JP2006202749A - 高分子電解質とその製造方法,および燃料電池 - Google Patents

高分子電解質とその製造方法,および燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】高温低湿の環境でも優秀なイオン伝導度を示し,メタノールクロスオーバーを減少させることが可能な高分子電解質とその製造方法,および燃料電池を提供する。
【解決手段】本発明によれば,(A)エポキシ基含有トリアルコキシシランの加水分解縮重合反応で得られたシリコン高分子及びポリエチレンイミンの混合物,エポキシ基含有トリアルコキシシラン及びポリエチレンイミンの架橋反応生成物のうち選択された一つ以上と,(B)ヘテロポリ酸及びトリフルオロメタンスルホンイミドのうち選択された一つ以上と,を含む高分子電解質とその製造方法,および燃料電池が提供される。この高分子電解質を利用して製造される高分子電解質膜は,高温低湿の環境でも従来のナフィオン電解質膜に比べて顕著に優秀なイオン伝導度を示し,またメタノールクロスオーバー現象を大きく減少させ,それによる副作用を大きく減らすことができる。
【選択図】図2

Description

本発明は,高分子電解質とその製造方法,および燃料電池に係り,さらに具体的には,高温/低湿条件でもイオン伝導度に優れ,かつメタノールクロスオーバーの少ない高分子電解質膜が得られる高分子電解質に関する。
燃料電池は,メタノール,エタノール,天然ガスのような炭化水素系列の物質内に含まれている水素及び酸素の化学エネルギーを,直接電気エネルギーに転換する電気化学装置である。燃料電池のエネルギー転換工程は,非常に効率的であり,かつ,環境にやさしいため,この数十年間注目されており,多様な種類の燃料電池が試みられている。
燃料電池は,用いられる電解質の種類によって,リン酸型燃料電池(Phosphoric Acid Fuel Cell:PAFC),溶融炭酸塩型燃料電池(Molten Carbonate Fuel Cell:MCFC),固体酸化物型燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:SOFC),高分子電解質型燃料電池(Polymer Electrolyte Membrane Fuel Cell:PEMFC)及びアルカリ型燃料電池(Alkali Fuel Cell:AFC)に分類される。これらそれぞれの燃料電池は,根本的に同じ原理によって動作するが,用いられる燃料の種類,運転温度,触媒,電解質などが相異なる。このうち,PEMFCは,小規模据置型発電装備だけでなく,輸送システムにも最も有望であることが知られている。これは,PEMFCが有する低温動作,高出力密度,迅速な始動,及び出力要求の変化に対する機敏な応答のような長所に起因する。
PEMFCの核心部は,膜電極接合体(Membrance Electrode Assembly:MEA)である。MEAは,通常,高分子電解質膜及びその両面に配設され,それぞれカソード及びアノードの役割を果たす2つの電極で構成される。
高分子電解質膜は,酸化剤と還元剤の直接接触を防止する隔離膜の役割,および二つの電極を電気的に絶縁する役割だけでなく,プロトン伝導体の役割も果たす。したがって,優秀な高分子電解質膜は,(1)高いプロトン伝導度,(2)高い電気絶縁性,(3)低い反応物透過性,(4)燃料電池運転条件において優秀な熱的,化学的,機械的安定性,及び(5)低コストの各条件を備えねばならない。
上記のような条件を満足するために,多様な高分子電解質膜が開発され,ナフィオン膜のような高フッ化ポリスルホン酸膜は,優秀な耐久性及び性能で,現在標準的な地位を占めている。しかし,ナフィオン膜は,円滑に動作させるためには十分に加湿せねばならず,また,水分の損失を防止するために80℃以下で使われねばならない。また,酸素(O)によって主鎖の炭素−炭素結合が攻撃されて,燃料電池の動作条件では不安定であるという短所がある。
また,DMFCの場合,メタノール水溶液が燃料としてアノードに供給されるが,未反応メタノールのうち一部は,高分子電解質膜に侵入する。高分子電解質膜に侵入したメタノールは,電解質膜にスウェリング現象を起こしつつ拡散されて,カソード触媒層まで拡散される。このような現象を「メタノールクロスオーバー」というが,水素イオンおよび酸素の電気化学的還元が進行しなければならないカソードでメタノールの直接酸化を起こすので,カソードの電位の低下が生じ,その結果,電池の性能を深刻に低下させてしまう。
近年,100℃以上の高温で作動可能なPEMFCが注目されているが,その理由は,高温で触媒の効率が高く,また触媒の機能を低下させる一酸化炭素(CO)に対する触媒の耐性が強くなるためである。また,高温/低湿運転が可能になれば,従来の燃料電池に加湿のために必要であった周辺装置を省略でき,燃料電池システムが全体的に大きく単純化されるという利点があるためでもある。
