JP2006201668A - 液晶表示パネル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 液晶駆動用電極パターンが形成されていないシール領域における接着性を向上させた液晶表示パネル及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 液晶駆動用電極パターン3〜3、7〜7が形成され、外周囲にシール領域4、8が形成された第1、第2基板2、6を備え、これらの基板が間にスペーサを介して対向配置され且つシール領域にシール材が塗布されて貼り合わされ、内部に液晶が封入された液晶表示パネル1において、前記第1、第2基板は、両基板のシール領域のうち、前記液晶駆動用電極パターンと重なったシール領域以外のシール領域に、前記駆動用電極パターンと異なるダミー電極パターン5、9が形成され、これらのダミー電極パターンを介してシール材により貼り合わされている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、液晶表示装置に用いられる液晶表示パネル及びその製造方法に係り、さらに詳しくは、液晶駆動用電極パターンが形成されていないシール領域における接着性を向上させた液晶表示パネル及びその製造方法に関する。
液晶表示装置に用いられる液晶表示パネルは、一般に、所定の隙間をあけて互いに対向配置された一対の基板と、これらの基板の外周囲に沿って形成され両基板を互いに接着するシール材と、このシール材と両基板によって囲まれた領域内に封入された液晶とで構成されている。
液晶表示パネルの組み立ては、基板表面の外周囲にシール材が塗布され、両基板が貼り合わされた後に、このシール材が加熱硬化されて両基板を接着し、内部に液晶を封入することにより行われる。
ところが、このような液晶表示パネルの前記組み立て時に基板とシール材との接着強度が弱いと、シール材が基板から剥離し、或いはシール材と基板との間に微小な隙間、貫通穴等が発生し、パネルの内部と外部とが連通してしまい製品不良が発生するという問題点があった。
図6は公知の一般的な液晶表示パネルを示し、図6(a)は全体の平面図、図6(b)は図6(a)のシール部の一部拡大平面図、図6(c)は図6(b)のX−X線で切断された部分断面図である。
図6に示す公知の液晶表示パネル20は、液晶駆動用の電極パターン24、25が形成された一対の基板21、22を備え、これらの基板は、下側の基板21と上側の基板22とからなり、その外周縁部が帯状に塗布されたシール材26により互いに接着されている。
下側の基板21は、図6(b)に示すように、その表面にストライプ状の電極パターン24が形成されている。この電極パターン24の端部は、下側の基板21の外側端部で露出しており、外部接続用の電極パッドとなっている。また、個々の電極パターン24は直線状に形成されており、シール材26の接着界面幅部を横断するように設けられている。
このような液晶表示パネル20においては、シール材26と基板21、22との密着性を向上させるために、例えば、図7に示すように、電極パターン32がシール材の接着界面幅部を横断する領域において、屈曲形状に形成された構成が提案されている。
この電極パターン32は、個々の電極パターン32が、幅部に直交するパターンエッジ部33と、幅部に対して平行なパターンエッジ部34とが組み合わされた形状に形成される。
この構成によると、直交エッジ部33では、上記従来技術のように剥離を生じる虞があるものの平行エッジ部34では、ストレスに対して強くなっているので、剥離は生じ難くなる。このため、電極パタ−ン32のエッジラインに沿って部分的に剥離が生じてもこの剥離が連続する虞を回避できる。
特開平6−82809号公報(図1、段落〔0008〕、〔0009〕)
上記の液晶表示パネルは、液晶駆動用の電極パターンが形成された箇所のシール不良を解決するための技術であるが、電極パターンが形成されていないシール領域のシール不良については何ら示唆されていない。
基板間のシール不良は、電極パターンが形成された箇所のみならず電極パターンが形成されていない箇所、特にシール領域に塗布されたシール材の液晶封入口付近、或いはこのシール材の角部において、剥離等がしばしば発生する。その原因は、液晶封入口では、シール材が一部切断されて接着が不安定な状態にあり、しかも、液晶封入時には基板とシール材とにより形成される空間が真空引きされて液晶が注入されるため、この液晶注入の際に機械的応力が加わること、また、シール枠の角部は、液晶表示パネルに加わる外的或いは内的な応力がこの部分に集中し易くなっていることにある。
