JP2006203988A - スイッチング電源装置及びその起動時間制御方法 - Google Patents

スイッチング電源装置及びその起動時間制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】負荷の容量の違いを考慮することなく、常に一定の起動時間で起動することができるスイッチング電源装置及スイッチング電源装置の起動時間制御方法を提供する。
【解決手段】メモリ部22に起動時に用いる駆動パラメータ、ターゲットパラメータ、ロック閾値パラメータを含む各種制御パラメータを記憶させ、また一定周期時間をカウントするタイマ部20と出力電圧を検出する電圧モニタ部21を用いて一定周期時間毎に出力電圧を検出するようにして、起動時に駆動パラメータに従ってパワーMOSFET10をオン/オフ制御し、その間に検出した出力電圧とターゲットパラメータとを比較して誤差を求め、該誤差がロック閾値パラメータ以下でなければ、該誤差を元に駆動パラメータを更新し、この駆動パラメータの更新を検出した出力電圧とターゲットパラメータとの間の誤差がロック閾値パラメータ以下となるまで繰り返し行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、スイッチング電源装置及びその起動時間制御方法に関する。
従来、スイッチング電源装置として、出力電圧に基づいてスイッチング素子のオン時間とオフ時間の割合を変えて出力電圧を制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図3は、従来のスイッチング電源装置1の要部構成を示すブロック図である。この図において、帰還回路11によって出力電圧VoutがPWMコントロール部12にフィードバックされる。PWMコントロール部12は、帰還回路11よりフィードバックされた出力電圧Voutに基づいてパワーMOSFET10のゲート電圧のオン時間とオフ時間の割合を変えて出力電圧を制御する。この場合、出力電圧Voutが低下するとオン時間を長くし、上昇すると短くすることで、常に一定の出力電圧Voutが得られるようにする。
特開2001−005542号公報
しかしながら、従来のスイッチング電源装置においては、帰還回路11により起動時間が固有なものとなってしまい、負荷容量の違いによって起動時間が変わってしまうという問題がある。ここで、起動時間とは、装置に電源を投入した時点から出力電圧Voutが定常値になるまでの時間であり、例えば図4に示すように、電源を投入してから出力電圧Voutの波形が立ち上がった直後の時刻T1から定常値になった時刻T2までの間(|T2−T1|)に相当する。この起動時間が負荷13の値によって変化することになる。
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、負荷の容量の違いを考慮することなく、常に一定の起動時間で起動することができるスイッチング電源装置及びその起動時間制御方法を提供することを目的とする。
本発明の目的は、下記構成及び方法により達成される。
(1) 入力電圧をスイッチング素子のオン/オフ動作によって出力電圧を形成するスイッチング電源装置において、一定周期時間をカウントするタイマ手段と、前記タイマ手段にて一定周期時間がカウントされる毎に出力電圧を検出する電圧検出手段と、起動時に用いる駆動パラメータ、ターゲットパラメータ、ロック閾値パラメータを含む各種制御パラメータを記憶した記憶手段と、起動時に前記駆動パラメータに従って前記スイッチング素子をオン/オフ制御し、その間に前記電圧検出手段にて検出された出力電圧と前記ターゲットパラメータとを比較して誤差を求め、該誤差が前記ロック閾値パラメータ以下でなければ、該誤差を元に前記駆動パラメータを更新し、この駆動パラメータの更新を前記電圧検出手段にて検出された出力電圧と前記ターゲットパラメータとの間の誤差が前記ロック閾値パラメータ以下となるまで繰り返し行う制御手段と、を備える。
(2) 上記(1)に記載のスイッチング電源装置において、前記記憶手段は、書き込み及び読み出し可能な不揮発性メモリであり、前記制御手段は、外部からの前記制御パラメータの前記記憶手段への格納を可能とする。
(3) 入力電圧をスイッチング素子のオン/オフ動作によって出力電圧を形成するスイッチング電源装置の起動時間制御方法において、メモリ部に起動時に用いる駆動パラメータ、ターゲットパラメータ、ロック閾値パラメータを含む各種制御パラメータを記憶させておき、また一定周期時間をカウントするタイマ部と出力電圧を検出する電圧モニタ部を用いて一定周期時間毎に出力電圧を検出するようにして、起動時に前記駆動パラメータに従って前記スイッチング素子をオン/オフ制御し、その間に前記電圧モニタ部で検出された出力電圧と前記ターゲットパラメータとを比較して誤差を求め、該誤差が前記ロック閾値パラメータ以下でなければ、該誤差を元に前記駆動パラメータを更新し、この駆動パラメータの更新を前記電圧モニタ部で検出された出力電圧と前記ターゲットパラメータとの間の誤差が前記ロック閾値パラメータ以下となるまで繰り返し行う。
