JP2006213948A - 黄銅鉱を含む硫化銅鉱の浸出方法 - Google Patents

黄銅鉱を含む硫化銅鉱の浸出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006213948A
JP2006213948A JP2005026041A JP2005026041A JP2006213948A JP 2006213948 A JP2006213948 A JP 2006213948A JP 2005026041 A JP2005026041 A JP 2005026041A JP 2005026041 A JP2005026041 A JP 2005026041A JP 2006213948 A JP2006213948 A JP 2006213948A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
leaching
copper
sulfide ore
copper sulfide
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005026041A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4525372B2 (ja
Inventor
Hidemasa Okamoto
秀征 岡本
Ryoichi Nakayama
良一 中山
Tatsuhito Kuroiwa
樹人 黒岩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP2005026041A priority Critical patent/JP4525372B2/ja
Publication of JP2006213948A publication Critical patent/JP2006213948A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4525372B2 publication Critical patent/JP4525372B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Landscapes

  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Abstract

【課題】黄銅鉱を含む硫化銅鉱から、浸出速度を高めてかつ高浸出率で銅を浸出する効率的な方法を提供する。
【解決手段】空気を装入させながら黄銅鉱を含む硫化銅鉱から浸出液を用いて銅を浸出する方法であって、前記硫化銅鉱からなる堆積層に浸出液として硫酸鉄水溶液を添加するとともに、浸出開始直後を除いて浸出終了時に至るまでの間、該堆積層内に存在する空気中の酸素濃度を10重量%以下に調整することを特徴とする硫化銅鉱の浸出方法などによって提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、黄銅鉱を含む硫化銅鉱の浸出方法に関し、さらに詳しくは、黄銅鉱を含む硫化銅鉱から、浸出速度を高めてかつ高浸出率で銅を浸出する効率的な方法に関する。
従来、銅鉱石から銅を回収する方法の一つとして、銅を硫酸などにより浸出し、浸出された銅を溶媒抽出によって濃縮した液を用いて、電解採取によって銅カソードとして回収する方法が行われている。この方法において、銅鉱石に含まれる銅が酸化物又は炭酸塩の形態であるときには、単純な酸浸出で含有される銅の40〜90%を容易に浸出することができ、銅を高収率で回収することができる。
また、銅鉱石中の銅鉱物が、輝銅鉱(CuS)、斑銅鉱(CuFeS)等の二次硫化鉱物であるときには、バクテリアリーチング法が用いられる。この方法では、鉄酸化バクテリア等の微生物が共存する条件下で酸化剤として硫酸鉄を含む浸出液を用いることによって、銅を効率的に浸出することができる。上記方法は、いずれも経済的に効率よく銅を回収することができ、北米又は南米の大規模銅鉱山で広く採用されている。
しかしながら、銅鉱石に含まれる銅鉱物が黄銅鉱(CuFeS)である場合には、銅の浸出速度が極端に遅くなるので、一般的に行われているバクテリアリーチングでは数%から20%程度の銅浸出率であり、経済性が著しく損なわれるという問題があった。この原因は、浸出液の酸化還元電位と関係している。すなわち、前記浸出液に含まれるFe3+イオンは酸化剤として作用し硫化鉱物の溶解を促進するが、このときFe2+イオンに還元されるので、浸出反応が進むにつれて浸出液の酸化還元電位は低下する。このとき、このFe2+イオンは空気酸化によってFe3+イオンに酸化されるが、堆積された鉱石ダンプ中に自然に生息する鉄酸化バクテリア等の微生物が関与するとその反応速度が飛躍的に高められる。
