JP2006212586A - 塗工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高精度で且つ容易にスリットギャップ寸法を塗布幅方向に均一に調整可能なダイヘッドを備えた塗工装置を提供する。
【解決手段】 ダイヘッド1の先端部分に、スリットギャップ4に平行な背面2cを備えたリップ部2dを設け、そのリップ部の背面2cに複数の圧電素子11を、電圧印加による湾曲方向がスリットギャップ先端を開閉する方向となるように取り付け、各圧電素子11に電圧を印加してリップ部2dをたわませ、スリットギャップ寸法dを塗布幅方向に均一に調整可能とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カラーフィルタ製造工程、有機EL素子製造工程、燃料電池製造工程、フォトマスク製造工程、包装材製造工程などにおいて、ウェブや板材などの被塗工物に対して塗工液を塗布するための、ダイヘッドを用いた塗工装置に関する。
従来より、走行中のウェブ(被塗工物)に対して、或いは、定盤上に載置された板材又はシート(被塗工物)に対して塗工液を塗布するため、塗工液を膜状に吐出するスリットギャップを備えたダイヘッドが用いられている。一般に、ダイヘッドは、それぞれがスリットギャップの内面を形成する面(スリット面という)を備えた二つのダイブロックを、前記スリット面が向かい合う形態で突き合わせ、ボルト締結により一体化する構造となっている。このダイヘッドを用いた塗工においては、ダイヘッドのスリットギャップの寸法を塗布幅方向に均一としておくことが塗膜品質上必要である。ところが、ダイヘッドの加工精度、或いは組み立て時のボルト締結によるたわみ発生等によって、単にダイヘッドを組み立てた状態では、ボルト締結力を均一としても、スリットギャップ寸法に塗布幅方向にある程度のばらつき(例えば、数ミクロン程度)が発生する。近年、塗膜の膜厚精度に対する要求が厳しくなっており、それに伴い、スリットギャップ寸法の塗布幅方向におけるばらつきも極力小さくすることが望まれ、スリットギャップ寸法のばらつきを補正する手段が用いられている。
スリットギャップ寸法のばらつきを補正する手段として、従来は、ダイヘッドの塗布幅方向に複数設けられた調整ボルトによりスリットギャップを微調整し均一化を図るものや、塗布幅方向に複数設けられた油圧ユニットに圧力を加えることにより、スリット部をたわませ、スリットギャップの均一化を図るもの(特許第3501159号公報参照)などがあった。また、ダイヘッドのスリットギャップをはさむ一方のスリット面に、圧電材料を電極によりはさんだものを多数並べて配置し、その表面の塗工液との接触面に保護膜を設けた構造のダイヘッド(特開2004−33965号公報参照)も提案されている。
しかし、調整ボルトによるスリットギャップの微調整は、調整量が雄ねじ側のねじ山のピッチに依存してしまうため、ミクロンオーダーでの微調整は困難であり、且つ調整作業は人間の勘に頼るところが大きいため熟練を要すると共に調整に長時間を要した。油圧ユニットによるスリットギャップの微調整は、短時間且つミクロンオーダーでの調整が可能であるが、スリットギャップを狭める方向にしか調整することができなかった。また、油圧ユニットは、組み直しによる完全な圧力再現性がないという欠点もあった。更に、特開2004−33965号公報に提案のダイヘッドは、塗工液の流れるスリットギャップの一方の面を、多数並べた圧電材料及びその表面を保護するように配置した高分子フィルムなどの薄い保護膜で形成しているが、このような構造では、塗工液を安定して均一厚さに吐出するスリットギャップを実現できるとは考えにくい。