上記(1)に記載のスイッチング電源装置によれば、負荷への電力供給状態にある動作において装置の起動を繰り返しながら、設定された目標起動時間に自動的に調整するので、負荷の容量の違いを考慮することなく、常に一定の起動時間で起動することが可能となる。
上記(2)に記載のスイッチング電源装置によれば、スイッチング素子の制御に用いられる各種パラメータを外部より設定できるので、用途に応じて最適なパラメータ初期値を設定することができる。
上記(3)に記載のスイッチング電源装置の起動時間制御方法によれば、負荷への電力供給状態にある動作において装置の起動を繰り返しながら、設定された目標起動時間に自動的に調整するので、負荷の容量の違いを考慮することなく、常に一定の起動時間で起動することが可能となる。
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るスイッチング電源装置の要部構成を示すブロック図である。この図において、本実施の形態のスイッチング電源装置100は、パワーMOSFET10と、タイマ部20と、電圧モニタ部21と、メモリ部22と、ディジタルコントロール部23とを備えている。なお、図示しないが、スイッチング素子としてのパワーMOSFET10の周辺には、共振コンデンサ、トランス等が設けられている。
なお、上記タイマ部20はタイマ手段に対応し、電圧モニタ部21は電圧検出手段に対応し、メモリ部22は記憶手段に対応する。また、ディジタルコントロール部23は制御手段に対応する。
タイマ部20は、一定周期時間をカウントし、一定周期時間毎にカウントアップ信号を電圧モニタ部21に入力する。電圧モニタ部21は、タイマ部20からカウントアップ信号が入力される毎(即ち一定周期時間毎)に出力電圧Voutを測定し、その測定値をディジタルコントロール部23に入力する。
メモリ部22は、FeRAM(Ferroelectric RAM)等の書き込み及び読み出し自在な不揮発性メモリを有し、その不揮発性メモリには、図2に示すように“ターゲットパラメータ[n]”、“駆動パラメータ[n]”、“ロック閾値パラメータ”、“ロック判定フラグ”などの各種パラメータ等が記憶される。これらのパラメータのうち、“ターゲットパラメータ”及び“駆動パラメータ”は時間と共に変化するものであり、図2では配列情報として記載してある([n]を付けている)。また、これらのパラメータは、外部よりディジタルコントロール部23に入力可能となっており、ディジタルコントロール部23に入力することでメモリ部22に格納される。
ディジタルコントロール部23は、従来のPWMコントロール部12(図3参照)と同様にパワーMOSFET10をオン/オフ制御して負荷13に電力を供給する機能に加え、負荷容量の違いに関わらず常に一定の起動時間で起動する調整機能を備えている。従来のスイッチング電源装置では、負荷が変わるとその負荷の容量に応じた起動時間で起動することになるが、本発明では負荷容量が変わっても常に一定の起動時間で起動するように、負荷毎に起動時間の調整を行うようにしている。ディジタルコントロール部23の動作の詳細を以下で説明する。
次に、上記構成のスイッチング電源装置100の動作について説明する。ディジタルコントロール部23は、起動時に、メモリ部22に格納されている駆動パラメータを読み出しながらパワーMOSFET10のゲート電圧を制御する。そして、その間に、電圧モニタ部21から入力される出力電圧Voutの測定値とメモリ部22に格納されているターゲットパラメータとを比較して、その差分即ち誤差を算出する。そして、算出した誤差がメモリ部22に格納されているロック閾値パラメータ以下であるかどうか判定し、ロック閾値パラメータ以下でなければ、その誤差から次回起動時の駆動パラメータを算出し、メモリ部22に格納されている駆動パラメータを更新する。
この処理を誤差がロック閾値パラメータ以下になるまで装置の起動毎に繰り返し実行し、起動を繰り返すうちに誤差がロック閾値パラメータ以下に収束してそれ以下となると、ロックが確立したと見做し、ロック判定フラグのセットと外部へロック表示を行う。ロック表示はLED(発光ダイオード)30を点灯させることにより行う。ロック表示が行われると、次回の起動からは目標通りの起動時間で動作することになる。