例えば、硫化銅鉱に含まれる銅鉱物が、輝銅鉱(CuS)、斑銅鉱(CuFeS)等の二次硫化鉱物である場合には、これらは酸化還元電位が高いほど溶解しやすいため、バクテリアが活発に活動して浸出液中のFe3+イオンが多くなるほど溶出される銅分も多い。一方、前記銅鉱物が、一次硫化鉱物である黄銅鉱(CuFeS)では、バクテリアが活発に活動する500〜700mV(Ag/AgCl電極規準)の酸化還元電位領域では、浸出が極端に遅くなる性質を有しており、上記の二次硫化鉱物の浸出に適した条件ではほとんど浸出されない。また、これ以上に高電位にすることで浸出が早めることができるが、バクテリアの酸化作用のみで前記高電位を維持するのは困難である。
ところで、一般に、低品位の銅鉱石、例えばポーフィリー型鉱床下部の一次富化帯等は含有される銅の大半が黄銅鉱である。しかも、黄銅鉱を含む銅鉱石は世界に広く分布している。しかしながら、これら鉱石は、上記浸出法による銅回収に適さないので、経済的に不利な浮選法により銅精鉱を回収するか、あるいは廃石として処分するしかなかった。
この解決策として、黄銅鉱を浸出する方法として、硫酸と酸化剤を加えて加圧浸出する方法、塩酸を使用し加熱する方法等が提案されているが、いずれも消費エネルギー及び試薬コストが大きく経済的でない。例えば、銅精鉱の硫酸溶液による酸化加圧浸出の際に、反応促進剤として炭素質添加物を用いる技術(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。この方法は、黄銅鉱のような難浸出性の銅鉱物に有効な方法であるが、浸出反応温度が90〜220℃で、圧力が100〜3000kPaという厳しい条件下で酸化加圧浸出を行うものである。したがって、バクテリアリーチングのような緩やかな条件下の浸出方法とは期待する浸出速度において根本的に異なる。
以上の状況から、黄銅鉱を含む硫化銅鉱から、浸出速度を高めてかつ高浸出率で銅を浸出できる経済性の高い方法が求められている。
米国特許第5730776号明細書
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点に鑑み、黄銅鉱を含む硫化銅鉱から、浸出速度を高めてかつ高浸出率で銅を浸出する効率的な方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために、黄銅鉱を含む硫化銅鉱から銅を浸出する方法について鋭意研究を重ねた結果、前記硫化銅鉱からなる堆積層に、浸出液として硫酸鉄水溶液を添加するとともに、空気を装入し、その際該堆積層内の空気中の酸素濃度を特定の条件に調整したところ、銅の浸出速度を高めてかつ高浸出率で銅を浸出することができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、空気を装入させながら黄銅鉱を含む硫化銅鉱から浸出液を用いて銅を浸出する方法であって、
前記硫化銅鉱からなる堆積層に浸出液として硫酸鉄水溶液を添加するとともに、浸出開始直後を除いて浸出終了時に至るまでの間、該堆積層内に存在する空気中の酸素濃度を10重量%以下に調整することを特徴とする硫化銅鉱の浸出方法が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記硫酸鉄水溶液は、鉄濃度が1〜10g/L、及びpHが1.0〜2.5であることを特徴とする硫化銅鉱の浸出方法が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第2の発明において、前記硫酸鉄水溶液は、銅濃度が0.1〜5g/Lであることを特徴とする硫化銅鉱の浸出方法が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1の発明において、前記浸出は、ヒープリーチング、バットリーチング又はカラムリーチングのいずれかの方式で行われることを特徴とする硫化銅鉱の浸出方法が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4いずれかの発明において、前記酸素濃度を調整するために、堆積層への装入空気として堆積層から排出される低酸素濃度の空気を循環使用することを特徴とする硫化銅鉱の浸出方法が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第1〜5いずれかの発明において、前記堆積層内の浸出液の酸化還元電位(Ag/AgCl電極規準)を350〜450mVに調整することを特徴とする硫化銅鉱の浸出方法が提供される。
