JP2006202405A - 光ピックアップ装置および光学式情報記録再生装置 - Google Patents

光ピックアップ装置および光学式情報記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】大型化することなく、放熱効率の高い光ピックアップ装置および光学式情報記録再生装置を提供する。
【解決手段】レーザ光を出射するレーザ素子を内蔵している光学パッケージ13と、光学パッケージ13を内包し、レーザ光11の光軸を調整する光軸調整台19と、光軸調整台19を支持している光学基台15と、光学パッケージ13、光軸調整台19および光学基台15を覆うように設置されている蓋部17とを備え、蓋部17は、光学基台15側に突出している熱伝導性を有する突起部22を有し、光学パッケージ13、光軸調整台19および光学基台15の少なくともいずれかには、突起部22が挿入されている孔23が形成されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、光ピックアップ装置に関する。特に、光学式情報記録媒体に情報信号を記録もしくは再生するための光ピックアップ装置およびそれを備えた光学式情報記録再生装置に関するものである。
光学式情報記録媒体である光ディスク等にオーディオ信号、文字信号および映像信号等の情報を記録または再生する光学式情報記録再生装置には、光ピックアップ装置が搭載されている。光ピックアップ装置から出射されるレーザ光が、光ディスク等の情報記録面に照射されることで記録マークが記入され、情報の記録が行われる。また、光ピックアップ装置から情報記録面に照射されたレーザ光の反射光を光検出器で受光することで、情報の再生が行われる。このように、光ピックアップ装置には、レーザ光を出射する半導体レーザ素子が搭載されている。
近年情報の高密度化が進むにしたがって記録再生の高速化が要求されている。記録再生の高速化のためには、出力の高い半導体レーザ素子を用いる必要がある。そのため、半導体レーザの発振時に発生する熱量は大きくなり、例えば、現在の光ピックアップ装置に使用されている半導体レーザ素子では、発振時の温度は80〜90゜C程度に達する。
また、近年、光学式情報記録再生装置は、薄型ノートパソコン等に用いられるため、光ピックアップ装置も含めて光学式情報記録再生装置の小型化および高密度化が進んでいる。それにより、光ピックアップ装置は、半導体レーザ素子の発熱の影響を強く受け、高温条件下で動作している。
さらに、半導体レーザ素子は、動作温度が高温になると出力が減少するため、その分駆動電流を増大させなければならない。そのため、高温による劣化に加え、駆動電流の増大による劣化が加わり、半導体レーザ素子の素子寿命はさらに短くなる。
このように、光学式情報記録再生装置において、発生する熱をいかに放熱するかは極めて重要な課題であり、従来から種々の提案がなされている。例えば、特許文献1には、樹脂またはセラミックからなる半導体レーザ素子の筐体部あるいはフレーム構造を、熱容量の大きい金属体等(放熱板)に接触させている構成の、光ピックアップ装置に搭載される対物レンズ駆動装置が開示されている。具体的には、半導体レーザ素子、受光素子、プリズムおよびレンズ等からなる光学系を収納した可動ボビンと放熱板とが一体成型された構成である。また、例えば、特許文献2にも放熱板を用いて光ピックアップ装置の放熱を促す方法が開示されている。
特開平8−287499号公報 特開平11−16202号公報
しかし、従来のように、放熱板を用いる方法は、別途放熱板を形成し配備するために構造が複雑になる上、製造工程における工数が増大するため高コストであるという問題がある。また、近年では、光学式情報記録再生装置の小型化により、放熱板を配置する空間的余裕がなくなってきている。
本発明は、上述の問題点に鑑みなされたものであって、大型化することなく、放熱効率の高い光ピックアップ装置および光学式情報記録再生装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の光ピックアップ装置は、光学式情報記録媒体にレーザ光を照射する光ピックアップ装置であって、レーザ光を出射するレーザ素子を内蔵している光学パッケージと、前記光学パッケージを内包し、前記レーザ光の光軸を調整する光軸調整台と、前記光軸調整台を支持している光学基台と、前記光学基台において前記光学式情報記録媒体が設置される側に、前記光学パッケージ、前記光軸調整台および前記光学基台を覆うように設置されている蓋部とを備え、前記蓋部は、前記光学基台側に突出している熱伝導性を有する突起部を有し、前記光学パッケージ、前記光軸調整台および前記光学基台の少なくともいずれかには、前記突起部が挿入されている孔が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の第2の光ピックアップ装置は、光学式情報記録媒体にレーザ光を照射する光ピックアップ装置であって、レーザ光を出射するレーザ素子を内蔵している光学パッケージと、前記光学パッケージの光軸を調整する光軸調整台と、前記光軸調整台を支持している光学基台と、前記光学基台において前記光学式情報記録媒体が設置される側に、前記光学パッケージ、前記光軸調整台および前記光学基台を覆うように設置されている蓋部とを備え、前記光学パッケージおよび前記光軸調整台の少なくともどちらかには、前記蓋部側に突出する熱伝導性を有する突起部が設置されていて、前記突起部は、前記蓋部の近傍に位置しあるいは前記蓋部に接触していることを特徴とする。
また、本発明の第3の光ピックアップ装置は、光学式情報記録媒体にレーザ光を照射する光ピックアップ装置であって、レーザ光を出射するレーザ素子を内蔵している光学パッケージと、前記光学パッケージの光軸を調整する光軸調整台と、前記光軸調整台を支持している光学基台と、前記光学基台において前記光学式情報記録媒体が設置される側に、前記光学パッケージ、前記光軸調整台および前記光学基台を覆うように設置されている蓋部とを備え、前記光学パッケージおよび前記光軸調整台の少なくともどちらかには、前記蓋部側に突出する熱伝導性を有する突起部が設置されていて、前記突起部は、前記蓋部を貫通して光学式情報記録媒体側に突出している。
また、本発明の光学式情報記録再生装置は、上記本発明の第1ないし第3のいずれかの光ピックアップ装置のいずれかと、前記光学式情報記録媒体を回転させる光学式情報記録媒体駆動部と、前記光ピックアップ装置から出射されるレーザ光が、前記光学式情報記録媒体に照射されるように、前記光ピックアップ装置を駆動させる光ピックアップ装置駆動部とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、大型化することなく、放熱効率の高い光ピックアップ装置および光学式情報記録再生装置を提供することができる。
