JP2006201605A - 顕微鏡観察装置 - Google Patents

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JP2006201605A JP2005014543A JP2005014543A JP2006201605A JP 2006201605 A JP2006201605 A JP 2006201605A JP 2005014543 A JP2005014543 A JP 2005014543A JP 2005014543 A JP2005014543 A JP 2005014543A JP 2006201605 A JP2006201605 A JP 2006201605A
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Abstract

【課題】 液浸対物レンズと試料の間に充填した純水における、有機物の溶解を防止すると共に、DOの増加を防止して、歩留まりを向上すること。
【解決手段】 鏡筒20の筒状部材20bの先端部近傍に、チャンバ40が設けてあり、このチャンバ40には、供給ノズル35の吐出口が接続してある。従って、供給ノズル35から清浄な空気がチャンバ40内に噴出されると、液浸対物レンズ8の焦点位置近傍(即ち、液浸対物レンズ8とウエハWの間)の純水PWの周囲に、FFU30によって清浄化された有機物やパーテイクルを含まない清浄な空気を供給することができる。これにより、純水PWの周囲は、清浄な空気により局部的にパージされ、純水PWが有機物を含む空気にさらされることがなく、純水PW中に、空気中の有機物が溶解することがない。
【選択図】 図2

Description

本発明は、物体の液浸観察に用いられる顕微鏡観察装置に関し、特に、半導体ウエハや液晶基板などの液浸観察に好適な顕微鏡観察装置に関する。
半導体回路素子や液晶表示素子の製造工程では、半導体ウエハや液晶基板(総じて「基板」という)に形成された回路パターンの欠陥や異物などの観察には、液浸観察の顕微鏡観察装置を用いている。
観察光の波長を短く変更すること無く、分解能を向上させる技術として、液浸法が一般的である。
分解能は、一般に、以下の式で定義される。
分解能 = k×λ/NA
但し、λは観察波長、NAは対物開き角(sinθ)、kは定数である。
kの値は、2線間の分解能を議論する場合は0.5を使用する。
従って、対物NAを大きくすることは、分解能の向上に有効である。ところが、空気中では、屈折率1のため、NA≦1までしか実現出来ない。
ここで、対物先端とワーク間に屈折率nの媒質を充填すれば、NAは、媒質の屈折率n倍だけ向上する。例えば、水ならn=1.3程度(但し、波長に依存して変化する)なので、NAを1以上にすることが可能である。
特開2002−328306号公報 特開平8−66677号公報
半導体ウエハを液浸観察する場合、通常は、ウエハへのダメージを考慮して、純水が使用される。純水は、大気に触れると、大気中の有機物、酸素その他が溶解しやすい。特に、純水中に溶け込んだ有機物(TOC)の濃度と、デバイスの歩留まり悪化率の間には、相関関係があることが知られている。なお、TOCは、Total Organic Carbon(有機物総量)の略である。
また、光源が紫外線の場合には、ウエハや液浸対物レンズに有機物が光化学反応を起こして付着し、劣化を起こすという問題がある。
従って、液浸顕微鏡観察において、純水中へのTOC溶解防止手段を講じることは、大変重要なことである。従来は、大気中のTOC管理を行っていなかったため、純水にTOCが溶解しやすい状態であった。
一方、半導体ウエハ観察、あるいは投影露光時に液浸を適用する場合、通常は、媒質として純水が使用される。純水には溶存酸素(DO=Dissolved Oxygen)が含まれている。
このDOは、純水製造装置内の配管系を腐蝕させやすいだけでなく、半導体ウエハ上の純水に溶解したシリコンと反応して、コロイド状シリカとなり、乾燥後にSiOのシミを形成するため、歩留まり悪化の原因となっている。