本発明の黄銅鉱を含む硫化銅鉱の浸出方法は、黄銅鉱を含む硫化銅鉱から、銅の浸出速度を高めてかつ銅を高浸出率で浸出することができるので、その工業的価値は極めて大きい。
以下、本発明の黄銅鉱を含む硫化銅鉱の浸出方法を、詳細に説明する。
本発明の黄銅鉱を含む硫化銅鉱の浸出方法は、空気を装入させながら黄銅鉱を含む硫化銅鉱から浸出液を用いて銅を浸出する方法であって、前記硫化銅鉱からなる堆積層に浸出液として硫酸鉄水溶液を添加するとともに、浸出開始直後を除いて浸出終了時に至るまでの間、該堆積層内に存在する空気中の酸素濃度を10重量%以下に調整することを特徴とする。
本発明の浸出方法において、浸出開始直後の高酸素濃度の期間を除いて浸出終了時に至るまで、堆積層内の空気中の酸素濃度が10重量%以下に保持されるように調整することが重要である。これによって、黄銅鉱は、硫酸水溶液中において、特定の酸化還元電位領域で反応し、高速で浸出されることになる。ここで、硫酸水溶液中における黄銅鉱は、ある酸化還元電位領域において、下記の反応式(1)と(2)に示される2段階の反応にしたがって浸出される。
CuFeS+3Cu2++3Fe2+=2CuS+4Fe3+ (1)
CuS+4Fe3+=2Cu2++S+4Fe2+ (2)
すなわち、まず、式(1)に基づいて、低酸化還元電位域において黄銅鉱が還元され、より酸化溶出速度が高い輝銅鉱が反応中間体として生成する。その後、式(2)に基づいて、輝銅鉱が酸化されて銅が溶出する。このような反応機構が成立するためには、溶液の酸化還元電位Eが下記の式(3)を満足することが必須条件である。
Eox<E<Ec (3)
(式中Ecは式(1)の酸化還元電位を、Eoxは式(2)の酸化還元電位を表す。)
また、黄銅鉱が溶解する全体反応は、式(1)と式(2)を合算した下記の式(4)で表され、黄銅鉱が溶解する反応全体としては、Fe3+による酸化反応であることがわかる。
CuFeS+4Fe3+=Cu2++2S+5Fe2+ (4)
また、式(4)の反応で消費されたFe3+は、生成されたFe2+が装入された空気中の酸素によって酸化されることで再生され、さらに鉄酸化バクテリア等の微生物の関与によってその反応が加速される。この反応は、下記の式(5)で表される。
Fe2++e=Fe3+ (5)
上記反応機構について、反応の速度と酸化還元電位(以下、電位と略称する場合がある。)の関係を、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、黄銅鉱の溶出速度と電位の関係を表す概念図である。
図1において、式(3)の条件が満たされる場合、黄銅鉱は還元され、より酸化溶出速度の高い輝銅鉱を反応中間体として生成し、その輝銅鉱が酸化溶出するため高速浸出される。すなわち、Ecの近傍では、黄銅鉱還元反応(CuS生成反応:R)とCuS酸化反応(O)のうち、黄銅鉱の還元反応が全過程を律速するので、銅の溶出速度Kは電位の低下に伴って高くなる。一方、Eoxの近傍ではCuS酸化反応が律速段階となり、銅の溶出速度Kは電位の上昇に伴って高くなる。従って、黄銅鉱還元反応(R)とCuS酸化反応(O)が交わる電位(Eop)で銅の溶出速度は最大となる。また、Ec<Eの場合、黄銅鉱酸化反応(D)(式(4))により直接黄銅鉱から銅が溶出するため、銅の溶出速度は低くなる。
ところで、通常の硫化銅鉱の浸出条件においては、式(4)の反応によるFe3+の消費よりも式(5)の反応によるFe3+の再生の方が優勢となり、ネルンストの式(式(6))によって表せる浸出液の電位は、図1で説明した黄銅鉱浸出の最適電位の範囲を超えて上昇する傾向にある。
E=0.670+0.059log([Fe3+]/[Fe2+]) (6)
このため、式(5)によるFe3+の再生を抑制し電位を所望の範囲に保持する方法として、還元剤を投入したり、または鉄酸化バクテリアを殺菌したりすることが考えられるが、いずれの方法でも薬剤コストが増大するため経済性に問題が生じる。
この対策として、本発明の方法、即ち、浸出期間中、少なくとも大部分の期間、例えば浸出開始直後を除いて浸出終了時に至るまでの期間において、堆積層内の空気中の酸素濃度が10重量%以下、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%に保持されるように調整することが有効である。これにより、溶液中の酸化還元電位は式(3)の要件を満足する所望の特定範囲に維持され、黄銅鉱から銅が2段階の反応で速やかに浸出されることになる。