例えば、圧電材料を多数並べて配置する際に圧電材料間には隙間が生じているが、保護膜が塗工液の内圧を受けてその隙間に入り、その部分のスリットギャップ寸法が広くなって塗布膜に筋が生じる恐れがあるとか、ダイヘッドのマニホールドから供給された塗工液が保護膜の裏側に漏れて圧電材料を濡らし、故障させる恐れがあるとか、ダイヘッド先端にはスリットギャップに直角な平面状の先端リップ面を形成しておく必要があるが、このような先端リップ面の形成が困難であるといった問題があり、実用可能なダイヘッドを構成できるとは考えにくい。また、特開2004−33965号公報には、圧電材料の伸縮によりスリット厚み分布を調整するとの記載があるが、圧電材料は通電により、伸びる方向の変位を生じるのみで、収縮はしない。このため、スリットギャップを狭める方向にしか調整することができないといった問題もある。
特許第3501159号公報 特開2004−33965号公報
本発明は係る問題点に鑑みてなされたもので、ダイヘッドのスリットギャップを、狭める方向及び拡げる方向の両方に調整可能であり、更に、短時間且つミクロンオーダーでの調整が可能であり、しかも組み立て再現性にも優れたダイヘッドを備えた塗工装置を提供することを課題とする。
本願請求項1に係る発明は、上記課題を解決するため、塗工装置のダイヘッドの先端部分に、スリットギャップに平行な背面を備えたリップ部を設け、該リップ部の背面に複数の圧電素子を、電圧印加による湾曲方向が前記スリットギャップ先端を開閉する方向となるように取り付けるという構成としたものである。
請求項2に係る発明は、上記した請求項1に記載の塗工装置において、前記圧電素子に対する印加電圧及び極性を調整可能な制御装置を設けたものである。
請求項3に係る発明は、上記した請求項1に記載の塗工装置において、前記リップ部の背面に、前記圧電素子に並べてひずみゲージを取り付けると共に、そのひずみゲージによる検出値を基にして前記圧電素子に対する印加電圧及び極性を設定し通電する制御装置を設けたものである。
本発明に用いるダイヘッドは、リップ部の背面に複数の圧電素子を並べて取り付けた構成としているので、その圧電素子に電圧を印加することで圧電素子を湾曲させて、その圧電素子を取り付けた領域のリップ部を湾曲させることができ、しかも圧電素子の湾曲方向は印加電圧の極性の切り換えによって反対方向に変えることができると共に湾曲量は印加電圧によってミクロンオーダーで調整可能であるので、圧電素子への印加電圧の極性及び電圧の調整によって、その圧電素子を取り付けた領域のリップ部を、スリットギャップを狭くする方向及び広くする方向のいずれにも且つミクロンオーダーで所望量だけ湾曲させることができる。このため、ダイヘッドに取り付けた複数の圧電素子への印加電圧及び極性の調整により、スリットギャップの寸法を塗布幅方向に均一に調整できる。また、スリットギャップ調整動作は、圧電素子への印加電圧及び極性の調整でよいので、熟練を必要とせず、容易に且つ短時間で実施できる。更に、圧電素子はリップ部の背面に取り付けているので、スリットギャップを通過する塗工液に接触する恐れは無く、塗工液に接触して故障するといったこともない。更に、圧電素子の湾曲量は電圧再現性に優れているので、ダイヘッドのスリットギャップを一度調整しておくと、そのダイヘッドを洗浄のために分解し、再組み立てした際にも、スリットギャップを短時間に且つ容易に均一に調整できる。
ここで、ダイヘッドのリップ部の背面に、圧電素子に並べてひずみゲージを取り付けておくと、このひずみゲージによってリップ部に生じるひずみを測定できる。このひずみは、スリットギャップの塗布幅方向におけるばらつきに相関があるので、そのひずみ量とスリットギャップのばらつきの相関を予め求めておき、そのひずみゲージによる検出値を基にして圧電素子に対する印加電圧及び極性を設定する構成とすることで、スリットギャップの調整を自動化することができ、作業性を一層向上させることができる。