本発明の第1の光ピックアップ装置は、前記光学パッケージ、前記光軸調整台および前記光学基台を覆うように設置されている蓋部には、前記光学基台側に突出している突起部が設置され、前記光学パッケージ、前記光軸調整台および前記光学基台の少なくともいずれかには、前記突起部が挿入されている孔が形成されている。そのため、光学パッケージに内蔵されている、熱源であるレーザ素子が発する熱を、より熱源に近い個所である前記光学パッケージ、前記光軸調整台および前記光学基台の内部に配置されている突起部を伝って蓋部に移動させ、蓋部から空気中に放熱することができる。それにより、放熱効率が高い光ピックアップ装置を実現することができる。また、従来の光ピックアップ装置に突起部を設置し、孔を形成するだけで実現できるので、光ピックアップ装置が大型化することなく放熱効率を高くすることができる。また、放熱効率が高いため、レーザ素子が温度暴走することもなく、劣化も少ないため、寿命も長い。また、高温であるために起こる、誤動作も生じない。
また、上記本発明の第1の光ピックアップ装置において、好ましくは、前記光学パッケージには、前記突起部が挿入される前記孔が形成されていて、前記突起部は、前記レーザ素子に接触するかあるいは前記レーザ素子の近傍にある。それにより、熱源であるレーザ素子の熱を突起部により直接外部に移動させることができるので、放熱効率が高いという効果を奏する。
また、上記本発明の第1の光ピックアップ装置において、好ましくは、前記光軸調整台または前記光学パッケージと、前記光学基台とを接続する放熱板をさらに備えていて、前記光学基台における、前記放熱板と前記光学基台との接続個所近傍に、前記孔が形成されていて、前記孔に前記突起部が挿入されている。それにより、光学基台において、最も温度の高い個所の熱を突起部により外部に移動させることができるので、放熱効率が高い。
また、上記本発明の第1の光ピックアップ装置において、好ましくは、前記突起部は、前記蓋部において前記光学式情報記録媒体が設置される側の面から前記光学基台側に突出している。前記蓋部において前記光学式情報記録媒体が設置される側の面は空気に触れている。また、光学式情報記録媒体の回転により、光学式情報記録媒体と蓋部との間には空気の流れが生じる。そのため、突起部に伝わった熱がより効果的に放熱される。したがって、放熱効率が高いという効果を奏する。
また、上記本発明の第1の光ピックアップ装置において、前記突起部は前記蓋部を貫通して、前記光学式情報記録媒体が設置される側にも突出している。そのため、突起部の光学式情報記録媒体側に突出している個所は空気に触れている。それにより、蓋部だけでなく、突起部の光学式情報記録媒体側に突出している個所からも外部に熱を放熱することができる。また、光学式情報記録媒体の回転により、光学式情報記録媒体と蓋部との間には、空気の流れが生じる。したがって、突起部の放熱はさらに大きくなる。
また、上記本発明の第1の光ピックアップ装置において、前記突起部が挿入されている前記孔には、放熱グリスが充填されている。それにより、孔の内面と突起部とが接触していなくても、放熱グリスにより熱が伝わりやすいので、放熱効率が高い。
また、上記本発明の第2の光ピックアップ装置は、光学パッケージおよび前記光軸調整台の少なくともどちらかには、蓋部側に突出する突起部が設置されていて、突起部の先端は、蓋部の近傍に位置しあるいは前記蓋部に接触している。そのため、光学パッケージに内蔵されている、熱源であるレーザ素子が発する熱を、より熱源に近い個所である前記光学パッケージおよび前記光軸調整台に配置されている突起部を伝って蓋部に移動させ、蓋部から空気中に放熱することができる。それにより、放熱効率が高い光ピックアップ装置を実現することができる。また、従来の光ピックアップ装置に突起部を設置し、孔を形成するだけで実現できるので、光ピックアップ装置が大型化することなく放熱効率を高くすることができる。また、放熱効率が高いため、レーザ素子が温度暴走することもなく、劣化も少ないため、寿命も長い。また、高温であるために起こる、誤動作も生じない。
また、上記本発明の第2の光ピックアップ装置において、前記蓋部と前記突起部とが接触していず、前記蓋部と前記突起部との間に放熱グリスが塗布されている。それにより、蓋部と突起部とが接触していなくても、放熱グリスにより熱が伝わりやすいので、放熱効率が高い。
また、上記本発明の第3の光ピックアップ装置において、光学パッケージおよび光軸調整台の少なくともどちらかには、蓋部側に突出する熱伝導性を有する突起部が設置されていて、突起部は、蓋部を貫通して光学式情報記録媒体側に突出している。そのため、光学パッケージに内蔵されている、熱源であるレーザ素子が発する熱を、より熱源に近い個所である前記光学パッケージおよび前記光軸調整台に配置されている突起部を伝って蓋部に移動させ、蓋部から空気中に放熱することができる。また、突起部が蓋部を貫通して光学式情報記録媒体側に突出しているので、突起部の一部が空気に触れている。さらに、光学式情報記録媒体の回転により、光学式情報記録媒体と蓋部との間には空気の流れが生じる。そのため、突起部に伝わった熱がより効果的に放熱される。したがって、放熱効率が高い光ピックアップ装置を実現することができる。また、従来の光ピックアップ装置に突起部を設置し、孔を形成するだけで実現できるので、光ピックアップ装置が大型化することなく放熱効率を高くすることができる。また、放熱効率が高いため、レーザ素子が温度暴走することもなく、劣化も少ないため、寿命も長い。また、高温であるために起こる、誤動作も生じない。
また、上記本発明の第3の光ピックアップ装置において、好ましくは、前記蓋部には、前記突起部が貫通する孔が形成されていて、前記孔には放熱グリスが充填されている。それにより、蓋部と突起部とが接触していなくても、放熱グリスにより熱が伝わりやすいので、放熱効率が高い。
また、上記本発明の第1ないし第3のいずれかの光ピックアップ装置において、前記蓋部はアルミニウムにより構成されている。それにより、蓋部の輻射率が高くなるため、蓋部から放熱される量が増加する。そのため、放熱効率をさらに高くすることができる。
また、本発明の光学式情報記録再生装置は、上記本発明の第1ないし第3のいずれかの光ピックアップ装置を備えている。それにより、放熱効率が高いうえ、大型化することもない、光学式情報記録再生装置を実現することができる。また、本発明の光学式情報記録再生装置は誤動作も生じず、寿命も長い。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る光学式情報記録再生装置および光ピックアップ装置について図を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る光学式情報記録再生装置の構成を示す斜視図である。また、図2は本発明の実施の形態1に係る光学式情報記録再生装置における、光ピックアップ装置と光ディスクとの配置を示す斜視図である。図2は、図1に示した光学式情報記録再生装置(以下、単に記録再生装置という)1のうち、光ピックアップ装置8と光ディスク(光学式情報記録媒体)2を有するカートリッジ4とを図示したものであり、これらを、図1よりも拡大して示している。
