以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
まずここでは、例として、5ビットで階調を表現する場合について考える。つまり、32階調の場合について述べる。まず、表現したい階調(ここでは5ビット)を上位ビットと下位ビットとに分ける。ここでは例として、上位ビットを3ビット、下位ビットを2ビットとする。
本発明では、階調を分割した各々の領域(ここでは上位ビットおよび下位ビット)においては、各サブフレームにおける点灯期間(または、ある時間における点灯回数)を順次足し合わせていくことにより、階調を表現する。つまり、階調が大きくなるにしたがって、点灯するサブフレームが増えていくようにする。そのため、小さい階調において点灯しているサブフレームは、大きい階調においても点灯していることになる。このような階調方式を、重ね合わせ時間階調方式と呼ぶことにする。この重ね合わせ時間階調方式を、階調を分割した領域の各々において、適用する。これにより、全体の階調を表現する。
次に、具体例として、各階調におけるサブフレームの選択方法、つまり、各階調において各々のサブフレームを点灯させるのかどうかについて述べる。図1に、5ビットで階調を表現して、上位ビットを3ビット、下位ビットを2ビットとした場合のサブフレームの選択方法について示す。上位ビットは、サブフレーム数は7個(SF1〜SF7)である。これにより、3ビットつまり8階調を表現することが出来る。点灯期間の長さは全て4であるとする。ここで、階調数の1と点灯期間の長さの1とが対応するものとする。下位ビットは、サブフレーム数は3個(SF8〜SF10)である。これにより、2ビットつまり4階調を表現することが出来る。点灯期間の長さは全て1であるとする。このように、上位ビットを7個のサブフレーム、下位ビットを3個のサブフレーム、合計サブフレーム数10個で、5ビットの階調を表現することが出来る。
なお、上位ビットのサブフレームにおける点灯期間(または、ある時間における点灯回数、つまり、重み付けの量)の長さは、全て4であるとし、下位ビットのサブフレームにおける点灯期間(または、ある時間における点灯回数、つまり、重み付けの量)の長さは、全て1であるとしたが、これに限定されない。サブフレームによって、点灯期間(または、ある時間における点灯回数、つまり、重み付けの量)の長さが異なっていても良い。
例えば、上位ビットのサブフレームのうちのいくつかに関して、点灯期間を分割して、サブフレーム数を増やしても良い。一例としては、点灯期間が4のサブフレームを、点灯期間が2のサブフレームと点灯期間が2のサブフレームとに分けても良い。あるいは、点灯期間が1のサブフレームと点灯期間が3のサブフレームとに分けても良い。
なお、ずっと点灯し続ける場合は、点灯時間により階調を表現し、ある時間内において点滅し続ける場合には、点灯回数により階調を表現する。点灯回数を用いて階調を表現する代表的なディスプレイは、プラズマディスプレイである。点灯期間を用いて階調を表現する代表的なディスプレイは、有機ELディスプレイである。
ここで、図1の見方について述べる。丸印がついているサブフレームでは点灯し、ばつ印がついているサブフレームでは非点灯となる。そして、各階調数において、どのサブフレームで点灯するかを選択することにより、階調を表現する。例えば、階調数0では、SF1〜SF10は、非点灯になる。階調数1では、SF1〜SF7、SF9〜SF10は非点灯となり、SF8は点灯となる。階調数4では、SF2〜SF10は非点灯となり、SF1は点灯となる。階調数5では、SF2〜SF7、SF9〜SF10は非点灯となり、SF1、SF8は点灯となる。階調数8では、SF3〜SF10は非点灯となり、SF1、SF2は点灯となる。なお、SF1〜SF7は上位ビット用のサブフレームであり、SF8〜SF10は下位ビット用のサブフレームである。
次に、階調数の表現方法、つまり、各サブフレームの選択方法について述べる。上位ビット3ビット分は、重ね合わせ時間階調方式を用いるため、階調数0〜3までは、SF1〜SF7は全て非点灯となる。階調数4〜7までは、SF1は点灯、SF2〜SF7は全て非点灯となる。階調数8〜11までは、SF1、SF2は点灯、SF3〜SF7は全て非点灯となる。階調数12〜15までは、SF1、SF2、SF3は点灯、SF4〜SF7は全て非点灯となる。さらに階調数が大きくなるときも同様に、点灯、非点灯を選択する。
このように、上位3ビットは、各サブフレームにおける点灯期間を順次足し合わせていくことにより、階調を表現する。つまり、階調数が大きくなるにしたがって、点灯するサブフレームが増えていくようにする。そのため、SF1は、階調数4以上では全て点灯しており、SF2は、階調数8以上では、全て点灯しており、SF3は、階調数12以上では全て点灯している。SF4〜SF7についても同様である。つまり、小さい階調数において点灯しているサブフレームは、大きい階調数においても点灯していることになる。
このような駆動法にすることにより、疑似輪郭を低減することが出来る。なぜなら、ある階調において、それよりも低い階調において点灯しているサブフレームは、全て点灯しているからである。よって、視線が動いても、階調の変わり目において、不正確な明るさで見えてしまうことを防ぐことが出来る。
下位ビット2ビット分も、重ね合わせ時間階調方式を用いるため、階調数0、4、8、12、16・・・では、SF8〜SF10は全て非点灯となる。階調数1、5、9、13、17・・・では、SF8は点灯、SF9〜SF10は全て非点灯となる。階調数2、6、10、14、18・・・では、SF8、SF9は点灯、SF10は非点灯となる。階調数3、7、11、15、19・・・では、SF8〜SF10は全て点灯となる。
このように、下位2ビットも、各サブフレームにおける点灯期間を順次足し合わせていくことにより、階調を表現する。つまり、下位ビットの範囲内において、階調数が大きくなるにしたがって、点灯するサブフレームが増えていくようにする。つまり、下位ビットの範囲内においては、小さい階調数において点灯しているサブフレームは、下位ビットの範囲内での大きい階調数においても点灯していることになる。
このような駆動法にすることにより、疑似輪郭を低減することが出来る。なぜなら、下位ビットの範囲内において、ある階調数よりも低い階調数において点灯しているサブフレームは、下位ビットの範囲内において、そのある階調数よりも高い階調数において全て点灯しているからである。よって、視線が動いても、階調数の変わり目において、不正確な明るさで見えてしまうことを防ぐことが出来る。
このように図1では、上位ビットを3ビット、下位ビットを2ビットとした場合のサブフレームの選択方法について示した。次に、上位ビットを2ビット、下位ビットを3ビットとした場合のサブフレームの選択方法について、図2に示す。
上位2ビットは、サブフレーム数は3個(SF1〜SF3)である。これにより、2ビットつまり4階調を表現することが出来る。下位3ビットは、サブフレーム数は7個(SF4〜SF10)である。これにより、3ビットつまり8階調を表現することが出来る。このように、上位ビットを3個のサブフレーム、下位ビットを7個のサブフレーム、合計サブフレーム数10個で、5ビットの階調を表現することができる。
疑似輪郭がでやすいのは、サブフレームの選択方法が時間的または場所的に大きく変わるときある。よって、図1の場合は、階調数が3から4に変わったとき、階調数が7から8に変わったとき、階調数が12から13に変わったときなどに出やすい。図1の場合は、そのような箇所が7カ所ある。ただし、異なるサブフレームの点灯期間の総和の差は小さい。よって、疑似輪郭の強度は小さいので、見えにくい。
一方、図2の場合は、階調数が7から8に変わったとき、階調数が15から16に変わったとき、階調数が23から24に変わったときなどに出やすい。図2の場合は、そのような箇所が3カ所ある。ただし、異なるサブフレームの点灯期間の総和は大きい。よって、疑似輪郭の強度は大きいので、見えやすくなってしまう。
したがって、図1の場合は、疑似輪郭の出る回数は多いが、疑似輪郭の強度は弱く、一方、図2の場合は、疑似輪郭の出る回数は少ないが、疑似輪郭の強度は強い。以上のことを考えて、上位ビット、下位ビットの分け方を決定すればよい。
なお、上位ビットを2ビット、下位ビットを3ビットとした場合、上位ビットでのサブフレームにおける点灯期間の長さは、8になる。なぜなら、下位ビットは、3ビット分だからである。3ビット、すなわち、8階調を表現することができるため、上位ビットでは、点灯期間が最大8ずつ増えていく必要がある。以上のことから、上位ビットでのサブフレームにおける点灯期間の長さは、下位ビットにおける最大階調数での点灯期間の長さと等しいか、それ以下にすることが望ましい。上位ビットでのサブフレームにおける点灯期間の長さが、下位ビットにおける最大階調数での点灯期間の長さよりも小さい場合は、下位ビットにおいて、サブフレームの選び方のうちの幾つかを、実際には用いない、ということになるだけである。
