JP2006205118A - 摩砕機及び摩砕機用仕切板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 摩砕機の内部を複数の空間に仕切る仕切板の摩耗を大幅に減少させることが可能であって、仕切板の交換回数を少なくすることができ、摩砕効率の向上と設備コストの低減を達成すること。
【解決手段】 摩砕媒体が収容されたドラム体の内部に被摩砕物を取り入れて摩砕する摩砕機において、前記ドラム体内を軸長方向に貫く中心軸に取り付けられて該ドラム体内を相互に連通する複数の摩砕室に区画する仕切板において、該仕切板の表面に複数のビットを突設する。
【選択図】 図6
【解決手段】 摩砕媒体が収容されたドラム体の内部に被摩砕物を取り入れて摩砕する摩砕機において、前記ドラム体内を軸長方向に貫く中心軸に取り付けられて該ドラム体内を相互に連通する複数の摩砕室に区画する仕切板において、該仕切板の表面に複数のビットを突設する。
【選択図】 図6
Description
本発明は、鋼球等の摩砕媒体を用いて骨材等の摩砕を行うための摩砕機及び摩砕機のドラム体内部を仕切る仕切板に関する。
従来より、コンクリートやアスファルトの廃材から再生骨材を得るための装置として、種々のボールミル型摩砕機が存在している。
そのうち、被摩砕物の滞留時間を長くとるために、ドラム体内を複数の仕切板により区画した構造を有するものも多く存在しており、このような構造を有する摩砕機では、被摩砕物は仕切板の周縁部とドラム体内壁との隙間を通ってドラム体の一端側から他端側へと移動しながら、各区画内においてボールにより摩砕される。
そのうち、被摩砕物の滞留時間を長くとるために、ドラム体内を複数の仕切板により区画した構造を有するものも多く存在しており、このような構造を有する摩砕機では、被摩砕物は仕切板の周縁部とドラム体内壁との隙間を通ってドラム体の一端側から他端側へと移動しながら、各区画内においてボールにより摩砕される。
しかしながら、このような従来の摩砕機は、仕切板が中心軸に対して直角に取り付けられているため、ボールを積極的に前後方向(ドラム体の軸長方向)に移動させることはできず、ボールの運動は径方向及び周方向が殆どであった。
そのため、ボールと被摩砕物が等速度で回るいわゆる共回り現象が発生し、摩砕効率が大きく低下する原因となっていた。
そのため、ボールと被摩砕物が等速度で回るいわゆる共回り現象が発生し、摩砕効率が大きく低下する原因となっていた。
本出願人はかかる問題点を解決するために、上記した共回り現象の発生を防いで、摩砕効率を飛躍的に向上させることを可能とした摩砕機を既に提案している(特許文献1参照)。
特許文献1記載の発明は、仕切板を中心軸に対して傾斜して取り付けるという従来に無い全く新規な発想に基づいた発明であって、これによりボールに積極的に前後方向の運動を与えることを可能としたものである。
しかしながら、この本願出願人が創出した摩砕機は、摩砕効率においては飛躍的な進歩を果たしたものの、仕切板が中心軸に対して傾斜して取り付けられているため、従来の摩砕機に比べると、仕切板表面に対する摩砕媒体(ボール等)の摩擦が大きい。
そのため、仕切板が短期間で摩耗し易くなって、仕切板を頻繁に交換しなければならず、面倒であるとともに、作業効率の低下と設備コストの増大を招いていた。
尚、仕切板が中心軸に対して直角に取り付けられている従来の摩砕機においても、仕切板の摩耗は当然生じるものであるから、仕切板の摩耗を低減させることは従来の摩砕機においても解決が強く要望されていた課題であった。
しかしながら、この本願出願人が創出した摩砕機は、摩砕効率においては飛躍的な進歩を果たしたものの、仕切板が中心軸に対して傾斜して取り付けられているため、従来の摩砕機に比べると、仕切板表面に対する摩砕媒体(ボール等)の摩擦が大きい。
そのため、仕切板が短期間で摩耗し易くなって、仕切板を頻繁に交換しなければならず、面倒であるとともに、作業効率の低下と設備コストの増大を招いていた。
尚、仕切板が中心軸に対して直角に取り付けられている従来の摩砕機においても、仕切板の摩耗は当然生じるものであるから、仕切板の摩耗を低減させることは従来の摩砕機においても解決が強く要望されていた課題であった。