図1において、光学式ディスクドライブである記録再生装置1は、トラバースベース6と、トラバースベース6上に設置された駆動台10と、駆動台10上に設置された光ピックアップ装置8と、スピンドルモータ(光学式情報記録媒体駆動部)7と、駆動台10を移動させるためのシャフト9と、シャフト9をその軸を中心として回転させるモータ(図示せず)を備えた支持台3と、スピンドルモータ7に連結されていて、スピンドルモータ7によって軸を中心として回転させられるモータシャフト5とを備えている。
また、記録再生装置1には、カートリッジ4が設置されている。カートリッジ4には、光学式情報記録媒体である光ディスク2が内蔵されている。図示されていないが、光ディスク2の中心部にモータシャフト5の端部が連結されて、カートリッジ4は記録再生装置1に設置される。これにより、光ディスク2は、モータシャフト5を介してスピンドルモータ7により回転させられる。さらに、図2にも示されているように光ディスク2はカートリッジ4により保護されているが、カートリッジ4には開口部4aが形成されていて、開口部4aでは光ディスク2が外部に露呈されている。
図2に示されているように、実施の形態1の光ピックアップ装置8は、光ディスク2が設置される側に対物レンズ12と、出射するレーザ光の焦点を合わせるために対物レンズ12をトラッキング方向またはフォーカス方向に移動させ得るアクチュエータ16とを備えている。光ピックアップ装置8は、光ディスク2の外部に露呈されている個所に向けて対物レンズ12からレーザ光11を出射する。それにより、光ディスク2への情報の記録および光ディスク2の情報の再生を行う。光ピックアップ装置8の構成のさらに詳しい説明は後述する。
駆動台10には、2本のシャフト9が貫通している。1つのシャフト9は、支持台3のモータ(図示せず)により、その軸方向を中心として回転させられる。このシャフト9が回転することで、駆動台10が光ディスク2の半径方向に移動する。このような機構は、シャフト9と駆動台10との間に例えばギア等を備えることで実現できる。もう1つのシャフト9は、駆動台10の移動方向を規定するためのもので、駆動台10はこのシャフトに沿って移動し得る。駆動台10上には光ピックアップ装置8が設置されていて、駆動台10と一体となって移動する。これにより、光ピックアップ装置8は光ディスク2に対して、その外周側および内周側に移動可能である。したがって、レーザ光11を出射する対物レンズ12も、光ディスク2の外周側および内周側に移動可能である。このような機構(光ピックアップ装置駆動部)により、光ピックアップ装置を駆動させることができる。なお、光ピックアップ装置8を光ディスク2に対して移動させる機構は、上述の機構に限定されるわけではない。
開口部4aから、光ディスク2の表面である情報記録面の一部が露呈されている。光ディスク2を回転させれば、順次、情報記録面の全てが外部に露呈されることになる。また、光ピックアップ装置8は光ディスク2の外周側および内周側に移動が可能である。したがって、光ディスク2の情報記録面における所定の個所にレーザ光11を照射することが可能である。
記録再生装置1は、光ディスク2の回転をスピンドルモータ7で調整し、光ディスク2の外周側および内周側に対する光ピックアップ装置8の位置をシャフト9によって調整し、対物レンズ12から出射されるレーザ光11が、光ディスク2の情報記録面における所望の位置に照射されるようにする。レーザ光11が、光ディスク2の情報記録面に照射されることで光ディスク2には記録マークが記入され、情報の記録が行われる。また、レーザ光11が情報記録面に照射され、反射した光を検出することにより情報の再生が行われる。
次に、図3を用いてさらに詳しく実施の形態1に係る光ピックアップ装置8について説明する。図3は本発明の実施の形態1に係る光ピックアップ装置8の構成を示す分解斜視図である。図3に示すように、光ピックアップ装置8は、光学基台15と、光学基台15に支持された光軸調整台19と、光軸調整台19に内包されている光学パッケージ13と、光学パッケージ13の内部に設置された半導体レーザ素子(図示せず)と、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光11を反射する反射鏡14と、電線等のフレキ押さえおよび輻射防止用のカバー(蓋部)17と、光ディスク2の情報記録面にレーザ光11の焦点を合わせるための対物レンズ12と、レーザ光11の焦点を情報記録面に合わせるため対物レンズ12を光ディスク2に対してフォーカス方向またはトラッキング方向に駆動させるアクチュエータ16とを備えている。
光学基台15の内部に設置されている光軸調整台19は、アオリホルダー19aとスライドホルダー19bとを有している。光ピックアップ装置8を組み立てるときに光軸調整台19を用いて、光軸調整台19の内部に設置されている半導体レーザ素子の光軸を調整する。光軸の方向(レーザ光11の方向)が所望の方向となるように、光軸調整台19により調整された後、光軸調整台19は固定される。光学パッケージ13および光軸調整台19には、レーザ光11が出射される孔(図示せず)が形成されていて、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光11は、その孔を通って反射鏡14で反射されて、カバー17に形成された孔18を通って、対物レンズ12に入射する。アクチュエータ16は、レーザ光11の焦点が光ディスク2の情報記録面の所望の位置に合うように、対物レンズ12をフォーカス方向あるいはトラッキング方向に駆動させる。
光軸調整台19において、光学パッケージ13が接している個所の裏面には光学基台15と連結されている放熱板21が設置されている。放熱板21は、半導体レーザ素子に生じる熱を光学基台15へと放熱している。なお、放熱板21は、光学パッケージ13または光軸調整台19と、光学基台15とを連結するように設置されていればよく、光学パッケージ13または光軸調整台19の熱を光学基台15へと伝えている。
カバー17は、光学基台15上に設置されている。上述したように、カバー17は、半導体素子等に接続された電線等のフレキが、光ディスク2に接触せぬように押さえるためや輻射防止用としての働きがある。そのため、カバー17は、光学基台15の光ディスク2が設置される側に設置されている。なお、カバー17は、光学基台15と嵌合するような形状でもよいし、板状であってもよい。
カバー17には、光学基台15側に突出している突起部22が設置されている。この突起部22は熱伝導性を有している。具体的には、例えば、突起部22はアルミニウム等により構成されていることが望ましい。また、突起部22の表面に、アルマイト加工やめっき加工が施されている、または、突起部22の表面の表面粗さが大きいこととすれば望ましい。それにより、突起部22の輻射率が高くなる。放熱効果が高まるため、突起部22は熱伝導性が大きいほど好ましい。また、光学パッケージ13には、この突起部22が嵌る孔23が形成されている。なお、熱伝導性を有する材料とは、例えば、アクリル樹脂(0.21W/m℃)、ステンレス(27W/m℃)、アルミニウム(220W/m℃)、銅(390W/m℃)、グラファイトシート(600W/m℃)等である。
