JP2006213995A - 金属材料中気泡製造方法および気泡含有合金 - Google Patents
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Abstract
【目的】 本発明は、材料に窒化物を混合して空孔を製造する空孔製造方法に関し、金属材料であるZr合金等(Ti合金、貴金属合金を含む)に窒化物を0以上〜30vol%以下添加し溶解し当該窒化物が分解したときのガスで微小かつ均一な気泡を簡易に形成することを目的としている。
【構成】 Zr合金、Ti合金、あるいは貴金属合金に窒化物を0以上〜30vol%以下添加し溶解して冷却し、球状の気泡を持つ合金を製造する金属材料中気泡製造方法である。
【選択図】 図1
【構成】 Zr合金、Ti合金、あるいは貴金属合金に窒化物を0以上〜30vol%以下添加し溶解して冷却し、球状の気泡を持つ合金を製造する金属材料中気泡製造方法である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、材料に窒化物を混合して空孔を製造する金属材料中気泡製造方法および気泡含有合金に関するものである。
近年、金属材料中に気泡を生成して金属材料の母材の特性を保持したままで軽量化することが望まれている。
従来は、溶融金属材料中に発砲剤を添加したり、ガス圧を印加して当該ガスを溶融金属中に溶け込まし、減圧化で冷却して当該金属材料中に気泡を発生させることが行われている(特許文献1,2参照)。
特開2004−35961号公報
特開2000−239760号公報
しかし、前者の溶融金属材料中に発砲剤を添加したのでは、当該発砲剤が混入してしまい、金属材料の特性が変わったり、弱くなったりして、金属材料自身の特性を持った気泡のある軽量化された金属材料を得られないという問題がある。
また、後者の溶融金属材料にガス圧を印加して当該ガスを溶融金属中に溶け込ます手法では、ガスを溶融金属材料中に溶け込ますことが極めて困難であると共に、微小なミクロンサイズの気泡を形成できないという問題があった。
本発明は、これらの問題を解決するため、金属材料であるZr合金等(Ti合金、貴金属合金を含む)に窒化物を0以上〜30vol%以下添加し溶解し当該窒化物が分解したときのガスで球状の気泡を形成するようにしている。
本発明は、Zr合金等(Ti合金、貴金属合金を含む)に窒化物を添加し溶解し微細かつ均一な球状の気泡を形成して母材の特性を保持したまま軽量化などすることが可能となる。
本発明は、金属材料であるZr合金等(Ti合金、貴金属合金を含む)に窒化物を0以上〜30vol%以下添加し溶解し当該窒化物が分解したときのガスで微小かつ均一な気泡を簡易に形成することを実現した。
図1は、本発明の製造フローチャートを示す。
図1の(a)は、フローチャートを示す。
図1の(a)は、フローチャートを示す。
図1の(a)において、S1は、粉末混合する。これは、右側に記載したように、例えば
Zr55Ni5Cu30Al10の母材となる粉末の金属材料中に、ZrN、AlN、NiN、あるいはCuNなどの窒化物を体積比で0以上〜30vol%以下の粉末を良く混合する。ここで、更に、30〜50vol%窒化物の量を増やして混合した場合に気泡の量は増大するが、溶解が困難になるため、0以上〜30vol%以下が適当な割合である。
Zr55Ni5Cu30Al10の母材となる粉末の金属材料中に、ZrN、AlN、NiN、あるいはCuNなどの窒化物を体積比で0以上〜30vol%以下の粉末を良く混合する。ここで、更に、30〜50vol%窒化物の量を増やして混合した場合に気泡の量は増大するが、溶解が困難になるため、0以上〜30vol%以下が適当な割合である。
S2は、プレスする。これは、S1で混合した混合粉末をプレスしてペレットを作成する。
S3は、溶解する。これは、S2で作成したペレットをルツボ内に入れて不活性雰囲気中で高周波加熱して溶解する。
S4は、急冷(ロール)する。これは、S3で溶解した溶解物をルツボのノズルから流れ出させ、公知の冷却した高速回転するロールの表面に導入して急冷して薄帯状材料を作成する。
S5は、冷却(鋳造)する。これは、S3で溶解した溶解物をルツボのノズルから流れ出させ、公知の鋳型の中に導入して冷却する。
以上によって、金属材料(ここでは、ジルコニア合金Zr55Ni5Cu30Al10)に窒化物を混合して溶解し冷却することにより、窒化物が分解したときに発生するガス(窒素ガス)が微小な球状となって合金の内部に気泡を発生し、軽量化した合金を製造することが可能となる。
図1の(b)は、図1の(a)のS3、S4(あるいはS5)で製造される合金と気泡の説明図を示す。
