JP2006213251A - トラックにおけるあおりの取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】あおりの強度の向上を図ると共に、取付部の美観の向上を図り、かつ、荷台の積載スペースを広く利用できるトラックにおけるあおりの取付構造を提供する。
【解決手段】あおりの下端部を構成する中空矩形状のロアレール2の下端面23に、受座5の挿入口26と、ヒンジ4の取付ボルト6の取付孔27を設け、取付ボルト6を、挿入口26からロアレール2の中空部内に挿入して受座5に締結することによって、ヒンジ4とロアレール2の下端面23を結合する。
【選択図】 図3
【解決手段】あおりの下端部を構成する中空矩形状のロアレール2の下端面23に、受座5の挿入口26と、ヒンジ4の取付ボルト6の取付孔27を設け、取付ボルト6を、挿入口26からロアレール2の中空部内に挿入して受座5に締結することによって、ヒンジ4とロアレール2の下端面23を結合する。
【選択図】 図3
Description
この発明は、トラックにおけるあおりの取付構造に関するもので、更に詳細には、ヒンジとあおりとの取付構造に関するものである。
一般に、トラックにおけるあおりは、アルミニウム製の中空押出材等の形材からなるパネルによって形成されており、トラックの荷台の両側部及び後部にヒンジを介して回動可能に設けられ、大量の積み荷の輸送とその落下を防止する役割を担っている。
このようなあおりの取付構造として、例えば、中空押出形部材によって形成され下部の荷台側に開口する開放部を設けたロアレールに、荷台の側縁に一片が取り付けられたヒンジの他片をロアレールの下部外方側に当接させ、ロアレールの開放部内に収容されたナットにロアレールの外方側から挿入するボルトを螺合することによってロアレールとヒンジとを連結し、ロアレールの開放部をカバープレートによって覆うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
登録実用新案第3033408号公報(図1,図2)
しかしながら、登録実用新案第3033408号公報に記載の構造のものは、ロアレールの下部に荷台側に開口する開放部を設ける構造であるため、ロアレールの強度が低下するという問題があった。また、この構造のものは、開放部を目隠しするためにカバープレートを設ける必要があるため、構成部材が多くなるという問題があった。また、ロアレールとヒンジとをロアレールの下部の外側面で結合する構造であるので、ヒンジ及びボルトヘッドが外方に露出して美観が損なわれるばかりか、ヒンジ及びボルトヘッドの厚さ分だけロアレールが荷台側に設置する必要があるので、荷台の積載スペースが狭くなるという問題もあった。
この発明は、上記事情に鑑みなされたのもので、あおりの強度の向上を図ると共に、取付部の美観の向上を図り、かつ、荷台の積載スペースを広く利用できるようにしたトラックにおけるあおりの取付構造を提供することを課題とする。
上記目的を達成するため、この発明は、次のように構成したものである。
この発明のトラックにおけるあおりの取付構造は、あおりの下端部を構成する略中空矩形状のロアレールの下端面に、受座の挿入口と、ヒンジの取付ボルトの取付孔が設けられており、上記取付ボルトを、上記挿入口からロアレールの中空部内に挿入される上記受座に締結することによって、上記ヒンジとロアレールの下端面を結合してなる、ことを特徴とする(請求項1)。
このように構成することにより、あおりを構成するロアレールに開放部を設けることなく、ロアレールの下端面にヒンジの一片を配置した状態で、取付ボルトを、挿入口からロアレールの中空部内に挿入される受座に締結してヒンジとロアレールの下端面を結合することができる。
この発明において、上記受座は、取付ボルトと締結(螺合)可能なものであれば任意の構造でよく、例えば、上記受座が、取付ボルトの貫通孔と、該貫通孔に連通するねじ孔を有するナットを具備するか(請求項2)、あるいは、取付ボルトと螺合可能な雌ねじ部を設けたバーリング部を設ける構造としてもよい(請求項3)。
このように構成することにより、取付ボルトと締結(螺合)する受座を、板状受座本体にナットを装着するか、あるいは、板状受座本体にバーリング加工されるバーリング部に雌ねじ部を設けて形成することができる。
また、上記受座の端部に、挿入口の縁部に係合する位置決め用ストッパを設ける方が好ましい(請求項4)。
このように構成することにより、受座をロアレールの中空部内に挿入する際、受座に設けた位置決め用ストッパを挿入口の縁部に係合させて、受座を配置することができる。
この発明によれば、次のような優れた効果が得られる。
