JPH09269469A - 光導波路デバイス - Google Patents

光導波路デバイス

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JPH09269469A
JPH09269469A JP7792296A JP7792296A JPH09269469A JP H09269469 A JPH09269469 A JP H09269469A JP 7792296 A JP7792296 A JP 7792296A JP 7792296 A JP7792296 A JP 7792296A JP H09269469 A JPH09269469 A JP H09269469A
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JP
Japan
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optical waveguide
electrode
layer
substrate
semiconductor layer
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Pending
Application number
JP7792296A
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English (en)
Inventor
Yuji Kishida
裕司 岸田
Koji Takemura
浩二 竹村
Ryuji Yoneda
竜司 米田
Hideki Ishiyama
秀樹 石山
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便な構成で温度ドリフトを極力抑えること
ができる信頼性の優れた光導波路デバイスを提供するこ
と。 【解決手段】 一主面に光導波路が形成された焦電性基
板1と、該焦電性基板1の一主面に形成されたバッファ
層3と、該バッファ層3の一領域上に光導波路2に沿っ
て形成された電極層9と、該電極層9に沿ってバッファ
層3の他領域上に形成された半導体層5と、電極層9と
半導体層5とを接続する抵抗器6とから成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,光通信分野で用い
られる光変調器,光スイッチ等の光導波路デバイスに関
するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】次世代大容量光通信の実用化
にともない、高速光変調器,光スイッチ等の光制御デバ
イスが必要とされている。特に、ニオブ酸リチウム(L
iNbO3 )等から成る強誘電体基板の電気光学効果を
利用した導波路型光制御デバイス(以下、光導波路デバ
イスという)は、低挿入損失で且つ高速動作が可能であ
るため大変有望視されている。
【0003】従来、この種の強誘電体基板を用いた光導
波路デバイスでは、基板の表面に形成された光導波路に
最も有効に電界が作用する基板方位としてZカットが主
に採用されてきた。
【0004】ところが、強誘電体の特性として焦電性が
あるため、温度変化により分極の方位であるc面、すな
わち基板の(001)面に静電気が生じ、特性に経時変
化を与えるといった問題があった。
【0005】そのメカニズムについては、信学技報,OQ
E86-44 p115-121 佐脇他などに詳細に記載されている。
すなわち、光導波路に電界を印加するための複数の電極
が基板表面を覆う部分において、基板の分極に対応した
電荷が誘起されるのに対して、電極が基板表面を覆わな
い部分では、基板の分極に対応した電荷が基板表面に容
易に供給されない。このため、温度変化により基板の分
極が変化すると、電極が基板表面を覆わない部分で電荷
の不均一が生じ、光導波路にこのような不均一な電荷に
よる電界が印加されて、温度ドリフトが生ずるというも
のである。
【0006】そこで、この問題を解決する方策として以
下に示すものが提案されている。図5は光導波路デバイ
スJ1において、焦電性の基板21の表面に形成された
光導波路22の入射方向に対して直交する方向で切断し