本発明はかかる問題点を解決すべくなされたものであって、仕切板の摩耗を大幅に減少させることが可能であって、仕切板の交換回数を少なくすることができ、摩砕効率の向上と設備コストの低減を達成することができる摩砕機及び摩砕機用仕切板を提供せんとするものである。
請求項1に係る発明は、被摩砕物を内部に取り入れるドラム体と、該ドラム体内を軸長方向に貫く中心軸と、該中心軸に取り付けられて前記ドラム体内を相互に連通する複数の摩砕室に区画する仕切板と、前記摩砕室内に装填された摩砕媒体とからなり、前記ドラム体と中心軸の少なくともいずれか一方が軸回りに回転することにより被摩砕物を摩砕する摩砕機であって、前記仕切板は所定粒径未満に摩砕された被摩砕物のみを通過させる貫通孔が設けられるとともに、表面に複数のビットが突設されてなることを特徴とする摩砕機に関する。
請求項2に係る発明は、前記ビットが、仕切板に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1記載の摩砕機に関する。
請求項3に係る発明は、前記ビットが、仕切板の表裏両面に設けられてなることを特徴とする請求項1又は2記載の摩砕機に関する。
請求項4に係る発明は、複数のビット同士の間隔が、前記摩砕媒体の直径以上の距離に設定されてなることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の摩砕機に関する。
請求項2に係る発明は、前記ビットが、仕切板に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1記載の摩砕機に関する。
請求項3に係る発明は、前記ビットが、仕切板の表裏両面に設けられてなることを特徴とする請求項1又は2記載の摩砕機に関する。
請求項4に係る発明は、複数のビット同士の間隔が、前記摩砕媒体の直径以上の距離に設定されてなることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の摩砕機に関する。
請求項5に係る発明は、摩砕媒体が収容されたドラム体の内部に被摩砕物を取り入れて摩砕する摩砕機において、前記ドラム体内を軸長方向に貫く中心軸に取り付けられて該ドラム体内を相互に連通する複数の摩砕室に区画する仕切板であって、表面に複数のビットが突設されてなることを特徴とする摩砕機用仕切板に関する。
請求項6に係る発明は、前記ビットが、仕切板に対して着脱可能であることを特徴とする請求項5記載の摩砕機用仕切板に関する。
請求項7に係る発明は、前記ビットが、仕切板の表裏両面に設けられてなることを特徴とする請求項5又は6記載の摩砕機用仕切板に関する。
請求項8に係る発明は、複数のビット同士の間隔が、前記摩砕媒体の直径以上の距離に設定されてなることを特徴とする請求項5乃至7いずれかに記載の摩砕機用仕切板に関する。
請求項6に係る発明は、前記ビットが、仕切板に対して着脱可能であることを特徴とする請求項5記載の摩砕機用仕切板に関する。
請求項7に係る発明は、前記ビットが、仕切板の表裏両面に設けられてなることを特徴とする請求項5又は6記載の摩砕機用仕切板に関する。
請求項8に係る発明は、複数のビット同士の間隔が、前記摩砕媒体の直径以上の距離に設定されてなることを特徴とする請求項5乃至7いずれかに記載の摩砕機用仕切板に関する。
請求項1及び5に係る発明によれば、仕切板の表面にビットが突設されているので、ボール等の摩砕媒体がビットに当たることで仕切板の表面との摩擦が低減され、仕切板の交換頻度を少なくすることが可能となり、作業効率の向上と設備コストの低減を達成することができる。
請求項2及び6に係る発明によれば、ビットが仕切板に対して着脱可能であるため、ビットが摩耗したり破損したりした場合に、仕切板から取り外して容易に交換することができる。
請求項2及び6に係る発明によれば、ビットが仕切板に対して着脱可能であるため、ビットが摩耗したり破損したりした場合に、仕切板から取り外して容易に交換することができる。
請求項3及び7に係る発明によれば、ビットが仕切板の表裏両面に設けられているため、仕切板の表裏両面の摩耗を同時に低減することができ、仕切板の交換回数をより少なくすることができる。
