JP2006205791A - ハイブリッド駆動装置の冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】限られた設置スペースでも搭載できること。
【解決手段】ハイブリッド駆動装置の冷却装置110は、電気機器8を冷却した冷却水の熱を放熱させる電気機器用ラジエーター51と、電気機器8を冷却するための冷却水を、電気機器8と電気機器用ラジエーター51との間で循環させる電気機器用ウォーターポンプ54と、電気機器用ラジエーター51に送風するファン52と、を含む。そして、電気機器用ウォーターポンプ54と、ファン52とは、同一の電動機53によって駆動される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、内燃機関と電動機とを備える、いわゆるハイブリッド駆動装置の冷却に関する。
近年においては、内燃機関と電動機とを用いて車両の駆動輪を駆動する、いわゆるハイブリッド駆動装置及びこれを搭載したハイブリッド車両が実用化されている。ハイブリッド駆動装置では、内燃機関の他に、電動機やこれを駆動するための駆動制御装置(例えばインバータ)、あるいは発電機といった電気機器が発熱源として存在する。このため、前記電気機器を冷却する必要がある。
特許文献1には、内燃機関の冷却系とは別個に、冷媒循環用のポンプによって電気機器とラジエーターとの間に冷却水を循環させる、電気機器専用の冷却系を備えるハイブリッド車両の冷却装置が開示されている。このハイブリッド車両の冷却装置は、電気機器用ラジエーターとエンジン用ラジエーターとの間に、空調装置用コンデンサを配置しており、エンジン用ラジエーターの後方に、コンデンサ用冷却ファンと、ラジエーター用冷却ファンとが備えられる。
特開2002−187435号公報
ところで、特許文献1に開示されているハイブリッド車両の冷却装置は、冷却ファンを用いる場合、エンジン用ラジエーターを通った空気が電気機器用ラジエーターに導かれるため、電気機器の冷却性能が低下するという問題がある。この問題を解決するため、電気機器用ラジエーター用の冷却ファンを別個に備える方法がある。しかし、かかる方法では、冷媒循環用のポンプを駆動する手段の他に、電気機器用ラジエーター用の冷却ファンを駆動する手段が必要となる。その結果、冷却装置全体が大型化し、限られたスペースに搭載することが困難になり、駆動対象である車両に搭載する際には制約が発生するおそれがある。
そこで、この発明は上記に鑑みてなされたものであり、いわゆるハイブリッド駆動装置の電気機器を冷却するにあたり、限られた設置スペースでも搭載可能とし、搭載の自由度を向上できるハイブリッド駆動装置の冷却装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るハイブリッド駆動装置の冷却装置は、内燃機関と、電動機、発電機その他の電気機器とを含んで構成され、かつ、前記内燃機関の冷却系と、前記電気機器の冷却系とを独立して備えるハイブリッド駆動装置の冷却に用いられるものであり、前記電気機器を冷却した冷却用流体の熱を放熱させる電気機器用放熱手段と、電動機により駆動されて、前記電気機器を冷却するための冷却用流体を、前記電気機器と前記電気機器用放熱手段との間で循環させる冷却用流体循環手段と、前記冷却用流体循環手段を駆動する前記電動機によって駆動されて、前記電気機器用放熱手段に送風する送風手段と、を含むことを特徴とする。
このハイブリッド駆動装置の冷却装置は、冷却用流体循環手段の駆動手段と、送風手段の駆動手段とを、同一の電動機で共用する。これによって、このハイブリッド駆動装置の冷却装置は、限られた設置スペースであっても搭載可能であり、搭載の自由度を向上できる。また、ハイブリッド駆動装置において、その電気機器を冷却するための冷却系で用いられる冷却用流体循環手段は、それほど大きな動力を必要とはしないので、特別に高出力の電動機を用意する必要はない。このため、既存の電動機で十分対応可能であり、低コスト化を実現できる。
次の本発明に係るハイブリッド駆動装置の冷却装置は、前記ハイブリッド駆動装置の冷却装置において、前記送風手段と前記電動機との間には、動力断続手段が設けられることを特徴とする。
次の本発明に係るハイブリッド駆動装置の冷却装置は、前記ハイブリッド駆動装置の冷却装置において、前記冷却用流体循環手段のみを駆動する場合であっても、前記ハイブリッド駆動装置が搭載される車両の走行風が、前記送風手段を駆動することにより動力を生み出す場合には、前記送風手段と前記電動機とを接続することを特徴とする。
