JP2006207543A - 内燃機関制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料増量制御が行なわれている内燃機関の高負荷時にもパージ制御を実施することでエミッションを改善させた内燃機関制御装置を提供する。
【解決手段】 キャニスタ3に吸着した蒸発燃料を吸気通路12にパージさせる制御を行なうECU14を備え、ECU14は、燃料増量制御が行なわれているエンジン9の高負荷時に蒸発燃料のパージを行なう。エンジン9の高負荷時にも、蒸発燃料のパージを行なうので、蒸発燃料のパージ量を稼ぎ、蒸発燃料の大気中への排気を防止しエミッションを改善させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の排気から空燃比を検出し、コンピュータが燃料噴射装置を制御する内燃機関制御装置に関する。特に、燃料タンク内で発生した蒸発燃料(以下、ベーパともいう)を内燃機関の吸気通路に適宜パージ(放出)させるパージ制御を行なう内燃機関制御装置に関する。
一般に、内燃機関(以下では、内燃機関の一例としてエンジンを例に挙げて説明する)に要求される空燃比はエンジンの回転速度、負荷状態等に応じて変化する。そこで、エンジンの排気から空燃比を検出して、コンピュータが燃料噴射装置を制御する、いわゆるフィードバック制御を行なっている。これにより、燃焼室に供給される燃料量を補正して、混合気の空燃比を調整する。この調整により、エンジンの各種の運転条件に対応してエンジンの出力特性、排気特性及びドライバビリティ等の各種特性が最適化される。
ところで、燃料タンク内には、タンク内で蒸発した燃料(以下、蒸発燃料と呼ぶ)が存在し、この蒸発燃料を大気中へ放出させることなく、キャニスタに捕集し、その捕集した蒸発燃料を内燃機関の吸気通路へ適宜パージ(放出)させる制御が行なわれている。
エンジン制御において、空燃比制御を好適に行うためには、燃焼室に供給される本来の燃料に対しパージされた燃料蒸気が付加されることを加味して空燃比を制御しなければならない(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−248315号公報
しかしながら、蒸発燃料の燃焼室へのパージは、空燃比のフィードバック中でないと行なわれないので、フィードバック制御が行なわれない運転状態、例えばパワー増量やOTP(Over Temperature Protection)増量等の燃料増量制御時やその他の制御が行なわれている運転状態が続いた場合には行なわれない。このため、キャニスタに蓄積された蒸発燃料のパージ量を減らすことができない。蒸発燃料がキャニスタの容量以上に蓄積されると、大気中に蒸発燃料をそのまま排出するため、環境に悪影響を及ぼすことになる。
また、フィードバック制御中でないとパージを行なわない理由として、パージを行なうと空燃比にずれが生じるので、空燃比が一定に制御されているフィードバック中にパージ濃度を学習した上で行なうようにしている。しかしながら、燃料増量中は燃料を増量することによって、空燃比にもともとずれが生じてしまっているので、このときパージを行なって空燃比がさらにずれてしまっても、あまり状態に影響がないという要因がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、燃料増量制御が行なわれている内燃機関の高負荷時にもパージ制御を実施することでエミッションを改善させた内燃機関制御装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために本発明の内燃機関制御装置は、検出した内燃機関の実空燃比が、目標空燃比に近づくように燃料噴射量を制御するフィードバック制御手段と、前記フィードバック制御手段の前記燃料噴射量制御時に燃料タンク内で発生した蒸発燃料を吸気通路にパージするパージ制御手段と、を備え、前記パージ制御手段は、燃料増量制御が行なわれている前記内燃機関の高負荷時に前記蒸発燃料のパージを行なう構成を備えている。このように本発明は、燃料増量制御が行なわれている内燃機関の高負荷時にも、蒸発燃料のパージを行なうので、蒸発燃料のパージ量を稼ぎ、蒸発燃料の大気中への排気を防止しエミッションを改善させることができる。
