JP2006210894A - 電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法、電解コンデンサ電極用アルミニウム材、アルミニウム電解コンデンサ用陽極材およびアルミニウム電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法、電解コンデンサ電極用アルミニウム材、アルミニウム電解コンデンサ用陽極材およびアルミニウム電解コンデンサ Download PDF

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Abstract

【課題】従来の電解コンデンサ用アルミニウム材の製造法において、アルミニウム材表面層を洗浄により溶解させる際に、アルミニウム材表面層の溶け方が不均質であるため最終焼鈍後のアルミニウム材のエッチング特性が不十分であるという問題点を解決し、エッチング特性に優れ高静電容量を実現できる電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法等を提供する。
【解決手段】熱間圧延及び冷間圧延を行い、次いで中間焼鈍を施し、中間焼鈍後で最終焼鈍を開始するまでの間に、引張歪を付与したのち、最終焼鈍を施して電解コンデンサ電極用アルミニウム材を製造するに際し、前記中間焼鈍を酸化性雰囲気中で行い、かつ中間焼鈍より後であって最終焼鈍より前の工程において少なくとも1回アルミニウム材表面層を洗浄により除去する。
【選択図】 なし

Description

この発明は、電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法、電解コンデンサ電極用アルミニウム材、アルミニウム電解コンデンサ用陽極材およびアルミニウム電解コンデンサに関する。
なお、この明細書において「アルミニウム」の語はその合金を含む意味で用い、アルミニウム材には箔と板およびこれらを用いた成形体が含まれる。
アルミニウム電解コンデンサ用電極材料として一般に用いられるアルミニウム材は、静電容量を大きくする目的で、電気化学的あるいは化学的エッチング処理を施して、アルミニウム材の実効面積を拡大することが行われている。
直流エッチング法でトンネル状ピットを生成させる電解コンデンサ陽極用アルミニウム材の製造においては、アルミニウムの立方体集合組織を発達させるために、冷間圧延工程の途中に中間焼鈍を実施し、仕上げ冷間圧延(低圧下率圧延)を行った後、500℃前後の温度で不活性雰囲気もしくは真空中で最終焼鈍するのが一般的である(例えば特許文献1)。また、特許文献2に記載されているように、仕上げ冷間圧延の代わりにアルミニウム材に引張歪を付与することによってもアルミニウムの立方体集合組織を発達させることができる。
最終焼鈍後のアルミニウム材のエッチング特性は、焼鈍前のアルミニウム材の特性に大きく依存することから、アルミニウム材表面層の特性を均一化するために、冷間圧延の途中や冷間圧延終了後にアルミニウムを溶解する液で洗浄することが検討されている。
特許文献3では、純度99.96〜99.98%の純アルミニウム材を使用し、中間焼鈍を200〜500℃の温度で1時間以上行い、中間焼鈍後最終焼鈍までの間にアルミニウム箔の表層部を厚さ方向に0.1μm以上除去することを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法が記載されている。
また、特許文献4には、アルミニウム箔の表面層を除去する工程と、除去後、温度:40〜350℃、露点:0〜80℃、時間:30〜1800秒の条件で加熱酸化する工程と、加熱酸化後、非酸化性雰囲気で焼鈍する工程を実施することにより、焼鈍後のアルミニウム箔表層の酸化膜を薄くでき、かつエッチング液中で速やかに溶解除去できることが開示されている。
特公昭54−11242号公報 WO 2004/003248 A1 特開平10−81945号公報 特開平7−201673号公報
しかしながら、化学的処理によって表層部を除去すると、表層除去前のアルミニウム材表面の耐食性が不均質なため、化学的処理によって表層部を均一に除去することは困難であり、静電容量の向上には限界があった。
また、特許文献4の方法では、焼鈍前の加熱酸化はアルミニウム材表層酸化膜の均質化に寄与するが、除去前のアルミニウム材表面層の特性は不均質であり、洗浄した後の表面層は洗浄前の表面層の不均質さの影響を受けるため、その後の加熱酸化による均質化は不十分でありエッチング特性の向上には限界があった。
この発明は、従来の電解コンデンサ用アルミニウム材の製造法において、アルミニウム材表面層を洗浄により溶解させる際に、アルミニウム材表面層の溶け方が不均質であるため最終焼鈍後のアルミニウム材のエッチング特性が不十分であるという問題点を解決し、エッチング特性に優れ高静電容量を実現できる電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法、電解コンデンサ電極用アルミニウム材、アルミニウム電解コンデンサ用陽極材およびアルミニウム電解コンデンサを提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。