次の本発明に係るハイブリッド駆動装置の冷却装置は、前記ハイブリッド駆動装置の冷却装置において、前記走行風が前記送風手段を駆動することによって生み出される動力が、予め定めた所定の判定値よりも大きい場合には、前記送風手段と前記電動機とを接続することを特徴とする。
本発明に係るハイブリッド駆動装置の冷却装置は、限られた設置スペースでも搭載可能とし、搭載の自由度を向上できる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、以下の実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。本発明は、いわゆるハイブリッド駆動装置において電気機器を冷却するものであれば適用でき、その形式は以下に説明する形式に限定されるものではない。例えば、いわゆるシリーズ形式のハイブリッド駆動装置や、いわゆるパラレル形式のハイブリッド駆動装置その他のハイブリッド駆動装置であってもよい。
この実施例は、ハイブリッド駆動装置が備える内燃機関の冷却系とは別個、独立に、ハイブリッド駆動装置が備える電気機器の冷却系を備え、電気機器を冷却するための冷却水を循環させるウォーターポンプと、ラジエーターに送風する冷却ファンとを、同一の電動機で駆動する点に特徴がある。図1は、この実施例に係るハイブリッド駆動装置を備える車両を示す模式図である。ハイブリッド駆動装置100は、その搭載対象である車両1に搭載されてこれを走行させる。車両1は、前輪22及び後輪23を備えるとともに、ハイブリッド駆動装置100が前輪22を駆動する。この実施例に係るハイブリッド駆動装置100は、内燃機関10と、電気機器8と、動力分割装置20と、減速機21とを備える。
電気機器8は、この実施例に係るハイブリッド駆動装置100の冷却対象であり、この実施例においては、第1電動機/発電機6(以下MG1)と、第2電動機/発電機7(以下MG2)と、電動機/発電機制御手段であるインバータ4とが含まれる。なお、前記MG1やMG2は、ハイブリッド駆動装置100において冷却が必要な電気機器を例示したものであり、冷却が必要な電気機器は、これらに限定されるものではない。
図1に示すように、この実施例に係る内燃機関は、4個の気筒11sを一列に配置した、いわゆる直列4気筒の内燃機関である。なお、内燃機関10の気筒数や気筒配置は問わない。また、内燃機関10は、火花点火式であってもよいし、ディーゼル式であってもよい。動力分割装置20は、遊星歯車装置で構成されており、内燃機関10とMG2との間に配置される。そして、内燃機関10の出力軸24から取り出される内燃機関10の出力を、MG1とMG2とに分割して供給する。動力分割装置20から取り出される内燃機関10やMG2の出力は、内部にデファレンシャルギヤを備える減速機21に入力され、ここで減速されて前輪22を駆動する。
ハイブリッド駆動装置100は、ハイブリッドECU(Electronic Control Unit)2によって制御される。また、ハイブリッド駆動装置100が備える内燃機関10は、機関ECU3によって制御される。なお、この実施例において、ハイブリッドECU2と機関ECU3とは別個に用意されているが、機関ECU3とハイブリッドECU2とを一体に構成してもよい。
この実施例においては、アクセル41pによりハイブリッド駆動装置100の出力が制御される。アクセル41pの開度は、アクセル開度センサ41により検出されて、機関ECU3へ取り込まれるとともに、機関ECU3を介してハイブリッドECU2へ取り込まれる。そして、アクセル開度センサ41からの信号によって内燃機関10やMG2の出力が制御される。
MG2は、インバータ4に接続されている。また、インバータ4には、車載電源5が接続されており、必要に応じてインバータ4を介してMG2へ供給される。MG2は、ハイブリッドECU2からの指令によってインバータ4を制御することで駆動される。ここで、MG2は、主としてハイブリッド駆動装置100の駆動に用いられる。このときには、車載電源5の電力や、内燃機関10がMG1を介して生み出した電力が、インバータ4を介して供給される。また、例えば前記車両1の減速時には、MG2が発電機として機能して回生発電し、これによって回収したエネルギを車載電源5に蓄える。これは、ブレーキ信号やアクセルオフ等の信号に基づいて、ハイブリッドECU2がインバータ4を制御することにより実現される。