上記内燃機関制御装置において、前記パージ制御手段は、前記燃料増量制御が行なわれており、かつ前記内燃機関の負荷率が所定値以上の状態が所定時間以上継続した場合に、前記蒸発燃料のパージ制御を行なうとよい。燃料増量制御が始まって所定時間が経過し、空燃比が安定した状態から蒸発燃料のパージを行なうので、パージによる空燃比の大幅なずれを防止することができる。
上記内燃機関制御装置において、前記フィードバック制御手段によって、前記実空燃比と前記目標空燃比との差が所定範囲内にある時に、前記蒸発燃料を前記吸気通路にパージして前記蒸発燃料の濃度を学習するパージ濃度学習手段を備え、前記パージ制御手段は、前記パージ濃度学習手段によって前記蒸発燃料の濃度が学習された状態で、かつ前記フィードバック制御手段によってフィードバック制御が行なわれている時に、前記蒸発燃料のパージ制御を行なうとよい。パージ濃度学習手段によって蒸発燃料の濃度が学習され、かつフィードバック制御手段によってフィードバック制御が行なわれている時に、蒸発燃料のパージ制御を行なうので、蒸発燃料のパージによって空燃比がずれないように制御することができる。
上記内燃機関制御装置において、前記パージ制御手段は、前記吸気通路にパージされる前記蒸発燃料量を調整するパージ制御弁を、前記実空燃比と前記目標空燃比との差が所定値以上とならないところまで開くとよい。蒸発燃料のパージによって空燃比が目標空燃比からずれないようにすることができる。
上記内燃機関制御装置において、前記パージ制御手段は、前記吸気通路にパージされる前記蒸発燃料を調整するパージ制御弁を全開にして、前記蒸発燃料を前記吸気通路にパージさせるとよい。蒸発燃料のパージ量を稼ぐことができる。
上記内燃機関制御装置において、前記フィードバック制御手段は、燃料増量制御が終了すると、前記吸気通路にパージされる前記蒸発燃料の濃度学習値を予め設定された初期値に設定するとよい。燃料の増量中は、パージ濃度学習を行なっていないため、学習値が大きく異なってしまう可能性がある。このため初期値を用いて従来のパージ制御を行なう。
上記内燃機関制御装置において、前記燃料増量制御時に、前記実空燃比と前記目標空燃比との差が所定値以内となるように制御する燃料増量中制御手段を有し、前記パージ制御手段は、前記実空燃比と前記目標空燃比との差が所定値以内の時に、前記蒸発燃料のパージを行なうとよい。このように本発明は、実空燃比と目標空燃比との差が所定値以内となるように制御しておいて、蒸発燃料のパージを行なうので、空燃比が目標空燃比から大幅にずれることがない。
上記内燃機関制御装置において、前記パージ制御手段は、前記吸気通路にパージされる前記蒸発燃料のパージ率を前記実空燃比と前記目標空燃比とに応じて変更するとよい。実空燃比と目標空燃比とに応じてパージ率を変更するので、実空燃比が目標空燃比からずれてしまうことがない。
上記内燃機関制御装置において、前記燃料増量中制御手段は、前記実空燃比と前記目標空燃比との差が所定値以上であった場合に、ベース空燃比の未学習と判定して、前記燃料増量制御時の燃料増量値を決定する増量係数を補正するとよい。実空燃比と目標空燃比との差が所定値以上であった場合に、燃料増量値を決定する増量係数を補正するので、実空燃比を目標空燃比に近づける制御を行なうことができる。
上記内燃機関制御装置において、前記燃料増量中制御手段は、前記実空燃比と前記目標空燃比との差が所定値以上であった場合に、ベース空燃比の未学習と判定して、前記実空燃比と前記目標空燃比との定常的なずれ量を補正する空燃比学習値を補正するとよい。実空燃比と目標空燃比との差が所定値以上であった場合に、空燃比学習値を補正するので、実空燃比を目標空燃比に近づける制御を行なうことができる。
