JP2006213998A - 溶射装置における線材供給方法及び線材供給装置 - Google Patents

溶射装置における線材供給方法及び線材供給装置 Download PDF

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Abstract

【課題】溶射装置の溶射ガンへ溶射材料としての線材を供給するにあたって、溶射ガンが回転する場合にも線材の捩れや絡みを防止し、さらに、線材の交換頻度の低減や交換作業の簡易化を実現する、方法及び装置を提案する。
【解決手段】回転しながら溶射する溶射ガン10を具備する溶射装置19に二本の溶射材料としての線材41・42を供給する際に、一方の線材42を巻き線状とした回転側線材ロール42Aの線材供給方向上流側に、他方の線材41を巻き線状とした固定側線材ロール41Aを配置し、回転側線材ロール42A及び固定側線材ロール41Aを溶射ガン10と別置きした。そして、固定側線材ロール41Aより回転側線材ロール42Aの内部を通過して線材供給方向下流側へ引き出した線材41の周囲を、回転側線材ロール42Aから引き出した線材42を溶射ガン10の回転に同期して回転させた。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶射装置における線状の溶射材料の供給方法及び供給装置に関する。
溶射は、熱源により溶融した溶射材料を高速で被溶射物表面に衝突させ、そのまま凝固固着させる技術である。
溶射を行うための溶射装置として、線状や粉状の溶射材料を電気(アーク・プラズマ)、レーザー、燃焼ガス等の熱源にて溶解し、この溶射材料を圧縮ガスとともに被溶射物表面に噴射させるものが、一般的である。
例えば、特許文献1に記載の溶射装置では、溶射ガンの端部において、線状の溶射材料(以降『線材』と記載する)を流れる電流によるアークによって線材の端部が溶融され、圧縮気体の噴射にて線材が霧状化され、被溶射物表面に噴射される。溶射装置で使用する線材は、巻き線状のものであって、これを直線状として繰り出して溶射ガンに供給する。
一方、シリンダブロックのシリンダボア等、筒状体の内周面に溶射にて金属被膜を形成する技術が知られている。このような場合に、溶射装置の溶射ガンを筒状体の内部で回転させながら溶射材料を溶射することで、筒状体の内周面に溶射材料の効率的な被膜形成処理を施せるようにしたものがある(特許文献2)。
特開平7−90537号公報 特開2004−169119号公報
溶射装置において線材を使用する場合、二本の線材が絡んだり捩れたりすることによって線材の溶射ガンへの供給が停止する不具合が生じやすいので、二本の線材を絡ませずに溶射ガンへ供給するための工夫が必要となる。
そこで、特許文献1に記載の技術では、巻き線状の線材をターンテーブルに載置して、巻き線状の線材がその巻き方向に回転することにより、各線材に押出方向の力を加えるとともに、線材の捩れや絡みを解消するようにしている。
しかし、上記特許文献2に記載の技術のように、溶射ガンが回転する場合には、特に線材の捩れや絡みが生じ易い。このため、図6に示す如く、溶射装置19を構成するフレーム16に対して溶射ガン10が回転可能に支持され、線材40・40は溶射ガン10の上部に設けられたリール40A・40Aに巻回され、溶射ガン10と一体的にリール40A・40Aも回転することによって、線材40・40を絡ませることなく溶射ガン10に供給できるようにしている。
ところが、一般的にリールは20kg程度の線材を巻いたものであり、頻繁にリールの交換作業が必要となる。リールの交換頻度の低減を図って、リール形状を大きくして線材の搭載重量を増大させれば、隣接して配置されたリール同士が干渉するという不具合が発生する。また、リールの重みにより溶射ガンの回転モーメントが増大し、溶射装置の構造を堅牢にする必要性から装置サイズが大きくなってしまうという不具合が発生する。