図1は本発明の好適な実施の形態に係る塗工装置を示す概略斜視図、図2はその塗工装置のダイヘッドの概略断面図、図3はダイヘッドのリップ部の概略斜視図である。図1〜3において、1はダイヘッドであり、第一ダイブロック2、第二ダイブロック3を備えている。この第一ダイブロック2と第二ダイブロック3にはそれぞれ、塗工液を吐出するスリットギャップ4を形成するように向かい合って配置されるスリット面2a、3aと、互いに突き合わせて組み立てるための合わせ面2b、3bが形成され、更に一方のダイブロック3にはマニホールド5が形成されている。マニホールド5はコートハンガー型、ストレート型のいずれでもよい。このダイヘッド1は更に、合わせ面2b、3bを突き合わせた状態の第一ダイブロック2及び第二ダイブロック3を、その合わせ面の位置で且つ塗布幅方向(図1、図3におけるX−X方向)に間隔を開けた複数箇所で互いに締結する複数の締結手段6を備えている。この実施の形態では締結手段6としてボルトが使用されている。また、第一及び第二ダイブロック2、3の両端にはエンドプレート7が取り付けられている。
ダイヘッド1の先端部分、すなわちスリットギャップ4の先端部分の両側には、スリットギャップ4に平行な背面2c、3cを備えたリップ部2d、3dが形成されており、一方のリップ部2dの背面2cには圧電素子11とひずみゲージ12が接着剤により取り付けられている。圧電素子11は、図4(a)に示すように、電圧を印加しない状態では平坦な状態を保っているが、電圧を印加することで図4(b)、(c)に示すように湾曲し、且つその際の湾曲の方向は圧電素子に印加する電圧の極性に依存する特性を有している。図3において、圧電素子11はリップ部2dの背面2cに、電圧印加による湾曲方向がスリットギャップ4の先端を開閉する方向となるように取り付けられており、圧電素子11の湾曲によってリップ部2dを湾曲させ、スリットギャップ先端の寸法dを拡大、縮小可能としている。圧電素子11は、リップ部2dの背面2cの、塗布幅方向(図1、図3におけるX−X方向)の複数個所に取り付けられている。圧電素子11の取り付け個所は、リップ部2dの塗布幅方向の全域に一定間隔で設定してもよいし、スリットギャップの寸法調整が望ましい領域のみに配置してもよい。本発明者らが確認したところ、第一ダイブロック2と第二ダイブロック3を突き合わせ、締結手段(ボルト)6で締結した場合、第一ダイブロック2と第二ダイブロック3が締結手段6による締付け圧力によってたわみを生じ、スリットギャップ4の先端部の寸法dは、図7に誇張して示すように、塗布幅方向の中央領域で狭くなり、両端領域で広くなる傾向があることが判明した。従って、スリットギャップの均一化は主として、塗布幅方向の中央領域を拡げ、両端領域を狭くするように調整することで可能であるので、これらの領域のみに圧電素子11を設けておく構成としてもよい。
図1〜図3において、ひずみゲージ12は、リップ部2dの背面2cに取り付けられた複数の圧電素子11のそれぞれに隣接する位置に接着剤により取り付けられている。前記したように、第一ダイブロック2と第二ダイブロック3を突き合わせ、締結手段(ボルト)6で締結した場合、第一ダイブロック2と第二ダイブロック3が締結手段6による締付け圧力によってたわみを生じ、図7に示すようにスリットギャップ4の先端部の寸法dが塗布幅方向の両端領域で広くなる傾向があるが、そのスリットギャップ4が広くなった部分(例えば、図7のA−Aで示す位置)の断面は、図8に誇張して示すように、スリット面2a、3aが湾曲しており、それに伴ってリップ部2dも湾曲している。ひずみゲージ12は、このリップ部2dの背面2cの湾曲によるひずみ量を検出することができるように取り付けられる。リップ部2dに生じるひずみ量は、ダイヘッドの塗布幅方向の中央領域では小さくなっており、それに伴いスリットギャップ寸法も小さくなっている。このように、リップ部2dに生じるひずみ量は、スリットギャップ4の先端部の寸法dのばらつき(変動量、例えば、図7のΔd)に相関があるので、そのひずみ量とスリットギャップ寸法のばらつきの相関を、スリットギャップ寸法を電子顕微鏡で測定するなどして予め求めておくことで、リップ部2dに生じるひずみ量をひずみゲージで検出して、スリットギャップ寸法の変動量を検出できる。
