JP2006209734A - 通信用回路保持体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外力によるICチップへの影響を軽減することができるとともに、低コストで製造可能な通信用回路保持体を提供する。
【解決手段】 第一領域11A、第二領域11B、および第三領域11Cが順に連接してなる基材11と、それぞれの領域に配置された回路12、配線部14とを備え、基材11を折り曲げることにより各領域を重ね合わせた際に、回路12と配線部14とが電気的に接続するように配設されてなる通信用回路保持体10において、基材11をC折りにした際、回路12の接点12a,12bに電気的に接続されるICチップを収納するための開口部13を、第三領域11Cに配設する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、通信用回路保持体に関する。
近年、例えば、RFID(Radio Frequency Identification)と称される非接触型メディア(非接触型ICカードなど)に関する技術が急速に進歩してきており、その使用も多岐にわたっている。
このようなRFIDは、基材にアンテナをパターン形成して、ICチップを搭載したインレットと称されるものを他の基材に貼着して作製される。このようなRFIDは、基材に紙材やフィルムを使用するものも多く、曲げなどに対してICチップに影響を与えない強度の向上が望まれている。
例えば、このようなRFIDにおいては、紙材やフィルムなどをベース基材としたインレットにおいて通信のためにアンテナのパターンを複数巻き回してループ状に形成するのが一般的であり、パターンの両端の接点間に絶縁層を介してパターンラインを交差させてICチップを搭載することが知られている。このようなRFIDは、曲げなどに対してICチップへの保護が不十分であるために、基材の強度向上を図ったものとして、例えば、特許文献1にその形態や製造方法が開示されている。
特許文献1には、ICカードの補強構造が開示されており、2つのオーバーシート間にICチップ、回路パターンが形成された回路用シートおよびスペーサーシートを、接着層を介して埋設させたICカードであって、カード全体の表面および裏面のICチップが位置されている部分に補強シールをそれぞれ接着剤で貼付した構造のもとして示されている。
しかしながら、特許文献1に開示されているICカードの補強構造は、補強シールをそれぞれ貼付することから、その分の製造工程や設備が必要となってコスト高、スループットの低下を招くとともに、補強シールを別途必要としてその分の製品コストが高くなるという問題がある。
特開2000−259804号公報
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、外力によるICチップへの影響を軽減することができるとともに、低コストかつ高速大量で製造可能な通信用回路保持体を提供することを目的とする。
本発明は、連接する複数の領域を有する基材と、該基材の各領域にそれぞれ配置されたスパイラル状の回路、および直線状の配線部とを備え、前記基材を折り曲げることにより、前記複数の領域を重ね合わせた際に、前記回路の両端部と前記配線部の両端部とが電気的に接続するように配設されてなる通信用回路保持体であって、前記基材は、第二領域を介して、前記回路が配置された第一領域と、前記配線部が配置された第三領域とが順に連接してなり、前記基材をC折りにした際、前記第三領域に、前記回路の接点に電気的に接続されるICチップを収納するための開口部を配設してなる通信用回路保持体を提供する。
かかる構成によれば、基材の第一領域にICチップを実装し、第一領域と第二領域と第三領域を順に重ね合わせることにより、開口部内にICチップが配されるから、ICチップが内蔵されたインレットを容易に形成することができる。したがって、開口部内に実装されるICチップが、外部からの影響により破損するのを防止することができる。また、回路と配線部は、基材の一面に配置されているから、配線部を配置するために、第三領域にレジスト膜などの絶縁膜を設ける必要がないから、通信用回路保持体の厚みが厚くなることがない。
上記構成の通信用回路保持体において、前記基材は、前記第三領域に、前記開口部を配設した領域が連接してなるものであってもよい。