一般に、DOは、純水製造装置内で十分に除去されるものである。例えば、最先端デバイスでは、ppbレベル=体積比で10億分の1に抑えられている。
しかしながら、ユースポイントである液浸対物レンズ−試料間のワーキングデイスタンス(W.D.)では、大気にさらされるため、大気中から純水中に、どんどん酸素が溶け込んできてしまい、結果的に、DOが極端に悪化するという問題がある。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであって、液浸対物レンズと試料の間に充填した純水における、有機物の溶解を防止すると共に、DOの増加を防止して、歩留まりを向上することができる、顕微鏡観察装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の請求項1に係る顕微鏡観察装置は、対物レンズの鏡筒に設けてあり、対物レンズと試料との間に純水を供給する純水供給流路と、
前記鏡筒に設けてあり、前記純水を回収する純水回収流路と、
空気中の少なくとも有機ガスを捕集して、清浄な空気を送出するフィルタ・ファン手段と、
当該清浄な空気を、前記対物レンズと前記試料との間の前記純水の周囲に導く案内手段と、を具備することを特徴とする。
本発明の請求項2に係る顕微鏡観察装置は、前記フィルタ・ファン手段は、
空気中の少なくとも有機ガスを捕集するケミカルフィルタと、
空気中のダストを捕集するHEPAフィルタと、
外気をこれらのフィルタに取り込み、フィルタを透過させて外部に清浄な空気を送出するための少なくとも1個のファンと、を有することを特徴とする。
本発明の請求項3に係る顕微鏡観察装置は、前記鏡筒の先端部近傍に設けてあり、前記案内手段により前記対物レンズの焦点位置近傍の純水の周囲に導いた清浄な空気を取り囲むチャンバを、更に具備することを特徴とする。
本発明の請求項4に係る顕微鏡観察装置は、当該顕微鏡観察装置を収納する筐体を、更に具備し、
前記案内手段により当該筐体内に清浄な空気を導き、これにより、前記対物レンズの焦点位置近傍の純水の周囲にも清浄な空気を供給することを特徴とする。
本発明の請求項5に係る顕微鏡観察装置は、対物レンズの鏡筒に設けてあり、対物レンズと試料との間に純水を供給する純水供給流路と、
前記鏡筒に設けてあり、前記純水を回収する純水回収流路と、
不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段と、
当該不活性ガスを、前記対物レンズと前記試料との間の前記純水の周囲に導く案内手段と、を具備することを特徴とする。
本発明の請求項6に係る顕微鏡観察装置は、前記不活性ガスは、He、Ar、Nのいずれかであることを特徴とする。
本発明の請求項7に係る顕微鏡観察装置は、前記鏡筒の先端部近傍に設けてあり、前記案内手段により前記対物レンズの焦点位置近傍の純水の周囲に導いた不活性ガスを取り囲むチャンバを、更に具備することを特徴とする。
本発明によれば、空気中の少なくとも有機ガスを捕集して、清浄な空気を送出するフィルタ・ファン手段と、清浄な空気を、対物レンズの焦点位置近傍の純水の周囲に導く案内手段と、を具備している。そのため、対物レンズの焦点位置近傍の純水の周囲は、清浄な空気によりパージされ、純水が有機物を含む空気にさらされることがなく、純水中に、空気中の有機物が溶解することがない。
従って、試料の表面が有機物により汚染されることがなくなり、歩留まりを向上することができる。
また、不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段と、不活性ガスを、前記対物レンズの焦点位置近傍の純水の周囲に導く案内手段と、を具備している。そのため、対物レンズの焦点位置近傍の純水の周囲は、不活性ガスにより局部的にパージされ、純水が酸素にさらされることがなく、純水中に、酸素が溶け込むことがない。