図4は本発明の実施の形態1に係る光ピックアップ装置の構成を示す斜視図である。図4に示した光ピックアップ装置8は、図3に分解斜視図で示した光ピックアップ装置8を組み立てた状態である。
図4に示すように、カバー17は光学基台15上に、光学パッケージ13、光軸調整台19および光学基台15を覆うように設置されている(図3参照)。光ピックアップ装置8が組み立てられた状態では、突起部22は孔23に挿入される。
このような、実施の形態1に係る光ピックアップ装置8を動作させた場合には、半導体レーザ素子が発熱する。半導体レーザ素子が熱源となるが、光学パッケージ13内の熱は、例えば、放熱板21を伝って、光学基台15に伝達される。光学基台15はカバー17に接触しており、熱はカバー17を介して外部に放熱される。
さらに、光学パッケージ13の内部には、熱伝導性の高い突起部22が配置されているので、半導体レーザ素子で発生した熱は突起部22に伝達、輻射または対流によって移動し、効率良くカバー17へと移動し、カバー17の表面から光ピックアップ装置8の外部に放熱される。熱源である半導体レーザ素子の近傍に突起部22が配置されているか、突起部22が半導体レーザ素子に接触していることが好ましい。それにより、突起部22が熱源から直接熱を吸収し、外部へと伝えるので、効率良く放熱が行われる。すなわち、この光ピックアップ装置8は放熱効率が高い。なお、突起部22が半導体レーザ素子に干渉しないような構成とする。すなわち、半導体レーザ素子の動作に不具合が生じないようにする。
なお、突起部22は、カバー17において光ディスク2が設置される側の面に設置され、光学基台15側に突出している構成とすることが望ましい。それにより、突起部22で吸収した熱は、カバー17の光ディスク2が設置される側の面に直接移動することとなり、その面から外気へと放熱される。さらに、光ディスク2の回転により、カバー17と光ディスク2との間に生じる気流(空気の流れ)により、カバー17の光ディスク2側の面は、カバー17の他の面に比べて放熱効率が高い。そのため、効率よく熱を放出することができる。
また、突起部22は、カバー17に設置されていて光学基台15側に突出していればよく、その設置場所は特に限定されるわけではない。例えば、レーザ光11の光軸に対して平行である面に設置されていてもよい。
このように、実施の形態1の光ピックアップ装置8は、カバー17の光学基台15側の面に形成された突起部22と、突起部22が挿入され得る大きさおよび配置の、光学パッケージ13に形成された孔23とを備えた構成であり、光ピックアップ装置8が大型化することなく簡単に作製することができる。
また、カバー17は、例えば、ステンレス等により構成されるが、アルミニウムにより構成してもよい。それにより、カバー17の熱伝導性が大きくなり、光ピックアップ装置8の放熱効率を高めることができる。また、孔23の内面は、熱放射性能が高くなるように加工されていてもよい。具体的には、孔23の内面にアルマイト加工やめっき加工を施し、孔23の内面にアルミニウム等の熱伝導性の高い材料を形成し、放熱性を高くすればよい。また、孔23の内面の表面粗さを大きくすることで、孔23の内面の熱放射性能を高めればよい。それにより、光ピックアップ装置8の放熱効率をさらに高めることができる。
なお、孔23の径と突起部22の径とを略同じにすると、光学パッケージ13の配置が決まってしまう。そのため、上記光軸調整を行うことできなくなる。そこで、孔23の径は、突起部22の径に比べてゆとりをもった大きさに設計することが望ましい。なお、孔23中には、放熱グリスを充填しておくことが望ましい。それにより、突起部22と孔23とが接触しなくとも、それらの間に空気ではなく放熱グリスが設置されることになり、孔23から突起部22への熱の移動が効率良く行われる。
また、突起部22が半導体レーザ素子に近づくほど、あるいは突起部22の径が大きいほど、放熱効率は高くなる。しかし、それにより、突起部22が大きくなるため、部品コストも高くなる。これらのことを考慮して、最適となる突起部22または孔23の大きさを決めればよい。なお、実施の形態1の光ピックアップ装置8において、突起部22と孔23は1つずつとしたが、複数ずつでもよい。これらの数が増える方が、放熱効率はさらに高くなる。
また、突起部22がカバー17を貫通していて、カバー17の、光学基台15とは反対側にも突出する構成でもよい。なお、光学基台15とは反対側とは、光ディスクが設置される側である。図5を用いて具体的に、この光ピックアップ装置58の構成を説明する。図5は本発明の実施の形態1に係る他の光ピックアップ装置の構成を示す分解斜視図である。なお、図5において、図1と同様の機能を有する部材には同一の符号を付し、説明を省略する。図5に示すように、光ピックアップ装置8aにおいて、突起部62が、光学基台15側だけでなく、その反対側にも突出している。つまり、突起部62がカバー17を貫通してカバー17の両面に突出している。このような構成とすることで、突起部62の内、カバー17の外部に突出している個所は、空気と接していることになるので、放熱効率が高くなる。また、突起部62の内、カバー17の外部に突出している個所の表面を熱放射性能が高くなるように加工してもよい。具体的には、アルマイト加工やめっき加工を施し、放熱性を高くすればよい。また、突起部62の内、カバー17の外部に突出している個所の表面粗さを大きくすることで、熱放射性能を高めればよい。それにより、光ピックアップ装置58の放熱効率をさらに高めることができる。
また、前述の実施の形態1に係る記録再生装置1は、このような光ピックアップ装置8を備えているため放熱効率が高い。この記録再生装置1において、光ピックアップ装置8の代わりに、図5に示す光ピックアップ装置58を搭載してもよい。その場合は、光ディスク2と光ピックアップ装置58との間の空間に、光ディスク2の回転により空気が流れる。突起部62の内、カバー17の外部に突出している個所は、この空間に位置するので、放熱効率はさらに高くなる。
このように、実施の形態1に係る光ピックアップ装置および記録再生装置は、大型化させずとも放熱効率が高く、また、構成が簡単であるため低コストで作製することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る光学式情報記録再生装置および光ピックアップ装置について図を用いて説明する。図6は本発明の実施の形態2に係る光ピックアップ装置の構成を示す分解斜視図である。図6に示した実施の形態2の光ピックアップ装置8aの基本構成は、図3に示した実施の形態1に係る光ピックアップ装置8の構成と略同様である。実施の形態2に係る光ピックアップ装置8aは、実施の形態1に係る光ピックアップ装置8の突起部22および孔23の代わりに突起部22aおよび孔23aを有する。そこで、図6において、図3に示した部材と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付し説明を省略する。なお、組み立て後の実施の形態2の光ピックアップ装置8aは、図4に示す実施の形態1の光ピックアップ装置8と同様の構成である。