た断面図であるが、基板21の一主面にバッファ層2
3,半導電性膜24,電極25が順次積層された構造と
なっている。ここで、電極25が基板21の表面を覆わ
ない部分をITO等、ある程度導電性を有し且つ電極間
に電界が印加できる程度の抵抗率を有する半導電性膜2
4で覆い、電極25と接続させることにより、温度変化
により生じる基板21の表面電荷を均一化するものであ
る(例えば、特公平5−78016号公報を参照)。
【0007】しかしながら、このような半導電性膜は実
質的な導通を阻止するための抵抗と基板の表面電荷を速
やかに均一にするための導通とを兼ね備えるという相矛
盾する条件を制御する必要があるため、作製時に抵抗値
を制御するのが厳しく、また経時変化により特性が変動
するといった問題があった。
【0008】そこで、本発明は上述した諸問題を克服
し、簡便な構成で温度ドリフトを極力抑えることができ
る信頼性の優れた光導波路デバイスを提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する光導
波路デバイスは、一主面に光導波路が形成された焦電性
基板と、該焦電性基板の一主面に形成されたバッファ層
と、該バッファ層の一領域上に前記光導波路に沿って形
成された電極層と、該電極層に沿って前記バッファ層の
他領域上に形成された半導体層と、前記電極層と前記半
導体層とを接続する抵抗器とから成る。
【0010】ここで、抵抗器は必ずしも焦電性基板上に
設けなくともよく、電極層と半導体層とが抵抗器を介し
て接続されていればよい。また、抵抗器は抵抗値を変化
させることが可能な可変抵抗器でもよい。また、抵抗器
は適当な抵抗値を有するものであればよく、ダイオード
その他の素子や薄膜等で形成された抵抗層などを含むも
のとする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る実施の形態を光導波
路デバイスのひとつである光変調器について図面に基づ
き説明する。まず、光変調器の概略構成について説明す
る。光変調器S1は、図1(a)〜図1(c)に示すよ
うに、一主面にY分岐型の光導波路2が形成された例え
ばニオブ酸リチウム,タンタル酸リチウム,もしくは四
ほう酸リチウム等から成る焦電性基板(以下、基板とい
う)1と、この基板1の一主面に形成されたSiO2
Al2 3 等の誘電体から成るバッファ層3と、バッフ
ァ層3の一領域上に光導波路2に沿って形成された金属
層(下からTi,Pt,Auの層(以下、Ti/Pt/
Auのごとく表記)、Ti/Au、Cr/Au、Ni/
Cr/Au、またはCu)を積層させたグラウンド(以
下、GND)電極10a、同様な金属層で構成された信
号電極10b、GND電極10cと、バッファ層3の他
領域上に形成したSiやSiOx (シリコンリッチの酸
化シリコン)等から成る半導体層5と、基板1の側端部
に位置する電極引出し部20において、半導体層5,G
ND電極10a,信号電極10b,GND電極10c上
にハンダ等により接着したチップ抵抗器,チップダイオ
ードなどの抵抗器(チップ素子)6とから構成されてい
る。
【0012】ここで、半導体層5はGND電極10a,
信号電極10b,GND電極10cのそれぞれの側端面
から所定距離だけ隔てて帯状に形成されている。これに
より、少なくとも半導体層5と上記信号電極との絶縁性
をより一層良好なものにすることができる。
【0013】また、抵抗器6により信号電極10bとG
ND電極10a,10cとの間の抵抗の制御を確実に且
つ最適に行うことができ、光導波路デバイスの種々の使
用に応じて簡便に抵抗値を与えることができる。さら
に、このような構成により瞬時の大電流が原因で焼損し
たり大きな特性変化が生じたりすることがない、動作の
安定した光導波路デバイスを提供することが可能とな
る。
【0014】次に、図2に基づいて光導波路デバイスの
電極を含む表層部における分布定数回路について説明す
る。図2(a)において、抵抗器を設けない光導波路デ
バイスではコンダクタンスG1は半導体層の導電性を示
し、図2(b)において、コンダクタンスG1は半導体
層の導電性を、コンダクタンスG2は抵抗器6の導電性
を示す。ここで、コンダクタンスG1は焦電効果により
発生した電荷が移動し中和する作用があり、コンダクタ