そこで、本発明は上記従来技術が抱える課題を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、液晶駆動用電極パターンが形成されていないシール領域における接着性を向上させた液晶表示パネル及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の液晶表示パネルは、液晶駆動用電極パターンが形成され、外周囲にシール領域が形成された第1、第2基板を備え、これらの基板が間にスペーサを介して対向配置され且つ前記シール領域にシール材が塗布されて貼り合わされ、内部に液晶が封入された液晶表示パネルにおいて、
前記第1、第2基板は、両基板のシール領域のうち、前記液晶駆動用電極パターンと重なったシール領域以外のシール領域に、前記駆動用電極パターンと異なるダミー電極パターンが形成され、これらのダミー電極パターンを介してシール材により貼り合わされていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の液晶表示パネルに係り、前記ダミー電極は、前記液晶駆動用電極パターンと同一材料からなり、前記第1、第2基板の何れか一方又は双方のシール領域に形成されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の液晶表示パネルに係り、前記シール領域には液晶注入口が設けられ、前記ダミー電極パターンは、前記シール領域の角部及び液晶注入口付近にのみ形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の液晶表示パネルの製造方法は、以下の(1)〜(4)の工程を含むことを特徴とする。
(1)第1、第2基板それぞれに液晶駆動用電極パターンを形成する工程、
(2)前記第1、第2基板の外周囲を囲むように設けられたシール領域のうち、前記液晶駆動用電極パターンと重なるシール領域外のシール領域にダミー電極パターンを形成する工程、
(3)前記第1、第2基板のシール領域にシール材を塗布し、これらの基板を貼り合せる工程、
(4)前記シール材を硬化し、このシール材と前記第1、第2基板とで囲まれた領域に、予め設けられた注入口から液晶を注入し、前記注入口を封止する工程。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の液晶表示パネルの製造方法に係り、前記工程(2)において形成されるダミー電極パターンは、前記工程(1)において形成される液晶駆動用電極パターンと同様の材料からなり、前記工程(1)と工程(2)とを同時に行うことを特徴とする。
本発明は上記構成を備えることにより、以下に示すような優れた効果を奏する。すなわち、請求項1に記載の液晶表示パネルの発明によれば、第1、第2基板は、両基板のシール領域のうち、液晶駆動用電極パターンと重なったシール領域以外のシール領域に駆動用電極パターンと異なるダミー電極パターンが形成され、このダミー電極パターンを介してシール材により貼り合わされているので、シール領域の表面積が拡大され、このダミー電極パターン上にシール材が塗布されることにより両基板をより確実に貼り合わせることができ、基板の剥離等を防止できる。
また、請求項2の発明によれば、請求項1の効果に加え、ダミー電極は液晶駆動用電極材と同じ材料を使用するので、液晶駆動用電極パターン形成時にダミー電極パターンも作れるようになり、このダミー電極パターンの形成が容易になる。また、ダミー電極パターンを第1、第2基板双方に設ければ、両基板の接着強度をより高くすることができる。
また、請求項3の発明によれば、ダミー電極パターンがシール領域うちの角部及び液晶注入口付近に設けられることにより、比較的剥がれの生じやすい角部及び注入口付近の接着強度を高くすることができる。
請求項4に記載の液晶表示パネルの製造方法の発明によれば、第1、第2基板へのダミー電極パターンの形成が容易であり、このダミー電極パターンを形成することにより、両基板の接着強度が強くなり、基板同士の剥離等を防止できる。
また、請求項5の発明によれば、請求項4の効果に加え、ダミー電極は液晶駆動用電極と同じ材料からなるため、液晶駆動用電極パターン形成時にダミー電極パターンを同時に形成でき、ダミー電極パターンを形成する工程を省略することができ、製造が簡単に行えるようになる。
以下、図面を参照して本発明の最良の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための液晶表示パネル及びその製造方法を例示するものであって、本発明をこれらに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適応し得るものである。