請求項4及び8に係る発明によれは、複数のビット同士の間隔が、摩砕媒体の直径以上の距離に設定されているので、作動時においてビットの間にボール等の摩砕媒体が入り込むことができ、これによりビットの間に他の摩砕媒体が接触することが防がれ、仕切板の摩耗を効果的に抑制することができるとともに、被摩砕物が仕切板の貫通孔を通過することが殆ど妨げられない。
請求項4及び8に係る発明によれは、複数のビット同士の間隔が、摩砕媒体の直径以上の距離に設定されているので、作動時においてビットの間にボール等の摩砕媒体が入り込むことができ、これによりビットの間に他の摩砕媒体が接触することが防がれ、仕切板の摩耗を効果的に抑制することができるとともに、被摩砕物が仕切板の貫通孔を通過することが殆ど妨げられない。
以下、本発明に係る摩砕機及び摩砕機用仕切板の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明に係る摩砕機の好適な実施形態の一例を示す正面図、図2は本発明に係る摩砕機の縦断面図、図3は図1のA−A線断面図、図4は図1のB−B線断面図である。
本発明に係る摩砕機(1)は、略円筒形状のドラム体(2)と、該ドラム体(2)内を軸長方向に貫いて回転する中心軸(3)と、該中心軸(3)に取り付けられてドラム体(2)内を複数の摩砕室に区画する仕切板(4)と、前記各摩砕室内に装填された多数の摩砕媒体(5)とから構成される。
尚、図3及び図4では、仕切板と摩砕媒体の図示を省略している。
図1は本発明に係る摩砕機の好適な実施形態の一例を示す正面図、図2は本発明に係る摩砕機の縦断面図、図3は図1のA−A線断面図、図4は図1のB−B線断面図である。
本発明に係る摩砕機(1)は、略円筒形状のドラム体(2)と、該ドラム体(2)内を軸長方向に貫いて回転する中心軸(3)と、該中心軸(3)に取り付けられてドラム体(2)内を複数の摩砕室に区画する仕切板(4)と、前記各摩砕室内に装填された多数の摩砕媒体(5)とから構成される。
尚、図3及び図4では、仕切板と摩砕媒体の図示を省略している。
ドラム体(2)の一端部には、被摩砕物(原料)を内部に取り入れるための導入口(6)が設けられ、他端部には摩砕後の被摩砕物を排出する排出口(7)が設けられている。
導入口(6)はドラム体(1)の上面に開口して形成され、その上部には被摩砕物を投入するための投入用ホッパ(8)が接続されている。
排出口(7)はドラム体(2)の周壁に形成された多数の貫通孔から構成され、これら排出口(7)を囲うように、図4に示すように排出用ホッパ(9)が接続されている。
排出用ホッパ(9)の前後面には、開閉可能な扉(11)が取り付けられており、これらの扉(11)を開けてホッパ内部を点検することができる。
また、排出用ホッパ(9)の上部には、エアー吹き出しノズル(10)が排出用ホッパ(9)の底部に向けて配置されており、このエアー吹き出しノズル(10)から排出用ホッパ(9)内に向けてエアーを吹き出すことによって、ドラム体(2)から排出ホッパ(9)へと取り出された被摩砕物を速やかに底部から排出することが可能となる。
導入口(6)はドラム体(1)の上面に開口して形成され、その上部には被摩砕物を投入するための投入用ホッパ(8)が接続されている。
排出口(7)はドラム体(2)の周壁に形成された多数の貫通孔から構成され、これら排出口(7)を囲うように、図4に示すように排出用ホッパ(9)が接続されている。
排出用ホッパ(9)の前後面には、開閉可能な扉(11)が取り付けられており、これらの扉(11)を開けてホッパ内部を点検することができる。
また、排出用ホッパ(9)の上部には、エアー吹き出しノズル(10)が排出用ホッパ(9)の底部に向けて配置されており、このエアー吹き出しノズル(10)から排出用ホッパ(9)内に向けてエアーを吹き出すことによって、ドラム体(2)から排出ホッパ(9)へと取り出された被摩砕物を速やかに底部から排出することが可能となる。
ドラム体(2)は、円筒の上半分を構成する上半分面(2a)と、円筒の下半分を構成する下半分面(2b)を組み合わせることにより形成されており、図5に示す如く上半分面(2a)の全体を開放することが可能となっている。