(1)請求項1記載の発明によれば、あおりを構成するロアレールに開放部を設けることなく、ロアレールの下端面にヒンジの一片を配置した状態で、取付ボルトを、挿入口からロアレールの中空部内に挿入される受座に締結してヒンジとロアレールの下端面を結合することができるので、あおりの強度の向上を図ることができる。また、ボルトの頭部が外側部へ露出しないので、美観の向上を図ることができる。また、ロアレールの下端面にヒンジが取り付けられるので、あおりをヒンジの上方に位置させることができ、荷台の積載スペースを広くすることができる。
(2)請求項2,3記載の発明によれば、取付ボルトと締結(螺合)する受座を、板状受座本体にナットを装着するか、あるいは、板状受座本体にバーリング加工されるバーリング部に雌ねじ部を設けて形成することができるので、上記(1)に加えて、更に取付ボルトと受座の締結(螺合)を容易にすることができ、ロアレールとヒンジとの取付作業を容易にすることができる。また、受座に複数のナット又は雌ねじ部を設けたバーリング部を形成することにより、ロアレールとヒンジとを強固に取り付けることができる。
(3)請求項4記載の発明によれば、受座をロアレールの中空部内に挿入する際、受座に設けた位置決め用ストッパを挿入口の縁部に係合させて、受座を配置することによって、ロアレールの中空部内に挿入された受座の位置決めを確実にすることができるので、上記(1),(2)に加えて、更にロアレールとヒンジとの取付作業を容易にすることができる。
以下に、この発明の最良の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、この発明に係るあおりの取付構造を適用したトラックの全体を示す概略斜視図、図2は、この発明に係るあおりの取付構造の第1実施形態を示す断面図、図3は、この発明に係るあおりの取付構造の第1実施形態を示す一部断面側面図、図4は、この発明に係るあおりの取付構造を示す底面図、図5は、この発明におけるヒンジと受座の結合構造の第1実施形態を示す分解斜視図である。
図1は、この発明に係るあおりの取付構造を適用したトラックの全体を示す概略斜視図、図2は、この発明に係るあおりの取付構造の第1実施形態を示す断面図、図3は、この発明に係るあおりの取付構造の第1実施形態を示す一部断面側面図、図4は、この発明に係るあおりの取付構造を示す底面図、図5は、この発明におけるヒンジと受座の結合構造の第1実施形態を示す分解斜視図である。
上記トラックTのあおり1は、図1に示すように、それぞれアルミニウム製の押出形材にて形成される断面略中空矩形状のロアレール2と、このロアレール2の上端に接合されるアッパーレール3とで形成されている。
このように形成されるあおり1は、このあおり1の下端部を構成するロアレール2が、トラックTの荷台Pの両側部及び後部の縁部に配設される複数のヒンジ4(この場合、側部片側に10個、後部に4個)を介して荷台Pに対して回動可能すなわち起倒可能に取り付けられている。
上記ロアレール2は、図2に示すように、一端すなわち上端に上記アッパーレール3と連結可能な連結部21を設け、他端すなわち下端にトラックTの荷台Pに取り付けられるヒンジ4と結合可能な結合部22が設けられている。
上記連結部21は、図2に示すように、ロアレール2の外側面及び内側面の上端からそれぞれ上方に向かって長手方向に延在し、対峙した状態で突設される一対の連結脚21aによって形成されている。このように形成された連結部21の連結脚21a間に、アッパーレール3の下端部を嵌装し、図示しない接着剤によって連結部21とアッパーレール3の下端部とを接着することによって、ロアレール2とアッパーレール3とを連結することができる。
上記結合部22は、ロアレール2の下端面23と、ロアレール2の外側面の下端に沿って下方に向かって延在し、ロアレール2とヒンジ4との連結部を目隠しする突片24と、ロアレール2の内側面の下端から下方に向かって長手方向に延在し、先端に荷台Pとの隙間をシールするパッキン7が装着可能なパッキン取付片25とで主に構成されている。この結合部22の下端面23には、後述する受座5を中空部内に挿入可能な挿入口26と、取付ボルト6が貫挿可能な取付孔27が穿設されている。
上記挿入口26は、図3及び図4に示すように、略矩形状に開口し、各ヒンジ4が配設される結合位置に隣接して形成されている。また、上記取付孔27は、図3に示すように、後述するヒンジ4に設けられた2つの固定用孔46を介して取付ボルト6が貫挿する位置に2つ設けられ、取付ボルト6の径より若干大きめに穿設されている。