高温PEMFCを実現するために数多くの試みがなされた。これらの試みの例として,(1)シリカゲル,ジルコニウムリン酸などの固体を膜内に固定化してイオン伝導性を有する新たな高分子の開発が試みられたが,性能向上が制限的であり,(2)酸が含浸された高分子に基づいた膜が試みられたが,経時的に酸が消失し,腐食問題が発生するという短所があり,(3)酸を分布させた非イオン伝導性高分子を使用した膜が試みられたが,やはり酸が消失し,腐食問題が発生して,触媒上に陰イオンが吸着されるという問題があり,(4)固体酸または固体酸塩としてCsHSOを使用する方法が試みられたが,加工が難しく,水によく溶けて機械的性質が不十分であるという短所があって,採用に不適合であった。
上記のような理由から,高温/低湿条件において,満足すべきイオン伝導度および膜耐久性を兼備した高分子電解質膜は,まだ開発されていない。
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的は,高温/低湿条件でも高いイオン伝導度を発揮し,メタノールクロスオーバー現象の少ない,新規かつ改良された高分子電解質とその製造方法,および燃料電池を提供することにある。
上記課題を解決するために,本発明の第1の観点によれば,(a)エポキシ基含有トリアルコキシシランと,(b)ポリエチレンイミンと,(c)ヘテロポリ酸およびトリフルオロメタンスルホンイミドのうちから選択された一つ以上とを混合した高分子電解質形成用組成物の重合反応生成物を含む高分子電解質が提供される。
ここで,上記のエポキシ基含有トリアルコキシシランにおけるアルコキシ基の炭素数は,2〜20としてもよい。
上記高分子電解質は,(A)エポキシ基含有トリアルコキシシランの加水分解縮重合反応で得られたシリコン高分子とポリエチレンイミンとの混合物,または,エポキシ基含有トリアルコキシシランとポリエチレンイミンの架橋反応生成物の少なくともいずれか一方と,(B)ヘテロポリ酸およびトリフルオロメタンスルホンイミドのうち選択された一つ以上とを含んでもよい。
上記エポキシ基含有トリアルコキシシランの加水分解縮重合反応で得られたシリコン高分子とポリエチレンイミンとの混合物は,上記シリコン高分子および上記ポリエチレンイミンが相互浸透した構造を有してもよい。
上記高分子電解質形成用組成物は,(a)エポキシ基含有トリアルコキシシラン3〜25質量部,(b)ポリエチレンイミン60〜75質量部,および(c)ヘテロポリ酸およびトリフルオロメタンスルホンイミドのうちから選択された一つ以上の化合物3〜25質量部を含んでもよい。
上記高分子電解質は,陽イオン交換基を有するメソポーラス物質をさらに含んでもよい。
上記ヘテロポリ酸および上記トリフルオロメタンスルホンイミドのうちから選択された一つ以上と上記陽イオン交換基を有するメソポーラス物質との総質量は,高分子電解質膜形成用組成物100質量部に対して3〜25質量部であってもよい。
上記ヘテロポリ酸および上記トリフルオロメタンスルホンイミドのうちから選択された一つ以上の総質量は,高分子電解質膜形成用組成物100質量部に対して3〜25質量部であってもよい。
上記エポキシ基含有トリアルコキシシランは,3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランであってもよい。
上記ヘテロポリ酸は,HSiW1240,HSiMo1240,HSiVMo1140,HSiVMo1040,HSiVMo40,HPMo1240,HPW1240,(VO)1.5PMo1240,(VO)1.5PW1240,(TiO)1.5PMo1240,H(VO)PMo1240,H(VO)PW1240,HPVMo40,HPVMo1040,HPV1040,HPV40,HPVMo1140,HPVW1140,RhPMo1240,BiPMo1240,HCrPVMo1140,HBiPVMo1140,またはこれらの混合物であってもよい。
上記陽イオン交換基を有するメソポーラス物質は,スルホン化シリカ(sulfonated silica),カルボキシル化シリカ(carboxylated silica),スルホン化タングストシリカ(sulfonated tungstosilica),カルボキシル化タングストシリカ(carboxylated tungstosilica),ホスホン化シリカ(phosphonated silica),またはホスホン化タングストシリカ(phosphonated tungstosilica)であってもよい。