この上半分面(2a)の開放は、下半分面(2b)に取り付けられた油圧シリンダー(25)の駆動によって行うことが可能となっている。
このように、ドラム体(2)の上半分面が開放可能となっていることにより、仕切板(4)のメンテナンスや交換作業を容易に行うことができる。
この上半分面(2a)の開放は、下半分面(2b)に取り付けられた油圧シリンダー(25)の駆動によって行うことが可能となっている。
このように、ドラム体(2)の上半分面が開放可能となっていることにより、仕切板(4)のメンテナンスや交換作業を容易に行うことができる。
また、ドラム体(2)の底部には、内部に装填された摩砕媒体(5)を外部に取り出すための排出口(26)が設けられている。この排出口(26)は各摩砕室の底部にそれぞれ設けられており、図3に示すように各摩砕室から個別に摩砕媒体(5)を取り出すことが可能となっている。
さらに、ドラム体(2)の外周面の上方寄り位置には、開閉可能な窓部(28)が設けられている。窓部(28)は、各摩砕室に対応する位置毎に設けられており、この窓部(28)を開けることによって、各摩砕室内部の消耗品を確認したり摩砕媒体を補充したりすることができる。
さらに、ドラム体(2)の外周面の上方寄り位置には、開閉可能な窓部(28)が設けられている。窓部(28)は、各摩砕室に対応する位置毎に設けられており、この窓部(28)を開けることによって、各摩砕室内部の消耗品を確認したり摩砕媒体を補充したりすることができる。
中心軸(3)は、ドラム体(2)内を軸長方向に貫くように配設されており、その左右両端部にはそれぞれ油圧駆動のモータ(12)が接続され、これら2つのモータ(12)の駆動によって回転するように構成されている。
中心軸(3)の一端部にのみモータ(12)を接続した場合、回転時に中心軸自身の重量やボールから受ける負荷によって中心軸が他端部において偏心してしまうため、これを防ぐために大きな駆動力を必要とするが、中心軸(3)をその両端部に接続したモータ(12)の駆動によって回転させることによって、中心軸端部の偏心が抑えられるため、消費電力を低減することが可能となる。また、駆動機構の設置面積を縮小することができる。
また、油圧駆動のモータは、ショックロードに強く、無段可変速のため、中心軸(3)の回転数を容易に調整することができ、被摩砕物の種類に合わせて適宜対応することが可能となる。
中心軸(3)の一端部にのみモータ(12)を接続した場合、回転時に中心軸自身の重量やボールから受ける負荷によって中心軸が他端部において偏心してしまうため、これを防ぐために大きな駆動力を必要とするが、中心軸(3)をその両端部に接続したモータ(12)の駆動によって回転させることによって、中心軸端部の偏心が抑えられるため、消費電力を低減することが可能となる。また、駆動機構の設置面積を縮小することができる。
また、油圧駆動のモータは、ショックロードに強く、無段可変速のため、中心軸(3)の回転数を容易に調整することができ、被摩砕物の種類に合わせて適宜対応することが可能となる。
摩砕媒体(5)は、各摩砕室(13)内に複数個ずつ装填されている。この摩砕媒体(5)は、例えば金属製のボール等からなり、摩砕室(13)内に取り入れられた被摩砕物と衝突し、擦り合わされることによって、被摩砕物が摩砕される。
ドラム体(2)の各摩砕室(13)の上部にはそれぞれ開口部(20)が形成され、更にこれらの開口部(20)の上部には開口部(20)を全て覆うような箱状部(21)が形成されている。
箱状部(21)は、その側面に開口された側面開口部(22)のみによって外部と連通しており、この側面開口部(22)は各摩砕室(13)に対応する位置にそれぞれ設けられている。
箱状部(21)は、その側面に開口された側面開口部(22)のみによって外部と連通しており、この側面開口部(22)は各摩砕室(13)に対応する位置にそれぞれ設けられている。
各側面開口部(22)には、それぞれ吸引パイプ(23)が挿入され、これら吸引パイプ(23)の先端は、開口部(22)から入ってドラム体(2)内の各摩砕室(13)に配置されている。尚、各吸引パイプ(23)の基端部は、吸引ポンプ(図示略)を介してバグフィルター(図示略)に接続されている。
