウンタ2の値を1だけインクリメントし、ステップS602へ戻る。
ステップS607は、更新されたDACOUTの信頼性を評価するサブルーチンである。
ステップS608ではエラーフラグ2が1かどうかを判定する。1でなければDACOUTの信頼性が高いので、エラーフラグ1を0にして処理を終了する。1であれば、DACOUTの信頼性が低いので、ステップS606を実行する。
図10を用いて、図9で説明した、更新されたDACOUTの信頼性を評価するステップ607のサブルーチンのフローを説明する。
ステップS701では、ステップS603で算出したGPREO(max)とGPREO(min)との差を算出する。
ステップS702では、ステップS701で求めたGPREO(max)とGPREO(min)との差が600mV未満かどうかを判定する。600mV未満であれば、ステップS703を実行し、600mV以上であれば。エラーフラグ2を1にして処理を終了する。このステップでは、GPREOを50回測定したときの振れの振幅が、通常の振れの範囲に入っているかどうかを判定している。GPREO(max)とGPREO(min)との差が600mV以上であれば、振れの振幅が通常の範囲を超えているため、GPREOのオフセットを代表する値としてGPREO(ave)は信頼性が低いと判断する。すなわち、更新されたDACOUTの値は不適当であり、正しくコンデンサのオフセット調整ができていないと判断する。
ステップS703では、DACOUTと基準オフセット電圧V0との差の絶対値、すなわち更新された後のDACOUTと更新される前のDACOUTとの差の絶対値が、温度変化から想定されるジャイロの出力オフセットの変化の範囲内かどうかを判定する。想定する範囲内であれば、更新されたDACOUTは信頼性の高いものであると判断する。ジャイロの出力オフセットの温度係数をA(V/℃)とすると、温度変化から想定されるジャイロの出力オフセットの変化量は、温度係数A、現在温度T1および基準温度T0で表すことができて、出力オフセットの変化量=A×(T1−T0)であるから、具体的には次の式3を満足するかどうかで判定する。
(式3);
|DACOUT−V0|≦|A×(T1−T0)|×R3/R1/(1+R3/R1)
式3を満足する場合は、エラーフラグ2を0にして処理を終了し、式3を満足しない場合は、エラーフラグ2を1にして処理を終了する。
本実施形態では、ステップS603で複数回検出した電圧の平均値を算出してDACOUTの値を決定したが、複数回検出した電圧の処理の方法は、平均値を算出する以外の方法を用いても良い。
本実施形態によれば、温度センサ26により温度を検出して、その温度が前回コンデンサのオフセット調整を行った温度から所定の温度変化している場合に、ジャイロセンサの出力オフセットが無視できないほど変化していると判断し、再度コンデンサのオフセット調整を行っている。したがって、温度が大きく変化した場合でもハイパスフィルタの両端の電圧を略一致させることができ、ジャイロセンサ処理装置の立ち上がり時間を短くすることができる。また、温度が大きく変化していない場合は、コンデンサのオフセット調整を行わないので、コンデンサのオフセット調整をジャイロ信号処理装置の起動のたびに行う場合に比べてより短時間でジャイロ信号処理装置を立ち上げることが可能である。
(第2の実施形態)
図11は、第2の実施形態におけるジャイロ信号処理装置を備えた手振れ補正付きカメラの構成を概略的に示すブロック図である。
図11において、本実施形態が第1の実施形態と構成上異なるのは、第1の実施形態では振れ信号処理回路13が用いられていたのを本実施形態では振れ信号処理回路113が用いられていることである。振れ信号処理回路113は、角速度信号からノイズを低減するためのローパスフィルタ及び角速度信号を増幅するための増幅回路などを備えて構成される。振れ信号処理回路13が備えていたDC成分などの低周波のオフセット成分を除去するためのハイパスフィルタは、振れ信号処理回路113は備えていない。振れ信号処理回路113はハイパスフィルタを用いることなくドリフトを低減している。その動作については後で詳しく説明する。図11においてその他の要素は第1の実施形態と同じであるのでその説明は省略する。
図12は、図11に示す振れ信号処理回路113及びその周辺回路の構成を示すブロック図である。なお、手ぶれ補正は、X方向及びY方向について補正するので、X方向駆動アクチュエータ24を制御する構成及びY方向駆動アクチュエータ22を制御する構成が必要である。これら両構成は同一であるので、図12では、X方向駆動アクチュエータ24を制御する構成、すなわち、Ya振れ検出ジャイロ11を用いてヨー方向の角速度を検出する構成を示し、Y方向駆動アクチュエータ22を制御する構成、すなわち、P振れ検出ジャイロ12を用いてピッチ方向の角速度を検出する構成については省略してある。以下の説明もY方向駆動アクチュエータ22を制御する構成については省略する。
