JP4115368B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両に搭載された内燃機関の空燃比制御装置に関し、特に、空燃比フィードバック制御機能およびパージ制御機能を備えた内燃機関の空燃比制御装置において、加速性能を向上させた技術に関するものである。
一般に、内燃機関の空燃比制御装置は、パージ制御機能を備えており、燃料タンクなどから発生する蒸発燃料を活性炭に吸着させておき、必要時に吸着燃料をパージさせて吸気系に供給するようになっている。また、内燃機関の燃料噴射装置は、混合気の空燃比を論理空燃比に一致させるための空燃比フィードバック制御機能を備えている。
このように、空燃比フィードバック制御機能およびパージ制御機能を備えた内燃機関の空燃比制御装置において、吸着された蒸発燃料をパージ処理していない場合の空燃比フィードバック補正係数(乗算係数)は、基準値(たとえば、1.0)を中心として変動している。
一方、パージ処理が開始されると、吸気系にパージされた蒸発燃料分だけ燃料噴射量を減少させなければならないので、空燃比フィードバック補正係数は、1.0よりも小さい値に設定される。
このとき、パージ処理時の空燃比フィードバック補正係数(<1.0)と基準値(=1.0)との偏差は、内燃機関の運転状態、すなわち吸気量とパージ量との比(以下、「パージ率」と称する)により、種々の値となる。
また、空燃比フィードバック補正係数は、空燃比の急変を避けるために、一定の積分定数にしたがって比較的ゆっくりと変化するように定められている。
したがって、パージ処理中に過渡運転などでパージ率が変化した場合には、パージ率の変化前の値から変化後の値に落ちつくまでに、比較的長い時間を要するので、パージ率の値が落ちつくまでの期間にわたって、空燃比を理論空燃比(=14.7)に維持することができないことになる。
そこで、パージ処理中において、パージエア濃度補正係数に応じて燃料噴射量を補正することにより、空燃比フィードバック補正係数が目標値と一致するようにした内燃機関の空燃比制御装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
この場合、運転状態およびパージ量に応じてパージ率を算出し、パージ率と空燃比フィードバック補正係数とに基づいてパージエア濃度を算出し、パージ率とパージエア濃度とに基づいてパージエア濃度補正係数を算出し、さらに、パージエア濃度補正係数に応じて燃料噴射量を補正することにより、空燃比フィードバック補正係数が目標値と一致するように制御している。
ところで、パージエア導入中の加速時においては、吸気通路内の負圧(絶対値)が小さくなり且つ吸気量が増大し、また、吸着燃料の減少にともなって吸入空気中のパージエア濃度が大幅に減少するので、燃料噴射量の増大により空燃比をリッチ化する必要がある。
しかしながら、上記のように、パージ率に基づいてパージエア濃度およびパージエア濃度補正係数を算出した場合、加速時でのパージ率の低下に応答して、直前の運転状態に応じて既に学習した(1.0よりも低下した)後のパージエア濃度補正係数が、徐々に増加(1.0に近づく)することにより、空燃比がリッチ化されることになる。
特開平8−261038号公報
従来の内燃機関の空燃比制御装置においては、空燃比フィードバック補正係数が一定になるように、パージ率および空燃比フィードバック補正係数から算出したパージエア濃度により燃料噴射量を補正しても、加速時でのリッチ化要求に対し、パージ率の低下に応答してパージエア濃度補正係数がリッチ化されるまでに時間を要するので、パージ率の高い(著しくリッチな)パージエアが導入されてしまうという課題があった。
特に、初期のリッチなパージエアによってパージエア濃度補正係数が大幅にリーン側(1.0よりも十分に小さく「0」に近い値)に更新されている状態において、急な加速を行った場合には、パージエア濃度補正係数がリッチ化される(1.0に復帰する)までの長い期間にわたって空燃比がリーンとなり、ヘジテーションなどの加速性能の悪化が発生するおそれがあるという課題があった。
この発明は上述のような問題を解決するためになされたものであり、内燃機関に導入される空燃比を常に精度良く目標値に制御することのできる内燃機関の空燃比制御装置を得ることを目的とする。
この発明による内燃機関の空燃比制御装置は、車両に搭載された内燃機関の運転状態を検出する各種センサ手段と、内燃機関に供給された混合気の空燃比を検出する空燃比センサと、燃料タンク内の燃料を内燃機関の吸気系に噴射するインジェクタと、燃料タンクからの蒸発燃料を吸着するキャニスタと、キャニスタの吸着燃料を内燃機関の吸気系に導入するためのパージ制御弁と、各種センサ手段および空燃比センサの検出信号に基づいてキャニスタおよびパージ制御弁を駆動するエンジン制御ユニットとを備えた内燃機関の空燃比制御装置において、エンジン制御ユニットは、運転状態に基づいて車両の加速状態を判定する加速判定手段と、運転状態に基づいて燃料噴射量を算出してインジェクタを駆動するとともに、空燃比センサの検出信号に基づいて空燃比を目標値にフィードバック制御する空燃比制御手段と、運転状態に基づいてパージ制御弁を駆動するパージ制御手段と、パージ制御手段によるパージ制御弁の制御量および運転状態に基づいて、燃料噴射量を補正するためのパージエア濃度補正係数を算出する燃料補正演算部とを含み、燃料補正演算部は、パージエア濃度補正係数がリーン側に相当する所定値以下を示し、且つ車両の加速状態が判定された場合には、パージエア濃度補正係数を初期値にリセットするものである。
