JP2006201732A - 光変調器 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速で駆動電圧が低く、かつDCドリフトが小さく、製作の歩留まりの良い光変調器を提供する。
【解決手段】電気光学効果を有する基板(1)と、該基板に形成された光導波路(3)と、前記基板の一方の面側に形成された中心導体(4a)及び接地導体(4b,4c)からなる電極と、光の位相を変調するための相互作用光導波路(3a,3b)を具備する光変調器において、前記基板上面の一部分に形成された第1のバッファ層(9)と、前記第1のバッファ層の上面に形成されるとともに前記基板上面まで延びて形成された導電層(10)と、前記導電層の上面の少なくとも一部に形成された第2のバッファ層(11)とが前記中心導体もしくは前記接地導体の少なくとも一方の下方に形成されており、前記中心導体もしくは前記接地導体の少なくとも一方と前記導電層が電気的に接触していることを特徴とする光変調器が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は光変調器に係り、特に、高速で駆動電圧が低く、かつDCドリフトが小さく、製作の歩留まりの良い光変調器に関する。
周知のように、光変調器において、リチウムナイオベート(LiNbO)のように電界を印加することにより屈折率が変化する、いわゆる電気光学効果を有する基板(以下、リチウムナイオベート基板をLN基板と略す)に光導波路と進行波電極を形成した進行波電極型リチウムナイオベート光変調器(以下、LN光変調器と略す)は、その優れたチャーピング特性から2.5Gbit/s、10Gbit/sの大容量光伝送システムに適用されている。
このようなLN光変調器は、最近ではさらに40Gbit/sの超大容量光伝送システムにも適用が検討されており、大容量光伝送システムにおけるキーデバイスとして期待されている。
このLN光変調器には、z−カット基板を使用するタイプとx−カット基板(あるいはy−カット基板)を使用するタイプがある。
図14は、第1の従来技術として、x−カットLN基板とコプレーナウェーブガイド (CPW)進行波電極を使用したx−カット基板LN光変調器の斜視図を示す。図15は、図14のA−A´における断面図である。
図中、参照符号1はx−カットLN基板、参照符号2は1.3μm、あるいは1.55μmなど光通信において使用する波長領域では透明な厚み200nmから1μm程度のSiOバッファ層、参照符号3はx−カットLN基板1にTiを蒸着後、1050℃で約10時間熱拡散して形成した光導波路であり、この光導波路3はマッハツェンダ干渉系 (あるいは、マッハツェンダ光導波路)を構成している。
なお、図中、参照符号3a、3bは電気信号と光が相互作用する部位(相互作用部と言う)における光導波路(あるいは、相互作用光導波路)、つまりマッハツェンダ光導波路の2本のアームである。
また、図中、参照符号4はCPW進行波電極であり、この4CPW進行波電極は中心導体4a、接地導体4b、4cからなっている。
また、図中、参照符号2はバッファ層であり、このバッファ層2は電気信号即ちマイクロ波の等価屈折率nを光導波路3a、3bを伝搬する光の等価屈折率nに近づけることにより、光変調帯域を拡大するという重要な働きをしている。
次に、このように構成されるLN光変調器の動作について説明すると、このLN光変調器を動作させるには、中心導体4aと接地導体4b、4c間にDCバイアスとRF電気信号とを印加する必要がある。
図16に示す電圧−光出力特性において、図示実線の曲線はある状態でのLN光変調器の電圧−光出力特性であり、Vbはその際のDCバイアス電圧である。
この図16に示すように、通常、DCバイアス電圧Vbは光出力特性の山と底の中点に設定される。
一般に、中心導体4aと接地導体4b、4cの間には通常5Vから10VのDCバイアス電圧が印加されるが、中心導体4aと接地導体4b、4cの間のギャップが通常10μmから40μm程度であることから、中心導体4aと接地導体4b、4cの間には数100kV/mから1000kV/mもの高い電界が印加されることになる。
x−カットLN基板1には焦電効果がないものの、このように高い電界の下では、SiOなどの酸化物からなるバッファ層2内に誘起された電荷が移動する結果、図16において図示破線の曲線で示すように電圧−光出力特性が図示矢印で示す方向に変化してしまうため、DCバイアス点をVbからVb´のように設定変更する必要がある。
そして、環境温度が一定の場合におけるこのDCバイアス点Vの変化がDCドリフトと呼ばれている。
次に、図17に示す図14および図15に示したx−カット基板LN光変調器の等価回路図を用いてDCドリフト現象について考察する。なお、図17では、図14および図15に示したx−カット基板LN光変調器の対称性を考慮し、左半分のみについて表している。
ここで、C、Rはバッファ層2の等価的なキャパシタンスと抵抗、CLN、RLNは、それぞれ、光導波路3aを含むLN基板1の等価的なキャパシタンスと抵抗を表している。
電圧が印加された瞬間における電圧の分配はバッファ層2のキャパシタンスCとLN基板1のキャパシタンスCLNにより決定されるが、印加された電圧は時間が経つにつれてバッファ層2の抵抗Rと、LN基板1の抵抗RLNとにより分割される。
