JP2006213601A - ユビデカレノン含有粉体及びその製造方法 - Google Patents

ユビデカレノン含有粉体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明は、ユビデカレノン含有粉体、及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、ユビデカレノンを高濃度含有し、打錠性、充填性、流動性に優れており、生産効率よく製造できる粉体に関する。
【解決手段】
流動層装置にて30〜80質量%のユビデカレノン粉末(A成分)と70〜20質量%の賦形剤(B成分)を流動させて混合しながら、A成分とB成分との合計質量部100部に対して10〜50質量部の割合となるプロラミン蛋白(C成分)を溶液状態で噴霧して得られる平均粒径50〜500μmのユビデカレノン含有粉体。
【選択図】なし

Description

本発明は、ユビデカレノン含有粉体、及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、ユビデカレノンを高濃度含有し、打錠性、充填性、流動性に優れ、生産効率よく製造できる粉体、これを成型してなる打錠品、これを配合した健康食品、及びユビデカレノン含有粉体の製造方法に関する。
ユビデカレノンは、補酵素の一種であり、ユビキノン10、コエンザイムQ10等とも称され、ミトコンドリア中のアデノシン三リン酸の生産に必須とされており、免疫機能を向上させることにより心臓病、高血圧、リウマチ性弁疾患に対する有効性等が確認されている。また歯槽の炎症に対する有効性についても研究されている。うっ血性心不全(例えば、特許文献1参照)、脳血管障害(例えば、特許文献2参照)、抗ガン剤の副作用防止(アドリアマイシンによる心臓障害の防止)、疲労回復、エネルギー賦活、生体内活性酸素に対する抗酸化などに使用されている。このようにユビデカレノンは、高い生理活性を持ち、かつ生体内に存在することから安全性の高い物質と考えられている。このような状況から近年、ユビデカレノンは製薬、食品等の分野で注目されている。
しかし、ユビデカレノンは室温で粉末状であるが、しっとりしており、安息角が43°〜70°の範囲にあり、流動性が悪い。さらに、凝集を起こしやすくハンドリングが非常に困難であるので、このままでは、食品、医薬品の原料として使用に適さなかった。
例えば、ユビデカレノン粉末の製剤化にあたり、ユビデカレノンを錠剤に配合すると杵付き等の打錠障害を生じやすい。したがって、錠剤化の際、多量の賦形剤を必要とし、通常20質量%程度のユビデカレノン含有物が製造されるにすぎなかった(例えば、特許文献3〜5参照)。
そのため、高濃度にユビデカレノンを含有する錠剤を製造するための開発が進められ、特許文献6には、ユビデカレノンを含む造粒物をヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール等で被覆したユビデカレノン含有組成物の使用が開示されている。
特開昭56−12309号公報 特開昭52−130922号公報 特開昭55−147219号公報 特開昭56−103109号公報 特開昭56−145214号公報 特開昭60−32712号公報
しかし、特許文献6に開示されたユビデカレノン含有組成物を製造するには、造粒工程、分級工程及び被覆工程を経る都合上、製造コストが高くなり、製造の歩留まりも低くなることから、生産効率上の問題がある。また、分級工程にもよるが、製造されるユビデカレノン含有組成物には粒度に幅があり、そのほかの食品素材、医薬品原末と混合するのに適していなかった。
本発明の目的は、ユビデカレノンを高濃度含有し、打錠性、流動性、充填性に優れ、さらに生産効率よく製造できる粉体を提供することにある。そして、これを用いるユビデカレノンを高濃度含有する打錠品、健康食品を提供する。
本発明において、第1の発明は、流動層装置にて30〜80質量%のユビデカレノン粉末(A成分)と70〜20質量%の賦形剤(B成分)を流動させて混合しながら、A成分とB成分との合計質量部100部に対して10〜50質量部の割合となるプロラミン蛋白(C成分)を溶液状態で噴霧して得られる平均粒径50〜500μmのユビデカレノン含有粉体である。