なお、点灯期間の長さは、全体の階調数(ビット数)や全体のサブフレーム数などにより、適宜変わるものである。よって、点灯期間の長さが同じであっても、全体の階調数(ビット数)や全体のサブフレーム数が変われば、実際に点灯している期間の長さ(例えば、何μsであるか)については、変わる可能性がある。
次に、6ビットで階調を表現する場合について考える。図3に、上位ビットを3ビット、下位ビットを3ビットとした場合のサブフレームの選択方法について示す。
上位3ビットは、サブフレーム数は7個(SF1〜SF7)である。これにより、3ビットつまり8階調を表現することが出来る。下位3ビットは、サブフレーム数は7個(SF8〜SF14)である。これにより、3ビットつまり8階調を表現することが出来る。上位ビットでのサブフレームにおける点灯期間の長さは、8になる。このように、上位ビットを7個のサブフレーム、下位ビットを7個のサブフレーム、合計サブフレーム数14個で、6ビットの階調を表現することが出来る。
なお、図2と同様、6ビットで階調を表現する場合においても、上位ビットと下位ビットとを任意に分けて、重ね合わせ時間階調方式を用いて、階調を表現することが可能となる。
このように、図1〜図3では、5ビットや6ビットの階調を表現する場合について述べてきたが、同様にすることにより、様々なビット数に対応させることが可能となる。つまり、nビットで階調を表現する場合、上位ビットをaビット、下位ビットをbビットとすると、上位ビットでは、サブフレーム数は少なくとも(2a −1)個であり、下位ビットでは、サブフレーム数は少なくとも(2b −1)個となる。上位ビットでのサブフレームにおける点灯期間の長さは、2bになる。
このように、階調を複数の領域に分けて、各々の領域において重ね合わせ時間階調方式を用いることにより、サブフレーム数を多くせずに、疑似輪郭を低減したり、階調数を大きくして表示させることが可能となる。
なお、1つの階調を表現する場合、サブフレームの選択の仕方が複数ある場合がある。よって、ある階調数において、サブフレームの選択の仕方をどれにするかについて、時間的に、または、場所的に変更してもよい。つまり、時刻によって、サブフレームの選択の仕方を変えても良いし、画素によって、サブフレームの選択の仕方を変えても良い。さらに、時刻によって変えて、かつ、画素によっても変えてもよい。
例えば、ある階調数を表現するとき、あるフレームが奇数番目のときと、偶数番目のときとで、サブフレームの選択の仕方を変えてもよい。また、ある階調数を表現するとき、奇数行目の画素を表示するときと、偶数行目の画素を表示するときとで、サブフレームの選択の仕方を変えてもよい。また、ある階調数を表現するとき、奇数列目の画素を表示するときと、偶数列目の画素を表示するときとで、サブフレームの選択の仕方を変えてもよい。
なお、これまでは、重ね合わせ時間階調方式を用いて階調を表現する場合について述べてきたが、さらに別の階調表現方法を組み合わせても良い。例えば、面積階調方式と組み合わせても良い。1つの画素をさらに複数のサブ画素に分割して、点灯している面積を変えることにより、階調を表現する。そのため、疑似輪郭をさらに抑制することが可能となる。
これまでは、階調数が増えると、それに線形に比例して点灯期間が増えている場合について述べた。そこで次に、ガンマ補正を行った場合について述べる。ガンマ補正とは、階調数が増えると、非線形で点灯期間が増えていくようにしたものを指す。人間の目は、輝度が線形に比例して大きくなっても、比例して明るくなっているとは感じない。輝度が高くなるほど、明るさの差を感じにくくなっている。よって、人間の目で、明るさの差を感じるようにするためには、階調数が増えていくにしたがって、点灯期間をより長くとる、つまり、ガンマ補正を行う必要がある。
最も単純な方法は、実際に表示するビット数(階調数)よりも、多くのビット数(階調数)で表示できるようにしておく、というものである。例えば、6ビット(64階調)で表示を行うとき、実際には、8ビット(256階調)を表示できるようにしておく。そして、実際に表示するときには、階調数の輝度が非線形になるようにして、6ビット(64階調)で表示する。これにより、ガンマ補正を実現出来る。
一例として、6ビットで表示できるようにしておいて、ガンマ補正を行って5ビットで表示する場合のサブフレームの選択方法について、図4に示す。図4では、5ビットでの階調数が12までは、6ビットでの階調数と同じである。しかし、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数が13のときは、実際には6ビットの階調数14のサブフレームの選択方法で点灯させる。同様に、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数が14のときは、実際には6ビットの階調数16で表示させ、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数が15のときは、実際には6ビットの階調数18で表示させる。このように、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数と、6ビットでの階調数との対応表を作成し、それに応じて、表示させればよい。これにより、ガンマ補正を実現出来る。
なお、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数と、6ビットでの階調数との対応表は、適宜変更することが可能である。よって、対応表を変更することにより、ガンマ補正の程度を容易に変更することが可能である。
また、何ビット(例えばpビット、ここでpは整数)を表示できるようにしておいて、ガンマ補正済みで何ビット(例えばqビット、ここでqは整数)で表示するのかについても、これに限定されない。ガンマ補正済みで表示する場合、階調をなめらかに表現するためには、ビット数pを出来るだけ大きくしておくことが望ましい。ただし、あまり大きくしすぎると、サブフレーム数が多くなってしまうなど、弊害も出てきてしまう。よって、ビット数qとビット数pとの関係は、q+2≦p≦q+5、とすることが望ましい。これにより、階調をなめらかに表現しつつ、サブフレーム数も増えすぎない、ということを実現できる。
別のガンマ補正の方法としては、上位ビットにおいて、重ね合わせ時間階調方式を用いる場合、そのサブフレームにおける点灯期間の長さが異なるようにするというものである。
例として、階調数0から15までは、通常通りで、階調数16から31までは、階調数に対する点灯期間の変化量を2倍にした場合のサブフレームの選択方法を図5に示す。この場合、図1と比較すると、上位ビット向けである重ね合わせ時間階調方式で用いるサブフレームの中で、より上位のビットのサブフレームに対応するサブフレーム5(SF5)〜サブフレーム7(SF7)までの各々の点灯期間が2倍になっていることと、下位ビット向けとして、サブフレームが追加になっていて、追加分のサブフレームの点灯期間が2倍になっていることとが異なる。
階調数0から15までは、下位ビット向けに用いるサブフレームは、SF8〜SF10である。一方、階調数16から31までは、下位ビット向けに用いるサブフレームは、SF11〜SF13である。このようにすることにより、階調が大きくなっていくにしたがって、なめらかに点灯期間も変化していくようになる。
このようにすることにより、疑似輪郭を低減することが可能となる。
なお、階調数16から31までにおいて、下位ビット向けに用いるサブフレームとして、SF11〜SF13以外のサブフレームを用いても良い。それにより、サブフレーム数を低減することが可能となる。一例として、図5におけるサブフレームSF11のかわりに、サブフレームSF9とSF10を用いて、サブフレーム数を低減した例を図6に示す。
なお、図5や図6では、上位ビット向けに用いるサブフレームにおける点灯期間の長さを2倍で異なるようにしたが、これに限定されない。ガンマ補正を行うときのガンマ値によって、調整すればよい。つまり、上位ビット向けに用いるサブフレームにおける点灯期間の長さが、異なっていて、より長くなるようになっていればよい。
なお、図5、図6では、階調の領域を2つにわけていたが、これに限定されない。もっと多くの領域に分けてもよい。一例として、4つに分けた場合を図7に示す。
まず、領域を階調数0から7までと、階調数8から15までと、階調数16から23までと、階調数24から31までに分ける。そして、階調数0から7までは通常通りで、階調数8から15までは、階調数に対する点灯期間の変化量が2倍になっており、階調数16から23までは、階調数に対する点灯期間の変化量がさらに2倍になっており、階調数24から31までは、階調数に対する点灯期間の変化量がさらに2倍になっている。この場合、上位ビット向けである重ね合わせ時間階調方式で用いるサブフレームの中で、より上位のビットのサブフレームになるほど、点灯期間が2倍ずつ長くなっている。また、下位ビット向けとして、サブフレームが追加になっていて、追加分のサブフレームの点灯期間も順次2倍ずつになっている。