そこで本発明では、溶射ガンが回転する場合にも線材の捩れや絡みを防止し、さらに、線材の交換頻度の低減や交換作業の簡易化を実現する、溶射装置における線材供給方法及び線材供給装置を提案する。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、回転しながら溶射する溶射ガンを具備する溶射装置に二本の溶射材料としての線材を供給するための線材供給装置であって、溶射ガンの線材送給方向に基づく回転方向と同一方向に回転する回転盤と、前記回転盤と同一の回転軸を中心として同一方向に回転する案内環と、前記一方の線材を巻き線状として前記回転盤上に溶射ガンとは別置きした回転側線材ロールと、前記回転側線材ロールに対する線材供給方向上流側に、前記他方の線材を巻き線状として溶射ガンとは別置きした固定側線材ロールとを備え、一方の線材を、案内環を通して回転側線材ロールから溶射装置側へ引き出し、他方の線材を、前記固定側線材ロールから回転側線材ロールの内部を通じて溶射装置側へ引き出し、少なくとも溶射ガンと案内環とを同期回転させるものである。
請求項2においては、前記回転盤は、溶射ガンへの線材未供給時には、溶射ガン及び案内環と同期回転し、溶射ガンへの線材供給時には、その回転速度が、回転側線材ロールからの線材の引き出し量に応じて、溶射ガン及び案内環の回転速度と異にするものである。
請求項3においては、前記溶射装置と案内環との間に、固定側線材ロールから引き出された線材を挿通させる固定管と、回転側線材ロールから引き出された線材を挿通させる誘導管とを備え、前記誘導管を、前記固定管を中心として、溶射ガンの線材送給方向に基づく回転方向と同一方向に、該溶射ガンと同期回転させるものである。
請求項4においては、回転しながら溶射する溶射ガンを具備する溶射装置に二本の溶射材料としての線材を供給するための線材供給方法であって、一方の線材を巻き線状の回転側線材ロールとして溶射ガンとは別置きし、前記回転側線材ロールの線材供給方向上流側に、他方の線材を巻き線状の固定側線材ロールとして溶射ガンとは別置きし、固定側線材ロールより回転側線材ロールの内部を通過させて他方の線材を溶射ガン側へ引き出し、回転側線材ロールから溶射ガン側へ引き出した線材を、固定側線材ロールから引き出した他方の線材の周囲に、溶射ガンの回転に同期して回転させるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、固定側線材ロールから引き出された線材の周囲を、回転側線材ロールから引き出された線材が溶射ガンの回転に同期して回転することになり、線材の絡みを防止することができる。
また、線材ロールを溶射ガンから独立して配置しているので、線材ロールの規模を大きくすることができ、一巻の線材ロールの重量を増加させて、線材ロールの交換頻度の低減による生産性の向上を図ることができる。
そして、線材ロールの規模を大きくしたとしても、溶射ガンや溶射装置の大きさを変更する必要がないので、複数の溶射装置を隣接させて配置して複数箇所での溶射処理を行うことができる。
さらに、溶射ガンと線材ロールとを独立した構成とすることができるので、線材ロールを交換する際には、線材に新しい線材ロールの線材を接続する作業が簡易となる。
請求項2においては、線材を溶射ガンへ繰り出さない場合は、線材が回転側線材ロールより引き出されることがなく、引き出された線材が絡まることもない。
また、線材を溶射ガンへ繰り出す場合は、線材が案内環を通過して回転側線材ロールから引き出されることとなるので、該線材を溶射ガン側へスムーズに送給することができる。
請求項3においては、回転側線材ロールから引き出された線材が、固定側線材ロールから引き出された線材の周囲を溶射ガンの回転に同期して回転するように強制的に案内するので、線材の絡みを防止することができる。
請求項4においては、固定側線材ロールから引き出された線材の周囲を、回転側線材ロールから引き出された線材が溶射ガンの回転に同期して回転することになり、線材の絡みを防止することができる。
