JP2006213951A - 冷間加工性に優れ、浸炭時の結晶粒の粗大化を防止し、耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性に優れた浸炭部品用鋼 - Google Patents

冷間加工性に優れ、浸炭時の結晶粒の粗大化を防止し、耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性に優れた浸炭部品用鋼 Download PDF

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Abstract

【課題】球状化焼鈍後、冷間鍛造を行い、浸炭焼入焼戻し工程で製造される部品に対し、優れた加工性を有しながら、その後の浸炭でも結晶粒の粗大化を抑制し、優れた耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性を有する浸炭部品用鋼を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.2%、Si:0.1%、Mn:0.4%、P:0.015%、S:0.015%、Cr:1.0%、B:0.0015%、Ti:0.15%、N:0.006%、Al:0.030%、Mo:0.1%、Ni:1.0%を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなる鋼を用い、球状化焼鈍後、冷間鍛造を行い、切削等の機械加工を経て、浸炭焼入焼戻しすることで得られた、浸炭での結晶粒の粗大化を防止し、加工性を阻害することなく、優れた耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性をもつ浸炭部品用鋼である。
【選択図】なし

Description

本発明は、鋼を球状化焼鈍後、冷間鍛造を行い、切削等の機械加工を経て、焼準などの熱処理を行わずに、浸炭焼入焼戻し工程で製造される耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性に優れた浸炭部品用鋼に関する。
近年、エンジンの高出力化や部品の小型軽量化の目的から、自動車部品において高強度化のニーズがますます高まっている。例えば、自動車の差動歯車装置に用いられるディファレンシャルギアにおいては、自動車の急発進、急停止などによる衝撃的な荷重がかかる。このため、これらのギアには耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性が要求されている。
従来、自動車のディファレンシャルギアの多くは、例えば、JIS規格鋼であるSCr420やSCM420などを熱間鍛造、もしくは冷間鍛造を行った後、機械加工で所定の形状にした後に、浸炭焼入焼戻しにて製造されている。しかし、これらの鋼では耐衝撃特性、耐衝撃疲労強度特性が十分ではなくなってきている。
そこで、耐衝撃特性や衝撃疲労特性を向上させるために、合金元素を多量に添加した鋼も使用されているが、冷間鍛造においては、球状化焼鈍後の硬さが高いため、成型性が悪く、金型寿命が悪いという問題がある。
一方、衝撃疲労特性を高める技術として、「耐低サイクル疲労特性に優れた浸炭部品」の発明が開示されている(例えば、特許文献1参照。)が、冷間加工性については特に記述はなく、実施例の成分では、冷間加工後に直接浸炭した場合には結晶粒の粗大化が生じ、耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性が低下してしまうという問題がある。
さらに、焼ならし処理が省略可能な冷間加工用肌焼鋼として、「肌焼鋼及び車両用部品」の発明が開示されている(例えば、特許文献2参照。)が、圧延または鍛造を施した後に冷間鍛造を行う方法が記載されているが、球状化焼鈍を施した後に冷間加工を行うものではなく、耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性については言及していない。
特開2004−238702号公報 特開2002−256385号公報
本発明が解決しようとする課題は、球状化焼鈍後、冷間鍛造を1回もしくは数回を繰り返して行い、切削等の機械加工を経て、浸炭焼入焼戻し工程で製造される部品において、優れた冷間加工性を有しながら、冷間鍛造後の直接浸炭でも結晶粒の粗大化を抑制し、優れた耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性を有する浸炭部品用鋼を提供することである。ここで、冷間加工後の直接浸炭時には浸炭初期に非常に微細な初期オーステナイト粒が生成するため、浸炭中に粗大化が起きやすいという問題があるが、逆にこの微細なオーステナイト粒の粗大化を抑制することで、焼入・焼戻し後も非常に微細な結晶粒が維持できるので、耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性を向上させることができる。
上記の課題を解決するための本発明の手段は、請求項1の発明では、質量%で、C:0.13〜0.25%、Si:0.03〜0.15%、Mn:0.15〜0.6%、P:0.025%以下、S:0.005〜0.02%、Cr:0.5〜2.0%、B:0.0005〜0.0050%、Ti:0.1〜0.2%、N:0.01%以下、Al:0.005〜0.05%を含有し、Mo:0.05〜0.5%、Ni:0.5〜2.0%の1種または2種を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなる鋼であって、該鋼を用いて球状化焼鈍後、冷間鍛造及び切削等の機械加工を経て、浸炭焼入焼戻し工程により浸炭部品に製造することを特徴とする耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性に優れた浸炭部品用鋼である。この場合、鋼の靭性を向上させる元素であるMo、Niを適量添加して冷間加工性を大きく阻害しない程度とした。したがって、この鋼を用いることで、冷間鍛造前の球状化焼鈍後の硬さを80HRB以下とし、冷間鍛造を加工率60%以上とし、さらに冷間鍛造後の直接浸炭焼入れにより結晶粒の粗大化を防止し、優れた耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性をもつ浸炭部品が得られる。
