JP2004046283A - 熱ドリフトを効果的に抑圧して優れた電気的特性を有する光変調デバイス及びその製造方法 - Google Patents

熱ドリフトを効果的に抑圧して優れた電気的特性を有する光変調デバイス及びその製造方法 Download PDF

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Kenji Kono
河野 健治
Toru Nakahira
中平 徹
Yasuji Uchida
内田 靖二
Masaya Nanami
名波 雅也
Yuji Sato
佐藤 勇治
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、小型で高速、かつ熱ドリフトに起因する動作点シフトの少ない光変調デバイス及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の一態様によると、電気光学効果を有する基板(1)に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、前記導電性膜の上面の一端部に形成された第2のバッファ層(8b)と、前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための中心電極及び接地電極であって、前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に接触して形成されている中心電極(3a)及び前記導電性膜に接触することなく前記第2のバッファ層に接触して形成されている接地電極(4c)とを具備し、前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイスが提供される。
【選択図】  図8

Description

 本発明は光変調デバイスに係り、特に、入射した光を電気光学効果を利用して変調する光変調デバイス及びその製造方法に関する。
 周知のように、ニオブ酸リチウム(LiNbO3 )のように電界を印加することにより、光の屈折率が変化する電気光学効果を有する材料が存在する。
 このような材料で形成された基板(以下、LN基板と略す)に光導波路と進行波電極を形成して構成された進行波電極型リチウムナイオベート光変調器(LN光変調器)は、その優れたチャーピング特性から2.5Gbit/ s、10Gbit/ sの大容量光伝送システムに適用されている。
 このLN光変調器は、最近では、さらに、40Gbit/ sの超大容量光伝送システムにも適用が検討されており、光通信技術の分野において重要なデバイスとして今後の展開が期待されている。
 図18は、ニオブ酸リチウム(LiNbO3 )を用いた一般的な光変調デバイスの概略構成を示す斜視図である。
 また、図19は、図18の光変調デバイスを19−19線で切断した場合の断面図である。
 図18及び図19において、ニオブ酸リチウム(LiNbO3 )を結晶面のz面方向に切断したz−cut状態のLN基板1内の上面に接して光導波路2が、LN基板1の一端から他端まで形成されている。
 この光導波路2は、LN基板1内の中途位置で二つの光導波路2a、2bに分岐されているとともに、他端近傍で再度一つにまとめられている。
 この光導波路2a、2bの上面とLN基板1の上面とを共通に覆うバッファ層5が形成されている。
 このバッファ層5の上面において、一方の光導波路2aに対向する位置に中心電極3が形成されている。
 さらに、バッファ層5の上面において、一方の光導波路2aに対向しない位置、及び他方の光導波路2bに対向する位置に、中心電極3を間に挟むように、接地電極4a、4bがそれぞれ形成されている。
 ここでの議論はどのような形態での進行波電極にも当てはまるが、例として、1つの中心電極3と2つの接地電極4a、4bを有するコプレーナウェーブガイド(CPW)を用いることを想定する。
 また、光導波路2、2a、2bは、金属チタン(Ti)を数10nmから100nm強の厚みに蒸着後、幅6〜8μm程度にパターニングし、さらに1000℃前後で熱拡散することによって形成された、いわゆるTi熱拡散光導波路である。
 なお、図18、図19に示す光変調デバイスにおいては、マッハツェンダ型干渉計としての光導波路2、2a、2bが構成されている。
 なお、マッハツェンダ型干渉計に代えて位相変調器の場合には、1本の直線の光導波路で良い。
 そして、バッファ層5は、光導波路2a、2bを導波する光が進行波電極(中心電極3、接地電極4a、4b)である金属(一般に、Auを用いる)から受ける吸収損を抑えるために、中心電極3及び接地電極4a、4bからなる進行波電極とLN基板1との間に堆積される。このバッファ層5は、通常、1μm程度の厚いSiO2 からなる。
 なお、バッファ層5は、上記吸収損を抑える以外に、中心電極3及び接地電極4a、4bからなる進行波電極を導波する電気信号のマイクロ波等価屈折率(あるいは、進行波電極のマイクロ波等価屈折率)を低減し、光導波路2a、2bを導波する光の等価屈折率 (あるいは、光導波路の等価屈折率)に近づけるためにも使用されるとともに、特性インピーダンスを50Ωに近づけるためにも使用されている。
 図20は、このような構成の光変調デバイスの動作を説明するために示されている図である。
 すなわち、図20は、進行波電極の中心電極3と接地電極4a、4bとの間に電圧が印加された際における望ましい電気力線7aの分布を示している。
 この図20から理解できるように、2つの光導波路2a、2bを横切る電気力線7aの向きは互いの逆向きであるため、マッハツェンダ型干渉計の光導波路では2本の光導波路2a、2bを導波する光の位相を180度(π)ずらすことにより、光のOFF状態を実現することができる。
 しかしながら、図19に示した断面構造を有する光変調デバイスにおいても、まだ、以下に示すような不都合な問題を有している。
 LN基板1は焦電効果を有しているので、図21に示すように、LN基板1の温度が変化するとその表面に電荷9aが誘起される。
 ところが、SiO2 からなるバッファ層5は導電性を有していないので、進行波電極の中心電極3と接地電極4a、4bとにおいて、LN基板1に対向する面にLN基板1の表面に誘起された電荷9aの極性とは反対の極性を有する電荷9bが外部回路を通じて誘起される。
 その結果、LN基板1に誘起された電荷9aと進行波電極の中心電極3および接地電極4a、4bに誘起された電荷9bとの間に電気力線7bが生じる。
 ところが、図21から理解できるように、この電気力線7bの発生の仕方はランダムであるため、光変調デバイスを動作させるために中心電極3と接地電極4a、4bとの間に印加された電圧によって発生された、電気力線7aがランダムに打消されてしまう。
 そのため、光変調デバイスとしての光変調率が、温度の変化によって大きく変化することになる。この光変調率の変化は、動作点のシフトという現象として現れる。また、この温度による動作点のシフトは、熱ドリフトと呼ばれている。
 上述した光変調デバイスの不都合な問題点を解決するために、図22に示す断面形状を有する光変調デバイスが提唱されている(特許文献1)。
 なお、この図22では、当該光変調デバイスの動作を説明するために、図を上下方向にやや拡大して示している。
 また、図22に示す光変調デバイスにおいて、図19に示す光変調デバイスと同一部分には同一符号を付している。
 さらに、図22に示す光変調デバイスの全体構造を示す斜視図としては、図18に示す光変調デバイスの斜視図にほぼ等しい。
 この図22に示す光変調デバイスにおいては、バッファ層5の上側に導電性膜6が形成されているとともに、この導電性膜6の上側に中心電極3と接地電極4a、4bとが形成されている。
 すなわち、図22に示すように、LN基板1が持つ焦電効果のためにLN基板1に誘起された電荷9aの極性とは反対の極性の電荷9cが、中心電極3及び接地電極4a、4bに接触した導電性膜6に誘起される。
 その結果、LN基板1に誘起された電荷9aと導電性膜6に誘起された電荷9cとの間の電気力線7cは、図22に示すように、一様となり、光導波路2a、2bをランダムな電気力線が横切ることはなくなる。
 つまり、焦電効果により誘起された電荷9aに起因する屈折率変化は2本の光導波路2a、2bにおいて同じとなる。
 これにより、図22に示す光変調デバイスにおいては、2本の光導波路2a、2bを導波する光の位相差は、外部から加えた電圧のみによることとなり、このデバイスが光変調器として機能することを可能とする。なお、導電性膜6としては、厚み100nm程度のSi膜が採用される。
 しかし、このように導電性膜6を採用した光変調デバイスにおいてもまだ解決すべき重要な問題点がある。
 すなわち、一般に良く知られているように、導電性膜6の電気伝導度はその制御が極めて難しく、膜に入れる不純物や膜の堆積条件などによって、その導電率が簡単に2〜3桁程度変動する。
 導電性膜6の導電率が低過ぎると、図19に示した導電性膜6を採用していない光変調デバイスに近くなり、この光変調デバイスが有していた問題点が生じてしまう。
 逆に、この導電性膜6の導電率が高すぎると、中心電極3と接地電極4a、4bとが電気的に導通状態となる。
 その結果、中心電極3と接地電極4a、4bとからなる進行波電極の特性インピーダンスが著しく低下し、高周波特性を含む電気特性が劣化する、あるいは、中心電極3と接地電極4a、4bとの間に大電流が流れ、デバイスそのものが破壊される。
 このように、適切な値の導電率を持つ導電性膜6を再現性よく形成することは非常に難しく、この図22に示す導電性膜6を採用した光変調デバイスは、その製造上の再現性に大きな問題を有している。
 上述した光変調デバイスの不都合な問題点を解決するために、さらに、図23に示す断面形状を有する光変調デバイスが提唱されている(特許文献2)。
 図23に示す光変調デバイスにおいて、図19に示す光変調デバイスと同一部分には同一符号を付している。
 この図23に示す光変調デバイスにおいては、導電性膜6aの幅を有限とすることにより、導電性膜6aを中心電極3のみに接触させている。
 また、図23に示す光変調デバイスにおいては、両側の接地電極4a、4bと導電性膜6aとの間に幅Gのギャップ10を設けることにより、接地電極4a、4bと導電性膜6aとが接触しないように構成されている。
 次に、このような導電性膜6aの幅を制限した光変調デバイスの動作を説明する。
 中心電極3の下方に位置する光導波路2aに印加される電界については、導電性膜6aの存在によって、図23の領域Aと領域Bにおける焦電効果で誘起された電荷9aからの電界の影響以外は、図22に示した光変調デバイスと同じ原理により均一な電界分布に起因する電気力線7dを得ることができる。
 一方、接地電極4a、4bについては、図22に示した光変調デバイスと異なり、接地電極4a、4bは導電性膜6aと接触していない。
 したがって、図23の領域Bに位置する光導波路2bについては、図19に示した光変調デバイスと同様の問題が生じることが予想される。それを避けるために、次の工夫がなされている。
 中心電極3と接地電極4a、4bとからなる進行波電極の厚みは、数μm以上と厚くされている。
 すなわち、金属(一般に、材料としてはAuを使用するが、アルミニウムや銅など他の各種金属も採用可能である)である進行波電極と、誘電体であるLN基板1とは熱膨張係数が異なるために、温度変化に応じてLN基板1の内部に応力が生じる。
 なお、数μm以上メッキするとLN基板1にそりが生じる程度に、メッキによる内部応力は大きくなる。この内部応力に起因する光弾性効果のために内部電界が生じる。
 一方、図19に示した光変調デバイスにおいて説明したように、温度が変化すると、焦電効果により、LN基板1の表面に電荷9aが発生し、内部電界が生じる。
 そこで、この図23に示した光変調デバイスにおいては、導電性膜6aと両側の接地電極4a、4bとの間に幅Gのギャップ10を設け、その幅Gをフォトリソグラフィーにより規定することにより、内部応力に起因する光弾性効果による内部電界と、温度変化に起因する焦電効果による内部電界を打消す。
 したがって、中心電極3と接地電極4a、4bとからなる進行波電極の特性インピーダンスを一定状態に維持した状態で、光変調デバイスを動作させるために中心電極3と接地電極4a、4bとの間に印加した電圧による電気力線7aがランダムに打消されることが防止される。