図1、図3において、ひずみゲージ12には、そのひずみゲージ12に生じるひずみ量に応じて生じる抵抗変化からひずみ量を検出するひずみ検出器15が接続され、そのひずみ検出器15からのひずみ検出値は制御装置16に出力されるようになっている。制御装置16は各圧電素子11への電圧印加を制御するものであり、各圧電素子11に対する印加電圧及び極性を手動によって自在に調整可能な機能を備えると共に、ひずみ検出器15からの検出信号を受け、その検出値を基にして各圧電素子11に対する印加電圧及び極性を設定し、設定した電圧及び極性で通電する機能も備えている。
リップ部2dの厚さは、圧電素子11の湾曲によってリップ部2dを効率良く湾曲させるには薄いことが望ましいが、あまり薄くしすぎると剛性が不足して、スリット面2aの高精度の加工ができなくなる。これらのことを考慮すると、リップ部2dの厚さは、1〜5mm程度に選定することが好ましい。また、リップ部2dの長さ(塗工液吐出方向に計った長さ)は、3〜10mm程度とすることが好ましい。なお、図示は省略しているが、リップ部2dの背面2cに貼り付けた圧電素子11及びひずみゲージ12の上には、保護用の被覆が施されるか、あるいは蓋が取り付けられている。
次に、上記構造のダイヘッド1の組み立て及びスリットギャップ調整動作を説明する。まず、第一ダイブロック2と第二ダイブロック3を突き合わせ、締結手段(ボルト)6によって両者を組み付け、一体化する。この時、圧電素子11への電圧印加は行っていない。次に、ひずみ検出器15によって各ひずみゲージ12を貼った部分のひずみ量を検出すると共にスリットギャップ4の寸法dを適当な測定装置(例えば光学顕微鏡)により測定し、ひずみ量とスリットギャップ寸法のばらつきとの相関を求め、その結果を制御装置16に記憶させておく。
次いで、スリットギャップ寸法dを測定装置(例えば光学顕微鏡)によって測定しながら、制御装置16によって各圧電素子11へ電圧を印加し、且つその電圧及び極性を調整し、塗布幅方向に均一なスリットギャップになるように調整する。例えば、図5(a)に示すように、ダイヘッド1の組み立て直後においてリップ部2dがスリットギャップ4の寸法を拡大する方向に変形し(なお、他方のリップ部3aも同様に変形しているが、説明の便宜上、リップ部2dの変形のみを誇張して示している)、スリットギャップが所望の寸法d0 よりも大きくなっている場合には、図5(b)に示すように、その部分に取り付けられている圧電素子11に、その圧電素子11を他方のリップ部3dに向かう面が凹面となるように湾曲させる極性で電圧を印加し、且つその印加電圧を調整することで、リップ部2dを変形させ、スリットギャップ4の先端寸法を所望の寸法d0 に調整する。また、図6(a)に示すように、ダイヘッド1の組み立て直後においてリップ部2dがスリットギャップ4の寸法を縮小する方向に変形し、スリットギャップが所望の寸法d0 よりも小さくなっている場合には、図6(b)に示すように、その部分に取り付けられている圧電素子11に、その圧電素子11を他方のリップ部3dに向かう面が凸面となるように湾曲させる極性で電圧を印加し、且つその印加電圧を調整することで、リップ部2dを変形させ、スリットギャップ4の先端寸法を所望の寸法d0 に調整する。以上のようにして、スリットギャップ寸法を塗布幅方向にきわめて均一に調整することができる。この調整動作によって得た各圧電素子11への印加電圧及び極性は、先に各ひずみゲージ12で測定したひずり量に関連ずけて、制御装置16に記憶させておく。なお、各圧電素子11への印加電圧及び極性の調整動作は、圧電素子11への印加電圧とそれによるスリットギャップ寸法の修正量の関係があらかじめ分かっている場合には、スリットギャップ寸法dを測定装置(例えば光学顕微鏡)によって測定しながら行う必要はなく、最初にスリットギャップのばらつきを測定した結果を用いて行えばよい。