例えば、バッファ層2の抵抗RがLN基板1の抵抗RLNよりも大きい場合には、印加した電圧の多くがバッファ層2の抵抗Rに加わるので、x−カットLN基板1の抵抗RLNにおける電圧降下は小さくなる。
つまり、この場合には、DCバイアス電圧Vbを加えても、x−カットLN基板1の抵抗RLNにはあまり印加されないことにより、光導波路3a、3bには大きな印加電圧は作用していないので、DCバイアス電圧Vbとしてはより大きな値が必要になってくることになる。これを正のDCドリフトと呼んでいる。
この設定変更されたDCバイアス点Vb´が電気制御回路により制御できる範囲を超える場合には、電気的に制御不可能となるので、このDCドリフトを低減することは極めて重要となる。
このDCドリフトを解決するために、z−カットLN基板については、例えば、図18の断面図に示す構成例が第2の従来技術として特許文献1に開示されている。
ここで、参照符号5はz−カットLN基板、参照符号6a、6bはSiOバッファ層、参照符号7は厚み30nmから100nm程度のSi膜からなる導電層、参照符号8a、8bは各々中心導体と接地導体に対応する。
この構成例では2本の光導波路の真上のみにバッファ層6a、6bが形成され、そのバッファ層6a、6bが導電層7で覆われている。
しかしながら、このように中心導体8a、接地導体8b間を導電層7によって覆う場合には、DCドリフトは、z−カットLN基板5の基板表面に垂直な方向の導電層7の抵抗と中心導体8aと接地導体8b間における導電層7の抵抗の比により単純に決定されてしまう。
しかるに、通常、中心導体8aと接地導体8b間のギャップの大きさは、進行波電極としての電気的特性、即ちマイクロ波の等価屈折率nや特性インピーダンスZから決めるべきことであるので、図18の構成では、DCドリフトの量を設計する上では自由度が少なく、一般に、上記抵抗比はDCドリフトを充分に抑えるには不十分である。
さらに、図18に示した構造はz−カットLN基板用であるのに対し、図14や図15に示すように、x−カットLN基板では中心導体4aと接地導体4b、4cの間に光導波路3a、3bがあるので、この第2の従来技術を適用することはできない。
また、光の伝搬損失が大きな導電層を光導波路の上に直接に堆積することは、光の伝搬損失の観点からx−カットLN基板への適用は好ましくない。
また、SiやSiOからなる導電層10の抵抗率を10から1013Ω・cmに設定する必要があるが、具体的にこの値に設定するにはSiを堆積後、数100℃の熱処理を行う必要がある。
ところが、この場合、抵抗率の制御が難しく、コストと歩留まりにおいて問題があることに加えて、導電層10の抵抗率が設計値よりも大幅に低くなった場合には、中心導体4aと接地導体4b、4c間において電気的ショートが発生し、素子が破壊されてしまうという問題がある。
図19の断面図に示す構成例は、特許文献2に開示されている第3の従来技術によるz−カットLN基板である。
この構成例は、SiOバッファ層6a、6bが光導波路3a、3bをカバーするとともに、中心導体8aと接地導体8bが光導波路の上方にあり、第2の従来技術の構成と同様にz−カットLN基板についての構造である。
また、図中、参照符号12a、12b、12cは導電層であり、この第3の従来技術では、導電層12bを形成することにより、一対の中心導体8aと接地導体8bの間に複数個の絶縁箇所13a、13bを設けることを特徴としている。
しかしながら、この第3の従来技術では、このような導電層12bを設けているために、この領域における基板表面に水平方向の抵抗は低くなり、絶縁性は13a、13bのギャップでほぼ決まる。
特許文献2に記載されているように、このギャップは中心導体8aと接地導体8bの近傍にのみ設けられているので、このギャップにより形成される抵抗は小さく、DCドリフトを抑圧するには不十分である。
さらに、この第3の従来技術を実現するには技術的に極めて難しい問題がある。この第3の従来技術を実現するための電極形成工程では、まず20μmから30μmと厚い金メッキからなる中心導体8aと接地導体8bを形成した後、全面に導電層を堆積する。次に、フォトレジストを全面に塗布した後、露光・現像により中心導体8aと接地導体8bの直上と直近のフォトレジストに窓を開ける。フォトレジストに開けた窓の箇所の導電層をエッチングすることにより、中心導体8aと接地導体8bの直上の導電層を除去するとともに、導電層を12a、12b、12cと分割する。ところが、20μmから30μmもの厚みの中心導体8aや接地導体8bがあると、中心導体8aや接地導体8bの直上のレジストは薄く(導体のエッジ部にはフォトレジストがほとんどない箇所もある)、また中心導体8aや接地導体8bと導電層が接する付近にはレジストが厚く溜まる。その結果、フォトレジストの厚みは各所で大きく異なっており、精度良くパタ−ニングすることは極めて難しく、製造の歩留まりに大きな問題があった。
特開平1−302325号公報 特開平8−146367号公報
以上のように、従来提案されているDCドリフト抑圧構造はz−カット基板LN変調器についてであり、x−カット基板LN変調器についての有効なDCドリフト抑圧構造はまだ提案されていない。