また、線材ロールを溶射ガンから独立して配置することができるので、線材ロールの規模を大きくすることができ、一巻の線材ロールの重量を増加させて、線材ロールの交換頻度の低減による生産性の向上を図ることができる。
そして、線材ロールの規模を大きくしたとしても、溶射ガンや溶射装置の大きさを変更する必要がないので、複数の溶射装置を隣接させて配置して複数箇所での溶射処理を行うことができる。
さらに、溶射ガンと線材ロールとを独立した構成とすることができるので、線材ロールを交換する際には、線材に新しい線材ロールの線材を接続する作業が簡易となる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施例に係る線材供給装置の構成を示す図、図2は溶射装置の構造を示す図、図3は線材供給装置の制御構成を示すブロック図、図4は線材供給装置を構成する各要素の回転方向と線材ロールの巻方向を説明する図、図5は別形態の巻方向の線材ロールを具備する線材供給装置を示す図である。
図6は従来の溶射装置の構造を示す図である。
本発明の実施例に係る線材供給装置9について説明する。
図1に示す如く、線材供給装置9は、溶線式の溶射装置19に具備される溶射ガン10に二本の線状の溶射材料(以降『線材』と記載する)を供給するためのものである。
なお、本発明は溶射装置19の構造に限定されるものではなく、電気式・レーザー式・燃焼ガス式等、溶射材料を溶融する熱源の種類や、装置の詳細な構造、線材の種類等に限定されない。
図2に示す如く、溶射装置19では、線材41・42を溶解し噴射する溶射ガン10と、該溶射ガン10を回動可能に支持するフレーム16と、該溶射ガン10を回転駆動する駆動手段17等が備えられる。
溶射ガン10の端部は溶射部14であり、該溶射部14にて線材41・42が溶融され、溶融された線材41・42が圧縮ガスの噴射によって微粒子状とされるとともに加速されて、溶射部14より被溶射物表面に対して噴射される。溶射ガン10は、溶射部14を通る回転軸を中心として回転しながら溶射材料を溶射することで、例えば、シリンダブロックのボア内面等、筒状の被溶射物表面に効率的に皮膜を形成可能としている。
前記溶射ガン10には、回転軸と略平行に線材41・42を溶射部14まで誘導する二本の導管11・11が備えられる。導管11・11の一側端部近傍には溶射部14が形成される。溶射部14において導管11・11の端部には通電チップ12・12が接続され、該通電チップ12・12にて二本の線材41・42間にアークを発生させ、該アークの熱によって線材41・42を溶融させる。
一方、導管11・11の他側端部近傍には、ローラ13・13が設けられ、該ローラ13・13にて線材41・42の曲がりやうねりが矯正される。
また、導管11・11の中途部において、前記駆動手段17にて駆動される送給ローラ18・18が配置され、該送給ローラ18・18にて、導管11・11より溶融速度にあわせて適量の線材41・42が繰り出されるように、線材41・42が送給される。
上記構成において、線材供給装置9より送給される線材41・42は、ローラ13・13を経て導管11・11に挿通され、該導管11・11の先端に設けられた溶射ガン10の溶射部14に繰り出される。
上記の溶射装置19へ溶射材料である線材41・42を供給する線材供給装置9には、図1及び図3に示す如く、回転盤31と、案内環32と、誘導機構20等が備えられる。
前記回転盤31は、巻き線状の線材(以降『線材ロール』と記載する)を載置して保持するためのものであり、回転盤31には二本の線材41・42のうち一方が載置される。
線材41・42は巻き線状に載置されており、回転盤31に載置される線材ロールを『回転側線材ロール42A』とする。この回転側線材ロール42Aは、溶射ガン10とは別置きされ、すなわち別の位置に配置される。
回転盤31は、回転の略中心に孔31aが穿設されたドーナツ状のものであって、線材供給装置9には、該回転盤31を回転駆動させる駆動手段34が備えられる。
また、回転盤31の上方(線材42の引き出し側)には、回転側線材ロール42Aから引き出される線材42を案内する案内環32が設けられる。