かかる構成によれば、回路の接点に電気的に接続されるICチップの厚みに応じて、第三領域に連接する領域の数を変えるだけで、ICチップが実装可能な通信用回路保持体が得られる。
上記構成の通信用回路保持体において、前記接点に電気的に接続され、前記開口部内に実装されるICチップを備えていてもよい。
かかる構成によれば、通信用回路保持体を、第一領域と第二領域と第三領域を順に重ね合わせることによって、ICチップが内蔵されたICカードやICタグを得ることができる。
本発明の通信用回路保持体によれば、連接する複数の領域を有する基材と、該基材の各領域にそれぞれ配置されたスパイラル状の回路、および直線状の配線部とを備え、前記基材を折り曲げることにより、前記複数の領域を重ね合わせた際に、前記回路の両端部と前記配線部の両端部とが電気的に接続するように配設されてなる通信用回路保持体であって、前記基材は、第二領域を介して、前記回路が配置された第一領域と、前記配線部が配置された第三領域とが順に連接してなり、前記基材をC折りにした際、前記第三領域に、前記回路の接点に電気的に接続されるICチップを収納するための開口部を配設してなるので、通信用回路保持体の厚みが厚くなることがない。また、本発明の通信用回路保持体によれば、ICチップが内蔵された通信用回路保持体を作製することが容易であるので、通信用回路保持体の製造コストを削減することができる。
また、本発明の通信用回路保持体によれば、通信用回路保持体を、第一領域と第二領域と第三領域を順に重ね合わせることによって、ICチップが内蔵されたICカードやICタグを得ることができる。
以下、本発明を実施した通信用回路保持体、およびその製造方法について詳細に説明する。これらの通信用回路保持体、およびその製造方法によって、本発明は限定されるものではない。
(1)第一の実施形態
図1は、本発明に係る通信用回路保持体の第一の実施形態を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。
図1中、符号10は通信用回路保持体、11は基材、11Aは第一領域、11Bは第二領域、11Cは第三領域、12は回路、12a,12bは回路の接点、12c,12dは回路の両端部、13は開口部、14は配線部、15,16は折線をそれぞれ表している。
この通信用回路保持体10は、連接する第一領域11A、第二領域11B、および第三領域11Cを有する基材11と、基材11の第一領域11Aの一面11aに配置されたスパイラル状の回路12、および基材11の第三領域11Cの一面11aに配置された直線状の配線部14とから概略構成されている。
この通信用回路保持体10では、基材11を折り曲げることにより、第一領域11A、第二領域11B、および第三領域11Cを重ね合わせた際に、回路12の両端部12c,12dと配線部14の両端部14a,14bとが電気的に接続するように配設されている。
また、通信用回路保持体10では、基材11が、第二領域11Bを介して、回路12が配置された第一領域11Aと、配線部14が配置された第三領域11Cとが順に連接してなり、基材11をC折りにした際、第三領域11Cに、回路12の接点12a,12bに電気的に接続されるICチップを収納するための開口部13を配設している。
開口部13は、基材11を、その厚み方向に貫通するように設けられている。また、この実施形態では、基材11を、その一面11aを上から見て、開口部13の形状を円形としたが、本発明の通信用回路保持体では、開口部の形状は特に限定されない。本発明の通信用回路保持体にあっては、ICチップを収納することができれば、開口部の形状は特に限定されない。
また、開口部13は、この内部にICチップを実装した場合に、開口部13のなす内側面とICチップとの間にわずかに隙間ができる大きさをなしている。
基材11としては、特に限定されず、如何なるものでも適用され、例えば、紙材、樹脂材などの絶縁性の基材が挙げられる。
回路12は、導電性ペーストからなる導電性の膜などからなる導電体である。回路12を形成する導電体をなす導電性ペーストとしては、例えば、銀粉末、金粉末、白金粉末、アルミニウム粉末、パラジウム、ロジウムなどの粉末、カーボン粉末(カーボンブラック、カーボンナノチューブなど)などの導電微粒子を樹脂組成物に配合したものが挙げられる。この導電性ペーストをなす樹脂組成物としては、熱硬化型樹脂組成物、光硬化型樹脂組成物、浸透乾燥型樹脂組成物、溶剤揮発型樹脂組成物が挙げられる。また、回路12の厚みは、特に限定されず、回路12に接続されるICチップに応じて、適宜調整される。