特公平4−22485号公報 特許第2873203号公報
 しかしながら、図23に示す導電性膜6aの幅を制限した光変調デバイスにおいても、まだ解消すべき、次のような問題が残っている。
 すなわち、上述の説明から容易に推測できるように、LN基板1内に生じる上述した2つの内部電界を最適に打消すことは簡単でない。
 また、これが実現できない場合には、接地電極4bの下方に位置する光導波路2bには、図19で示した光変調デバイスの場合と同様に、ランダムな電界が加わる。特に、領域Aからのランダムな電界の影響が大きい。
 なお、領域Bからのランダムな電界は、特に、中心電極3の下の光導波路2aに作用する。
 その結果、温度とともに光変調デバイスの光変調における動作点が大きくシフトする結果となる。
 通常、中心電極3と接地電極4a、4bとからなる進行波電極は電解メッキ法で形成するが、電解メッキ液中に温度分布や電流分布があるために、メッキ時に同じ液温でかつ同じ電流を流しても、成長したメッキの粒子や電極の厚みにメッキ工程のrun―to―run毎の微妙な分布が生じる。
 そのため、形成したメッキにより引き起こされる内部応力はメッキをする度に異なってしまう。
 さらには、電解メッキ液中においては、メッキ用電極とウェーハとの間における電流や液温に分布が存在するとともに、電解メッキ液の対流のため、同じウェーハにおいてでさえもメッキの粒子や電極の厚みに微妙な分布があり、チップごとの内部応力が異なる。
 その結果、熱応力に起因する光弾性効果による内部電界と温度変化に起因する焦電効果による内部電界とを打消すための最適なギャップ10の幅G決定には困難が伴う。
 さらに、ギャップ10はフォトリソグラフィーにより実現するので、進行波電極を10μm以上厚くメッキする前に行う必要がある。
 つまり、ギャップ10は、LN基板1を含む各変調素子をウェーハから切り出す前の段階、すなわちウェーハ段階で形成する必要がある。
 その結果、各変調素子の熱ドリフト特性を測定する前に行わねばならず、ギャップ10の幅Gの決定が難しいとともに、各ウェーハに対して、さらには各チップに対して必ずしも的確に実施されるとは限らず、LN基板1を含む光変調デバイスの歩留まりを制限する結果となる。
 さらに、上述したように、LN基板1内に生じる上述した2つの内部電界を打消すことによる効果には限界があるため、進行波電極のメッキの厚みは10〜20μm程度に制限されてしまう。
 ところが、実際の光変調デバイスにおいて、光変調の広帯域化に不可欠なマイクロ波と光の速度整合を達成するには、25μmから30μm、さらにはそれ以上の厚みの進行波電極が必要な場合がある。
 その場合には、この図23に示した2つの内部電界を打消す機構を有した光変調デバイスを使用できず適用に限界がある。
 本発明の目的は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、導電性膜を用いかつ中心電極と接地電極とを電気的に分離することにより、中心電極と接地電極間の電気的な抵抗値を大きくして、素子の破壊を避けるとともに優れた高周波特性を満たしつつ、構造決定や製作工程の容易性や製作の再現性を確保しつつ、さらに通常必要とされるメッキの厚みが20μm以上の進行波電極(中心電極及び接地電極)についても熱ドリフトを有効に抑えることができ、結果として、小型で高速、かつ熱ドリフトに起因する動作点シフトの少ない光変調デバイスを提供することにある。
 本発明の別の目的は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、導電性膜を用いかつ中心電極と接地電極とを電気的に分離することにより、中心電極と接地電極間の電気的な抵抗値を大きくして、素子の破壊を避けるとともに優れた高周波特性を満たしつつ、構造決定や製作工程の容易性や製作の再現性を確保しつつ、さらに通常必要とされるメッキの厚みが20μm以上の進行波電極(中心電極及び接地電極)についても熱ドリフトを有効に抑えることができ、結果として、小型で高速、かつ熱ドリフトに起因する動作点シフトの少ない光変調デバイスの製造方法を提供することにある。
 本発明によると、上記課題を解決するために、
 (1) 電気光学効果を有する基板(1)と、
 前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
 前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
 前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
 前記導電性膜の上面の一端部に形成された第2のバッファ層(8b)と、
 前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための中心電極及び接地電極であって、前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に接触して形成されている中心電極(3a)及び前記導電性膜に接触することなく前記第2のバッファ層に接触して形成されている接地電極(4c)とを具備し、
 前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイスが提供される。
 また、本発明によると、上記課題を解決するために、
 (2) 電気光学効果を有する基板(1)と、
 前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
 前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
 前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
 前記導電性膜の上面の中央部に形成された第2のバッファ層(8g)と、
 前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための中心電極及び接地電極であって、前記導電性膜に接触することなく第2のバッファ層に接触して形成されている中心電極(3a)及び前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜に接触して形成されている接地電極(4c)とを具備し、
 前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイス提供される。
 また、本発明によると、上記課題を解決するために、
 (3) 電気光学効果を有する基板(1)と、
 前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
 前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
 前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
 前記導電性膜の上面の中央部を除いて、一端部及び他端部に分離して形成された第2のバッファ層(8a,8b)と、
 前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための中心電極並びに第1及び第2の接地電極であって、前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に接触して形成されている中心電極(3)並びに前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1の接地電極(4a)及び前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の他端部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第2の接地電極(4b)とを具備し、
 前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイスが提供される。
 また、本発明によると、上記課題を解決するために、
 (4) 前記一端部及び他端部に分離して形成された前記第2のバッファ層は、各々が前記中心電極に対向する側で少なくとも一方のエッジが前記中心電極側に伸ばされているかまたは前記中心電極から離れる方向に引っ込むように形成されている(3)記載の光変調デバイスが提供される。
 また、本発明によると、上記課題を解決するために、
 (5) 電気光学効果を有する基板(1)と、
 前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
 前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
 前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
 前記導電性膜の上面の両端部を除いて、中央部に形成された第2のバッファ層(8c)と、
 前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための中心電極並びに第1及び第2の接地電極であって、前記導電性膜に接触することなく前記第2のバッファ層に接触して形成されている中心電極(3)並びに該中心電極を挟んでそれぞれ前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の両端部に接触して形成されている第1及び第2の接地電極(4a,4b)とを具備し、
 前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイスが提供される。
 また、本発明によると、上記課題を解決するために、
 (6) 電気光学効果を有する基板(1)と、
 前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
 前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
 前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
 前記導電性膜の上面の中央部、一端部及び他端部の一部にそれぞれ分離して形成された第2のバッファ層(8c,8d,8a)と、
 前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための中心電極並びに第1及び第2の接地電極であって、前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている中心電極(3)並びに前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1の接地電極(4a)及び前記導電性膜の上面の他端部の一部に形成された前記第2のバッファ層にその一部が接触する共に、前記導電性膜の上面の他端部にその他部が接触して形成されている第2の接地電極(4b)とを具備し、
 前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイスが提供される。
 また、本発明によると、上記課題を解決するために、
 (7) 電気光学効果を有する基板(1)と、
 前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
 前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
 前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
 前記導電性膜の上面の一端部から中央部及び他端部の一部にかけて連続して形成された第2のバッファ層(8e)と、
 前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための中心電極並びに第1及び第2の接地電極であって、前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている中心電極(3)並びに前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1の接地電極(4a)及び前記導電性膜の上面の他端部の一部に形成された前記第2のバッファ層にその一部が接触する共に、前記導電性膜の上面の他端部にその他部が接触して形成されている第2の接地電極(4b)とを具備し、