図12において、振れ信号処理回路113は、第1増幅回路131、第2増幅回路133、回路部電源134及び基準電圧部135を備えて構成される。
第1増幅回路131は、ジャイロ11から出力される角速度信号を一方の入力端子からに入力し、それとは差動になる入力端子に基準電圧Vrefを入力する。第1増幅回路131のゲインは、ジャイロ11の出力が時間変化、温度ドリフトなどによってオフセット電圧が変動しても第1増幅回路が飽和しないように、比較的小さな値に設定される。
第2増幅回路133は、第1増幅回路131によって増幅された角速度信号を、手振れの振幅と出力電圧とを考慮して決定される最適な増幅率で増幅(本実施形態では、例えば、数十倍に増幅する)して角速度信号GVOUTを出力し、ローパスフィルタとして所定の周波数成分(本実施形態では、手振れの振幅と回路の応答性能を考慮して決定されるカットオフ周波数、例えば、100Hz以下の周波数成分)のみを通過させる。あわせて、角速度信号GVOUTのオフセット電圧を後述する基準電圧Vrefと略一致させるために、マイコン102から与えられたオフセット電圧調整信号DACOUTが、差動入力端子に入力されている。
基準電圧部135は振れ信号処理回路113の基準電圧Vrefを生成すると共に、第1増幅回路131に基準電圧Vrefを供給する。
マイコン102は、第2増幅回路133から出力される角速度信号GVOUTに基づいてオフセット電圧を調整する目的で第2増幅回路133に与えるオフセット電圧調整信号DACOUT、および回路部電源134のON/OFFを制御する信号GSWを出力すると共に、基準電圧Vrefおよび角速度信号GVOUTを入力する。
本実施形態では、第2増幅回路が本発明でいう差動回路、角速度信号GVOUTが本発明でいう差動回路の出力電圧、マイコン102が本発明でいう電圧処理部に相当する。
図13は、振れ信号処理回路113の具体的な回路構成の一例を示す図である。図14は、マイコン102と振れ信号処理回路113との接続関係を示す図である。
図13において、振れ信号処理回路113は、第1増幅回路131、第2増幅回路133、回路部電源134及び基準電圧部135を備えて構成される。
第1増幅回路131は、抵抗R1,R2,R3及びオペアンプOP1を備えて構成される。オペアンプOP1のプラス入力端子には抵抗R2が接続され、基準電圧Vrefが入力されている。または、ジャイロセンサのVrefを入力してもよい。(この方がノイズの影響を受けにくいメリットがある)マイナス入力端子には抵抗R1が接続され、オペアンプOP1と抵抗R3とが並列に接続され、抵抗R1を介してジャイロセンサ11の角速度出力が入力されている。
第2増幅回路133は、抵抗R6,R7,R8、コンデンサC3及びオペアンプOP2を備えて構成される。オペアンプOP2のプラス入力端子には抵抗R6が接続されてオフセット電圧調整信号DACOUTが入力され、マイナス入力端子には抵抗R7が接続され、オペアンプOP2とコンデンサC3と抵抗R8とが並列に接続されている。マイナス入力端子には、抵抗R7を介してオフセット電圧調整信号DACOUTが入力されが入力されている。第2増幅回路133はローパスフィルタの機能も有しており、そのカットオフ周波数はC3とR8との積の逆数で求められる。
回路部電源134はマイコン102からの信号GSWによりON/OFF制御され、振れ信号処理回路113内の各オペアンプOP1,OP2に電源電圧Vccを供給する。
基準電圧部135は基準電圧Vrefを、抵抗R2を介してオペアンプOP1のプラス入力端子に供給している。
図14において、マイコン102は、デジタル信号をアナログ信号に変換するDAC121、アナログ信号をデジタル信号に変換するADC123,124及びマイコン102と振れ信号処理回路113とを接続するI/O125を備えて構成される。
DAC121からは、第2増幅回路133のオフセット電圧を調節するオフセット電圧調整信号DACOUTが出力され、ADC123には、第2増幅回路133から出力される角速度信号GVOUTが入力され、ADC124には、振れ信号処理回路113の基準電圧Vrefが入力され、I/O125からは、回路電源のコントロール信号GSWが出力される。
DAC121は、第2増幅回路133のオペアンプOP2に接続されており、第2増幅器133の出力の中心(平均)電位が、基準電圧Vrefに略一致するように調整するオフセット電圧調整信号DACOUTを出力する。