上記課題を解決するために,本発明の第2の観点によれば,(a)(i)ポリエチレンイミンおよびエポキシ基含有トリアルコキシシランと,(ii)ヘテロポリ酸およびトリフルオロメタンスルホンイミドのうちから選択された一つ以上とを混合して高分子電解質膜形成用組成物を製造する工程と,(b)上記(a)の高分子電解質膜形成用組成物を加熱して重合する工程とを含む高分子電解質の製造方法が提供される。
上記(a)工程では,上記高分子電解質膜形成用組成物に,陽イオン交換基を有するメソポーラス物質をさらに付加してもよい。
上記(a)工程の高分子電解質膜形成用組成物100質量部に対して,上記(ii)のヘテロポリ酸およびトリフルオロメタンスルホンイミドのうちから選択された一つ以上と陽イオン交換基を有するメソポーラス物質との総質量は,2〜22質量部であってもよい。
上記(a)工程の高分子電解質膜形成用組成物100質量部に対して,上記(ii)のヘテロポリ酸およびトリフルオロメタンスルホンイミドのうちから選択された一つ以上の質量は,2〜22質量部であってもよい。
上記(a)工程では,上記高分子電解質膜形成用組成物に,酸触媒をさらに付加してもよい。
上記酸触媒は,硝酸,塩酸,硫酸,リン酸,酢酸,有機スルホン酸,フッ化水素(HF),またはCFSOHであってもよい。
上記(b)工程は,50〜120℃で4〜24時間加熱する工程であってもよい。
上記課題を解決するために,本発明の第3の観点によれば,カソードと,アノードと,上記カソードと上記アノードとの間に配設される高分子電解質膜とを含む燃料電池であって,上記高分子電解質膜は,上記の高分子電解質を含むことを特徴とする燃料電池が提供される。
本発明によれば,高温/低湿の環境でも優秀なイオン伝導度を示し,またメタノールクロスオーバー現象を大きく減少させることが可能な,高分子電解質とその製造方法,および燃料電池を提供することができる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
近年,有機アミン/HTFSI(trifluoromethanesulfonimide)のようなブレンステッド酸−塩基システムが,高温(100〜200℃),無加湿/低湿条件でも高いイオン伝導度を示すことが報告されている。これは,隣接したアミン/酸基活性点(active site)を通じてプロトンが伝えられる,いわゆる,グロトゥス(Grotthuss)メカニズムによるためである。プロトン伝達の活性化エネルギーは,隣接するアミン/酸基の距離に依存するので,これらの官能基の密度を高めることによって活性点間の距離を狭くすることができ,その結果,イオン伝導度を向上させることができると期待される。
本発明の第1の実施形態に係る高分子電解質膜形成用組成物は,(a)エポキシ基含有トリアルコキシシランと,(b)ポリエチレンイミンと,(c)ヘテロポリ酸およびトリフルオロメタンスルホンイミドのうちから選択された一つ以上と,を含む。また,上記高分子電解質膜形成用組成物を重合して製造される本実施形態に係る高分子電解質は,(A)上記エポキシ基含有トリアルコキシシランの加水分解縮重合反応で得られたシリコン高分子とポリエチレンイミンとの混合物,エポキシ基含有トリアルコキシシラン及びポリエチレンイミンの架橋反応生成物のうちから選択された一つ以上と,(B)ヘテロポリ酸及びトリフルオロメタンスルホンイミドのうちから選択された一つ以上と,を含む。ここで,上記のエポキシ基含有トリアルコキシシランにおけるアルコキシ基の炭素数は,例えば,2〜20程度である。
特に,上記高分子電解質膜形成用組成物は,(a)エポキシ基含有トリアルコキシシラン10〜25質量部と,(b)ポリエチレンイミン60〜75質量部と,(c)ヘテロポリ酸及びトリフルオロメタンスルホンイミドのうちから選択された一つ以上の化合物3〜25質量部と,を有することが望ましい。上記範囲を逸脱してエポキシ基含有トリアルコキシシランの量が25質量部より多ければ,高分子膜のイオン伝導度が低下し,10質量部より少なければ,高分子膜の機械的物性が低下する。上記範囲を逸脱してポリエチレンイミンの量が75質量部より多ければ,高分子膜のイオン伝導度が低下し,60質量部より少なければ,高分子膜の機械的物性が低下する。上記範囲を逸脱してヘテロポリ酸及びトリフルオロメタンスルホンイミドのうちから選択された一つ以上の量が25質量部より多ければ,製造される高分子膜の機械的物性が悪くなり割れやすく,3質量部より少なければ,高分子膜のイオン伝導度が低下する。
上記ポリエチレンイミンは,例えば下記化学式1のように表される高分子であって,ポリアミン高分子のうちアミン密度が最も高いという特徴がある。
Figure 2006202749
上記ポリエチレンイミンは,エポキシ基含有トリアルコキシシランが加水分解縮重合されて形成されたシリコン高分子と混合物の形態で共に存在してもよく,またはポリエチレンイミンとエポキシ基含有トリアルコキシシランとが架橋反応して架橋された状態で存在してもよい。