上記ヒンジ4は、ロアレール2の下端面23に取り付けられる第1のヒンジ半体40と、トラックTの荷台Pに取り付けられる第2のヒンジ半体41とをヒンジピン45によって回動自在に連結してなる。この場合、第1のヒンジ半体40は、図2ないし図5に示すように、円筒状の枢着部42と、この枢着部42の側壁に連続し、枢着部42に対して略垂直に延在する支持片43と、支持片43の先端から直角に折曲され、支持片43の幅より両側に長く延在する取付片44とによって形成されている。また、第2のヒンジ半体41は、図2及び図3(二点鎖線)に示すように、荷台Pの縁部に固定ボルト60によって取り付けられる固定片47と、この固定片47の上端から二股に分かれ、荷台Pの外側上方に向かって傾斜する傾斜支持片48と、この傾斜支持片48の先端に連続する円筒状の枢着受部49とによって形成されている。なお、上記第1のヒンジ半体40及び第2のヒンジ半体41は、例えば鋼製の板材をプレス加工して一体に形成されている。
上記第1のヒンジ半体40の枢着部42は、図2に示すように、トラックTの荷台Pに取り付けられた第2のヒンジ半体41の2つの枢着受部49間に、ヒンジピン45によって回動可能に連結される。
上記のように形成されるヒンジ4に設けられた支持片43は、ロアレール2の突片24に当接するように形成されており、ヒンジ4とロアレール2を結合する際に、ヒンジ4の結合位置の位置決め作業を容易にすると共に、ロアレール2に加わる横方向の負荷を受けることによって、ヒンジ4とロアレール2との結合強度の向上を図ることができる。
また、上記取付片44は、長手方向の両端部に取付ボルト6が貫挿する固定用孔46が穿設されている。
上記受座5は、図2ないし図5に示すように、例えば鋼製の板材によって矩形状に形成されており、受座5の一端に受座5に対して略垂直に折曲される位置決め用ストッパ50が形成されている。また、受座5には、ロアレール2の取付孔27に対応する位置に2つの貫通孔51が穿設されており、この貫通孔51に連通するねじ孔53を有するナット52が、例えば溶接等の接合手段(図示せず)により受座5に取り付けられている。なお、上記位置決め用ストッパ50は、受座5の幅の約半分に形成されると共に、ナット52の取付面とは反対方向に向かって折曲されている。なお、上記貫通孔51及び位置決め用ストッパ50はプレス加工によって形成されている。
このように形成された受座5は、ロアレール2の挿入口26からロアレール2の中空部内に挿入され、受座5の位置決め用ストッパ50がロアレール2の挿入口26の縁部と係合することによって、受座5が不用意にロアレール2の中空部内に入り込むことがなく、受座5をヒンジ4の結合位置に確実に配置することができる。
上記のように構成されたロアレール2とヒンジ4とを結合するには、以下の手順によって行う。まず、図6(a)に示すように、ロアレール2の挿入口26から受座5の位置決め用ストッパ50を設けていない端部側をロアレール2の中空部内に挿入する。次に、図6(b)に示すように、受座5を、受座5のナット52とロアレール2の下端面23とが干渉しないように、受座5を若干傾斜させて更に中空部内に挿入する。このようにロアレール2の中空部内に挿入された受座5を、ロアレール2の挿入口26の縁部と受座5の位置決め用ストッパ50とを係合させて受座5の位置決めをする(図6(c)参照)。次に、図6(d)に示すように、第1のヒンジ半体40をロアレール2の下端面23に接近させ、第1のヒンジ半体40の取付片44に設けた固定用孔46とロアレール2の下端面23に設けられた取付孔27とが連通するように取付片44をロアレール2の下端面23に当接させる。この状態で、取付ボルト6を固定用孔46、取付孔27及び貫通孔51を貫通し、受座5のナット52に螺合することによって、ロアレール2に第1のヒンジ半体40を結合することができる。
このようにロアレール2に第1のヒンジ半体40を結合した状態で、荷台Pに取り付けられた第2のヒンジ半体41の枢着受部49間にヒンジピン45によって枢着し、あおり1を荷台Pの縁部に回動可能(起倒可能)に取り付けることができる。
上記のようなあおりの取付構造によれば、ロアレール2を切り欠いて開放部を設けずに取付ボルト6を、挿入口26からロアレール2の中空部内に挿入される受座5のナット52に締結(螺合)してヒンジ4とロアレール2の下端面23を結合することができるので、強度の向上が図れると共に、構成部材の削減が図れる。また、取付ボルト6の頭部が外部へ露出しないので、美観の向上を図ることができる。また、ロアレール2の下端面23にヒンジ4を取り付けることにより、あおり1をヒンジ4の上方に位置させることができるので、荷台Pの積載スペースを広くすることができる。また、受座5に位置決め用ストッパ50を設けることによって、ロアレール2の中空部内での受座5の位置決めを容易かつ確実にすることができる。
<第2実施形態>