図1は本発明の一実施例に係る液晶表示パネルの外観斜視図、図2は図1の液晶表示パネルを分解して示す概略分解斜視図、図3は液晶表示パネルの基板を示し、図3(a)は上基板の内表面を示す図、図3(b)は下基板の内表面を示す図、図4は図1のA−A断面図、図5はダミー電極パターンの例を示す平面図である。
液晶表示パネル1は、図1、図2に示すように、透明ガラスなどからなる上側の基板2(以下、上基板という)と、同じく透明ガラスなどからなり、上基板1より大判の下側の基板6(以下、下基板という)とを有し、上下基板2、6は、図2に示すように、シール材11によって貼り合わされた構成を有している。
以下に、図1〜図3を参照して、上下基板の構成について説明する。
上基板2は、図3(a)に示すように、対向する短辺2、2及び長辺2、2からなる長方形状のガラス基板からなり、その外周囲にシール材を塗布するシール領域4が設定されている。このシール領域4は、短辺2で一部が切断され、この部分に、液晶注入口4が形成される。
シール領域4内には、液晶を駆動させる液晶駆動用電極パターン3〜3が形成され、これらの電極パターン3〜3は、端部が複数本の端子3’〜3’となって、基板2の長辺2の端部において所定ピッチで併設されている。これらの端子3’〜3’は、後述する下基板6に載置される半導体チップ10に接続される。
長辺2の端部に、複数本の端子3’〜3’が形成されることにより、シール材はこれらの端子にも塗布されて、基板との接着がなされる。
また、複数本の端子3’〜3’が形成された長辺2を除く他の辺、すなわち長辺2及び各短辺2、2のシール領域4には、液晶駆動用電極パターン3〜3とは別に、液晶駆動に関与しない電極パターン、いわゆるダミー電極パターン5が形成される。このダミー電極パターン5は、基板とシール材との接着強度を上げるために設けられるもので、その形状は、シール領域4の表面積が大きくなるように、例えば、図5(a)〜図5(d)に示すように、円柱状(図5(a))、四角柱状(図5(b))、菱形柱状(図5(c))及び台形状(図5(d))に形成される。なお、図5(a)〜図5(d)におけるC−C線は、切断線を示している。
このダミー電極パターン5は、液晶駆動用電極と同じ材料、例えばITO(Indium Tin Oxide)で形成するのが望ましい。同じ材料を用いることにより、ダミー電極パターンは、液晶駆動用電極パターンの形成時に形成できるので、形成が容易になる。また、ITOは、スパッタリング法による成膜技術を用いて形成される。この方法によると、基板と電極との接着を強固にできる。
このダミー電極パターン5は、シール領域内に形成されるのが好ましい。ただし、駆動用電極の作動に影響しなければこの領域からはみだしてもよい。特に、このダミー電極パターン5は、剥離等が生じ易い液晶注入口4、或いは、シール領域4の角部4〜4に形成するのが好ましい。
下基板6は、図1に示すように、この基板6に上基板2が重ねられた状態で、下基板6の一部が上基板2の下端縁から張り出される大きさのものが使用される。この下基板6は、図3(b)に示すように、対向する短辺6、6及び長辺6、6を有する長方形状のガラス基板からなり、各短辺6、6は、上基板2の各短辺2、2より若干長くなっており、この長くなった部分が張り出し部分6となっている。
この下基板6には、上基板2と同じように、その外周囲にシール材を塗布するシール領域8が設定される。このシール領域8は、短辺6で一部が切断され、この部分に、液晶注入口8が形成される。
シール領域8内には、液晶を駆動させる液晶駆動用電極パターン7〜7が形成され、これらの電極パターン7〜7は、端部が複数本の端子7’〜7’となって、基板6の長辺6の端部において所定ピッチで併設されている。
長辺6の端部に、複数本の端子7’〜7’が形成されることにより、シール材はこれらの端子にも塗布されて、基板との接着がなされる。
また、複数本の端子7’〜7’が形成された長辺6を除く他の辺、すなわち長辺6及び短辺6、6のシール領域8には、液晶駆動用電極パターン7〜7とは別に、液晶駆動に関与しない電極パターン、いわゆるダミー電極パターン9が形成される。このダミー電極パターン9は、上基板2と同じ構成であるのでその説明を省略する。特に、このダミー電極パターンは、剥離等が生じ易い液晶注入口8、或いは、シール領域8の角部8〜8に形成するのが好ましい。
下基板の張り出し部分6には、シール領域に隣接するように前記液晶駆動用電極パターンが集線された半導体チップ搭載領域が形成され、ここに半導体チップ10が実装される。