また、実施の形態2の記録再生装置1aは、図1に示した実施の形態1の記録再生装置1と略同一の構成で、光ピックアップ装置8の代わりに光ピックアップ装置8aを備えている。それ以外は同一の構成であるため、実施の形態2の記録再生装置1aについては、図1の記録再生装置1を参照すればよく、詳しい説明は省略する。
図6において、カバー17の光学基台15側の面には、光学基台15側に突出している2本の突起部22aが設置されている。光軸調整台19には、カバー17を光学基台15上に設置した場合に、この突起部22aが挿入される孔23aがそれぞれ形成されている。
実施の形態2の光ピックアップ装置8aにおいて、カバー17が光学基台15上に設置されて、光ピックアップ装置8aが組み立てられた場合に、熱伝導性を有する突起部22aは、孔23aに挿入される。なお、突起部22aは、実施の形態1の突起部22と同様に、熱伝導性が大きい方が好ましい。
実施の形態2に係る光ピックアップ装置8aを動作させた場合には、半導体レーザ素子が発熱する。半導体レーザ素子が熱源となるが、光学パッケージ13内の熱は、例えば、放熱板21を伝わって、光学基台15に伝達される。光学基台15はカバー17に接触しており、熱はカバー17を介して外部に放熱される。
さらに、光学パッケージ13の熱が、光学パッケージ13を内包している光軸調整台19に伝わり、光軸調整台19が加熱される。光軸調整台19の内部には、熱伝導性の高い突起部22aが挿入されているので、発生した熱は突起部22aに伝達、輻射または対流によって移動し、効率良くカバー17へと移動し、カバー17の表面から光ピックアップ装置8aの外部に放熱される。したがって、効率良い放熱が行われる。すなわち、この光ピックアップ装置8aは放熱効率が高い。
また、この光ピックアップ装置8aは、カバー17の光学基台15側の面に形成された突起部22aと、突起部22aが挿入され得る大きさおよび配置の、光軸調整台19に形成された孔23aとを備えた構成であり、光ピックアップ装置8aが大型化することなく簡単に作製することができる。
実施の形態1と同様に、この光ピックアップ装置8aにおいても光軸調整を行うことができるように、孔23aの径は、突起部22aの径に比べてゆとりをもった大きさに設計されることが望ましい。なお、孔23a中には、放熱グリスを充填しておくことが望ましい。それにより、突起部22aと孔23aとが接触しなくとも、それらの間に空気ではなく放熱グリスが設置されることになり、孔23aから突起部22aへの熱の移動が効率良く行われる。さらに、実施の形態1と同様に、孔23aの内面を熱放射性能が高くなるように加工してもよい。具体的には、孔23aの内面にアルマイト加工やめっき加工を施し、孔23aからの放熱性を高くすればよい。また、孔23aの内面の表面粗さを大きくすることで、孔23aの内面の熱放射性能を高めればよい。それにより、光ピックアップ装置8aの放熱効率をさらに高めることができる。
実施の形態2の光ピックアップ装置8aにおいては、突起部22aおよび孔23aをそれぞれ2つずつとしたが、この数は限定されるわけではない。それぞれ対応する突起部22aおよび孔23aを有していればよく、その数は、1つずつであってもよいし、複数ずつであってもよい。また、孔23aは、光軸調整台19のアオリホルダー19aに形成されていることとしたが、スライドホルダー19bに形成されていてもよい。なお、熱源により近い個所に孔23aが形成されることが望ましい。それにより、突起部22aを介して効率良く熱がカバーに移動し、光ピックアップ装置8aの放熱効率が高くなる。
また、図5で示した光ピックアップ装置58のように、突起部22aがカバー17を貫通していて、光学基台15側だけでなく、その反対側にも突出している構成でもよい。このような構成とすることで、突起部22aの内、カバー17の外部に突出している個所は、空気と接していることになるので、放熱が大きい。これにより、光ピックアップ装置8aの放熱効率はさらに高くなる。
また、図1に示すように、実施の形態2に係る記録再生装置1aは、実施の形態2の光ピックアップ装置8aを備えている。このような構成であるため、実施の形態1の記録再生装置1と同様の効果を奏する。
本発明の実施の形態2に係る光ピックアップ装置および記録再生装置は、大型化させずとも放熱効率が高く、また、構成が簡単であるため低コストで作製することができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る光学式情報記録再生装置および光ピックアップ装置について図を用いて説明する。図7は本発明の実施の形態3に係る光ピックアップ装置の構成を示す分解斜視図である。図7に示した実施の形態3の光ピックアップ装置8bの基本構成は、図3に示した実施の形態1に係る光ピックアップ装置8の構成と略同様である。実施の形態3に係る光ピックアップ装置8bは、実施の形態1に係る光ピックアップ装置8の突起部22および孔23の代わりに突起部22bおよび孔23bを有する。そこで、図7において、図3に示した部材と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付し説明を省略する。なお、組み立て後の実施の形態3の光ピックアップ装置8bは、図4に示す実施の形態1の光ピックアップ装置8と同様の構成である。
また、実施の形態3の記録再生装置1bは、図1に示した実施の形態1の記録再生装置1と略同一の構成で、光ピックアップ装置8の代わりに光ピックアップ装置8bを備えている。それ以外は同一の構成であるため、実施の形態3の記録再生装置1bについては、図1の記録再生装置1を参照すればよく、詳しい説明は省略する。
図7において、カバー17の光学基台15側の面には、光学基台15側に突出している4本の突起部22bが設置されている。光学基台15には、カバー17を光学基台15上に設置した場合に、この突起部22bが挿入される孔23bがそれぞれ形成されている。
実施の形態3の光ピックアップ装置8bにおいて、カバー17が光学基台15上に設置されて、光ピックアップ装置8bが組み立てられた場合に、熱伝導性を有する突起部22bは、孔23bに挿入される。なお、突起部22bは、実施の形態1の突起部22と同様に、熱伝導性が大きい方が好ましい。
実施の形態3に係る光ピックアップ装置8bを動作させた場合には、半導体レーザ素子が発熱する。半導体レーザ素子が熱源となるが、光学パッケージ13内の熱は、例えば、放熱板21を伝わって、光学基台15に伝達される。光学基台15はカバー17に接触しており、熱はカバー17を介して外部に放熱される。また、光学パッケージ13内の熱は、光軸調整台19を通じて、光学基台15に伝達されもする。
光学基台15の内部には、熱伝導性の高い突起部22bが配置されているので、発生した熱は突起部22bに伝達、輻射または対流によって移動し、効率良くカバー17へと移動し、カバー17の表面から光ピックアップ装置8bの外部に放熱される。したがって、効率良い放熱が行われる。すなわち、この光ピックアップ装置8bは放熱効率が高い。