さらに、従来提案されているz−カット基板のLN変調器についても、特許文献1では中心導体と接地導体が導電層により導通しているので、DCドリフト抑圧の効果がLN基板の表面水平方向と垂直方向の幾何学的な構造で決まってしまう。
つまり、特許文献1では、マイクロ波の等価屈折率nや特性インピーダンスZを決定すべき中心導体と接地導体間のギャップの大きさによりDCドリフト量が決まることになり、DCドリフト量の設計の自由度が少ないという問題がある。
さらに、特許文献1では、導電層の抵抗が設計値よりも低くなった場合には電気的なショートが発生し、素子を破壊してしまう、あるいは高い温度での熱処理を必要とする際の温度制御性、また歩留まりの点で問題がある。
また、特許文献2では、中心導体と接地導体の近傍にのみ電気的絶縁のための絶縁ギャップを設けているので、中心導体と接地導体間の抵抗値が小さいという問題がある。
そこで、本発明は以上のような従来技術の問題点を解消することにより、高速で駆動電圧が低く、かつDCドリフトが小さく、製作の歩留まりの良い光変調器を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1の光変調器は、
電気光学効果を有し、少なくともx−カット又はy−カットの面方位を含む基板(1)と、該基板に形成された光を導波するための光導波路(3)と、前記光を変調するための電圧を印加する、前記基板の一方の面側に形成された中心導体(4a)及び接地導体(4b,4c)からなる電極と、前記光導波路が前記中心導体と前記接地導体との間に前記電圧を印加することにより前記光の位相を変調するための相互作用光導波路(3a,3b)を具備する光変調器において、
前記基板上面の一部分に形成された第1のバッファ層(9)と、前記第1のバッファ層の上面に形成されるとともに前記基板上面まで延びて形成された導電層(10)と、前記導電層の上面の少なくとも一部に形成された第2のバッファ層(11)とが前記中心導体もしくは前記接地導体の少なくとも一方の下方に形成されており、
前記中心導体もしくは前記接地導体の少なくとも一方と前記導電層が電気的に接触してしていることを特徴としている。
上記課題を解決するために、本発明の請求項2の光変調器は、
電気光学効果を有し、少なくともx−カット又はy−カットの面方位を含む基板(1)と、該基板に形成された光を導波するための光導波路(3)と、前記光を変調するための電圧を印加する、前記基板の一方の面側に形成された中心導体(4a)及び接地導体(4b,4c)からなる電極と、前記光導波路が前記中心導体と前記接地導体との間に前記電圧を印加することにより前記光の位相を変調するための相互作用光導波路(3a,3b)を具備する光変調器において、
前記基板上面の一部分に形成された第1のバッファ層(9)と、該第1のバッファ層の少なくとも一部と接触するように形成された導電層(10)とが前記中心導体もしくは前記接地導体の少なくとも一方の下方に形成されており、
前記中心導体もしくは前記接地導体の少なくとも一方と前記導電層が電気的に接触していることを特徴としている。
上記課題を解決するために、本発明の請求項3の光変調器は、請求項1または請求項2に記載の光変調器において、
前記第1のバッファ層が、前記相互作用光導波路が複数の場合には少なくともその一つの、相互作用光導波路の直上を除いて形成されていることを特徴としている。
上記課題を解決するために、本発明の請求項4の光変調器は、請求項1乃至請求項3に記載の光変調器において、
前記中心導体の下方で、前記導電層が前記基板に電気的に接触するように形成されていることを特徴としている。
上記課題を解決するために、本発明の請求項5の光変調器は、請求項1乃至請求項4に記載の光変調器において、
前記導電層が、前記中心導体と前記接地導体との間で隔置して形成されていることを特徴としている。
上記課題を解決するために、本発明の請求項6の光変調器は、
電気光学効果を有し、少なくともz−カットの面方位を含む基板(5)と、該基板に形成された光を導波するための光導波路(3)と、前記光を変調するための電圧を印加する、前記基板の一方の面側に形成された中心導体(4a)及び接地導体(4b,4c)からなる電極と、前記光導波路が前記中心導体と前記接地導体との間に前記電圧を印加することにより前記光の位相を変調するための相互作用光導波路(3a,3b)を具備する光変調器において、
前記基板上面の前記相互作用光導波路の直上で且つ該基板上面の一部分に形成された第1のバッファ層(9)と、前記第1のバッファ層の少なくとも一部と接触するように形成されるとともに前記基板上面まで延びて形成された導電層(10)とが前記中心導体及び前記接地導体の少なくとも一方の下方に形成され、且つ、前記導電層が前記中心導体と前記接地導体との間で隔置して形成されており、
前記中心導体もしくは前記接地導体の少なくとも一方と前記導電層が電気的に接触していることを特徴としている。
上記課題を解決するために、本発明の請求項7の光変調器は、請求項1乃至請求項6に記載の光変調器において、
前記中心導体(4a)もしくは前記接地導体(4b,4c)の少なくとも一方と前記導電層(10)が第2の導電層(14)を介して、電気的に接触していることを特徴としている。