従って、純水中で、溶存酸素(DO)が増加することがなく、試料へのSiO系のシミ等の形成を防止して、歩留まりを向上することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る顕微鏡観察装置を図面を参照しつつ説明する。
(第1実施の形態)
図1は、本発明の第1実施の形態に係る顕微鏡観察装置の模式図である。
顕微鏡装置1には、波長が300nm以下又は150〜300nmの紫外線の照明光源2が搭載されている。照明光源2より発せられた紫外光は、ハーフミラー(図示略)等を経由し、液浸対物レンズ8を通過して、ウエハW上に平行光として照射される(ケーラー照明の状態)。ウエハWに照射された紫外光は、液浸対物レンズ8等を経由して、接眼レンズ(図示略)に結像する。
顕微鏡装置1には、XYステージ13が設けてあり、このXYステージ13上に、Zステージ14が搭載してある。Zステージ14上には、真空吸着等の手段でウエハWを保持するウエハ保持部材15が搭載してある。ウエハWは、このウエハ保持部材15上に、不図示のウエハ搬送手段により搬送される。なお、顕微鏡装置1は、筐体3内に収納されている。
液浸対物レンズ8の鏡筒20には、後に詳述するように、液浸対物レンズ8の焦点位置近傍に純水PWを供給する純水供給流路21と、当該焦点位置近傍から純水PWを回収する純水回収流路22とが形成してある。
純水源(純水製造装置など)16から発生した純水PWは、定量吐出ポンプ17等の手段により、供給配管23を通り、鏡筒20の純水供給流路21を経由して、一定量試料(ウエハW)面に供給される。また、液浸観察後の純水PWは、真空源18で発生する負圧によって、鏡筒20の純水回収流路22及び回収配管24を経由して、排水回収槽19に集められる。
図2は、図1に示した液浸対物レンズの断面図である。
液浸対物レンズ8の鏡筒20は、レンズ素子を所定の間隔で固定する金物20aと、金物20aの外側を覆うように形成した金属製の筒状部材20bと、から構成してある。
筒状部材20bには、液浸対物レンズ8の光軸と略平行になるように、液浸対物レンズ8の焦点位置近傍に純水PWを供給する純水供給流路21と、当該焦点位置近傍から純水PWを回収する純水回収流路22とが形成してある。
純水供給流路21には、上述した純水源(純水製造装置など)16に連通した供給配管23が接続してあり、純水回収流路22には、上述した排水回収槽19に連通した回収配管24が接続してある。
なお、純水供給流路21及び供給配管23と、純水回収流路22及び回収配管24とは、互いに対に構成してあるが、その個数等は、図示例に限定されず、適宜選択可能である。
図1に示すように、本実施の形態では、フィルタ・ファン・ユニット(FFU)30が設けてある。
このFFU30は、外気取り入れ口31と、取り入れた外気を下流に送出するファン32と、空気中の少なくとも有機ガスを捕集するケミカルフィルタ33と、空気中のダストを捕集するHEPAフィルタ34と、これらフィルタ33,34を透過した清浄な空気を吐出する供給ノズル35と、からなっている。
図2に示すように、鏡筒20の筒状部材20bの先端部近傍に、チャンバ40が設けてあり、このチャンバ40には、供給ノズル35の吐出口が接続してある。
従って、供給ノズル35から清浄な空気がチャンバ40内に噴出されると、液浸対物レンズ8の焦点位置近傍(即ち、液浸対物レンズ8とウエハWの間)の純水PWの周囲に、FFU30によって清浄化された有機物やパーテイクルを含まない清浄な空気を供給することができる。これにより、純水PWの周囲は、清浄な空気により局部的にパージされ、純水PWが有機物を含む空気にさらされることがなく、純水PW中に、空気中の有機物が溶解することがない。
なお、FFU30からの清浄な空気の供給は、観察時のみ、電磁弁などの手段で行っても良いし、常時、流したままにしておいても良い。
また、ウエハWと、チャンバ40の下端縁との間は、若干の隙間があっても問題は無い。そのギャップ(α)は、液浸対物レンズ8−ウエハW間のワーキングデイスタンス(W.D.)と同じか、僅かに大きい。