階調数0から7までは、下位ビット向けに用いるサブフレームは、SF8〜SF10であり、階調数8から15までは、下位ビット向けに用いるサブフレームは、SF11〜SF13であり、階調数16から23までは、下位ビット向けに用いるサブフレームは、SF14〜SF16であり、階調数24から31までは、下位ビット向けに用いるサブフレームは、SF17〜SF19である。このようにすることにより、階調数が大きくなっていくにしたがって、なめらかに点灯期間も変化していくようになる。
なお、下位ビット向けに用いるサブフレームに関して、分割した階調の領域ごとに必ずしも分けておかなくてもよい。それにより、サブフレーム数を低減することが可能となる。一例として、図7におけるサブフレームSF11のかわりに、サブフレームSF9とSF10を用い、サブフレームSF14のかわりに、サブフレームSF12とSF13を用い、サブフレームSF17のかわりに、サブフレームSF15とSF16を用いて、サブフレーム数を低減した例を図8に示す。
なお、階調の領域ごとに、階調数に対する点灯期間の長さが2倍ずつ大きくなっているが、これに限定されない。4倍ずつや8倍ずつなど、2のべき乗ずつ大きくなっていってもよい。あるいは、少しずつ大きくなっていってもよい。ガンマ補正を行うときのガンマ値によって、調整すればよい。つまり、重ね合わせ時間階調方式で用いるサブフレームにおける点灯期間の長さが、異なっていて、より長くなるようになっていればよい。
ここまでは、階調の表現方法、つまり、サブフレームの選択方法について述べた。次に、サブフレームの出現順序について述べる。
ここでは、例として、図1の場合を用いるが、これに限定されず、他の図に対しても同様に適用できる。
まず、最も基本的なものは、SF8、SF9、SF10、SF1、SF2、SF3、SF4、SF5、SF6、SF7という順序で1フレームが構成される、というものである。最も点灯期間が短いものから、サブフレームが始まり、その後は、重ね合わせ時間階調方式において、点灯していくサブフレームが順序よくならんでいく、というものである。
または、逆の順序として、SF7、SF6、SF5、SF4、SF3、SF2、SF1、SF10、SF9、SF8でもよい。また、上位ビットでのサブフレームと下位ビットでのサブフレームとが出現する順序が逆でもよい。例えば、SF1、SF2、SF3、SF4、SF5、SF6、SF7、SF8、SF9、SF10でもよい。
次は、上位ビットでのサブフレームの間のどこかに、下位ビットでのサブフレームが挿入されている、というものである。例えば、SF1、SF8、SF2、SF9、SF3、SF10、SF4、SF5、SF6、SF7という感じで、下位ビットでのサブフレームSF8、SF9、SF10が、上位ビットでのサブフレームであるSF1とSF2の間、SF2とSF3の間、SF3とSF4の間に挿入されている。なお、下位ビットでのサブフレームを挿入する場所は、これに限定されない。また、挿入するサブフレーム数も、これに限定されない。
このように、下位ビットでのサブフレームを上位ビットでのサブフレームの順序の中に挿入することにより、目が誤魔化されるため、疑似輪郭がより見えにくくなる。
そこで、5ビットの場合で、SF8、SF1、SF2、SF9、SF3、SF4、SF10、SF5、SF6、SF7という順序で並べた場合について、図9に示す。画素Aでは、階調数15を表示し、画素Bでは、階調数16で表示しているとする。ここで、視線がうごいたとすると、視線の追い方によって、視線902のときは階調数が18(=1+4+4+1+4+4)と感じ、視線901のときは、階調数が13(=4+4+4+1)と感じてしまう。本来は、階調数が15と16に見えるべきであるが、階調数が18から13くらいで見えている。よって、階調のずれが小さいため、疑似輪郭が低減されている。
なお、上位ビットにおけるサブフレームは、点灯していく順に並んでいてもよいし(例えば、SF1、SF2、SF3、SF4、SF5、SF6、SF7)、その逆順でもよい(例えば、SF7、SF6、SF5、SF4、SF3、SF2、SF1)。あるいは、真ん中から徐々に点灯していくようにしてもよい(SF7、SF5、SF1、SF3、SF2、SF4、SF6)。このようにすることにより、1フレーム目から2フレーム目に変わるときに、切り替わり目で疑似輪郭が出てしまうことを少なくすることが出来る。いわゆる、動画疑似輪郭を低減することが可能となる。
あるいは、全くランダムな順序に並んでいてもよい(例えば、SF1、SF6、SF2、SF4、SF3、SF5、SF7)。このようにすることにより、目が誤魔化されやすくなるため、疑似輪郭がより見えにくくなる。
例として、1フレーム全体のサブフレームの出現順序が、SF8、SF1、SF5、SF9、SF2、SF6、SF10、SF4、SF7、SF3、というように並んでいるとする。これは、上位ビットにおけるサブフレームがランダムな順にならんでおり、下位ビットにおけるサブフレームが、上位ビットにおけるサブフレームの間に配置されているものに相当する。
その場合を、図10に示す。ここで、視線がうごいたとすると、視線の追い方によって、視線1002のときは階調数が18(=1+4+1+4+4+4)と感じ、視線1001のときは、階調数が13(=4+4+1+4)と感じてしまう。本来は、階調数が15と16に見えるべきであるが、階調数が13から18くらいで見えている。よって、図9の場合と、図10の場合とでは、大差ない。
しかし、視線が急激に動いたとする。例えば、図9の場合において、視線が急激に動いた場合を図11に示す。視線が急激にうごいたとすると、視線の追い方によって、視線1101のときは階調数が19(=1+4+4+1+4+4+1)と感じ、視線1102のときは、階調数が12(=4+4+4)と感じてしまう。本来は、階調数が15と16に見えるべきであるが、階調数が12から19くらいで見えてしまう。
一方、図10の場合において、視線が急激に動いた場合を図12に示す。視線が急激にうごいたとすると、視線の追い方によって、視線1201のときは階調数が15(=1+4+1+4+1+4)と感じ、視線1202のときは、階調数が16(=4+4+4+4)と感じてしまう。本来は、階調数が15と16に見えるべきであるが、正しく見えている。よって、図11の場合と、図12の場合とでは、大きく異なる。つまり、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームにおいても、出来るだけランダムに配置した方が、疑似輪郭を低減する効果は高くなる。
このように、上位ビットにおけるサブフレームの順序を決定し、そのサブフレームの間に、下位ビットでのサブフレームを挿入する形で、全体のサブフレームの出現順序を決めればよい。
このとき、下位ビットでのサブフレームは、点灯期間が短い順に並んでも良いし(例えば、SF8、SF9、SF10)、その逆順でもよい(例えば、SF10、SF9、SF8)。あるいは、真ん中から徐々に点灯していくようにしてもよい。あるいは、全くランダムな順序に並んでいてもよい。このようにすることにより、目が誤魔化されやすくなるため、疑似輪郭がより見えにくくなる。
また、上位ビットにおけるサブフレームの間に、下位ビットでのサブフレームを挿入する場合、そのサブフレーム数に限定はない。
また、下位ビットにおけるサブフレームの順序を決定し、そのサブフレームの間に、上位ビットでのサブフレームを挿入する形で、全体のサブフレームの出現順序を決めてもよい。
このように、上位ビットにおけるサブフレームの間に、下位ビットにおけるサブフレームを配置して、サブフレームが偏在しないようにする。その結果、目が誤魔化されて、疑似輪郭を低減出来る。
例として、図1の場合について、サブフレームの出現順序のパターン例を図13に示す。
1つ目のパターンとしては、SF1、SF2、SF3、SF4、SF5、SF6、SF7、SF8、SF9、SF10、というものである。下位ビットにおけるサブフレームが、最後にまとまって配置されている。
2つ目のパターンとしては、SF8、SF9、SF10、SF1、SF2、SF3、SF4、SF5、SF6、SF7、というものである。下位ビットにおけるサブフレームが、最初にまとまって配置されている。
3つ目のパターンとしては、SF1、SF2、SF3、SF4、SF8、SF9、SF10、SF6、SF7、SF5、というものである。下位ビットにおけるサブフレームが、真ん中にまとまって配置されている。
4つ目のパターンとしては、SF1、SF2、SF8、SF3、SF4、SF9、SF5、SF6、SF10、SF7というものである。上位ビットにおけるサブフレームは、順序よく並んでいる。下位ビットにおけるサブフレームも、順序よく並んでいる。そして、上位ビットにおけるサブフレームが2つ並んだ後、下位ビットにおけるサブフレームが1つ配置されている。
5つ目のパターンとしては、SF1、SF2、SF9、SF3、SF4、SF8、SF5、SF6、SF10、SF7というものである。これは、4つ目のパターンに対して、下位ビットにおけるサブフレームの出現順序をランダムにしたものである。
6つ目のパターンとしては、SF1、SF5、SF8、SF2、SF7、SF9、SF3、SF6、SF10、SF4というものである。これは、4つ目のパターンに対して、上位ビットにおけるサブフレームの出現順序をランダムにしたものである。