また,上記ポリエチレンイミンとシリコン高分子の混合物は,相互浸透された構造を有する。ここで,相互浸透とは,ポリエチレンイミンの高分子鎖とシリコン系高分子鎖とが3次元的にランダムに絡まっている状態であって,巨視的には,均一な状態であり,特定成分の濃度勾配は形成されていない状態を意味する。
エポキシ基含有トリアルコキシシランは,シリコンとアルコキシ基及びエポキシ環を含みつつ,重合を通じて高分子を形成できるものならば,何でもよいが,ここでは,例えば下記化学式2のように表される3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランが望ましい。
Figure 2006202749
上記3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランは,下記反応式1のような過程を通じて重合される。
Figure 2006202749
上記反応式1から分かるように,3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランは,メタノールが抜けつつ加水分解縮重合されて,(3)のように3次元的なネットワークを形成する高分子を生成する。
本実施形態に係る高分子電解質に相互浸透して分布するポリエチレンイミンおよびシリコン高分子,ならびに,エポキシ基含有トリアルコキシシランおよびポリエチレンイミンの架橋反応生成物は,メタノールクロスオーバーの防止に効果的である。これは,相互浸透または架橋されている分子間の間隔が稠密なことに起因すると推定される。
また,燃料電池において,経時的にイオン伝導性物質が次第に漏れて損失する場合が多いが,前述したような稠密な分子間隔は,イオン伝導性を向上させる役割を行うヘテロポリ酸が漏れることを防止するのに寄与する。
それだけでなく,シリコン高分子を相互浸透及び/または架橋反応させることによって,PEI(ポリエチレンイミン)高分子のみを使用した時より耐熱性が向上する(図1参照)。図1は,PEI高分子(a)とPEI高分子にシリコン高分子とを相互浸透及び/または架橋反応させたもの(b)に対するTGA(Thermo Gravimetric Analysis)結果であって,(b)の耐熱性が向上したことを300℃近辺で確認できる。ここで,上記の相互浸透とは,シリコン高分子とPEIとを混合し,互いの高分子鎖が絡み合った状態になり,横糸と縦糸とが存在するように2種類の高分子が相互に絡まり合い,3次元的なネットワーク構造を有する状態を意味する。
上記ヘテロポリ酸及び/またはトリフルオロメタンスルホンイミドの含量が過度に少なければ,イオン伝導度が低下するという短所があり,逆に,過度に多ければ,製造される高分子膜の機械的物性が悪くなって割れやすいという短所がある。このような点を考慮して,ヘテロポリ酸及び/またはトリフルオロメタンスルホンイミドの総質量は,高分子電解質膜形成用組成物の全体質量100質量部に対して,例えば3〜25質量部であることが望ましい。
ヘテロポリ酸とトリフルオロメタンスルホンイミドの含有量の関係は,これらの混合物100質量部に対して,例えば,ヘテロポリ酸30〜70質量部,トリフルオロメタンスルホンイミド30〜70質量部の関係を有することが望ましい。
本実施形態に係る高分子電解質膜形成用組成物は,陽イオン交換基を有するメソポーラス物質をさらに含んでもよい。
上記ヘテロポリ酸,陽イオン交換基を有するメソポーラス物質及び/またはトリフルオロメタンスルホンイミドの含量が過度に少なければ,イオン伝導度が低下するという短所があり,逆に,過度に多ければ,製造される高分子膜の機械的性質が低下して容易に割れるという短所がある。このような点を考慮して,ヘテロポリ酸,陽イオン交換基を有するメソポーラス物質及び/またはトリフルオロメタンスルホンイミドの総質量は,高分子電解質膜形成用組成物の全体質量100質量部に対して,例えば3〜25質量部であることが望ましい。
ヘテロポリ酸,陽イオン交換基を有するメソポーラス物質及び/またはトリフルオロメタンスルホンイミドの含量の関係は,これらの混合物100質量部に対して,例えば,ヘテロポリ酸20〜70質量部,陽イオン交換基を有するメソポーラス物質3〜45質量部,トリフルオロメタンスルホンイミド15〜55質量部の関係を有することが望ましい。
上記のように,相互浸透及び/または架橋されて均一に分布するポリエチレンイミンとシリコン高分子の内部にヘテロポリ酸及び陽イオン交換基を有するメソポーラス物質及び/またはトリフルオロメタンスルホンイミドとが,均一に分布している(図2参照)。上記ヘテロポリ酸,陽イオン交換基を有するメソポーラス物質及びトリフルオロメタンスルホンイミドは,いずれもイオン伝導度の向上に寄与する。