 前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイスが提供される。
 また、本発明によると、上記課題を解決するために、
 (8) 電気光学効果を有する基板(1)と、
 前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
 前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
 前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
 前記導電性膜の上面の中央部を除いて一端部及び他端部の一部に分離して形成された第2のバッファ層(8a,8g)と、
 前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための中心電極並びに第1及び第2の接地電極であって、前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜に接触して形成されている中心電極(3)並びに前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1の接地電極(4a)及び前記導電性膜の上面の他端部の一部に形成された前記第2のバッファ層にその一部が接触する共に、前記導電性膜の上面の他端部にその他部が接触して形成されている第2の接地電極(4b)とを具備し、
 前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイスが提供される。
 また、本発明によると、上記課題を解決するために、
 (9) 電気光学効果を有する基板(1)と、
 前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
 前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
 前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
 前記導電性膜の上面の中央部、一端部及び他端部にそれぞれ分離して形成された第2のバッファ層(8h,8a,8b)と、
 前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための第1及び第2の中心電極並びに第1乃至第3の接地電極であって、前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1の接地電極(4f)、該第1の接地電極を挟んでそれぞれ前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜に接触して形成されている第1及び第2の中心電極(3b,3c)並びにそれぞれ前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部及び他端部に形成された第2のバッファ層に接触して形成されている第2及び第3の接地電極(4d,4e)とを具備し、
 前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイスが提供される。
 また、本発明によると、上記課題を解決するために、
 (10) 電気光学効果を有する基板(1)と、
 前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
 前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
 前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
 前記導電性膜の上面の中央部、一端部を除いて前記中央部の両側及びに他端部にそれぞれ分離して形成された第2のバッファ層(8i,8j,8a)と、
 前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための第1及び第2の中心電極並びに第1乃至第3の接地電極であって、前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に接触して形成されている第1の接地電極(4f)、該第1の接地電極を挟んでそれぞれ前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部の両側に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1及び第2の中心電極(3b,3c)並びに前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の他端部に形成された第2のバッファ層に接触して形成されている第2の接地電極(4d)及び前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部に接触して形成されている第3の接地電極(4e)を具備し、
 前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイスが提供される。
 また、本発明によると、上記課題を解決するために、
 (11) 電気光学効果を有する基板(1)と、
 前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
 前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
 前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
 前記導電性膜の上面の中央部と一端部との間を除いて前記中央部から他端部にかけて及び前記一端部にそれぞれ分離して形成された第2のバッファ層(8k,8a)と、
 前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための第1及び第2の中心電極並びに第1乃至第3の接地電極であって、前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部から他端部にかけて形成された前記第2のバッファ層に接触して該中央部に形成されている第1の接地電極(4f)、該第1の接地電極を挟んで前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜に接触して形成されている第1の中心電極(3b)及び前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部から他端部にかけて形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第2の中心電極(3c)並びにそれぞれ前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部及び中央部から他端部にかけて形成された第2のバッファ層に接触して該一端部及び他端部に形成されている第2及び第3の接地電極(4d,4e)とを具備し、
 前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイスが提供される。
 また、本発明によると、上記課題を解決するために、
 (12) 電気光学効果を有する基板(1)と、
 前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
 前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
 前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
 前記導電性膜の上面の一端部から中央部にかけて及び他端部の一部にそれぞれ分離して形成された第2のバッファ層(8f,8m)と、
 前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための第1及び第2の中心電極並びに第1乃至第3の接地電極であって、前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部から中央部にかけて形成された前記第2のバッファ層に接触して該中央部に形成されている第1の接地電極(4f)並びに該第1の接地電極を挟んでそれぞれ前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部から中央部にかけて形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1及び第2の中心電極(3b,3c)並びに前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部から中央部にかけて形成された第2のバッファ層に接触して該中央部に形成されている第2の接地電極(4d)及び前記導電性膜の上面の他端部の一部に形成された第2のバッファ層にその一部が接触する共に、前記導電性膜の上面の他端部にその他部が接触して形成されている第3の接地電極(4e)とを具備し、
 前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイスが提供される。
 また、本発明によると、上記課題を解決するために、
 (13) 電気光学効果を有する基板(1)と、
 前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
 前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
 前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
 前記導電性膜の上面の中央部を除いて一端部及び他端部にそれぞれ分離して形成された第2のバッファ層(8a,8b)と、
 前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための第1及び第2の中心電極並びに第1及び第2の接地電極であって、それぞれ所定の間隔をおいて前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に接触して形成されている第1及び第2の中心電極(3b,3c)並びに該第1及び第2の中心電極を挟んでそれぞれ前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部及び他端部に形成された第2のバッファ層に接触して形成されている第1及び第2の接地電極(4d,4e)とを具備し、
 前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイスが提供される。
 また、本発明によると、上記課題を解決するために、
 (14) 電気光学効果を有する基板(1)と、
 前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
 前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
 前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
 前記導電性膜の上面の両端部を除いて中央部に形成された第2のバッファ層(8h)と、 前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための第1及び第2の中心電極並びに第1及び第2の接地電極であって、それぞれ所定の間隔をおいて前記導電性膜に接触することなく前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1及び第2の中心電極 (3b,3c)並びに該第1及び第2の中心電極を挟んでそれぞれ前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の両端部に接触して形成されている第1及び第2の接地電極(4d,4e)を具備し、