上記のような導電微粒子を樹脂組成物に配合した導電性ペーストとしては、例えば、熱可塑性樹脂のみ、あるいは熱可塑性樹脂と架橋性樹脂とを配合した樹脂組成物(特にポリエステルポリオールとイソシアネートによる架橋性樹脂など)に、導電微粒子が60質量%以上配合され、ポリエステル樹脂が10質量%以上配合されたもの、すなわち、溶剤揮発型かあるいは架橋/熱可塑併用型(ただし熱可塑型が50質量%以上である)のものなどが好適に用いられる。
また、通信用回路保持体10において耐折り曲げ性がさらに要求される場合には、導電性ペーストに可撓性付与剤を配合することができる。可撓性付与剤としては、例えば、ポリエステル系可撓性付与剤、アクリル系可撓性付与剤、ウレタン系可撓性付与剤、ポリ酢酸ビニル系可撓性付与剤、熱可塑性エラストマー系可撓性付与剤、天然ゴム系可撓性付与剤、合成ゴム系可撓性付与剤などが挙げられる。本発明の通信用回路保持体においては、これらの可撓性付与剤が単独で、あるいは2種以上が組み合わせられて用いられる。
また、回路12の接点12a,12b、および、両端部12c,12dは、回路12と同一の材料で、回路12と同一面(第一領域11Aの一面11a)上に形成されている。
配線部14は、回路12と同一の材料で形成されている。
なお、この実施形態では、第一領域11A、第二領域11B、および第三領域11C、からなる基材11を例示したが、本発明の通信用回路保持体はこれに限定されない。本発明の通信用回路保持体にあっては、基材は連接するn(nは4以上の自然数)以上の領域が設けられてなるものであってもよい。
すなわち、この実施形態では、回路12が配置された第一領域11A、第二領域11B、および配線部14が配置された第三領域11Cからなる基材11を備えた通信用回路保持体10を例示したが、本発明の通信用回路保持体はこれに限定されない。本発明の通信用回路保持体にあっては、第一領域と第三領域の間に、連接するn(nは1以上の自然数)以上の領域が設けられていても、第一領域および第三領域の両方、あるいは、第一領域または第三領域のいずれか一方に、n(nは1以上の自然数)以上の領域が連接されていてもよい。また、本発明の通信用回路保持体にあっては、基材が各領域の短辺で連続してなる矩形状、基材が各領域の短辺または長辺で連続してなるL字状などであってもよい。
本発明の通信用回路保持体にあっては、例えば、図2(a)、(b)に示すように、基材11は第三領域に連接し、開口部13を配設した第四領域を備えていてもよい。また、図2(c)に示すように、基材11には、開口部、導通部または配線部のいずれも配置されていない第四領域11Dが連接されていてもよく、例えば、この領域11Dが剥離可能に連接されていてもよい。
また、この実施形態では、回路12としてアンテナを例示したが、本発明の通信用回路保持体はこれに限定されない。本発明の通信用回路保持体にあっては、回路は通信機能を有さない電気回路であってもよい。また、回路12として、コイルアンテナを例示したが、本発明の通信用回路保持体はこれに限定されない。本発明の通信用回路保持体にあっては、電磁誘導、マイクロ波電波方式を採用しているものであれば、ポールアンテナ、折り曲げポールアンテナループアンテナ、ループアンテナなどの方式を採用しても、起電力が得られれば、アンテナの形状などにおいても、違いがあってもよい。
また、この実施形態では、図1および図2において、接着部材の図示を省略したが、本発明の通信用回路基板にあっては、基材の一面および他面の両方、あるいは、基材の一面または他面のいずれか一方に、あらかじめ接着部材が設けている。
また、この実施形態では、基材11の他面11bに印刷情報が設けられていない通信用回路保持体10を例示したが、本発明の通信用回路保持体はこれに限定されない。本発明の通信用回路保持体にあっては、基材の他面に、文字、模様または画像などの各種印刷情報が設けられていてもよい。このように、通信用回路保持体を構成する基材にあらかじめ印刷情報を設けておけば、通信用回路保持体の表面に、文字、模様または画像などの印刷情報を設けるためにラミネートを施す必要がなく、そのための装置および工程を削減することができる。