一方、通常の空気装入の条件下、黄銅鉱の硫酸鉄水溶液による酸化浸出においては、堆積層内の空気中の酸素濃度は、浸出開始後、直後の装入空気による高酸素濃度の期間を経て硫化銅鉱の還元力によって酸素が消費されるので、低下する。その後、空気の装入を継続すると、堆積層内の空気中の酸素濃度は再び上昇する。このとき、堆積層内の空気中の酸素濃度が10重量%を超える期間が、浸出開始直後の期間を除いて浸出終了時に至るまでに長期間に及ぶときは、堆積層内の溶液の酸化還元電位が所望の上限値を超えて上昇してしまうので、黄銅鉱の直接浸出が緩やかに進行する。
本発明の原料に用いる黄銅鉱を含む硫化銅鉱としては、特に限定されるものではなく、含有される銅鉱物の一部あるいは大部分が黄銅鉱である硫化銅鉱、又は該硫化銅鉱から浮選等によって銅鉱物が濃縮された銅精鉱が用いられる。
上記硫化銅鉱は、銅鉱物の大部分を露出させるため、破砕されて用いられる。破砕の方法としては、採掘時の発破や各種の破砕機によって行われる。ここで、破砕産物の粒度は、特に限定されるものではなく、原料鉱石の性状や採算性を総合的に判断して最適な粉砕粒度を選択すればよい。対象が銅精鉱である場合には、既に細粒となっているので粉砕は不要である。
本発明の浸出の方式としては、特に限定されるものではなく、上記硫化銅鉱からなる堆積層に、硫酸鉄水溶液を添加するとともに装入空気を通過させる方式、例えば、ヒープリーチング、バットリーチング又はカラムリーチングが用いられるが、この中で、特に酸素濃度の制御性から、バットリーチング又はカラムリーチングが好ましい。
本発明に用いる堆積層内の空気中の酸素濃度を調整する手段としては、特に限定されるものではないが、カラム又はバット内に堆積層を形成した浸出方式(バットリーチング又はカラムリーチング)であれば、浸出容器の開口部を閉じ、容器内に装入する空気量をポンプ等で調節するか、装入空気中の酸素濃度を調整することで実施することできる。また、ヒープリーチングであれば、ヒープに埋設するドレンパイプ又はエアレーションパイプから吹き込む空気量を調節すればよい。
例えば、装入空気中の酸素濃度を調整する手段としては、堆積層への装入空気として、堆積層内で鉄の酸化反応により低酸素濃度になった排出空気を循環使用することにより効率的に行なわれる。
上記堆積層内の空気の酸素濃度測定は、バットリーチング又はカラムリーチングであれば、浸出容器から排出される空気を密閉容器に導入し、容器内に酸素濃度計を設置すること行なわれる。また、ヒープリーチングの場合には、ヒープ中の適当な深さまでパイプを挿入しポンプで内部の空気を吸い出して、酸素濃度を測定することで行なわれる。
本発明に用いる硫酸鉄水溶液としては、特に限定されるものではないが、鉄濃度が1〜10g/L及びpHが1.0〜2.5であることが好ましい。ここで、硫酸鉄水溶液中の鉄濃度及びpHが調整されて用いられる。
さらに、本発明に用いる硫酸鉄水溶液としては、特に限定されるものではないが、鉄濃度が1〜10g/L、銅濃度が0.1〜5g/L、及びpHが1.0〜2.5であることがより好ましい。ここで、浸出液として、堆積層を通過して排出された溶液が、必要に応じて成分調整されて繰返し用いられる。この条件範囲の硫酸鉄水溶液を得るためには、特に限定されるものではないが、浸出の後工程として実施される溶媒抽出工程の条件を調整し、さらにその工程から得られる抽出残液を再度調整して使用することができる。
上記硫酸鉄水溶液のFe濃度は、好ましくは1〜10g/L、より好ましくは5g/L前後に調整される。すなわち、鉄の濃度が高いほど銅の浸出速度が高くなるが、1g/L未満では、銅の浸出速度が低下し、回収の効率が低下する。一方10g/Lを超えると、液の粘性の増大や不溶性鉄化合物の析出が多くなり、浸出の妨げとなる。
上記硫酸鉄水溶液のFe濃度の調整方法は、特に限定されるものではなく、通常、浸出貴液中に鉱石から溶出した鉄は溶媒抽出では回収されないので、鉄を含む抽出残液をそのまま浸出液として繰り返すことで濃度を維持できる。鉄濃度が高くなりすぎた場合は抽出残液の一部を系外に排出し、新規の水を補充することで希釈する。不足する場合には、硫酸第一鉄及び/又は硫酸第二鉄を新規の水溶液又は浸出循環液に添加して行うのが好ましい。ここで、添加する硫酸鉄の形態は、該硫酸鉄水溶液の電位に大きく関わるので、電位の調節が容易な方を適宜選択する。
上記硫酸鉄水溶液のpHは、好ましくは1.0〜2.5、より好ましくは1.5〜2.0に調整される。すなわち、pHが1.0未満では、酸の消費量が増大し経済的に不利となるほかに、浸出工程の下流工程で一般的に実施される溶媒抽出での抽出率の低下を引き起こす等の問題が生じる。一方、pHが2.5を超えると、銅の浸出速度が低下し、また不溶性鉄化合物が沈殿して浸出反応が妨げられるという問題が生じる。上記pHの調整方法は、特に限定されるものではなく、硫酸、塩酸等の鉱酸を水溶液又は浸出循環液に添加して行うが、特に経済性から安価な硫酸を用いることが好ましい。