 前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイスが提供される。
 また、本発明によると、上記課題を解決するために、
 (15) 電気光学効果を有する基板(1)と、
 前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
 前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
 前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
 前記導電性膜の上面の中央部を除いて一端部及び他端部にそれぞれ分離して形成された第2のバッファ層(8a,8k)と、
 前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための第1及び第2の中心電極並びに第1及び第2の接地電極であって、前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に接触して形成されている第1の中心電極(3b)及び該第1の中心電極から所定の間隔をおいて前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の他端部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第2の中心電極(3c)並びに該第1及び第2の中心電極を挟んでそれぞれ前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部及び他端部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1及び第2の接地電極(4d,4e)とを具備し、
 前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイスが提供される。
 また、本発明によると、上記課題を解決するために、
 (16) 電気光学効果を有する基板(1)と、
 前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
 前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
 前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
 前記導電性膜の上面の一端部から中央部にかけて及び他端部の一部にそれぞれ分離して形成された第2のバッファ層(8f,8m)と、
 前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための第1及び第2の中心電極並びに第1及び第2の接地電極であって、それぞれ所定の間隔をおいて前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部から中央部にかけて形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1及び第2の中心電極(3b,3c)並びに該第1及び第2の中心電極を挟んで前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部から中央部にかけて形成された前記第2のバッファ層に接触して該一端部に形成されている第1の接地電極(4d)及び前記導電性膜の上面の他端部の一部に形成された第2のバッファ層にその一部が接触する共に、前記導電性膜の上面の他端部にその他部が接触して形成されている第2の接地電極(4e)とを具備し、
 前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイスが提供される。
 本発明によると、上記課題を解決するために、
 (17) 電気光学効果を有する基板(1)を準備し、
 前記基板に、入射した光を導波する光導波路(2)を形成し、
 前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)を形成し、
 前記第1のバッファ層の上方を覆うように導電性膜(6)を形成し、
 前記導電性膜の上面の一端部に第2のバッファ層(8b)を形成し、
 前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための中心電極及び接地電極として、
 前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に接触して中心電極(3a)を形成し、
 前記導電性膜に接触することなく前記第2のバッファ層に接触して接地電極(4c)を形成し、
 前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイスの製造方法が提供される。
 また、本発明によると、上記課題を解決するために、
 (18) 電気光学効果を有する基板(1)を準備し、
 前記基板に、入射した光を導波する光導波路(2)を形成し、
 前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)を形成し、
 前記第1のバッファ層の上方を覆うように導電性膜(6)を形成し、
 前記導電性膜の上面の中央部を除いて、一端部及び他端部に分離して第2のバッファ層(8a,8b)を形成し、
 前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための中心電極並びに第1及び第2の接地電極として、
 前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に接触して中心電極(3)を形成し、
 前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部に形成された前記第2のバッファ層に接触して第1の接地電極(4a)を形成し、
 前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の他端部に形成された前記第2のバッファ層に接触して第2の接地電極(4b)を形成し、
 前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイスの製造方法が提供される。
 以上のように構成される光変調デバイスにおいては、温度が変化した際に焦電効果により電気光学効果を有する基板の表面に誘起される電荷の極性と反対の極性の電荷が、外部回路から中心電極と接地電極とからなる進行波電極を介して導電性膜に誘起される。
 その結果、この光変調デバイスにおいては、誘起された電荷どうしによる電界は、光導波路が存在する領域においては均一となり、光変調には影響を与えず、結果的に熱ドリフトに起因する動作点シフトを抑圧することができる。
 さらに、この光変調デバイスにおいては、進行波電極を構成する中心電極と接地電極とは電気的に分離されているので、焦電効果に起因する熱ドリフトを抑圧するための導電性膜の導電率がたとえ高くなっても、高周波特性を含めて優れた電気的特性を満足することができる。
 本発明によれば、導電性膜を用いかつ中心電極と接地電極とを電気的に分離することにより、中心電極と接地電極間の電気的な抵抗値を大きくすることにより素子の破壊を避けるとともに優れた高周波特性を満たしつつ、構造決定や製作工程の容易性や製作の再現性を確保しつつ、さらに20μm以上の通常必要とされる厚い進行波電極についても熱ドリフトを有効に抑えることができ、結果として、小型で高速、かつ熱ドリフトに起因する動作点シフトの少ない光変調デバイスを提供することができる。
 また、本発明によれば、導電性膜を用いかつ中心電極と接地電極とを電気的に分離することにより、中心電極と接地電極間の電気的な抵抗値を大きくすることにより素子の破壊を避けるとともに優れた高周波特性を満たしつつ、構造決定や製作工程の容易性や製作の再現性を確保しつつ、さらに20μm以上の通常必要とされる厚い進行波電極についても熱ドリフトを有効に抑えることができ、結果として、小型で高速、かつ熱ドリフトに起因する動作点シフトの少ない光変調デバイスの製造方法を提供することができる。
 以下、本発明に係わる光変調デバイスの各実施形態を図面を参照して説明する。
  (第1実施形態)
 図1は、本発明の第1実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を説明するために示す断面模式図である。
 この図1に示す光変調デバイスにおいては、説明を解りやすくするために、上下方向に多少拡大している。
 この図1に示す光変調デバイスおいて、図22に示した従来の光変調デバイスと同一部分には、同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
 なお、図1に示す光変調デバイスの全体構造を示す斜視図は、図18に示した従来の光変調デバイスの斜視図とほぼ等しい。
 すなわち、本発明の第1実施形態に係わる光変調デバイスにおいては、図1に示すように、z−cut状態のLN基板1内の上面に接して光導波路2が、LN基板1の一端から他端まで形成されている。
 この光導波路2は、LN基板1の中途位置で二つの光導波路2a、2bに分岐され、他端近傍で再度一つにまとめられる。
 この光導波路2a、2bの上面とLN基板1の上面とを共通に覆うように、バッファ層5が形成される。このバッファ層5の上面には、導電性膜6が形成されている。
 さらに、この導電性膜6の上面において、一方の光導波路2aに対向する位置には、中心電極3が形成されている。
 さらに、この導電性膜6の上面において、一方の光導波路2aに対向しない位置、及び他方の光導波路2bに対向する位置に、上記中心電極3を間に挟むように、絶縁性の第2のバッファ層8a、8bがそれぞれ形成されている。
 そして、この第2のバッファ層8a、8bのそれぞれの上に接地電極4a、4bが形成されている。
 すなわち、この第1実施形態の光変調デバイスにおいては、図22に示した従来の光変調デバイスと同様に、中心電極3と導電性膜6とが接触している。
 接地電極4a、4bは、図22に示した従来の光変調デバイスとは異なり、導電性膜6とは接触していない。
 また、この第1実施形態の光変調デバイスにおいては、導電性膜6が基板表面方向全体に渡って形成されるために、図23に示した従来の光変調デバイスとは異なり、ギャップ10がないばかりでなく、接地電極4a、4bの下方にも存在している。
 次に、このような本発明に係る第1実施形態の光変調デバイスの製作手順について説明する。
 この第1実施形態の光変調デバイスにおいては、図22に示した従来の光変調デバイスと同様にz−cutのLN基板1にTi熱拡散光導波路2a、2bが形成される。
 次に、厚さ数10nmから1μm程度のSiO2 からなるバッファ層5がスパッタなどによりLN基板1上に堆積される。
 この後、バッファ層5の上に導電性膜6として、100nm程度の厚みのSi膜が形成される。
 次に、各接地電極4a、4bと導電性膜6とを電気的に分離するために数10nmから1μm程度の厚さのSiO2 膜からなる第2のバッファ層を形成するための絶縁層が、導電性膜6の上に堆積される。
 次に、後に形成する接地電極4a、4bの下にあたる部分以外のSiO2 膜が、ドライエッチングまたはウェットエッチングなどにより除去される。
 これにより、接地電極4a、4bの下にあたる部分にそれそれぞれ第2のバッファ層8a、8bが形成される。
 この時点では、部分的にバッファ層がない領域があり、そこには導電性膜6が表面に出ている。
 さらに、Ti、Auを全面に蒸着した後、中心電極3と接地電極4a、4bをメッキ成長するためのフォトレジストが形成される。
 次に、所望の光変調帯域に応じて3μm〜40μm程度の厚みのAuが電解メッキ法により成長された後、アセトン等によりフォトレジストが除去される。
 この後、不要なTiとAuが、ドライエッチングあるいはウェットエッチングにより除去される。
 次に、図1を参照して、本発明に係わる第1実施形態の光変調デバイスの動作について説明する。
 LN基板1の温度が上がると、焦電効果によりLN基板1の表面に電荷9aが誘起される。