MG1は、主として発電機として機能するが、内燃機関10の始動時には、スタータモータとして機能する。MG1が発電機として機能するときには、MG1が内燃機関10によって駆動される。MG1で生み出される電力は、車載電源5に蓄えられたり、MG2の駆動に用いられたりする。また、内燃機関10の運転中において、MG1はサーボモータとして機能して、内燃機関10の機関回転数NEを一定に保つ機能も有する。
ハイブリッド駆動装置100が備える内燃機関10や電気機器8は、動作中に発熱する。この熱は、車両1の進行方向前方(すなわち、車両1の前輪22側)に設けられる内燃機関用ラジエーター50、及び電気機器用放熱手段である電気機器用ラジエーターに、内燃機関10や電気機器8の冷却用流体である冷却水を循環させることによって、大気中に放熱される。次に、この実施例に係るハイブリッド駆動装置の冷却系について、より詳細に説明する。
図2は、この実施例に係るハイブリッド駆動装置の冷却系を示す説明図である。まず、内燃機関10の冷却装置について説明する。内燃機関10の冷却系は、内燃機関用ウォーターポンプ14、サーモスタット15、内燃機関用ラジエーター50及びこれらをつなぐ冷却水流路18を含んで構成される。
内燃機関10は、気筒11sを格納するシリンダブロック13やシリンダヘッド12の内部に設けられる冷却水流路に冷却水を流して、発生する熱を前記冷却水へ移動させる。なお、この内燃機関10は過給機16を備えるが、過給機16も、内燃機関10の冷却水によって冷却される。また、内燃機関10や過給機16を冷却した後の冷却水は、車両1の空調装置が備えるヒータコア17へ導かれて、車両1の暖房に用いられる。
内燃機関10や過給機16を冷却する冷却水は、内燃機関用ウォーターポンプ14によって、内燃機関10の冷却系内を循環する。ここで、内燃機関用ウォーターポンプ14は、内燃機関10によって、あるいは内燃機関10とは別個の動力源によって駆動される。内燃機関10の冷間始動時において、冷却水の温度が適正な値に上昇するまで、内燃機関10は暖機運転される。このときには、サーモスタット15が閉弁しているので、冷却水は内燃機関用ラジエーター50をバイパスして流れる(図2中の実線で示す冷却水流路18)。これによって、冷却水の温度を迅速に上昇させる。内燃機関10の冷却水の温度が適正な値まで上昇したら、サーモスタット15が開弁する。すると、内燃機関10の冷却水は、内燃機関用ラジエーター50を通って流れ(図2中の破線で示す冷却水流路18)、冷却水の熱は、内燃機関用ラジエーター50から大気中へ放熱される。
次に、電気機器の冷却系について説明する。図2に示すように、電気機器8の冷却系は、内燃機関10の冷却系とは別個、独立に設けられる。電気機器8の冷却系は、この実施例に係るハイブリッド駆動装置の冷却装置(以下冷却装置)110、及びこれらと冷却対象である電気機器8とをつなぐ冷却水通路56を含んで構成される。冷却装置110は、冷却用流体循環手段である電気機器用ウォーターポンプ(以下W/P)54、送風手段であるファン52、電動機(M)53、及び電気機器用放熱手段である電気機器用ラジエーター51を含んで構成される。
図2に示すように、この実施例において、W/P54とファン52とは、同一の電動機53によって駆動される。すなわち、この実施例においては、W/P54とファン52との駆動源を、同一の電動機53で共用する。これにより、冷却装置110全体をコンパクトにできるので、車両等のように、限られた設置スペースでも搭載可能とし、搭載の自由度を向上させることができる。また、ファン52を駆動するための電動機を用意する必要はないので、低コスト化を実現できる。さらに、電気機器8の冷却系で用いるW/P54は、それほど大きな動力を必要とはしないので、特別に高出力の電動機を用意する必要はなく、既存の電動機で十分対応可能であり、低コスト化を実現できる。
また、この実施例に係る冷却装置110は、図2に示すように、ファン52と電動機53とは、動力断続手段であるクラッチ55を介して接続される。これによって、W/P54は、ファン52と独立して駆動できる。なお、この実施例に係る冷却装置110において、クラッチ55は必ずしも設ける必要はない。