ンスG1が大きいほど中和に要する時間が短くなり、温
度ドリフトの抑制効果が大きくなることが期待できる。
【0015】しかしながら、従来構成では、コンダクタ
ンスG1を大きくすると信号電極−GND電極間の絶縁
性が低下し、電界が光導波路に有効にかかりにくくな
り、光を制御することができなくなる。そのために、従
来技術ではコンダクタンスG1は少なくとも10-6
(ジーメンス)以下にする必要があり、温度ドリフト抑
制についてはまだ改善の余地があった。
【0016】一方、本発明では信号電極−GND電極間
の抵抗を決定する新たなパラメータとしてコンダクタン
スG2を導入したものである。そして、このコンダクタ
ンスG2により信号電極−GND電極間の絶縁性を充分
確保した上でコンダクタンスG2を高めることにより、
いっそう温度ドリフトを抑制できる。
【0017】
【実施例】次により具体的な実施例について説明する。
図1に示すように、両面鏡面研磨されたオプティカルグ
レードのニオブ酸リチウム単結晶(Zカット;カット面
すなわち表面が(001) 面)の基板1上に、リフトオフ法
を用いてTi薄膜パターンを形成した後、このTi薄膜
パターンから基板1に約1050℃で熱拡散せしめ光導
波路2を形成した。
【0018】そして、基板1上にSiO2 薄膜のバッフ
ァ層3を約1μm程度にスパッタリングにより積層さ
せ、抵抗率を向上させる目的で約600℃の熱処理を施
した。その後、半導体層5と各電極層とのギャップ及び
CPW(コプレーナウエイヴガイド)型電極のリフトオ
フ用のフォトリソグラフィを同一のフォトマスクを用い
て一度に行った。
【0019】次に、半導体層5としてシリコン(Si)
を厚さ0.1μm 、電極層としてクロム(Cr)を厚さ
0.02μm 、その上に金(Au)を厚さ0.3μm を
順次蒸着した後リフトオフすることにより、半導体層5
のギャップパターンとCPW型電極の下地電極パターン
を同時にパターン形成した。
【0020】ここで、リフトオフ用のフォトリソグラフ
ィでは、パターンエッジ部の段切れを良好にするため、
通常、フォトレジストパターンの断面形状をパターンエ
ッジ部で逆テーパ形状にする必要があるが、上述のごと
く半導体層5と下地電極パターンとの形成を一度で行っ
たことにより、フォトリソグラフィの露光時に基板1の
裏面からの露光を、従来のように薄膜等の遮光性の材料
に遮られることなく行うことができ、フォトレジストパ
ターンの断面形状を良好な逆テーパ形状に形成すること
ができ、その結果として、パターンエッジ部にバリ等を
含まない良好な薄膜パターンを形成することができた。
【0021】そして、フォトリソグラフィにより電極部
分以外をフォトレジストで覆い、下地電極パターン上に
金を積層してメッキし、下地電極パターンの不要部分を
エッチングして電極層9を形成し、電極層9と電極層9
との間に半導体層5を露出させた。さらに、電極層9と
半導体層5とを抵抗器6でもって接続して、最終的にマ
ッハツェンダー干渉計型の光(強度)変調器を作製し
た。
【0022】次に、このようにして作製した光変調器の
温度ドリフトについて測定した結果について説明する。
温度ドリフト△D〔%〕(△Dは図4に示すように、△
D=△V×100/Vπで定義される。ここで、△Vは
ドリフト電圧、Vπは半波長電圧である。)と温度変化
との関係は、図3(a),(b)に示す通りであり、こ
れは抵抗器6を取り外してコンダクタンスG2をほぼ0
にした状態で光変調器の温度ドリフトを測定した結果で
ある。
【0023】図中g1,g2,g3はコンダクタンスG
1を薄膜の導電率で示したもので、この例では、各々の
値がg1=10-12 cm・Ω-1以下のオーダー(g1は相
互作用領域において基板表面を電極が覆わない部分の表
面に導電層を形成しなかった場合のバッファ層表面ある
いは基板の導電率に相当),g2=10-6cm・Ω-1オー
ダー(Si薄膜を一般的なrfスパッタリング法で形成
した場合に得られる程度の値),g3=10-3cm・Ω-1
オーダー(Si薄膜を一般的な真空蒸着法で形成した場
合に得られる程度の値)であり、コンダクタンスの大き
さに伴って(g1<g2<g3)、温度ドリフトが指数
関数的に大幅に減少することが判明した。そして、抵抗