第2の発明は、第1の発明のユビデカレノン含有粉体を成型してなる打錠品である。
第3の発明は、第1の発明のユビデカレノン含有粉体を配合した健康食品である。
第4の発明は、流動層装置にて30〜80質量%のユビデカレノン粉末(A成分)と70〜20質量%の賦形剤(B成分)を流動させて混合しながら、A成分とB成分との合計質量部100部に対して10〜50質量部の割合となるプロラミン蛋白(C成分)を溶液状態で噴霧する平均粒径50〜500μmのユビデカレノン含有粉体の製造方法である。
本発明の第1の発明によれば、ユビデカレノンを高濃度で含有でき、粒度が均一で、流動性、打錠性、充填性に優れたユビデカレノン含有粉体が提供される。本発明のユビデカレノン含有粉体を用いると、打錠障害が生じることなくそのままで錠剤化することができる。さらに、本発明のユビデカレノン含有粉体は、食品素材と均一に分散することができる。
本発明の第2の発明によれば、ユビデカレノンを高濃度含む打錠品を提供できる。
本発明の第3の発明によれば、ユビデカレノンを高濃度含む健康食品を提供できる。
本発明の第4の発明によれば、ユビデカレノンを高濃度で含有でき、粒度が均一であり流動性、打錠性、充填性に優れているユビデカレノン含有粉体を効率よく製造できる。
本発明のユビデカレノン含有粉体は、流動層にて特定比率のユビデカレノン粉末(A成分)と賦形剤(B成分)とを流動させて混合しながら、これに特定量のプロラミン蛋白(C成分)を溶液状で噴霧して造粒される特定の粒径のユビデカレノン含有粉体である。
本発明で使用されるA成分のユビデカレノン粉末は、牛などの動物の心臓など天然物から抽出されたユビデカレノン、あるいは合成法、発酵法で得たユビデカレノンを乾燥した粉末である。
例えば、コエンザイムQ10(商品名、日清ファルマ(株)製)、カネカ・コエンザイムQ10(商品名、鐘淵化学工業(株)製)、CoenzymeQ10(商品名、旭化成ケミカル(株)製)などが市販されている。
本発明で用いるユビデカレノンの粉末の嵩密度は、0.1g/cm3〜0.5g/cm3 、好ましくは、0.15g/cm3〜0.4g/cm3 である。嵩密度が0.1g/cm3未満では、プロラミン蛋白にて被覆されない粉末が生じやすく、粒度が不均一となりやすい。一方、0.5g/cm3より大きい場合、流動化状態を得るためには流動化エアーを多量に必要とし、製造される造粒物においてもユビデカレノン含量の不均一を生じたり、打錠障害を生じたりする。
本発明で用いるユビデカレノンの粉末の粒度は、平均粒径1〜300μm、好ましくは、10〜100である。平均粒径が、1μm未満の場合は、流動状態において流動層装置の上部排気トラップ(バグフィルター)の目を抜け易くなり、ユビデカレノンの損失が多く、含量の不均一を生じる。一方、平均粒径300μmより大きい場合、打錠時にカプセルが割れ、ユビデカレノンが染み出し、打錠障害の原因となる。
本発明で使用されるB成分は賦形剤は、乳糖、デキストリン、微結晶セルロース、アラビアガム、コーンスターチ、糖アルコール、プロラミン蛋白、カゼインナトリウムなどの一般的な固体の賦形剤であり、1種または2種以上を使用できる。賦形剤として、より好ましくは、微結晶セルロース、乳糖、デキストリン、プロラミン蛋白である。これらの賦形剤を用いたユビデカレノン含有粉体より得られる打錠品は、高い硬度と崩壊性を有するため好ましい。
本発明において、賦形剤は、嵩密度が0.1g/cm3〜0.5g/cm3のものを用いることが好ましい。賦形剤の嵩密度が0.1g/cm3未満の場合、0.5g/cm3より高い場合は、均一な粒度のユビデカレノン含有粉体を製造できないおそれがある。
A成分のユビデカレノン粉末とB成分の賦形剤の関係は、ユビデカレノンと賦形剤の嵩密度(ユビデカレノン:賦形剤)の比で1:5〜5:1の範囲のものを使用することが好ましい。更に好ましくは、1:2〜2:1である。流動させ混合させる際にユビデカレノンの粉末と賦形剤をより均一に混合でき、よりユビデカレノン含量が均一で粒度が均一なユビデカレノン含有粉体を製造することができる。