この発明によれば、パージエア濃度補正係数が所定値以下(リーン側)であって、且つ加速判定時には、パージエア濃度補正係数を初期値にリセットすることにより、パージ率の高いリッチなパージエアを導入中の運転条件下で加速した場合にも、加速性能を損なうことなく制御することができる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る内燃機関の空燃比制御装置を概略的に示す構成図である。
図1において、エアクリーナ1を介して清浄化された吸入空気は、エアフローセンサ2、スロットルバルブ3、サージタンク4および吸気管5を介してエンジン6の各気筒に吸入される。
このとき、吸入空気の吸気量Qaは、エアフローセンサ2により測定され、スロットルバルブ3により負荷に応じて制御される。
一方、燃料は、インジェクタ7を介して吸気管5に噴射される。
また、燃料タンク8内で発生する蒸発燃料は、活性炭を内蔵したキャニスタ9に吸着され、キャニスタ9に吸着された燃料の蒸気は、エンジン6の運転状態に応じて、パージエアとしてサージタンク4内にパージされる。
すなわち、エンジン6の運転状態により定まるパージ弁制御量に応じて、パージ制御弁10が開弁されると、サージタンク4内の負圧により、キャニスタ大気口11から導入された空気がキャニスタ9内の活性炭内を通過する際に、パージエア(活性炭から脱離された蒸発燃料を含んだ空気)としてサージタンク4内にパージされる。
スロットルバルブ3には、スロットル開度θを検出するスロットルセンサ12と、アイドリング開度のときにオンとなるアイドルスイッチ13とが設けられている。
エンジン6には、エンジン冷却水温WTを検出する水温センサ14が設けられ、エンジン6の排気管15には、空燃比センサ16が設けられている。また、エンジン6のクランク軸(図示せず)には、クランク角センサ17が設けられている。
エンジン制御ユニット20は、空燃比制御および点火時期制御などの各種制御を行うために、CPU21、ROM22、RAM23などからなるマイクロコンピュータにより構成されている。
エンジン制御ユニット20は、入出力インターフェイス24を介して、エンジン6の運転状態を示す各種センサ信号を取り込む。
各種センサ信号としては、たとえば、エアフローセンサ2により測定される吸気量Qaと、スロットルセンサ12により検出されるスロットル開度θと、アイドルスイッチ13からのアイドリング開度を示すオン信号と、水温センサ14により検出されるエンジン冷却水温WTと、空燃比センサ16からの空燃比フィードバック信号(出力電圧VO2)と、クランク角センサ17により検出されるエンジン回転数Neとが用いられる。
なお、エアフローセンサ2、スロットルセンサ12、アイドルスイッチ13、水温センサ14、空燃比センサ16およびクランク角センサ17は、運転状態検出手段(各種センサ)を構成している。
エンジン制御ユニット20内のCPU21は、ROM22に格納されている制御プログラムおよび各種マップに基づいて空燃比フィードバック制御演算を行い、駆動回路25を介してインジェクタ7を駆動する。
また、エンジン制御ユニット20は、内燃機関の運転状態に応じて、点火時期制御、EGR制御およびアイドル回転数制御などの各種制御に加えて、パージ処理を行う。
たとえば、エンジン冷却水温WTが所定温度以上を示す暖機完了後であって、エンジン回転数Neが所定回転数以上の場合には、キャニスタパージ信号を出力してパージ制御弁10を駆動し、前述したようなキャニスタ9のパージ処理を行う。その後、アイドル運転状態に入ると、アイドルスイッチ13からのオン信号によりアイドル運転状態を検出し、パージ制御弁10をオフしてキャニスタ9のパージ処理をカットする。
図2はこの発明の実施の形態1によるエンジン制御ユニット20の制御機能構成を示すブロック図である。
図2において、エンジン6の周辺構成および各種センサは省略されている。
エンジン制御ユニット20は、パージ弁制御量設定手段30と、パージ弁制御量制御手段31と、パージ量算出手段32と、パージ率算出手段33と、空燃比フィードバック補正手段34と、パージエア濃度算出手段35と、パージエア濃度補正手段36と、加速判定手段37と、パージエア濃度補正係数制限手段38と、燃料噴射量算出手段39とを備えている。
パージ弁制御量設定手段30およびパージ弁制御量制御手段31は、パージ量制御手段を構成している。
パージ弁制御量設定手段30は、各種センサ情報に基づいてエンジン6の運転状態を検出し、運転状態により定まるパージ弁制御量を設定する。
パージ弁制御量制御手段31は、パージ弁制御量設定手段30で設定したパージ弁制御量に応じてパージ制御弁10の開弁割合を制御する。
パージ量算出手段32は、パージ弁制御量設定手段31により設定されたパージ弁制御量に基づいて吸気管5に導入されるパージ量QPRGを算出する。
パージ率算出手段33は、エアフローセンサ2により検出された吸気量Qaとパージ量算出手段32により算出されたパージ量QPRGとに基づいてパージ率Prを算出する。
空燃比フィードバック補正手段34は、空燃比制御手段として機能し、空燃比が目標空燃比と一致するように、空燃比センサ16の検出信号に基づいて、燃料噴射量を補正するための空燃比フィードバック補正係数CFBを算出する。
パージエア濃度算出手段35は、パージ処理の実行中に生じる空燃比フィードバック補正係数CFBのずれと、パージ率Prとに基づいて、パージエア濃度Pnを算出する。