請求項2の発明では、質量%で、C:0.13〜0.25%、Si:0.03〜0.15%、Mn:0.15〜0.6%、P:0.025%以下、S:0.005〜0.02%、Cr:0.5〜2.0%、B:0.0005〜0.0050%、Ti:0.025〜0.05%、Nb:0.03〜0.2%、N:0.01%以下、Al:0.005〜0.05%を含有し、Mo:0.05〜0.5%、Ni:0.5〜2.0%の1種または2種を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなる鋼であって、該鋼を用いて球状化焼鈍後、冷間鍛造及び切削等の機械加工を経て、浸炭焼入焼戻し工程により浸炭部品に製造することを特徴とする耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性に優れた浸炭部品用鋼である。この場合、冷間鍛造前の球状化焼鈍後の硬さを80HRB以下とし、加工率60%以上の冷間加工を行い、冷間鍛造後の直接浸炭でも結晶粒の粗大化を防止し、鋼の靭性を向上させる元素であるMo、Niを適量添加し、冷間加工性を阻害することなく、優れた耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性をもつ浸炭部品が得られる。
本発明に用いる鋼の成分範囲の限定理由を述べる。なお、%は質量%とする。
C:Cは機械構造用部品として浸炭処理後の芯部強度を確保するために必要な元素であり、0.13%未満ではその効果が十分に得られず、反対に0.25%を超えると部品の芯部の靭性を低下させ、冷間加工性を低下させる。そのため、含有量を0.13〜0.25%とした。
Si:Siは脱酸のために必要な元素であり、0.03%未満ではその効果が十分得られず、0.15%を超えると冷間加工性を低下させると共に浸炭時の粒界酸化層の形成を助長し、耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性を低下させる。そのため、含有量を0.03〜0.15%とした。なお、さらに冷間加工性を向上させるためには、0.03〜0.1%が望ましい。
Mn:Mnは焼入性を確保するのに必要な元素であり、0.15%未満ではその効果が十分得られず、0.6%を超えると冷間加工性を低下させる。そのため、含有量を0.15〜0.6%とした。なお、さらに冷間加工性を向上させるためには、0.15〜0.4%が望ましい。
Cr:Crは焼入性、浸炭性を向上させ、球状化焼鈍時の球状化を促進する元素であるが、0.5%以下ではその効果が小さく、2.0%を超えると冷間加工性を低下させる。そのため、含有量を0.5〜2.0%とした。
B:Bは極微量の添加によって鋼の焼入性を著しく向上させ、耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性を向上させる元素であるが、0.0005%未満ではその効果は十分ではなく、0.0050%を超えると逆に焼入性、耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性を低下させる。そのため、含有量を0.0005〜0.0050%とした。
Ti:Tiは鋼中のfree−Nを固定し、Bの焼入性、耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性を向上させると共に、Ti炭化物、Tiを含有する複合炭化物を微細に析出させることによって浸炭時のオーステナイト結晶粒度の粗大化を抑制するために必要な元素である。ところで、Nbを含有していないか含有していても0.03%未満の場合は、冷間鍛造後の直接浸炭において、結晶粒の粗大化を抑制するためには、Tiの含有量が0.1%未満では、その効果は十分ではなく、0.2%を超えると析出物の量が過剰になり、冷間加工性あるいは切削加工性を低下させる。そのため、Nbを含有していないか0.03%未満の場合は、Tiの含有量を0.1〜0.2%とした。しかし、Nbを0.03〜0.2%含有する場合は、free−Nを固定するのに必要な量すなわちTiの含有量は0.025〜0.05%でよいので、Tiの含有量は0.025〜0.05%とした。ただし、free−Nを固定するためにTi>3.4Nを満たす量を含むものとする。
Nb:Nbは炭化物、窒化物を形成し、Ti同様にオーステナイト結晶粒度の粗大化を抑制する効果があるが、冷間鍛造後又は温間鍛造後の直接浸炭において、0.03%未満ではその効果は十分ではなく、0.2%を超えると析出物の量が過剰になり、冷間加工性あるいは切削加工性を低下させる。そのため、含有量を0.03〜0.2%とした。
Mo:Moは焼入性および靭性を向上させる元素であるが、0.05%未満ではその効果が小さく、0.5%を超えると冷間加工性を低下させる。そのため、含有量を0.05〜0.5%とした。
Ni:Niは焼入性および靭性を向上させる元素であるが、0.5%未満ではその効果が十分ではなく、2.0%を超えると冷間加工性を低下させる。そのため、含有量を0.5〜2.0%とした。
N:Nは0.01%を超えて含有するとTiNが増加し、疲労特性を低下させる。そのため、含有量を0.01%以下とした。
P:Pは素材硬さを高くし、浸炭時にオーステナイト粒界に偏析し、粒界脆化を起こす元素であり、0.025%を超えると強度低下が顕著になるため、その含有量を0.025%以下とした。なお、さらに衝撃特性を向上させるためには、0.015%以下が望ましい。
S:SはMnS、TiSとなり、被削性を向上させる元素であるが、0.005%未満ではその効果が十分得られず、0.02%を超えると冷間加工性を低下させる。そのため、含有量を0.005〜0.02%とした。
Al:Alは脱酸剤として必要な元素であるが、0.005%未満ではその効果は十分ではなく、0.05%を超えるとアルミナ系の酸化物が増加し、疲労特性、加工特性を低下させる。そのため、含有量を0.005〜0.05%とした。
本発明により、球状化焼鈍後に、冷間鍛造を行い、そのまま浸炭焼入焼戻しで製造される浸炭部品において、冷間鍛造性を阻害することなく、耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性を向上させることができた。このことにより、上記工程により製造される浸炭部品の小型軽量化が可能になり、ディファレンシャルギアにおいては4ピニオン型を2ピニオン型へ変更できるなどの優れた効果を奏する。