(1)熱間圧延及び冷間圧延を行い、次いで中間焼鈍を施し、中間焼鈍後で最終焼鈍を開始するまでの間に、引張歪を付与したのち、最終焼鈍を施して電解コンデンサ電極用アルミニウム材を製造するに際し、前記中間焼鈍を酸化性雰囲気中で行い、かつ中間焼鈍より後であって最終焼鈍より前の工程において少なくとも1回アルミニウム材表面層を洗浄により除去することを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(2)洗浄によるアルミニウム材表面層の除去が引張歪付与後であって最終焼鈍前に行われる前項1に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(3)洗浄によるアルミニウム材表面層の除去が中間焼鈍後であって引張歪付与前に行われる前項1に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(4)引張歪付与後であって最終焼鈍前に、アルミニウム材を酸化性雰囲気中で加熱した後アルミニウム材表面層を洗浄により除去する前項1ないし前項3の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(5)洗浄に用いる洗浄液がアルカリ性水溶液である前項1ないし前項4の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(6)洗浄に用いる洗浄液が酸性水溶液である前項1ないし前項4の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(7)洗浄が、アルカリ性水溶液による洗浄と酸性水溶液による洗浄の順次的実施により行われる前項1ないし前項4の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(8)アルカリ性水溶液中のアルカリが水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸ナトリウムの中から選ばれた1種または2種以上である前項5または前項7に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(9)酸性水溶液中の酸が塩酸、硫酸、硝酸、リン元素を含む酸の中から選ばれた1種または2種以上である前項6または前項7に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(10)中間焼鈍より後に行う酸化性雰囲気中での加熱後の洗浄によるアルミニウム材表面層除去量が、以下に規定する除去量D(nm)においてアルミニウム材片面あたり1nm以上500nm以下である前項1ないし前項9の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
除去量D(nm)=E(g/cm2)×107/2.7(g/cm3
ただし、Eは洗浄による単位表面積当たりの質量減
2.7g/cm3はアルミニウムの密度
(11)引張歪付与後であって最終焼鈍前に行う酸化性雰囲気中での加熱温度が50〜400℃である前項4ないし前項10の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(12)引張歪付与後であって最終焼鈍前に行う酸化性雰囲気中での加熱時間が3秒以上72時間以下である前項11に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(13)酸化性雰囲気中での中間焼鈍を200℃以上300℃以下の温度で実施する前項1ないし前項12の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(14)引張歪付与後であって最終焼鈍前に行われる酸化性雰囲気中での加熱における雰囲気中の酸素濃度が0.1体積%以上である前項4ないし前項13の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(15)中間焼鈍における酸化性雰囲気中の酸素濃度が0.1体積%以上である前項1ないし前項14の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(16)最終焼鈍が450℃以上600℃以下の温度で行われる前項1ないし前項15の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(17)アルミニウム材のアルミニウム純度が99.9質量%以上である前項1ないし前項16の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(18)前項1ないし前項17の何れか1項に記載の製造方法によって製造された電解コンデンサ電極用アルミニウム材。
(19)中圧用または高圧用陽極材として用いられる前項18に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材。
(20)前項1ないし前項17の何れか1項に記載の製造方法によって製造されたアルミニウム材に、エッチングを実施する工程を含むことを特徴とする電解コンデンサ用電極材の製造方法。