また、箱状部(21)には空気供給パイプ(24)が配設されており(図3参照)、この空気供給パイプ(24)は複数に分岐されて、各分岐端は開口部(22)から入ってドラム体(2)内の各摩砕室(13)内に配置されている。尚、空気供給パイプの基端部は、送風機(図示略)に接続されている。
このように、ドラム体(2)の各摩砕室(13)内に、それぞれ吸引パイプ(23)及び空気供給パイプ(24)の先端が挿入されていることによって、各摩砕室(13)内で発生した微粉末を効率良く回収することが可能となっている。
また、ドラム体(2)の底面にはドラム体を地面上の一定高さに支持するための支持脚(27)が設けられている。
この支持脚(27)は、ドラム体(2)の前後方向(図1にて左右方向)における前方寄り位置と後方寄り位置に取り付けられている。そして、これらの支持脚(27)のうち、後方寄り位置にある支持脚には油圧シリンダー(27a)が設けられており、この油圧シリンダー(27a)を伸縮させることによって、ドラム体(2)を前後方向において任意の角度に傾斜させることができ、これによって、被摩砕物のドラム体(2)内における滞留時間を調節することが可能となる。
この支持脚(27)は、ドラム体(2)の前後方向(図1にて左右方向)における前方寄り位置と後方寄り位置に取り付けられている。そして、これらの支持脚(27)のうち、後方寄り位置にある支持脚には油圧シリンダー(27a)が設けられており、この油圧シリンダー(27a)を伸縮させることによって、ドラム体(2)を前後方向において任意の角度に傾斜させることができ、これによって、被摩砕物のドラム体(2)内における滞留時間を調節することが可能となる。
本発明は、摩砕機が備える仕切板(4)の構成に大きな特徴を有するものである。
図6は仕切板(4)の平面図であり、(a)は仕切板(4)を上下に2分割した状態を示す図であり、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(a)のB−B線断面図である。
仕切板(4)は、中心軸(3)が挿通される中心穴(14)を有する楕円形(又は円形)のプレートからなり、仕切板(4)の全面に亘って略均等に且つ略同心楕円状(又は同心円状)に配置された長穴からなる多数の貫通孔(15)を有している。これらの貫通孔(15)は、上記した摩砕室同士を連通する連通部分に相当し、摩砕媒体(5)により所定粒径未満に摩砕された被摩砕物のみを通過させるために設けられている。
また、これら貫通孔(15)とは別に、中心穴(14)に沿うように円形の貫通孔(19)が設けられている。
図6は仕切板(4)の平面図であり、(a)は仕切板(4)を上下に2分割した状態を示す図であり、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(a)のB−B線断面図である。
仕切板(4)は、中心軸(3)が挿通される中心穴(14)を有する楕円形(又は円形)のプレートからなり、仕切板(4)の全面に亘って略均等に且つ略同心楕円状(又は同心円状)に配置された長穴からなる多数の貫通孔(15)を有している。これらの貫通孔(15)は、上記した摩砕室同士を連通する連通部分に相当し、摩砕媒体(5)により所定粒径未満に摩砕された被摩砕物のみを通過させるために設けられている。
また、これら貫通孔(15)とは別に、中心穴(14)に沿うように円形の貫通孔(19)が設けられている。
この仕切板(4)は、上半分を構成する部材(4a)と、下半分を構成する部材(4b)の2つの半楕円形(又は半円形)の部材から構成されており、1枚の仕切板(4)をこれら2つの部材(4a)(4b)に分割することが可能となっている。
このように、仕切板(4)が2つの部材に分割可能とされていることによって、仕切板(4)を容易に中心軸(3)から取り外してメンテナンスや交換を行うことが可能となる。
また、本発明における仕切板(4)は、3つ、4つ、5つ、6つ等、より多くの部材に分割可能とする構成を採用することもでき、このような多分割構造としても同様の作用効果が得られる。
但し、仕切板(4)が分割可能とされていない、即ち1枚板からなるものも本発明に含まれる。
このように、仕切板(4)が2つの部材に分割可能とされていることによって、仕切板(4)を容易に中心軸(3)から取り外してメンテナンスや交換を行うことが可能となる。