また、チャンバ40内の空間は、その回りの大気(筐体3内の空気)より圧力が高くなっている。そのため、清浄な空気は、上記ギャップ(α)から漏れて出ることができる。
この時の圧力の関係は、
純水 > チャンバ40内空気 > チャンバ40外の大気(筐体3内の空気)
にしておけば、スムースに純水PWを供給でき、さらに清浄でない大気がチャンバ40内に浸入することを防止することが出来る。
本実施の形態では、次の動作順序により、顕微鏡観察を行うようになっている。
不図示のウエハ搬送手段により、ウエハWが顕微鏡装置1のXYステージ13及びZステージ14上のウエハ保持部材15上に搭載される。ウエハWは、真空吸着等の手段で、ウエハ保持部材15に固定される。XYステージ13で、ウエハW中の観察したいポイントを、対物直下に移動させる。
純水供給流路21から、純水PWを所定量ウエハW上に吐出した後、Zステージ14が移動して、対物が焦点を結ぶようにしてから、ウエハWの観察を行う。
純水PWが液浸対物レンズ8の焦点位置近傍(即ち、液浸対物レンズ8とウエハWの間)に供給される際、純水PWの周囲に、FFU30によって清浄化された有機物やパーテイクルを含まない清浄な空気を供給する。
これにより、純水PWの周囲は、清浄な空気により局部的にパージされ、純水PWが有機物を含む空気にさらされることがなく、純水PW中に、空気中の有機物が溶解することがない。なお、FFU30からの清浄な空気の供給は、観察時のみ、電磁弁などの手段で行っても良いし、常時、流したままにしておいても良い。
観察の終了後、真空源18を起動するか、あるいは不図示の電磁弁等の開閉手段により、純水回収流路22に真空を供給する。この真空により、ウエハW上の純水PWが周囲の空気と一緒に純水回収流路22から吸い込まれて回収される。
以上から、本実施の形態によれば、純水PWの周囲に、FFU30によって清浄化された有機物やパーテイクルを含まない清浄な空気を供給し、これにより、純水PWの周囲は、清浄な空気により局部的にパージされ、純水PWが有機物を含む空気にさらされることがなく、純水PW中に、空気中の有機物が溶解することがない。
従って、ウエハWの表面が有機物により汚染されることがなくなり、歩留まりを向上することができる。
(第2実施の形態)
図3は、本発明の第2実施の形態に係る顕微鏡観察装置の模式図である。
本実施の形態は、その基本的構成が上述した第1実施の形態と同様であり、主として相違する点を説明する。
本実施の形態では、顕微鏡装置1は、全体が略密閉された筐体3内に収納されている。
また、筐体3の底面には、鎧戸状の開閉自在な開口部(図示略)が設けられており、内圧を任意に調整できるようになっている。
さらに、フィルタ・ファン・ユニット30(FFU)は、筐体3の上部に設置されている。このFFU30は、上方から順次、外気取り入れ口31と、ファン32と、ケミカルフィルタ33と、HEPAフィルタ34と、からなっており、筐体3内に下方向に向かって、清浄な空気を吐出するようになっている。
以上から、本実施の形態では、FFU30によって清浄化された有機物やパーテイクルを含まない清浄な空気を、筐体3内に対して層流化して流すことができる。
従って、本実施の形態では、筐体3の内部の空気から、有機物を一切排除しているため、純水PW中への有機物溶出が無く、ウエハWに悪影響がない。その他の構成、作用、及び効果は、上述した第1実施の形態と同様である。
(第3実施の形態)
図4は、本発明の第3実施の形態に係る顕微鏡観察装置の模式図である。
本実施の形態は、その基本的構成が上述した第1実施の形態と同様であり、主として相違する点を説明する。
上記第1実施の形態との相違は、液浸対物レンズ8の周囲に、チャンバ40が無いことだけである。このチャンバ40が無いことにより、清浄な空気へのパージが多少不完全な部分はあるが、実施が容易になる。その他の構成、作用、及び効果は、上述した第1実施の形態と同様である。
(第4実施の形態)