このように、通信用回路保持体10によれば、第一領域11Aに設けられた回路12と電気的に接続されるICチップの厚みに応じて、第一領域11Aまたは第三領域11Cの数を変えて、第一領域11A、第二領域11B、および第三領域11Cを折り重ねることにより開口部13の深さを変えることができる。したがって、この開口部13内に実装されるICチップの厚みに応じて、第二領域11Bまたは第三領域11Cのいずれか一方、あるいは、第二領域11Bおよび第三領域11Cの両方の数を変えれば、ICチップが外部からの影響により破損するのを防止することができる。
また、回路12の配線部14が、第三領域11Cの一面11aに設けられているから、配線部14を配置するために、レジスト膜などの絶縁膜を設ける必要がないから、通信用回路保持体10の厚みが厚くなることがない。また、配線部14と回路12を同時に形成できるので、製造工程を簡略化することができる。
(2)第二の実施形態
図3は、本発明に係る通信用回路保持体の第二の実施形態を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図である。
図3において、図1に示した通信用回路保持体10と同一の構成要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
図3中、符号20はICチップ、30は通信用回路保持体をそれぞれ示している。
この通信用回路保持体30は、通信用回路保持体10と、回路12の接点12a、12bに電気的に接続され、第一領域11A、第二領域11B、および第三領域11Cを折り重ねることにより、開口部13内に実装されるICチップ20とから概略構成されている。
ICチップ20と回路12は、それぞれに設けられた接点12a,12bと、ICチップ20の接点(図示略)において、導電材(図示略)を介して電気的に接続されている。
また、開口部13の内側面とICチップ20との間の隙間は出来る限り小さいことが望ましい。
ICチップ20としては、特に限定されず、回路12を介して非接触状態にて情報の書き込みおよび読み出しが可能なものであれば、非接触型ICタグや非接触型ICラベル、あるいは非接触型ICカードなどのRFIDメディアに適用可能なものであればいかなるものでも用いられる。
なお、回路12とICチップ20との接続に用いられる導電材としては、導電性ペーストや、はんだが用いられる。
導電性ペーストとしては、回路12を形成する導電体をなす導電性ペーストと同様のものが挙げられる。
はんだとしては、特に限定されないが、両者の接続時に、はんだの熱によってICチップ20が破壊されることを防止するために、低融点はんだが望ましい。
また、回路12とICチップ20を電気的に接続するためには、ACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電フィルム)工法、ACP(Anisotropic Conductive Paste:異方性導電ペースト)工法、NCF(Non Conductive Resin Film:無導電粒子フィルム)工法、NCP(Non Conductive Resin Paste:無導電粒子ペースト)工法などを用いることもできる。
このように、通信用回路保持体30によれば、折線15,16に沿って第一領域11A、第二領域11B、および第三領域11Cを重ね合わせて、基材11をC折りにすることにより、ICチップ20が内蔵されたICカードやICタグを容易に得ることができる。
(3)第三の実施形態
図4は、本発明に係る通信用回路保持体の第三の実施形態を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のC−C線に沿う断面図である。
図4において、図1に示した通信用回路保持体10および図3に示した通信用回路保持体30と同一の構成要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
この実施形態の通信用回路保持体40は、上記の通信用回路保持体30の基材11をZ折りしてなるものである。