7つ目のパターンとしては、SF1、SF5、SF9、SF2、SF7、SF8、SF3、SF6、SF10、SF4というものである。これは、4つ目のパターンに対して、上位ビットにおけるサブフレームの出現順序と、下位ビットにおけるサブフレームの出現順序とをランダムにしたものである。
8つ目のパターンとしては、SF1、SF2、SF8、SF3、SF9、SF4、SF5、SF6、SF10、SF7というものである。これは、上位ビットにおけるサブフレームが2つ並んだ後、下位ビットにおけるサブフレームが1つ配置され、上位ビットにおけるサブフレームが1つ配置され、下位ビットにおけるサブフレームが1つ配置され、上位ビットにおけるサブフレームが3つ配置され、下位ビットにおけるサブフレームが1つ配置され、上位ビットにおけるサブフレームが一つ配置されたものである。
9つ目のパターンとしては、SF1、SF2、SF3、SF4、SF8、SF9、SF5、SF6、SF7、SF10というものである。これは、上位ビットにおけるサブフレームが4つ並んだ後、下位ビットにおけるサブフレームが2つ配置され、上位ビットにおけるサブフレームが3つ配置され、下位ビットにおけるサブフレームが1つ配置されたものである。
このように、上位のビットに相当する複数のサブフレームのうちの一つのサブフレームが点灯し、その後、下位のビットに相当する一つ以上のサブフレームのうちの一つのサブフレームが点灯し、その後、上位のビットに相当する複数のサブフレームのうちの別の一つのサブフレームが点灯する、とすることが望ましい。
また、下位のビットに相当する複数のサブフレームのうちの一つのサブフレームが点灯し、その後、上位のビットに相当する複数のサブフレームのうちの一つのサブフレームが点灯し、その後、下位のビットに相当する複数のサブフレームのうちの別の一つのサブフレームが点灯する、とすることが望ましい。
また、下位のビットに相当する複数のサブフレームのうちの一つのサブフレームが点灯し、その後、上位のビットに相当する複数のサブフレームのうちの複数のサブフレームが点灯し、その後、前記下位のビットに相当する複数のサブフレームのうちの別の一つのサブフレームが点灯する、とすることが望ましい。
また、上位のビットに相当する複数のサブフレームのうちの一つのサブフレームが点灯し、その後、下位のビットに相当する複数のサブフレームのうちの複数のサブフレームが点灯し、その後、上位のビットに相当する複数のサブフレームのうちの別の一つのサブフレームが点灯する、とすることが望ましい。
なお、サブフレームの出現順序は、時刻によって変化してもよい。例えば、1フレーム目と2フレーム目とで、サブフレームの出現順序が変わっても良い。また、サブフレームの出現順序は、場所によって変わっても良い。例えば、画素Aと画素Bとで、サブフレームの出現順序が変わっても良い。また、それらを組み合わせて、サブフレームの出現順序が、時刻によって変化して、かつ、場所によって変化してもよい。
なお、通常のフレーム周波数は、60ヘルツであるが、これに限定されない。フレーム周波数をもっと上げることにより、疑似輪郭を低減してもよい。例えば、通常の倍の周波数120ヘルツ程度で動作させてもよい。
(実施の形態2)
本実施の形態では、タイミングチャートの例について述べる。サブフレームの選択方法は、一例として、図1のものを用いることにするが、これに限定されず、他のサブフレームの選択方法や他の階調数などにも容易に適用可能である。
また、サブフレームが出現する順番は、一例として、SF1、SF8、SF2、SF9、SF3、SF10、SF4、SF5、SF6、SF7であるとするが、これに限定されず、他の順番にも容易に適用可能である。
まず、画素に信号を書き込む期間と点灯する期間とが分離されている場合のタイミングチャートを図14に示す。まず、信号書き込み期間において、1画面分の信号を全画素に入力する。この間は、画素は点灯しない。信号書き込み期間が終了したのち、点灯期間が始まり、画素が点灯する。そのときの点灯期間の長さは、4である。次に、次のサブフレームが始まり、信号書き込み期間において、1画面分の信号を全画素に入力する。この間は、画素は点灯しない。信号書き込み期間が終了したのち、点灯期間が始まり、画素が点灯する。そのときの点灯期間の長さは、1である。
同様のことを繰り返すことにより、点灯期間の長さが、4、1、4、1、4、1、4、4、4、4という順序で配置される。
このように、画素に信号を書き込む期間と点灯する期間とが分離されている駆動方法は、プラズマディスプレイに適用することが好適である。なお、プラズマディスプレイに用いる場合は、初期化の動作などが必要になる。しかしながら、簡単のため、省略している。
また、この駆動方法は、ELディスプレイ(有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイ又は無機材料と有機材料とを含む素子からなるディスプレイなど)やフィールドエミッションディスプレイやデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を用いたディスプレイなどに適用することも好適である。
その場合の画素構成を図15に示す。ゲート線1507を選択して、選択トランジスタ1501をオン状態にして、信号線1505から信号を保持容量1502に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ1503の電流が制御され、第1電源線1506から、表示素子1504を通って、第2電源線1508に電流が流れる。
なお、信号書き込み期間においては、第1電源線1506と第2電源線1508の電位を制御することにより、表示素子1504には電圧が加わらないようにしておく。その結果、信号書き込み期間において、表示素子1504が点灯することを避けることが出来る。
次に、画素に信号を書き込む期間と点灯する期間とが分離されていない場合のタイミングチャートを図16に示す。各行において、信号書き込み動作を行うと、すぐに点灯期間が開始する。
ある行において、信号を書き込み、所定の点灯期間が終了したのち、次のサブフレームにおける信号の書き込み動作を開始する。これを繰り返すことにより、点灯期間の長さが、4、1、4、1、4、1、4、4、4、4という順序で配置される。
このようにすることにより、信号の書き込み動作が遅くても、1フレーム内にたくさんのサブフレームを配置することが可能となる。
このような駆動方法は、プラズマディスプレイに適用することが好適である。なお、プラズマディスプレイに用いる場合は、初期化の動作などが必要になるが、簡単のため、省略している。
また、この駆動方法は、ELディスプレイやフィールドエミッションディスプレイやデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を用いたディスプレイなどに適用することも好適である。
その場合の画素構成を図17に示す。第1ゲート線1707を選択して、第1選択トランジスタ1701をオン状態にして、第1信号線1705から信号を保持容量1702に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ1703の電流が制御され、第1電源線1706から、表示素子1704を通って、第2電源線1708に電流が流れる。同様に、第2ゲート線1717を選択して、第2選択トランジスタ1711をオン状態にして、第2信号線1715から信号を保持容量1702に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ1703の電流が制御され、第1電源線1706から、表示素子1704を通って、第2電源線1708に電流が流れる。
第1ゲート線1707と第2ゲート線1717とは、別々に制御出来る。同様に、第1信号線1705と第2信号線1715とは、別々に制御出来る。よって、同時に2行分の画素に信号を入力することが可能であるため、図16のような駆動法が実現出来る。
なお、図15の回路を用いて、図16のような駆動法を実現することも可能である。その場合のタイミングチャートを図18に示す。図18に示すように、1ゲート選択期間を複数(図18では2つ)に分割する。そして、分割された選択期間内で、各々のゲート線を選択し、その時に対応する信号を第1信号線1705に入力する。例えば、ある1ゲート選択期間において、前半はi行目を選択し、後半はj行目を選択する。すると、1ゲート選択期間において、あたかも同時に2行分を選択したかのように動作させることが可能となる。
なお、このような駆動方法の詳細については、例えば、特開2001−324958号公報等に記載されており、その内容を本願と組み合わせて適用することが出来る。
次に、画素の信号を消去する動作を行う場合のタイミングチャートを図19に示す。各行において、信号書き込み動作を行い、次の信号書き込み動作が来る前に、画素の信号を消去する。このようにすることにより、点灯期間の長さを容易に制御できるようになる。