(21)エッチングの少なくとも一部が直流エッチングである前項20に記載の電解コンデンサ用電極材の製造方法。
(22)前項21または前項22に記載の製造方法によって製造されたアルミニウム電解コンデンサ用陽極材。
(23)電極材として前項20または前項21に記載の製造方法によって製造されたアルミニウム電極材が用いられていることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ。
前項(1)に係る発明によれば、熱間圧延及び冷間圧延を行い、次いで中間焼鈍を施し、中間焼鈍後で最終焼鈍を開始するまでの間に、引張歪を付与したのち、最終焼鈍を施して電解コンデンサ電極用アルミニウム材を製造するに際し、前記中間焼鈍を酸化性雰囲気中で行い、かつ中間焼鈍より後であって最終焼鈍より前の工程において少なくとも1回アルミニウム材表面層を洗浄により除去するから、洗浄時にアルミニウム材を均一に溶解することができ、その後最終焼鈍により、エッチング特性に優れ、ひいては高静電容量の電解コンデンサ電極用アルミニウム材とすることができる。
前項(2)に係る発明によれば、洗浄によるアルミニウム材表面層の除去が引張歪付与後であって最終焼鈍前に行われるから、洗浄時にアルミニウム材を均一に溶解することができ、その後最終焼鈍により、エッチング特性に優れ、ひいては高静電容量の電解コンデンサ電極用アルミニウム材とすることができる。
前項(3)に係る発明によれば、洗浄によるアルミニウム材表面層の除去が中間焼鈍後であって引張歪付与前に行われるから、洗浄時にアルミニウム材を均一に溶解することができ、その後最終焼鈍により、エッチング特性に優れ、ひいては高静電容量の電解コンデンサ電極用アルミニウム材とすることができる。
前項(4)に係る発明によれば、引張歪付与後であって最終焼鈍前に、アルミニウム材を酸化性雰囲気中で加熱した後アルミニウム材表面層を洗浄により除去するから、酸化性雰囲気中での中間焼鈍および酸化性雰囲気中での加熱により、洗浄時のアルミニウム材表層の溶解性が均一になり、よりエッチング特性に優れた電解コンデンサ電極用アルミニウム材を得ることができる。
前項(5)に係る発明によれば、洗浄に用いる洗浄液がアルカリ性水溶液であるから、アルミニウム材表面層を洗浄により確実に除去することができる。
前項(6)に係る発明によれば、洗浄に用いる洗浄液が酸性水溶液であるから、アルミニウム材表面層を洗浄により確実に除去することができる。
前項(7)に係る発明によれば、洗浄は、アルカリ性水溶液による洗浄と酸性水溶液による洗浄の順次的実施により行われるから、アルミニウム材表面層をさらに確実に除去することができる。
前項(8)に係る発明によれば、アルカリ性水溶液中のアルカリが水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸ナトリウムの中から選ばれた1種または2種以上であるから、より効果的な表面層の除去を行うことができる。
前項(9)に係る発明によれば、酸性水溶液中の酸が塩酸、硫酸、硝酸、リン元素を含む酸の中から選ばれた1種または2種以上であるから、より効果的な表面層の除去を行うことができる。
前項(10)に係る発明によれば、酸化性雰囲気中での加熱後の洗浄によるアルミニウム材表面層除去量がアルミニウム材片面あたり1nm以上500nm以下であるから、アルミニウム材の均一溶解による静電容量の増大効果を確実に得ることができる。
前項(11)に係る発明によれば、引張歪付与後であって最終焼鈍前に実施する酸化性雰囲気中での加熱温度が50〜400℃であるから、アルミニウム材の表面層を過度の厚さの酸化膜の生成を抑制しながら十分に酸化させることができ、その後の洗浄による表面層の除去時に表面層を均一に溶解することができる。
前項(12)に係る発明によれば、引張歪付与後であって最終焼鈍前に行う酸化性雰囲気中での加熱時間が3秒以上72時間以下であるから、アルミニウム材の表面層を無駄なエネルギ消費を抑制しながら十分に酸化させることができ、その後の洗浄による表面層の除去時に表面層を均一に溶解することができる。
前項(13)に係る発明によれば、酸化性雰囲気中での中間焼鈍を200℃以上300℃以下の温度で実施するから、アルミニウム材表層の溶解性が均一になる。
前項(14)に係る発明によれば、引張歪付与後であって最終焼鈍前に行われる酸化性雰囲気中での加熱における雰囲気中の酸素濃度が0.1体積%以上であるから、アルミニウム材表面層を十分に酸化させることができる。
前項(15)に係る発明によれば、中間焼鈍における酸化性雰囲気中の酸素濃度が0.1体積%以上であるから、アルミニウム材表面層を十分に酸化させることができる。
前項(16)に係る発明によれば、最終焼鈍が450℃以上600℃以下で行われるから、エッチピットが均一に生成するアルミニウム材表面を得ることができる。
前項(17)に係る発明によれば、アルミニウム純度が99.9質量%以上であるから、不純物が多すぎることによるエッチング特性の劣化を防止することができる。
前項(18)に係る発明によれば、エッチング特性に優れた電解コンデンサ電極用アルミニウム材となしうる。
前項(19)に係る発明によれば、エッチング特性に優れた中圧用または高圧用陽極材として用いることができる。