電気機器8が備える各機器と、電気機器用ラジエーター51と、W/P54とは、冷却水通路56で接続されて電機駆動機器の冷却経路を形成する。電気機器8を冷却する冷却水は、前記冷却経路内を循環する過程で、電気機器8が備えるインバータ4、MG1、MG2が発生する熱を奪い、電気機器用ラジエーター51で外気へ放熱する。これによって、電気機器8が備えるインバータ4、MG1、MG2が冷却される。なお、冷却水は、W/P54によって前記冷却経路内を循環する。
図3は、この実施例に係る冷却装置が備える電機駆動機器の冷却水ポンプ及び放熱ファンの駆動部分を示す説明図である。この冷却装置110が備える電動機53は、車載電源5から電力が供給されて駆動される。そして、電動機53の動作は、ハイブリッドECU2が電動機用ドライバ53Dを介して、車載電源5から電動機53へ供給される電力を制御することによって制御される。また、この冷却装置110が備えるW/P54の動作やクラッチ55の断続も、ハイブリッドECU2によって制御される。ハイブリッドECU2は、冷却水通路56に設けられている冷却水温度センサ42、アクセル開度センサ41、あるいは機関ECU3から、この実施例に係る冷却装置110を制御する際に必要な情報を取得する。
次に、この実施例に係る冷却制御装置について説明する。図4は、この実施例に係る冷却制御装置を示す説明図である。この実施例に係る冷却装置110は、この実施例に係る冷却制御装置30によって制御される。図4に示すように、冷却制御装置30は、ハイブリッドECU2に組み込まれて構成されている。ハイブリッドECU2は、CPU(Central Processing Unit:中央演算装置)2pと、記憶部2mと、入力及び出力ポート36、37と、入力及び出力インターフェイス38、39とから構成される。
なお、ハイブリッドECU2とは別個に、この実施例に係る冷却制御装置30を用意し、これをハイブリッドECU2に接続してもよい。そして、この実施例に係る冷却制御を実現するにあたっては、ハイブリッドECU2が備える冷却装置110の制御機能を、前記冷却制御装置30が利用できるように構成してもよい。
冷却制御装置30は、冷却水流量算出部31と、電動機駆動電流算出部32と、ファン駆動判定部33と、つれ回り動力算出部34とを含んで構成される。これらが、この実施例に係る冷却制御を実行する部分となる。この実施例において、冷却制御装置30は、ハイブリッドECU2を構成するCPU(Central Processing Unit:中央演算装置)2pの一部として構成される。この他に、CPU2pには、ハイブリッド駆動装置100の運転の制御を司る制御部2cが含まれている。
CPU2pと、記憶部2mとは、バス351〜353を介して、入力ポート36及び出力ポート37を介して接続される。これにより、冷却制御装置30を構成する冷却水流量算出部31と、電動機駆動電流算出部32と、ファン駆動判定部33と、つれ回り動力算出部34とは、相互に制御データをやり取りしたり、一方に命令を出したりできるように構成される。また、冷却制御装置30は、ハイブリッドECU2が有する、ハイブリッド駆動装置100の運転制御データを取得してこれを利用することもできる。また、冷却制御装置30は、この実施例に係る冷却制御を、ハイブリッドECU2が予め備えている運転制御ルーチンに割り込ませたりすることができる。
入力ポート36には、入力インターフェイス38が接続されている。入力インターフェイス38には、アクセル開度センサ41、冷却水温度センサ42、機関ECU3その他の、ハイブリッド駆動装置100が備える電気機器8の冷却制御に必要な情報を取得するセンサ類が接続されている。これらのセンサ類から出力される信号は、入力インターフェイス38内のA/Dコンバータ38aやディジタルバッファ38dにより、CPU2pが利用できる信号に変換されて入力ポート36へ送られる。これにより、CPU2pは、ハイブリッド駆動装置100の運転制御や、この実施例に係る冷却制御に必要な情報を取得することができる。
出力ポート37には、出力インターフェイス39が接続されている。出力インターフェイス39には、電動機53やクラッチ55といった、この実施例に係る冷却制御に必要な制御対象が接続されている。出力インターフェイス39は、制御回路391、392等を備えており、CPU2pで演算された制御信号に基づき、前記制御対象を動作させる。このような構成により、前記センサ類からの出力信号に基づき、この実施例に係る冷却制御装置30は、この実施例に係る冷却制御を実行することができる。