図5は、本発明の第4実施の形態に係る顕微鏡観察装置の模式図である。
顕微鏡装置1には、波長が300nm以下又は150〜300nmの紫外線の照明光源(図示略)が搭載されている。照明光源2より発せられた紫外光は、ハーフミラー(図示略)等を経由し、液浸対物レンズ8を通過して、ウエハW上に平行光として照射される(ケーラー照明の状態)。ウエハWに照射された紫外光は、液浸対物レンズ8等を経由して、接眼レンズ(図示略)に結像する。
顕微鏡装置1には、XYステージ13が設けてあり、このXYステージ13上に、Zステージ14が搭載してある。Zステージ14上には、真空吸着等の手段でウエハWを保持するウエハ保持部材15が搭載してある。ウエハWは、このウエハ保持部材15上に、不図示のウエハ搬送手段により搬送される。
液浸対物レンズ8の鏡筒20には、液浸対物レンズ8の焦点位置近傍に純水PWを供給する純水供給流路21と、当該焦点位置近傍から純水PWを回収する純水回収流路22とが形成してある。
純水源(純水製造装置など)16から発生した純水PWは、定量吐出ポンプ17等の手段により、供給配管23を通り、鏡筒20の純水供給流路21を経由して、一定量試料(ウエハW)面に供給される。また、液浸観察後の純水PWは、真空源18で発生する負圧によって、鏡筒20の純水回収流路22及び回収配管24を経由して、排水回収槽19に集められる。
本実施の形態では、液浸対物レンズ8とウエハWの間のワーキングデイスタンス(W.D.)の純水PWの周囲には、不活性ガスが噴出されるようになっている。ガス源50から発した不活性ガスは、供給ノズル51を経由して、純水PWの周囲に吹きつけられる。なお、不活性ガスは、N、He、Ne、Arガス等のいずれであってもよい。
なお、不活性ガスの供給は、観察時のみ、電磁弁などの手段で行っても良いし、常時、流したままにしておいても良い。
本実施の形態では、次の動作順序により、顕微鏡観察を行うようになっている。
不図示のウエハ搬送手段により、ウエハWが顕微鏡装置1のXYステージ13及びZステージ14上のウエハ保持部材15上に搭載される。ウエハWは、真空吸着等の手段で、ウエハ保持部材15に固定される。XYステージ13で、ウエハW中の観察したいポイントを、対物直下に移動させる。
ここで、ガス源50で発生した不活性ガスは、供給ノズル51から噴出されて、液浸対物レンズ8の先端部とウエハWの表面との間を覆う。不活性ガスが吐出された直後に、純水源16から供給された純水PWが定量吐出ポンプ17によって純水供給流路21を介して吐出される。
この純水PWは、不活性ガス雰囲気中で吐出され、大気中の酸素を吸収しないことから、純水PW中の溶存酸素(DO)が増加することがない。すなわち、液浸対物レンズ8の焦点位置近傍の純水PWの周囲は、不活性ガスにより局部的にパージされ、純水PWが酸素にさらされることがなく、純水PW中に、酸素が溶け込むことがない。
純水供給流路21から、純水PWを所定量ウエハW上に吐出した後、Zステージ14が移動して、対物が焦点を結ぶようにしてから、ウエハWの観察を行う。
観察の終了後、真空源18を起動するか、あるいは不図示の電磁弁等の開閉手段により、純水回収流路22に真空を供給する。この真空により、ウエハW上の純水PWが周囲の空気と一緒に純水回収流路22から吸い込まれて回収される。なお、純水PWがウエハW上から回収された後に、不活性ガスの供給を停止する。
以上から、液浸対物レンズ8の焦点位置近傍の純水PWの周囲は、不活性ガスにより局部的にパージされ、純水PWが酸素にさらされることがなく、純水PW中に、酸素が溶け込むことがない。
従って、純水PW中で、溶存酸素(DO)が増加することがなく、ウエハWへのSiO系のシミ等の形成を防止して、歩留まりを向上することができる。
(第5実施の形態)
図6は、本発明の第5実施の形態に係る顕微鏡観察装置の模式図である。
図6に示した液浸対物レンズは、図2に示す液浸対物レンズと一部機能が異なるのみで、同一構造である。異なる構造は、外気取り入れ口31が供給ノズルの機能を有する点である。