前項(20)に係る発明によれば、エッチングにより大きな静電容量を有する電解コンデンサ用電極材を製造することができる。
前項(21)に係る発明によれば、エッチングの少なくとも一部を直流エッチングで行うことにより、深くて太い多数のトンネル状ピットを生成することができ、前記酸化性雰囲気中での加熱及び洗浄による表面層除去による前記効果を効率的に発揮させることができる。
前項(22)に係る発明によれば、高静電容量のアルミニウム電解コンデンサ用陽極材となし得る。
前項(23)に係る発明によれば、高静電容量のアルミニウム電解コンデンサとなし得る。
本願発明者は、熱間圧延及び冷間圧延を行い、次いで中間焼鈍を施し、中間焼鈍後で最終焼鈍を開始するまでの間に、引張歪を付与し、最終焼鈍を施す電解コンデンサ電極用アルミニウム材を製造するに際し、前記中間焼鈍を酸化性雰囲気中で行い、かつ中間焼鈍より後であって最終焼鈍より前の工程においてアルミニウム材表面層を洗浄により除去すると、酸化性雰囲気中の中間焼鈍によるアルミニウム材の酸化によりその後に実施する洗浄におけるアルミニウム材表層の溶解性が均一になり、最終焼鈍後のアルミニウム材のエッチング特性が顕著に向上することを見出した。さらに、酸化性雰囲気中での中間焼鈍、引張歪付与を行った後、酸化性雰囲気中での加熱、洗浄によるアルミニウム材表面層の除去、最終焼鈍を順次実施すると、酸化性雰囲気中での中間焼鈍に加え、引張歪付与後の酸化性雰囲気中での加熱によってよりエッチング特性に優れたものとすることができる。
前述のように、引張歪付与は最終焼鈍においてアルミニウムの立方体集合組織を発達させるために仕上げ冷間圧延の代わりに実施される工程であるが、適正な引張歪は仕上げ冷間圧延による加工率に比べ低いため(特許文献1および特許文献2参照)、前工程の中間焼鈍を酸化性雰囲気中で実施し、仕上げ冷間圧延後にアルミニウム材表面層を洗浄により除去する場合よりアルミニウム材表面の溶解性が均一になりエッチング特性の向上が大きい。
以下に、電解コンデンサ用アルミニウム材の製造方法を詳細に説明する。
アルミニウム材の純度は電解コンデンサ用に使用される範囲であれば特に限定されないが、純度99.9質量%以上のものが好ましく、特に99.95質量%以上が好ましい。なお、本発明においてアルミニウム材の純度は便宜的に100%からFe, SiおよびCuの合計濃度(質量%)を差し引いた値とする。
Pbは最終焼鈍時にアルミニウム材表層に濃化し、エッチピット生成に大きく影響を及ぼす。直流エッチング法によりトンネル状エッチピットを生成させる際に、Pbが少なすぎるとエッチング法によってはエッチピット分散性が悪く、多すぎるとアルミニウム材の表面溶解が多くなることから、必要に応じて適量のPbがアルミニウム材中に含まれていてもよい。例えば、アルミニウム材中に0.00002〜0.0002質量%のPbが含まれるようアルミニウム材溶解時に調整することが推奨できる。
アルミニウム材の製造工程は、限定されないが、アルミニウム材の溶解成分調整・スラブ鋳造、熱間圧延、冷間圧延、酸化性雰囲気中での中間焼鈍、引張歪付与、最終焼鈍の順に実施することができ、中間焼鈍後最終焼鈍前に洗浄によるアルミニウム材表面層の除去が行われる。洗浄によるアルミニウム材表面層の除去は少なくとも1回以上実施され、例えば酸化性雰囲気中での中間焼鈍後引張歪付与前に洗浄を実施した後さらに引張歪付与後最終焼鈍前に洗浄を実施してもよい。
また、上記製造工程に加え、引張歪付与後最終焼鈍前に酸化性雰囲気中での加熱を行うことがさらに好ましく、引張歪付与後最終焼鈍前に酸化性雰囲気中での加熱を行う場合は、酸化性雰囲気中の加熱後最終焼鈍前に洗浄によるアルミニウム材表面層の除去が実施される。また、酸化性雰囲気中での中間焼鈍後酸化性雰囲気中での加熱前および酸化性雰囲気中での加熱後最終焼鈍前にそれぞれアルミニウム材表面層の除去を行ってもよい。
引張歪付与後であって最終焼鈍前に行う酸化性雰囲気中での加熱とその後の洗浄によるアルミニウム材表面層の除去はそれぞれ一回ずつ行っても良く、酸化性雰囲気中での加熱とその後の洗浄によるアルミニウム材表面層除去を交互に複数回行っても良い。
前記酸化性雰囲気中での中間焼鈍は、加熱体との接触によるものではなく、雰囲気加熱により行われる。雰囲気加熱は、アルミニウム材と加熱体が接触しないため、加熱体との接触加熱のように加熱時に皺や疵が発生する恐れがないため、本発明では雰囲気加熱により中間焼鈍を実施する。
酸化性雰囲気中での中間焼鈍時の加熱方法としては、送風加熱、輻射加熱などを例示できる。また、アルミニウム材を酸化性雰囲気中で加熱する際の昇温速度・パターンは特に限定されないが、最終焼鈍後の立方体方位占有率が高くなる条件で行われる。また、加熱されるアルミニウム材の形態は特に限定されるものではなく、コイルに巻き取った状態でバッチ焼鈍しても良いし、コイルを巻き戻し連続焼鈍したのちコイルに巻き取っても良い。
中間焼鈍における酸化性雰囲気中の酸素濃度は0.1体積%以上であることが好ましい。酸素濃度が0.1体積%未満では加熱時にアルミニウム材表面が十分酸化されない恐れがある。
酸素濃度は特に1体積%以上であることが好ましく、とりわけ5体積%以上であることが好ましく、空気を酸化性雰囲気として好適に利用できる。空気を酸化性雰囲気として利用する場合は、酸素濃度制御の必要がなく中間焼鈍工程のコストダウンを図ることができる。