次に、これら上下基板の貼り合わせを説明する。
下基板6は、そのシール領域8にシール材を印刷等により塗布し、また、シール領域に囲まれた液晶表示パネルの表示領域にスペーサ(図示省略)を配設する。次いで、この下基板6のシール領域8に上基板2のシール領域4が合致するようにして上基板2を重ねる。その後、上下基板2、6のシール領域でシール材を硬化させて両基板を接着する。シール材11には、熱硬化樹脂や紫外線硬化樹脂等を使用する。なお、シール材は、上基板2のシール領域4に塗布されてもよい。
この貼り合わせにより、上下基板2、6のシール領域4、8は、液晶駆動用電極パターンが形成されていない領域にダミー電極パターン5、9が形成され、接着面積が増大しているので、この領域における基板とシール材との接着が強固になる。
その後、両基板2、6とシール材11とで形成された隙間を真空状態にして、注入口を液晶中に浸漬したのち大気に開放することにより、この隙間に液晶(図示省略)を注入する。この液晶の注入後は注入口をシール材で塞ぎ、液晶表示パネルを完成させる。
また、上記実施例では、前記ダミー電極パターンを液晶駆動用電極パターンが設けられていないシール領域すべてに設けたが、特に剥離等が生じ易くなっている液晶注入口及びシール材の四隅等の角部にのみ設けるようにしても剥離等の発生を有効に回避できる。
図1は本発明の一実施例に係る液晶表示パネルの外観斜視図、 図2は図1の液晶表示パネルを分解して示す概略分解斜視図、 図3は液晶表示パネルの基板を示し、図3(a)は上基板の内表面を示す図、図3(b)は下基板の内表面を示す図、 図4は図1のA−A断面図、 図5はダミー電極パターンの例を示す平面図、 図6は公知の一般的な液晶表示パネルを示し、図6(a)は全体の平面図、図6(b)は図6(a)のシール部の一部拡大平面図、図6(c)は図6(b)のX−X線で切断された部分断面図、 図7は、従来技術の液晶表示パネルのシール部の一部拡大平面図である。
符号の説明
1 液晶表示パネル
2 上側の基板
3 液晶駆動用電極パターン
4 シール領域
5 ダミー電極パターン
6 下側の基板
7 液晶駆動用電極パターン
8 シール領域
9 ダミー電極パターン
11 シール枠

Claims (5)

  1. 液晶駆動用電極パターンが形成され、外周囲にシール領域が形成された第1、第2基板を備え、これらの基板が間にスペーサを介して対向配置され且つ前記シール領域にシール材が塗布されて貼り合わされ、内部に液晶が封入された液晶表示パネルにおいて、
    前記第1、第2基板は、両基板のシール領域のうち、前記液晶駆動用電極パターンと重なったシール領域以外のシール領域に、前記駆動用電極パターンと異なるダミー電極パターンが形成され、これらのダミー電極パターンを介してシール材により貼り合わされていることを特徴とする液晶表示パネル。
  2. 前記ダミー電極は、前記液晶駆動用電極パターンと同一材料からなり、前記第1、第2基板の何れか一方又は双方のシール領域に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示パネル。
  3. 前記シール領域には液晶注入口が設けられ、前記ダミー電極パターンは、前記シール領域の角部及び液晶注入口付近にのみ形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示パネル。
  4. 以下の(1)〜(4)の工程を含むことを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
    (1)第1、第2基板それぞれに液晶駆動用電極パターンを形成する工程、
    (2)前記第1、第2基板の外周囲を囲むように設けられたシール領域のうち、前記液晶駆動用電極パターンと重なるシール領域外のシール領域にダミー電極パターンを形成する工程、
    (3)前記第1、第2基板のシール領域にシール材を塗布し、これらの基板を貼り合せる工程、
    (4)前記シール材を硬化し、このシール材と前記第1、第2基板とで囲まれた領域に、予め設けられた注入口から液晶を注入し、前記注入口を封止する工程。
  5. 前記工程(2)において形成されるダミー電極パターンは、前記工程(1)において形成される液晶駆動用電極パターンと同様の材料からなり、前記工程(1)と工程(2)とを同時に行うことを特徴とする請求項4に記載の液晶表示パネルの製造方法。
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