パージエア濃度補正手段36は、パージ処理の実行中に、パージエア濃度およびパージ率Prに基づいて、燃料噴射量を補正するためのパージエア濃度補正係数CPRGを算出する。
加速判定手段37は、各種センサ情報に基づいて車両の加速状態を検出する。
パージエア濃度補正係数制限手段38は、加速判定手段37の判定結果とパージエア濃度補正手段36により算出されたパージエア濃度補正係数CPRGとに基づいて、パージエア濃度補正係数CPRGがリーン側に相当する所定値(0.6程度)以下を示し、且つ車両の加速状態が判定された場合に、パージエア濃度補正係数CPRGを、直ちに初期値(1.0)に設定するか、または、所定値を反映した値(たとえば、所定値と1.0との間の値)に制限する。
燃料噴射量算出手段39は、空燃比フィードバック補正係数CFBとパージエア濃度補正係数CPRGとに基づいて燃料噴射量を算出する。
次に、図1および図2に示したこの発明の実施の形態1による基本的な動作について説明する。
図2に示すエンジン6において、燃料噴射量Qfは、基本的には、以下の式(1)によって算出される。
Qf={(Qa/Ne)/AFo}×CFB×CPRG×K+α ・・・(1)
ただし、式(1)内の各パラメータにおいて、Qaは吸気量、Neはエンジン回転数、AFoは目標空燃比、CFBは空燃比フィードバック補正係数、CPRGはパージエア濃度補正係数、Kは第1の補正係数、αは第2の補正係数を表している。
第1の補正係数Kは、乗算で寄与する値(暖機補正係数など)であり、補正する必要のないときには、K=1.0となる。
また、第2の補正係数αは、加算で寄与する値(加速増量など)であり、補正する必要のないときには、α=0となる。
パージエア濃度補正係数CPRGは、パージが行われたときに、パージエア濃度Pnおよびパージ率Prに基づいて燃料噴射量を補正する値であり、パージが行われていないときには、CPRG=1.0となる。
空燃比フィードバック補正係数CFBは、空燃比センサ16の出力電圧VO2に基づいて空燃比を目標空燃比AFoに制御するための値である。
なお、目標空燃比AFoは、どのような空燃比に設定されてもよいが、ここでは、理論空燃比(=14.7)を目標空燃比AFoとした場合について説明する。
この場合、パージ制御時においては、パージエア濃度補正係数CPRGを更新することにより、空燃比を目標空燃比AFoに制御し、このとき、更新に時間を要する空燃比フィードバック補正係数CFBは、所定値を維持されるようになっている。したがって、更新に時間を要する空燃比フィードバック補正係数CFBを更新する必要がないので、速やかに空燃比を目標空燃比AFoに制御することができる。
空燃比センサ16(一般に、「O2センサ」とも称される)は、空燃比がリッチ側を示す場合には、0.9[V]程度の出力電圧VO2を発生し、空燃比がリーン側を示す場合には、0.1[V]程度の出力電圧VO2を発生する。
次に、図3のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1による空燃比フィードバック補正係数CFBの制御処理について説明する。
図3の空燃比フィードバック補正係数CFBの制御処理は、空燃比センサ16の出力電圧VO2に基づいて、エンジン制御ユニット20内の空燃比フィードバック補正手段34により実行される。
図3は一般的な空燃比フィードバック補正係数CFBの算出ルーチンを示している。
図3において、まず、空燃比センサ16が活性化しているか否かを判定し(ステップS100)、空燃比センサ16が活性化している(すなわち、YES)と判定されれば、クランク角センサ17、エアフローセンサ2、スロットルセンサ12、水温センサ14などの信号を取り込み、エンジンの運転状態を検出する(ステップS101)。
続いて、検出された運転状態から、噴射制御モードが空燃比フィードバックモードであるか否かを判定する(ステップS102)。
一方、ステップS100において、空燃比センサ16がまだ活性化していない(すなわち、NO)と判定されれば、空燃比フィードバック補正係数CFBを「1.0」に設定して(ステップS103)、図3の処理を終了する。
同様に、ステップS102において、噴射制御モードがエンリッチモードや燃料カットモードなどであって、空燃比フィードバックモードでない(すなわち、NO)と判定されれば、空燃比フィードバック補正係数CFBを「1.0」に設定して(ステップS103)、図3の処理を終了する。
一方、ステップS102において、噴射制御モードが空燃比フィードバックモードである(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、空燃比センサ16の出力電圧VO2が0.45[V]以上か否かにより、現在の排ガスがリッチ側を示すか否かを判定する(ステップS104)。
排ガスがリッチ側であって、ステップS104において、VO2≧0.45[V](すなわち、YES)と判定されれば、フィードバック積分補正係数積算値ΣCiから比較的小さな積分補正ゲインKiを減算した値を、新たなフィードバック積分補正係数積算値ΣCiとして更新する(ステップS105)。
続いて、空燃比フィードバック補正係数CFBの基準値(=1.0)と、更新後のフィードバック積分補正係数積算値ΣCiとを加算した値から、比較的大きな比例補正値(スキップ値)KPを減算することにより、空燃比フィードバック補正係数CFBを算出して(ステップS106)、図3の処理を終了する。