上記ヘテロポリ酸は,1種の金属または金属に相当するものを中心原子として,そこに他の金属のポリ酸基が配位して形成されるものである。中心原子としては,例えば,H,Cu,Be,B,Al,C,Si,Ge,Sn,Ti,Zr,Ce,Th,N,P,As,Sb,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,U,S,Se,Te,Mn,I,Fe,Co,Ni,Rh,Os,Ir,Ptなどが可能である。また,ポリ酸としては,例えば,V,Mo,Wなどが可能である。上記ヘテロポリ酸としては,特に,HSiW1240,HSiMo1240,HSiVMo1140,HSiVMo1040,HSiVMo40,HPMo1240,HPW1240,(VO)1.5PMo1240,(VO)1.5PW1240,(TiO)1.5PMo1240,H(VO)PMo1240,H(VO)PW1240,HPVMo40,HPVMo1040,HPV1040,HPV40,HPVMo1140,HPVW1140,RhPMo1240,BiPMo1240,HCrPVMo1140,HBiPVMo1140,またはこれらの混合物が望ましい。
上記陽イオン交換基を有するメソポーラス物質は,官能基が付いたものが使われ,気孔のサイズが2〜50nmであり,酸性の官能基が付いたものならば,何でも可能であり,望ましくは,スルホン化シリカ,カルボキシル化シリカ,スルホン化タングストシリカ,カルボキシル化タングストシリカ,ホスホン化シリカまたはホスホン化タングストシリカである。
本実施形態に用いられるトリフルオロメタンスルホンイミド(trifluoromethanesulfoneimide:HTFSI)は,下記化学式3のように表される。
Figure 2006202749
本実施形態に係る高分子電解質膜用組成物を概念的に示せば,図2の通りである。
また,本実施形態に係る高分子電解質膜用組成物は,次のように製造される。
(i)ポリエチレンイミン,エポキシ基含有トリアルコキシシラン,(ii)ヘテロポリ酸及びトリフルオロメタンスルホンイミドのうち選択された一つ以上を均一に混合して高分子電解質膜形成用組成物を製造し,上記高分子電解質膜形成用組成物を加熱して製造する。エポキシ基含有トリアルコキシシランは,加熱と共にシリコン高分子に重合されつつポリエチレンイミンと絡まって,相互浸透された状態で生成されてもよく,ポリエチレンイミンと架橋反応を起こして架橋されてもよい。
上記工程で加熱する温度は,例えば,50〜120℃が望ましい。加熱する温度が50℃より低ければ,重合反応に必要な活性化エネルギーを十分に供給できなくて,反応速度が遅く,また生成されるメタノールがよく除去されないので,反応効率を高められない。また,加熱する温度が120℃より高ければ,生成される生成物の物性が悪くなる恐れがある。加熱する時間は,反応物の量及びシリコン系単量体の種類を考慮して,例えば,4時間〜24時間であってもよい。加熱する時間が4時間より短ければ,反応時間が過度に短くて高分子が十分に重合されず,加熱する時間が24時間より長ければ,経済的に不利である。
反応に参加する反応物の組成比は,まず高分子電解質膜形成用組成物100質量部に対して,上記(ii)ヘテロポリ酸及びトリフルオロメタンスルホンイミドのうち選択された一つ以上の総質量が,例えば2〜22質量部であることが望ましい。上記(ii)ヘテロポリ酸及びトリフルオロメタンスルホンイミドのうち選択された一つ以上が2質量部より少なければ,生成される組成物で製造された高分子電解質のイオン伝導度が低下し,22質量部より多ければ,製造される高分子膜の機械的物性が悪くなって割れやすいという短所がある。
また,上記(ii)の反応混合物100質量部に対して,例えば,ヘテロポリ酸30〜70質量部,トリフルオロメタンスルホンイミド30〜70質量部の関係を有することが望ましい。
また,上記高分子電解質膜形成用組成物は,陽イオン交換基を有するメソポーラス物質をさらに含んでもよい。
このとき,高分子電解質膜形成用組成物の組成比は,まず全体高分子電解質膜形成用組成物100質量部に対して(ii)ヘテロポリ酸及びトリフルオロメタンスルホンイミドのうち選択された一つ以上及び/または陽イオン交換基を有するメソポーラス物質の混合物の質量が,例えば2〜22質量部であることが望ましい。(ii)ヘテロポリ酸及びトリフルオロメタンスルホンイミドのうち選択された一つ以上及び/または陽イオン交換基を有するメソポーラス物質の混合物が2質量部より少なければ,生成される組成物で製造された高分子電解質のイオン伝導度が低下し,22質量部より多ければ,製造される高分子膜の機械的物性が悪くなって割れやすくなるという短所がある。