上記内燃機関制御装置において、前記燃料増量中制御手段は、前記蒸発燃料の前記吸気通路へのパージ後に、前記実空燃比と前記目標空燃比との差が所定値以上となり、さらに前記実空燃比の変化率が所定値以上となった場合に、ベース空燃比の未学習と判定し、前記燃料増量制御時の燃料増量値を決定する増量係数を補正するとよい。蒸発燃料のパージによって実空燃比が目標空燃比からずれてしまい、実空燃比の変化率が高い場合には、ベース空燃比自体がずれてしまったと判定して増量係数を補正するので、実空燃比を目標空燃比に短時間で近づけることができる。
上記内燃機関制御装置において、前記燃料増量中制御手段は、前記蒸発燃料の前記吸気通路へのパージ後に、前記実空燃比と前記目標空燃比との差が所定値以上となり、さらに前記実空燃比の変化率が所定値以上となった場合に、前記ベース空燃比の未学習と判定し、前記実空燃比と前記目標空燃比との定常的なずれ量を補正する空燃比学習値を補正するとよい。蒸発燃料のパージによって実空燃比が目標空燃比からずれてしまい、実空燃比の変化率が高い場合には、ベース空燃比自体がずれてしまったと判定して空燃比学習値を補正するので、実空燃比を目標空燃比に短時間で近づけることができる。
上記内燃機関制御装置において、前記燃料増量中制御手段は、前記蒸発燃料の前記吸気通路へのパージ後に、前記実空燃比と前記目標空燃比との差が所定値以上となり、さらに前記実空燃比の変化率が所定値以下であった場合に、前記実空燃比と前記目標空燃比とから前記蒸発燃料の濃度を学習するとよい。蒸発燃料のパージによって実空燃比が目標空燃比からずれてしまい、実空燃比の変化率が低い場合には、蒸発燃料の濃度を学習することで、実空燃比を目標空燃比に近づけることができる。
上記内燃機関制御装置において、前記増量係数は、前記内燃機関の負荷に応じて区分けした複数の学習領域ごとに、予め測定した基本増量係数と、前記ベース空燃比のずれを補正する学習値とを有するとよい。従って、燃料増量中の実空燃比の目標空燃比からのずれを学習値によって補正することができる。
本発明は、燃料増量制御が行なわれている内燃機関の高負荷時にもパージ制御を実施することでエミッションを改善させることができる。
添付図面を参照しながら本実施例の最良の実施例を説明する。
まず、図1を参照しながら本実施例の構成を説明する。本実施例は、燃料タンク2、キャニスタ3、パージVSV(Vacuum Switching Valve)4、サージタンク5、エアクリーナ7、エアフローセンサ8、エンジン9、空燃比センサ10、触媒コンバータ11、ECU(Electronic Control Unit)14を主要な構成として備えている。
キャニスタ3は、燃料タンク2とベーパ通路15によって連通し、燃料タンク2で発生した蒸発燃料を捕集する。キャニスタ3は、活性炭を内蔵しており、燃料タンク2の内部で発生し、ベーパ通路15を通ってキャニスタ3に導かれてくる蒸発燃料を吸着することができる。
また、キャニスタ3は、パージ通路16によってサージタンク5に連通している。パージ通路16には、ECU14によってデューティ制御されることにより開度を変更するパージVSV4が設けられている。スロットル弁6の下流には、エンジン9の運転中に負圧が発生する。このため、エンジン9の運転中にパージVSV4を開弁すると、キャニスタ3に負圧を導くことができる。キャニスタ3には、図示しない大気導入孔が設けられている。この大気導入孔が開口された状態でキャニスタ3に負圧が導かれると、大気導入孔から吸入された空気と共に、キャニスタ3の内部に吸着されていた蒸発燃料がパージ通路16を通ってサージタンク5、吸気通路12にパージされる。
またエンジン9には、吸気通路12と排気通路13とが取り付けられている。吸気通路12には、吸引空気を清浄化するエアクリーナ7が接続されている。エアクリーナ7の下流側には、エアクリーナ7を通って吸入される吸入空気量を検出するエアフローセンサ8が設けられている。
更に、エアクリーナ7の上流側には、吸気通路12を流れる吸入空気量を制御するためのスロットル弁6と、吸気脈動の抑制等を目的としたサージタンク5とが設けられている。スロットル弁6は、図示しないアクセルペダルによって直接あるいは電子スロットルとして間接的に開度が調整される。