前記案内環32は、線材供給装置9に備えられる駆動手段33により、回転盤31の回転軸を中心として該回転盤31と同一方向に回転駆動される。そして、案内環32は、回転側線材ロール42Aから線材42が離れる位置に配置されるとともに、回転側線材ロール42Aから引き出される線材42が挿通される。
なお、本実施例において、案内環32は環状部材であるが、線材42を挿通または係止して引き出し時に案内できる形状の部材であれば足り、例えば、管状部材や爪状部材とすることもできる。
上記案内環32と回転盤31には、互いに独立した回転速度を与えることが可能である。これにより、案内環32と回転盤31とを略同期して回転させ、案内環32と回転盤31とを相対的に位置固定したり、案内環32と回転盤31との回転速度を異ならせて、案内環32に対する回転盤31の位相を移動させたりすることが可能である。
他方の線材41は上記回転盤31の下方(線材41・42の送り出し方向における回転側線材ロール42Aより上流側)に、線材ロールとして配置される。この線材ロールを『固定側線材ロール41A』とする。この固定側線材ロール41Aは、溶射ガン10とは別置きされ、すなわち別の位置に配置されている。
固定側線材ロール41Aから引き出される線材41は、回転盤31の略中央に設けられた孔31aと、回転盤31に載置された回転側線材ロール42Aの内部を通過して、該回転側線材ロール42Aの上方へ導出される。
これにより、回転盤31と線材41との干渉、及び、二本の線材41・42の干渉が回避される。さらに、二つの線材ロール41A・42Aを空間の無駄なく配置することを可能としている。
なお、固定側線材ロール41Aは、例えば、その線材41の巻方向が、溶射ガン10の回転により固定側線材ロール41Aから線材41が解される方向となるように配置される。
本実施例においては、上下に配置された二つの線材ロール41A・42Aは、その巻方向がいずれも平面視反時計回りで同一であるが、図5に示すように、回転側線材ロール42Aと固定側線材ロール41Aとの線材41・42の巻方向を逆とすることも可能である。
また、上記線材ロール41A・42Aは、線材41・42が巻いた状態であれば足り、例えば、線材41・42がリールに巻き取られているもの、とぐろ状に巻いた線材41・42がペール缶に収容されているもの、等を採用することもできる。
前記誘導機構20は、上記案内環32と溶射装置19との間に配置され、二本の線材41・42が絡まないように、一方の線材41の周りに、他方の線材42を強制的に回転させるものである。
なお、例えば、案内環32と溶射装置19との距離が短く、且つ、線材ロール41A・42Aから線材41・42が曲がることなく略直線状に溶射ガン10へ供給される場合等、線材41・42が絡むおそれの無い場合は、誘導機構20を省略することもできる。
また、例えば、案内環32と溶射装置19との距離が長い場合等、線材41・42が絡まり易い状況である場合は、案内環32と溶射装置19との間に複数の誘導機構20を設けることもできる。
誘導機構20は、二本の短管で構成される。一方の短管は位置固定された固定管21である。また、他方の短管は、固定管21の周囲を該固定管21の軸芯方向と略平行な回転軸を中心として回転する誘導管22であり、線材供給装置9に備えられる駆動手段23により回転駆動される。すなわち、誘導機構20において、誘導管22は固定管21の周りを公転する。
前記固定管21には、固定側線材ロール41Aから引き出された線材41が挿通され、前記誘導管22には、回転側線材ロール42Aから引き出された線材42が挿通される。
なお、本実施例において、固定管21及び誘導管22は短管状部材であるが、線材41・42を挿通または係止させることのできる形状の部材であれば足り、例えば、環状部材や爪状部材とすることもできる。
上記線材供給装置9において、溶射ガン10・誘導管22・案内環32・回転盤31の各駆動手段17・23・33・34は制御手段25により制御され、溶射ガン10・誘導管22・案内環32・回転盤31の回転動作が制御される。