また、上記硫酸鉄水溶液のCu濃度は、好ましくは0.1〜5g/L、より好ましくは0.5〜1g/Lに調整される。すなわち、銅の濃度が高いほど銅の浸出速度が高くなるが、0.1g/L未満では、銅の浸出速度が低下し、一方、5g/Lを超えると、堆積層に残留する浸出液に含まれる銅の量が増加して回収率が低くなる。
上記硫酸鉄水溶液の添加量としては、特に限定されるものではなく、少なくとも硫化銅鉱全体に十分に行き渡る量を添加するが、使用する反応容器の形状、あるいは浸出以降の下流工程の状況等に合わせて適宜調整する。この中で、浸出液として添加する硫酸鉄水溶液の量が多すぎると得られる浸出貴液(浸出生成液)の濃度が薄くなりすぎて下流工程の溶媒抽出等における効率が低下するので、硫化銅鉱の20倍以下が好ましい。
本発明で浸出方法において、浸出反応の制御のため、堆積層から得られる浸出液のpHと電位を一定期間毎に測定する。ここで、一般的に堆積層内の浸出液の電位は、銅鉱物自体の還元力により徐々に低下するが、通常、堆積層内の間隙に存在する空気から溶け込む酸素の酸化力によって平衡してある一定値に保たれる。
上記堆積層内の浸出液の酸化還元電位(Ag/AgCl電極規準)は、特に限定されるものではなく、上記の方法により堆積層内の空気の酸素濃度を調整することによって、好ましくは350〜450mV、より好ましくは380〜420mVに調整される。
本発明の浸出方法により得られる銅を含んだ貴液を工程から取り出す方法としては、反応槽内の浸出液の補充操作によって断続的に回収する方法、少量ずつの浸出液を連続的に回収する方法、全ての貴液を一度に回収する方法等が行われるが、下流工程の形態と能力に適したものを適宜選択することができる。
また、上記貴液から銅を回収する方法としては、溶媒抽出と電解採取により電気銅を生産する方法が一般的に行われているが、本発明の方法で回収された貴液は、この方法の適用に好適である。
以下に、本発明の実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で用いた金属、鉱物割合及び固定炭素の分析方法は、以下の通りである。
(1)金属の分析:ICP発光分析法で行った。
(2)鉱物割合の分析:顕微鏡観察によって求めた。
また、実施例及び比較例において用いた硫化銅鉱は、硫化鉱物を含まない硅石を12.5mm以下に破砕し、これにチリ産銅精鉱を全体のCu品位が1重量%となるように混合して調合した。このときの混合比は、硅石10kgに対して銅精鉱360gであった。なお、前記チリ産銅精鉱の化学分析値と鉱物割合を表1に示す。
Figure 2006213948
表1より、前記銅精鉱は含有される銅鉱物のほぼ全てが黄銅鉱であることが分る。
また、実施例及び比較例で用いたカラム浸出装置の構造は、以下の通りである。
図2にカラム浸出装置の構造を示す。図2において、カラム1の上端、浸出液配管2、浸出貴液配管3、浸出液タンク4等の開口部は密閉もしくは水封され、外気との余分な接触が遮断されている。ここで、浸出液は、浸出液タンク4を経由して給液用ローラーポンプ5によりカラム1に繰返し添加されることができる。
また、カラム1の下端に設けた通気管6から通気用ローラーポンプ8で空気を導入し、上端の排気管7からカラム外に排出される空気はローラーポンプ吸入管9に接続して循環させ、配管の途中に設置した酸素濃度計10にて酸素濃度を測定することができる。また、ローラーポンプ吸入管9には3方コック11を設け、必要に応じて外気を導入することができる。
(実施例1)
まず、ポリエチレンシート上で、上記硫化銅鉱10kgを所定量の水と濃硫酸を少しずつ添加しながら混練して造塊し浸出用造塊物を準備した。ここで、水の添加量は200mL、また濃硫酸(濃度98重量%)の添加量は5.2gであった。なお、添加する水の量は、混練後ポリエチレンシートに鉱石が付着しない最少限の量とし、また濃硫酸の添加量は、浸出開始時の流出液pHが2.0付近となるように予備試験によって求められたものを用いた。
次に、得られた造塊物を、上記カラム浸出装置を用いて以下のように浸出した。なお、カラム浸出装置は30℃に温度制御された恒温室内に設置されている。
造塊物を直径10cm、及び高さ1mの塩化ビニール製のカラムに充填し、ローラー式定量ポンプでカラム上部から浸出液を上部表面積1平方メートル当たり5L/hの割合で滴下した。ここで、初期浸出液として、硫酸第一鉄を鉄濃度5g/Lとなるように純水に溶解し、硫酸を添加してpH1.5に調整した溶液を使用した。