また排気通路13側には、排ガス中の酸素濃度から空燃比を検出する空燃比センサ10と、エンジン9から排気された排ガスを浄化する触媒コンバータ11とが配設されている。
ECU14は、図1に示すように周知の各種演算処理を実行する中央処理装置としてのCPU21、制御プログラムを格納したROM22、各種データを格納するRAM23、入出力回路(I/Oとも表記する)24及びそれらを接続するバスライン等からなる論理演算回路として構成されている。
ECU14は、空燃比センサ10で検出したエンジン9の実空燃比が目標空燃比に近づくように燃料噴射量を制御するフィードバック制御の機能と、パージVSV4を制御して、燃料噴射量制御時に燃料タンク2内で発生した蒸発燃料を吸気通路12にパージする機能と、OTP増量、パワー増量等の燃料増量制御時に、実空燃比が目標空燃比に近づくように制御する燃料増量中制御機能等と、実空燃比と目標空燃比との差からパージした蒸発燃料の濃度を学習するパージ濃度学習機能等を備えている。これらの機能の詳細については後述する。またECU14には、エアフローセンサ8や空燃比センサ10など、各種センサの出力信号が供給されている。また、ECU14には、パージVSV4やインジェクタなどのアクチュエータが接続されている。
上記構成を備える本実施例は、空燃比のフィードバック制御が実行されないOTP増量中やパワー増量中であっても、キャニスタ3内に蓄積された蒸発燃料を吸気経路にパージする。このための制御手順を図2に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、燃料増量中に蒸発燃料のパージを許可する「増量時パージフラグ」は、初期状態ではOFFに設定されているものとする。
エンジン9の始動時などには、ECU14は、パージ濃度が未学習状態にあるか否かを確認する(ステップS1)。パージ濃度が未学習状態である場合(ステップS1/YES)、ECU14は、空燃比のフィードバック制御中であるか否かを判定する(ステップS2)。空燃比フィードバック制御中であった場合には、空燃比センサ10で検出した実空燃比と目標空燃比との差が所定値以内にあるか否かを判定する(ステップS3)。実空燃比が目標空燃比にほぼ一致している場合には(ステップS3/YES)、パージ濃度の学習を行なう(ステップS4)。実空燃比と目標空燃比とがほぼ一致した状態でパージVSV4を開くことで、実空燃比が目標空燃比からどの程度ずれるのかを調べ、このずれ量からパージ濃度を学習する。ここでの処理は、ECU14のパージ濃度学習機能によって実現される。
また、空燃比フィードバック制御中ではなかった場合や(ステップS2/NO)、実空燃比と目標空燃比とが所定値以上離れていた場合には(ステップS3/NO)、パージ濃度の学習は行なわず、ここでの制御は終了する。
パージ濃度の学習が完了すると(ステップS4)、又はパージ濃度が未学習状態ではなかった場合には(ステップS1/NO)、ECU14は、空燃比フィードバック制御中であるか否かを判定する(ステップS5)。空燃比フィードバック制御中の場合には(ステップS5/YES)、空燃比フィードバック時のパージ制御を実行する(ステップS6)。すなわち、空燃比センサ10で測定した実空燃比や、学習済みのパージ濃度から補正値を求めて燃料噴射量を決定し、実空燃比が目標空燃比に近づくように制御する。
次に、ECU14は、OTP増量又はパワー増量等の燃料増量制御へ移行したか否かを判定する。なお、燃料増量制御中は、エンジン1の負荷率が高い状態となっている。エンジン負荷率とは、エンジン9において一回の燃焼サイクルが行われる際にエンジン9の燃焼室に吸入される空気の量であって、吸入空気量をエンジン回転数NEで除算することによって求められる。まず、ECU14は「増量時パージフラグ」がONになっているか否かを判定する(ステップS7)。初期状態では、「増量時パージフラグ」はOFFになっているので(ステップS7/NO)、燃料増量制御が所定時間以上継続しているか否かを判定する(ステップS8)。