上記課題を解決するために、本発明の請求項8の光変調器は、請求項1乃至請求項7に記載の光変調器において、
前記導電層(10)もしくは前記第2の導電層(14)の少なくとも一方が半導体からなることを特徴としている。
上記課題を解決するために、本発明の請求項9の光変調器は、請求項1乃至請求項7に記載の光変調器において、
前記導電層(10)もしくは前記第2の導電層(14)の少なくとも一方が金属もしくは金属酸化物の少なくとも1つからなることを特徴としている。
上記課題を解決するために、本発明の請求項10の光変調器は、請求項1乃至請求項7に記載の光変調器において、
前記導電層(10)もしくは前記第2の導電層(14)の少なくとも一方が半導体と金属もしくは金属酸化物の組み合わせからなることを特徴としている。
本発明による光変調器では、中心導体と接地導体の間に光導波路が存在するx−カット基板、y−カット基板において、中心導体と接地導体の間の抵抗を基板から中心導体あるいは接地導体などの電極までの抵抗よりも極めて大きくできるので、基板から中心導体あるいは接地導体などの電極までにおける電圧降下が非常に小さくなる。
従って、本発明の光変調器によると、中心導体と接地導体との間に印加された電圧のほとんどが基板、換言すると光導波路に有効に印加されるので、DCドリフトを押さえることが可能となる。
また、本発明による光変調器の一つの態様においては、中心導体の下方に導電層を設けているので、光導波路を伝搬する光の伝搬損失を増加することなく、DCドリフトを抑圧できるという効果がある。
ここで、中心導体と接地導体を完全に電気的に絶縁する構成である場合には、DCドリフト抑圧の効果が著しい。
また、中心導体及び接地導体の直下に光導波路が形成されているz−カット基板光変調器においても、上記に述べたのと同様の効果を有するとともに、中心導体と接地導体が導電層により導通していないため、導電層の抵抗が低い場合にも電気的ショートが発生するという問題を回避することができる。
以下、本発明の実施形態について説明するが、図14乃至図19示した従来技術と同一番号は同一機能部に対応しているため、ここでは同一番号を持つ機能部の説明を省略する。
[第1実施形態]
図1の(a)〜(f)は、本発明による光変調器における第1実施形態の製造工程の手順(ステップ)を示す。
(a)第1バッファ層9の堆積
このステップでは、x−カットLN基板1にTiを熱拡散して形成した光導波路3a、3bを形成した後、SiOなどの第1バッファ層9を堆積する。
(b)第1バッファ層9のエッチング
このステップでは、第1バッファ層9を部分的にエッチングし、窓を開ける。
(c)導電層10と第2バッファ層11の堆積
このステップでは、エッチングしたSiOとエッチングにより開けられたSiOの窓から見えているx−カットLN基板1の上に、SiやSiOからなる導電層10とSiOなどからなる第2バッファ層11を堆積する。
(d)第2バッファ層11のエッチング
このステップでは、第2バッファ層11をエッチングし、導電層10を部分的にむき出しにする。
(e)導電層10のエッチング
このステップでは、後述するステップで形成する中心導体4aと接地導体間4b、4c間の抵抗を高めるために、光導波路3a、3bの上の導電層10をエッチングにより除去する。
(f)電極(中心導体4a、接地導体4b、4c)の形成
このステップでは、中心導体4aと接地導体4b、4cを形成するが、このとき、導電層10を介して、中心導体4aと接地導体4b、4cをx−カットLN基板1の表面に電気的に接触させる。
なお、本実施形態では中心導体4aと接地導体間4b、4c間は、導電層10が除去されているので、電気的に分離されており、特許文献1と異なり、高い抵抗を持つ。
また、SiOなどからなる第1バッファ層9と第2バッファ層11、特に中心導体4aの下に配置した第2バッファ層11がマイクロ波の等価屈折率nを光導波路3a、3bを伝搬する光の等価屈折率nに近づけるために重要な働きをする。
さらに、中心導体4aや接地導体4b、4cの間にあるギャップの導体エッジ近傍にも電気信号の電界の強い領域があるが、図18及び図19に示した特許文献1及び2ではその領域に比誘電率が10以上と大きなSiが存在し、マイクロ波の等価屈折率nを有効に低減することが困難である。
一方、本実施形態では中心導体4aや接地導体4b、4cのエッジ近傍のギャップには比誘電率が4程度と低いSiOを、後述する他の実施形態ではSiOや比誘電率が1の空気が存在するように構成してある。
従って、本実施形態による光変調器では、マイクロ波の等価屈折率nを光導波路3a、3bを伝搬する光の等価屈折率nに有効に近づけることができるので、高速光変調が可能となる。
このように、本発明ではマイクロ波の等価屈折率nを光導波路3a、3bを伝搬する光の等価屈折率nに近づけつつ、中心導体4aや接地導体4b、4cと導電層10を電気的に接触(あるいは接続)させることにより、結果的に中心導体4aと接地導体4b、4cをx−カットLN基板1に電気的に接続している。
図2は、この電気的な接続の様子(等価回路)を示している。説明を簡単にするために、図2では光変調器の構成要素としては中心導体4a、接地導体4b、4cと光導波路3a、3bのみを示している。また、図に示した等価回路は対称性を考慮し、半分のみを描いている。