スリットギャップ4の寸法の調整終了後、ダイヘッド1を塗工位置にセットし、各圧電素子11には調整した電圧を印加した状態で塗布を行う。これにより、膜厚精度の高い塗布を行うことができる。なお、得られた塗膜の膜厚に塗布幅方向のばらつきが見られる場合は、塗工位置にセットした状態で、あるいは再度取り外した状態で、再度印加電圧の調整を行う。以上のようにして、きわめて膜厚精度の高い塗布を行うことができる。
ダイヘッド1による塗布を適当な期間継続し、ダイヘッド1の分解、洗浄が必要となった時には、ダイヘッド1を塗布装置から取り外し、分解、洗浄を行う。その後、ダイヘッド1を再度組み立て、各ひずみゲージ12によってリップ部2dのひずみ量を検出し、制御装置16はその検出値に基づき、各ひずみゲージ12に隣接した圧電素子11に対する最適な印加電圧及び極性を設定し、その設定電圧を設定した極性で各圧電素子11に印加する。圧電素子11は、印加電圧と湾曲量との関係がきわめて再現性に優れているので、各圧電素子11はそれを取り付けた部分のリップ部2dを前回の調整時と同じにたわませる。これにより、スリットギャップを自動的に均一に調整できる。このように、このダイヘッド1の洗浄に当たって、分解、再組み立てはきわめて簡単であり、短時間で実施できる。
なお、ダイヘッド1の再組み立て後のスリットギャップ調整に当たっては、各ひずみゲージ12によるリップ部2dのひずみ量検出を省略し、最初の調整動作によって得た各圧電素子11への印加電圧及び極性での電圧印加を行っても良い。ダイヘッド1を再組み立てした時に、第一ダイブロック2及び第二ダイブロック3を締結する締結手段6の締結力を最初の組立時における締結力に等しくしておけば、リップ部2dに生じるひずみ量は最初の組立時とほぼ等しくなっているので、スリットギャップのばらつきも同様であり、最初の調整動作によって得た各圧電素子11への印加電圧及び極性を用いることでも、スリットギャップを塗布幅方向にほぼ均一に調整できる。
上記した説明では、ダイヘッドの最初の組立時に、スリットギャップの寸法を測定して、スリットギャップ寸法のばらつきと各ひずみゲージによって検出したひずみ量との相関を求めているが、この相関は同型のダイヘッドについては成り立っているので、同型のダイヘッドを製作、組立した場合には、あらためてスリットギャップの寸法を測定して、スリットギャップ寸法のばらつきと各ひずみゲージによって検出したひずみ量との相関を求める必要はなく、他のダイヘッドについて求めた相関を用いれば良い。従って、制御装置16にあらかじめ、スリットギャップ寸法のばらつきと各ひずみゲージによって検出したひずみ量との相関を入力し、且つ各圧電素子への印加電圧とスリットギャップ調整量の関係を入力しておくことで、ダイヘッド1の組立時には、単にダイヘッド1を組み立てた後、各ひずみゲージ12によってリップ部2dのひずみ量を検出し、制御装置16がその検出値に基づき、各ひずみゲージ12に隣接した圧電素子11に対する最適な印加電圧及び極性を設定し、その設定電圧を設定した極性で各圧電素子11に印加することで、スリットギャップを自動的に均一に調整できる。かくして、ダイヘッド1のスリットギャップ調整をきわめて短時間で且つ容易に実施できる。