ある行において、信号を書き込み、所定の点灯期間が終了したのち、次のサブフレームにおける信号の書き込み動作を開始する。もし、点灯期間が短い場合は、信号消去動作を行い、非点灯状態にする。このようなを繰り返すことにより、点灯期間の長さが、4、1、4、1、4、1、4、4、4、4という順序で配置される。
なお、図19では、点灯期間が1と2の場合において、信号消去動作を行っているが、これに限定されない。他の点灯期間においても、消去動作を行っても良い。
このようにすることにより、信号の書き込み動作が遅くても、1フレーム内にたくさんのサブフレームを配置することが可能となる。また、消去動作を行う場合は、消去用のデータをビデオ信号と同様に取得する必要がないため、ソースドライバの駆動周波数も低減出来る。
このような駆動方法は、プラズマディスプレイに適用することが好適である。なお、プラズマディスプレイに用いる場合は、初期化の動作などが必要になるが、簡単のため、省略している。
また、この駆動方法は、ELディスプレイやフィールドエミッションディスプレイやデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を用いたディスプレイなどに適用することも好適である。
その場合の画素構成を図20に示す。第1ゲート線2007を選択して、選択トランジスタ2001をオン状態にして、信号線2005から信号を保持容量2002に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ2003の電流が制御され、第1電源線2006から、表示素子2004を通って、第2電源線2008に電流が流れる。
信号を消去したい場合は、第2ゲート線2017を選択して、消去トランジスタ2011をオン状態にして、駆動トランジスタ2003がオフ状態になるようにする。すると、第1電源線2006から、表示素子2004を通って、第2電源線2008には、電流が流れないようになる。その結果、非点灯期間を作ることができ、点灯期間の長さを自由に制御できるようになる。
図20では、消去トランジスタ2011を用いていたが、別の方法を用いることも出来る。なぜなら、強制的に非点灯期間をつくればよいので、表示素子2004に電流が供給されないようにすればよいからである。よって、第1電源線2006から、表示素子2004を通って、第2電源線2008に電流が流れる経路のどこかに、スイッチを配置して、そのスイッチのオンオフを制御して、非点灯期間を作ればよい。あるいは、駆動トランジスタ2003のゲート・ソース間電圧を制御して、駆動トランジスタが強制的にオフになるようにすればよい。
駆動トランジスタを強制的にオフにする場合の画素構成の例を図21に示す。選択トランジスタ2101、駆動トランジスタ2103、消去ダイオード2111、表示素子2104が配置されている。選択トランジスタ2101のソースとドレインは各々、信号線2105と駆動トランジスタ2103のゲートに接続されている。選択トランジスタ2101のゲートは、第1ゲート線2107に接続されている。駆動トランジスタ2103のソースとドレインは各々、電源線2106と表示素子2104に接続されている。消去ダイオード2111は、駆動トランジスタ2103のゲートと第2ゲート線2117に接続されている。
保持容量2102は、駆動トランジスタ2103のゲート電位を保持する役目をしている。よって、駆動トランジスタ2103のゲートと電源線2106の間に接続されているが、これに限定されない。駆動トランジスタ2103のゲート電位を保持できるように配置されていればよい。また、駆動トランジスタ2103のゲート容量などを用いて、駆動トランジスタ2103のゲート電位を保持できる場合は、保持容量2102を省いても良い。
動作方法としては、第1ゲート線2107を選択して、選択トランジスタ2101をオン状態にして、信号線2105から信号を保持容量2102に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ2103の電流が制御され、第1電源線2106から、表示素子2104を通って、第2電源線2108に電流が流れる。
信号を消去したい場合は、、第2ゲート線2117を選択(ここでは、高い電位にする)して、消去ダイオード2111がオンして、第2ゲート線2117から駆動トランジスタ2103のゲートへ電流が流れるようにする。その結果、駆動トランジスタ2103がオフ状態になる。すると、第1電源線2106から、表示素子2104を通って、第2電源線2108には、電流が流れないようになる。その結果、非点灯期間を作ることができ、点灯期間の長さを自由に制御できるようになる。
信号を保持しておきたい場合は、第2ゲート線2117を非選択(ここでは、低い電位にする)しておく。すると、消去ダイオード2111がオフするので、駆動トランジスタ2103のゲート電位は保持される。
なお、消去ダイオード2111は、整流性がある素子であれば、なんでもよい。PN型ダイオードでもよいし、PIN型ダイオードでもよいし、ショットキー型ダイオードでもよいし、ツェナー型ダイオードでもよい。
また、トランジスタを用いて、ダイオード接続(ゲートとドレインを接続)して、用いても良い。その場合の回路図を図22に示す。消去ダイオード2111として、ダイオード接続されたトランジスタ2211を用いている。ここでは、Nチャネル型を用いているが、これに限定されない。Pチャネル型を用いても良い。
なお、さらに別の回路として、図15の回路を用いて、図19のような駆動法を実現することも可能である。その場合のタイミングチャートを図18に示す。図18に示すように、1ゲート選択期間を複数(図18では2つ)に分割する。そして、分割された選択期間内で、各々のゲート線を選択し、その時に対応する信号(ビデオ信号と消去するための信号)を第1信号線1705に入力する。例えば、ある1ゲート選択期間において、前半はi行目を選択し、後半はj行目を選択する。そして、i行目が選択されているときは、それようのビデオ信号を入力する。一方、j行目が選択されているときは、駆動トランジスタがオフするような信号を入力する。すると、1ゲート選択期間において、あたかも同時に2行分を選択したかのように動作させることが可能となる。
なお、このような駆動方法の詳細については、例えば、特開2001−324958号公報等に記載されており、その内容を本願と組み合わせて適用することが出来る。
なお、本実施の形態において示したタイミングチャートや画素構成や駆動方法は、一例であり、これに限定されない。様々なタイミングチャートや画素構成や駆動方法に適用することが可能である。
なお、サブフレームの出現順序は、時刻によって変化してもよい。例えば、1フレーム目と2フレーム目とで、サブフレームの出現順序が変わっても良い。また、サブフレームの出現順序は、場所によって変わっても良い。例えば、画素Aと画素Bとで、サブフレームの出現順序が変わっても良い。また、それらを組み合わせて、サブフレームの出現順序が、時刻によって変化して、かつ、場所によって変化してもよい。
なお、本実施の形態において、1フレーム期間内に、点灯期間や信号書き込み期間や非点灯期間が配置されていたが、これに限定されない。それ以外の動作期間が配置されていてもよい。例えば、表示素子に加える電圧を、通常とは逆の極性のものにするような期間、いわゆる、逆バイアス期間を設けても良い。逆バイアス期間を設けることにより、表示素子の信頼性が向上する場合がある。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、ある階調を表現するとき、上位ビットと下位ビットとに、何ビットずつ割り当てればよいかについての一例について述べる。
まず、6ビット(64階調)の階調を表現する場合について考える。一例としては、上位ビットは、4ビット(16階調)で15サブフレームとし、下位ビットは、2ビット(4階調)で、最低3サブフレームとする。なお、上位ビットの分割などにより、サブフレーム数をさらに増やしても良い。これにより、合計18サブフレームとなる。
次の一例としては、上位ビットは、3ビット(8階調)で7サブフレームとし、下位ビットは、3ビット(8階調)で、最低7サブフレームとする。上位ビットの分割などにより、サブフレーム数をさらに増やしても良い。これにより、合計14サブフレームとなる。
次の一例としては、上位ビットは、6階調で5サブフレームとし、下位ビットは、4ビット(16階調)で、最低15サブフレームとする。上位ビットの分割などにより、サブフレーム数を増やしても良い。なお、この場合、下位ビットでは、実際に用いる階調数よりも多くの階調を表現できることになるが、問題ない。下位ビットを最適値にすると、11階調あればよいことになる。その場合は、最低10サブフレームとなる。これにより、合計15サブフレームとなる。
次の一例としては、上位ビットは、2ビット(4階調)で3サブフレームとし、下位ビットは、4ビット(16階調)で、最低15サブフレームとする。上位ビットの分割などにより、サブフレーム数を増やしても良い。これにより、合計18サブフレームとなる。
次に、8ビット(256階調)の階調を表現する場合について考える。一例としては、上位ビットは、5ビット(32階調)で31サブフレームとし、下位ビットは、3ビット(8階調)で、最低7サブフレームとする。上位ビットの分割などにより、サブフレーム数を増やしても良い。これにより、合計38サブフレームとなる。