次に図15のフローチャートを用いて、DAC121の出力オフセット電圧調整信号DACOUTを調整して、第2増幅器133の出力の中心(平均)電位を基準電圧Vrefに略一致させるGVOUT調整フローの動作を説明する。この調整フローは、ハイパスフィルタを用いることなくドリフトを低減させるために行うものである。
フローがスタートするとステップS1001で、ADC124を用いて基準電圧Vrefを測定する。
ステップS1002で、基準オフセット電圧V0をメモリ(不図示)から読み出し、DAC121からオフセット電圧調整信号DACOUTを出力する。
ステップS1003で、ADC123を用いて第2増幅回路133の出力の角速度信号GVOUTを、例えば1ms毎に例えば50回(50ms間)測定し、その平均値GVOUT(ave)、最大値GVOUT(max)及び最小値GVOUT(min)を算出する。
ステップS1004では、GVOUT(ave)とVrefとの差が許容値の50mV以内かどうかを判定する。50mV以内なら処理を終了し、50mVを超えればステップS1004を実行する。許容値の値は本実施形態では例えば50mVとしたが、この値は角速度信号の許容誤差であり、第1の増幅回路131のゲイン、第2の増幅回路133のゲイン、ADC123,124の分解能、DACの分解能121及び角速度信号の目標精度から適切な値を設定すればよい。
ステップS1005では、GVOUT(max)とGVOUT(min)との差、すなわちGVOUT(max)−GVOUT(min)が600mV以上かどうかを判定する。600mV以上であれば、処理を終了し、600mV未満であればステップS1005を実行する。このステップでは、ステップS1003でGVOUTを50回測定したとき、GVOUTが通常想定できる手振れの範囲を超えた振幅になっていないかどうかを判断している。GVOUT(max)−GVOUT(min)が600mV以上の場合は、GVOUTが通常想定できる手振れの範囲を超えた振幅になっており、求めたGVOUT(ave)がDACOUTを更新するのに不適当な値であると判断する。
ステップS1006では、DACOUTを下記式4にしたがって更新する。
(式4);
DACOUT=DACOUT−(GVOUT−Vref)/(1+R8/R7)
ステップS1007では、DACOUTの値を基準オフセット電圧V0としてメモリ(不図示)に記憶して、処理を終了する。
上述のGVOUT調整フローにおいて、角速度信号GVOUTのドリフトは、ジャイロ11の出力電圧の経時的なドリフトおよび温度変化によるドリフトによるもので、その周波数は0.1Hz程度かさらに低周波の変動である。したがって、GVOUT調整フローは振れ信号処理回路113の起動後一定期間毎(例えば本実施形態では1s毎)に行えばGVOUTの直流レベルの変動は実用上十分小さなレベルにまで減じることができる。
また、GVOUT調整は繰り返し行うのであれば、必ずしも一定期間毎に実行する必要はなく、繰り返しの時間間隔はばらついていても良い。あるいは、例えば環境温度が所定の量変化したときに実行するなど、適宜行っても良い。
本実施形態によれば、ハイパスフィルタを使用することなく、振れ信号の直流レベルおよびその変動を実用上十分なレベルにまで減ずることができる。したがって、ハイパスフィルタを用いて角速度信号の直流オフセット及びそのドリフトの除去を行っていた従来のジャイロ信号処理装置で問題となっていた揺り戻し現象、及び揺り戻し現象を軽減するためパンニング中にハイパスフィルタのカットオフ周波数の上昇させることにより発生していた、パンニング中に低周波の振れの補正機能が低下する現象を生じることがない。また、ハイパスフィルタが不要になるため小型、低コストのジャイロ信号処理装置を提供することができる。
上述したように、ステップS603では差動出力電圧GPREOを、ステップS1003では角速度信号をそれぞれ1ms毎に50回測定している。この目的は、ある程度の期間にわたって複数回の測定したデータを元に処理を行うことによって、振れの信号の影響を除去するためである。したがって、この目的が達成されるなら、測定間隔は1msに限ることはないし、測定回数も50回に限ることはない。例えば、所定の回数の振れが検出できるまで測定を行うようにしてもよい。