記憶部2mには、この実施例に係る冷却制御の処理手順を含むコンピュータプログラムや制御マップ等が格納されている。ここで、記憶部2mは、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成することができる。
上記コンピュータプログラムは、CPU2pへすでに記録されているコンピュータプログラムと組み合わせによって、この実施例に係る冷却制御の処理手順を実現できるものであってもよい。また、この冷却制御装置30は、前記コンピュータプログラムの代わりに専用のハードウェアを用いて、冷却水流量算出部31、電動機駆動電流算出部32、ファン駆動判定部33及びつれ回り動力算出部34の機能を実現するものであってもよい。次に、この冷却制御装置30を用いて、この実施例に係る冷却装置110を制御する手順を説明する。なお、次の説明にあたっては、適宜図1〜図3を参照されたい。
図5、図6は、この実施例に係る冷却装置の制御手順を示すフローチャートである。この実施例に係る冷却装置110を制御するにあたり、冷却制御装置30が備える冷却水流量算出部31は、W/P54が循環させる冷却水の要求流量を求める。このため、まず、電気機器8の発熱量Hwを推定する。前記発熱量Hwは、ハイブリッド駆動装置100の電気機器8が備えるMG2の動力分担割合から推定される。MG2の動力分担割合は、アクセル開度センサ41から求められるハイブリッド駆動装置100の全要求駆動力や、車載電源5のSOC(State Of Charge)等から、予め定められた制御マップによってハイブリッドECU2が決定する。
冷却水流量算出部31は、ハイブリッドECU2が決定したMG2の動力分担割合を取得し、電気機器8の発熱量Hwを推定する(ステップS101)。次に、冷却水流量算出部31は、冷却装置110の冷却水通路56に備えられる冷却水温度センサ42から、冷却水温度Twを検出する(ステップS102)。そして、冷却水流量算出部31は、電気機器8の発熱量Hwと電気機器8の冷却水温度Twとから、W/P54が循環させる冷却水の要求流量Qwを求める(ステップS103)。
W/P54が循環させる冷却水の要求流量Qwが分かれば、W/P54を駆動するために必要な電動機53の駆動電流Ibseが分かる。電動機駆動電流算出部32は、冷却水の要求流量Qwから、W/P54を駆動するために必要な電動機53の駆動電流Ibseを算出する(ステップS104)。ここで、ステップS104で算出した電動機53の駆動電流Ibseは、ファン52と電動機53とがクラッチ55によって接続されているか否かによって変化する。このため、冷却制御装置30のファン駆動判定部33は、クラッチ55の係合状態を判定し(ステップS105)、最終的に要求される電動機53の駆動電流を求める。次に、この手順を説明する。
図6に示すフローチャートは、クラッチの係合状態を判定し、ファン52を駆動するための電流を求める手順を示している。ファン駆動判定部33は、クラッチ55の係合状態を判定し(ステップS105、図5)、冷却水温度Twと、予め定めた所定の冷却ファン作動温度Tw1とを比較する(ステップS1051)。冷却ファン作動温度Tw1は、実験や解析により予め定められる。
Tw>Tw1である場合(ステップS1051:Yes)、ファン52を駆動する条件であると判定できる。この場合、ファン駆動判定部33は、ファン52を駆動するため、クラッチ係合フラグFcを1に設定する(ステップS1053)。一方、Tw≦Tw1である場合(ステップS1051:No)、電気機器用ラジエーター51を流れる冷却水を冷却するために、ファン52を駆動する必要はない条件であると判定できる。しかし、車両1に搭載される空気調和装置を構成する圧縮機に対して駆動要求がある場合、前記圧縮機で圧縮された冷媒を凝縮させる凝縮器に送風する必要がある。このような場合には、ファン52を駆動する必要がある。
Tw≦Tw1である場合(ステップS1051:No)、ファン駆動判定部33は、空気調和装置を構成する圧縮機の駆動要求があるか否かを判定する(ステップS1052)。圧縮機に駆動要求がある場合(ステップS1052:Yes)、ファン52を駆動する必要がある。この場合、ファン駆動判定部33は、クラッチ係合フラグFcを1に設定する(ステップS1053)。