また,(ii)ヘテロポリ酸及びトリフルオロメタンスルホンイミドのうち選択された一つ以上及び陽イオン交換基を有するメソポーラス物質の混合物100質量部に対して,例えばヘテロポリ酸20〜70質量部,トリフルオロメタンスルホンイミド15〜55質量部,及び陽イオン交換基を有するメソポーラス物質3〜45質量部の関係を有することが望ましい。
また,上記高分子電解質膜形成用組成物は,酸触媒をさらに含んでもよい。上記酸触媒は,液状の酸,固体酸が何れも可能であり,酸性を有するものならば,何れも可能である。上記の酸触媒は特に限定されていないが,望ましくは,硝酸,塩酸,硫酸,リン酸,酢酸,有機スルホン酸,フッ化水素(HF),CFSOH等である。
上記のような高分子電解質素材の高分子電解質膜を製造するためには,加熱してシリコン系単量体を重合する前に高分子電解質膜形成用組成物を高分子電解質膜の形態に成形することが必要である。
高分子電解質膜形態への成形は,膜の形態を有する枠組内に注入するものでもあり,キャスティングする方法も可能であり,電極に直接コーティングする方法も可能であるが,上記の方法に限定されない。上記高分子電解質膜形態のフレームは,形態,サイズにおいて特別に限定されず,製造しようとする燃料電池の形態,容量を考慮して自由に決定できる。
例えば,上記のような多様な方法で成形した高分子電解質膜形成用組成物を,前述したように,例えば70〜120℃の温度を維持するように加熱する。このとき,エポキシ基含有トリアルコキシシランが重合されつつシリコン高分子を形成し,生成されたシリコン高分子がポリエチレンイミンと相互浸透されるか,またはエポキシ基含有トリアルコキシシランがポリエチレンイミンに直接架橋され,あちこちにヘテロポリ酸,トリフルオロメタンスルホンイミド,及び/または陽イオン交換基を有するメソポーラス物質が分布する。
本発明はまた,カソードと,アノードと,上記カソードと上記アノードとの間に位置する高分子電解質膜と,を含む燃料電池であって,上記高分子電解質膜が上記高分子電解質膜用組成物を含む燃料電池を提供する。
上記のような燃料電池の製造は,各種文献に公示されている通常的な方法を利用でき,本明細書では,それについての詳細な説明を省略する。但し,高分子電解質及びそれを利用した高分子電解質膜の製造については,前述した本発明の方法を適用する。
以下,具体的な実施例及び比較例を有して本発明の構成及び効果をさらに詳細に説明するが,これら実施例は,単に本発明をさらに明確に理解させるためのものであり,本発明の範囲を限定しようとするものではない。
以下に示した実施例及び比較例で,下記のような方法でイオン伝導度σを測定した。
製造された高分子電解質膜に白金触媒(fuel cell grade,E−TEK社)を,ホットプレッシングを通じて両面にコーティングした。ホットプレッシング条件は,85℃,300psigであった。このように製造した単位電池を5cmサイズとして,温度及び含湿度をFuel Cell Testing Station(Fuel Cell Technologies社)で調節した。プロトン伝導度は,PCで制御されるVoltaLab PGZ301(Radiometer Analytical S.A.)を使って10mV,0.1〜100kHzの周波数範囲でACインピーダンス法を利用して測定した。
膜の抵抗Rは,ナイキスト線図が最小複素応答を行う点を通じて決定され,プロトン伝導度σは,膜厚さを上記Rに分けて求めた。
(実施例1)
(1)PEIの製造
線形PEIを下記のように製造した。
線形ポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)(MW=50,000,Aldrich)10gと塩酸水溶液(7M)250mlとをフラスコに入れて還流させて5日間加熱した。その生成物を常温まで冷却させた後,7.4MのNaOH溶液250mlを加えて生成された沈殿物を濾過して,中和されるまで脱イオン水で洗浄した。その後,再びエタノール/水(v/v=5/6)溶液で再沈殿させた。上記再沈殿結果物を0.1mmHgの真空で90℃に維持しつつ乾燥させた。その結果,90%の収率で215,000の分子量を有するPEIを得た。
NMR(methanol−d):H:δ2.73(s,4H),4.84(s,1H);13C:δ48.45(s)。
(2)高分子電解質膜形成用組成物の準備
上記のように製造されたPEI5.00gをエタノール45.0gに溶かして50.0gの溶液とした。ここに3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランを2.00g入れて常温で30分間攪拌した。ここにメソポーラスタングストシリカ2.46g,トリフルオロメタンスルホンイミド1.23g,HSiW1240を1.23g,および酸触媒として硫酸0.37gを入れて2時間攪拌した。