一方、排ガスがリーン側であって、ステップS104において、VO2<0.45[V](すなわち、NO)と判定されれば、フィードバック積分補正係数積算値ΣCiに積分補正ゲインKiを加算した値を、新たなフィードバック積分補正係数積算値ΣCiとして更新する(ステップS107)。
続いて、空燃比フィードバック補正係数CFBの基準値(=1.0)と、更新後のフィードバック積分補正係数積算値ΣCiとを加算した値に、さらに比例補正値KPを加算することにより、空燃比フィードバック補正係数CFBを算出し(ステップS108)、図3の処理を終了する。
なお、追って詳述するが、フィードバック積分補正係数積算値ΣCiは、パージの状態によって変化するので、上記ステップS105〜S107において、空燃比フィードバック補正係数CFBは、パージの状態によって補正されることになる。
以上のように、排ガスの酸素濃度が理論空燃比よりもリッチ側を示す場合には、空燃比フィードバック補正係数CFBが小さい値に設定されて(ステップS106)、燃料噴射量は低減される。また、排ガスの酸素濃度が理論空燃比よりもリーン側を示す場合には、空燃比フィードバック補正係数CFBが大きい値に設定され(ステップS108)、燃料噴射量は増大される。
このように、空燃比フィードバック制御を行うことにより、空燃比は、常に理論空燃比と一致した値に維持される。なお、パージが行われていない状態では、空燃比フィードバック補正係数CFBは、ほぼ「1.0」を中心として変動している。
次に、この発明の実施の形態1によるパージ制御について説明する。
図1において、パージ制御弁10は、エンジン制御ユニット20により、駆動回路25を介して、たとえば駆動周期100[msec]でデューティ制御されている。
ここで、パージ制御弁10のオン時間TPRGは、以下の式(2)により算出される。
TPRG=PRGBSE×KPRG×Kx ・・・(2)
ただし、式(2)において、PRGBSEはパージ制御弁10の基本オン時間、KPRGはパージエア流量初期低減係数、Kxはオン時間TPRGに対する補正係数である。
補正係数Kxは、水温補正および吸気温補正をまとめて表した値であり、通常、エンジン6の暖機後には「1.0」である。
パージ制御弁10の基本オン時間PRGBSEは、クランク角センサ17からのパルス信号に基づいて算出されるエンジン回転数Neと、エンジン回転数Neおよび吸気量Qaから算出される充填効率Ecとの2次元マップにより求められる。この2次元マップには、一定のパージ率Prになるようなパージ制御弁10のオン時間が設定されている。
パージエア流量初期低減係数KPRGは、始動後のキャニスタ9への蒸発燃料吸着状態が不明である場合などに、多量のパージが行われないように低減補正をするための係数であり、以下の式(3)により算出される。
KPRG=min{KKPRG×ΣQPRG+KPGOFS,1.0} ・・・(3)
ただし、式(3)において、min{ }は、(KKPRG×ΣQPRG+KPGOFS)と「1.0」を比較して、小さい方の値を、パージエア流量初期低減係数KPRGとして選択することを意味する。
また、式(3)において、KKPRGはパージエア流量初期低減係数ゲイン、ΣQPRGは始動後のパージ量QPRGの積算値、KPGOFSはパージエア流量初期低減係数オフセットである。
始動後のパージ量積算値ΣQPRGの初期値は、「0」である。
パージエア流量初期低減係数オフセットKPGOFSは、始動後のパージ量積算値ΣQPRGが「0」であるので、始動後のパージエア流量初期低減係数KPRGの初期値となる。
パージエア流量初期低減係数ゲインKKPRGは、パージエア流量初期低減係数KPRGの増加割合である。
したがって、パージエア流量初期低減係数KPRGの動作としては、始動後、パージエア流量初期低減係数オフセットKPGOFSを初期値として、パージが進むに応じて、パージエア流量初期低減係数ゲインKKPRGの増加割合で値が大きくなり、「1.0」で制限される。
以上のパージエア流量初期低減係数KPRGの動作により、パージ制御弁10のオン時間TPRGは、始動後においては基本オン時間PRGBSEよりも低減された値をとり、パージが進むにつれて、基本オン時間PRGBSEまで徐々に増加していく。
なお、パージエア流量初期低減係数ゲインKKPRGおよびパージエア流量初期低減係数オフセットKPGOFSは、後述する図4内の処理ステップS205〜S209によりセットされ、始動時のエンジン冷却水温WTに応じて異なる値をとる。
図4は初期化(イニシャライズ)処理ルーチンを示すフローチャートであり、エンジン制御ユニット20に電源が供給されたときに実行される。
図4において、まずステップS200〜S203により、各変数CFB、CPRG、PnCおよびPnSUMに対して、初期値を与える。
すなわち、空燃比フィードバック補正係数CFBに初期値「1.0」を設定し(ステップS200)、パージエア濃度補正係数CPRGに初期値「1.0」を設定し(ステップS201)、パージエア濃度積算カウンタPnCに初期値「128」を設定し(ステップS202)、パージエア濃度積算値PnSUMに初期値「0」を設定する(ステップS203)。
続いて、パージエア濃度学習済フラグを0クリアし(ステップS204)、ステップS205〜S209により、各変数KPGOFSおよびKKPRGに対して、エンジン6の温度に応じた初期値を与える。
すなわち、まず、冷却水温WTが70[℃]以上であるか否かにより、エンジン6が暖機終了しているか否かを判定する(ステップS205)。