本発明を実施するための最良の形態を説明する。質量%で、C:0.17%、Si:0.1%、Mn:0.3%、P:0.015%、S:0.015%、Cr:1.5%、B:0.002%、N:0.006%、Mo:0.1%、Ni:1.5%、Ti:0.15%及び残部Fe並びに不可避不純物からなる鋼を球状化焼鈍を行い、硬さ80HRB以下にした後、皮膜処理を施し、冷間鍛造にて所定の形状に成形し、必要な部分を切削加工した後、930℃×6Hrの浸炭焼入焼戻し処理を行い、表面のC量を0.7〜0.85%とする。さらに望ましくは、冷間鍛造時にリンを含有する皮膜処理を行っている場合には、浸炭時の衝撃強度の低下原因になる浸リンを防止するために浸炭前に皮膜を洗浄除去し、もしくは、表面に圧縮残留応力を付加し、浸炭部品の衝撃疲労強度をさらに向上させるために浸炭処理後に表面にショットピーニング処理を施すものとする。
表1に示す種々の化学成分の鋼を100kg真空溶解炉で溶製した。なお、表1において、実施例4〜6中のMoの含有量および実施例1〜3のNiの含有量は本発明に用いる鋼の電気炉を使用する溶製において、不可避不純物として含有されるものであり、これらは有為な作用を示すものではない。
Figure 2006213951
表1において、比較鋼1〜3はそれぞれJIS鋼のSCr420、SCM420、SNCM420に該当する鋼である。比較鋼4、5は耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性を向上させるために、多量のMo、Niを添加した鋼である。比較例6〜8は浸炭時のオーステナイト結晶粒度の粗大化を抑制するためにNbを含有し、耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性を向上させるために多量のMoを添加した鋼である。比較例9は、ボロン添加鋼に結晶粒度の粗大化を抑制するためにNbを0.05%添加した鋼である。比較例10〜14はボロン添加鋼に結晶粒度の粗大化を防止するためにTiを添加した鋼で、比較例10はTiを0.053%添加したものであり、比較例11はTiを0.095%添加したものであり、比較例12はTiを0.15%添加したものである。また、比較例13、14もTiを0.15%添加したものであるが、比較例13は耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性を向上させるためにMoを0.60%添加した鋼であり、比較例14は耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性を向上させるためにNiを3.0%添加した鋼である。
浸炭部品に模して試験片により冷間鍛造の実施例を表1に示す。表1に示す化学組成の鋼を用い、1250℃で35mmφの棒鋼に鍛伸し、925℃で60分焼ならしを行い、最高点温度750〜790℃で球状化焼鈍を行い、いったん室温まで冷却した後に、20mmφに冷間圧伸した。その後、図1に示す角10mm×10mm、10RCノッチの衝撃試験片、図2に示すφ15mm×長さ170mm、5RCノッチの衝撃疲労試験片をそれぞれ切削により作製し、930℃×6時間の浸炭及び拡散処理を行い、830℃に30分保持した後、60℃の油に焼入を行い、180℃で90分の焼戻しを行い、それぞれ衝撃試験及び衝撃疲労試験に供するものとした。この時、表面のC濃度は0.8%をねらい、有効硬化層深さは1mmをねらった。
上記の方法により得られた各試験片を用い、衝撃試験及び衝撃疲労試験をそれぞれ行った。衝撃試験は、シャルピー衝撃試験機を用いて破断時の全エネルギーを測定した。一方、衝撃疲労試験は、松村式衝撃疲労試験機を用いて繰り返し衝撃エネルギーが40kgf・cm(=3.9N・m)の時の破断までのサイクル数を測定した。また、球状化焼鈍後の硬さはロックウェル硬度計にて測定した。
表2に冷間鍛造の試験結果を示し、表3に温間鍛造の試験結果を示す。これらの試験において、球状化焼鈍後の硬さは80HRB以下を合格とし、各表2、3の浸炭後の混粒発生状況で結晶粒度特性を整細粒を○、一部混粒を△、全面混粒を×で示し、これらにおいて、浸炭後に混粒の発生したものは不合格とした。また、衝撃強度は20J/cm2以上を合格とし、衝撃疲労寿命は1000回以上を合格とした。表中の不合格の項目には網掛けを施した。
Figure 2006213951
比較例1〜5は、鋼の成分として結晶粒の粗大化抑制元素が添加されておらず、冷間鍛造後の浸炭後に混粒が発生しており、衝撃強度も衝撃疲労寿命も低い値となっている。比較例6はNbを0.025%添加しており、比較例10、11もそれぞれTiを0.053%、0.095%添加しているが、添加量が少ないため、いずれにおいても混粒しており、衝撃強度、衝撃疲労寿命ともに低い値となっている。比較例9、12は混粒は発生していないが、Mo、Niを添加していないため、衝撃強度、衝撃疲労寿命ともやや低い値となっている。比較例13、14は衝撃強度、衝撃疲労寿命とも高い値を示すが、球状化焼鈍後の硬さが高いために冷間鍛造には適さない。
上記の比較例の鋼に対し、実施例の鋼においては、いずれの鋼でも混粒は認められない。実施例1〜11は、B添加鋼にTiを0.1〜0.2%添加し、さらに、そのうちの実施例1〜3、及び実施例7〜11はMoを、実施例4〜11はNiをそれぞれ本発明の所定量を添加した鋼である。なお、実施例1〜3のNi及び実施例4〜6のMoはそれぞれ不可避不純物として含有されるものである。なお、この実施例1〜11は、Nbを含有していないので、Tiは0.1〜0.2%の範囲としている。しかし、実施例1〜11のいずれの鋼においても球状化焼鈍後の硬さは80HRB以下であり、衝撃強度、衝撃疲労寿命とも目標値に達している。
また、実施例12〜15はNbを0.03〜0.2%を添加し、さらにMo、Niをそれぞれ所定量添加した鋼である。この場合は、Nbを0.03〜0.2%の範囲を添加しているのでTiは0.025〜0.05%の範囲としている。いずれの鋼においても球状化焼鈍後の硬さは80HRB以下であり、衝撃強度、衝撃疲労寿命とも目標値に達している。
衝撃試験片の形状を示す図で(a)は断面形状を、(b)は側面を示す。 衝撃疲労試験片の形状の側面を示す図である。