また、本発明における仕切板(4)は、3つ、4つ、5つ、6つ等、より多くの部材に分割可能とする構成を採用することもでき、このような多分割構造としても同様の作用効果が得られる。
但し、仕切板(4)が分割可能とされていない、即ち1枚板からなるものも本発明に含まれる。
仕切板(4)の表面には、多数のビット(20)が突設されている。(尚、図2では省略されている。)
ビット(20)の仕切板(4)の表面に突出している部分は、回転抵抗を少なくし且つ被摩砕物の割れを防ぐために、半球状等の角が無い形状とすることが好ましい。また、突出部分の大きさ(直径や高さ)は、全て同じとしてもよいし、仕切板の位置によって異ならせてもよい。異ならせる場合、中心から外周縁に向かうにつれて大きさ(直径及び/又は高さ)が大となるようにすると、周速度の大きい外周縁近傍において仕切板の摩耗を効果的に防止することができ、仕切板全体の摩耗を均一化できるため好ましい。
ビット(20)の数や位置は特に限定されず、仕切板(4)の大きさ等に応じて適宜設定することができるが、図示のように隣り合う貫通孔(15)の間の位置に夫々設けることが好ましい。
このようにすると、仕切板(4)の摩耗が効果的に防がれるとともに、所定粒径未満に摩砕された被摩砕物が貫通孔(15)を通過することが阻害されない。
ビット(20)の仕切板(4)の表面に突出している部分は、回転抵抗を少なくし且つ被摩砕物の割れを防ぐために、半球状等の角が無い形状とすることが好ましい。また、突出部分の大きさ(直径や高さ)は、全て同じとしてもよいし、仕切板の位置によって異ならせてもよい。異ならせる場合、中心から外周縁に向かうにつれて大きさ(直径及び/又は高さ)が大となるようにすると、周速度の大きい外周縁近傍において仕切板の摩耗を効果的に防止することができ、仕切板全体の摩耗を均一化できるため好ましい。
ビット(20)の数や位置は特に限定されず、仕切板(4)の大きさ等に応じて適宜設定することができるが、図示のように隣り合う貫通孔(15)の間の位置に夫々設けることが好ましい。
このようにすると、仕切板(4)の摩耗が効果的に防がれるとともに、所定粒径未満に摩砕された被摩砕物が貫通孔(15)を通過することが阻害されない。
ビット(20)は、少なくともその表面部分の硬度が、仕切板(4)と同等もしくはより高硬度とされることが好ましい。
この場合において、ビット全体を単一の高硬度材料(例えば超硬合金)から形成してもよいし、所定の金属材料(例えば炭素鋼)にて形成されたビットの表面を、当該金属材料より高硬度の材料(例えば超硬合金)で被覆することによって形成してもよい。
この場合において、ビット全体を単一の高硬度材料(例えば超硬合金)から形成してもよいし、所定の金属材料(例えば炭素鋼)にて形成されたビットの表面を、当該金属材料より高硬度の材料(例えば超硬合金)で被覆することによって形成してもよい。
図7は、ビット(20)の仕切板(4)への取り付け方の例を示す断面図である。
図7(a)はビット(20)を仕切板(4)の片面のみに突出するように取り付けた場合、図7(b)はビット(20)を仕切板(4)の両面(表裏面)に突出するように取り付けた場合を夫々示している。尚、図6及び図9では、ビットが仕切板の片面のみに突出している様子が示されているが、両面に突出していてもよい。
図示例では、ビット(20)の裏面に雄ねじ部が突出形成され、この雄ねじ部が仕切板(4)に形成された雌ねじ孔に螺合されている。
ビット(20)は、溶接等により仕切板(4)表面に取り外し不能に取り付けてもよいが、図示例のように仕切板(4)に対して着脱可能とすると、ビットが摩耗したり破損したりした場合に、仕切板から取り外して容易に交換することができるため好ましい。
図7(a)はビット(20)を仕切板(4)の片面のみに突出するように取り付けた場合、図7(b)はビット(20)を仕切板(4)の両面(表裏面)に突出するように取り付けた場合を夫々示している。尚、図6及び図9では、ビットが仕切板の片面のみに突出している様子が示されているが、両面に突出していてもよい。
図示例では、ビット(20)の裏面に雄ねじ部が突出形成され、この雄ねじ部が仕切板(4)に形成された雌ねじ孔に螺合されている。