第1の実施形態における手振れ補正機能付きカメラの構成を概略的に示すブロック図である。 図1に示す振れ量検出部及びその周辺回路の構成を示すブロック図である。 図1に示す振れ信号処理回路及びその周辺回路の構成を示すブロック図である。 図1に示す振れ信号処理回路の具体的な回路構成の一例を示す図である。 マイコンと図1に示す振れ信号処理回路との接続関係を示す図である。 第1の実施形態におけるC2両端の電圧を同一にする効果を説明するための図である。 第1の実施形態に係るカメラの最終調整における、コンデンサのオフセット調整処理のフローチャートである。 第1の実施形態に係るカメラの使用時における、コンデンサのオフセット調整処理のフローチャート(1/3)である。 第1の実施形態に係るカメラの使用時における、コンデンサのオフセット調整処理のフローチャート(2/3)である。 第1の実施形態に係るカメラの使用時における、コンデンサのオフセット調整処理のフローチャート(3/3)である。 第2の実施形態における手振れ補正機能付きカメラの構成を概略的に示すブロック図である。 図11に示す振れ信号処理回路及びその周辺回路の構成を示すブロック図である。 図11に示す振れ信号処理回路の具体的な回路構成の一例を示す図である。 マイコンと図11に示す振れ信号処理回路との接続関係を示す図である。 第2の実施形態に係るGVOUT調整処理のフローチャートである。
符号の説明
1 カメラ
2 カメラ本体
3 撮影レンズ
11 Ya振れ検出ジャイロ
12 P振れ検出ジャイロ
13、113 振れ信号処理回路
14 振れ量検出部
15 係数変換部
16 レリーズ釦
17 シーケンスコントロール部
18 制御回路
19 駆動制御補正部
21 Y方向位置センサ
22 Y方向駆動アクチュエータ
23 X方向位置センサ
24 X方向駆動アクチュエータ
25 駆動制御部
26 温度センサ
27 手振れ補正光学系
28 撮影光学系
101、102 マイコン
131 第1増幅回路
132 ハイパスフィルタ
133 第2増幅回路
134 回路部電源
135 基準電圧部
142 デジタルハイパスフィルタ
143 積分処理部
181、182 目標位置算出部

Claims (11)

  1. 振れの角速度信号を出力するジャイロセンサ、電圧の検出、検出した電圧の処理および処理の結果に基づいて調整電圧の出力を行う電圧処理部、角速度信号および調整信号を入力してその差分信号を出力する差動回路を有し、
    前記電圧処理部は前記差動回路の出力信号を検出し、差動回路の出力電圧が所定の値になるように電圧調整を行うことを特徴とするジャイロ信号処理装置。
  2. 前記ジャイロ信号処理装置の起動中に、前記電圧調整を2回以上行うことを特徴とする請求項1に記載のジャイロ信号処理装置。
  3. 前記ジャイロ信号処理装置の起動中に、前記電圧調整を一定時間毎に繰り返し行うことを特徴とする請求項1に記載のジャイロ信号処理装置。
  4. 前記電圧処理部は電圧の検出を複数回行い、検出した複数の電圧の処理の結果に基づいて調整電圧を出力することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のジャイロ信号処理装置。
  5. 前記電圧処理部は電圧の検出を複数回行い、検出した複数の電圧の平均値に基づいて調整電圧を出力することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のジャイロ信号処理装置。
  6. 前記ジャイロ信号処理装置は、前記差動回路の出力に接続されたコンデンサの一端を入力端とし前記コンデンサの他端を出力端とするハイパスフィルタを有し、
    前記電圧処理部は、前記ハイパスフィルタの入力電圧と出力電圧とが略一致する調整電圧を出力することを特徴とする請求項1に記載のジャイロ信号処理装置。
  7. 前記ジャイロ信号処理装置は、メモリを有し、前記調整電圧の値をメモリに記憶し、記憶した調整電圧を前記電圧処理部から出力することを特徴とする請求項6に記載のジャイロ信号処理装置。
  8. 前記ジャイロ信号処理装置は、温度センサを有し、前記電圧調整を行ったときの温度を前記メモリに記憶しておき、温度センサによって検知される温度と前記メモリに記憶しておいた温度との差が所定値を超えた時に、前記調整電圧を更新することを特徴とする請求項7に記載のジャイロ信号処理装置。
  9. 前記電圧処理部は、電圧の検出を複数回行い、検出した複数の電圧の処理の結果に基づいて調整電圧を出力することを特徴とする請求項6乃至8の何れか1項に記載のジャイロ信号処理装置。
  10. 前記電圧処理部は、電圧の検出を複数回行い、検出した複数の電圧の平均値に基づいて調整電圧を調整電圧出力部から出力することを特徴とする請求項6乃至8の何れか1項に記載のジャイロ信号処理装置。
  11. 前記電圧処理部は、A/Dコンバータ、D/Aコンバータおよびマイクロコンピュータを有し、前記A/Dコンバータは前記電圧の検出を行い、前記D/Aコンバータは前記調整電圧の出力を行い、前記マイクロコンピュータは前記検出した電圧の処理を行うことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載のジャイロ信号処理装置。
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