ステップS205において、WT<70[℃](すなわち、NO)と判定されれば、暖機終了していないものと見なして、パージエア流量初期低減係数オフセットKPGOFSとして、あらかじめ定められている低温始動時の値KPGOFLを設定する(ステップS206)。
また、パージエア流量初期低減係数ゲインKKPRGとして、あらかじめ定められた低温始動時の値KPRGLを設定し(ステップS207)、図4の処理を終了する。
一方、ステップS205において、WT≧70[℃](すなわち、YES)と判定されれば、暖機終了しているものと見なして、パージエア流量初期低減係数オフセットKPGOFSとして、高温始動時の値KPGOFHを設定する(ステップS208)。
また、パージエア流量初期低減係数ゲインKKPRGとして、高温始動時の値KPRGHを設定し(ステップS209)、図4の処理を終了する。
なお、低温始動時および高温始動時に設定される各オフセット値(KPGOFL、KPGOFH)の関係、および、低温始動時および高温始動時に設定される各ゲイン値(KPRGL、KPRGH)の関係は、それぞれ、以下の式(4)、(5)のように表される。
KPGOFL>KPGOFH ・・・(4)
KPRGL<KPRGH ・・・(5)
通常、キャニスタ9の活性炭に吸着されている燃料蒸散ガスは、キャニスタ9の温度が低い場合には活性炭から離脱しにくいので、式(4)のように、低温時のオフセット値KPGOFLは、高温時のオフセット値KPGOFHよりも大きい値に設定されている。
また、エンジン6の暖機にともないキャニスタ9の温度が上昇して燃料蒸散ガスが離脱し易くなること、および、キャニスタ9への燃料蒸散ガスが未知であることを考慮して、パージエア流量初期低減係数KPRGの増加速度を決定するゲインKKPRGとして、式(5)のように、低温始動時の値KPRGLを、高温始動時の値KPRGHよりも小さく設定している。
一方、高温始動時には、キャニスタ9の温度が高く、燃料蒸散ガスも離脱し易くなっているので、式(4)のように、高温時のオフセット値KPGOFHを、低温時の値KPGOFLよりも小さく設定している。
次に、図5のフローチャートを参照しながら、図1および図2に示したこの発明の実施の形態1によるパージ制御処理について、さらに詳細に説明する。
図5において、まず、エンジン制御ユニット20は、クランク角センサ17、エアフローセンサ2、スロットルセンサ12、水温センサ14などの各種センサからの検出信号を取り込み、エンジン6の運転状態を検出する(ステップS300)。
続いて、検出された運転状態がパージ制御範囲であるか否かを判定し(ステップS301)、パージ制御範囲でない(すなわち、NO)と判定されれば、パージ制御弁10のオン時間TPRGを0[msec]に設定して、パージ制御弁10を閉状態とし(ステップS302)、図5の処理を終了する。
一方、ステップS301において、パージ制御範囲である(すなわち、YES)と判定されれば、エンジン回転数Neと充填効率Ecとに基づいて、あらかじめ記憶されているマップデータ(図6参照)から、パージ制御弁10の基本オン時間PRGBSEを算出する(ステップS303)。
図6はエンジン回転数Ne[rpm]および充填効率Ec[%]に応じて設定される基本オン時間PRGBSE[msec]のマップデータ例を示す説明図である。
また、図7はエンジン回転数Ne[rpm]および充填効率Ec[%]に応じて設定されるパージ流量基準値QPRGBSE[g/sec]のマップデータ例を示す説明図である。
図7に示すパージ流量基準値QPRGBSEは、基本オン時間PRGBSEを制御量として、パージ制御弁10を制御したときのパージ流量(実験的に求めた値)をマップに構成したものである。
図5に戻り、基本オン時間PRGBSEが算出されると(ステップS303)、続いて、パージエア濃度学習済フラグが「1」にセットされているか否かを判定する(ステップS304)。
ステップS304において、パージエア濃度学習済フラグがセットされている(すなわち、YES)と判定されれば、パージエア濃度学習が完了しているものと見なし、初期化処理時(図4参照)にセットされているパージエア流量初期低減係数ゲインKKPRGを、高温時の値KPRGHにセットし直す(ステップS305)。
一方、ステップS304において、パージエア濃度学習済フラグがセットされていない(すなわち、NO)と判定されれば、パージエア濃度学習が未学習であると見なして、ステップS305を実行せずにステップS306に進む。
なお、高温始動時の値KPRGHは、初期化処理時にセットされるパージエア流量初期低減係数ゲインKKPRGの値よりも大きく設定されており、パージエア濃度学習完了後には、パージエア濃度未学習時よりも速くパージ制御量を増加させるようになっている。
なぜなら、パージエア濃度学習完了後は、パージ率Prの変化によって空燃比が影響を受けることがないので、さらに多くのパージ量を導入できるようにするためである。
続いて、前述の式(3)により、パージエア流量初期低減係数KPRGを算出し(ステップS306)、パージエア流量初期低減係数KPRGと、ステップS303で算出された基本オン時間PRGBSEとに基づいて、前述の式(2)により、パージ制御弁10のオン時間TPRGを算出する(ステップS307)。
次に、パージエア流量初期低減係数KPRGが1.0よりも小さいか否かを判定し(ステップS308)、KPRG<1.0(すなわち、YES)と判定されれば、パージ量積算値ΣQPRGにパージ量QPRG(ステップS307で算出されたオン時間TPRGに応じた値)を加算した値を、新たなパージ量積算値ΣQPRGとして更新し(ステップS309)、図5の処理を終了する。