本発明において、30〜80質量%のユビデカレノン粉末(A成分)と70〜20質量%の賦形剤(B成分)を混合することが好ましい。より好ましくは、ユビデカレノン粉末40〜65質量%、即ち、賦形剤35〜60質量%の割合である。ユビデカレノンの混合量が30質量%より少ない場合、製造される粉体に含有されるユビデカレノン量が低下するため、用途に制限を受ける。また、80質量%より多い場合、ユビデカレノン粉末に対して賦形剤の混合量が少ないため、ユビデカレノン粉末が凝集しやすく流動状態が悪くなるので、製造される粉体の粒度がばらつきやすくなる。さらに、このように製造されたユビデカレノン含有粉体を打錠化する際には杵付きなどの打錠障害を生じやすくなる。また、食品素材等との混合がし難くなる。
本発明において、C成分のプロラミン蛋白を溶液状態で、ユビデカレノン粉末と賦形剤とに噴霧すると、プロラミン蛋白が結合剤として作用しA成分のユビデカレノン粉末とB成分の賦形剤が結合し造粒する一方で、C成分のプロラミン蛋白が造粒物の表面を被覆し、均一のユビデカレノン含有粉体を製造することができる。
C成分のプロラミン蛋白は、トウモロコシ、米、ヒエ、アワ、キビ、麦、小麦、大麦、ライ麦、オート麦などのイネ科植物の種子貯蔵タンパク質等が挙げられ、特に好ましくはトウモロコシ蛋白であるゼインなどが挙げられる。
プロラミン蛋白は、上記の穀類からアセトンにより抽出され精製された後に粉末化する。なかでも、ゼインはツエインDP、ツエインC(以上、昭和産業(株)製)などの商品として市販されている。ゼインは、食品添加物として認可されているように安全性が高く、原料として入手しやすいので、本発明に好適である。
本発明において、C成分のプロラミン蛋白の噴霧量は、ユビデカレノン粉末(A成分)と賦形剤(B成分)との合計質量部100部に対して10〜50質量部の割合が好ましい。より好ましく10〜20質量部である。C成分のプロラミン蛋白の噴霧量が10質量部より低い場合、製造されるユビデカレノン粉末の粒度にバラツキが生じやすい。また、C成分のプロラミン蛋白がユビデカレノン含有粉体の表面に十分に被覆することができないことから、製造される粉体の流動性、充填性が悪くなり、製造されたユビデカレノン含有粉体を打錠化する場合、臼への充填量にバラツキを生じたり、また杵付きなどの打錠障害が生じやすくなる。C成分のプロラミン蛋白の噴霧量が50質量部より多い場合、製造されるユビデカレノン含有粉体に含有するユビデカレノンの量が少なくなりその用途が制限される。
本発明において、C成分のプロラミン蛋白は溶液状態で噴霧されるが、プロラミン蛋白は、難水溶性の蛋白であるので、本発明のユビデカレノン含有粉体を製造する際に、含水エタノール溶液に溶解して、これを噴霧することが好ましい。含水エタノール溶液中のエタノール濃度は、特に限定されないが、好ましくは体積濃度として50〜99質量%であり、さらに好ましくは、70〜90質量%である。含水エタノール溶液のエタノール濃度が50質量%より低い場合、もしくは99質量%より多い場合では、多量のプロラミン蛋白の溶解できず、生産効率が悪くなる。
さらに、含水エタノール溶液に、グリセリンや中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT油と略すこともある。)などの可塑剤をプロラミン蛋白1質量部に対して0.01〜0.5質量部添加すると、プロラミン蛋白の被覆性をより向上することができる。可塑剤の中でもグリセリンを用いた場合、流動層装置内壁へのユビデカレノン粉末の付着が少なく、結果として収量が高くなるので、ユビデカレノン含有粉体の製造上において好ましい。
C成分のプロラミン蛋白の含水エタノール中の濃度は適宜調整されるが、1〜40質量%が好ましく、さらに好ましくは10〜30質量%である。プロラミン蛋白の濃度が1質量%より低い場合、所定量のプロラミン蛋白質を噴霧するには、多大な時間を要し、製造時間が長くなる。また、プロラミン蛋白の濃度が40質量%より高い場合、製造されるユビデカレノン含有粉体の粒度がバラツキやすい。