ビット(20)は、溶接等により仕切板(4)表面に取り外し不能に取り付けてもよいが、図示例のように仕切板(4)に対して着脱可能とすると、ビットが摩耗したり破損したりした場合に、仕切板から取り外して容易に交換することができるため好ましい。
複数のビット(20)同士の間隔(D)は、ボール等の摩砕媒体(5)の直径(d)に対して、D≧dとなるように設定することが好ましい。
このように設定すると、摩砕機の作動時において、図8に示すように、ビット(20)同士の間に摩砕媒体(5)が入り込むことができる。この状態では、ビット(20)の間に他の摩砕媒体が接触することが防がれるので、仕切板の摩耗を効果的に抑制することができるとともに、被摩砕物が仕切板の貫通孔を通過することが殆ど妨げられない。また、2d>D≧dとすると、ビット間において摩砕媒体の侵入が許容されると同時に、進入した摩砕媒体の仕切板表面に沿う移動が制限されるため、仕切板摩耗がより効果的に抑制される。
また、ビット(20)が仕切板(4)の表面から突出する高さを、粉砕媒体(5)の直径以上に設定すると、ビット(20)同士の間に挟まれた摩砕媒体(5)が脱出しにくくなって、他の摩砕媒体の接触をより確実に防ぐことが可能となるため好ましい。
このように設定すると、摩砕機の作動時において、図8に示すように、ビット(20)同士の間に摩砕媒体(5)が入り込むことができる。この状態では、ビット(20)の間に他の摩砕媒体が接触することが防がれるので、仕切板の摩耗を効果的に抑制することができるとともに、被摩砕物が仕切板の貫通孔を通過することが殆ど妨げられない。また、2d>D≧dとすると、ビット間において摩砕媒体の侵入が許容されると同時に、進入した摩砕媒体の仕切板表面に沿う移動が制限されるため、仕切板摩耗がより効果的に抑制される。
また、ビット(20)が仕切板(4)の表面から突出する高さを、粉砕媒体(5)の直径以上に設定すると、ビット(20)同士の間に挟まれた摩砕媒体(5)が脱出しにくくなって、他の摩砕媒体の接触をより確実に防ぐことが可能となるため好ましい。
上述の如くビット(20)を仕切板(4)に対して着脱可能としておくと、摩砕媒体(5)の大きさを変更した場合、それに応じてビット(20)を異なる大きさのものに変更することができるため、摩砕媒体に対してビット同士の間隔や仕切板からの突出高さを上記のような適当な値に設定することができるようになる。
仕切板(4)は、図9に示す如くボス(16)を介して中心軸(3)に取り付けられる。
ボス(16)は、円筒体(16a)と、この円筒体(16a)の外周面に該円筒体の軸長方向に対して傾斜して固着された傾斜板(16b)とから構成される。
円筒体(16a)は、ボルトにより一体化された2つの半円筒部材からなり、ボルトを外すことにより2つに分割して中心軸(3)から取り外すことができるようになっている。
傾斜板(16b)には周方向に等間隔で貫通孔(18)が形成されており、図9に示す如く、この貫通孔(18)と仕切板(4)に設けられた貫通孔(19)を重合一致させてボルト(B)を挿通しナット(N)を螺合することによって、傾斜板(16b)に仕切板(4)を固定することができ、これによりボス(16)に仕切板(4)が固定される。
ボス(16)は、円筒体(16a)と、この円筒体(16a)の外周面に該円筒体の軸長方向に対して傾斜して固着された傾斜板(16b)とから構成される。
円筒体(16a)は、ボルトにより一体化された2つの半円筒部材からなり、ボルトを外すことにより2つに分割して中心軸(3)から取り外すことができるようになっている。
傾斜板(16b)には周方向に等間隔で貫通孔(18)が形成されており、図9に示す如く、この貫通孔(18)と仕切板(4)に設けられた貫通孔(19)を重合一致させてボルト(B)を挿通しナット(N)を螺合することによって、傾斜板(16b)に仕切板(4)を固定することができ、これによりボス(16)に仕切板(4)が固定される。
仕切板(4)の数は特に限定されず、1枚であってもよいが、図示例のように、仕切板(4)を中心軸(3)の軸長方向に相互に間隔をあけて複数枚設けることが好ましく、この場合には仕切板(4)同士の間にそれぞれ摩砕室(13)が形成される。