図1の(b−1)は、合金中に球状の気泡と、超微細粒分散の窒化物とが製造される合金4の例を示す。ここでは、
・結晶、非結晶のジルコニウム合金、チタン合金、あるいは貴金属合金
・球状の気泡(窒素)
・超微細粒分散の窒化ジルコニウム、窒化チタン、あるいは窒化貴金属
の3種が含まれる合金4が製造できる。ここで、S1で混合した母材となる合金が図1の(a)のS1の右側に図示のZr合金のときは「結晶、非結晶のジルコニウム合金」が得られ、同様に、Ti合金、貴金属合金のときは「結晶、非結晶のチタン合金」、「結晶、非結晶の貴金属合金」がそれぞれ得られる。同様に、超微細粒分散の窒化ジルコニウム、窒化チタン、窒化金金属も同様である。
・結晶、非結晶のジルコニウム合金、チタン合金、あるいは貴金属合金
・球状の気泡(窒素)
・超微細粒分散の窒化ジルコニウム、窒化チタン、あるいは窒化貴金属
の3種が含まれる合金4が製造できる。ここで、S1で混合した母材となる合金が図1の(a)のS1の右側に図示のZr合金のときは「結晶、非結晶のジルコニウム合金」が得られ、同様に、Ti合金、貴金属合金のときは「結晶、非結晶のチタン合金」、「結晶、非結晶の貴金属合金」がそれぞれ得られる。同様に、超微細粒分散の窒化ジルコニウム、窒化チタン、窒化金金属も同様である。
以上のように、母材となる金属材料に窒化物を添加して溶解し冷却することにより、ここでは、3つ(結晶、非結晶の合金、球状の気泡、超微細粒分散の窒化物)が含まれる合金4を容易に製造することが可能となる。
図1の(b−2)は、合金中に球状の気泡が製造される合金4の例を示す。ここでは、
・結晶、非結晶のジルコニウム合金、チタン合金、あるいは貴金属合金
・球状の気泡(窒素)
の2種が含まれる合金4が製造できる。ここで、S1で混合した母材となる合金が図1の(a)のS1の右側に図示のZr合金のときは「結晶、非結晶のジルコニウム合金」が得られ、同様に、Ti合金、貴金属合金のときは「結晶、非結晶のチタン合金」、「結晶、非結晶の貴金属合金」の合金4がそれぞれ得られる。
・結晶、非結晶のジルコニウム合金、チタン合金、あるいは貴金属合金
・球状の気泡(窒素)
の2種が含まれる合金4が製造できる。ここで、S1で混合した母材となる合金が図1の(a)のS1の右側に図示のZr合金のときは「結晶、非結晶のジルコニウム合金」が得られ、同様に、Ti合金、貴金属合金のときは「結晶、非結晶のチタン合金」、「結晶、非結晶の貴金属合金」の合金4がそれぞれ得られる。
以上のように、母材となる金属材料に窒化物を添加して溶解し冷却することにより、ここでは、2つ(結晶、非結晶の合金、球状の気泡)が含まれる合金4を容易に製造することが可能となる。
次に、図2のフローチャートの順番に図1の製造方法について詳細に説明する。
図2は、本発明の詳細フローチャートを示す。ここで、図1の(b−1),図1の(b−2)で囲んだ範囲のフローチャートがそれぞれ当該図1の(b−1),図1の(b−2)を製造する場合の製造方法である。
図2は、本発明の詳細フローチャートを示す。ここで、図1の(b−1),図1の(b−2)で囲んだ範囲のフローチャートがそれぞれ当該図1の(b−1),図1の(b−2)を製造する場合の製造方法である。
図2において、S11は、加熱開始する。これは、既述した図1のS1、S2で生成したペレットをルツボに入れ、不活性雰囲気中で高周波加熱する。
S12は、合金溶解する。これは、S11で加熱開始し、ルツボ内の合金がまず溶解する。
S13は、合金と窒化物と反応する。これは、右側に記載したように、母材となる金属材料である溶解した合金(例えばZr55Ni5Cu30Al10)と、窒化物(例えばAlN)とが反応する。この例では、合金(Zr55Ni5Cu30Al10)と窒化物(AlN)と反応し、
・S21で、別の窒化物であるZrNが生成され、
・S14で、窒素ガスが発生し、
・S18で、生地(母材)組成が変化(例えばAlがrich(アルミニウムの含有率が大きくなる)、Zrがpoor(ジルコニウムの含有率が小さくなる))
となる、3つの反応が同時に発生する。もし、S21で、別の窒化物が生成されないときは当該S21はなしである。
・S21で、別の窒化物であるZrNが生成され、
・S14で、窒素ガスが発生し、
・S18で、生地(母材)組成が変化(例えばAlがrich(アルミニウムの含有率が大きくなる)、Zrがpoor(ジルコニウムの含有率が小さくなる))
となる、3つの反応が同時に発生する。もし、S21で、別の窒化物が生成されないときは当該S21はなしである。
そして、S15で、発生した窒素ガスにより、合金中に気泡が生成され、S16で減圧、加圧状態で気泡サイズ、数の制御を行い、S17で冷却凝固(例えば図1のS4あるいはS5などで冷却凝固)させる。