本発明において、流動層装置にてA成分のユビデカレノン粉末とのB成分の賦形剤を流動させて混合しながら、C成分のプロラミン蛋白を溶液状態で噴霧して含有粉体を製造する。この際に使用する流動層装置は、空気を給気しながらユビデカレノン粉末との賦形剤を流動状態に保つ装置であり、例えば、流動層造粒機、転動流動層造粒機、ワースター型転動流動層造粒機などの一般的な流動層装置を使用することができる。
プロラミン蛋白溶液の噴霧は、スプレーエアガンを用いて行われる。流動層装置において、C成分のプロラミン蛋白を溶液状態で噴霧しながらA成分のユビデカレノン粉末とB成分の賦形剤を流動状態で混合し続けるとユビデカレノン含有粉体が得られ、溶液が気化した後は乾燥したユビデカレノン含有粉体が製造される。
流動層装置は、転動流動層造粒機、ワースター型転動流動層造粒機のように、転動盤による破砕力のあるものが、流動状態にあるユビデカレノン粉末の凝集をより抑えることができるので好ましい。
噴霧する際の溶液温度は、10〜60℃が好ましい。40℃まで加温することにより、B成分のプロラミン蛋白が溶解しやすくなり、蛋白質の展延性が増し造粒及び被覆における性能が増すので好ましい。
造粒あるいは乾燥時の給気温度は、25〜90℃が好ましく、40〜60℃が更に好ましい。25℃未満の場合、噴霧液の乾燥速度が低いため、作業性が悪くなる。90℃より高い場合は、安全上の問題が生じるので好ましくない。
本発明のユビデカレノン含有粉体の粒径は、使用するユビデカレノン粉末と賦形剤の種類、使用量、流動層装置の構造、流動状態、混合時の温度設定、噴霧液の噴霧条件等により適宜調整することができる。本発明において、ユビデカレノン含有粉体の平均粒径は、50〜500μmが好ましく、より好ましくは100〜300μmである。ユビデカレノン含有粉体の平均粒径が500μmより大きい場合、例えばこれを打錠する際、臼またはスティックへの充填量が均一になり難くなる。ユビデカレノン含有粉体の平均粒径が50μmより小さい場合、ユビデカレノン含有粉体が臼と下杵の間隙に多量が入り、打錠障害の原因となる。
本発明で製造されるユビデカレノン含有粉体は、上記の平均粒径であり、粒度の均一な粒度分布、即ち、乾式粒度分布計で測定できる粒度分布の標準偏差が0.24以下のユビデカレノン含有粉体であることが好ましい。
さらに、本発明のユビデカレノン含有粉体は、安息角が20〜43°あることが好ましい。安息角が20〜40°であることがより好ましい。安息角が43°より大きい場合、流動性が悪くなり、例えば、打錠時に臼への充填量にバラツキを生じやすくなる。
本発明のユビデカレノン含有粉体は、圧縮成形性に優れるため、そのまま錠剤化することが可能である。圧縮成型する場合、必要に応じて、乳糖、でんぷん、結晶セルロース、デキストリン、糖アルコールなどの賦形剤;ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸マグネシウム、硬化油脂などの滑沢剤;二酸化ケイ素などの流動性向上剤と混合し、錠剤化してもよい。
また、その他の成分として、例えば、ぶどう糖、ショ糖、アスパルテーム、ステビアなどの甘味剤;クエン酸、リンゴ酸などの酸味剤;苦味剤、うまみ調味料などの調味剤;ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB1等のビタミン類;オクタコサノール、ポリコサノール、L−カルニチン、L−カルニチン酒石酸塩、カテキンなどのその他の機能性成分と混合し、打錠することも可能である。
本発明のユビデカレノン含有粉体を用いて打錠する場合は、通常使用される打錠条件や打錠機が使用できる。打錠機は、単打式、連続式のどちらでもかまわない。杵、臼の形状、大きさは問わず、目的、用途に合わせて適時選択できる。打圧は、通常使用される条件で行われ、0.098〜9.8Paの範囲で行うことが好ましい。
本発明のユビデカレノン含有粉体は、さらに油脂、多糖類、高分子コーティング材などで多重にコーティングし、打錠適性を向上することもできる。