一方、ステップS308において、KPRG≧1.0(すなわち、NO)と判定されれば、図5の処理を直ちに終了する。
なお、パージ量QPRGの算出方法については、以下のパージ率Prの算出処理において説明する。
次に、図8のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1によるパージ率Prの算出処理について説明する。
図8の処理は、パージ量QPRGおよび吸気量Qaに基づいて、エンジン制御ユニット20内のパージ率算出手段33により実行される。
図8において、まず、パージ率算出手段33は、吸気量Qaとして正の値が検出されているか否かを判定し(ステップS400)、Qa>0(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、パージ制御弁10のオン時間TPRG(パージ量QPRG)として正の値が算出されているか否かを判定する(ステップS401)。
ステップS401において、TPRG=0(すなわち、NO)と判定されれば、パージ率Prを0に設定して(ステップS402)、図8の処理を終了する。
同様に、上記ステップS400において、Qa=0(すなわち、NO)と判定されれば、Pr=0として(ステップS402)、図8の処理を終了する。
一方、ステップS401において、TPRG>0(すなわち、YES)と判定されれば、このオン時間TPRGと、図6および図7からマップ演算された基本オン時間PRGBSEおよびパージ流量基準値QPRGBSEとに基づいて、以下の式(6)のように、パージ量QPRGを算出する。
QPRG=(TPRG/PRGBSE)×QPRGBSE ・・・(6)
最後に、式(6)で算出されたパージ量QPRGと、検出された吸気量Qaとに基づいて、以下の式(7)のようにパージ率Prを算出し(ステップS404)、図8の処理を終了する。
Pr=QPRG/Qa ・・・(7)
なお、図8に示すパージ率Prの算出ルーチンは、クランク角センサ17のパルス信号の立ち上がり毎に実行される。
次に、図9のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1によるパージエア濃度Pnの学習処理について説明する。
図9において、まず、パージ率Prが1[%]以上か否かを判定し(ステップS500)、Pr<1[%](すなわち、NO)と判定されれば、直ちに、パージエア濃度積算値PnSUMに「0」を設定し(ステップS512)、図9の処理を終了する。
なお、パージ率Prが1[%]未満のときに、パージエア濃度Pnの算出処理(以下のステップS501〜S511)を実行しない理由は、パージ以外の要因(たとえば、エアフローセンサ2の経年変化、インジェクタ7の特性ばらつきなど)により空燃比のずれが生じた場合に、パージ率Prが小さいほどパージエア濃度Pnの算出結果の誤差が大きくなるので、この場合の誤差の増大を回避するためである。このとき、ステップS500は、パージエア濃度Pnの更新を禁止するための禁止手段として機能する。
一方、ステップS500において、Pr≧1[%](すなわち、YES)と判定されれば、パージ率Prと、空燃比フィードバック補正係数CFBと、パージエア濃度補正係数CPRGとに基づいて、以下の式(8)により、パージエア濃度Pnを算出する(ステップS501)。
Pn={1+Pr−(CFB×CPRG)}/(14.7×Pr) ・・・(8)
続いて、パージエア濃度積算値PnSUMに、式(8)で算出したパージエア濃度Pnを加算して、パージエア濃度積算値PnSUMを更新する(ステップS502)。
また、パージエア濃度積算カウンタPnCをデクリメントして(ステップS503)、パージエア濃度積算カウンタPnCが「0」までカウントダウンされたか否かを判定する(ステップS504)。
ステップS504において、PnC>0(すなわち、NO)と判定されれば、直ちに図9の処理を終了する。
一方、ステップS504において、PnC=0(すなわち、YES)と判定されれば、パージエア濃度積算値PnSUMから、以下の式(9)のように、パージエア濃度平均値Pnaveを算出する(ステップS505)。
Pnave=PnSUM/128 ・・・(9)
なお、式(9)において、パージエア濃度積算値PnSUMを「128」で除算している理由は、パージエア濃度積算カウンタPnCは、初期化処理(図4)で「128」にセットされており(ステップS202)、除算対象となるパージエア濃度積算値PnSUMは、128回分の積算値となっているからである。
また、図9のパージエア濃度Pnの学習ルーチンも、パージ率Prの算出ルーチン(図8)と同様に、クランク角センサ17のパルス信号の立ち上がり毎に実行されるので、パージエア濃度平均値Pnaveは、クランク角センサ17からのパルス信号の立ち上がり128回毎に更新されることになる。
次に、パージエア濃度学習条件が成立したか否かを判定し(ステップS506)、不成立(すなわち、NO)と判定されれば、PnSUM=0として(ステップS512)、図9の処理を終了する。
一方、ステップS506において、パージエア濃度学習条件が成立した(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、パージエア濃度学習済フラグが「1」にセットされているか否かを判定する(ステップS507)。