また、この光ピックアップ装置8bは、カバー17の光学基台15側の面に形成された突起部22bと、突起部22bが挿入され得る大きさおよび配置の、光軸調整台19に形成された孔23bとを備えた構成であり、光ピックアップ装置8bが大型化することなく簡単に作製することができる。
実施の形態3の光ピックアップ装置8bは、光軸調整において、光学基台19がカバー17に対して動くことはないので、突起部22bと孔23bとにゆとりがなくとも、光軸調整が制限されることがない。したがって、孔23bの径は、突起部22bの径に比べてゆとりをもった大きさでもよいし、略同一の大きさでもよく、突起部22bを孔23bに挿入され得る大きさとすればよい。なお、孔23b中には、放熱グリスを充填しておくことが望ましい。それにより、突起部22bと孔23bとが接触しない個所であっても、それらの間に空気ではなく放熱グリスが設置されることになり、孔23bから突起部22bへの熱の移動が効率良く行われる。さらに、実施の形態1と同様に、孔23bの内面を熱放射性能が高くなるように加工してもよい。具体的には、孔23bの内面にアルマイト加工やめっき加工を施し、孔23bからの放熱性を高くすればよい。また、孔23bの内面の表面粗さを大きくすることで、孔23bの内面の熱放射性能を高めればよい。それにより、光ピックアップ装置8bの放熱効率をさらに高めることができる。
実施の形態3の光ピックアップ装置8bにおいては、突起部22bおよび孔23bをそれぞれ4つずつとしたが、この数は限定されるわけではない。それぞれ対応する突起部22bおよび孔23bを有していればよく、その数は、1つずつであってもよいし、複数ずつであってもよい。また、孔23bは、光学基台15のいずれの個所に形成されていてもかまわない。特に、放熱板21と光学基台15とが接する個所に近いほうが、高熱であるので、この個所に孔23bが形成され、突起部22bにより、熱が放熱されることが好ましい。
また、図5で示した光ピックアップ装置58のように、突起部22bがカバー17を貫通していて、光学基台15側だけでなく、その反対側にも突出している構成でもよい。このような構成とすることで、突起部22bの内、カバー17の外部に突出している個所は、空気と接していることになるので、放熱が大きい。これにより、光ピックアップ装置8bの放熱効率はさらに高くなる。
また、図1に示すように、実施の形態3に係る記録再生装置1bは、実施の形態3の光ピックアップ装置8bを備えている。このような構成であるため、実施の形態1の記録再生装置1と同様の効果を奏する。
このように、本発明の実施の形態3に係る光ピックアップ装置および記録再生装置は、大型化させずとも放熱効率が高く、また、構成が簡単であるため低コストで作製することができる。
実施の形態1〜3に記載の光ピックアップ装置8、58、8a、8bは、それぞれ、光学パッケージ13、光軸調整台19、光学基台17に孔23、23a、23bが形成され、これらに嵌り込む突起部22、62、22a、22bを備えている。しかし、これらの構成に限定されるわけではなく、光学パッケージ13、光軸調整台19、光学基台17の全てに孔23、23a、23bが形成され、それらに対応する突起部22、62、22a、22bを備えている構成としてもよい。また、孔23、23a、23bおよび突起部22、62、22a、22bそれぞれを選択的に組み合わせて備えている構成であってもよい。
また、実施の形態1〜3の光ピックアップ装置8、58、8a、8bの各突起部22、62、22a、22bの形状は、円柱状として図示しているが、円柱状に限定されるわけではない。楕円柱や、三角柱または四角柱等の多角柱としてもよい。さらに、柱状に限られず、例えば、錐体であってもよく、その形状は限定されない。また、上記各形状が部分的に組み合わされている形状でもよい。なお、各突起部22、62、22a、22bに対応する孔23、23a、23bの形状は、各突起部22、62、22a、22bが挿入され得る形状であればよい。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係る光学式情報記録再生装置および光ピックアップ装置について図を用いて説明する。図8は本発明の実施の形態4に係る光ピックアップ装置の構成を示す分解斜視図である。図8に示した実施の形態4に係る光ピックアップ装置8cの基本構成は、図3に示した実施の形態1に係る光ピックアップ装置8の構成と略同様である。実施の形態4の光ピックアップ装置8cは、実施の形態1に係る光ピックアップ装置8のように、カバー17に突起部22が設置されていず、光学パッケージ13に孔23も形成されていない。その代わりに光学パッケージ13には、カバー17に接する突起部22cが形成されている。それ以外は、実施の形態1の光ピックアップ装置8と同様の構成である。そこで、図8において、図3に示した部材と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付し説明を省略する。なお、組み立て後の実施の形態4の光ピックアップ装置8cは、図4に示す実施の形態1の光ピックアップ装置8と同様の構成である。
また、実施の形態4の記録再生装置1cは、図1に示した実施の形態1の記録再生装置1と略同一の構成で、光ピックアップ装置8の代わりに光ピックアップ装置8cを備えている。それ以外は同一の構成であるため、実施の形態4の記録再生装置1cについては、図1の記録再生装置1を参照すればよく、詳しい説明は省略する。
図8において、光学パッケージ13には、カバー17側に突出している突起部22cが形成されている。この突起部22cは熱伝導性を有する。なお、突起部22cは、実施の形態1の突起部22と同様に、熱伝導性が大きい方が好ましい。
カバー17を光学基台15上に設置して、光ピックアップ装置8cを組み立てた場合に、この突起部22cはカバー17と接触する。光ピックアップ装置8cを組み立てた場合に、光学基台15とカバー17とは接触するが、カバー17と光学パッケージ13との間には、空間が形成されているので、突起部22cを形成することは可能である。また、突起部22cの長さは、カバー17と光学パッケージ13との間隔と略同じでよい。それにより、カバー17を光学基台15上に設置した場合に、突起部22cはカバー17に触れることになる。
実施の形態4の光ピックアップ装置8cを、実施の形態4の記録再生装置(図1参照)に搭載して動作させた場合には、半導体レーザ素子が発熱する。半導体レーザ素子が熱源となるが、光学パッケージ13内の熱は、例えば、放熱板21を伝わって、光学基台15に伝達される。また、光軸調整台19を通じて、光学基台15に伝達されもする。光学基台15はカバー17に接触しており、熱はカバー17を介して外部に放熱される。