次に、この発明の第2実施形態を、図7及び図8を参照して説明する。図7は、この発明におけるヒンジと受座の結合構造の第2実施形態を示す分解斜視図、図8は、この発明に係るあおりの取付構造の第2実施形態を示す一部断面側面図である。
次に、この発明の第2実施形態を、図7及び図8を参照して説明する。図7は、この発明におけるヒンジと受座の結合構造の第2実施形態を示す分解斜視図、図8は、この発明に係るあおりの取付構造の第2実施形態を示す一部断面側面図である。
第2実施形態は、第1実施形態における受座5に設けられるナット52に代えて、受座5Aに、取付ボルト6と螺合可能な雌ねじ部55を有するバーリング部54を設けた場合である。
上記受座5Aは、図7及び図8に示すように、例えば鋼製の板材によって矩形状に形成されており、受座5Aの一端に受座5に対して略垂直に折曲される位置決め用ストッパ50が形成されている。また、受座5Aには、ロアレール2の取付孔27に対応する位置に2つのバーリング部54が形成されており、このバーリング部54に取付ボルト6と螺合可能な雌ねじ部55が形成されている。なお、上記位置決め用ストッパ50は、受座5Aの幅の約半分に形成されると共に、バーリング部54とは反対方向に向かって折曲されている。なお、上記位置決め用ストッパ50及びバーリング部54はプレス加工によって形成されている。
このように受座5Aを形成することによって、受座5Aにバーリング部54及び雌ねじ部55を一体に形成することができるので、受座5Aの成形が容易であると共に、構成部材の削減を図ることができ、かつ、あおり1の軽量化を図ることができる。
なお、第2実施形態においてその他の部分は、上記第1実施形態と同様なので、同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
1 あおり
2 ロアレール
4 ヒンジ
5,5A 受座
6 取付ボルト
23 下端面
26 挿入口
27 取付孔
50 位置決め用ストッパ
51 貫通孔
52 ナット
53 ねじ孔
54 バーリング部
55 雌ねじ
2 ロアレール
4 ヒンジ
5,5A 受座
6 取付ボルト
23 下端面
26 挿入口
27 取付孔
50 位置決め用ストッパ
51 貫通孔
52 ナット
53 ねじ孔
54 バーリング部
55 雌ねじ
Claims (4)
- あおりの下端部を構成する略中空矩形状のロアレールの下端面に、受座の挿入口と、ヒンジの取付ボルトの取付孔が設けられており、上記取付ボルトを、上記挿入口からロアレールの中空部内に挿入される上記受座に締結することによって、上記ヒンジとロアレールの下端面を結合してなる、ことを特徴とするトラックにおけるあおりの取付構造。
- 請求項1記載のトラックにおけるあおりの取付構造において、
上記受座が、取付ボルトの貫通孔と、該貫通孔に連通するねじ孔を有するナットを具備する、ことを特徴とするトラックにおけるあおりの取付構造。 - 請求項1記載のトラックにおけるあおりの取付構造において、
上記受座が、取付ボルトと螺合可能な雌ねじ部を設けたバーリング部を具備する、ことを特徴とするトラックにおけるあおりの取付構造。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載のトラックにおけるあおりの取付構造において、
上記受座の端部に、挿入口の縁部に係合する位置決め用ストッパが設けられている、ことを特徴とするトラックにおけるあおりの取付構造。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005029922A JP2006213251A (ja) | 2005-02-07 | 2005-02-07 | トラックにおけるあおりの取付構造 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011073554A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Mitsubishi Alum Co Ltd | トラック荷台の開閉パネル取り付け構造 |
JP2012136847A (ja) * | 2010-12-24 | 2012-07-19 | Sekisui Jushi Co Ltd | 視線誘導標の取付構造 |
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-
2005
- 2005-02-07 JP JP2005029922A patent/JP2006213251A/ja active Pending
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