ステップS507において、パージエア濃度学習済フラグがセットされていない(すなわち、NO)と判定されれば、エンジン6の始動後に初めてパージエア濃度Pnを算出した場合と見なし、ステップS505で算出されたパージエア濃度平均値Pnaveを、パージエア濃度学習値Pnfとして設定する(ステップS508)。
また、パージエア濃度学習済フラグを「1」にセットし(ステップS509)、前述のステップS512を実行して、図9の処理を終了する。
このとき、ステップS508において、パージエア濃度平均値Pnaveをフィルタ処理することなく、パージエア濃度学習値Pnfとして設定しているので、短時間で実際のパージエア濃度学習値Pnfを得ることができる。
一方、ステップS507において、パージエア濃度学習済フラグが「1」にセットされている(すなわち、YES)と判定されれば、フィルタ定数KF(1>KF≧0)を用いたフィルタ処理を施すことにより、以下の式(10)のように、パージエア濃度学習値Pnfを算出する(ステップS510)。
Pn=Pnf(1−KF)+Pnave×KF ・・・(10)
続いて、パージエア濃度積算カウンタPnCに「128」を設定し(ステップS511)、パージエア濃度積算値PnSUMを「0」として(ステップS512)、図9の処理を終了する。
なお、図9のフローチャートは、エンジン制御ユニット20内のパージエア濃度学習値算出手段を構成している。
次に、図10のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1によるパージエア濃度補正係数CPRGの算出処理について説明する。
図10において、まず、クランク角センサ17、エアフローセンサ2、スロットルセンサ12などの信号を取り込み、エンジンの運転状態を検出し(ステップS601)、検出された運転状態から、車両が加速状態であるか否かを検出する(ステップS602)。
次に、パージエア濃度学習済フラグが「1」にセットされているか否かを判定し(ステップS603)、パージエア濃度学習済フラグがセットされていない(すなわち、NO)と判定されれば、パージエア濃度Pnが未学習状態であると見なし、パージエア濃度補正係数CPRGを「1.0」に設定して(ステップS604)、図10の処理を終了する。
一方、ステップS603において、パージエア濃度学習済フラグが「1」にセットされている(すなわち、YES)と判定されれば、パージエア濃度Pnの学習が完了しているものと見なし、パージ率Prとパージエア濃度学習値Pnfとに基づいて、以下の式(11)のように、パージエア濃度瞬時学習値CPRGLを算出する(ステップS605)。
CPRGL=1+Pr−(14.7×Pr×Pnf) ・・・(11)
続いて、オン時間TPRGとして正の値が算出されているか否かを判定し(ステップS606)、TPRG>0(すなわち、YES)と判定されれば、式(1)で算出されたパージエア濃度瞬時学習値CPRGLを、基本パージエア濃度補正係数CPRGRとして設定し(ステップS607)、TPRG=0(すなわち、NO)と判定されれば、基本パージエア濃度補正係数CPRGRとして「1.0」を設定する(ステップS608)。
続いて、前回の処理実行時に求められた基本パージエア濃度補正係数CPRGRpに対して、フィルタ定数KF(1>KF≧0)を用いたフィルタ処理を施すことにより、以下の式(12)のように、通常時パージエア濃度補正係数CPRG1を演算する(ステップS609)。
CPRG1=CPRGRp×(1−KF)+CPRGR×KF ・・・(12)
続いて、CPRG1<CPRGTH(定数)且つ加速状態であるか否かを判定し(ステップS610)、CPRG1<CPRGTH、且つ加速状態(すなわち、YES)と判定されれば、パージエア濃度補正係数CPRGとして、加速時パージエア濃度補正係数CPRG2(定数)を設定し(ステップS612)、図10の処理を終了する。
一方、ステップS610において、CPRG1≧CPRGTH、または、加速状態でない(すなわち、NO)と判定されれば、パージエア濃度補正係数CPRGとして、通常時パージエア濃度補正係数CPRG1を設定する(ステップS611)。
続いて、前回求められたパージエア濃度補正係数CPRGpから、今回求められたパージエア濃度補正係数CPRGを減算した補正係数偏差ΔCPRG(=CPRGp−CPRG)を算出する(ステップS613)。
最後に、フィードバック積分補正係数積算値ΣCiから、補正係数偏差ΔCPRGを減算した新たなフィードバック積分補正係数積算値ΣCiとして(ステップS614)、図10の処理を終了する。
フィードバック積分補正係数積算値ΣCiは、上述したように、空燃比フィードバック補正係数CFBの算出に用いられる。
これにより、パージ率の高いリッチなパージエアが導入される運転状態であって、リッチなパージエアによりパージエア濃度補正係数CPRGが大幅にリーン側に更新されているときに、急な加速を行った場合でも、直ちにパージエア濃度補正係数CPRGを強制的にリッチ化するので、加速性能の悪化を防止することができる。
すなわち、パージエア濃度補正係数CPRGが所定値以下(リーン側)で、且つ加速判定時には、パージエア濃度補正係数CPRGを、初期値(=1.0)にリセットすることにより、パージエア濃度補正係数CPRGを瞬時に且つ強制的にリッチ化することができる。
また、初期値として、リーン判定用の所定値を反映した値(1.0と所定値との間の値)で制限することにより、著しくリッチなパージエアが導入されている運転状態で加速した場合でも、加速性能を損なうことなく制御することができる。