さらに、光学パッケージ13には、熱伝導性の高い突起部22cが設置されているので、発生した熱は突起部22cに伝達、輻射または対流によって移動し、効率良くカバー17へと移動し、カバー17の表面から光ピックアップ装置8cの外部に放熱される。したがって、効率良い放熱が行われる。すなわち、この光ピックアップ装置8cは放熱効率が高い。なお、突起部22cは、光学パッケージ13の外面に形成されているのではなく、光学パッケージ13の内部にまで到達していてもよい。つまり、突起部22cが、光学パッケージ13の内部に設置されている熱源である半導体レーザ素子近傍に配置されていてもよい。それにより、突起部22cが熱源から直接熱を吸収し、外部に移動させることができるので、効率良く放熱が行われる。
また、突起部22cとカバー17とは接触していることとしたが、接触せずに、突起部22cがカバー17の近傍にある場合であっても、空気を介してカバー17に熱が移動するので、効率良い放熱が行われる。なお、例えば、突起部22cの先端に放熱グリスを塗布することが好ましい。それにより、放熱グリスが、突起部22cとカバー17との間に設置されるので、空気を介するよりも効率良く熱の移動が行われるので、さらに高効率の放熱が実現できる。
また、光学パッケージ13に突起部22cを形成するだけでよいので、光ピックアップ装置8cが大型化することなく、簡単に作製することができる。
また、突起部22cの形成個所は、光学パッケージ13に限定されない。例えば、光軸調整台19に形成してもよい。光軸調整台19とカバー17との間には空間が形成されているので、光学パッケージ13に突起部22cを形成するのと同様に、突起部22cを形成することができる。また、突起部22cは、光軸調整台19の表面だけでなく、内部に伸びて形成されていてもよい。それにより、より熱源に近い位置から、熱を吸収することができる。なお、突起部22cは、熱源である半導体レーザ素子の近くに形成されるほど、放熱効果は高くなる。
また、突起部22cの数は1つに限定されるわけではなく、複数形成されていてもよい。突起部22cの数が増えるほど、放熱効果は高くなる。
また、突起部22cの形状は、円柱状として図示しているが、円柱状に限定されるわけではない。楕円柱や、三角柱または四角柱等の多角柱としてもよい。さらに、柱状に限られず、例えば、錐体であってもよく、その形状は限定されない。また、上記各形状が部分的に組み合わされている形状でもよい。
また、図1に示すように、実施の形態4に係る記録再生装置1cは、実施の形態4の光ピックアップ装置8cを備えている。このような構成であるため、本発明の実施の形態4に係る記録再生装置1cは、放熱効率が高い。
このように、本発明の実施の形態に係る光ピックアップ装置および記録再生装置は、大型化させずとも放熱効率が高く、また、構成が簡単であるため低コストで作製することができる。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5に係る光学式情報記録再生装置および光ピックアップ装置について図を用いて説明する。図9は本発明の実施の形態5に係る光ピックアップ装置の構成を示す分解斜視図である。図9に示した実施の形態5に係る光ピックアップ装置8dの基本構成は、図3に示した実施の形態1に係る光ピックアップ装置8の構成と略同様である。実施の形態5の光ピックアップ装置8dは、実施の形態1に係る光ピックアップ装置8のように、カバー17に突起部22が設置されていず、光学パッケージ13に孔23も形成されていない。その代わりに光学パッケージ13には、カバー17を貫通する突起部22dが形成されていて、カバー17には突起部22dが挿入される孔23dが形成されている。それ以外は、実施の形態1の光ピックアップ装置8と同様の構成である。そこで、図9において、図3に示した部材と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付し説明を省略する。
また、実施の形態5の記録再生装置1dは、図1に示した実施の形態1の記録再生装置1と略同一の構成で、光ピックアップ装置8の代わりに光ピックアップ装置8dを備えている。それ以外は同一の構成であるため、実施の形態5の記録再生装置1dについては、図1の記録再生装置1を参照すればよく、詳しい説明は省略する。
図9において、光学パッケージ13には、カバー17側に突出している突起部22dが形成されている。この突起部22dは熱伝導性を有する。なお、突起部22dは、実施の形態1の突起部22と同様に、熱伝導性が大きい方が好ましい。また、カバー17には、突起部22dが挿入される孔23dが形成されている。光軸調整ができるように、この孔23dの内径は突起部22dの外径に比べて大きい。
カバー17を光学基台15上に設置して、光ピックアップ装置8dを組み立てた場合に、この突起部22dは孔23dに挿入され、カバー17を貫通して、カバー17の光学基台15とは反対側に突出している。つまり、突起部22dは、外部に突出している。なお、カバー17の光学基台15とは反対側とは、カバー17において光ディスクが設置される側である。このような構成とすることで、突起部22dの内、カバー17の外部に突出している個所は、空気と接していることになるので、放熱効率が高くなる。また、突起部22dの内、カバー17の外部に突出している個所の表面を熱放射性能が高くなるように加工してもよい。具体的には、アルマイト加工やめっき加工を施し、放熱性を高くすればよい。また、突起部22dの内、カバー17の外部に突出している個所の表面粗さを大きくすることで、熱放射性能を高めればよい。それにより、光ピックアップ装置8dの放熱効率をさらに高めることができる。
また、光ピックアップ装置8dを組み立てた場合に、突起部22dと孔23dとの間には、空間が形成されているが、孔23dに放熱グリスを充填して、この空間が放熱グリスで満たされるようにすることが望ましい。それにより、突起部22dを伝わる熱が放熱グリスを介して、カバー17に伝わり放熱されるので、放熱効率が高くなる。
実施の形態5の光ピックアップ装置8dを、実施の形態5の記録再生装置(図1参照)に搭載して動作させた場合には、半導体レーザ素子が発熱する。半導体レーザ素子が熱源となるが、光学パッケージ13内の熱は、例えば、放熱板21を伝わって、光学基台15に伝達される。また、光軸調整台19を通じて、光学基台15に伝達されもする。光学基台15はカバー17に接触しており、熱はカバー17を介して外部に放熱される。
さらに、光学パッケージ13には、熱伝導性の高い突起部22dが設置されているので、発生した熱は突起部22dに伝達、輻射または対流によって移動し、放熱グリスを介して効率良くカバー17へと移動し、カバー17の表面から光ピックアップ装置8dの外部に放熱される。さらに、突起部22dが、カバー17から光ディスク2側に突出している。そのため、光ディスク2の回転により、光ディスク2と光ピックアップ装置8dとの間の空間に流れる空気によって、突起部22dの内、カバー17の外部に突出している個所の放熱効率はさらに高くなる。
なお、突起部22dは、光学パッケージ13の外面に形成されているのではなく、光学パッケージ13の内部にまで到達していてもよい。つまり、突起部22dが、光学パッケージ13の内部に設置されている熱源である半導体レーザ素子近傍に配置されていてもよい。それにより、突起部22dは熱源から直接熱を吸収し、外部に移動させることができるので、効率良く放熱が行われる。