次に、つれ回り動力算出部34は、ファン52のつれ回り動力Pfanを推定する(ステップS1054)。ここで、つれ回り動力Pfanとは、車両1の走行風WR(図3参照)がファン52を回転させることにより生み出される動力である。つれ回り動力Pfanは、車両1の走行速度と相関がある。例えば、車両1の走行速度とつれ回り動力Pfanとの関係を、実験や解析によって予め求めておく。そして、この間径をマップ化して記憶部2mに格納しておき、つれ回り動力算出部34が、記憶部2mに格納されているマップに車両1の走行速度を与えて、つれ回り動力Pfanを推定する。
ファン52と電動機53とをクラッチ55によって接続する場合、前記つれ回り動力Pfanがあれば、W/P54を駆動するために必要な電動機53の駆動電流Ibseは、前記つれ回り動力Pfanの分、少なくて済む。このため、電動機53の最終的な駆動電流(最終電動機駆動電流)は、つれ回り動力Pfanを考慮して求めることになる。
Tw≦Tw1である場合(ステップS1051:No)、かつ圧縮機の駆動要求がない場合(ステップS1052:No)、ファン52を駆動する必要はないと判断できる。しかし、ファン52のつれ回り動力Pfanが存在する場合には、クラッチ55を係合してファン52と電動機53とを接続することにより、W/P54を駆動するために必要な電動機53の駆動電流Ibseを、前記つれ回り動力Pfanの分だけ低減できる。
このため、つれ回り動力算出部34は、ファン52のつれ回り動力Pfanを推定する(ステップS1055)。そして、推定したつれ回り動力Pfanと、実験や解析により予め求めたクラッチ係合判定値(予め定めた所定の判定値)Pcとを比較する(ステップS1056)。クラッチ55には、例えば、電磁力によって係合状態を作り出す電磁クラッチが用いられる。このような場合、ファン52のつれ回り動力Pfanが、クラッチ55を係合させるために必要な電力よりも小さい場合には、ハイブリッド駆動装置100全体としてのエネルギ消費量は増加する。
したがって、ファン52と電動機53とを接続して、ファン52のつれ回り動力Pfanを回収した場合、ハイブリッド駆動装置100全体としてのエネルギ消費量を抑制できる場合に、クラッチ55を係合させることが好ましい。クラッチ係合判定値Pcはかかる観点から定められるものであり、ハイブリッド駆動装置100全体としてのエネルギ消費量を抑制するために必要な、最低のつれ回り動力Pfanである。すなわち、ファン52のつれ回り動力Pfanがクラッチ係合判定値Pcよりも大きい場合には、ハイブリッド駆動装置100全体としてのエネルギ消費量を抑制できると判定できる。
Pfan>Pcである場合(ステップS1056:Yes)、ハイブリッド駆動装置100全体としてのエネルギ消費量を抑制できると判定できる。この場合、ファン駆動判定部33は、クラッチ係合フラグFcを1に設定し(ステップS1057)、最終電動機駆動電流を算出する(ステップS106、図5)。Pfan≦Pcである場合(ステップS1056:No)、ハイブリッド駆動装置100全体としてのエネルギ消費量をかえって増加させると判定できる。この場合、ファン駆動判定部33は、クラッチ係合フラグFcを0に設定する(ステップS1058)。この場合、W/P54のみを電動機53で駆動することになる。
クラッチ55の係合状態を判定し、ファン52のつれ回り動力Pfanを求めたら、冷却制御装置30は、最終電動機駆動電流を算出する(ステップS106、図5)。最終電動機駆動電流Ifinは、W/P54を駆動するために必要な電動機53の駆動電流Ibseと、ファン52のつれ回り動力Pfanとから求めることができる。電動機53の駆動電流は、つれ回り動力Pfanの関数f(Pfan)で求めることができる。したがって、Ifin=Ibse−f(Pfan)となる。電動機駆動電流算出部32は、上記手順によって求められたIbse及びPfanから、電動機53の最終電動機駆動電流Ifinを算出する(ステップS106、図5)。
ハイブリッドECU2の処理部2pが備える制御部2cは、上記手順で決定されたクラッチ係合フラグFcが1である場合には、クラッチ55を接続する。また、クラッチ係合フラグFcが0である場合には、クラッチ55を切る。そして、制御部2cは、上記手順によって算出された最終電動機駆動電流Ifinで、電動機53を駆動する(ステップS107、図5)。