 第1実施形態では中心電極3と導電性膜6とが接触しているので、LN基板1の表面に誘起された電荷9aの極性と反対の極性の電荷9cが中心電極3を通して外部回路から導電性膜6に誘起される。
 ここで、導電性膜6は、中心電極3の下のみならず接地電極4a、4bの下にも存在する。
 そのため、LN基板1の表面に誘起された電荷9aと導電性膜6に誘起された電荷9cとの間に発生した電界による電気力線7cは、光導波路2a、2bが存在する領域において均一であり、2本の光導波路2a、2bにとっては同じ屈折率変化、言いかえると同じ位相変化を引き起こす。
 マッハツェンダ型干渉計では2本の光導波路2a、2bを導波する光の位相差に応じた強度変調を生じるので、2本の光導波路2a、2bを導波する光が同量の位相変化を生じても合波時には何らの影響もない。
 また、SiO2 からなる絶縁性の第2のバッファ層8a、8bの上に形成されている接地電極4a、4bには導電性膜6に誘起された電荷9cと反対の極性の電荷9dが外部回路を通じて誘起される。
 ところが、両誘起電荷9c、9dに起因する電気力線7eは接地電極4a、4bと導電性膜6との間に限られており、光導波路2a、2bを横切ることはないので光変調率に悪影響を与えることはない。
 なお、接地電極4a、4bの下側に位置する第2のバッファ層8a、8bを中心電極3と両側の接地電極4a、4bの間にまで伸ばした方が製造上容易であるが、こうしても何ら問題はない。
  (第2実施形態)
 図2は、本発明の第2実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。
 図2に示す第2実施形態の光変調デバイスにおいて、図1に示した第1実施形態の光変調デバイスと同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
 この第2実施形態の光変調デバイスにおいては、図1に示した第1実施形態の光変調デバイスにおける2つの接地電極4a、4bの下側に位置する第2のバッファ層8a、8bが中心電極3側に伸ばされている。
 この場合、一方の接地電極4a(4b)についてのみ、第2のバッファ層8a(8b)が中心電極3側に伸ばされても良いことは言うまでもない。
 さらには、第2のバッファ層8a、8bの少なくとも1方のエッジが接地電極4a、4b側に引っ込むように、第2のバッファ層8a、8bのエッジがエッチングされていても良い。
 以上のように、第1及び第2実施形態の光変調デバイスによれば、焦電効果による光変調の熱ドリフトは有効に抑圧できる。
 さらに、第1及び第2実施形態の光変調デバイスによれば、導電性膜6が中心電極3ばかりでなく接地電極4a、4bの領域にも形成されており、図23に示した従来の光変調デバイスと比較して熱ドリフト抑圧の効果は著しい。
 また、図22に示した従来の光変調デバイスでは中心電極3と接地電極4a、4bの両方が導電性膜6に接触していたので、導電性膜6の導電率が進行波電極としての電気的特性に大きく影響し、場合によっては素子破壊も引き起こしかねなかったが、第1及び第2実施形態の光変調デバイスにおいては、接地電極4a、4bが導電性膜6と接触していないので、中心電極3と接地電極4a、4bとは電気的に完全に分離されているため、素子破壊を生じず、かつ導電性膜6の導電率が進行波電極としての電気的特性に影響を与えにくいという利点がある。
  (第3実施形態)
 図3は、本発明の第3実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。
 図3に示す第3実施形態に係わる光変調デバイスにおいて、図22に示した従来の光変調デバイスと同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
 この第3実施形態の光変調デバイスにおいては、図22に示した従来の光変調デバイスと同様に接地電極4a、4bと導電性膜6とが接触している。
 しかしながら、第3実施形態の光変調デバイスにおいては、導電性膜6の上面の中央部に絶縁性の第2のバッファ層8cが形成されており、その第2のバッファ層8c上に中心電極3が形成されている。
 その結果、第3実施形態の光変調デバイスにおいては、図22に示した従来の光変調デバイスとは異なり、中心電極3と導電性膜6とは接触していない。
 次に、図3を用いて、本発明による第3実施形態による光変調デバイスの動作について説明する。
 LN基板1の温度が上がると、焦電効果によりLN基板1の表面に電荷9aが誘起される。
 本実施形態では接地電極4a、4bと導電性膜6とが接触しているので、LN基板1の表面に誘起された電荷9aの極性と反対の極性の電荷9cが接地電極4a、4bを通して外部回路から導電性膜6に誘起される。
 この導電性膜6は、接地電極4a、4bの下側のみならず中心電極3の下側にも存在している。
 そのため、LN基板1の表面に誘起された電荷9aと導電性膜6に誘起された電荷9cとの間に発生した電界を表す電気力線7cは、光導波路2a、2bが存在する領域において均一であり、2本の光導波路2a、2bにとっては同じ屈折率変化、言いかえると同じ位相変化を引き起こす。
 しかるに、マッハツェンダ型干渉計では2本の光導波路2a、2bを導波する光の位相差に応じた強度変調を生じるので、2本の光導波路2a、2bを導波する光が同量の位相変化を生じても合波時には何らの悪影響もない。
 また、SiO2 からなる絶縁性の第2のバッファ層8c上に形成されている中心電極3には、導電性膜6に誘起された電荷9cと反対の極性の電荷9bが外部回路を通じて誘起される。
 この両誘起電荷9c、9bに起因する電気力線7fは、中心電極3と導電性膜6との間に限られており、光導波路2aを横切ることはないので光変調率には影響を与えない。
 なお、図3ではバッファ層8cの幅は中心電極3の幅よりも広くされているが、中心電極3の幅と同程度に狭くしても良いし、接地電極4a、4bの少なくとも一方のエッジに至るまで、もしくはその途中まで広くしても良いことは言うまでもない。
 このように、この第3実施形態の光変調デバイスにおいても、先の第1及び第2実施形態の光変調デバイスと同様に、焦電効果による光変調の熱ドリフトを有効に抑圧することができる。
 また、この第3実施形態の光変調デバイスにおいては、中心電極3と導電性膜6とが接触していないことによって、中心電極3と両側の接地電極4a、4bとは電気的に分離されている。
 そのため、素子破壊を生じず、かつ導電性膜6の導電率が進行波電極としての電気的特性に影響を与えにくいという利点もある。
  (第4実施形態)
 図4は、本発明の第4実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。
 図4に示す第4実施形態の光変調デバイスにおいて、図3に示した第3実施形態の光変調デバイスと同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
 この第4実施形態の光変調デバイスにおいては、進行波電極が有する2つの接地電極4a、4bのうち、一方の接地電極4bの下面の一部が導電性膜6に接触している。
 そして、この場合、片方の接地電極4bの下面の残りの部分と導電性膜6との間には、第2のバッファ層8dが介在されている。
 また、他方の接地電極4a、中心電極3と導電性膜6との間には、それぞれ個別の第2のバッファ層8a、8c、8dが介在されている。
 このように構成された第4実施形態の光変調デバイスにおいては、先の第1乃至第3実施形態の光変調デバイスと同様に、LN基板1の表面に誘起された電荷9aの極性と反対の極性の電荷9cが、中心電極3、接地電極4a、4bを通して外部回路から導電性膜6に誘起される。
 このように、本実施形態においても、導電性膜6に電荷9cが誘起されるので、熱ドリフトに起因する動作点シフトを抑圧するのに充分な効果がある。
 また、本実施形態においては、中心電極3と導電性膜6とが接触していないので、中心電極3と接地電極4とは電気的に完全に分離されているため、素子破壊を生じず、かつ導電性膜6の導電率が進行波電極としての電気的特性に悪影響を与えにくいという利点もある。
 なお、導電性膜6に接触している接地電極4bについては、下面の一部ではなく、その全部が導電性膜6に接触しても良いし、もう一方の接地電極4aについても、下面の一部もしくはその全部が導電性膜6に接触しても良いことは勿論である。
 なお、図4に示した第4実施形態では、中心電極3と2つの接地電極4a、4bとの間の第2のバッファ層8c、8a、8dは互いに分離していたが、中心電極3と接地電極4a、4bの片方、もしくは中心電極3と両方の接地電極4a、4b間において第2のバッファ層が連続状に形成されていても良い。
 さらに、逆に、図4に示した第4実施形態の光変調デバイスにおいて、第2のバッファ層8c、8a、8dのエッジが中心電極3や各接地電極4a、4bのエッジの内側に入っても良いことは言うまでもない。
  (第5実施形態)
 図5は、本発明の第5実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。
 図5に示す第5実施形態の光変調デバイスにおいて、図4に示した第4実施形態の光変調デバイスと同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
 この第5実施形態の光変調デバイスにおいては、図4に示した第4実施形態の光変調デバイスにおける導電性層6の上側に独立に形成された3つの第2のバッファ層8a、8c、8dが、一枚の第2のバッファ層8eに合成されている。
 このように構成された第5実施形態に係わる光変調デバイスにおいても、図4に示した第4実施形態の光変調デバイスとほぼ同じ作用効果を奏することが可能である。
  (第6実施形態)
 図6は、本発明の第6実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。
 図6に示す第6実施形態の光変調デバイスにおいて、図5に示した第5実施形態の光変調デバイスと同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
 この第6実施形態の光変調デバイスにおいては、バッファ層5の上側に形成された導電性膜6上に共通の1枚の第2のバッファ層8fが形成される。
 そして、この共通の第2のバッファ層8fの上側に、中心電極3と各接地電極4a、4bとが形成されている。
 さらに、この第6実施形態においては、導電性膜6は、この光変調デバイスを覆う筐体に金リボン11を介して接続されている。
 このように構成された第6実施形態の光変調デバイスにおいては、中心電極3と各接地電極4a、4bは直接導電性膜6に接触されていない。しかし、導電性膜6は、筐体に接続されている。
 一般に、接地電極4a、4bも筐体に接続されているので、接地電極4a、4bと導電性膜6とは同電位で接地されていることになる。
 なお、接地電極4a、4bを筐体に接続し、導電性膜6を何らかの電位を有するような外部電極に接続する等の手段を講じて、接地電極4a、4bと導電性膜6との間に電位差を付与しても良いことは言うまでもない。
 この第6実施形態では、LN基板1の表面に誘起される電荷と反対の極性を持つ電荷を導電性膜6に誘起すれば良いので、導電性膜6がその電荷を供給することができる何らかの外部回路に電気的に接続されていれば良い。
 また、第2のバッファ層8fのうち、中心電極3と接地電極4a、4bとの間にある部分を除去しても良い。
 したがって、このように構成された第6実施形態の光変調デバイスにおいても、先に説明した第3乃至第5実施形態の各光変調デバイスとほぼ同じ作用効果を奏することが可能である。
  (第7実施形態)
 図7は、本発明の第7実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。
 図7に示す第7実施形態の光変調デバイスにおいて、図1に示した第1実施形態の光変調デバイスと同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
 この第7実施形態の光変調デバイスにおいては、バッファ層5の上側に形成された導電性膜6の上面の中央位置に直接中心電極3が形成されているとともに、導電性膜6の上面の両側位置にそれぞれ第2のバッファ層8a、8gが形成されている。