次の一例としては、上位ビットは、4ビット(16階調)で15サブフレームとし、下位ビットは、4ビット(16階調)で、最低15サブフレームとする。上位ビットの分割などにより、サブフレーム数を増やしても良い。これにより、合計30サブフレームとなる。
次の一例としては、上位ビットは、3ビット(8階調)で7サブフレームとし、下位ビットは、5ビット(32階調)で、最低31サブフレームとする。上位ビットの分割などにより、サブフレーム数を増やしても良い。これにより、合計38サブフレームとなる。
次の一例としては、上位ビットは、2ビット(4階調)で3サブフレームとし、下位ビットは、6ビット(64階調)で、最低63サブフレームとする。上位ビットの分割などにより、サブフレーム数を増やしても良い。これにより、合計66サブフレームとなる。
このように、一般に、nビットの階調を表現する場合について考えると、上位ビットは、mビットで(2mー1)サブフレームとし、下位ビットは、pビットで、(2pー1)サブフレームとする。上位ビットの分割などにより、サブフレーム数を増やしても良い。これにより、最低でも必要なのは、合計(2m+2pー2)サブフレームとなる。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜2で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の駆動方法を用いる表示装置の例について示す。
最も代表的な表示装置としては、プラズマディスプレイが上げられる。プラズマディスプレイの画素は、発光・非発光の2つの状態しかとれない。よって、多階調化のための手段の一つとして、時間階調法が用いられている。よって、そのような駆動方式に本発明を適用することが出来る。
なお、プラズマディスプレイでは、画素への信号の書き込みだけでなく、画素の初期化を行う必要がある。よって、重ね合わせ時間階調方式を用いる部分では、サブフレームが順序よく並んでいることが望ましい。そのようにサブフレームを配置することにより、画素の初期化の回数を低減できる。その結果、コントラストの向上を図ることが出来る。
よって、例えば、1フレーム内において、その最初か最後に、下位ビットでのサブフレームをまとめて配置することが望ましい。一例としては、図1の場合を用いると、SF1、SF2、SF3、SF4、SF5、SF6、SF7、SF8、SF9、SF10という順序で1フレームが構成される、というものである。下位ビットでのサブフレームは、1フレーム内の最後にまとめた。なお、下位ビットでのサブフレームの順序も、順序よくならべることにより、初期化の回数を減らせるため、望ましい。つまり、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームは、順序よく並んでいる。あるサブフレームで点灯している場合は、その前のサブフレームでも点灯している。よって、初期化の回数を減らすことができ、コントラストの向上を図ることが出来る。
なお、コントラストの向上よりも、疑似輪郭の低減を優先させたい場合は、上位ビットの重ね合わせ時間階調方式のサブフレームの中に、下位ビットの重ね合わせ時間階調方式でのサブフレームを挿入することにより、疑似輪郭を低減することが出来る。
プラズマディスプレイ以外の表示装置の例としては、ELディスプレイやフィールドエミッションディスプレイやデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を用いたディスプレイや強誘電性液晶ディスプレイや双安定型液晶ディスプレイなどが上げられる。これらはいずれも、時間階調方式を用いることが可能な表示装置である。これらの表示装置に適用することにより、時間階調方式を用いながら、疑似輪郭を低減することが出来る。
例えば、ELディスプレイの場合、プラズマディスプレイにおける画素の初期化のような動作をする必要がない。よって、画素の初期化のような動作をするときに発光してしまって、コントラストが低減してしまう、ということは起こらない。よって、サブフレームの出現順序は、任意に設定できる。出来るだけ疑似輪郭が生じないように、ばらばらに配置することが望ましい。
したがって、上位ビットの重ね合わせ時間階調方式のサブフレームは、点灯しているサブフレームが連続するように配置され、下位ビットの重ね合わせ時間階調方式でのサブフレームは、上位ビットの重ね合わせ時間階調方式のサブフレームの間に分散して配置してもよい。これにより、上位ビットの重ね合わせ時間階調方式のサブフレームは、1フレーム内である程度まとまって配置されることになる。よって、1フレーム目から2フレーム目に変わるときに、切り替わり目で疑似輪郭が出てしまうことを少なくすることが出来る。いわゆる、動画疑似輪郭を低減することが可能となる。また、下位ビットの重ね合わせ時間階調方式でのサブフレームは、分散して配置されているので、疑似輪郭を低減することが可能である。
また、上位ビットの重ね合わせ時間階調方式のサブフレームは、ばらばらに配置して、下位ビットの重ね合わせ時間階調方式でのサブフレームもばらばらに配置してもよい。その結果、下位ビットの重ね合わせ時間階調方式の部分が要因となる疑似輪郭が、上位ビットの重ね合わせ時間階調方式のサブフレームと混ざり合うため、全体として、疑似輪郭の低減効果が高くなる。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜3で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態5)
以下 本実施の形態では、表示装置、および、信号線駆動回路やゲート線駆動回路などの構成とその動作について、説明する。
表示装置は、図23に示すように、画素部2301、ゲート線駆動回路2302、信号線駆動回路2310を有している。ゲート線駆動回路2302は、画素部2301に選択信号を順次出力する。ゲート線駆動回路2302は、シフトレジスタやバッファ回路などから構成されている。
このほかにも、ゲート線駆動回路2302は、レベルシフタ回路やパルス幅制御回路などが配置されている場合も多い。シフトレジスタでは、順次ゲート線を選択していくようなパルスを出力する。信号線駆動回路2310は、画素部2301にビデオ信号を順次出力する。シフトレジスタ2303では、ビデオ信号をサンプリングするためのパルスを出力する。画素部2301では、ビデオ信号に従って、光の状態を制御することにより、画像を表示する。信号線駆動回路2310から画素部2301へ入力するビデオ信号は、電圧である場合が多い。つまり、各画素に配置された表示素子や表示素子を制御する素子は、信号線駆動回路2310から入力されるビデオ信号(電圧)によって、状態を変化させる。画素に配置する表示素子の例としては、EL素子やFED(フィールドエミッションディスプレイ)で用いる素子や液晶やDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)などがあげられる。
なお、ゲート線駆動回路2302や信号線駆動回路2310は、複数配置されていてもよい。
信号線駆動回路2310は、構成を複数の部分に分けられる。大まかには、一例として、シフトレジスタ2303、第1ラッチ回路(LAT1)2304、第2ラッチ回路(LAT2)2305、増幅回路2306に分けられる。増幅回路2306には、デジタル信号をアナログに変換する機能も有していたり、ガンマ補正を行う機能も有していてもよい。
また、画素は、EL素子などの表示素子を有している。その表示素子に電流(ビデオ信号)を出力する回路、すなわち、電流源回路が設けられることもある。
そこで、信号線駆動回路2310の動作を簡単に説明する。シフトレジスタ2303は、クロック信号(S−CLK)、スタートパルス(SP)、クロック反転信号(S−CLKb)が入力され、これらの信号のタイミングに従って、順次、サンプリングパルスが出力される。
シフトレジスタ2303より出力されたサンプリングパルスは、第1ラッチ回路(LAT1)2304に入力される。第1ラッチ回路(LAT1)2304には、ビデオ信号線2308より、ビデオ信号が入力されており、サンプリングパルスが入力されるタイミングに従って、各列でビデオ信号を保持していく。
第1ラッチ回路(LAT1)2304において、最終列までビデオ信号の保持が完了すると、水平帰線期間中に、ラッチ制御線2309よりラッチパルス(Latch Pulse)が入力され、第1ラッチ回路(LAT1)2304に保持されていたビデオ信号は、一斉に第2ラッチ回路(LAT2)2305に転送される。その後、第2ラッチ回路(LAT2)2305に保持されたビデオ信号は、1行分が同時に、増幅回路2306へと入力される。そして、増幅回路2306から出力される信号は、画素部2301へ入力される。