酸化性雰囲気中での中間焼鈍温度は、200℃以上300℃以下が好ましい。上記温度範囲における中間焼鈍によりアルミニウム材が酸化されアルミニウム材表層の溶解性が均一になる。上記中間焼鈍温度範囲が好ましいのは、中間焼鈍温度が200℃未満では最終焼鈍時に立方体方位を有する再結晶粒が優先成長するのに十分な組織が得られず、300℃を超えると最終焼鈍時の立方体方位粒の優先成長を阻害する再結晶粒が成長するからである。なお、良好な立方体方占有率が得られる中間焼鈍温度および時間はアルミニウム材の組成に依存し、最終焼鈍後に高い立方体方位占有率が得られる条件が選択される。
引張歪付与は中間焼鈍と組み合わせて立方体方位の制御のため行われる工程である。引張歪付与は仕上げ冷間圧延のように多量の潤滑油がアルミニウム材表面に付着するという問題がないため、その後に酸化性雰囲気中での加熱を実施する場合にはアルミニウム材表面を酸化させやすい。また、引張歪付与は仕上げ冷間圧延に比べ箔が厚くても最終焼鈍時にアルミニウム結晶粒の粗大化が起こりにくく、厚いアルミニウム材を製造しやすいという特長を有する。引張歪付与方法は特に限定されないが、特許文献2に記載されている方法を適用することができる。
引張歪を付与するときの引張歪は1%以上15%以下であることが好ましい。引張歪が1%未満では立方体方位を有する結晶粒を優先成長させるための加工歪が不十分であり、15%を越えると引張過程でアルミニウム材が破断する恐れがある。引張歪の付与は、アルミニウム材に対して1方向、例えば長さ方向のみに引張歪を付与する一軸引張でも良いし、異なる2方向、例えば長さ方向と幅方向に引張歪を付与する二軸引張によっても良い。また、アルミニウム材を曲げ変形させて引張歪を生じさせても良い。
引張歪付与後であって最終焼鈍前に行われる酸化性雰囲気中での加熱は、加熱体との接触によるものではなく、雰囲気加熱により行われる。雰囲気加熱は、アルミニウム材と加熱体が接触しないため、加熱体との接触加熱のように加熱時に皺や疵が発生する恐れがないため、本発明では雰囲気加熱が行われる。
引張歪付与後であって最終焼鈍前に行われる酸化性雰囲気中での加熱方法としては、送風加熱、輻射加熱などを例示できる。また、加熱されるアルミニウム材の形態は特に限定されるものではなく、コイルに巻き取った状態でバッチ加熱しても良いし、コイルを巻き戻し連続加熱したのちコイルに巻き取っても良い。
引張歪付与後であって最終焼鈍前に行われる酸化性雰囲気中でのアルミニウム材の加熱温度は50〜400℃であることが好ましい。
加熱温度が50℃未満では、アルミニウム材表層の酸化が不十分でアルミニウム材表面層除去時にアルミニウム材が均一に溶解しない恐れがある。加熱温度が400℃を越えるとアルミニウム材表層酸化膜が厚くなりアルミニウム材の溶解性が低下し、アルミニウム材を均一に溶解させ難くなる。特に好ましいアルミニウム材の加熱温度は70〜350℃であり、とりわけ70〜240℃が好ましい。
引張歪付与後であって最終焼鈍前に行われる酸化性雰囲気中での加熱時間は3秒以上72時間以下であることが好ましい。加熱時間が3秒未満ではアルミニウム材表面層の酸化が不十分であるため、表面層除去時にアルミニウム材が均一に溶解し難く、加熱時間が72時間を超えるとアルミニウム材表面層除去時の溶解均一性は殆ど変わらなくなるため、加熱時のエネルギー消費によりコスト高となる。特に好ましい加熱時間は10秒以上48時間以下であり、とりわけ70秒以上48時間以下が良い。
酸化性雰囲気中での加熱温度と時間は、加熱方法により適正な条件が選択される。例えば、コイルとして巻き取った状態でアルミニウム材を加熱する場合には、50℃〜240℃にて30分から72時間加熱されることが好ましく、さらに70℃〜240℃にて1時間から48時間加熱されることが好ましい。また、コイルを巻き解いた状態のアルミニウム材あるいはシート状にカットしたアルミニウム材を加熱する場合の加熱時間t(時間)は加熱温度をx(℃)とすると、10/(1.44×x1.5)≦t≦72であることが好ましくさらに、10/(1.44×x1.5)≦t≦48であることが好ましい。
引張歪付与後であって最終焼鈍前に行われるアルミニウム材の加熱における酸化性雰囲気中の酸素濃度は0.1体積%以上であることが好ましい。酸素濃度が0.1体積%未満では加熱時にアルミニウム材表面が十分酸化されない恐れがある。酸素濃度は特に1体積%以上であることが好ましく、とりわけ5体積%以上であることが好ましく、空気を酸化性雰囲気として好適に利用できる。
酸化性雰囲気中での中間焼鈍後であって最終焼鈍前に実施される洗浄によるアルミニウム材表面層の除去に用いる洗浄液は特に限定されないが、アルカリ性水溶液、酸性水溶液を用いることができる。表面層の除去は、アルカリ性水溶液あるいは酸性水溶液のどちらかを用いて行ってもよく、アルカリ性水溶液を用いて実施した後酸性水溶液を用いて洗浄しても良い。
アルカリ性水溶液中のアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸ナトリウムが例示でき、これらアルカリの中から選ばれた1種あるいは2種以上を水に溶解させ洗浄液として用いることができる。