図中、C、Rはx−カットLN基板1の表面から中心導体4aあるいは接地導体4b(または、4c)を見た時のキャパシタンスと抵抗である。
一般に、SiOよりもSiやSiOなどの導電層は抵抗が小さいため、特に、DCドリフトに大きな影響を与える抵抗Rはx−カットLN基板1の表面と中心導体4aあるいは接地導体4b(または、4c)間の導電層10の抵抗と考えてよい。
このとき、x−カットLN基板1の抵抗RLNと導電層10の抵抗Rとの間に
LN>>R …(1)
の関係が成り立てば、第1の従来技術において説明した図14のSiOバッファ層2の抵抗Rにおける電圧降下を防ぐことができる。
つまり、この場合には中心導体4aと接地導体4b、4cに印加したDCバイアス電圧のほとんど全てをx−カットLN基板1に印加することができるので、バッファ層内での電荷の移動がなくなり、その結果、光変調器としての駆動電圧の上昇を防ぐことができるとともに、DCドリフトを著しく低減することが可能となる。
なお、導電層の抵抗Rは10〜1013Ω・cmが好適ではあるが、本発明では特許文献1の構造と異なり、中心導体4aと接地導体4b(あるいは4c)が互いに導電層で接続しないように設計できるので、これ以外の値、例えば、より小さな抵抗値でも良いという利点がある。
[第2実施形態]
図3は、本発明による光変調器の第2実施形態を示す断面図である。第1実施形態では中心導体4aと接地導体間4b、4c間の導電層10のみを除去したが、本実施形態ではさらに中心導体4aと接地導体間4b、4c間の第1のバッファ層9も除去することにより、第1実施形態と比較して、中心導体4aと接地導体間4b、4c間の抵抗をより高くしている。
なお、光導波路3a、3bの直上には第1のバッファ層9がないように除去することが望ましいが、製作工程の関係上、光導波路3a、3bの直上の一部に残るように第1のバッファ層9を除去しても効果がある。
従って、本発明の第2実施形態による光変調器では、DCドリフトを抑圧する効果が第1実施形態による光変調器よりも一層効果的に発揮される。
[第3実施形態]
図4は、本発明による光変調器の第3実施形態を示す断面図である。本実施形態では、図3に示した第2実施形態の構成に加えて、接地導体4b、4cに接触している導電層10が、中心導体4aと接地導体間4b、4cの間において、x−カットLN基板1に接触している。
これにより、本発明の第3実施形態による光変調器では、図3に示した第2実施形態による光変調器よりもDCドリフト抑圧の効果がさらに大きい。
[第4実施形態]
図5は、本発明による光変調器の第4実施形態を示す断面図である。本実施形態では、図3に示した第2実施形態の構成に加えて、接地導体4b、4cと導電層10との接触面積を大きくとっているとともに、本実施形態においても、接地導体4b、4cに接触している導電層10が、中心導体4aと接地導体間4b、4cの間において、x−カットLN基板1に接触している。
そのため、本発明の第4実施形態による光変調器では、図3に示した第2実施形態による光変調器よりもDCドリフト抑圧の効果がさらに大きい。
[第5実施形態]
図6は、本発明による光変調器の第5実施形態を示す断面図である。この第5実施形態では、第2実施形態と異なり、導電層10が第1のバッファ層9の側面に形成され、さらに延びてx−カットLN基板1の表面に接触して形成されている。
この場合、導電層10は光導波路3a、3bを伝搬する光にとって損失媒質であるので、光導波路3a、3bを中心導体4aからある程度離した方が良い。但し、光導波路3a、3bが中心導体4aから離れるに従って、光変調器としての駆動電圧が上昇するので、駆動電圧と光の挿入損失の兼ね合いから導電層10と光導波路3a、3bとの位置関係を決定する必要がある。
本発明の第5実施形態による光変調器では、中心導体4aの下方において導電層10とx−カットLN基板1の電気的導通を実現しているので、光導波路3a、3bの方向への導電層10の突き出し量は可能な限り小さくすることができる。
つまり、本発明の第5実施形態による光変調器では、中心導体4aをx−カットLN基板1に電気的に接続しつつ光導波路3a、3bを伝搬する光の伝搬損失が極力抑えることが可能となるという利点がある。
[第6実施形態]
図7は、本発明による光変調器の第6実施形態を示す断面図である。本実施形態では製造工程を工夫することにより、光導波路の相互作用部において、バッファ層として、第1のバッファ層9のみを複数使用し、第2のバッファ層を使用しなくても本発明の原理を実現できるようにしている。
上述したように、x−カット基板やy−カット基板についての本発明の特徴である中心電極4aの下方に導電層10があり、かつその導電層10がx−カットLN基板1に接触している。
本実施形態では、導電層10が光導波路3a、3bの方向にやや突き出してはいるが、上記の第5実施形態において述べたように、その突き出し量を極力少なくすることにより、光導波路3a、3bを伝搬する光の伝搬損失を抑えることができる。
[第7実施形態]
図8は、本発明による光変調器の第7実施形態を示す断面図である。本実施形態では、図7に示した第6実施形態において、中心導体4aと接地導体間4b、4c間の第1バッファ層9を除去することにより、中心導体4aと接地導体間4b、4c間の抵抗をより高くすることが可能となる。