 そして、一方の第2のバッファ層8aの上側に一方の接地電極4aが形成されているとともに、他方の第2のバッファ層8gの上面の一部に他方の接地電極4bの一部が形成されている。
 すなわち、他方の接地電極4bの下面における一部は、導電性膜6に直接接触されている。
 このように構成された第7実施形態の光変調デバイスにおいては、前述した第1乃至第6の各実施形態の光変調デバイスと同様に、熱ドリフトに起因する動作点シフトを抑圧することができる。
 しかるに、図22に示した従来の光変調デバイスと同様に、導電性膜6の導電率が大きいと、接地電極4a、4bと導電性膜6に接触した中心電極3との間の電気的抵抗が小さくなり、電気的特性に悪影響が出ることが予想される。
 そのため、この第7実施形態の光変調デバイスにおいては、上で述べた第1実施形態から第6実施形態ほど進行波電極の電気的特性の安定性に対して効果的ではない。
 しかしながら、この第7実施形態の光変調デバイスにおいては、片方の接地電極4aは導電性膜6に接触していないので、両方の接地電極4a、4bが導電性膜6に接触している図22に示した従来の光変調デバイスと比較すれば、導電性膜6が中心電極3と接地電極4a、4bからなる進行波電極に与える電気的悪影響を抑えることができる。
 また、本発明による光変調デバイスは、電圧印加時のジュール熱による破壊に対しても、図22に示した従来の光変調デバイスと比較して有利である。
 ここでは、図7に示した第7実施形態において、片方の接地電極4bの下に第2のバッフア層8gがなく、片方の接地電極4bの下面全体が導電性膜6に接触した場合について考える。
 中心電極3と接地電極4bとの直流抵抗をR、中心電極3と接地電極4aとの直流抵抗をR′とすると、中心電極3と接地電極4a、4b間の合成直流抵抗Rtは、R′>>Rであるから
  Rt=R・R′/(R+R′)                            =R                              …(1)となる。
 一方、図22に示した従来の光変調デバイスにおいては、               Rt=R・R/(R+R)                             =R/2                             …(2)となる。
 中心電極3と接地電極4a、4bとの間に電圧Vを印加した場合に発生するジュール熱Pは、                                       P=V2 /Rt                           …(3)と表される。
 従って、本実施形態の光変調デバイスのように、たとえ中心電極3と接地電極4bとが接触しても、図22に示した従来の光変調デバイス比較して本発明では発生するジュール熱は半分ですむことになる。
 このように、発生するジュール熱が小さいということは素子が破壊されにくいことに対応しており、たとえ片方の接地電極が導電性膜6に接触しても、本発明による光変調デバイスが有効であることが分かる。
 以上説明した第1乃至第7実施形態の各光変調デバイスから理解できるように、焦電効果によりLN基板1表面に誘起された電荷9aの極性と反対の極性の電荷9cが誘起される導電性膜6が接地電極4a、4bの下側領域にも形成されており、誘起された電荷に起因する電界が広い範囲で均一となるので、図23に示す従来の光変調デバイスと比較して熱ドリフト抑圧の効果は著しい。
 また、図22に示す従来の光変調デバイスでは中心電極3と接地電極4a、4bの両方が導電性膜6に接触していたので、導電性膜6の導電率が進行波電極としての電気的特性に大きく影響している。
 ところが、本発明の各実施形態の光変調デバイスでは、中心電極3と接地電極4a、4bとは電気的に完全に分離されている。
 又は、複数個の接地電極4a、4bがある場合には中心電極3と電気的に完全に分離されている接地電極(4a又は4b)が少なくとも1つある。
 そのため、本発明の各実施形態の光変調デバイスは、図22に示す従来の光変調デバイスと比較して、導電性膜6の導電率がたとえ高くなっても、素子の破壊を生じず、かつ導電性膜6の導電率が進行波電極としての電気的特性に悪影響を与えにくいという利点もある。
  (第8実施形態)
 図8は、非対称コプレーナストリップ(ACPS)構造の進行波電極を採用した本発明の第8実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。
 図8に示す第8実施形態の光変調デバイスにおいて、図1に示した第1実施形態の光変調デバイスと同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
 図8に示すように、この第8実施形態の光変調デバイスにおいては、1つの中心電極3aと1つの接地電極4cからなる非対称コプレーナストリップ(ACPS)として適用されている。
 図8から分かるように、中心電極3aが導電性膜6に接触している。参照符号8bは、第2のバッファ層である。
 このように非対称コプレーナストリップ(ACPS)構造の進行波電極を採用した第8実施形態の光変調デバイスにおいても、前述した第1乃至第7の各実施形態の光変調デバイスと同様に、熱ドリフトに起因する動作点シフトを抑圧することができる。
  (第9実施形態)
 図9は、非対称コプレーナストリップ(ACPS)構造の進行波電極を採用した本発明の第9実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。
 図9に示す第9実施形態の光変調デバイスにおいて、図1に示した第1実施形態の光変調デバイスと同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
 図9に示すように、この第9実施形態の光変調デバイスにおいては、1つの中心電極3aと1つの接地電極4cからなる非対称コプレーナストリップ(ACPS)として適用されている。
 図9から分かるように、接地電極4cが導電性膜6に接触している。参照符号8gは、第2のバッファ層である。
 このように非対称コプレーナストリップ(ACPS)構造の進行波電極を採用した第9実施形態の光変調デバイスにおいても、前述した第1乃至第7の各実施形態の光変調デバイスと同様に、熱ドリフトに起因する動作点シフトを抑圧することができる。
 そして、図8に示した第8実施形態及び図9に示した第9実施形態による光変調デバイスのように、本発明をACPSに適用した場合にも、中心電極3aあるいは接地電極4cのいずれかが導電性膜6と接触していないため、導電性膜6の導電率が高い場合にも中心電極3aと接地電極4cは電気的に短絡状態にはならず、素子破壊を起こしにくいという優れた利点がある。
 さらに、本発明は、マッハツェンダ型干渉系の光導波路を構成する2本の光導波路2a、2bの各々に2つのCPWや2つのACPSの中心電極を設定する、いわゆるプッシュプル構造の進行波電極にも適用することができる。
  (第10実施形態)
 図10は、プッシュプル構造の進行波電極を採用した本発明の第10実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。
 図10に示す第10実施形態の光変調デバイスにおいて、図1に示した第1実施形態の光変調デバイスと同一部分には同一符号を付して、重複する部分についての詳細説明を省略する。
 図10に示すように、この第10実施形態に係わる光変調デバイスにおいては、2つの中心電極3b、3cと、3つの接地電極4d、4e、4fとが設けられている。
 そして、この第10実施形態の光変調デバイスにおいては、2つの中心電極3b、3cが導電性膜6に接触している。参照符号8a、8b、8hが第2のバッファ層である。
 このようにプッシュプル構造の進行波電極を採用した第10実施形態の光変調デバイスにおいても、前述した第1乃至第7の各実施形態の光変調デバイスと同様に、熱ドリフトに起因する動作点シフトを抑圧することができる。
  (第11実施形態)
 図11は、プッシュプル構造の進行波電極を採用した本発明の第11実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。
 図11に示す第11実施形態の光変調デバイスにおいて、図1に示した第1実施形態の光変調デバイスと同一部分には同一符号を付して、重複する部分についての詳細説明を省略する。
 図11に示すように、この第11実施形態に係わる光変調デバイスにおいては、2つの中心電極3b、3cと、3つの接地電極4d、4e、4fとが設けられている。
 そして、この第11実施形態の光変調デバイスにおいては、3つの接地電極4d、4e、4fが導電性膜6に接触している。参照符号8a、8i、8jが、第2のバッファ層である。
 このようにプッシュプル構造の進行波電極を採用した第11実施形態の光変調デバイスにおいても、前述した第1乃至第7の各実施形態の光変調デバイスと同様に、熱ドリフトに起因する動作点シフトを抑圧することができる。
  (第12実施形態)
 図12は、プッシュプル構造の進行波電極を採用した本発明の第12実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。
 図12に示す第12実施形態の光変調デバイスにおいて、図1に示した第1実施形態の光変調デバイスと同一部分には同一符号を付して、重複する部分についての詳細説明を省略する。
 図12に示すように、この第12実施形態に係わる光変調デバイスにおいては、2つの中心電極3b、3cと、3つの接地電極4d、4e、4fとが設けられている。
 そして、この第12実施形態の光変調デバイスにおいては、1つの中心電極3bのみが導電性膜6に接触している。参照符号8a、8kが、第2のバッファ層である。
 このようにプッシュプル構造の進行波電極を採用した第12実施形態の光変調デバイスにおいても、前述した第1乃至第7の各実施形態の光変調デバイスと同様に、熱ドリフトに起因する動作点シフトを抑圧することができる。
  (第13実施形態)
 図13は、プッシュプル構造の進行波電極を採用した本発明の第13実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。
 図13に示す第13実施形態の光変調デバイスにおいて、図1に示した第1実施形態の光変調デバイスと同一部分には同一符号を付して、重複する部分についての詳細説明を省略する。
 図13に示すように、この第13実施形態に係わる光変調デバイスにおいては、2つの中心電極3b、3cと、3つの接地電極4d、4e、4fとが設けられている。
 そして、この第13実施形態の光変調デバイスにおいては、1つの接地電極4eの一部が導電性膜6に接触している。
 なお、接地電極4eの下面全てが導電性膜6に接触して良いことは言うまでもない。参照符号8f、8mが、第2のバッファ層である。
 このようにプッシュプル構造の進行波電極を採用した第13実施形態の光変調デバイスにおいても、前述した第1乃至第7の各実施形態の光変調デバイスと同様に、熱ドリフトに起因する動作点シフトを抑圧することができる。
 なお、プッシュプル型のCPWについて本発明を適用した場合、理想的には中心電極と接地電極が第2のバッファ層を介して互いに電気的に分離されていることが望ましい。
 この条件を満たす限り、複数の中心電極と複数の接地電極の導電層6への接触の仕方には図8乃至図13に示した以外にも各種の組み合わせがあることは言うまでもない。
 さらに、図7に示した第7実施形態と同様に、本発明では少なくとも1つの中心電極もしくは接地電極が第2バッファ層を介して電気的に分離されるように構成することも可能である。
 このように構成された本発明の光変調デバイスの場合にも、高周波特性と電圧を印加した場合に発生するジュール熱の観点から、全ての中心電極と接地電極が導電性膜6と接触する従来の光変調デバイスよりも有利である。
 なお、プッシュプル型CPWにおける2つの中心電極3a、3bの間の接地電極4fを省略した場合がプッシュプル型ACPSであり、本発明をプッシュプル型ACPSにも適用できることは言うまでもない。
 このようにプッシュプル型ACPSに適用する場合にも、導電性膜6に接触する中心電極と接地電極の選択には各種の選択が存在する。