酸性水溶液中の酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン元素を含む酸の中から選ばれる1種または2種以上を用いる。リン元素を含む酸としてはオルトリン酸(以後リン酸と称す。)、ピロリン酸、メタリン酸、ポリリン酸を例示できる。
アルミニウム材の表面層除去量は、アルカリまたは酸の濃度、アルカリ性または酸性水溶液の温度およびアルミニウム材とアルカリまたは酸水溶液との接触時間を適正なものにすることにより調節される。
また、アルミニウム材表面層の洗浄効果を高める目的で洗浄液に界面活性剤やキレート剤を添加しても良い。
酸化性雰囲気中の加熱後の洗浄によるアルミニウム材表面層除去量はアルミニウム材片面あたり1nm以上500nm以下であることが好ましい。表面層除去量が1nm未満の場合アルミニウム材表面層の酸化膜の除去が不十分な恐れがあり、500nmより多く表層を除去するとアルミニウム材表面層のエッチピット核の生成が抑制されるため却ってエッチング特性が悪く静電容量が低下する恐れがある。より好ましい表面層除去量は1.5nm以上200nm以下であり、さらに5nm以上200nm以下が好ましく、10nm以上150nm以下がより好ましい。
なお、アルミニウム材表面層酸化膜と金属のアルミニウムは密度が異なるが、本願においてアルミニウム材の表面層除去量D(nm)は洗浄による単位表面積当たりの質量減E(g/cm2)とアルミニウムの密度2.7g/cm3を用いて、D(nm)=E×107/2.7と規定する。
洗浄液とアルミニウム材との接触方法としては、特に限定されないが、浸漬、洗浄液表面へのアルミニウム材の接触、スプレー等があげられる。
洗浄によるアルミニウム材表面層の除去は中間焼鈍後であって、引張歪付与後に行われる酸化性雰囲気中での加熱より前の工程で行っても良く、洗浄条件は前記酸化性雰囲気加熱後の洗浄条件の範囲で実施することができる。
また、熱間圧延後であって中間焼鈍より前の工程において、洗浄によりアルミニウム材表面層を除去してもよい。熱間圧延後であって中間焼鈍より前の工程での洗浄に用いる洗浄液は目的に応じて選択され特に限定されないが、前記酸化性雰囲気中の加熱後の洗浄に用いられるものと同じものを用いることができる。
アルミニウム材の最終焼鈍における処理雰囲気は特に限定されるものではないが、酸化皮膜の厚さを増大させすぎないように、水分および酸素の少ない雰囲気中で加熱するのが好ましい。具体的には、アルゴン、窒素などの不活性ガス中あるいは0.1Pa以下の真空中で加熱することが好ましい。
最終焼鈍後のアルミニウム材の立方体方位占有率は90%以上が好ましい。
最終焼鈍の方法は特に限定されるものではなく、コイルに巻き取った状態でバッチ焼鈍しても良く、コイルを巻き戻し連続焼鈍したのちコイルに巻き取っても良く、バッチ焼鈍と連続焼鈍の少なくともどちらかを複数回行っても良い。
焼鈍時の温度、時間は特に限定されるものではないが、例えばコイルの状態でバッチ焼鈍を行う場合には、450〜600℃にて10分〜50時間焼鈍するのが好ましい。温度が450℃未満、時間が10分未満では、エッチピットが均一に生成する表面が得られず、立方体方位の結晶の発達も不十分となる恐れがあるからである。逆に600℃を越えて焼鈍すると、コイルでバッチ焼鈍する場合はアルミニウム材が密着を起こし易くなり、また50時間を超えて焼鈍してもエッチングによる拡面効果は飽和し、却って熱エネルギーコストの増大を招く。特に好ましい焼鈍温度は460〜570℃である。特に好ましい焼鈍時間は20分〜40時間である。
また、昇温速度・パターンは特に限定されず、一定速度で昇温させても良く、昇温、温度保持を繰り返しながらステップ昇温・冷却させても良く、焼鈍工程にて450〜600℃の温度域で合計10分〜50時間焼鈍されれば良い。
最終焼鈍後に得られる電解コンデンサ電極用アルミニウム材の厚さは特に規定されない。箔と称される200μm以下のものも、それ以上の厚いものも本発明に含まれる。
最終焼鈍を経たアルミニウム材には、拡面率向上のためエッチング処理を実施する。エッチング処理条件は特に限定されないが、好ましくは直流エッチング法を採用するのが良い。直流エッチング法によって、前記焼鈍において生成が促進されたエッチピットの核となる部分において、深く太くエッチングされ、多数のトンネル状ピットが生成され、高静電容量が実現される。
エッチング処理後、望ましくは化成処理を行って陽極材とするのが良く、特に、中圧用および高圧用の電解コンデンサ電極材として用いるのが良いが、陰極材として用いることを妨げるものではない。また、この電極材を用いた電解コンデンサは大きな静電容量を実現できる。
本発明で規定した以外の工程および工程条件は限定されず、常法に従って行われる。また、アルミニウム材のエッチング条件との関係で、アルミニウム材の製造工程は適宜変更される。
なお、静電容量の測定は常法に従えば良く、化成処理されたエッチド箔について、例えば30℃の80g/Lのホウ酸アンモニウム水溶液中で、ステンレス板を対極として120Hzにて測定する方法を例示できる。
以下に本発明の実施例および比較例を示す。