器6を接続した場合には、いっそう温度ドリフトが低減
し、その値は±5%程度であった。
【0024】なおここで、図3(b)は時間と温度変化
との関係を示したものであり、横軸の0時間以前に、周
囲温度50℃の環境下に光変調器を投入して充分時間が
経過した後に、次いで周囲温度60℃の環境に投入した
場合の温度ドリフトについて測定したものである。
【0025】以上のことから、温度ドリフトの主たる要
因として焦電性により生じる信号電極−GND電極間の
電位差よりも、半導体5の領域内の電位分布がより大き
く寄与していることが考えられる。したがって、温度ド
リフト特性の観点からコンダクタンスG1に相当する半
導体5の導電率は10-3cm・Ω-1以上が望ましい。しか
しながら、半導体層5の導電性が高くなると、信号電極
−GND電極間の誘電損が大きくなり高周波の伝送に支
障が生じる。そのため、コンダクタンスG1は半導体層
5の導電率で10-3〜10-5cm・Ω-1が適している。ま
た、コンダクタンスG2に相当する抵抗器6は10-6
10-7S(ジーメンス)とすることにより、信号電極−
GND電極間の絶縁性を充分確保した上で信号電極−G
ND電極間の電位差を極力抑えることが可能となる。
【0026】なお、本実施例においては光導波路デバイ
スとして光変調器について説明したがこれに限定される
ものではなく、光スイッチ等の各種焦電性基板上に光導
波路や電極等を形成させた各種光導波路デバイスに適用
が可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変
更し実施が可能である。
【0027】
【効果】以上の説明から明らかなように、本発明の光導
波路デバイスによれば、きわめて簡便な構成でもって、
周囲の急激な温度変化があっても、信号電極−グラウン
ド電極間に生じる電界が光導波路に作用することが極力
防止され、実質上ほぼ問題にない程度に温度ドリフトを
抑えることができる。
【0028】また、電極層と半導体層とを抵抗器でもっ
て接続することにより、最適な抵抗値をきわめて容易に
与えることが可能であり、且つその抵抗値は周囲の条件
により変動することがほとんどないので、きわめて安定
な動作を期待することが可能な信頼性の非常に優れた光
導波路デバイスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明に係る光導波路デバイスの一
例を示す平面図、(b)は(a)のb−b線拡大断面
図、(c)は(a)のc−c’線断面図。
【図2】(a)は抵抗器がない場合の基板表層の分布定
数回路図、(b)は本発明の光導波路デバイスにおける
基板表層の分布定数回路図。
【図3】(a)は光導波路デバイスの周囲温度の温度変
化を説明する図、(b)は光導波路デバイスの温度変化
と温度ドリフトとの関係を説明する図。
【図4】温度ドリフトの定義を説明する図。
【図5】従来の光導波路デバイスの一例を示す断面図。
【符号の説明】
1 ・・・ 基板 2 ・・・ 光導波路 3 ・・・ バッファ層 4,8 ・・・ フォトレジスト 5 ・・・ 半導体層 6 ・・・ 抵抗器 9 ・・・ 電極層 10a,10c ・・・ GND電極 10b ・・・ 信号電極 S1 ・・・ 光変調器
フロントページの続き (72)発明者 石山 秀樹 京都府相楽郡精華町光台3丁目5番地 京 セラ株式会社中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一主面に光導波路が形成された焦電性基
    板と、該焦電性基板の一主面に形成されたバッファ層
    と、該バッファ層の一領域上に前記光導波路に沿って形
    成された電極層と、該電極層に沿って前記バッファ層の
    他領域上に形成された半導体層と、前記電極層と前記半
    導体層とを接続する抵抗器とから成る光導波路デバイ
    ス。
JP7792296A 1996-03-29 1996-03-29 光導波路デバイス Pending JPH09269469A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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