 さらには、図6に示した第6実施形態のように、プッシュプル型CPWとプッシュプル型ACPSについて、導電性膜6を外部回路に接続もしくは接地しておき、中心電極や接地電極が導電性膜6に非接触(あるいは一部が接触)でも良いことは言うまでもない。
 以下に、プッシュプル型ACPSに適用した本発明に係わる光変調デバイスの実施形態について説明する。
  (第14実施形態)
 図14は、プッシュプル型ACPSに適用した本発明の第14実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。
 図14に示す第14実施形態に係わる光変調デバイスにおいて、図10に示した第10実施形態の光変調デバイスと同一部分には同一符号を付して、重複する部分についての詳細説明を省略する。
 図14に示すように、この第14実施形態の光変調デバイスにおいては、2つの中心電極3b、3cと、2つの接地電極4d、4eとが設けられている。
 そして、この第14実施形態の光変調デバイスにおいては、2つの中心電極3b、3cが導電性膜6に接触している。参照符号8a、8bが第2のバッファ層である。
 このようにプッシュプル型ACPSに適用された第14実施形態の光変調デバイスにおいても、前述した第1乃至第7の各実施形態の光変調デバイスと同様に、熱ドリフトに起因する動作点シフトを抑圧することができる。
  (第15実施形態)
 図15は、プッシュプル型ACPSに適用した本発明の第15実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。
 図15に示す第15実施形態に係わる光変調デバイスにおいて、図11に示した第11実施形態の光変調デバイスと同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
 図15に示すように、この第15実施形態の光変調デバイスにおいては、2つの中心電極3b、3cと、2つの接地電極4d、4eとが設けられている。
 そして、この第15実施形態に係わる光変調デバイスにおいては、2つの接地電極4d、4eが導電性膜6に接触している。参照符号8nが、第2のバッファ層である。
 このようにプッシュプル型ACPSに適用された第15実施形態の光変調デバイスにおいても、前述した第1乃至第7の各実施形態の光変調デバイスと同様に、熱ドリフトに起因する動作点シフトを抑圧することができる。
  (第16実施形態)
 図16は、プッシュプル型ACPSに適用した本発明の第16実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。
 図16に示す第16実施形態に係わる光変調デバイスにおいて、図12に示した第12実施形態の光変調デバイスと同一部分には同一符号を付して、重複する部分についての詳細説明を省略する。
 図16に示すように、この第16実施形態の光変調デバイスにおいては、2つの中心電極3b、3cと、2つの接地電極4d、4eとが設けられている。
 そして、この第16実施形態の光変調デバイスにおいては、1つの中心電極3bのみが導電性膜6に接触している。参照符号8a、8kが、第2のバッファ層である。
 このようにプッシュプル型ACPSに適用された第16実施形態の光変調デバイスにおいても、前述した第1乃至第7の各実施形態の光変調デバイスと同様に、熱ドリフトに起因する動作点シフトを抑圧することができる。
  (第17実施形態)
 図17は、プッシュプル型ACPSに適用した本発明の第17実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。
 図17に示す第17実施形態に係わる光変調デバイスにおいて、図13に示した第13実施形態の光変調デバイスと同一部分には同一符号を付して、重複する部分についての詳細説明を省略する。
 図17に示すように、この第17実施形態の光変調デバイスにおいては、2つの中心電極3b、3cと、2つの接地電極4d、4eとが設けられている。
 そして、この第17実施形態の光変調デバイスにおいては、1つの接地電極4eの一部が導電性膜6に接触している。
 なお、接地電極4eの下面全てが導電性膜6に接触して艮いことは言うまでもない。参照符号8f、8mが、第2のバッファ層である。
 このようにプッシュプル型ACPSに適用された第17実施形態の光変調デバイスにおいても、前述した第1乃至第7の各実施形態の光変調デバイスと同様に、熱ドリフトに起因する動作点シフトを抑圧することができる。
 さらに、本発明における焦電効果に起因する動作点シフトを除去する原理は電極構造によらないので、これまでに述べた進行波電極のみならず、集中定数型電極にも適用可能である。
 以上における本発明の各実施形態の説明では、電気的絶縁用の第2のバッファ層8a、8b、…、8gとしてはSiO2 膜を想定したが、これに限らずSiNx 、TiO2 、Al2 3 、ポリイミド、BCB(登録商標)などその他のいかなる絶縁材料でも良い。
 また、導電性膜6の材料として、Siを想定したが、SiO2 やITO(登録商標)などある程度の導電性を有していればどのような材料でも良い。
 また、LN基板1に接触しているバッファ層5、導電性膜6、中心電極3あるいは接地電極4a、4bに接触している第2のバッファ層8a、8b、…、8gの厚みは、各々、数100nm〜2μm程度、5nm〜2μm程度、数100nm〜2μm程度の範囲で各種組み合わせが存在する。
 但し、中心電極3と接地電極4a、4bとの間に印加する光変調の駆動電圧があまり高くならないように、導電性膜6の上下に位置するバッファ層5、8a、8b、…、8gの厚みと導電性膜6の厚みの合計を2μm程度以下にした方が好適である。
 上述した各実施形態における説明では100nmとした導電性膜6の厚みは、導電率の大きさに依存するが、数100nmとさらに厚くすることが可能であることが確認されている。
 このように導電性膜6の厚みを増加することによって、導電性膜を均一に作ることができる。
 なお、導電性膜6の厚みは、膜の連続性を確保できるのであれば、100nmより薄くても良い。
 また、ここで示した本発明の各実施形態の光変調デバイスでは、導電層膜6はバッファ層5の上の全面に形成されていたが、光導波路2a、2bに加わる電界が熱ドリフトを生起させなければ良いので、この条件を満たせば導電性膜6はバッファ層5の上の全面に形成されている必要性はない。
 また、進行波電極の構成として1つの中心電極3と広い2つの接地電極4a、4bが存在するCPWを用いて説明したが、中心電極と接地電極が各々1つしかない非対称コプレーナストリップ(ACPS)や1つの中心電極と2つの狭い接地導体がある3電極構造電極等、いかなる形態の進行波電極でも可能である。
 なお、本発明の全ての実施形態において、導電性膜6が空気に触れないように第2のバッファ層により導電性膜6を覆うことにより、水蒸気が導電性膜6に付着することを避けることができる。
 この場合には、さらに、光変調デバイスの中心電極と、接地電極とのギャップが10μm乃至30μmと小さく、このギャップに5V乃至100Vの電圧を印加するので、このギャップには高電界が存在する。
 従って、導電性膜6に水蒸気が付着すると、このギャップ間にリーク電流が生じるが、これを避けることもできる。
 また、各実施形態においては、z−cutのLN基板1を想定して説明したが、x−cutやy−cutなどその他の結晶方位のLN基板1でも良いし、リチウムタンタレートなど、電気光学効果を有するその他の基板でも良いことは言うまでもない。
 さらに、各実施形態においては、マッハツェンダ型干渉計の光導波路を用いる強度変調器で代表される光変調デバイスを例にとって説明したが、マッハツェンダ型光導波路の代わりに方向性結合器を用いても良いし、その他の構造の光導波路を用いても良い。
 また、高速化と低電圧化のために提案されたリッジ構造のLN光変調器(特許第2728150号公報)にも適用できることは言うまでもない。
 さらに、強度変調器のみならず、位相変調器や偏波スクランブラなど電気光学効果を有する基板を用いて製作した各種光変調デバイスに適用可能である。
 以上説明したように、本発明の光変調デバイスにおいては、導電性膜を用いかつ中心電極と接地電極とを電気的に分離している。
 これによって、温度が変化した際に焦電効果により基板の表面に誘起される電荷の極性と反対の極性の電荷が、外部回路から進行波電極を介して導電性膜に誘起されるので、誘起された電荷同士による電界は光導波路が存在する領域においては均一となり、光変調には影響を与えず、結果的に熱ドリフトに起因する動作点シフトを抑圧できる。
 さらに、進行波電極を構成する中心電極と接地電極とは電気的に分離されているので、焦電効果に起因する熱ドリフトを抑圧するための導電性膜の導電率がたとえ高くなっても、素子の破壊を生じることがなく、かつ高周波特性を含め優れた電気的特性を満足することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。 図2は、本発明の第2実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。 図3は、本発明の第3実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。 図4は、本発明の第4実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。 図5は、本発明の第5実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。 図6は、本発明の第6実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。 図7は、本発明の第7実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。 図8は、本発明の第8実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。 図9は、本発明の第9実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。 図10は、本発明の第10実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。 図11は、本発明の第11実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。 図12は、本発明の第12実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。 図13は、本発明の第13実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。 図14は、本発明の第14実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。 図15は、本発明の第15実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。 図16は、本発明の第16実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。 図17は、本発明の第17実施形態に係わる光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。 図18は、従来の一般的な光変調デバイスの概略構成を示す斜視図である。 図19は、従来の光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。 図20は、従来の光変調デバイスの動作を説明するための図である。 図21は、従来の光変調デバイスの問題点を説明するための図である。 図22は、他の従来の光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。 図23は、さらに別の従来の光変調デバイスの概略構成を示す断面模式図である。
符号の説明
1…基板、
2…光導波路、
5…第1のバッファ層、
6…導電性膜、
8a〜8k、8m…第2のバッファ層、
3、3a…中心電極、
4a、4f…第1の接地電極、
4b、4d…第2の接地電極、
4c…接地電極、
3b…第1の中心電極,
3c…第2の中心電極、
4e…第3の接地電極.