そして、溶射ガン10・誘導管22・案内環32・回転盤31は、線材送給方向に基づく同一方向に回転するように、それぞれの回転方向が定められる。
なお、『線材送給方向に基づく同一方向』とは、各線材ロール41A・42Aから溶射装置19へ送給される線材41・42の送給方向に対して、同一方向であることを意味する。
従って、図4に示す如く、仮に、線材41・42の送給方向を紙面下方から上方とし、溶射ガン10・誘導管22・案内環32・回転盤31のそれぞれの回転軸を略同一線上に配置した場合、溶射ガン10・誘導管22・案内環32・回転盤31の全ては同一方向に回転するように回転方向が定められる。例えば、図4に示す場合は、回転方向が線材41・42の送給方向に対して左回りに設定されている。
続いて、上記構成の線材供給装置9の動作について説明する。
線材41・42を溶射ガン10の溶射部14へ繰り出さない場合は、溶射ガン10と、誘導管22と、案内環32と、回転盤31とを、同期させて(略同一の回転速度で)回転させる。
このように、溶射ガン10・誘導管22・案内環32・回転盤31が同期して回転することによって、固定側線材ロール41Aから引き出された線材41の周囲を、回転側線材ロール42Aから引き出された線材42が絡まることなく回転する。また、案内環32と回転盤31とは相対的に不動であるので線材42が回転側線材ロール42Aより引き出されない。
線材41・42を溶射ガン10の溶射部14へ繰り出す場合は、溶射ガン10と、誘導管22と、案内環32とを同期させて回転させる。このときの溶射ガン10と、誘導管22と、案内環32との回転速度を回転速度ω1とする。また、回転盤31は回転速度ω1と異なる回転速度で回転させ、このときの回転盤31の回転速度を回転速度ω2とする。
そして、回転側線材ロール42Aの巻方向と回転盤31の回転方向とが異なる場合(図1・4)には、回転速度ω1より、回転速度ω2を小さくする。また、回転側線材ロール42Aの巻方向と回転盤31の回転方向とが等しい場合(図5)には、回転速度ω1より、回転速度ω2を大きくする。
これにより、案内環32に対して回転盤31が、回転側線材ロール42Aから線材42を解く方向に相対的に回転し、線材42が案内環32を通過して回転側線材ロール42Aから引き出されることとなるので、該線材42を溶射ガン10側へスムーズに送給することができる。また、溶射ガン10・誘導管22・案内環32・回転盤31が同期して回転することによって、固定側線材ロール41Aから引き出された線材41の周囲を、回転側線材ロール42Aから引き出された線材42が絡まることなく回転する。
なお、回転盤31の回転速度ω2は、回転速度ω1と必要とされる線材41・42の繰り出し量とに基づいて適宜決定される。
上述の線材供給装置9では、溶射ガン10の回転に同期して、誘導管22及び案内環32が回転することによって、固定側線材ロール41Aから引き出された線材41の周囲を、回転側線材ロール42Aから引き出された線材42が溶射ガン10の回転に同期して回転することになり、線材41・42の絡みを防止することができる。
また、上述の線材供給装置9では、線材41・42を巻き線状とした線材ロール41A・42Aを溶射ガン10から独立して配置することができる。従って、線材ロール41A・42Aの規模を大きくすることができ、一巻の線材ロールの重量を増加させることができるので、線材ロールの交換頻度の低減による生産性の向上を図ることができる。
また、線材ロール41A・42Aの規模を大きくしたとしても、溶射ガン10や溶射装置19の大きさを変更する必要がないので、複数の溶射装置を隣接させて配置して複数箇所での溶射処理を行うことができる。
さらに、溶射ガン10と線材ロール41A・42Aとを独立した構成とすることができるので、線材ロールを交換する際には、線材に新しい線材ロールの線材を接続する作業が簡易となる。
なお、上述の線材供給装置9は、回転する溶射ガン10に対して線材41・42を供給するものであるが、回転しない溶射ガンに対して溶射材料としての線材を供給することに利用することもできる。