(3)高分子電解質膜の製造
上記のように製造された溶液を一日間常温に放置し,高分子電解質膜形態のフレームに注入した後,80℃を維持しつつ8時間反応させた。
上記のように製造された高分子電解質膜のプロトン伝導度σを,130℃,相対湿度20%の条件で測定した。
(実施例2)
メソポーラスタングストシリカの量を1.23gとし,50℃で12時間反応させたことを除いては,上記実施例1と同じ方法で高分子電解質膜を製造した。
(実施例3)
メソポーラスタングストシリカの量を2.46gとし,100℃で8時間反応させたことを除いては,上記実施例1と同じ方法で高分子電解質膜を製造した。
(実施例4)
メソポーラスタングストシリカを入れず,100℃で8時間反応させたことを除いては,上記実施例1と同じ方法で高分子電解質膜を製造した。
(比較例1)
ナフィオン117を利用して,高分子電解質膜を通常の方法で製造した。
Figure 2006202749
以上の結果から分かるように,メソポーラスタングストシリケートとヘテロポリ酸,及びトリフルオロメタンスルホンイミドを添加した実施例1の場合,ナフィオン117に比べイオン伝導度がさらに優秀であり,特に,焼成する場合には,イオン伝導度が顕著に優秀になることがわかる。
(実施例5)
実施例1で製造した高分子電解質膜を利用して,メタノールクロスオーバー及び水クロスオーバーテストを実施した。上記テストは,Fuel Cell Technology社で製造したFuel Cell Test Stationと80/100 Porapak Pカラム及び熱伝導度測定機で実施した。
アノード側は,2Mのメタノール水溶液を0.33cm/分の流速でパージし,カソード側は,窒素ガスをパージし,セルの温度は,50℃とした。メタノールクロスオーバーの測定のために希釈されたメタノール水溶液を利用してGCを補正し,水クロスオーバー測定のために温度を変化させた加湿された窒素ガスを利用してGCを補正した。
電極の有効面積は,5.5cmであり,キャリヤとして使われた窒素ガスの流量は,500cc/分であった。
(実施例6)
窒素ガスの流量が250cc/分である点を除いては,実施例5と同じ方法でメタノールクロスオーバー及び水クロスオーバーを測定した。
(比較例2)
比較例1で製造した高分子電解質膜を利用して,実施例5と同じ方法でメタノールクロスオーバー及び水クロスオーバーを測定した。但し,製造された電極の有効表面積は,5.29cmであった。
(比較例3)
窒素ガスの流量が250cc/分である点を除いては,比較例2と同じ方法でメタノールクロスオーバー及び水クロスオーバーを測定した。
上記実施例5及び実施例6,そして比較例2及び比較例3の結果を下記の表2に整理した。
Figure 2006202749
上記表2から分かるように,本実施形態に係る高分子電解質膜は,ナフィオンで製造した高分子電解質膜に比べて,水クロスオーバーは,70〜80%が減少し,メタノールクロスオーバーは,85〜95%が減少したことが分かる。
上記のように,本発明の高分子電解質を利用して製造される高分子電解質膜は,高温低湿の環境でも従来のナフィオン電解質膜に比べて顕著に優秀なイオン伝導度を示し,またメタノールクロスオーバー現象を大きく減らして,それによる副作用を大きく減らせる。また,耐熱性及びイオン伝導性物質の流出を防止する効果を向上させることができる。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は,本発明は,高分子電解質,および燃料電池関連の技術分野に適用可能である。
本発明の第1の実施形態に係る高分子電解質膜及びPEI高分子膜のTGAの結果を示すグラフ図である。 本発明の第1の実施形態に係る高分子電解質の構造を概念的に示す模式図である。

Claims (18)

  1. (a)エポキシ基含有トリアルコキシシランと,
    (b)ポリエチレンイミンと,
    (c)ヘテロポリ酸およびトリフルオロメタンスルホンイミドのうちから選択された一つ以上と,
    を混合した高分子電解質形成用組成物の重合反応生成物を含むことを特徴とする,高分子電解質。
  2. 前記高分子電解質は,
    (A)エポキシ基含有トリアルコキシシランの加水分解縮重合反応で得られたシリコン高分子とポリエチレンイミンとの混合物,または,エポキシ基含有トリアルコキシシランとポリエチレンイミンの架橋反応生成物の少なくともいずれか一方と,
    (B)ヘテロポリ酸およびトリフルオロメタンスルホンイミドのうち選択された一つ以上と,
    を含むことを特徴とする,請求項1に記載の高分子電解質。