さらに、本発明により製造されるユビデカレノン含有粉体は、流動性に優れるため、スティックやハードカプセルに直接充填し、健康食品として使用することができる。この場合、必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲で、乳糖、でんぷん、結晶セルロース、デキストリン、糖アルコールなどの賦形剤による希釈、二酸化ケイ素などの流動性向上剤、また、ぶどう糖、ショ糖、アスパルテーム、ステビアなどの甘味剤、クエン酸、リンゴ酸などの酸味剤、その他、苦味剤、うまみ調味料などによる呈味剤、さらに、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB1、オクタコサノール、ポリコサノール、L-カルニチン、L-カルニチン酒石酸塩、カテキンなどの生体機能性素材と混合することができる。
さらに、本発明のユビデカレノン含有粉体は通常の方法でスティックやゼラチンなどハードアプセルに充填でき、食品などの用途に使用することができる。
以下、具体例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
次に用いた測定方法および評価方法を示す。
1.粉末の平均粒径、粒度の測定:
平均粒径は、レーザー乾式粒度分布測定機(SALD−2100、(株)島津製作所製)を用いて測定した。内蔵するプログラム「Wing−1」により、データ処理された値にて評価した。
2.嵩密度の測定:
ゆるめ嵩密度を測定した。
20メッシュのふるいで振るいかけした粉末を、容積100mlの円柱状のカップに振動をあたえないように上から静かに充填し、カップ上に余分に充填される部分をスパチラで擦切った。充填前後のカップの質量を測定し、粉末の質量及び容積より嵩密度を求めた。
3.安息角の測定:
安息角の測定は、角度計(筒井理化学器械株式会社)を用いて測定した。
4.評価:
ロータリー打錠機コレクト12HU(菊水製作所(株)製)、圧縮圧は0.98Pa、打錠の杵の大きさ:10mmφ、1粒当たりの質量250mgとあるようにし、500錠を打錠した。
(1)打錠性
打錠適性の評価基準を以下に示す。
◎:打錠障害なし。
○:500錠のうち、杵付きによる1mm以下のキズのある錠剤が1個以上ある。
△:500錠のうち、杵付きによる1mmより大きいキズのある錠剤が1個以上ある。
×:打錠不可能である。
(2)充填性の評価
上記の打錠条件で作製したユビデカレノン被覆粉末から任意に錠剤10錠選択し、粒の重量を正確に測定する。10粒の重量について、平均値および標準偏差値を測定し、結果を表2に示した。
実施例及び比較例において、下記の装置および原料を用いた。
(1)流動層造粒機
フローコーターFLO−1、フロイント株式会社製
(2)原料
(A成分)ユビデカレノン;
ユビデカレノン(純度100%、嵩密度0.23g/cm3、平均粒径12μm、安息角48°、日清ファルマ(株)製)
(B成分)賦形剤;
微結晶セルロース:(商品名:セオラスST−02、旭化成ケミカルズ(株)製、嵩密度0.24g/cm3、平均粒径120μm)、
デキストリンA:(商品名:パインフロー、松谷化学(株)製、嵩密度0.12g/cm3、平均粒径150μm)
デキストリンB;(商品名:パインデックス#2、松谷化学(株)製、嵩密度0.57g/cm3、平均粒径80μm)、
ゼイン:(商品名:ツエインDP、昭和産業(株)製、嵩密度0.21g/cm3、平均粒径100μm)、
でんぷん:(商品名:STスターチP、日澱化学(株)製、嵩密度0.60g/cm3、平均粒径80μm)、
乳糖:(商品名:Lactose、LEPRINO FOODS製、嵩密度0.52g/cm3、平均粒径100μm)
(C成分)造粒・被覆材;
ゼイン(商品名:ツエインDP、昭和産業(株)製、カサ密度0.21g/cm3)、
カラギーナン(商品名:カラギニンCSL−1、三栄源エフ・エフ・アイ(株)製)、
でんぷん(商品名:ワキシーアルファー、日本食品化工(株)製)、
プルラン(商品名:プルランPF−20、(株)林原製)