第2ラッチ回路(LAT2)2305に保持されたビデオ信号が増幅回路2306に入力され、そして、画素部2301に入力されている間、シフトレジスタ2303においては再びサンプリングパルスが出力される。つまり、同時に2つの動作が行われる。これにより、線順次駆動が可能となる。以後、この動作を繰り返す。
なお、信号線駆動回路やその一部(電流源回路や増幅回路など)は、画素部2301と同一基板上に存在せず、例えば、外付けのICチップを用いて構成されることもある。
なお、信号線駆動回路やゲート線駆動回路などの構成は、図23に限定されない。例えば、点順次駆動で画素に信号を供給する場合もある。その場合の信号線駆動回路2410の例を図24に示す。シフトレジスタ2403から、サンプリングパルスがサンプリング回路2404に出力される。ビデオ信号線2408より、ビデオ信号が入力され、サンプリングパルスに応じて、画素部2401へビデオ信号が出力される。そして、ゲート線駆動回路2402により選択されている行の画素に次々と信号が入力される。
なお、すでに述べたように、本発明におけるトランジスタは、どのようなタイプのトランジスタでもよいし、どのような基板上に形成されていてもよい。したがって、図23や24で示したような回路が、全てガラス基板上に形成されていてもよいし、プラスチック基板に形成されていてもよいし、単結晶基板に形成されていてもよいし、SOI基板上に形成されていてもよいし、どのような基板上に形成されていてもよい。あるいは、図23や24における回路の一部が、ある基板に形成されており、図23や24における回路の別の一部が、別の基板に形成されていてもよい。つまり、図23や24における回路の全てが同じ基板上に形成されていなくてもよい。例えば、図23や24において、画素部2301とゲート線駆動回路2302とは、ガラス基板上にTFTを用いて形成し、ICチップとして、信号線駆動回路2310(もしくはその一部)は、単結晶基板上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で接続してガラス基板上に配置してもよい。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いてガラス基板と接続してもよい。
なお、本実施の形態で説明した内容は、実施の形態1〜4で説明した内容を利用したものに相当する。したがって、実施の形態1〜4で説明した内容は、本実施の形態にも適用できる。
(実施の形態6)
次に、本発明の表示装置における画素のレイアウトについて述べる。例としては、図22に示した回路図について、そのレイアウト図を図25に示す。なお、回路図やレイアウト図は、図22や図25に限定されない。
選択トランジスタ2501、駆動トランジスタ2503、ダイオード接続されたトランジスタ2511、表示素子の電極2504が配置されている。選択トランジスタ2501のソースとドレインは各々、信号線2505と駆動トランジスタ2503のゲートに接続されている。選択トランジスタ2501のゲートは、第1ゲート線2507に接続されている。駆動トランジスタ2503のソースとドレインは各々、電源線2506と表示素子の電極2504に接続されている。ダイオード接続されたトランジスタ2511は、駆動トランジスタ2503のゲートと第2ゲート線2517に接続されている。保持容量2502は、駆動トランジスタ2503のゲートと電源線2506の間に接続されている。
信号線2505、電源線2506は、第2配線によって形成され、第1ゲート線2507、第2ゲート線2517は、第1配線によって形成されている。
トップゲート構造の場合は、基板、半導体層、ゲート絶縁膜、第1配線、層間絶縁膜、第2配線、の順で構成される。ボトムゲート構造の場合は、基板、第1配線、ゲート絶縁膜、半導体層、層間絶縁膜、第2配線、の順で構成される。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜5で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、実施の形態1から実施の形態6までで述べた駆動方法を制御するハードウェアについて述べる。
大まかな構成図を図26に示す。基板2601の上に、画素部2604が配置されている。、信号線駆動回路2606やゲート線駆動回路2605が配置されている場合が多い。それ以外にも、電源回路やプリチャージ回路やタイミング生成回路などが配置されていることもある。また、信号線駆動回路2606やゲート線駆動回路2605が配置されていない場合もある。その場合は、基板2601に配置されていないものは、ICに形成されることが多い。そのICは、基板2601の上に、COG(Chip On Glass)によって配置されている場合も多い。あるいは、周辺回路基板2602と基板2601とを接続する接続基板2607の上に、ICが配置される場合もある。
周辺回路基板2602には、信号2603が入力される。そして、コントローラ2608が制御して、メモリ2609やメモリ2610などに信号が保存される。信号2603がアナログ信号の場合は、アナログ・デジタル変換を行った後、そして、メモリ2609やメモリ2610などに保存されることが多い。そして、コントローラ2608がメモリ2609やメモリ2610などに保存された信号を用いて、基板2601に信号を出力する。
実施の形態1から実施の形態6までで述べた駆動方法を実現するために、コントローラ2608が、サブフレームの出現順序などを制御して、基板2601に信号を出力する。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜6で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態8)
本発明の表示装置、およびその駆動方法を用いた表示装置を表示部に有する携帯電話の構成例について図27を用いて説明する。
表示パネル5410はハウジング5400に脱着自在に組み込まれる。ハウジング5400は表示パネル5410のサイズに合わせて、形状や寸法を適宜変更することができる。表示パネル5410を固定したハウジング5400はプリント基板5401に嵌入されモジュールとして組み立てられる。
表示パネル5410はFPC5411を介してプリント基板5401に接続される。プリント基板5401には、スピーカ5402、マイクロフォン5403、送受信回路5404、CPU及びコントローラなどを含む信号処理回路5405が形成されている。このようなモジュールと、入力手段5406、バッテリ5407を組み合わせ、筐体5409及び5412に収納する。表示パネル5410の画素部は筐体5409に形成された開口窓から視認できように配置する。
表示パネル5410は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で表示パネル5410に実装しても良い。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いてガラス基板と接続してもよい。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画素部と一体形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した表示パネルの構成は図28(a)に一例を示してある。なお、図28(a)の表示パネルの構成は、基板5300、信号線駆動回路5301、画素部5302、走査線駆動回路5303、走査線駆動回路5304、FPC5305、ICチップ5306、ICチップ5307、封止基板5308、シール材5309を有する。このような構成とすることで、表示装置の低消費電力を図り、携帯電話機の一回の充電による使用時間を長くすることができる。また、携帯電話機の低コスト化を図ることができる。
また、走査線や信号線に設定する信号をバッファによりインピーダンス変換することで、1行毎の画素の書き込み時間を短くすることができる。よって高精細な表示装置を提供することができる。
また、さらに消費電力の低減を図るため、図28(b)に示すように基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネルに実装しても良い。なお、図28(b)の表示パネルの構成は、基板5310、信号線駆動回路5311、画素部5312、走査線駆動回路5313、走査線駆動回路5314、FPC5315、ICチップ5316、ICチップ5317、封止基板5318、シール材5319を有する。
そして、本発明の表示装置、およびその駆動法を用いることにより、疑似輪郭の低減された、綺麗な画像で見ることが出来る。よって、人間の肌のように、階調が微妙に変化するような画像であっても、綺麗に表示出来るようになる。
また、本実施例に示した構成は携帯電話の一例であって、本発明の表示装置はこのような構成の携帯電話に限られす様々な構成の携帯電話に適用することができる。
(実施の形態9)
図29は表示パネル5701と、回路基板5702を組み合わせたELモジュールを示している。表示パネル5701は画素部5703、走査線駆動回路5704及び信号線駆動回路5705を有している。回路基板5702には、例えば、コントロール回路5706や信号分割回路5707などが形成されている。表示パネル5701と回路基板5702は接続配線5708によって接続されている。接続配線にはFPC等を用いることができる。
