JP2006206634A - 制振放熱液 - Google Patents
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Abstract
【課題】各種電子部品に塗布することで、電子部品における振動を効果的に排除するとともに、放熱効果を併せ持つ制振放熱液を得る。
【課題手段】数10μmのピエゾセラミックス粒子を主成分としたアクリルバインダー溶液中にナノメートル級のダイヤモンド粉末を分散して成る制振放熱液であり、この制振放熱液は、ダイヤモンド粉末粒子及びピエゾセラミックス粒子がアクリルバインダーに懸濁して固化(固化結合)されている。
【選択図】 図1
【課題手段】数10μmのピエゾセラミックス粒子を主成分としたアクリルバインダー溶液中にナノメートル級のダイヤモンド粉末を分散して成る制振放熱液であり、この制振放熱液は、ダイヤモンド粉末粒子及びピエゾセラミックス粒子がアクリルバインダーに懸濁して固化(固化結合)されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ピエゾ効果を利用して振動を吸収する制振放熱液に関し、特にアンプ等のオーディオ機器を構成する電子部品、パソコンや周辺機器等の内部に使用され発熱する半導体素子や電子部品、電源トランスのように発熱・振動するその他の電子部品等の所望箇所に塗布することで放熱や制振作用を有効に発揮させる制振放熱液に関する。
ピエゾ効果は、イオン結晶が外力による応力に対応して誘電分極を生じる現象である。振動や圧力を加えると電気を出し、電圧を加えると振動を起こす性質を持った一部のセラミックを使用したピエゾ素子がマイクロホンや圧力センサーなどに組み込まれて用いられている。
近年、ピエゾ効果を有するセラミック粒子をバインダー溶液中に分散した塗布液を部材(電子部品)に塗布することで、電子機器を構成する電子部品の振動を抑制することが提案され、その塗布液についても実用化されている。
本発明者は、ダイヤモンドの熱伝導率が他の素材に比較して極めて高いことに着目し、高伝導率から生じる放熱効果がピエゾ効果を有するセラミック粒子をバインダー溶液中に分散した塗布液における振動抑制(制振)効果に影響を与えるのではないかという推論の下に研究し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、各種電子部品に塗布することで、電子部品における振動を効果的に排除するとともに、放熱効果を併せ持つ制振放熱液を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため本発明の制振放熱液は、数10μmのピエゾセラミックス粒子を主成分としたアクリルバインダー溶液中にナノメートル級のダイヤモンド粉末を分散して成ることを特徴としている。
すなわち、本発明の制振放熱液は、ダイヤモンド粉末粒子及びピエゾセラミックス粒子がアクリルバインダーに懸濁して固化(固化結合)されていることを特徴としている。
すなわち、本発明の制振放熱液は、ダイヤモンド粉末粒子及びピエゾセラミックス粒子がアクリルバインダーに懸濁して固化(固化結合)されていることを特徴としている。
請求項2は、請求項1の制振放熱液において、ダイヤモンド粉末が2〜10重量%であることを特徴としている。
請求項3は、請求項1の制振放熱液において、ダイヤモンド粉末の粒度分布が5ナノメートルであることを特徴としている。
本発明の制振放熱液は、ナノメートル級のダイヤモンド粉末粒子と数10μmのピエゾセラミックス粒子を主成分としているので、バインダーが液状で固化しない状態においては、巨大なセラミック体のピエゾセラミックスの周囲にナノメートル級のダイヤモンド粉末粒子が吸着し易くなっている。
本発明の制振放熱液は、ダイヤモンド粉末粒子とピエゾセラミックス粒子との複合混合体であるので、ピエゾセラミックス粒子が振動を電気エネルギーに変換し、更にこのエネルギーを熱放散するものであるが、熱伝導率の高いダイヤの粉末が混入されていることから、このダイヤ粉末粒子により熱の伝播を加速し、ピエゾセラミックスが単独で含有された溶液より飛躍的に高い制振能力を発揮させることができる。
したがって、制振及び放熱の両機能を有する素材として利用することが可能となる。
したがって、制振及び放熱の両機能を有する素材として利用することが可能となる。
本発明の実施の形態の一例としての制振放熱液について説明する。
本発明の制振放熱液は、水溶性樹脂をバインダーとし、粒度分布が5nm(ナノメートル)のダイヤモンド粉末及び数10μm径のピエゾセラミックス粒子が水溶液の分散媒中に投入され、混練されたものである。
この制振放熱液は、数10μmのピエゾセラミックス粒子を主成分とした水溶性樹脂の溶液中に、ナノメートル級(粒度分布が5nm)のダイヤモンド粉末を分散させることにより作成される。水溶性樹脂は、例えばアクリル樹脂を使用する。作成された制振放熱液におけるアクリル樹脂、ダイヤモンド粉末、ピエゾセラミックス粒子の配合例を下記に示す。
本発明の制振放熱液は、水溶性樹脂をバインダーとし、粒度分布が5nm(ナノメートル)のダイヤモンド粉末及び数10μm径のピエゾセラミックス粒子が水溶液の分散媒中に投入され、混練されたものである。
この制振放熱液は、数10μmのピエゾセラミックス粒子を主成分とした水溶性樹脂の溶液中に、ナノメートル級(粒度分布が5nm)のダイヤモンド粉末を分散させることにより作成される。水溶性樹脂は、例えばアクリル樹脂を使用する。作成された制振放熱液におけるアクリル樹脂、ダイヤモンド粉末、ピエゾセラミックス粒子の配合例を下記に示す。
アクリル樹脂(水溶性樹脂) 5〜10重量部
ダイヤモンド粉末 1〜 5重量部
ピエゾセラミックス粒子 40〜45重量部
ダイヤモンド粉末 1〜 5重量部
ピエゾセラミックス粒子 40〜45重量部
制振放熱液の振動抑制力を確保するため、ピエゾセラミックス粒子は全体の70〜85重量%であることが好ましい。また、制振放熱液のねばり性を確保するために、ダイヤモンド粒子は全体の1〜15重量%、バインダーの能力を発揮させるためには2〜10重量%であることが好ましい。