組成の異なるアルミニウム鋳塊を準備した。表1に鋳塊中に含まれるFe, Si, およびCuの濃度を示す。これらのアルミニウム鋳塊を熱間圧延して得られた板を冷間圧延しシート状アルミニウム材を用意した。表2に中間焼鈍から最終焼鈍までの工程、表3に表2中の工程1(中間焼鈍)の条件、表4および表5に表2中の工程2および工程6(洗浄によるアルミニウム材表面層の除去)の条件、表6に表2中の工程5および工程7(酸化性雰囲気中での加熱)の条件を示す。最終焼鈍後に得られるアルミニウム材の厚さは、中間焼鈍以前に行う冷間圧延の圧下率を調節することにより全て110μmとした。
なお、アルミニウム材表面層除去量は洗浄液への浸漬時間により制御し、アルカリ洗浄の後に酸洗浄を実施する場合にはアルカリ洗浄液への浸漬時間を調節することにより除去量を制御した。
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[実施例1]
表1記載のFe0.0015質量%, Si0.0022質量%, Cu0.0055質量%(組成3)のアルミニウム鋳塊を熱間圧延して得られた板を冷間圧延して得たアルミニウム材に表7に記載のように、空気中で260℃にて12時間の中間焼鈍を行った後(工程1、条件D)、6%の引張歪を付与した(工程3)。引張歪付与後のアルミニウム材を150℃にて24時間空気中で加熱し(工程5、条件H4)、さらに80℃20質量%硫酸水溶液中に浸漬することによりアルミニウム材表面層を10nm除去した後(工程6、条件27)、アルゴン雰囲気中で550℃にて5時間最終焼鈍し(工程8)、電解コンデンサ電極用アルミニウム材を得た。
[実施例2〜実施例139、比較例1〜比較例5]
表1に示す組成を有する鋳塊を熱間圧延して得られた板を冷間圧延して得たアルミニウム材を表7〜表16に示す条件にて処理し、電解コンデンサ電極用アルミニウム材を得た。
上記の各実施例および比較例で得られたアルミニウム材を、HCl 1.0mol/LとH2SO4 3.5mol/Lを含む液温75℃の水溶液に一定時間浸漬した後、同組成、同温度の水溶液中で電流密度0.2A/cm2で電解処理を施した。電解処理後のアルミニウム材をさらに前記組成の塩酸―硫酸混合水溶液に90℃にて360秒間浸漬し、ピット径を太くしエッチド箔を得た。得られたエッチド箔を化成電圧270VにてEIAJ規格に従い化成処理し、静電容量測定用サンプルとした。
表7〜表16に比較例4の静電容量を100としたときの相対静電容量(%)を示す。
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上記のように、熱間圧延及び冷間圧延を行い、次いで中間焼鈍を施し、中間焼鈍後で最終焼鈍を開始するまでの間に、引張歪を付与し、最終焼鈍を施して電解コンデンサ電極用アルミニウム材を製造するに際し、前記中間焼鈍を酸化性雰囲気中で行い、かつ中間焼鈍より後であって最終焼鈍より前の工程においてアルミニウム材表面層を洗浄により除去することにより得られるアルミニウム材のエッチング特性を優れたものにすることができる。
さらに、酸化性雰囲気中での中間焼鈍、引張歪付与を行った後、酸化性雰囲気中での加熱、洗浄によるアルミニウム材表面層の除去、最終焼鈍を順次実施することによってよりエッチング特性に優れた電解コンデンサ電極用アルミニウム材を得ることができる。
一方、99.99体積%以上の窒素雰囲気中での中間焼鈍、引張歪付与を順次実施した後、洗浄によるアルミニウム材表面層除去を実施せずに最終焼鈍した比較例1はエッチング時のアルミニウム材表面の溶解性が不均一であり実施例より静電容量が低い。また99.99体積%以上の窒素雰囲気中での中間焼鈍、仕上げ冷間圧延、洗浄によるアルミニウム材表面層を順次実施した後最終焼鈍した比較例2では洗浄時のアルミニウム材の溶解性が不均一であり、99.99体積%以上の窒素雰囲気中での中間焼鈍、仕上げ冷間圧延、酸化性雰囲気中での加熱を順次実施した後、アルミニウム材の表面層除去を行わずに最終焼鈍した比較例3では圧延時の汚染層や油分が多く残留するために何れも静電容量が低い。99.99体積%以上の窒素雰囲気中での中間焼鈍後に仕上げ冷間圧延、洗浄によるアルミニウム材表面層除去、酸化性雰囲気中での加熱、最終焼鈍を順次実施した比較例4では、比較例1〜比較例3に比べ静電容量が高いが、洗浄時に不均質に溶解したアルミニウム材表面層を酸化性雰囲気中での加熱により十分均質化できないため実施例には及ばない。
酸化性雰囲気中で中間焼鈍を行った後仕上げ冷間圧延を行い最終焼鈍する比較例5は洗浄によるアルミニウム材表面層の除去を行わないためアルミニウム材表面酸化膜が厚く静電容量が低い。

Claims (23)

  1. 熱間圧延及び冷間圧延を行い、次いで中間焼鈍を施し、中間焼鈍後で最終焼鈍を開始するまでの間に、引張歪を付与したのち、最終焼鈍を施して電解コンデンサ電極用アルミニウム材を製造するに際し、