この通信用回路保持体40では、開口部13内にICチップ20が収納されている。ICチップ20と、開口部13の内側面との間には僅かに隙間ができている。特に、ICチップ20と第二領域11Bとの間の隙間は、通信用回路保持体40に外力が加えられても、ICチップ20が破損したり、ICチップ20の機能が損なわれたりするのを防止することができる程度の大きさとなっている。
また、貫通部16、第一領域12、第二領域13および第三領域14からなる空間41内にICチップ31が配されている。ICチップ31と、空間41を形成する第二領域13および第三領域14との間には僅かに隙間ができている。特に、ICチップ31と第二領域13との間の隙間は、インレット40に外力が加えられても、ICチップ31が破損したり、ICチップ31の機能が損なわれたりするのを防止することができる程度の大きさとなっている。
さらに、回路12の両端部12c,12dと、配線部14の両端部14a,14bが、基材11の第三領域11Cをその厚み方向に貫通する貫通部14c内に形成された導電体41を介して、電気的に接続されている。なお、導電体41は、第一領域11A、第二領域11B、および第三領域11Cを積み重ねる際に加えられた圧力により、回路12および配線部14の両端部14a,14bをなす導電性インキや導電性ペーストなどの導電性部材が、貫通部14cに圧入されて形成されたものである。
第一領域11A、第二領域11B、および第三領域11Cを積み重ねて、通信用回路保持体40を形成するために、各領域には、互いに重ね合わせられる面に接着部材が設けられている。
このような接着部材としては、貼着後は剥離困難または剥離不可な非剥離性感圧接着剤からなるものが用いられる。このような非剥離性感圧接着剤としては、従来の感圧接着剤として慣用されているものが用いられ、これらの中でも220gf/25mm以上の剥離力を有する接着剤が挙げられる。このような非剥離性感圧接着剤としては、例えば、天然ゴムに、スチレンとメタクリル酸メチルとをグラフト共重合させて得られた天然ゴムラテックスが挙げられる。この天然ゴムラテックスは、耐ブロッキング性、耐熱性、耐磨耗性などの点で、本発明のインレット部材に好適な接着剤である。
このように、通信用回路保持体40によれば、回路12は、その接点12a,12b以外の大部分が、基材11の第一領域11Aと第三領域11Cの間に配されているから、外部からの影響により回路12が破損し難い。また、配線部14が、第二領域11Bと第三領域11Cの間に配されているから、外部からの影響により配線部14が破損し難い上に、配線部14を配置するために、第三領域11Cにレジスト膜などの絶縁膜を設ける必要がないから、通信用回路保持体40の厚みが厚くなることがない。
なお、この実施形態では、基材11をC折りした際に、基材11の第一領域11Aの外側の面、および、第二領域11Bの外側の面に、印刷情報が設けられていない通信用回路保持体40を例示したが、本発明の通信用回路保持体はこれに限定されない。本発明の通信用回路保持体にあっては、基材の第一領域の外側の面、および、第二領域の外側の面の両方、あるいは、基材の第一領域の外側の面、または、第二領域の外側の面のいずれか一方に、印刷情報が設けられていてもよい。
(4)第一、第二、および第三の実施形態における製造方法
次に、図5〜図10を参照して、本発明に係る通信用回路保持体の製造方法の一例を説明する。
図5および図6は、本発明に係る通信用回路保持体の製造方法の一例を示す概略斜視図である。
図5〜図10において、図1〜図3に示した通信用回路保持体10、30、40と同一の構成要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
まず、基材11をなす第三領域11Cの所定の位置に、基材11を厚み方向に貫通する開口部13および貫通部14cを形成する(図5(a)参照)。
この工程では、開口部13を、後段の工程において、ここにICチップを収納するために十分な大きさ、すなわち、開口部13内にICチップを実装した場合に、開口部13の内側面とICチップとの間にわずかに隙間ができる程度の大きさに形成する。
次いで、第一領域11Aの一面11aに、所定の厚み、所定のパターンをなす回路12を設けるとともに、第三領域11Cの一面11aに、貫通部14cに重なるように配線部14を設ける(図5(b)参照)。