従って、本発明の第7実施形態による光変調器では、第6実施形態による光変調器と比較して、DCドリフトを抑圧する効果がより一層効果的である。
[第8実施形態]
図9は、本発明による光変調器の第8実施形態を示す断面図である。本実施形態でも製造工程を工夫することにより、光導波路の相互作用部において、バッファ層として、第1のバッファ層9のみを複数使用し、第2のバッファ層を使用しなくても本発明の原理を実現できるようにしている。
上述したように、x−カット基板やy−カット基板についての本発明の特徴である中心導体4aの下方に導電層10があり、かつその導電層10がx−カットLN基板1に接触している。
本実施形態ではさらに、導電層10が光導波路3a、3bの方にほとんど突き出さないように工夫されている。
従って、本発明の第8実施形態による光変調器では、光導波路3a、3bを伝搬する光の伝搬損失が増加しないという特徴がある。
なお、本発明による光変調器では、どのような形態であれ、特に、中心導体4aの下方に導電層10を設定し、それをx−カット基板やy−カット基板に接触させることにより、上述したような本発明の効果を実現することができる。その一例を次に示す。
[第9実施形態]
図10は、本発明による光変調器の第9実施形態を示す断面図である。この第9実施形態では、中心導体4aと接地導体間4b、4cの下にある第1のバッファ層9の一部を導電層10と置き換えることにより、本発明による光変調器の原理を具現化している。
すなわち、一般に、電界強度は中心導体4aと接地導体間4b、4cの導体エッジ部で高く、本実施形態ではその電界強度が高い導体エッジ部の下に比誘電率が4程度と低い第1バッファ層9があるので、より広い光変調帯域を実現できるという利点もある。
[第10実施形態]
図11は、本発明による光変調器の第10実施形態を示す断面図である。この第10実施形態では、中心導体4aや接地導体4b、4cに電気的に接触したSiやSiOなどの導電材料からなる第2の導電層14が導電層10の上にあり、電気的に接触している。その結果、中心導体4aと接地導体4b、4cの下にある導電層10との電気的接触を実現でき、本発明による光変調器の原理を具現化している。
第2の導電層14を用いることにより、光変調器としての製作性を改善することができる。つまり、図3の第1実施形態において中心導体の幅は6μmから11μm程度と狭いので、導電層10が中心導体の下部においてx−カットLN基板1に接触している幅(図1の「(b)第1バッファ層エッッチング工程」において、光導波路3aと3bの間にあるSiOバッファ層9の窓の幅)はこれよりも狭く作らねばならない。しかしながら、万一、この窓の幅が中心導体4aの幅に近くなったり、これよりも広くなると、中心導体4aと導電層10との電気的な接触が難しくなる可能性がある。このような場合でも、本実施形態では第2の導電層14を介して中心導体4aと導電層10との電気的接触を実現できる。
このように、本発明においては中心導体4aや接地導体4b、4cとx一カットLN基板1との間の電気的抵抗を下げることが目的であるので、第2の導電層14を用いる他、その他の手段やこれ以外の他の導電材糾を用いても良いことは言うまでもない。なお、図11の第10実施形態において、接地導体4b、4cは中心導体4aよりも幅が広く、製作性が極めて良いので、接地導体4b、4c側の第2の導電層14は省略しても良い。
[第11実施形態]
図12は、本発明による光変調器の第11実施形態を示す断面図である。本実施形態では基板として、z−カットLN基板5を用いている。図中、参照符号3a、3bはz−カットLN基板5に形成したマッハツェンダ光導波路である。
本実施形態は特許文献1の実施形態と一見類似してはいるが、中心導体4aと接地導体4b、4cが導電層10により導通していないという特徴がある点で本質的に相違している。
そのため、本発明の第11実施形態による光変調器では、導電層10の抵抗が低い場合にも、電気的ショートの問題を解決することができる。
また、本発明の第11実施形態による光変調器では、中心導体4aと接地導体4b、4cの間の導電層10のギャップを小さくすると焦電効果に伴って発生する電荷を導電層10が均一化する役割をするので、熱ドリフトを抑える効果も実現できる。
本発明による光変調器の効果を説明するために、一例として図3に示した本発明の第2実施形態と、この第2実施形態において導電層10がない構造についてのDCバイアス電圧の時間変化、つまりDCドリフトの実際の測定結果を図13に示す。
なお、測定時の温度はDCドリフトを加速させ、測定時間を短縮させるために、115℃としている。図13からわかるように、本発明の構造を用いることによりDCドリフト電圧の変化を著しく抑えることが可能となる。
[各実施形態について]
本発明による光変調器では中心導体と接地導体が電気的に絶縁されているため、上述したようにDCドリフト抑圧の効果を有している。
この場合、CPW電極は1つの中心導体と2つの接地導体からなっているが、中心導体と1つの接地導体を導電層により電気的に接続した場合には、本発明による光変調器の効果を最大限には生かすことができなくはなるが、中心導体と2つの接地導体を導電層により電気的に接続した場合に比べると効果があることは言うまでもない。