この場合、誘導管22及び案内環32の回転位相を固定するとともに、回転側線材ロール42Aが解かれる方向に繰り出される線材42の量に応じて回転盤31を回転させる。これにより、誘導機構20及び案内環32にて、二本の線材41・42が絡まないようにガイドされ、回転側線材ロール42Aから適量の線材42が他方の線材41と干渉することなく引き出され、線材41・42の絡みを防止することができる。
本発明の実施例に係る線材供給装置の構成を示す図。 溶射装置の構造を示す図。 線材供給装置の制御構成を示すブロック図。 線材供給装置を構成する各要素の回転方向と線材ロールの巻方向を説明する図。 別形態の巻方向の線材ロールを具備する線材供給装置を示す図。 従来の溶射装置の構造を示す図。
符号の説明
9 線材供給装置
10 溶射ガン
19 溶射装置
20 誘導機構
21 固定管
22 誘導管
31 回転盤
32 案内環
40・41 線材
41A 固定側線材ロール
42A 回転側線材ロール

Claims (4)

  1. 回転しながら溶射する溶射ガンを具備する溶射装置に二本の溶射材料としての線材を供給するための線材供給装置であって、
    溶射ガンの線材送給方向に基づく回転方向と同一方向に回転する回転盤と、
    前記回転盤と同一の回転軸を中心として同一方向に回転する案内環と、
    前記一方の線材を巻き線状として前記回転盤上に溶射ガンとは別置きした回転側線材ロールと、
    前記回転側線材ロールに対する線材供給方向上流側に、前記他方の線材を巻き線状として溶射ガンとは別置きした固定側線材ロールとを備え、
    一方の線材を、案内環を通して回転側線材ロールから溶射装置側へ引き出し、
    他方の線材を、前記固定側線材ロールから回転側線材ロールの内部を通じて溶射装置側へ引き出し、
    少なくとも溶射ガンと案内環とを同期回転させることを
    特徴とする溶射装置における線材供給装置。
  2. 前記回転盤は、溶射ガンへの線材未供給時には、溶射ガン及び案内環と同期回転し、
    溶射ガンへの線材供給時には、その回転速度が、回転側線材ロールからの線材の引き出し量に応じて、溶射ガン及び案内環の回転速度と異にする、
    請求項1に記載の溶射装置における線材供給装置。
  3. 前記溶射装置と案内環との間に、
    固定側線材ロールから引き出された線材を挿通させる固定管と、
    回転側線材ロールから引き出された線材を挿通させる誘導管とを備え、
    前記誘導管を、前記固定管を中心として、溶射ガンの線材送給方向に基づく回転方向と同一方向に、該溶射ガンと同期回転させる、
    請求項1または請求項2に記載の溶射装置における線材供給装置。
  4. 回転しながら溶射する溶射ガンを具備する溶射装置に二本の溶射材料としての線材を供給するための線材供給方法であって、
    一方の線材を巻き線状の回転側線材ロールとして溶射ガンとは別置きし、
    前記回転側線材ロールの線材供給方向上流側に、他方の線材を巻き線状の固定側線材ロールとして溶射ガンとは別置きし、
    固定側線材ロールより回転側線材ロールの内部を通過させて他方の線材を溶射ガン側へ引き出し、
    回転側線材ロールから溶射ガン側へ引き出した線材を、固定側線材ロールから引き出した他方の線材の周囲に、溶射ガンの回転に同期して回転させることを
    特徴とする溶射装置における線材供給方法。
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US10569368B2 (en) 2017-07-13 2020-02-25 Ford Global Technologies, Llc Plasma transfer wire arc wire feed control system

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