  3. 前記エポキシ基含有トリアルコキシシランの加水分解縮重合反応で得られたシリコン高分子とポリエチレンイミンとの混合物は,前記シリコン高分子および前記ポリエチレンイミンが相互浸透した構造を有することを特徴とする,請求項2に記載の高分子電解質。
  4. 前記高分子電解質形成用組成物は,
    (a)エポキシ基含有トリアルコキシシラン3〜25質量部,
    (b)ポリエチレンイミン60〜75質量部,
    および
    (c)ヘテロポリ酸およびトリフルオロメタンスルホンイミドのうちから選択された一つ以上を3〜25質量部,
    を含むことを特徴とする,請求項1〜3のいずれかに記載の高分子電解質。
  5. 陽イオン交換基を有するメソポーラス物質をさらに含むことを特徴とする,請求項1〜4のいずれかに記載の高分子電解質。
  6. 前記ヘテロポリ酸および前記トリフルオロメタンスルホンイミドのうちから選択された一つ以上と前記陽イオン交換基を有するメソポーラス物質との総質量は,前記高分子電解質膜形成用組成物100質量部に対して3〜25質量部であることを特徴とする,請求項5に記載の高分子電解質。
  7. 前記ヘテロポリ酸および前記トリフルオロメタンスルホンイミドのうちから選択された一つ以上の総質量は,前記高分子電解質膜形成用組成物100質量部に対して3〜25質量部であることを特徴とする,請求項1に記載の高分子電解質。
  8. 前記エポキシ基含有トリアルコキシシランは,3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランであることを特徴とする,請求項1〜7のいずれかに記載の高分子電解質。
  9. 前記ヘテロポリ酸は,HSiW1240,HSiMo1240,HSiVMo1140,HSiVMo1040,HSiVMo40,HPMo1240,HPW1240,(VO)1.5PMo1240,(VO)1.5PW1240,(TiO)1.5PMo1240,H(VO)PMo1240,H(VO)PW1240,HPVMo40,HPVMo1040,HPV1040,HPV40,HPVMo1140,HPVW1140,RhPMo1240,BiPMo1240,HCrPVMo1140,HBiPVMo1140,またはこれらの混合物であることを特徴とする,請求項1〜8のいずれかに記載の高分子電解質。
  10. 前記陽イオン交換基を有するメソポーラス物質は,スルホン化シリカ,カルボキシル化シリカ,スルホン化タングストシリカ,カルボキシル化タングストシリカ,ホスホン化シリカまたはホスホン化タングストシリカであることを特徴とする,請求項5または6に記載の高分子電解質。
  11. (a)(i)ポリエチレンイミンおよびエポキシ基含有トリアルコキシシランと,(ii)ヘテロポリ酸およびトリフルオロメタンスルホンイミドのうちから選択された一つ以上とを混合して高分子電解質膜形成用組成物を製造する工程と,
    (b)前記(a)の高分子電解質膜形成用組成物を加熱して重合する工程と,
    を含むことを特徴とする,高分子電解質の製造方法。
  12. 前記(a)工程では,前記高分子電解質膜形成用組成物に,陽イオン交換基を有するメソポーラス物質をさらに付加することを特徴とする,請求項11に記載の高分子電解質の製造方法。
  13. 前記(a)工程の高分子電解質膜形成用組成物100質量部に対して,前記(ii)のヘテロポリ酸およびトリフルオロメタンスルホンイミドのうちから選択された一つ以上と陽イオン交換基を有するメソポーラス物質との総質量は,2〜22質量部であることを特徴とする,請求項12に記載の高分子電解質の製造方法。
  14. 前記(a)工程の高分子電解質膜形成用組成物100質量部に対して,前記(ii)のヘテロポリ酸およびトリフルオロメタンスルホンイミドのうちから選択された一つ以上の質量は,2〜22質量部であることを特徴とする,請求項11に記載の高分子電解質の製造方法。
  15. 前記(a)工程では,前記高分子電解質膜形成用組成物に,酸触媒をさらに付加することを特徴とする,請求項11〜14のいずれかに記載の高分子電解質の製造方法。
  16. 前記酸触媒は,硝酸,塩酸,硫酸,リン酸,酢酸,有機スルホン酸,フッ化水素(HF),またはCFSOHであることを特徴とする,請求項15に記載の高分子電解質の製造方法。
  17. 前記(b)工程は,50〜120℃で4〜24時間加熱する工程であることを特徴とする,請求項11〜16のいずれかに記載の高分子電解質の製造方法。
  18. カソードと,アノードと,前記カソードと前記アノードとの間に配設される高分子電解質膜と,を含む燃料電池であって,
    前記高分子電解質膜は,請求項1〜10のうち何れか1項に記載の高分子電解質を含むことを特徴とする,燃料電池。
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