また、カラムの下端から流出する液は10Lのポリエチレンボトルに回収され、ローラー式定量ポンプに給液して浸出液として繰り返した。その後、浸出操作が進み浸出貴液の銅濃度が5g/Lを超えたときに、装入する浸出液の半量を上記初期浸出液と同じ組成の溶液に交換して、さらに浸出操作を続けた。ここで、カラムに空気を60mL/hの流量で導入し、その後は浸出期間の全般に渡ってカラム上端から排出された空気を循環使用した。
この間、浸出操作の全期間において、循環空気中の酸素濃度、及びカラムから排出された浸出液(浸出貴液)の酸化還元電位を測定した。
得られた循環空気中酸素濃度の測定結果を図3に示す。図3より、循環空気中の酸素濃度は、浸出反応で酸素が消費されるため徐々に低下し、浸出開始後20日で10重量%を下回ることが分かる。さらに、その後も低下し5重量%以下にまで低下するが、その低下は緩やかになることが分かる。これは、装置内部が負圧となるために、配管接合部の隙間などから外気が侵入するためと見られる。
また、得られた浸出貴液の酸化還元電位(ORP、Ag/AgCl電極規準)の測定結果を図4に示す。図4より、浸出貴液の酸化還元電位(Ag/AgCl電極規準)は、浸出期間の全般に渡って350〜450mVの範囲に保持されることが分かる。
以上の浸出操作において、浸出期間の全般に渡ってCu浸出率を測定した。なお、Cu浸出率の測定は、前記浸出貴液の銅濃度を所定日数毎に分析して求めた。結果を図5に示す。
(比較例1)
カラム下端から1.0mL/minの流量で外気を導入し、カラムから排出される空気を循環しなかったこと以外は実施例1と同様に行ない、この間、浸出操作の全期間において、カラムから排出される空気中の酸素濃度、及びカラムから排出された浸出液(浸出貴液)の酸化還元電位を測定した。結果をそれぞれ図3、図4に示す。
図3より、この際のカラムから排出される空気中の酸素濃度は、浸出反応の初期において一旦低下するがその後10重量%以上の酸素濃度に上昇することが分かる。また、図4より、この際の浸出貴液の酸化還元電位(Ag/AgCl電極規準)は、浸出初期の短期間を除いて、浸出期間の全般に渡って450mVを超える高電位の範囲であることが分かる。このため、浸出液の酸化還元電位が所望の範囲に維持されないので、黄銅鉱の浸出が緩やかに進行することになる。
また、浸出期間の全般に渡ってCu浸出率を測定した。結果を図5に示す。
(比較例2)
カラムから排出される空気を循環せず、カラムを密閉しないで外気が自由にカラム内に出入りできる状態にたこと以外は実施例1と同様に行ない、この間、浸出操作の全期間において、カラムから排出された浸出液(浸出貴液)の酸化還元電位を測定した。結果を図4に示す。図4より、この際の浸出貴液の酸化還元電位(Ag/AgCl電極規準)は、浸出初期の短期間を除いて、浸出期間の全般に渡って450mVを超える高電位の範囲であることが分かる。なお、この際のカラム内の空気は自由に出入りできる状態にあるので、酸素濃度は、空気と同じ21重量%とみなせる。
また、浸出期間の全般に渡ってCu浸出率を測定した。結果を図5に示す。
図1から明らかなように、実施例1では、堆積層中の空気中の酸素濃度の調整が本発明の方法に従って行われ、堆積層から得られる浸出液の酸化還元電位(Ag/AgCl電極規準)が浸出期間の全般に渡って350〜450mVの範囲に保持されたので、黄銅鉱が2段階の反応により浸出され、銅の浸出速度が高められ、かつ高浸出率で浸出されることが分かる。これに対して、比較例1又は2では、堆積層内の空気中の酸素濃度の調整がこれらの条件に合わないため、浸出液の酸化還元電位が所望の範囲に維持されないので、銅の浸出率において満足すべき結果が得られないことが分かる。
以上より明らかなように、本発明の黄銅鉱を含む硫化銅鉱の浸出方法は、銅精錬分野で利用される銅鉱物の浸出方法として好適である。特に黄銅鉱が主たる銅鉱物である難浸出性の銅鉱石から、高浸出率で銅を溶出させる方法として有用である。
黄銅鉱の溶出速度と電位の関係を表す概念図である。 実施例と比較例で用いたカラム浸出装置の構造を表す図である。 実施例と比較例で得られたカラムから排出される空気中の酸素濃度の変化を表す図である。 実施例と比較例で得られたカラムから排出された浸出液の酸化還元電位の変化を表す図である。 実施例と比較例で得られたCu浸出率の推移を表す図である。
符号の説明
1 カラム
2 浸出液配管
3 浸出貴液配管
4 浸出液タンク
5 給液用ローラーポンプ
6 通気管
7 排気管
8 通気用ローラーポンプ
9 ローラーポンプ吸入管
10 酸素濃度計
11 3方コック