上記説明した実施の形態1〜5のいずれかの光ピックアップ装置およびそれを備えた光学式情報記録再生装置は発熱効率が高いので、半導体レーザ素子が動作している状態であるにもかかわらず、温度上昇が小さい。そのため、半導体レーザ素子および光ピックアップ装置が温度暴走することもなく、かつ劣化が少ないため、寿命も長い。
なお、実施の形態1〜5で具体的に示した構造はあくまでも一例であり、本発明はこれらの具体例のみに限定されるものではない。
本発明の光ピックアップ装置および光学式情報記録再生装置は、放熱効率が高いので、動作することで高熱化することがない。そのため、高熱化しやすい、大容量の記録媒体からの読み出しや、高倍速記録を行う光学式情報記録再生装置として用いればよい。
本発明の実施の形態1に係る光学式情報記録再生装置の構成を示す斜視図 本発明の実施の形態1に係る光学式情報記録再生装置における、光ピックアップ装置と光ディスクとの配置を示す斜視図 本発明の実施の形態1に係る光ピックアップ装置の構成を示す分解斜視図 本発明の実施の形態1に係る光ピックアップ装置の構成を示す斜視図 本発明の実施の形態1に係る他の光ピックアップ装置の構成を示す分解斜視図 本発明の実施の形態2に係る光ピックアップ装置の構成を示す分解斜視図 本発明の実施の形態3に係る光ピックアップ装置の構成を示す分解斜視図 本発明の実施の形態4に係る光ピックアップ装置の構成を示す分解斜視図 本発明の実施の形態5に係る光ピックアップ装置の構成を示す分解斜視図
符号の説明
1、1a、1b、1c、1d 記録再生装置
2 光ディスク
3 支持台
4 カートリッジ
4a 開口部
5 モータシャフト
6 トラバースベース
7 スピンドルモータ
8、8a、8b、8c、8d、58 光ピックアップ装置
9 シャフト
10 駆動台
11 レーザ光
12 対物レンズ
13 光学パッケージ
14 反射鏡
15 光学基台
16 アクチュエータ
17 カバー
18 孔
19 光軸調整台
19a アオリホルダー
19b スライドホルダー
21 放熱板
22、22a、22b、22c、22d、62 突起部
23、23a、23b、23d 孔

Claims (12)

  1. 光学式情報記録媒体にレーザ光を照射する光ピックアップ装置であって、
    レーザ光を出射するレーザ素子を内蔵している光学パッケージと、
    前記光学パッケージを内包し、前記レーザ光の光軸を調整する光軸調整台と、
    前記光軸調整台を支持している光学基台と、
    前記光学基台において前記光学式情報記録媒体が設置される側に、前記光学パッケージ、前記光軸調整台および前記光学基台を覆うように設置されている蓋部とを備え、
    前記蓋部は、前記光学基台側に突出している熱伝導性を有する突起部を有し、
    前記光学パッケージ、前記光軸調整台および前記光学基台の少なくともいずれかには、前記突起部が挿入されている孔が形成されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 前記光学パッケージには、前記突起部が挿入される前記孔が形成されていて、前記突起部は、前記レーザ素子に接触するかあるいは前記レーザ素子の近傍に位置する請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  3. 前記光軸調整台または前記光学パッケージと、前記光学基台とを接続する放熱板をさらに備えていて、
    前記光学基台における、前記放熱板と前記光学基台との接続個所近傍に、前記孔が形成されていて、
    前記孔に前記突起部が挿入されている請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  4. 前記突起部は、前記蓋部において前記光学式情報記録媒体が設置される側の面に設置され、前記光学基台側に突出している請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  5. 前記突起部は前記蓋部を貫通して、前記光学式情報記録媒体が設置される側にも突出している請求項4に記載の光ピックアップ装置。
  6. 前記突起部が挿入されている前記孔には、放熱グリスが充填されている請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  7. 光学式情報記録媒体にレーザ光を照射する光ピックアップ装置であって、
    レーザ光を出射するレーザ素子を内蔵している光学パッケージと、
    前記光学パッケージの光軸を調整する光軸調整台と、
    前記光軸調整台を支持している光学基台と、
    前記光学基台において前記光学式情報記録媒体が設置される側に、前記光学パッケージ、前記光軸調整台および前記光学基台を覆うように設置されている蓋部とを備え、
    前記光学パッケージおよび前記光軸調整台の少なくともどちらかには、前記蓋部側に突出する熱伝導性を有する突起部が設置されていて、
    前記突起部は、前記蓋部の近傍に位置しあるいは前記蓋部に接触していることを特徴とする光ピックアップ装置。
  8. 前記蓋部と前記突起部とが接触していず、前記蓋部と前記突起部の先端との間に放熱グリスが塗布されている請求項7に記載の光ピックアップ装置。
  9. 光学式情報記録媒体にレーザ光を照射する光ピックアップ装置であって、
    レーザ光を出射するレーザ素子を内蔵している光学パッケージと、
    前記光学パッケージの光軸を調整する光軸調整台と、
    前記光軸調整台を支持している光学基台と、
    前記光学基台において前記光学式情報記録媒体が設置される側に、前記光学パッケージ、前記光軸調整台および前記光学基台を覆うように設置されている蓋部とを備え、
    前記光学パッケージおよび前記光軸調整台の少なくともどちらかには、前記蓋部側に突出する熱伝導性を有する突起部が設置されていて、
    前記突起部は、前記蓋部を貫通して光学式情報記録媒体側に突出していることを特徴とする光ピックアップ装置。
  10. 前記蓋部には、前記突起部が貫通する孔が形成されていて、前記孔には放熱グリスが充填されている請求項9に記載の光ピックアップ装置。
  11. 前記蓋部はアルミニウムにより構成されている請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  12. 請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の光ピックアップ装置と、
    前記光学式情報記録媒体を回転させる光学式情報記録媒体駆動部と、
    前記光ピックアップ装置から出射されるレーザ光が、前記光学式情報記録媒体に照射されるように、前記光ピックアップ装置を駆動させる光ピックアップ装置駆動部とを備えている光学式情報記録再生装置。
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