Claims (18)

  1.  電気光学効果を有する基板(1)と、
     前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
     前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
     前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
     前記導電性膜の上面の一端部に形成された第2のバッファ層(8b)と、
     前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための中心電極及び接地電極であって、前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に接触して形成されている中心電極(3a)及び前記導電性膜に接触することなく前記第2のバッファ層に接触して形成されている接地電極(4c)とを具備し、
     前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイス。
  2.  電気光学効果を有する基板(1)と、
     前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
     前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
     前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
     前記導電性膜の上面の中央部に形成された第2のバッファ層(8g)と、
     前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための中心電極及び接地電極であって、前記導電性膜に接触することなく第2のバッファ層に接触して形成されている中心電極(3a)及び前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜に接触して形成されている接地電極(4c)とを具備し、
     前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイス。
  3.  電気光学効果を有する基板(1)と、
     前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
     前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
     前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
     前記導電性膜の上面の中央部を除いて、一端部及び他端部に分離して形成された第2のバッファ層(8a,8b)と、
     前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための中心電極並びに第1及び第2の接地電極であって、前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に接触して形成されている中心電極(3)並びに前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1の接地電極(4a)及び前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の他端部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第2の接地電極(4b)とを具備し、
     前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイス。
  4.  前記一端部及び他端部に分離して形成された前記第2のバッファ層は、各々が前記中心電極に対向する側で少なくとも一方のエッジが前記中心電極側に伸ばされているかまたは前記中心電極から離れる方向に引っ込むように形成されている請求項3記載の光変調デバイス。
  5.  電気光学効果を有する基板(1)と、
     前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
     前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
     前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
     前記導電性膜の上面の両端部を除いて、中央部に形成された第2のバッファ層(8c)と、
     前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための中心電極並びに第1及び第2の接地電極であって、前記導電性膜に接触することなく前記第2のバッファ層に接触して形成されている中心電極(3)並びに該中心電極を挟んでそれぞれ前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の両端部に接触して形成されている第1及び第2の接地電極(4a,4b)とを具備し、
     前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイス。
  6.  電気光学効果を有する基板(1)と、
     前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
     前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
     前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
     前記導電性膜の上面の中央部、一端部及び他端部の一部にそれぞれ分離して形成された第2のバッファ層(8c,8d,8a)と、
     前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための中心電極並びに第1及び第2の接地電極であって、前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている中心電極(3)並びに前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1の接地電極(4a)及び前記導電性膜の上面の他端部の一部に形成された前記第2のバッファ層にその一部が接触する共に、前記導電性膜の上面の他端部にその他部が接触して形成されている第2の接地電極(4b)とを具備し、
     前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイス。
  7.  電気光学効果を有する基板(1)と、
     前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
     前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
     前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
     前記導電性膜の上面の一端部から中央部及び他端部の一部にかけて連続して形成された第2のバッファ層(8e)と、
     前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための中心電極並びに第1及び第2の接地電極であって、前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている中心電極(3)並びに前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1の接地電極(4a)及び前記導電性膜の上面の他端部の一部に形成された前記第2のバッファ層にその一部が接触する共に、前記導電性膜の上面の他端部にその他部が接触して形成されている第2の接地電極(4b)とを具備し、
     前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイス。
  8.  電気光学効果を有する基板(1)と、
     前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
     前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
     前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
     前記導電性膜の上面の中央部を除いて一端部及び他端部の一部に分離して形成された第2のバッファ層(8a,8g)と、
     前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための中心電極並びに第1及び第2の接地電極であって、前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜に接触して形成されている中心電極(3)並びに前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1の接地電極(4a)及び前記導電性膜の上面の他端部の一部に形成された前記第2のバッファ層にその一部が接触する共に、前記導電性膜の上面の他端部にその他部が接触して形成されている第2の接地電極(4b)とを具備し、
     前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイス。
  9.  電気光学効果を有する基板(1)と、
     前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
     前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
     前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
     前記導電性膜の上面の中央部、一端部及び他端部にそれぞれ分離して形成された第2のバッファ層(8h,8a,8b)と、
     前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための第1及び第2の中心電極並びに第1乃至第3の接地電極であって、前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1の接地電極(4f)、該第1の接地電極を挟んでそれぞれ前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜に接触して形成されている第1及び第2の中心電極(3b,3c)並びにそれぞれ前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部及び他端部に形成された第2のバッファ層に接触して形成されている第2及び第3の接地電極(4d,4e)とを具備し、
     前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイス。
  10.  電気光学効果を有する基板(1)と、
     前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
     前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
     前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
     前記導電性膜の上面の中央部、一端部を除いて前記中央部の両側及びに他端部にそれぞれ分離して形成された第2のバッファ層(8i,8j,8a)と、
     前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための第1及び第2の中心電極並びに第1乃至第3の接地電極であって、前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に接触して形成されている第1の接地電極(4f)、該第1の接地電極を挟んでそれぞれ前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部の両側に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1及び第2の中心電極(3b,3c)並びに前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の他端部に形成された第2のバッファ層に接触して形成されている第2の接地電極(4d)及び前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部に接触して形成されている第3の接地電極(4e)を具備し、
     前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイス。
  11.  電気光学効果を有する基板(1)と、
     前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
     前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
     前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
     前記導電性膜の上面の中央部と一端部との間を除いて前記中央部から他端部にかけて及び前記一端部にそれぞれ分離して形成された第2のバッファ層(8k,8a)と、
     前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための第1及び第2の中心電極並びに第1乃至第3の接地電極であって、前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部から他端部にかけて形成された前記第2のバッファ層に接触して該中央部に形成されている第1の接地電極(4f)、該第1の接地電極を挟んで前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜に接触して形成されている第1の中心電極(3b)及び前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部から他端部にかけて形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第2の中心電極(3c)並びにそれぞれ前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部及び中央部から他端部にかけて形成された第2のバッファ層に接触して該一端部及び他端部に形成されている第2及び第3の接地電極(4d,4e)とを具備し、
     前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイス。
  12.  電気光学効果を有する基板(1)と、
     前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
     前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
     前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
     前記導電性膜の上面の一端部から中央部にかけて及び他端部の一部にそれぞれ分離して形成された第2のバッファ層(8f,8m)と、
     前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための第1及び第2の中心電極並びに第1乃至第3の接地電極であって、前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部から中央部にかけて形成された前記第2のバッファ層に接触して該中央部に形成されている第1の接地電極(4f)並びに該第1の接地電極を挟んでそれぞれ前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部から中央部にかけて形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1及び第2の中心電極(3b,3c)並びに前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部から中央部にかけて形成された第2のバッファ層に接触して該中央部に形成されている第2の接地電極(4d)及び前記導電性膜の上面の他端部の一部に形成された第2のバッファ層にその一部が接触する共に、前記導電性膜の上面の他端部にその他部が接触して形成されている第3の接地電極(4e)とを具備し、
     前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイス。
  13.  電気光学効果を有する基板(1)と、
     前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
     前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
     前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
     前記導電性膜の上面の中央部を除いて一端部及び他端部にそれぞれ分離して形成された第2のバッファ層(8a,8b)と、
     前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための第1及び第2の中心電極並びに第1及び第2の接地電極であって、それぞれ所定の間隔をおいて前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に接触して形成されている第1及び第2の中心電極(3b,3c)並びに該第1及び第2の中心電極を挟んでそれぞれ前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部及び他端部に形成された第2のバッファ層に接触して形成されている第1及び第2の接地電極(4d,4e)とを具備し、
     前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイス。
  14.  電気光学効果を有する基板(1)と、
     前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
     前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
     前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
     前記導電性膜の上面の両端部を除いて中央部に形成された第2のバッファ層(8h)と、 前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための第1及び第2の中心電極並びに第1及び第2の接地電極であって、それぞれ所定の間隔をおいて前記導電性膜に接触することなく前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1及び第2の中心電極 (3b,3c)並びに該第1及び第2の中心電極を挟んでそれぞれ前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の両端部に接触して形成されている第1及び第2の接地電極(4d,4e)を具備し、
     前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイス。
  15.  電気光学効果を有する基板(1)と、
     前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
     前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
     前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
     前記導電性膜の上面の中央部を除いて一端部及び他端部にそれぞれ分離して形成された第2のバッファ層(8a,8k)と、
     前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための第1及び第2の中心電極並びに第1及び第2の接地電極であって、前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に接触して形成されている第1の中心電極(3b)及び該第1の中心電極から所定の間隔をおいて前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の他端部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第2の中心電極(3c)並びに該第1及び第2の中心電極を挟んでそれぞれ前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部及び他端部に形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1及び第2の接地電極(4d,4e)とを具備し、
     前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイス。
  16.  電気光学効果を有する基板(1)と、
     前記基板に形成され、入射した光を導波する光導波路(2)と、
     前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)と、
     前記第1のバッファ層の上方を覆うように形成された導電性膜(6)と、
     前記導電性膜の上面の一端部から中央部にかけて及び他端部の一部にそれぞれ分離して形成された第2のバッファ層(8f,8m)と、
     前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための第1及び第2の中心電極並びに第1及び第2の接地電極であって、それぞれ所定の間隔をおいて前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部から中央部にかけて形成された前記第2のバッファ層に接触して形成されている第1及び第2の中心電極(3b,3c)並びに該第1及び第2の中心電極を挟んで前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部から中央部にかけて形成された前記第2のバッファ層に接触して該一端部に形成されている第1の接地電極(4d)及び前記導電性膜の上面の他端部の一部に形成された第2のバッファ層にその一部が接触する共に、前記導電性膜の上面の他端部にその他部が接触して形成されている第2の接地電極(4e)とを具備し、
     前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイス。
  17.  電気光学効果を有する基板(1)を準備し、
     前記基板に、入射した光を導波する光導波路(2)を形成し、
     前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)を形成し、
     前記第1のバッファ層の上方を覆うように導電性膜(6)を形成し、
     前記導電性膜の上面の一端部に第2のバッファ層(8b)を形成し、
     前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための中心電極及び接地電極として、
     前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に接触して中心電極(3a)を形成し、
     前記導電性膜に接触することなく前記第2のバッファ層に接触して接地電極(4c)を形成し、
     前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイスの製造方法。
  18.  電気光学効果を有する基板(1)を準備し、
     前記基板に、入射した光を導波する光導波路(2)を形成し、
     前記基板の上面を覆う第1のバッファ層(5)を形成し、
     前記第1のバッファ層の上方を覆うように導電性膜(6)を形成し、
     前記導電性膜の上面の中央部を除いて、一端部及び他端部に分離して第2のバッファ層(8a,8b)を形成し、
     前記光導波路に電界を誘起するために電圧を印加するための中心電極並びに第1及び第2の接地電極として、
     前記第2のバッファ層に接触することなく前記導電性膜の上面の中央部に接触して中心電極(3)を形成し、
     前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の一端部に形成された前記第2のバッファ層に接触して第1の接地電極(4a)を形成し、
     前記導電性膜に接触することなく前記導電性膜の上面の他端部に形成された前記第2のバッファ層に接触して第2の接地電極(4b)を形成し、
     前記光導波路を導波する光を、前記光導波路に印加された電圧によって位相を変化させることにより変調する光変調デバイスの製造方法。
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