Claims (6)

  1. 空気を装入させながら黄銅鉱を含む硫化銅鉱から浸出液を用いて銅を浸出する方法であって、
    前記硫化銅鉱からなる堆積層に浸出液として硫酸鉄水溶液を添加するとともに、浸出開始直後を除いて浸出終了時に至るまでの間、該堆積層内に存在する空気中の酸素濃度を10重量%以下に調整することを特徴とする硫化銅鉱の浸出方法。
  2. 前記硫酸鉄水溶液は、鉄濃度が1〜10g/L及びpHが1.0〜2.5であることを特徴とする請求項1に記載の硫化銅鉱の浸出方法。
  3. 前記硫酸鉄水溶液は、銅濃度が0.1〜5g/Lであることを特徴とする請求項2に記載の硫化銅鉱の浸出方法。
  4. 前記浸出は、ヒープリーチング、バットリーチング又はカラムリーチングのいずれかの方式で行われることを特徴とする請求項1に記載の硫化銅鉱の浸出方法。
  5. 前記酸素濃度を調整するために、堆積層への装入空気として堆積層から排出される低酸素濃度の空気を循環使用することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の硫化銅鉱の浸出方法。
  6. 前記堆積層内の浸出液の酸化還元電位(Ag/AgCl電極規準)を350〜450mVに調整することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の硫化銅鉱の浸出方法。
JP2005026041A 2005-02-02 2005-02-02 黄銅鉱を含む硫化銅鉱の浸出方法 Active JP4525372B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005026041A JP4525372B2 (ja) 2005-02-02 2005-02-02 黄銅鉱を含む硫化銅鉱の浸出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005026041A JP4525372B2 (ja) 2005-02-02 2005-02-02 黄銅鉱を含む硫化銅鉱の浸出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006213948A true JP2006213948A (ja) 2006-08-17
JP4525372B2 JP4525372B2 (ja) 2010-08-18