アラビアガム(商品名:アラビックコールSS、三栄源エフ・エフ・アイ(株)製)
(その他成分)助剤;
グリセリン(商品名:食添グリセリンS、日本油脂(株)製)
MCT(商品名:パナセート810、日本油脂(株)製)
実施例1
ユビデカレノン粉体303g(製造されるユビデカレノン粉体中の濃度、50.5質量%、以下同じ)、賦形剤として微結晶セルロース120g(20質量%)、デキストリンA78g(13質量%)を流動層造粒機(フローコーターFLO−1、フロイント株式会社製)に仕込み、給気温度50℃、給気量1m3/分の空気を給気しこれを流動させた。
ゼイン90g(15.0質量%)、グリセリン9g(1.5質量%)を70%アルコール水溶液501gに溶解し、これを噴霧スプレーにより噴霧空気圧1kgf/cm2(98KPa)、流速25ml/分で噴霧した。
乾燥後、平均粒径185μm、標準偏差0.191、安息角38°のユビデカレノン含有粉体を得た。これを、ロータリー打錠機を用い、上記の打錠条件で、500錠を打錠し、打錠性能を評価した。
結果を表1に示す。
実施例2〜8
表1に示す配合組成で、他は実施例1と同じ条件でユビデカレノン含有粉体を製造した。結果を表1に示す。
比較例1
ユビデカレノン粉体360g(60質量%、以下同じ)、賦形剤としてゼイン141g(23.5質量%)を流動層造粒機(フローコーターFLO−1、フロイント(株)製)に仕込み、給気温度50℃、給気量1m3/分の空気を給気しこれを流動させた。
カラーキナン90g(15質量%)、グリセリン9g(1.5質量%)を水501gに溶解し、これを噴霧スプレーにより噴霧空気圧1kgf/cm2(98KPa)、流速25ml/分で噴霧した。
乾燥後、粒径2cm程度の小塊が生じていた。結果を表1に示す。
比較例2〜7
表1に示す配合組成で、他は実施例1と同じ条件でユビデカレノン含有粉体を製造した。結果を表1に示す。
比較例8
表1に示す配合組成とし、C成分を溶液状態で噴霧せず粉体混合し、他は実施例1と同じ条件でユビデカレノン錠を作製した。結果を表1に示す。
Figure 2006213601
Figure 2006213601
上記の実施例と比較例との対比より、本発明のユビデカレノン含有粉体はユビデカレノンを高濃度で含有できる一方で、粒度が均一で、流動性、打錠性、充填性に優れたユビデカレノン含有粉体であることがわかる。比較例1〜4は、プロラミン蛋白以外の高分子化合物を噴霧した例であるが、これらを使用した場合には小塊が生じ、粉末化できないことがわかる。また、比較例5のユビデカレノンの使用量が多大な場合、比較例6、7のプロラミン蛋白の使用量が少ない場合には、製造されるユビデカレノン含有粉体において、粒度にバラツキが生じ、打錠性能が悪くなることがわかる。
実施例9
実施例1で得られたユビデカレノン含有粉末200g、オクタコサノール粉末(日本油脂(株)製)10g、カテキン粉末(商品名:テアビゴ、DSM社製)70g、還元麦芽糖水飴(商品名:アマルティMR−50、東和化成工業(株)製)720gをV字型混合機で10分間混合した。成分が均一に混合された粉末が得られた。

Claims (4)

  1. 流動層装置にて30〜80質量%のユビデカレノン粉末(A成分)と70〜20質量%の賦形剤(B成分)を流動させて混合しながら、A成分とB成分との合計質量部100部に対して10〜50質量部の割合となるプロラミン蛋白(C成分)を溶液状態で噴霧して得られる平均粒径50〜500μmのユビデカレノン含有粉体。
  2. 請求項1に記載のユビデカレノン含有粉体を成型してなる打錠品。
  3. 請求項1に記載のユビデカレノン含有粉体を配合した健康食品。
  4. 流動層装置にて30〜80質量%のユビデカレノン粉末(A成分)と70〜20質量%の賦形剤(B成分)を流動させて混合しながら、A成分とB成分との合計質量部100部に対して10〜50質量部の割合となるプロラミン蛋白(C成分)を溶液状態で噴霧する平均粒径50〜500μmのユビデカレノン含有粉体の製造方法。
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