    前記中間焼鈍を酸化性雰囲気中で行い、かつ中間焼鈍より後であって最終焼鈍より前の工程において少なくとも1回アルミニウム材表面層を洗浄により除去することを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  2. 洗浄によるアルミニウム材表面層の除去が引張歪付与後であって最終焼鈍前に行われる請求項1に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  3. 洗浄によるアルミニウム材表面層の除去が中間焼鈍後であって引張歪付与前に行われる請求項1に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  4. 引張歪付与後であって最終焼鈍前に、アルミニウム材を酸化性雰囲気中で加熱した後アルミニウム材表面層を洗浄により除去する請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  5. 洗浄に用いる洗浄液がアルカリ性水溶液である請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  6. 洗浄に用いる洗浄液が酸性水溶液である請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  7. 洗浄が、アルカリ性水溶液による洗浄と酸性水溶液による洗浄の順次的実施により行われる請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  8. アルカリ性水溶液中のアルカリが水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸ナトリウムの中から選ばれた1種または2種以上である請求項5または請求項7に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  9. 酸性水溶液中の酸が塩酸、硫酸、硝酸、リン元素を含む酸の中から選ばれた1種または2種以上である請求項6または請求項7に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  10. 中間焼鈍より後に行う酸化性雰囲気中での加熱後の洗浄によるアルミニウム材表面層除去量が、以下に規定する除去量D(nm)においてアルミニウム材片面あたり1nm以上500nm以下である請求項1ないし請求項9の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
    除去量D(nm)=E(g/cm2)×107/2.7(g/cm3
    ただし、Eは洗浄による単位表面積当たりの質量減
    2.7g/cm3はアルミニウムの密度
  11. 引張歪付与後であって最終焼鈍前に行う酸化性雰囲気中での加熱温度が50〜400℃である請求項4ないし請求項10の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  12. 引張歪付与後であって最終焼鈍前に行う酸化性雰囲気中での加熱時間が3秒以上72時間以下である請求項11に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  13. 酸化性雰囲気中での中間焼鈍を200℃以上300℃以下の温度で実施する請求項1ないし請求項12の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  14. 引張歪付与後であって最終焼鈍前に行われる酸化性雰囲気中での加熱における雰囲気中の酸素濃度が0.1体積%以上である請求項4ないし請求項13の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  15. 中間焼鈍における酸化性雰囲気中の酸素濃度が0.1体積%以上である請求項1ないし請求項14の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  16. 最終焼鈍が450℃以上600℃以下の温度で行われる請求項1ないし請求項15の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  17. アルミニウム材のアルミニウム純度が99.9質量%以上である請求項1ないし請求項16の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  18. 請求項1ないし請求項17の何れか1項に記載の製造方法によって製造された電解コンデンサ電極用アルミニウム材。
  19. 中圧用または高圧用陽極材として用いられる請求項18に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材。
  20. 請求項1ないし請求項17の何れか1項に記載の製造方法によって製造されたアルミニウム材に、エッチングを実施する工程を含むことを特徴とする電解コンデンサ用電極材の製造方法。
  21. エッチングの少なくとも一部が直流エッチングである請求項20に記載の電解コンデンサ用電極材の製造方法。
  22. 請求項21または請求項22に記載の製造方法によって製造されたアルミニウム電解コンデンサ用陽極材。
  23. 電極材として請求項20または請求項21に記載の製造方法によって製造されたアルミニウム電極材が用いられていることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ。
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