ECU14は、燃料増量制御が所定時間以上継続していると判定すると(ステップS8/YES)、「増量時パージフラグ」をONさせ、パージVSV4を駆動する信号のデューティを最大に設定する(ステップS10)。その後、ECU14は、空燃比センサ10で測定した実空燃比と目標空燃比との差が所定値以内であるか否かを判定する(ステップS14)。目標の空燃比は、パワー増量やOTP増量の増量係数から求めることができる。例えば、増量係数が1.1倍であった場合には、(14.5/1.1=13.2)が目標の空燃比となる。実空燃比と目標空燃比との差が所定値以上であった場合には(ステップS14/NO)、パージVSV4を駆動する信号のデューティを減少させ(ステップS15)、パージ量を減少させる。また、実空燃比と目標空燃比との差が所定値以内であった場合には(ステップS14/YES)、現状のパージVSV開度でパージを継続する。
ECU14は、所定時間を経過するごとに、本制御を実行する。所定時間経過後の次の制御時には、「増量時パージフラグ」がONに設定されているので(ステップS7/YES)、ECU14は燃料増量制御中であるか否かを判定する(ステップS11)。引き続き燃料増量制御中であった場合には(ステップS11/YES)、空燃比センサ10で測定した実空燃比と目標空燃比とを比較する。これらの差が所定値以内であった場合には(ステップS14/YES)、そのままのパージVSV開度でパージを継続させる。また、実空燃比と目標空燃比との差が所定値以上あった場合には(ステップS14/NO)、パージVSV4の駆動デューティを減少させ、パージ量を減少させる。
また、燃料増量制御が終了した場合には(ステップS11/NO)、「増量時パージフラグ」をOFFにし(ステップS12)、パージの濃度学習値を初期化する。上述した手順では、燃料増量制御中は、パージ濃度学習を行なっていないため、学習値が大きく異なってしまう可能性がある。このため学習値に初期値を用いることで従来のパージ制御にスムーズに移行することができる。ここまでは、ECU14のパージ制御機能によって実現される。
また、本実施例では、最初に、パージVSV駆動デューティを最大にしておいて、目標空燃比と実空燃比との差が所定値以上となるとデューティを徐々に小さくする補正を行なっているが、図3のフローチャートに示すように目標空燃比と実空燃比とを見ながら、徐々にパージVSV駆動デューティを大きくしていってもよい。この手順について図3を参照しながら説明する。パージ濃度学習が終了し、燃料増量制御が所定時間以上継続しているか否かを判定するまでの手順は、上述した手順と同一であるので説明を省略する。
燃料増量制御が所定時間以上継続すると(ステップS28/YES)、増量時パージフラグをONに設定して(ステップS29)、パージ制御を実行する(ステップS30)。パージ制御を開始すると、ECU14は目標空燃比と実空燃比とを比較し、これらの差が一定値以内である場合には(ステップS34/YES)、パージVSV4を駆動させる信号のデューティを増加させる(ステップS36)。また目標空燃比と実空燃比とに所定値以上の差があると(ステップS34/NO)、パージVSVを駆動する信号のデューティを減少させる(ステップS35)。このようにして目標空燃比と実空燃比とを見ながら、段階的にパージVSV4のデューティを制御する。ここは、ECU14のパージ制御機能によって実現される。
次に、本発明の第2実施例について説明する。本実施例は図1に示す第1実施例と同一の構成を備えているため、構成の説明は省略する。まず、蒸発燃料の影響を加味した一般的な燃料噴射量の空燃比制御について説明する。まず、エンジン回転数や吸気量等の運転状態パラメータに基づいて、基本となる基本燃料噴射量(時間)が算出され、その基本燃料噴射量(時間)に、空燃比フィードバック補正係数、空燃比学習値、パージ補正係数等を加味して最終燃料噴射量(時間)が決定される。
空燃比フィードバック補正係数は、前回の燃料噴射から検出された空燃比の目標空燃比に対するずれ量に対応するものであり、今回の燃料噴射から検出される空燃比を目標空燃比により近似させるための補正係数である。