また、S21で別の窒化物が生成された場合には、S22で窒化物が合金中に分散し、S17で冷却凝固され、当該窒化物の超微細粒が合金中に分散して生成される。
また、これらの際に、S18で生地(母材)の組成が変化した分だけ合金中の生地(母材)の組成が合わせて変化する。
以上のように、金属材料の母材に窒化物を混合して不活性雰囲気中で加熱して溶解すると合金(母材)と窒化物とが反応し、S14で窒素ガスが発生すると共に同時にS18で母材の組成が変化し、減圧・加圧状態で気泡サイズ、数を制御して凝固させ、所望の気泡サイズ、数を有する合金を製造することが可能となる。この際、S21の別の窒化物が生成される場合には、当該窒化物が合金中に超微細粒として均一に分散した、気泡を持つ合金を製造することが可能となる。更に、S16で冷却中減圧、加圧制御することで気泡サイズ、数を制御することが可能となる。
図3は、本発明のX線回折測定例を示す。これは、既述した図1のS4で公知の高速回転するロールに溶解した溶解物を流して薄帯状材料(合金4)を作成し、当該薄板状材料のX線回折測定例を示す。ここでは、ZrNが生成されている様子が判明する(図2のS21、S22、S17のルートによる窒化物(ZrN)が製造された様子が判明する)。
図4は、本発明の気泡例を示す。図示の気泡例は、合金4(図1のS5の鋳造した合金4)のSEM像であって、中央の大きな球状の部分が本願で製造された合金4中の気泡である。
本発明は、Zr合金等(Ti合金、貴金属合金を含む)に窒化物を添加し溶解して微細かつ均一な球状の気泡を形成し母材の特性を保持したまま軽量化などすることが可能となる。
1:母材
2:窒化物
3:気泡
4:合金
2:窒化物
3:気泡
4:合金
Claims (6)
- Zr合金、Ti合金、あるいは貴金属合金に窒化物を0以上〜30vol%以下添加し溶解して冷却し、球状の気泡を持つ合金を製造する金属材料中気泡製造方法。
- 前記冷却として、急冷したことを特徴とする請求項1に記載の金属材料中気泡製造方法。
- 前記溶解した後、減圧あるいは加圧した状態で冷却し、気泡の大きさや数を制御することを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の金属材料中気泡製造方法。
- 前記合金中に、生成された微小なサイズの窒化物を分散させたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の金属材料中気泡製造方法。
- 前記窒化物として、ZrN、AlN、NiN、CuNのいずれか1つあるいは1つ以上としたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の金属材料中気泡製造方法。
- Zr合金、Ti合金、あるいは貴金属合金に窒化物を0以上〜30vol%以下添加し溶解して冷却した、球状の気泡を持つことを特徴とした気泡含有合金。
合金。
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JP2005030795A JP2006213995A (ja) | 2005-02-07 | 2005-02-07 | 金属材料中気泡製造方法および気泡含有合金 |
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CN106636985A (zh) * | 2016-11-16 | 2017-05-10 | 南京工程学院 | 一种金属玻璃复合材料及其制备方法 |
CN113528986A (zh) * | 2021-07-15 | 2021-10-22 | 深圳大学 | 一种超高韧性大尺寸锆基非晶合金及其制备方法和应用 |
-
2005
- 2005-02-07 JP JP2005030795A patent/JP2006213995A/ja active Pending
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CN106636985A (zh) * | 2016-11-16 | 2017-05-10 | 南京工程学院 | 一种金属玻璃复合材料及其制备方法 |
CN106636985B (zh) * | 2016-11-16 | 2018-06-22 | 南京工程学院 | 一种金属玻璃复合材料及其制备方法 |
CN113528986A (zh) * | 2021-07-15 | 2021-10-22 | 深圳大学 | 一种超高韧性大尺寸锆基非晶合金及其制备方法和应用 |
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