Claims (2)

  1. 質量%で、C:0.13〜0.25%、Si:0.03〜0.15%、Mn:0.15〜0.6%、P:0.025%以下、S:0.005〜0.02%、Cr:0.5〜2.0%、B:0.0005〜0.0050%、Ti:0.1〜0.2%、N:0.01%以下、Al:0.005〜0.05%を含有し、Mo:0.05〜0.5%、Ni:0.5〜2.0%の1種または2種を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなる鋼を用いて球状化焼鈍後、冷間鍛造及び切削等の機械加工を経て、浸炭焼入焼戻し工程により製造することを特徴とする耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性に優れた浸炭部品用鋼。
  2. 質量%で、C:0.13〜0.25%、Si:0.03〜0.15%、Mn:0.15〜0.6%、P:0.025%以下、S:0.005〜0.02%、Cr:0.5〜2.0%、B:0.0005〜0.0050%、Ti:0.025〜0.05%、Nb:0.03〜0.2%、N:0.01%以下、Al:0.005〜0.05%を含有し、Mo:0.05〜0.5%、Ni:0.5〜2.0%の1種または2種を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなる鋼を用いて球状化焼鈍後、冷間鍛造及び切削等の機械加工を経て、浸炭焼入焼戻し工程により製造することを特徴とする耐衝撃特性、耐衝撃疲労特性に優れた浸炭部品用鋼。
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