本実施の形態は、その基本的構成が上述した第4実施の形態と同様であり、主として相違する点を説明する。
液浸対物レンズ8の鏡筒20は、レンズ素子を所定の間隔で固定する金物20aと、金物20aの外側を覆うように形成した金属製の筒状部材20bと、から構成してある。
筒状部材20bには、液浸対物レンズ8の光軸と略平行になるように、液浸対物レンズ8の焦点位置近傍に純水PWを供給する純水供給流路21と、当該焦点位置近傍から純水PWを回収する純水回収流路22とが形成してある。
純水供給流路21には、純水源(純水製造装置など)16に連通した供給配管23が接続してあり、純水回収流路22には、排水回収槽19に連通した回収配管24が接続してある。
なお、純水供給流路21及び供給配管23と、純水回収流路22及び回収配管24とは、互いに対に構成してあるが、その個数等は、図示例に限定されず、適宜選択可能である。
鏡筒20の筒状部材20bの先端部近傍に、チャンバ40が設けてあり、このチャンバ40には、供給ノズル31の吐出口が接続してある。
従って、供給ノズル31から不活性ガスがチャンバ40内に噴出されると、液浸対物レンズ8の焦点位置近傍(即ち、液浸対物レンズ8とウエハWの間)の純水PWの周囲に、不活性ガスを供給することができる。これにより、液浸対物レンズ8の焦点位置近傍の純水PWの周囲は、不活性ガスにより局部的にパージされ、純水PWが酸素にさらされることがなく、純水PW中に、酸素が溶け込むことがない。なお、不活性ガスの供給は、観察時のみ、電磁弁などの手段で行っても良いし、常時、流したままにしておいても良い。
また、ウエハWと、チャンバ40の下端縁との間は、若干の隙間があっても問題は無い。そのギャップ(α)は、液浸対物レンズ8−ウエハW間のワーキングデイスタンス(W.D.)と同じか、僅かに大きい。
また、チャンバ40内の空間は、その回りの大気より圧力が高くなっている。そのため、不活性ガスは、上記ギャップ(α)から漏れて出ることができる。
この時の圧力の関係は、
純水 > チャンバ40内の不活性ガス > チャンバ40外の大気
にしておけば、スムースに純水PWを供給でき、さらに大気がチャンバ40内に浸入することを防止することが出来る。
本実施の形態では、次の動作順序により、顕微鏡観察を行うようになっている。
不図示のウエハ搬送手段により、ウエハWが顕微鏡装置1のXYステージ13及びZステージ14上のウエハ保持部材15上に搭載される。ウエハWは、真空吸着等の手段で、ウエハ保持部材15に固定される。XYステージ13で、ウエハW中の観察したいポイントを、対物直下に移動させる。
ここで、ガス源50で発生した不活性ガスは、供給ノズル31からチャンバ40内に噴出されて、液浸対物レンズ8の先端部とウエハWの表面との間を覆う。不活性ガスが吐出された直後に、純水源16から供給された純水PWが定量吐出ポンプ17によって純水供給流路21を介して吐出される。
この純水PWは、不活性ガス雰囲気中で吐出され、大気中の酸素を吸収しないことから、純水PW中の溶存酸素(DO)が増加することがない。すなわち、液浸対物レンズ8の焦点位置近傍の純水PWの周囲は、不活性ガスにより局部的にパージされ、純水PWが酸素にさらされることがなく、純水PW中に、酸素が溶け込むことがない。
純水供給流路21から、純水PWを所定量ウエハW上に吐出した後、Zステージ14が移動して、対物が焦点を結ぶようにしてから、ウエハWの観察を行う。
観察の終了後、真空源18を起動するか、あるいは不図示の電磁弁等の開閉手段により、純水回収流路22に真空を供給する。この真空により、ウエハW上の純水PWが周囲の空気と一緒に純水回収流路22から吸い込まれて回収される。なお、純水PWがウエハW上から回収された後に、不活性ガスの供給を停止する。
なお、不活性ガスを吐出するタイミングとしては、XYステージ13で観察ポイントを移動した後、Zステージ14でほぼ理論上の焦点位置に移動してから、不活性ガスを吐出し、さらに純水PWを充填するという順序でも良い。