パージ補正係数は、蒸発燃料の吸気通路12への導入による空燃比への影響を加味した補正係数であり、パージ率とベーパ濃度学習値とに基づいて算出される。パージ率とは、吸気通路12内を流れる吸入空気の流量に対する同吸気通路12内に導入される蒸発燃料の流量をいう。また、ベーパ濃度学習値とはベーパの濃度を反映する係数である。これら両係数を乗算したものをパージ補正係数として、空燃比の補正に用いる。
また空燃比学習値は、基本燃料噴射時間によって得られる空燃比と、目標空燃比とのずれを修正するための補正係数である。この空燃比学習値は、フィードバック補正係数の中心値を1.0とすべく設定される。すなわち、フィードバック制御によって変更されるフィードバック補正係数が1.0を中心として変動するように設定される。空燃比学習値を設定することで、エンジン9の吸気系及びインジェクタの経年変化や個体差等によって生じる偏差が吸収され、空燃比制御の精度や応答性の向上が図られる。なお、この空燃比学習値は、図4に示すようにエンジンの回転数と負荷率とによって区分けされた複数の学習領域ごとに設けられている。
しかしながら、上述したようにOTP増量やパワー増量等のエンジン負荷率の高い領域では、通常のフィードバック制御が行なわれない。このため、空燃比フィードバック補正係数が得られず、通常のフィードバック制御の空燃比学習値では、空燃比の誤差を修正することができない。
そこで、本実施例では、燃料噴射量を増量する時に使用する増量係数に誤差を補正する学習値を持たせ、ベース空燃比のずれを補正する。この増量係数は、基本燃料噴射量に対する増加率を表している。燃料増量時には、この増量係数が空燃比フィードバック補正係数に代えて基本燃料噴射量に積算される。なお、ベース空燃比とは、空燃比を目標空燃比に一致させるための補正を施さない状態で得られる空燃比を示す。
増量係数も図4に示すようにエンジンの回転数と負荷率とによって区分けされた複数の学習領域ごとに設けられており、各学習領域ごとに、基本増量係数と、その基本増量係数の学習値とがRAM23に記録されている。基本増量係数は、各運転区間ごとに実験等で決められた基本値であり、この基本増量係数のずれを補正するのが学習値である。例えば、エンジンの回転数と負荷率との関係から求められた基本増量係数が1.1倍であり、目標とする空燃比を得るための増量係数が1.09倍であったとする。この場合、増量係数の学習値として、0.01が記録されている。
本実施例の制御手順を図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。まずECU14は、OTP増量又はパワー増量等の燃料増量制御中であるか否かを判定する(ステップS41)。燃料増量制御中である場合には(ステップS41/YES)、燃料の増量時間が、所定時間を経過しているか否かを判定する(ステップS42)。燃料増量制御中ではない場合(ステップS41/NO)や、所定時間内に燃料増量制御が終了した場合には(ステップS41/YESかつS42/NO)、燃料増量中のパージVSV駆動実行フラグはOFFのままとなる。
次に、ECU14は、空燃比センサ10で測定した実空燃比と、目標空燃比との差が一定値以内にあるか否かを判定する(ステップS43)。実空燃比が目標空燃比から一定値以上離れていた場合には(ステップS43/NO)、ベース空燃比がずれていたと判定し、ベース空燃比のずれ学習を実施する(ステップS44)。まず空燃比センサ10によって測定した空燃比によって、実空燃比の目標空燃比からのずれ量を求める。次に、目標空燃比を得るための増量係数を得め、図4に示すマップから求めた基本増量係数と増量係数とから増量係数の学習値を求める。ここまでの制御は、ECU14の燃料増量中制御機能によって実現される。
また、目標空燃比と実空燃比との差が一定値以内であった場合には(ステップS43/YES)、燃料増量中パージVSV駆動実行フラグをオンさせ(ステップS45)、蒸発燃料の吸気通路12へのパージを開始する(ステップS46)。