このように、この実施例に係る冷却装置110では、ファン52を駆動する必要がない場合には、クラッチ55によってファン52と電動機53との接続を切る。これによって、W/P54のみを駆動する場合には、ファン52を駆動する必要はないので、それだけ電動機53の負荷を低減して、消費エネルギを低減できる。なお、クラッチ55を設けずに、ファン52と電動機53とを直結させた場合、かかる効果は得られないが、ファン52のつれ回り動力により、W/P54の駆動エネルギを低減できるという効果は得られる。
以上、この実施例では、ハイブリッド駆動装置の電気機器を冷却する冷却流体を循環させる冷却用流体循環手段の駆動源と、前記冷却流体の熱を放熱させる電気機器用放熱手段に送風するための送風手段の駆動源と、同一の電動機で共用する。これにより、冷却装置全体をコンパクトにできるので、車両等のように、限られた設置スペースでも搭載可能とし、搭載の自由度を向上させることができる。特に、ハイブリッド駆動装置では、内燃機関の他に電動機や発電機等を搭載する必要があり、限られたスペースを有効利用することが望まれるが、かかる観点から、この実施例に係る冷却装置は効果的である。また、車両の走行風によって送風手段が駆動されて生み出される動力によって、冷却用流体循環手段を駆動する動力を低減することもできる。これによって、エネルギ消費を抑制できる。なお、この実施例で開示した構成と同一の構成を備えるものは、この実施例の奏する作用、効果と同様の作用、効果を奏する。
以上のように、本発明に係るハイブリッド駆動装置用の冷却装置は、内燃機関と電動機とを含んで構成される、いわゆるハイブリッド駆動装置に有用であり、特に、車両等のように設置スペースが限られたものに適している。
この実施例に係るハイブリッド駆動装置を備える車両を示す模式図である。 この実施例に係るハイブリッド駆動装置の冷却系を示す説明図である。 この実施例に係る冷却装置が備える電機駆動機器の冷却水ポンプ及び放熱ファンの駆動部分を示す説明図である。 この実施例に係る冷却制御装置を示す説明図である。 この実施例に係る冷却装置の制御手順を示すフローチャートである。 この実施例に係る冷却装置の制御手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 車両
2 ハイブリッドECU
4 インバータ
5 車載電源
6 第1電動機/発電機(MG1)
7 第2電動機/発電機(MG2)
8 電気機器
10 内燃機関
30 冷却制御装置
31 冷却水流量算出部
32 電動機駆動電流算出部
33 ファン駆動判定部
34 つれ回り動力算出部
41 アクセル開度センサ
42 冷却水温度センサ
50 内燃機関用ラジエーター
51 電気機器用ラジエーター
52 ファン
53 電動機
54 電気機器用ウォーターポンプ(W/P)
55 クラッチ
56 冷却水通路
100 ハイブリッド駆動装置
110 ハイブリッド駆動装置の冷却装置(冷却装置)

Claims (4)

  1. 内燃機関と、電動機、発電機その他の電気機器とを含んで構成され、かつ、前記内燃機関の冷却系と、前記電気機器の冷却系とを独立して備えるハイブリッド駆動装置の冷却に用いられるものであり、
    前記電気機器を冷却した冷却用流体の熱を放熱させる電気機器用放熱手段と、
    電動機により駆動されて、前記電気機器を冷却するための冷却用流体を、前記電気機器と前記電気機器用放熱手段との間で循環させる冷却用流体循環手段と、
    前記冷却用流体循環手段を駆動する前記電動機によって駆動されて、前記電気機器用放熱手段に送風する送風手段と、
    を含むことを特徴とするハイブリッド駆動装置の冷却装置。
  2. 前記送風手段と前記電動機との間には、動力断続手段が設けられることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド駆動装置の冷却装置。
  3. 前記冷却用流体循環手段のみを駆動する場合であっても、前記ハイブリッド駆動装置が搭載される車両の走行風が、前記送風手段を駆動することにより動力を生み出す場合には、前記送風手段と前記電動機とを接続することを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド駆動装置の冷却装置。
  4. 前記走行風が前記送風手段を駆動することによって生み出される動力が、予め定めた所定の判定値よりも大きい場合には、前記送風手段と前記電動機とを接続することを特徴とする請求項3に記載のハイブリッド駆動装置の冷却装置。
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