以上から、液浸対物レンズ8の焦点位置近傍の純水PWの周囲は、不活性ガスにより局部的にパージされ、純水PWが酸素にさらされることがなく、純水PW中に、酸素が溶け込むことがない。
従って、純水PW中で、溶存酸素(DO)が増加することがなく、ウエハWへのSiO系のシミ等の形成を防止して、歩留まりを向上することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されず、種々変形可能である。
本発明の第1実施の形態に係る顕微鏡観察装置の模式図である。 図1に示した液浸対物レンズの断面図である。 本発明の第2実施の形態に係る顕微鏡観察装置の模式図である。 本発明の第3実施の形態に係る顕微鏡観察装置の模式図である。 本発明の第4実施の形態に係る顕微鏡観察装置の模式図である。 本発明の第5実施の形態に係る顕微鏡観察装置の模式図である。
符号の説明
1 顕微鏡装置
2 紫外線の照明光源
3 筐体
8 液浸対物レンズ
13 XYステージ
14 Zステージ
15 ウエハ保持部材
16 純水源(純水製造装置など)
17 定量吐出ポンプ
18 真空源
19 排水回収槽
20 鏡筒
20a 金物
20b 筒状部材
21 純水供給流路
22 純水回収流路
23 供給配管
24 回収配管
30 フィルタ・ファン・ユニット(FFU)
31 外気取り入れ口
32 ファン32
33 ケミカルフィルタ
34 HEPAフィルタ
35 供給ノズル
40 チャンバ
50 ガス源

Claims (7)

  1. 対物レンズの鏡筒に設けてあり、対物レンズと試料との間に純水を供給する純水供給流路と、
    前記鏡筒に設けてあり、前記純水を回収する純水回収流路と、
    空気中の少なくとも有機ガスを捕集して、清浄な空気を送出するフィルタ・ファン手段と、
    当該清浄な空気を、前記対物レンズと前記試料との間の前記純水の周囲に導く案内手段と、を具備することを特徴とする顕微鏡観察装置。
  2. 前記フィルタ・ファン手段は、
    空気中の少なくとも有機ガスを捕集するケミカルフィルタと、
    空気中のダストを捕集するHEPAフィルタと、
    外気をこれらのフィルタに取り込み、フィルタを透過させて外部に清浄な空気を送出するための少なくとも1個のファンと、を有することを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡観察装置。
  3. 前記鏡筒の先端部近傍に設けてあり、前記案内手段により前記対物レンズの焦点位置近傍の純水の周囲に導いた清浄な空気を取り囲むチャンバを、更に具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の顕微鏡観察装置。
  4. 当該顕微鏡観察装置を収納する筐体を、更に具備し、
    前記案内手段により当該筐体内に清浄な空気を導き、これにより、前記対物レンズの焦点位置近傍の純水の周囲にも清浄な空気を供給することを特徴とする請求項1又は2に記載の顕微鏡観察装置。
  5. 対物レンズの鏡筒に設けてあり、対物レンズと試料との間に純水を供給する純水供給流路と、
    前記鏡筒に設けてあり、前記純水を回収する純水回収流路と、
    不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段と、
    当該不活性ガスを、前記対物レンズと前記試料との間の前記純水の周囲に導く案内手段と、を具備することを特徴とする顕微鏡観察装置。
  6. 前記不活性ガスは、N、He、Ne、Arガスのいずれかであることを特徴とする請求項5に記載の顕微鏡観察装置。
  7. 前記鏡筒の先端部近傍に設けてあり、前記案内手段により前記対物レンズの焦点位置近傍の純水の周囲に導いた不活性ガスを取り囲むチャンバを、更に具備することを特徴とする請求項5又は6に記載の顕微鏡観察装置。
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