パージ制御を開始すると(ステップS46)、ECU14は目標空燃比と実空燃比との差が一定値以内であるか否かを判定する(ステップS47)。目標空燃比と実空燃比との差が一定値以内であった場合には(ステップS47/YES)、パージ率を増加させる(ステップS51)。パージ率は、上述したように吸気通路12内を流れる吸入空気の流量に対する同吸気通路内に導入される蒸発燃料の流量をいう。パージ率を増加させることで、蒸発燃料のパージ量を増加させることができる。パージ率を増加後(ステップS51/YES)、燃料増量制御中であった場合には(ステップS52)、ステップS47、S51の手順を繰り返し行なう。燃料増量制御中ではなくなった場合には(ステップS52/NO)、燃料増量中パージVSV駆動実行フラグをOFFに設定し(ステップS53)、この処理を終了する。この制御は、ECU14のパージ制御機能によって実現される。
また、目標空燃比と実空燃比との差が一定値以内ではなかった場合には(ステップS47/NO)、実空燃比の変化率が所定値よりも小さいか否かを判定する(ステップS48)。変化率が所定値よりも小さい場合には(ステップS48/YES)、ベーパの濃度学習を実施する(ステップS49)。ECU14は、目標空燃比に対する検出空燃比のずれに基づき、ベーパ濃度学習値を求める。このベーパ濃度学習値にパージ率を積算したものがパージ補正係数となる。この制御は、ECU14の燃料増量中制御機能によって実現される。
また、実空燃比の変化率が所定値よりも大きい場合には(ステップS48/NO)、ベース空燃比のズレを学習する。上述したように実空燃比の目標空燃比からのずれ量を求め、次に、目標空燃比を得るための増量係数を得める。そして、図4に示すマップから求めた基本増量係数と増量係数とから増量係数の学習値を求める。蒸発燃料のパージによって実空燃比が目標空燃比からずれてしまい、実空燃比の変化率が高い場合には、ベース空燃比自体がずれてしまったと判定して増量係数を補正するので、実空燃比を目標空燃比に短時間で近づけることができる。
このように本実施例においても、OTP増量中やパワー増量中等の高負荷の時にもパージ制御を実行して、エミッションを低減することができる。
上述した実施例は本発明の好適な実施例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。例えば、上述した実施例2では、ベース空燃比のずれを増量係数で補正していたが、通常のように空燃比学習値によってベース空燃比のずれを補正してもよい。また、燃料増量中等の高負荷時には、ベース空燃比のずれを増量係数で補正し、通常時には空燃比学習値によって補正するようにしてもよい。
蒸発燃料処理装置の構成を示す図である。 実施例1の動作手順を示すフローチャートである。 実施例1の動作手順を示す他のフローチャートである。 増量係数の算出方法を説明するための図である。 実施例2の動作手順を示すフローチャートである。
符号の説明
2 燃料タンク 3 キャニスタ
4 パージVSV 5 サージタンク
6 スロットル弁 7 エアクリーナ
8 エアフローセンサ 9 エンジン
10 空燃比センサ 11 触媒コンバータ
12 吸気通路 13 排気通路
14 ECU 15 ベーパ通路
16 パージ通路 21 CPU
22 ROM 23 RAM
24 I/O

Claims (14)

  1. 検出した内燃機関の実空燃比が、目標空燃比に近づくように燃料噴射量を制御するフィードバック制御手段と、
    前記フィードバック制御手段の前記燃料噴射量制御時に燃料タンク内で発生した蒸発燃料を吸気通路にパージするパージ制御手段と、を備え、
    前記パージ制御手段は、燃料増量制御が行なわれている前記内燃機関の高負荷時に前記蒸発燃料のパージを行なうことを特徴とする内燃機関制御装置。
  2. 前記パージ制御手段は、前記燃料増量制御が行なわれており、かつ前記内燃機関の負荷率が所定値以上の状態が所定時間以上継続した場合に、前記蒸発燃料のパージ制御を行なうことを特徴とする請求項1記載の内燃機関制御装置。
  3. 前記フィードバック制御手段によって、前記実空燃比と前記目標空燃比との差が所定範囲内にある時に、前記蒸発燃料を前記吸気通路にパージして前記蒸発燃料の濃度を学習するパージ濃度学習手段を備え、