この工程では、スクリーン印刷法により、第一領域11Aの一面11aに、所定の厚み、所定の導通部のパターンとなるように、導電性インキまたは導電性ペーストを印刷し、引き続いて、導電性インキまたは導電性ペーストを乾燥・硬化させて、所定の厚み、所定のパターンをなす回路12を形成する。同様に、スクリーン印刷法により、第三領域11Cの一面11aに、所定の厚み、所定の配線部のパターンとなるように導電性インキまたは導電性ペーストを印刷し、引き続いて、導電性インキまたは導電性ペーストを乾燥・硬化させて、所定の厚み、所定のパターンをなす配線部14を形成する。
次いで、回路12の接点12a,12bに、導電性ペースト、または、はんだからなる導電材介してICチップ20を実装し、ICチップ20と回路12を電気的に接続する(図5(c)参照)。
次いで、折線15,16に沿って、基材11をC折りする(図6(a)、(b)参照)。
この工程では、開口部13内にICチップ20が配され、かつ、回路12の両端部12c,12dと、配線部15が重なるように、基材11をC折りする。
次いで、基材11を巻き折りした状態で、圧着ローラなどにより、基材11に所定の圧力を加えることにより、第一領域11A、第二領域11B、および第三領域11Cを圧着するとともに、回路12および配線部14の両端部14a,14bをなす導電性インキや導電性ペーストを、基材11の貫通部14cに充満することによって、導電体41を形成し、回路12の両端部12c,12dと、配線部14の両端部14a,14bを、導電体41を介して、電気的に接続し、図6(c)に示すように、通信用回路保持体40を得る。
なお、この工程において、図7に示すように、導通部14および配線部15の両端部15a,15bをなす導電性インキや導電性ペーストは硬化しているが、圧着ローラなどにより、この導電性インキや導電性ペーストは、貫通部14cに圧入される。
さらに、図8に示すように、第三領域11Cの配線部14が設けられている面とは反対の面に、貫通部14cを覆うように、回路12や配線部14をなす導電性インキ、導電性ペーストを塗布または滴下することにより導電材42を設けておけば、圧着ローラにより圧力を加えることによって、導電材42が貫通部14cに流入するので、回路12の両端部12c,12dと、配線部14の両端部14a,14bとの電気的な接続をより確実なものとすることができる。
また、本発明では、回路12と配線部14を電気的に接続する方法としては、以下の方法も適用することができる。
例えば、図9に示すように、配線部14が設けられた基材11の第三領域11Cを固定台100上に載置する。このとき、固定台100の厚み方向に沿在し、第三領域11Cの貫通部14cよりも内径が大きい貫通部100aに、貫通部14cを重ねるように、第一領域11Aを固定台100上に載置する。
そして、この貫通部100aを介して、貫通部14c内を真空ポンプなどにより吸引して、配線部14をなす導電性インキや導電性ペーストを貫通部14c内に引き込むことにより、この導電性インキや導電性ペーストを貫通部14c内に充満させる。なお、この方法は、導電性インキや導電性ペーストが硬化する前、あるいは、硬化してからも適用可能であるが、導電性インキや導電性ペーストが貫通部14c内に流入し易いことから、導電性インキや導電性ペーストが硬化する前に適用することが望ましい。
また、図10に示すように、第三領域11Cの貫通部14cの断面形状を、一面11aから反対側の面に向かって次第に内径が小さくなるテーパ状としてもよい。このようにすれば、圧着ローラにより圧力を加えた際に、配線部14をなす導電性インキや導電性ペーストが貫通部14c内に流入し易くなる。
このように、この実施形態の通信用回路保持体の製造方法によれば、複雑な機構の装置を用いることなく、従来の装置を組み合わせて用いることにより、従来の製造工程を削減して、容易に、かつ、低コストで通信用回路保持体を製造することができる。
上述したように、2つ以上の接着面が生ずるように、接着部材を介して複数の基材同士を重ねて設ける際には、以下に示す3通りの方法が挙げられる。
1.各接着部材を異なる接着材料で構成する
剥離困難または剥離不可とする場合は、強接着可能な接着材料を用いる。
再剥離可能にする場合は、弱接着可能な接着材料を用いる。