また、上記の各実施形態においては、全ての中心導体と接地導体が導電層に接触するとともに、導電層は基板に接触しており、結果的に全ての中心導体と接地導体がLN基板に電気的に接続されている。
この場合、中心導体は影響が特に大きいので、導電層に電気的に接触されていることが望ましいが、例えば接地導体の1つ(あるいは2つとも)が導電層に電気的に接触されていない場合でも、完全ではないものの本発明の効果を生じさせることは可能である。あるいは、逆に接地導体が導電層に電気的に接触しているが、中心導体は導電層に電気的に接触していない場合にも、効果は薄れるものの、本発明として機能する。
なお、各実施形態としては主に、中心導体と接地導体間の第1のバッファ層、あるいは第2のバッファ層をエッチング除去した場合について説明したが、エッチング除去しなくても本発明としての効果があることは言うまでもない。
また、本発明による光変調器において用いる基板としてはLN基板を例に用いて説明したが、リチウムタンタレートなど、電気光学効果を有するその他の各種基板でも良いし、半導体基板でも良い。
また、本発明による光変調器におけるバッファ層はSiO、導電層10や第2の導電層14はSiやSiOとして説明したが、SiNやポリイミドなどその他の材料のバッファ層でも良いし、導電層10や第2の導電層14はとしては、上に述べたSiやSiOなどの半導体の他に、Tiなどの金属やその酸化物などでも良いし、さらにはそれらの組み合わせなど、その他のいかなる材料の導電層でも良いことは言うまでもない。
なお、金属や金属酸化物はそれらの最適厚みが数10nmと比較的薄く、それらのパターンが段切れをおこす場合があるが、SiやSiOのような半導体の場合にはそれらの厚みが100nm程度と比較的厚く、パターンの段切れを起こしにくい。
しかしながら、金属や金属酸化物はエッチングやリフトオフにより容易にパターン形成ができるが、SiやSiOのような半導体の場合には金属や金属酸化物ほどにはパターン形成が容易ではない。
従って、これらのメリット・デメリットと利用可能な装置との兼ね合いを考慮して、本発明による光変調器で用いる導電層の材料を選択することが重要である。
また、各実施形態を説明する際のバッファ層や導電層、あるいは光導波路の構造として中心導体の中心に左右対称として主に説明したが、勿論、左右対称でなくても良いことは言うまでもない。
さらに、進行波電極としてはCPW電極を例にとり説明したが、非対称コプレーナストリップ(ACPS)や対称コプレーナストリップ(CPS)などの各種進行波電極、あるいは集中定数型の電極でも良いことは言うまでもない。
また、光導波路としてはマッハツェンダ型光導波路の他に、方向性結合器や直線など、その他の光導波路でも良いことは言うまでもない。
また、以上の各実施形態においては、x−カット,y−カットもしくはz−カットの面方位、即ち、基板表面(カット面)に対して垂直な方向に結晶のx軸,y軸もしくはz軸を持つ基板としたが、以上に述べた各実施形態での面方位を主たる面方位とし、これらに他の面方位が副たる面方位として混在しても良いことは言うまでもない。
図1の(a)〜(f)は、それぞれ、本発明による光変調器における第1実施形態の製造工程の手順を示す断面図である。 図2は、図1に示される本発明の第1実施形態による光変調器の電気的な接続の様子を説明するために示す等価回路図である。 図3は、本発明の第2実施形態による光変調器を示す断面図である。 図4は、本発明の第3実施形態による光変調器を示す断面図である。 図5は、本発明の第4実施形態による光変調器を示す断面図である。 図6は、本発明の第5実施形態による光変調器を示す断面図である。 図7は、本発明の第6実施形態による光変調器を示す断面図である。 図8は、本発明の第7実施形態による光変調器を示す断面図である。 図9は、本発明の第8実施形態による光変調器を示す断面図である。 図10は、本発明の第9実施形態による光変調器を示す断面図である。 図11は、本発明の第10実施形態による光変調器を示す断面図である。 図12は、本発明の第11実施形態による光変調器を示す断面図である。 図13は、本発明による光変調器の効果を説明するためにを示すDCバイアス電圧の時間変化特性曲線図である。 図14は、第1の従来技術として、x−カットLN基板とコプレーナウェーブガイド (CPW)進行波電極を使用したx−カット基板LN光変調器を示す斜視図である。 図15は、図14のA−A´線における断面図である。 図16は、図14および図15に示されるLN光変調器の動作原理を説明するために示す電圧−光出力特性曲線図である。 図17は、図14および図15に示されるLN光変調器のDCドリフト現象を説明するために示す等価回路図である。 図18は、第2の従来技術として、特許文献1に開示されているz−カットLN基板LN光変調器を示す断面図である。 図19は、第3の従来技術として、特許文献2に開示されているz−カットLN基板LN光変調器を示す断面図である。
符号の説明
1:x−カットLN基板、
2:SiOバッファ層、
3:光導波路、
3a、3b:相互作用部の光導波路、
4:進行波電極、
4a:中心導体、
4a、4b:接地導体、