また、粒度分布が5nmのダイヤモンド粉末を分散させた制振放熱液を作成して実験したところ、ダイヤモンド粒子の放熱効果によりピエゾセラミックス粒子の制振効果が促進される現象を確認することができた。
また、粒度分布が5nmのダイヤモンド粉末を分散させた制振放熱液を作成して実験したところ、ダイヤモンド粒子の放熱効果によりピエゾセラミックス粒子の制振効果が促進される現象を確認することができた。
本発明の制振放熱液は、ナノメートル級のダイヤモンド粉末粒子と数10μmのピエゾセラミックス粒子を主成分としているので、例えば電子部品10の表面に塗布した場合において、バインダー1が液状で固化しない状態では、図1(A)に示すように、巨大なセラミック体のピエゾセラミックス粒子2の周囲にナノメートル級のダイヤモンド粉末粒子3が吸着し易くなっている。
これは、ピエゾセラミックス粒子2の推定粒径が10μmと5ナノメートルのダイヤモンド粉末粒子3に比べて約1万倍もの粒径差があるため、質量の大きいピエゾ粒子に微小粒子のダイヤがファンデルワールス力によって吸着すると考えられる。
これは、ピエゾセラミックス粒子2の推定粒径が10μmと5ナノメートルのダイヤモンド粉末粒子3に比べて約1万倍もの粒径差があるため、質量の大きいピエゾ粒子に微小粒子のダイヤがファンデルワールス力によって吸着すると考えられる。
そして、電子部品10の塗布面において、バインダー1の乾燥収縮により空気泡4が塗膜外に追い出され(又は空気泡4の体積が減少し)、図1(B)に示すように、ダイヤ粉末粒子3が吸着したピエゾセラミックス粒子2同士の距離が近接して配置するようになり、良好な熱伝導効果が発揮しやすい状態となる。
この状態で電子部品等に塗布された制振放熱液が振動をピエゾセラミックス粒子により電気エネルギーに変換し、更にこのエネルギーが熱放射されるが、ダイヤ粉末粒子の存在により熱伝播が加速され、効率良く放熱させることができる。
本発明の制振放熱液は、アンプ等のオーディオ機器を構成する電子部品(コンデンサ、トランス、パワートランジスタ)の所望箇所に塗布することで、その振動除去や放熱に有効であり、良好な音質を再現することに寄与することができる。
また、パソコンや周辺機器等の内部に使用され発熱する半導体素子や電子部品、電源トランスのように発熱・振動するその他の電子部品等の所望箇所に塗布することで、その振動除去や放熱に有効であり、信頼性の高い機器が得られる。
また、パソコンや周辺機器等の内部に使用され発熱する半導体素子や電子部品、電源トランスのように発熱・振動するその他の電子部品等の所望箇所に塗布することで、その振動除去や放熱に有効であり、信頼性の高い機器が得られる。
具体的には、図2に示すように、電子部品である熱素子aに対して、(A)直接塗布bする,(B)ヒートシンク11との間に塗布bする、(C)固定平板12との間に塗布bする、(D)覆うように配置されるカバー13に塗布bすることが考えられる。
1 バインダー
2 ピエゾセラミックス粒子
3 ダイヤ粉末粒子
4 空気泡
10 電子部品
a 熱素子
b 塗布部分
2 ピエゾセラミックス粒子
3 ダイヤ粉末粒子
4 空気泡
10 電子部品
a 熱素子
b 塗布部分
Claims (3)
- 数10μmのピエゾセラミックス粒子を主成分としたアクリルバインダー溶液中にナノメートル級のダイヤモンド粉末を分散して成ることを特徴とする制振放熱液。
- ダイヤモンド粉末が2〜10重量%である請求項1に記載の制振放熱液。
- ダイヤモンド粉末の粒度分布が5ナノメートルである請求項1に記載の制振放熱液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005016829A JP2006206634A (ja) | 2005-01-25 | 2005-01-25 | 制振放熱液 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005016829A JP2006206634A (ja) | 2005-01-25 | 2005-01-25 | 制振放熱液 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006206634A true JP2006206634A (ja) | 2006-08-10 |
Family
ID=36963837
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005016829A Pending JP2006206634A (ja) | 2005-01-25 | 2005-01-25 | 制振放熱液 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009162303A (ja) * | 2008-01-07 | 2009-07-23 | Kazuo Uejima | 特性改善構造 |
JP2015127364A (ja) * | 2013-12-27 | 2015-07-09 | カルボデオン リミティド オサケユイチア | ナノダイヤモンド含有複合体とその製造方法 |
WO2015097347A3 (en) * | 2013-12-27 | 2015-09-03 | Carbodeon Ltd Oy | Nanodiamond containing composite and a method for producing the same |
US9598558B2 (en) | 2013-12-27 | 2017-03-21 | Carbodeon Ltd Oy | Nanodiamond containing composite and a method for producing the same |
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2005
- 2005-01-25 JP JP2005016829A patent/JP2006206634A/ja active Pending
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