コントロール回路5706が、実施の形態7における、コントローラ2608やメモリ2609やメモリ2610などに相当する。主に、コントロール回路5706において、サブフレームの出現順序などを制御している。
表示パネル5701は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネル5701に実装するとよい。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いて表示パネル5701に実装しても良い。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画素部と一体形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した表示パネルの構成は図28(a)に一例を示してある。
また、走査線や信号線に設定する信号をバッファによりインピーダンス変換することで、1行毎の画素の書き込み時間を短くすることができる。よって高精細な表示装置を提供することができる。
また、さらに消費電力の低減を図るため、ガラス基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての信号線駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)等で表示パネルに実装してもよい。
なお、基板上に画素部を形成し、その基板上に信号線駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した構成は図28(b)に一例を示してある。
このELモジュールによりELテレビ受像機を完成させることができる。図30は、ELテレビ受像機の主要な構成を示すブロック図である。チューナ5801は映像信号と音声信号を受信する。映像信号は、映像信号増幅回路5802と、そこから出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変換する映像信号処理回路5803と、その映像信号を駆動回路の入力仕様に変換するためのコントロール回路5706により処理される。コントロール回路5706は、走査線側と信号線側にそれぞれ信号が出力する。デジタル駆動する場合には、信号線側に信号分割回路5707を設け、入力デジタル信号をm個に分割して供給する構成としても良い。
チューナ5801で受信した信号のうち、音声信号は音声信号増幅回路5804に送られ、その出力は音声信号処理回路5805を経てスピーカ5806に供給される。制御回路5807は受信局(受信周波数)や音量の制御情報を入力部5808から受け、チューナ5801や音声信号処理回路5805に信号を送出する。
ELモジュールを筐体に組みこんで、テレビ受像機を完成させることができる。ELモジュールにより、表示部が形成される。また、スピーカ、ビデオ入力端子などが適宜備えられている。
勿論、本発明はテレビ受像機に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをはじめ、鉄道の駅や空港などにおける情報表示盤や、街頭における広告表示盤など特に大面積の表示媒体として様々な用途に適用することができる。
このように、本発明の表示装置、およびその駆動法を用いることにより、疑似輪郭の低減された、綺麗な画像で見ることが出来る。よって、人間の肌のように、階調が微妙に変化するような画像であっても、綺麗に表示出来るようになる。
(実施の形態10)
本発明を用いた電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ等のカメラ、ゴーグル型ディスプレイ、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それらの電子機器の具体例を図31に示す。
図31(A)は発光装置であり、筐体13001、支持台13002、表示部13003、スピーカ部13004、ビデオ入力端子13005等を含む。本発明は表示部13003を構成する表示装置に用いることができる。また本発明により、疑似輪郭の低減された、綺麗な画像で見ることができるようになり、図31(A)に示す発光装置が完成される。発光装置は自発光型であるためバックライトが必要なく、液晶ディスプレイよりも薄い表示部とすることができる。なお、発光装置は、パーソナルコンピュータ用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。
図31(B)はデジタルカメラであり、本体13101、表示部13102、受像部13103、操作キー13104、外部接続ポート13105、シャッター13106等を含む。本発明は、表示部13102を構成する表示装置に用いることができる。また本発明により、疑似輪郭の低減された、綺麗な画像で見ることができるようになり、図31(B)に示すデジタルスチルカメラが完成される。
図31(C)はコンピュータであり、本体13201、筐体13202、表示部13203、キーボード13204、外部接続ポート13205、ポインティングマウス13206等を含む。本発明は、表示部13203を構成する表示装置に用いることができる。また本発明により、疑似輪郭の低減された、綺麗な画像で見ることができるようになり、図31(C)に示す発光装置が完成される。
図31(D)はモバイルコンピュータであり、本体13301、表示部13302、スイッチ13303、操作キー13304、赤外線ポート13305等を含む。本発明は、表示部13302を構成する表示装置に用いることができる。また本発明により、疑似輪郭の低減された、綺麗な画像で見ることができるようになり、図31(D)に示すモバイルコンピュータが完成される。
図31(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体13401、筐体13402、表示部A13403、表示部B13404、記録媒体(DVD等)読み込み部13405、操作キー13406、スピーカ部13407等を含む。表示部A13403は主として画像情報を表示し、表示部B13404は主として文字情報を表示するが、本発明は、表示部A、B13403、13404を構成する表示装置に用いることができる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。また本発明により、疑似輪郭の低減された、綺麗な画像で見ることができるようになり、図31(E)に示すDVD再生装置が完成される。
図31(F)はゴーグル型ディスプレイであり、本体13501、表示部13502、アーム部13503を含む。本発明は、表示部13502を構成する表示装置に用いることができる。また本発明により、疑似輪郭の低減された、綺麗な画像で見ることができるようになり、図31(F)に示すゴーグル型ディスプレイが完成される。
図31(G)はビデオカメラであり、本体13601、表示部13602、筐体13603、外部接続ポート13604、リモコン受信部13605、受像部13606、バッテリ13607、音声入力部13608、操作キー13609、接眼部13610等を含む。本発明は、表示部13602を構成する表示装置に用いることができる。また本発明により、疑似輪郭の低減された、綺麗な画像で見ることができるようになり、図31(G)に示すビデオカメラが完成される。
図31(H)は携帯電話であり、本体13701、筐体13702、表示部13703、音声入力部13704、音声出力部13705、操作キー13706、外部接続ポート13707、アンテナ13708等を含む。本発明は、表示部13703を構成する表示装置に用いることができる。なお、表示部13703は黒色の背景に白色の文字を表示することで携帯電話の消費電流を抑えることができる。また本発明により、疑似輪郭の低減された、綺麗な画像で見ることができるようになり、図31(H)に示す携帯電話が完成される。
なお、発光輝度が高い発光材料を用いれば、出力した画像情報を含む光をレンズ等で拡大投影してフロント型若しくはリア型のプロジェクターに用いることも可能となる。
また、上記電子機器はインターネットやCATV(ケーブルテレビ)などの電子通信回線を通じて配信された情報を表示することが多くなり、特に動画情報を表示する機会が増してきている。発光材料の応答速度は非常に高いため、発光装置は動画表示に好ましい。
また、発光装置は発光している部分が電力を消費するため、発光部分が極力少なくなるように情報を表示することが望ましい。従って、携帯情報端末、特に携帯電話や音響再生装置のような文字情報を主とする表示部に発光装置を用いる場合には、非発光部分を背景として文字情報を発光部分で形成するように駆動することが望ましい。
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。また本実施の形態の電子機器は、実施の形態1〜9に示したいずれの構成の表示装置を用いても良い。