上記処理は起動毎に行われるので、負荷の容量の違いを考慮することなく、常に一定の起動時間で起動することになる。そして、負荷13に見合った駆動パラメータが決まると、次回起動時でも同じ負荷であれば同じ駆動パラメータとなるので、駆動パラメータの決定に要する時間が短縮される。但し、同じ負荷でも経年変化により容量が若干変化することがある。このような場合でも、それに見合った駆動パラメータが決定されるので、経年変化にも対処できる。
このように本実施の形態のスイッチング電源装置100によれば、負荷13への電力供給状態にある動作において、装置の起動を繰り返しながら、設定された目標起動時間に自動的に調整するので、負荷の容量の違いを考慮することなく、常に一定の起動時間で起動することが可能となる。
なお、上記実施の形態では、ロックが確定したことを報知する手段として、視覚的に判断できるLED30を用いたが、聴覚的に判断できる例えばブザーを用いても良い。但し、ロック状態になっている間継続して鳴動すると耳障りであるので、ロック状態となったときと、それ以外の非ロック状態のときとで音色を分けるようにして、短時間だけ鳴動させるようにすれば良い。
本発明のスイッチング電源装置は、様々な電子(電気)機器の電源装置として用いることができる。
本発明は、負荷の容量の違いを考慮することなく、常に一定の起動時間で起動することが可能となるといった効果を有し、様々な電子(電気)機器などへの適用が可能である。
本発明の一実施の形態に係るスイッチング電源装置の要部構成を示すブロック図 図1のスイッチング電源装置を構成するメモリ部に格納される各種パラメータ等の一例を示す図 従来のスイッチング電源装置の要部構成を示すブロック図 スイッチング電源装置における起動時間を説明するための図
符号の説明
10 パワーMOSFET
13 負荷
20 タイマ部
21 電圧モニタ部
22 メモリ部
23 ディジタルコントロール部
30 発光ダイオード
100 スイッチング電源装置

Claims (3)

  1. 入力電圧をスイッチング素子のオン/オフ動作によって出力電圧を形成するスイッチング電源装置において、
    一定周期時間をカウントするタイマ手段と、
    前記タイマ手段にて一定周期時間がカウントされる毎に出力電圧を検出する電圧検出手段と、
    起動時に用いる駆動パラメータ、ターゲットパラメータ、ロック閾値パラメータを含む各種制御パラメータを記憶した記憶手段と、
    起動時に前記駆動パラメータに従って前記スイッチング素子をオン/オフ制御し、その間に前記電圧検出手段にて検出された出力電圧と前記ターゲットパラメータとを比較して誤差を求め、該誤差が前記ロック閾値パラメータ以下でなければ、該誤差を元に前記駆動パラメータを更新し、この駆動パラメータの更新を前記電圧検出手段にて検出された出力電圧と前記ターゲットパラメータとの間の誤差が前記ロック閾値パラメータ以下となるまで繰り返し行う制御手段と、
    を備えるスイッチング電源装置。
  2. 前記記憶手段は、書き込み及び読み出し可能な不揮発性メモリであり、
    前記制御手段は、外部からの前記制御パラメータの前記記憶手段への格納を可能とする請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  3. 入力電圧をスイッチング素子のオン/オフ動作によって出力電圧を形成するスイッチング電源装置の起動時間制御方法において、
    メモリ部に起動時に用いる駆動パラメータ、ターゲットパラメータ、ロック閾値パラメータを含む各種制御パラメータを記憶させておき、また一定周期時間をカウントするタイマ部と出力電圧を検出する電圧モニタ部を用いて一定周期時間毎に出力電圧を検出するようにして、起動時に前記駆動パラメータに従って前記スイッチング素子をオン/オフ制御し、その間に前記電圧モニタ部で検出された出力電圧と前記ターゲットパラメータとを比較して誤差を求め、該誤差が前記ロック閾値パラメータ以下でなければ、該誤差を元に前記駆動パラメータを更新し、この駆動パラメータの更新を前記電圧モニタ部で検出された出力電圧と前記ターゲットパラメータとの間の誤差が前記ロック閾値パラメータ以下となるまで繰り返し行うスイッチング電源装置の起動時間制御方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012060819A (ja) * 2010-09-10 2012-03-22 Omron Automotive Electronics Co Ltd Dcdcコンバータ
JP2012182880A (ja) * 2011-02-28 2012-09-20 Toshiba Corp スイッチング電源装置とその起動方法

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