仕切板(4)に設けられる貫通孔(19)の大きさは、摩砕室(13)内にて所定寸法未満になるまで摩砕された被摩砕物のみを通す大きさとされ、その所定寸法はドラム体(2)の上流側(一端側)から下流側(他端側)の仕切板にかけて次第に小さくなっていることが好ましい。
仕切板(4)に設けられる貫通孔(19)の大きさは、摩砕室(13)内にて所定寸法未満になるまで摩砕された被摩砕物のみを通す大きさとされ、その所定寸法はドラム体(2)の上流側(一端側)から下流側(他端側)の仕切板にかけて次第に小さくなっていることが好ましい。
以上本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明においては摩砕機の仕切板(4)以外の他の構成については上述した形態に特に限定されるものではなく、本発明の作用効果を奏し得る範囲内において適宜変更することができる。
例えば、摩砕機の中心軸(3)を回転させずにドラム体(2)を回転させるように構成してもよいし、中心軸(3)とドラム体(2)の両方を互いに逆方向に回転させるように構成してもよい。また、仕切板(4)を中心軸(3)に対して傾斜させずに直角に取り付けたものや、ドラム体(2)の内面と仕切板(4)の外周縁との間に隙間を有するものも含まれる。
例えば、摩砕機の中心軸(3)を回転させずにドラム体(2)を回転させるように構成してもよいし、中心軸(3)とドラム体(2)の両方を互いに逆方向に回転させるように構成してもよい。また、仕切板(4)を中心軸(3)に対して傾斜させずに直角に取り付けたものや、ドラム体(2)の内面と仕切板(4)の外周縁との間に隙間を有するものも含まれる。
本発明は、例えばコンクリート廃材やアスファルト廃材から再生骨材を得るために用いられる摩砕機に対して利用することができる。
1 摩砕機
2 ドラム体
3 中心軸
4 仕切板
5 摩砕媒体
13 摩砕室
15 貫通孔
20 ビット
2 ドラム体
3 中心軸
4 仕切板
5 摩砕媒体
13 摩砕室
15 貫通孔
20 ビット
Claims (8)
- 被摩砕物を内部に取り入れるドラム体と、該ドラム体内を軸長方向に貫く中心軸と、該中心軸に取り付けられて前記ドラム体内を相互に連通する複数の摩砕室に区画する仕切板と、前記摩砕室内に装填された摩砕媒体とからなり、前記ドラム体と中心軸の少なくともいずれか一方が軸回りに回転することにより被摩砕物を摩砕する摩砕機であって、前記仕切板は所定粒径未満に摩砕された被摩砕物のみを通過させる貫通孔が設けられるとともに、表面に複数のビットが突設されてなることを特徴とする摩砕機。
- 前記ビットが、仕切板に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1記載の摩砕機。
- 前記ビットが、仕切板の表裏両面に設けられてなることを特徴とする請求項1又は2記載の摩砕機。
- 複数のビット同士の間隔が、前記摩砕媒体の直径以上の距離に設定されてなることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の摩砕機。
- 摩砕媒体が収容されたドラム体の内部に被摩砕物を取り入れて摩砕する摩砕機において、前記ドラム体内を軸長方向に貫く中心軸に取り付けられて該ドラム体内を相互に連通する複数の摩砕室に区画する仕切板であって、表面に複数のビットが突設されてなることを特徴とする摩砕機用仕切板。
- 前記ビットが、仕切板に対して着脱可能であることを特徴とする請求項5記載の摩砕機用仕切板。
- 前記ビットが、仕切板の表裏両面に設けられてなることを特徴とする請求項5又は6記載の摩砕機用仕切板。
- 複数のビット同士の間隔が、前記摩砕媒体の直径以上の距離に設定されてなることを特徴とする請求項5乃至7いずれかに記載の摩砕機用仕切板。
Priority Applications (1)
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JP2005023349A JP2006205118A (ja) | 2005-01-31 | 2005-01-31 | 摩砕機及び摩砕機用仕切板 |
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