    前記パージ制御手段は、前記パージ濃度学習手段によって前記蒸発燃料の濃度が学習された状態で、かつ前記フィードバック制御手段によってフィードバック制御が行なわれている時に、前記蒸発燃料のパージ制御を行なうことを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関制御装置。
  4. 前記パージ制御手段は、前記吸気通路にパージされる前記蒸発燃料量を調整するパージ制御弁を、前記実空燃比と前記目標空燃比との差が所定値以上とならないところまで開くことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の内燃機関制御装置。
  5. 前記パージ制御手段は、前記吸気通路にパージされる前記蒸発燃料を調整するパージ制御弁を全開にして、前記蒸発燃料を前記吸気通路にパージさせることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の内燃機関制御装置。
  6. 前記フィードバック制御手段は、前記燃料増量制御が終了すると、前記吸気通路にパージされる前記蒸発燃料の濃度学習値を予め設定された初期値に設定することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の内燃機関制御装置。
  7. 前記燃料増量制御時に、前記実空燃比と前記目標空燃比との差が所定値以内となるように制御する燃料増量中制御手段を有し、
    前記パージ制御手段は、前記実空燃比と前記目標空燃比との差が所定値以内の時に、前記蒸発燃料のパージを行なうことを特徴とする請求項1記載の内燃機関制御装置。
  8. 前記パージ制御手段は、前記吸気通路にパージされる前記蒸発燃料のパージ率を前記実空燃比と前記目標空燃比とに応じて変更することを特徴とする請求項7記載の内燃機関制御装置。
  9. 前記燃料増量中制御手段は、前記実空燃比と前記目標空燃比との差が所定値以上であった場合に、ベース空燃比の未学習と判定して、前記燃料増量制御時の燃料増量値を決定する増量係数を補正することを特徴とする請求項7記載の内燃機関制御装置。
  10. 前記燃料増量中制御手段は、前記実空燃比と前記目標空燃比との差が所定値以上であった場合に、ベース空燃比の未学習と判定して、前記実空燃比と前記目標空燃比との定常的なずれ量を補正する空燃比学習値を補正することを特徴とする請求項7記載の内燃機関制御装置。
  11. 前記燃料増量中制御手段は、前記蒸発燃料の前記吸気通路へのパージ後に、前記実空燃比と前記目標空燃比との差が所定値以上となり、さらに前記実空燃比の変化率が所定値以上となった場合に、ベース空燃比の未学習と判定し、前記燃料増量制御時の燃料増量値を決定する増量係数を補正することを特徴とする請求項7から9のいずれか1項記載の内燃機関制御装置。
  12. 前記燃料増量中制御手段は、前記蒸発燃料の前記吸気通路へのパージ後に、前記実空燃比と前記目標空燃比との差が所定値以上となり、さらに前記実空燃比の変化率が所定値以上となった場合に、前記ベース空燃比の未学習と判定し、前記実空燃比と前記目標空燃比との定常的なずれ量を補正する空燃比学習値を補正することを特徴とする請求項7、8、10いずれか1項記載の内燃機関制御装置。
  13. 前記燃料増量中制御手段は、前記蒸発燃料の前記吸気通路へのパージ後に、前記実空燃比と前記目標空燃比との差が所定値以上となり、さらに前記実空燃比の変化率が所定値以下であった場合に、前記実空燃比と前記目標空燃比とから前記蒸発燃料の濃度を学習することを特徴とする請求項7から12のいずれか1項記載の内燃機関制御装置。
  14. 前記増量係数は、前記内燃機関の負荷に応じて区分けした複数の学習領域ごとに、予め測定した基本増量係数と、前記ベース空燃比のずれを補正する学習値とを有することを特徴とする請求項9又は11記載の内燃機関制御装置。
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