Family

ID=36977416

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005026041A Active JP4525372B2 (ja) 2005-02-02 2005-02-02 黄銅鉱を含む硫化銅鉱の浸出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4525372B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013155416A (ja) * 2012-01-31 2013-08-15 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 黄銅鉱を含む硫化銅鉱からの銅の浸出方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001220626A (ja) * 2000-02-08 2001-08-14 Dowa Mining Co Ltd 銅の浸出方法
JP2004156123A (ja) * 2002-11-08 2004-06-03 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 硫化銅鉱から銅を浸出する方法
JP2005015864A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 黄銅鉱を含む硫化銅鉱から銅を浸出する方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001220626A (ja) * 2000-02-08 2001-08-14 Dowa Mining Co Ltd 銅の浸出方法
JP2004156123A (ja) * 2002-11-08 2004-06-03 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 硫化銅鉱から銅を浸出する方法
JP2005015864A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 黄銅鉱を含む硫化銅鉱から銅を浸出する方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013155416A (ja) * 2012-01-31 2013-08-15 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 黄銅鉱を含む硫化銅鉱からの銅の浸出方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4525372B2 (ja) 2010-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1209475C (zh) 细菌辅助的堆浸出方法
JP4950257B2 (ja) 硫化銅鉱からの銅の積層体浸出方法
MX2007011928A (es) Proceso para aumentar la velocidad de la biolixiviacion de minerales o concentrados de especies metalicas sulfuradas, mediante inoculacion continua con solucion de lixiviacion que contiene microorganismos aislados con o sin la presencia de microorgan
US8795612B2 (en) Leaching process for copper concentrates containing chalcopyrite
JP4360696B2 (ja) バクテリアを用いた硫化銅鉱からの銅浸出方法
CN100513599C (zh) 一种细菌辅助的黄铜矿堆浸方法
CN110564964B (zh) 一种高效利用铜锌矿的选冶联合工艺
US8968442B2 (en) Leaching process for copper concentrates with a carbon catalyst
AU2016234208B2 (en) Method of leaching copper from copper sulfide ore and method of evaluating iodine loss content of column leaching test of the copper sulfide ore
JP5052834B2 (ja) 黄銅鉱を含有する硫化銅鉱の浸出方法
CN108239703A (zh) 一种控制生物浸出过程的电化学方法和设备
JP6147849B2 (ja) 硫化鉱浸出法
CN110678563A (zh) 浸提含铜矿石
JP2013155416A (ja) 黄銅鉱を含む硫化銅鉱からの銅の浸出方法
GB2310424A (en) Recovering gold from oxide ores
JP4525372B2 (ja) 黄銅鉱を含む硫化銅鉱の浸出方法
JP4904836B2 (ja) 黄銅鉱を含む硫化銅鉱の浸出方法
WO2000037690A1 (en) Silver-catalyzed bio-leaching process for copper extraction from chalcopyrite heap
JP4232694B2 (ja) 黄銅鉱を含む硫化銅鉱の浸出方法
JP3991934B2 (ja) 黄銅鉱を含む硫化銅鉱から銅を浸出する方法
JP2013189687A (ja) 銅鉱石の浸出方法
EP3184657A1 (en) Copper sulphide leaching inferrous chloride medium with bacteria
JP2009228109A (ja) 黄銅鉱を含有する硫化銅鉱の浸出方法
JP2015175022A (ja) 銅鉱石の浸出方法
RU2354819C1 (ru) Способ выщелачивания окисленных и смешанных медьсодержащих руд и продуктов их обогащения

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070612

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090915

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100511

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100524

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130611

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4525372

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140611

Year of fee payment: 4