2.各接着部材を同一の接着材料で形成し、厚みを異ならせる。
剥離困難または剥離不可とする場合は、接着材料を厚く形成する。
再剥離可能にする場合は、接着材料を薄く形成する。
3.各接着部材を同一の接着材料で形成し、貼着時の押圧力を異ならせる。
剥離困難または剥離不可とする場合は、貼着時の押圧力を強くして貼着する。
再剥離可能にする場合は、貼着時の押圧力を弱くして貼着する。
特に、各接着部材を同一の接着材料で形成し、貼着時の押圧力を変えることによって、貼着後に剥離困難または剥離不可な接着部材と、貼着後に再剥離可能な接着部材とを形成する場合、
(1)まず、同一の接着部材を同じ厚みで形成する。
(2)次に、貼着後に再剥離可能にする接着部材同士を、強い押圧力で押し付けて貼り合わせる。
(3)そして、貼着後に再剥離可能にする接着部材同士を、弱い押圧力で押し付けて貼り合わせる。
この手順により、例えば、3つの基材A,B,Cを順に重ねた場合、基材A−基材B間を再剥離可能とし、基材B−基材C間を剥離困難または剥離不可とすることができる。
本発明の通信用回路保持体は、主に、カードなどに内蔵するインレットとして使用されるが、カードと同等の形状に形成し、その表面に印刷などを施せば、そのままでも非接触型ICカードとして使用することができる。
本発明に係る通信用回路保持体の第一の実施形態を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。 本発明に係る通信用回路保持体の他の実施形態を示す概略平面図である。 本発明に係る通信用回路保持体の第二の実施形態としてインレットを示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図である。 本発明に係る通信用回路保持体の第三の実施形態としてインレットを示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のC−C線に沿う断面図である。 本発明に係る通信用回路保持体の製造方法の一例を示す概略斜視図である。 本発明に係る通信用回路保持体の製造方法の一例を示す概略斜視図である。 本発明に係る通信用回路保持体の製造方法の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る通信用回路保持体の製造方法の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る通信用回路保持体の製造方法の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る通信用回路保持体の製造方法の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
10,30,40・・・通信用回路保持体、11・・・基材、11A・・・第一領域、11B・・・第二領域、11C・・・第三領域、12・・・回路、12a,12b・・・接点、12c,12d・・・両端部、13・・・開口部、14・・・配線部、15,16・・・折線、20・・・ICチップ。

Claims (3)

  1. 連接する複数の領域を有する基材と、該基材の各領域にそれぞれ配置されたスパイラル状の回路、および直線状の配線部とを備え、前記基材を折り曲げることにより、前記複数の領域を重ね合わせた際に、前記回路の両端部と前記配線部の両端部とが電気的に接続するように配設されてなる通信用回路保持体であって、
    前記基材は、第二領域を介して、前記回路が配置された第一領域と、前記配線部が配置された第三領域とが順に連接してなり、
    前記基材をC折りにした際、前記第三領域に、前記回路の接点に電気的に接続されるICチップを収納するための開口部を配設してなることを特徴とする通信用回路保持体。
  2. 前記基材は、前記第三領域に、前記開口部を配設した領域が連接してなることを特徴とする請求項1に記載の通信用回路保持体。
  3. 前記接点に電気的に接続され、前記開口部内に実装されるICチップを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の通信用回路保持体。

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