この発明の実施の形態1に係る内燃機関の空燃比制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る内燃機関の空燃比制御装置の制御部を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態1による空燃比フィードバック補正係数CFBの算出処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1による初期化処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1によるパージ制御処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1によるパージ制御弁10の基本オン時間PRGBSEのマップデータ例を示す説明図である。 この発明の実施の形態1によるパージ流量基準値QPRGBSEのマップデータ例を示す説明図である。 この発明の実施の形態1によるパージ率Prの算出処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1によるパージエア濃度Pnの学習処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1によるパージエア濃度補正係数CPRGの算出処理を示すフローチャートである。
符号の説明
2 エアフローセンサ、5 吸気管、6 エンジン(内燃機関)、7 インジェクタ、8 燃料タンク、9 キャニスタ、10 パージ制御弁、12 スロットルセンサ、13 アイドルスイッチ、14 水温センサ、15 排気管、16 空燃比センサ、17 クランク角センサ、20 エンジン制御ユニット、21 CPU、30 パージ弁制御量設定手段、31 パージ弁制御量制御手段、32 パージ量算出手段、33 パージ率算出手段、34 空燃比フィードバック補正手段、35 パージエア濃度算出手段、36 パージエア濃度補正手段、37 加速判定手段、38 パージエア濃度補正係数制限手段、39 燃料噴射量算出手段、CFB 空燃比フィードバック補正係数、CPRG パージエア濃度補正係数、Pn パージエア濃度、Pr パージ率、Qa 吸気量、QPRG パージ量、VO2 空燃比センサ出力電圧。

Claims (4)

  1. 車両に搭載された内燃機関の運転状態を検出する各種センサ手段と、
    前記内燃機関に供給された混合気の空燃比を検出する空燃比センサと、
    燃料タンク内の燃料を前記内燃機関の吸気系に噴射するインジェクタと、
    前記燃料タンクからの蒸発燃料を吸着するキャニスタと、
    前記キャニスタの吸着燃料を前記内燃機関の吸気系に導入するためのパージ制御弁と、
    前記各種センサ手段および前記空燃比センサの検出信号に基づいて前記キャニスタおよび前記パージ制御弁を駆動するエンジン制御ユニットと
    を備えた内燃機関の空燃比制御装置において、
    前記エンジン制御ユニットは、
    前記運転状態に基づいて前記車両の加速状態を判定する加速判定手段と、
    前記運転状態に基づいて燃料噴射量を算出して前記インジェクタを駆動するとともに、前記空燃比センサの検出信号に基づいて前記空燃比を目標値にフィードバック制御する空燃比制御手段と、
    前記運転状態に基づいて前記パージ制御弁を駆動するパージ制御手段と、
    前記パージ制御手段による前記パージ制御弁の制御量および前記運転状態に基づいて、前記燃料噴射量を補正するためのパージエア濃度補正係数を算出する燃料補正演算部とを含み、
    前記燃料補正演算部は、前記パージエア濃度補正係数がリーン側に相当する所定値以下を示し、且つ前記車両の加速状態が判定された場合には、前記パージエア濃度補正係数を初期値にリセットすることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  2. 前記空燃比制御手段は、前記空燃比が目標値に一致するように前記空燃比を補正するための空燃比フィードバック補正係数を制御し、
    前記燃料補正演算手段は、
    前記パージ制御弁の制御量および前記運転状態に基づいて、前記吸気系に実際に導入されるパージ量を算出するパージ量算出手段と、
    前記パージ量および前記運転状態に基づいて、前記内燃機関の吸気量と前記パージ量との比をパージ率として算出するパージ率算出手段と、
    前記パージ率および前記空燃比フィードバック補正係数に基づいてパージエア濃度を算出するパージエア濃度算出手段と、
    前記パージ率および前記パージエア濃度に基づいて前記パージエア濃度補正係数を算出するパージエア濃度補正手段とを含み、
    前記空燃比制御手段は、前記パージエア濃度補正係数に基づいて前記燃料噴射量を算出することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  3. 前記パージエア濃度補正係数の初期値は、1.0に設定されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  4. 前記パージエア濃度補正係数の初期値を可変設定するための初期値設定手段を備え、前記初期値は、前記所定値を反映した値に設定されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
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