上記の実施の形態では、リップ部2dの背面2cにひずみゲージ12を貼り付けてリップ部2dのひずみ量を検出し、それに基づいて圧電素子11への印加電圧及び極性を設定する構成としているが、ひずみゲージ12は本発明に必須のものではなく、このひずみゲージを省略し、スリットギャップの寸法が塗布幅方向に均一になるように、各圧電素子11への印加電圧及び極性を手動で設定する構成としてもよく、これによってもスリットギャップの均一な調整が可能である。また、上記の実施の形態では、第一ダイブロック2のリップ部2dに圧電素子11を設け、リップ部2dをたわませてスリットギャップ寸法のばらつきを調整する構成としているが、本発明はこの構成に限らず、第二ダイブロック3のリップ部3dに圧電素子を設け、リップ部3dをたわませる構成としてもよいし、更には、第一ダイブロック2及び第二ダイブロック3の両方に圧電素子を設け、両方のリップ部2d、3dをたわませてスリットギャップ寸法を調整する構成としてもよい。両方のリップ部2d、3dをたわませてスリットギャップを調整する構成とすると、一層精密な調整が可能となる利点が得られる。上記した実施の形態は本発明の説明用のものであって、本発明を限定するものではなく、本発明は特許請求の範囲の記載範囲内で種々変更可能であることは言うまでもない。
本発明の塗工装置は、走行中のウェブ(被塗工物)に対して塗工液を塗布するため、及び、定盤上に載置された板材又はシート(被塗工物)に対して塗工液を塗布するためのいずれにも使用可能である。また、本発明の塗工装置は、精密塗工が可能であることから、カラーフィルタ製造工程、有機EL素子製造工程、燃料電池製造工程、フォトマスク製造工程などにおいて、被塗工物に対して厚さむらの少ない塗膜を形成するために用いることが好ましいが、これに限らず、他の任意の用途の塗布に用いても良い。
本発明の好適な実施の形態に係る塗工装置を、一部を断面で示す概略斜視図 図1に示すダイヘッドの概略断面図 図1に示すダイヘッドのリップ部の概略斜視図 (a)、(b)、(c)は圧電素子の特性を説明する概略斜視図 (a)はリップ部に生じるたわみを説明する概略断面図、(b)はスリットギャップ調整のためにリップ部を圧電素子でたわませた状態を説明する概略断面図 (a)はリップ部に生じるたわみを説明する概略断面図、(b)はスリットギャップ調整のためにリップ部を圧電素子でたわませた状態を説明する概略断面図 ダイヘッド組立直後のスリットギャップの形状を誇張して示す概略平面図 ダイヘッド組立直後のリップ部の変形状態を誇張して示す概略断面図
符号の説明
1 ダイヘッド
2 第一ダイブロック
3 第二ダイブロック
2a、3a スリット面
2b、3b 合わせ面
2c、3c 背面
2d、3d リップ部
4 スリットギャップ
5 マニホールド
6 締結手段(ボルト)
7 エンドプレート
11 圧電素子
12 ひずみゲージ
15 ひずみ検出器
16 制御装置

Claims (3)

  1. 塗工液を吐出するスリットギャップを有するダイヘッドを備えた塗工装置において、前記ダイヘッドの先端部分に、スリットギャップに平行な背面を備えたリップ部を設け、該リップ部の背面に複数の圧電素子を、電圧印加による湾曲方向が前記スリットギャップ先端を開閉する方向となるように取り付けたことを特徴とする塗工装置。
  2. 前記圧電素子に対する印加電圧及び極性を調整可能な制御装置を設けたことを特徴とする請求項1記載の塗工装置。
  3. 前記リップ部の背面に、前記圧電素子に並べてひずみゲージを取り付けると共に、そのひずみゲージによる検出値を基にして前記圧電素子に対する印加電圧及び極性を設定して通電する制御装置を設けたことを特徴とする請求項1記載の塗工装置。
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