5:z−カットLN基板、
6a、6b:SiOバッファ層、
7:導電層、
8a:中心導体、
8b:接地導体、
9:第1バッファ層、
10:導電層、
11:第2バッファ層、
12a、12b、12c:導電層、
13a、13b:絶縁ギャップ
14:第2の導電層

Claims (10)

  1. 電気光学効果を有し、少なくともx−カット又はy−カットの面方位を含む基板(1)と、該基板に形成された光を導波するための光導波路(3)と、前記光を変調するための電圧を印加する、前記基板の一方の面側に形成された中心導体(4a)及び接地導体(4b,4c)からなる電極と、前記光導波路が前記中心導体と前記接地導体との間に前記電圧を印加することにより前記光の位相を変調するための相互作用光導波路(3a,3b)とを具備する光変調器において、
    前記基板上面の一部分に形成された第1のバッファ層(9)と、前記第1のバッファ層の上面に形成されるとともに前記基板上面まで延びて形成された導電層(10)と、前記導電層の上面の少なくとも一部に形成された第2のバッファ層(11)とが前記中心導体もしくは前記接地導体の少なくとも一方の下方に形成されており、
    前記中心導体もしくは前記接地導体の少なくとも一方と前記導電層が電気的に接触していることを特徴とする光変調器。
  2. 電気光学効果を有し、少なくともx−カット又はy−カットの面方位を含む基板(1)と、該基板に形成された光を導波するための光導波路(3)と、前記光を変調するための電圧を印加する、前記基板の一方の面側に形成された中心導体(4a)及び接地導体(4b,4c)からなる電極と、前記光導波路が前記中心導体と前記接地導体との間に前記電圧を印加することにより前記光の位相を変調するための相互作用光導波路(3a,3b)とを具備する光変調器において、
    前記基板上面の一部分に形成された第1のバッファ層(9)と、該第1のバッファ層の少なくとも一部と接触するように形成された導電層(10)とが前記中心導体もしくは前記接地導体の少なくとも一方の下方に形成されており、
    前記中心導体もしくは前記接地導体の少なくとも一方と前記導電層が電気的に接触していることを特徴とする光変調器。
  3. 前記第1のバッファ層が、前記相互作用光導波路が複数の場合には少なくともその一つの、相互作用光導波路の少なくとも一部の直上を除いて形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光変調器。
  4. 前記中心導体の下方で、前記導電層が前記基板に電気的に接触するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載の光変調器。
  5. 前記導電層が、前記中心導体と前記接地導体との間で隔置して形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載の光変調器。
  6. 電気光学効果を有し、少なくともz−カットの面方位を含む基板(5)と、該基板に形成された光を導波するための光導波路(3)と、前記光を変調するための電圧を印加する、前記基板の一方の面側に形成された中心導体(4a)及び接地導体(4b,4c)からなる電極と、前記光導波路が前記中心導体と前記接地導体との間に前記電圧を印加することにより前記光の位相を変調するための相互作用光導波路(3a,3b)を具備する光変調器において、
    前記基板上面の前記相互作用光導波路の直上で且つ該基板上面の一部分に形成された第1のバッファ層(9)と、前記第1のバッファ層の少なくとも一部と接触するように形成されるとともに前記基板上面まで延びて形成された導電層(10)とが前記中心導体及び前記接地導体の少なくとも一方の下方に形成され、且つ、前記導電層が前記中心導体と前記接地導体との間で隔置して形成されており、
    前記中心導体もしくは前記接地導体の少なくとも一方と前記導電層が電気的に接触していることを特徴とする光変調器。
  7. 前記中心導体(4a)もしくは前記接地導体(4b,4c)の少なくとも一方と前記導電層(10)が第2の導電層(14)を介して、電気的に接触していることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載の光変調器。
  8. 前記導電層(10)もしくは前記第2の導電層(14)の少なくとも一方が半導体からなることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一に記載の光変調器。
  9. 前記導電層(10)もしくは前記第2の導電層(14)の少なくとも一方が金属もしくは金属酸化物の少なくとも1つからなることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一に記載の光変調器。
  10. 前記導電層(10)もしくは前記第2の導電層(14)の少なくとも一方が半導体と金属もしくは金属酸化物の組み合わせからなることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一に記載の光変調器。
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